むすびgroup 「ひとり生活安心サポート事業から」 ICTを活用した地域支え合い体制づくりへ・・・ 地域包括ケアシステムの展開 2014年10月24日 むすびGroup 株式会社 三恵エンジニアリング 株式会社 ARION 株式会社 エフケイシステム Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 1 目次 むすびgroup • 1.むすびGroupの活動紹介 • 2.地域包括ケアシステムの動き • 3.むすびGroupが描く地域コミュニティの将来像 • 4.見守りと地域コミュニティづくり • 5.見守りで繋げる地域連携 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 2 1.むすびGroupの活動紹介 むすびgroup 『高齢者の見守り事業からの持続可能な社会づくり 地域包括ケアシステムの構築 へ・・・』をコンセプトに昨年度岐阜県恵那市笠置町の過疎高齢化からくる問題に取り組 み、ICTを活用した見守りシステムを導入しました。 人口 1,404人 世帯数 449世帯 高齢者人口 491人 高齢化率 34.4% 人口増加率 -12%(対2003年比) 地区割り 毛呂窪、姫栗、河合 【笠置町における高齢化問題】 2年間に4件の孤独死が発生したことに危 機感を持ち、孤独死防止が課題。 【見守りシステム導入の結果】 ○「機械の見守り」と「人の見守り」が一体化しなければ、真の見守りが成り立たない。 ○また、導入に当たっては、地域のキーパーソンの存在、地域コミュニティの機能・運営が重要。 ○今後は、魅力のあるコミュニティづくりを目指し、独居高齢者の見守りシステムからアクティブ シニア世代に拡大し、高齢化問題だけではない、共創モデルの構築に取り組んでいきます。 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 3 むすびgroup シニア層のモチベーション (マズローの5段階欲求説) アクティブシニア 共創モデルづくり (株)ARION 自分が社会、集団から価値ある存在と認め られ、尊重されることを求める欲求 ・社会、他者への貢献(得意能力/趣味等) 情緒的な人間関係、他者に受け入れられて いるなど反孤独、反社会的不安への欲求 ・家族との関係/地域・社会との関係等 安全、経済的安定、良い健康状態の維持、 事故防止などの欲求 Copyrightⓒ2014P&P Laboratory All Rights Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. Reserved 4 2.地域包括ケアシステムの動き 出所:厚生労働省ホームページ むすびgroup 「自助」「互助」のためには 5 更に細分化を! Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 地域包括ケアシステム構築のプロセス(概念) 出所:厚生労働省ホームページ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. むすびgroup 6 地域包括ケアシステムの5つの視点 真のケアシステムのためには、 社会との交わり、融合を!! (高齢者が安心して楽しめる社会) むすびgroup 「自助」「互助」を中心とした地域コ ミュニティを構築するが重要!! Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 出所:厚生労働省ホームページ 7 3.むすびGが描く地域コミュニティの将来像 社会全般 むすびgroup 高齢者医療・介護・福祉社会 地域コミュニティ(スローガン:「元気」「いきいき」「健康」) Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 8 高齢者の社会参加を促進する地域コミュニティ像(イメージ) むすびgroup 社会全般 地域包括ケアシステ ム活用促進支援 行政との連携支援 高齢者医療・介護 ・福祉社会 地域包括ケアシステム の有効活用 (地域包括ケアシステム) 民 間 企 業 地域コミュニティ作り連携 高齢者市場活性化 地域コミュニティ への参画 地域コミュニティ を支援する民間 団体 (むすびGroup) 地域 コミュニティ 高 齢 者 / 高 齢 者 世 帯 地域コミュニティ作り支援 地域コミュニティ運営支援 社会への参加促進支援 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 9 4.見守りと地域コミュニティづくり むすびgroup • ①ICTを活用した高齢者見守りと地域づくり – 岐阜県恵那市:(株)三恵エンジニアリング • ②ICTを活用した地域防災 – 岐阜県恵那市:(株)三恵エンジニアリング • 現在、活動地域拡大中 – (株)三恵エンジニアリング Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 10 ①ICTを活用した高齢者見守りと地域づくり むすびgroup 見守り組織 人感センサ- プライバシーに配慮し、高齢 者の動きの有無のみを確認 →カメラとは異なり抵抗感少 <利点> 訪問の手間が省け、一度 に複数の安否確認が可能 いざというときに地域住民が かけつける →センサーだけに頼らない <利点> 見守り組織をきっかけに 地域の活性化へ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 11 ②ICTを活用した地域防災~防災マップ作成~ むすびgroup 住民の円滑かつ安全な避難の確保に役立てます 地図情報を活用した 災害時の安否確認 住所や写真を登録することで、 見守る側、見守られる側の詳細情報を 地図上にマッピング 避難所への誘導に役立てます Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 12 5.