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会議の参加者意見①
■明治大学政治経済学部 伊藤教授
・奈良県は職住近接ということを徹底的に追求すべきである。
・職住近接という形で雇用を創出し、そのために産業を発展させなければいけない。
・地域の経済資源をうまく結びつけて市場で花を咲かせるかという取り組みである「漢方プロ
ジェクトの推進」は、いいアイディアであり、高く評価したい。
・鳥取県の企業誘致は、オーダーメイド方式を取り入れたニーズ先行型の企業誘致を実施して
おり、企業からの問い合わせが多い。
■日本銀行 大阪支店 山口営業課長
・全国と対比し銀行・信金の貸出が伸びていないのが、近畿経済、奈良県経済の状況。最近
(2011年度以降)では、全国や近畿の数値がプラス圏内で推移しているが、奈良県は依然と
して水面下で伸び悩んでいる。
・貸出金と預金の比率である預貸率が全国平均65.7%に対し、奈良県は37.9%と際だって低
い。奈良県は貸出が少ないとも言えるが、預金が集まりやすく、今後貸出を伸ばすための資
金の裏付けが豊富だと解釈することもできる。
・伊藤先生がご指摘されたように職住近接の考えの下、適切にビジネスを県内に取り込むなど
魅力的な貸出案件を増やすことにより預貸率の引き上げを図る余地がある。
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会議の参加者意見②
■日本政策投資銀行 関西支店 小柳支店長
・奈良県はそのポテンシャルに比べ観光でお金が落ちていない。この金額を引っ張り上げるの
が近道。
・アジア8地域の海外旅行経験者を対象にした地域認知度調査では、大阪69%、京都64%、
神戸56%、「奈良は36%」であった。まずは認知度を高めることが、観光ルート開発、旅行プ
ログラム策定に効いてくるだろう。
・奈良の知名度を高め、長く滞在してみようといった旅行者の関心、動きを創り出していくことが
大事。
■日本経済新聞大阪本店 泉編集局長
・2012年7月関西財界が訪中した際、習近平国家副主席(当時)から、「中国は関西との交流と
協力を大変重視している」、「関西の中では奈良が一番好き」との発言があった。
・1500年当時の世界のGDPは、中国とインドで、半分を占めていた。また、1968年から2009
年まで日本のGDPは世界2位で、2010年に中国に抜かれ世界3位になった。このような環境
の中で、奈良県を世界、東アジアの中で、どのようにアピールしていくのかが大事な観点で
ある。遷都1300年祭を機に「東アジア地方政府会合」を開催されているが、非常に意味があ
ること。
・奈良は日本の最初の首都であり、東アジアを中心にユーラシアの多彩な文化が集まったアジ
アのへそ、ある意味での中心である。この点をどうアピールしていくか。
・デンマークは、19世紀に戦争に敗れ、国の立て直しで重視したのが教育と林業である。
その結果、デンマーク1人当たりの富は、アメリカ、イギリス、ドイツよりも高く、現在でも世界5
位前後。
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会議の参加者意見③
(前ページから)
・奈良県も林業が重要な産業であり教育県でもある。県内1人当たりの富をどう拡大していくか
という観点で戦略を練ることがいい。
・人口が経済規模を決める要素になってくる。女性が働きやすい環境を作るプログラムを決め
ていくことが重要ではないか。
■近畿経済産業局長 小林局長
・国が提供している施策は最大公約数であり、地元の特徴を踏まえた知恵を付け加えることが
肝心。
・一番大事なのは、地域の強み、特色をどれだけ徹底的に分析しているのかである。
県が市町村のエリアを越えて、全体を見ながら個別(地元)に生の声を聴き、把握することが
重要である。把握しているところからは、いい知恵が出てくる。県の職員が地元に入り込み、
地域の強みをうまく徹底分析することがポイント。
・さらに、地元の強みを分析した上で、それをもう一段階発展させると、よい起爆剤になりうる。
その際に「外」の知恵と組み合わせることも有効。
・例えば、奈良には美味しいお酒が沢山あるが、灘や伏見と比べ知名度が低く、この奈良のお
酒ブランドを高めることを考えるとかもあるのではないか。
・奈良の方は、一歩外にアグレッシブに出て行くというところが少ない感じがする。このような時
に刺激になるのが、若手の経営者や地域振興に意識のある若手などの力である。このような
方を支援するのが一つの手ではないか。
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会議の参加者意見④
■近畿財務局経済局経済調査課 花田課長
・2012年6月の「奈良県経済の現状と今後の活性化策について」(ヒアリング)で得られた生の
声では、観光産業のオフシーズン対策として県内の隠れた観光資源をいかに活用できるか
がポイント。また、多数の神社仏閣を有する北部と自然や温泉、考古学など他府県にはない
観光資源を有する南部とが連携して、県全体として観光客の呼び込みをすることが重要との
意見を得た。
・この会議での当局の役割は、全国の地域活性化事例を集めて紹介することと地域経済の活
性化に関する中央の動きについて情報提供することと考える。
■奈良商工会議所 西口会頭
・奈良県の預貸率が低い理由として基本的に企業が少ない、それも有力企業が少ないというこ
とと、リスクを負いたくないという県民性がある。
・県営プール跡地のホテル誘致も含め、ある程度の規制緩和が必要。
・100件近い企業誘致の実績があるが、その効果は全県下に波及するまでには至っていない。
これから、これらの企業を育ていかなければならない。
・奈良にうまいものはないといわれるが、沢山ある。これをどう企画していくのかが一つの課題。
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会議の参加者意見⑤
■奈良経済産業協会 近東会長
・奈良県の経済や工業を発展させる上の課題は、よく言われている「保存と開発」である。奈良
県には文化財が多く、開発が容易でないが、如何に「保存と開発」のバランスを取るかである。
・産業や教育の発展には、県をはじめ行政と民間が一緒になって取り組んで行くことが一番で
ある。
■日本労働組合総連合会奈良県連合会 小山会長
・「人口が減少するところに発展はない」と言われるが、奈良の場合は女性の雇用、高齢者の
雇用に可能性がある。
・奈良県には高学歴の女性や子育て中の女性が沢山おられ、県内で仕事をしたいというニー
ズがある。女性の雇用促進はGDPの引き上げや県内消費の増加につながる。
・65歳、70歳の高齢者の雇用は全国でもトップレベルにある。ベッドタウンの奈良では、今後は
多くのノウハウを持った方が帰ってくる。このような方を十分に使うことが奈良の生きる道であ
るのではないか。
・地元の学生やその親は、大企業志向、大阪志向であり地元の企業を知らない。マスコミ等と
タイアップし、地元の方が奈良で就職できる環境づくりが必要。