情報検索概説II - msyk.net

情報検索概説II
第6回 グループワーク
1999/11/4
グループワークの必要性
世の中の仕事はほとんどがグループワーク
 効率化、高度化の必要性(特に会社内)
 コンピュータによって支援できる

情報の共有

コンピュータ端末の普及


机の上に1人1台以上
ネットワークの普及
ローカルエリア
 インターネット

情報が共有できるとは
一定の情報を、複数の人が参照できる
 情報を追加、修正できる



1人が発する情報を、たくさんの人が参照
リアルタイムor一定時間後
情報の共有によって可能になるこ
と

現状を的確に把握する


POSシステム
経過を系統的に記録し、後から参照する
電子会議システム
 販売管理システム

情報共有の形態

集中型





サーバーにあるデータを参照
データベースの一般的な使い方
オンラインでないといけない
リアルタイム更新ができる
分散型



データをクライアントに配信
オフラインでもOK
リアルタイム更新はできない
集中型の形態



データが基本的に一箇所に集積されており、そこに
アクセスしてデータの取り出しや書き込みを行う
ファイルサーバー
データベース


グループウエアソフト


クライアント/サーバー方式
LANで使う場合
Webサーバー
分散型の形態


データはいったん一箇所に蓄積されるが、それが
何らかの方法でクライアントに配布される
グループウエアソフト




「レプリケーション」で使う場合
一定時間ごとにサーバーと同期
データベースでも可能なものもある
電子メール



通常のメールのやり取り
メーリングリスト
(ネットニュースも)
情報共有とセキュリティ
完全にパブリックなことはまずにない
 同一社内、同一部署内など、参照範囲は限
られるのが一般的
 パスワード、アカウントによる管理
 ネットワーク的な遮断

ファイアーウオール
 暗号化による安全な通信

ファイルサーバーレベルで可能な
グループワーク


共通のファイル保存領域を使った情報共有
どんなアプリケーションでも使えなくはないが・・・



グループワーク向けの機能を活用する



ファイル管理作業が伴い非効率
間違えてデータをつぶしやすい
Excelなどにもある
データベースアプリケーションを利用する
結果的に情報共有のためのソフトを使うことになる
情報共有に使われるソフト
データベースソフト
 グループウエアソフト
 電子メール、ネットニュース
 Webベースのサーバーシステム


アプリケーションサーバー
データベースソフト

きっちりと決められたデータの管理が得意
販売データなどの数値中心データの扱いが得意
 非定型データの扱いはどちらかと言えば不得意
 伝票やフォーム作成は得意


サーバーとクライアント
クライアントはカスタムソフトが多い
 汎用ソフトを使う場合もある


定型処理向き
グループウエアソフト

代表製品




ロータスノーツ
Microsoft Exchange
一般に専用サーバー、専用クライアント
主な機能




電子メール(個人宛てメッセージ)
情報共有。文書の共有
情報を活用しやすい形態で蓄積
必要な情報を取り出す
グループウエアとデータベースを
比較する

データベースは定型処理に向く


グループウエアは非定型処理に向く


定型化してしまうと、データベースは高速処理も
可能になる
現実に存在するデータは、非定型なものが多い
いずれも基本的には「開発作業」は必要
グループウエアソフトを使う理由
文書という非定型での情報記録
 ワープロ的な使い方
 柔軟にデータを残せるというイメージ

メッセージの管理

基本情報




文書本体に加えて
タイトル、作成者、作成日時、分類カテゴリ(キーワード)
未読、既読の管理
一覧




いろいろな状況に合わせた一覧作成
日付順
作成者別
キーワード別
メッセージの管理(2)

スレッド
コメントの関連性を一覧できるもの
 あるメッセージに対するコメント


コンテンツ
テキスト
 グラフィックスなど
 ファイルの添付
 Ritch Textが一般的

ロータスノーツの例
メッセージの一覧(日付順)
メッセージの一覧(カテゴリごと)
メッセージそのものも表示した
開発作業
作り付けの機能だけでは通常は十分に活用
できない
 カスタマイズ、あるいは開発を行い、業務適
用する
 ちょっとした設定変更から、プログラミングま
で、形態は千差万別
 スキルが必要

ナレッジマネジメント
グループワークを通じて問題解決にあたる
 そのためには

「知識」を集積する
 集めた情報を「管理」あるいは利用する

人的資源の効率的な活用のために、情報を
統合化し、活用する
 参考になるサイト


http://www.dedu.com/index.htm
ノーツ vs Exchange

グループウエアは導入により、非常に大きなお金
が動く世界となった






100ユーザーで150万とか、250万とか
マシンを入れれば、軽く300~1000万のビジネス
ロータスがノーツで先行
Exchangeが追う
導入数はとんとん(か?)
どっちも「トップセールス」に力を入れている点で共
通

金額、効用を考えればトップ判断が必要なレベル
Webベースのグループウエア

Webブラウザで利用できる製品が出てきた
サイボウズなど
 一方、ノーツやExchangeもWebアクセスは可
能

安価、オープンソース、管理の軽減
 ただし、作りつけの機能が一般的



掲示板など、決められたスペースのものが多い
ユーザー管理、セキュリティの問題
利用の上での問題点

情報共有の重要性の認識が欠如している


情報を再利用できる形で公開していない




必要な情報が残されていない
不適切なタイトル
検索に引っかからない文章
ファイルを添付するだけ
ソフトウエアの特性を生かしていない


スレッドを活用していない
キーワードの付与が不適切
利用の上での問題点(2)

導入すればそのまま即座に使えると思い込まれて
いる節がある



ユーザー教育が必要
カスタマイズや開発が必要
導入後のメンテナンス




サーバーは勝手には動かない。お守りは必要
社員がやめる、社員が新たに入る
データ領域(データベース)を増やしたい
バージョンアップもある