第9回 情報デザイン(2) 情報の構造化と編集 本日の内容 • 情報の構造化と編集(このスライド) – テキスト第4章 • 情報の表現(9_expression.pptx) – テキスト第5章 情報の構造化 • 情報アーキテクチャ:知識やデータの組織化 – 「情報を分かりやすく伝え」「受け手が情報を探しやす くする」ための表現技術 • LATCH(「掛け金」):ワーマン(Wurman)による情 報整理手法 – – – – – 位置(Location):場所,地域,住所 アルファベット(Alphabet) 時間(Time) 分野(Category) 階層(Hierarchy) 情報の構造化と記憶 • 構造化された情報は記憶されやすい • Bower, Clark, Lesgold, & Winzenz (1969) の実 験 • 4カテゴリ(動物・衣服・乗物・鉱物)の単語を 覚える – 体制化条件:カテゴリごとに単語の階層構造を示 す木 – 統制条件:木は用いるが単語はバラバラ 情報の構造化と記憶 再生された単語の平均数 試行 条件 1 2 3 4 体制化 73.0 106.1 112.0 112.0 ランダム 20.6 38.9 52.8 70.1 情報の構造化と記憶 • 場所法(Method of Loci) • よく知っている道にそって,記憶材料を場所 に関連づける – 道の例:本屋,レコード店から図書館 – 材料例:牛乳,ホットドッグ,ドッグフード,トマト, バナナ,パン – 本屋の前に牛乳の水たまり,レコードの上で回る ホットドッグ,・・・ • 記憶材料を強引に構造化する ウェブサイトの構造 • リニア(直線)構造:複数の情報を一定の順番 でユーザに見せる. • ツリー(階層)型:大分類から小分類へ • マトリックス型:リニア型とツリー型の中間 • 複合(WEB)型:関連する事柄をリンクで結ぶ. 複雑な構造 ウェブサイトのナビゲーションとリンク • ナビゲーション:ユーザがサイト内を迷うこと なく目的のコンテンツにたどり着けるよう案内 する.リンクの集合.「案内板」 – グローバルナビゲーション:サイト全体での主要 コンテンツへ案内する – ローカルナビゲーション:局所的なまとまりの中で のナビゲーション アマゾンのグローバルナビゲーション アマゾンのローカルナビゲーション ナビゲーションのデザイン(1) 分類項目式ナビゲーション 格納式ナビゲーション ナビゲーションのデザイン(2) テキストリンク式ナビゲーション パンくず式ナビゲーション ウェブのインタフェースデザイン • ウェブのインタフェース:ウェブとユーザとの 接点.ブラウザに表示される画面 • ユーザビリティ(usability):使いやすさ,わか りやすさ.ユーザ中心設計を行う. • アクセシビリティ(accessibility):利用環境の異 なる様々な人が,道具やサービスを等しく利 用できるかどうかの度合い.デジタルデバイ ドを生じさせないユニバーサルデザインが求 められる. インタフェースデザインの手法 • GUI(Graphical User Interface):ユーザへの情 報をグラフィックで表示する. – 例:アイコンは文字よりも素早く理解できる • メタファ:よくわからないものを,身近でよく 知っているものにたとえる. – 例:ファイルの削除は,「ゴミ箱」をメタファとして利 用(CUIでは”remove”というようなコマンドを打つ) – 例:「フォルダ」は「ファイル」をしまう場所.「ディレ クトリ」と呼ぶより役割がわかりやすい. インタフェースデザインの手法 • アフォーダンス:環境が知覚者に対して与え る意味や価値.特定の行為を喚起する(ア フォードする)デザインが求められる. – ボタンのデザインは「押す」行為をアフォードする. • ユーザが構成するメンタルモデル(装置など の構造や働きの理解モデル)を考慮する – ユーザが頭の中に構成する「これはこういうしくみ だろう」というモデル.これが実際とずれていると, 混乱やエラーの原因になることがある.
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