Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. パケット通信システム 誤り制御方式 名古屋大学 情報メディア教育センター 岡田 啓 情報通信工学ⅡA 2004年6月14日 Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. パケット通信 パケット 情報をパケットと呼ばれる固まりにして, 固まり単位に宛名,差出人などのヘッダ情報を付加 →パケット単位で情報を送ることが可能 ヘッダ コンピュータネットワークの分野で発達 基本的なアクセス方式 データ Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. 誤り制御方式 通信路上の雑音やパケットの 衝突などにより,誤りが発生 この誤りの影響を軽減する手 法が誤り制御方式である 1101001・・・ 誤り検出符号 誤り訂正符号 パケットの再送 Automatic Repeat reQuest 雑音 通信路 1101101・・・ 誤り 衝突 成功 伝送パケット t Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. 誤り検出符号 情報に冗長を付加することで,誤りを検出 例:パリティ検査ビット 情報内の1の数が偶数または奇数になるように 検査ビットを付加 1の数を数えることで誤りを検出 検査ビット 1 0 1 1 0 1 1 1 0 1 1 0 1 0 1 0 他にCRC符号(巡回符号)などがある Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. 誤り訂正符号 情報に冗長を付加することで,誤りを訂正 例:繰り返し符号 1 111 伝送 101 復号化 1 代表的な誤り訂正符号 符号化 誤りが発生 ブロック符号・・・・ハミング符号,BCH符号,RS符号 畳み込み符号・・・畳み込み符号,岩垂符号 連接符号・・・・・・・ターボ符号,積符号 CD,携帯電話,デジタルTV等,広範囲で利用 Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. Automatic Repeat reQuest (ARQ) 誤りのあるパケットを検出して,これを再送 誤りなく受信したとき,Ack (ACKnowledge) を返信 誤りを検出したとき,Nak (Not AcKnowledge) を返信 タイムアウトが起こったときも再送 Ack 送信 受信 Nak 送信 代表的なARQ方式 Stop and Wait ARQ Go-back-n ARQ Selective Repeat ARQ 受信 タ イ ム ア ウ ト 送信 受信 Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. Stop and Wait ARQ 最も基本的なARQ方式 パケットを送信したら, Ack/Nakを受信またはタイ ムアウトが起こるまで待つ Ackを受信したら次のパ ケットを送信 Nakを受信,またはタイムア ウトが発生したらパケットを 再送 Nak 再送 Ack タ イ ム ア ウ ト 再送 Ack 送信 受信 Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. Go-back-n ARQ 各送信パケットにシーケンス番号 (SN) を付加 送信側はAck/Nakを受け取らなくても次のパケットを送信 Nakを受け取ると,誤ったパケットに戻ってそのシーケンス 番号からパケットを送りなおす 1 2 3 4 5 6 7 3 4 5 6 7 送信 1 2 3 4 5 6 7 3 4 5 受信 Ack Ack Nak 廃棄 Ack Ack Ack Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. Selective Repeat ARQ 各送信パケットにシーケンス番号 (SN) を付加 送信側はAck/Nakを受け取らなくても次のパケットを送信 Nakを受け取ると,誤ったパケットのみを再送 それ以降は再送する前のパケットの次のパケットを送信 1 2 3 4 5 6 7 3 8 5 9 10 送信 1 2 3 4 5 6 7 3 8 5 受信 Ack Ack Nak Ack Nak Ack Ack Ack Ack Ack Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. ウィンドウサイズ Go-back-n ARQ や Selective Repeat ARQで使用 送信側はAck/Nakを受け取らなくても送ることができるパ ケットの数をウィンドウサイズ W に制限 パケットを送る量を制限できる(フロー制御) 1 2 3 4 5 3 4 5 送信 1 Ack 2 Ack 3 Nak 4 廃棄 5 3 Ack 4 Ack 5 Ack 受信 Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. 伝送効率(スループット) その1 伝送効率(スループット) 伝送に成功するパケットの呼量(単位時間あたりの延べ保留時間) Stop & Wait ARQ Tp (1 p) Tp Tw Go-back-n ARQ Selective Repeat ARQ Tp (1 p) Tp Tw p ウィンドウサイズ W が ない場合 ただし, パケット長: Tp (s) 往復遅延時間: Tw (s) パケット誤り率: p 1 p ウィンドウサイズ W が ない場合 Tp Tw Nak Tp Tw Ack Center for Information Media Studies, Nagoya Univ. 伝送効率(スループット) Stop & Wait ARQ の伝送効率 その2 Go-back-n ARQ の伝送効率
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