見守りで繋げる地域連携 むすびgroup • ①社会連携の基礎作り – 地域のマッチング:むすびGroup • ②小規模農産物流通システムによる地域の活性化 – POSシステム導入による、地域農業物の流通 • ③地域医療とまちづくり – 豊田市足助町:(株)三恵エンジニアリング Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 13 ①社会連携の基礎作り~地域のマッチング~ むすびgroup 高齢者 地域 <田 舎> 農産物を 売りたい (収益源の確保) 住み慣れた場所 で暮らしたいが、 一人だと心配 住民が減って 空家が増えた (空家対策) ご家族 地域と家族が連携した見守り活動 「見守る-見守られる」 から、「お互いに元気」へ! <都 会> 元気な高齢者 新鮮な農作物が 手に入らない ↓ 元気を保つ 取組みとして の まちづくり活動 や経済活動 田舎で ひとり暮らしの 親が心配 都会を離れ 田舎で暮らしたい (移住希望) 地域の活性化 雇用 所得 交流 希望 ソーシャルイノベーション※1 ※1 ソーシャルイノベーションとは、社会的諸課題を革新的方法で 解決すること、あるいは解決への取り組みによって社会が 変化することを意味します。 医療費 介護費 過疎化 不安 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 14 地域ニーズのマッチング むすびgroup 田 舎 (中山間地域) 都 会 (都市部) 作りすぎて農作物が余っ てしまう。でも捨てるのは もったいない。 安心できる食べ物を 手に入れたいけど なかなか手に入らない 小水力発電やバイオマス 等に関わる企業を誘致 して町を元気にしたい 車を運転できないから 買物や医者に行けない。 毎日の生活が不安 住んでいた住居が そのまま空き家になって しまっている む す び の 最 適 コ | デ ィ ネ | ト 将来性があり社会貢献 につながる新しい事業 に参入したい 子供たちは田舎の親が 心配。でも離れて暮らして いるから何もできない 都会を離れてゆとり ある田舎暮らしをして みたい Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 15 ②小規模農産物流通システムによる地域の活性化 システム運用イメージ ①収穫・出荷 収穫した農作物を、任意の 流通に対して、価格登録、 ラベル印刷等出荷準備を 行います。 ④集計・分析 販売データを元に売上実 績の確認と次の出荷計画 を立てます。 ②集荷・配送 各流通は出荷データを元に 仕入データを作成し、農作 物を集荷し市場に送ります。 むすびgroup マネージャー 生産者 小規模農産物 流通システム ③販売 各市場で農作物が販 売されます。販売デー タが蓄積されます。 次項から上図①~④について詳細をご説明いたします。 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 16 収穫・出荷 むすびgroup 規模は大きくないけれど、収穫し た野菜を、販売して喜んでくれる 人に届けたいなあ。 生産者 野菜を届けたい市場や流通 先を選択して、売値、数量を 登録するだけでいいんだ!カン タン! 〇〇マルシェ 品種名:xxx円 出荷数:xxx個 システム操作から出荷のノ ウハウまで、わからない事は 何でも聞いてください。 マネージャー 判らない時にはマネー ジャーさんが助けてく れるので、安心ね。 その場で商品ラベルを発行でき るので、収穫したその場で出荷 準備完了だね。 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 17 集荷・配送 むすびgroup 生産者の入力した出荷 データを元に、集荷を行いま す。 マネージャー 生産者が出荷先を決められないよ うな場合は、過去の販売データを 元に出荷先を選定します。 コミュニティの商品として、ブランディ ングに貢献します。 マネージャーの役割(見守りメンバー) 生産者に対して、様々な助言、サポートを行います。 ・生産過程の疑問等についてのアドバイス、助言を行う。 ・当システムの利用のついてのアドバイス、助言を行う。 ・自主的な流通経路を持たない生産者に対して取りまとめ役となり販路を提案 する。 ・ベテラン生産者と経験の浅い生産者とをつなぐ役割を担います。 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 18 販売 むすびgroup 主に、既存の施設(直売店、地元スーパー、飲食 店等)に商品を卸す、もしくは販売します。 商品バーコードのルール等、既に決められたものが ある場合には、出荷時のシステムで対応する事が 可能です。 卸していただいた商品の販売データは、POSシス テムに蓄積されていますので、仕入れた野菜につ いて販売実績データをお渡しする事は可能です。 (レジスター利用による店舗の場合は、お渡し可 能なデータを確認のうえ対応いたします。) 販売実績データ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 19 集計・分析 むすびgroup マネージャー 生産者 販売実績データ マネージャー コミュニティのブ ランド力、収益 力を高めるため にデータを活用 します。 次の出荷スケ ジュールなども 計画します。 生産者 各生産者さんをうまく取りまとめるこ とで、コミュニティとして競争力のある ブランドを育てる事が出来ています。 データや生産者の経験を組み合わ せて、全員の取組を全員の利益にな るように継続的に取り組んでいきます。 自分が生産した農作物が、どのよ うな売上だったかを必要な時に明確 に確認できるのが、とても便利です。 商品を買ってくれる人の存在を意識 できる事で、非常にやりがいを感じま す。コミュニティのブランドを支える一 人として地域の人と連携して継続し て取り組める自信がつきました。 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 20 ③地域医療とまちづくりへの取組み むすびgroup ■情報交流会「閉じて、開く!コラボレーションの可能性」コラボ5へ参加。 地域の未来志援センター Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 21 むすびgroup ■おいでん・さんそんセンターの紹介 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 22 活動資料 平成25年度地域ささえあい事業での取り組み むすびgroup 「共助」としての見守り活動 岐阜県恵那市笠置町における 地域自立による高齢化への対応 みまもり笠置「ほっと君」 14.08.05 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 23 ICTを利用した高齢者見守りと地域づくり概略図 むすびgroup 現在の取り組み 高齢化の進展 ・高齢者数と高齢化 率の増大 ・独居の高齢者増大 ・医療・介護負担の 増大 ・民生委員などへの 過度の負担 ・緊急通報のパンク 地 域 人と機器で住民同士が 見守り合う地域づくり 恵那市笠置町で の人感センサーを 用いた地域見守り 活動の導入 ・孤立死の増大 ・買い物難民化など 実 践 事 例 将来目標 ・地域での取り組み ・要介護度2までは 在宅でケア ・過疎高齢化 ・地域コミュニティと 活力の衰退 活 性 化 ・地域活性化 ・元気老人の増加 ・財政負担の軽減 ・防災等との連携 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 24 ICTを利用した高齢者見守りと地域づくりの目標 むすびgroup • 介護保険に対する需給バランスの崩壊 • 地域の高齢者が最後まで心身ともに健康で安心 できる地域づくり →地域活性化、経済的安心を含む 高齢者同士の見守り・支え合い 地域づくりを兼ねた介護予防・健康長寿 理想のひとつは上勝町 (高齢化率50%以上でも寝たきりゼロ) Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 25 笠置町の位置 笠置町 木曽川 中央線と 恵那駅 むすびgroup • 岐阜県恵那市北部、木曽川 右岸に位置する • 昭和の大合併で恵那市に合併 人口 1,404人 世帯数 449世帯 高齢者人口 491人 高齢化率 34.4% 人口増加率 -12%(対2003年比) 地区割り 毛呂窪、姫栗、河合 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 26 見守りの発端 むすびgroup • 過疎高齢化の進行 • 2年間で4件の孤立死の発生により、危機感 を持ったまちづくり委員会役員が、自治会や 民生委員の有志を集め、対策に乗り出す。 • 恵那市在住の通信設備会社社長より、通信 技術を利用した孤立死防止のシステムにつ いての情報を得て、横浜の事例視察を実施 笠置町への導入へ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 27 見守りの経緯 むすびgroup • みまもり笠置「ほっと君」を結成 →まちづくり委員会メンバー、自治会長や 民生委員など13名が参加 • 民生委員情報で地域の独居高齢者は15名 →15名の見守りで企画、補助金申請 • ニーズ確認でメンバーが直接地域を回って 声をかけると50人以上の独居高齢者が存在 • 離れて暮らす家族にも声をかけ、大きなニー ズの存在を確認 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 28 公正な運営体制づくり むすびgroup • 利用希望者超過による選考の必要性 • イニシャルコストの高さをどうするか • 見守り協力金によるランニングコストの確保 の仕組み • 利用者の選考基準の明確化 • 契約関係書類の整備(法人レベル) • 補助金を申請し利用できる組織づくり(地域 や行政からの信用や手続きの整備) Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 29 見守り費用 むすびgroup • イニシャルコストは補助金を利用 • 地域の取り組みのため、ランニングコストは 地域で確保 • 無償のボランティアでは長く続かないという危 機感から利用者およびその家族に説明を行 い、見守り協力金を導入 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 30 見守り費用(イメージ図) 別居の家族 むすびgroup 高齢者 見守り レポート 見守り活動 訪問など 見守り協力金 地域の見守り団体 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 31 構築した見守りの仕組み むすびgroup 見守り組織 人感センサ- プライバシーに配慮し、高齢 者の動きの有無のみを確認 →カメラとは異なり抵抗感少 <利点> 訪問の手間が省け、一度 に複数の安否確認が可能 いざというときに地域住民が かけつける →センサーだけに頼らない <利点> 見守り組織をきっかけに 地域の活性化へ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 32 拠点施設 むすびgroup • 見守りと地域づくりを連動させるために拠点 が必要 →旧保育園を改装 →地域づくり向け補助金のため初期費用 を捻出(地域支え合い体制づくり事業) • 見守り以外の活動の拠点としても利用可能 →先行事例では、400戸の見守りで駆け つけ件数は2年で5件(実際には、セン サーによる見守り以外の活動がメイン) Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 33 センサー写真 むすびgroup <恵那市笠置町の人感センサー> <簡易型センサー> (医療機関との連携に適したモデル) ドアセンサー この部分にもセ ンサーがあり、 外出を検知 動体感知カメラ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 34 見守り情報とアラーム むすびgroup • PCやタブレットで、センサー情報が閲覧可能 →遠隔地の子どももセンサー情報を確認 • 一定条件でアラームメールは発報 • センサー情報やアラームメールの発報時にど のような体制、どのような手順で確認、駆け つけを行うかを明確にする必要性 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 35 見守り画面写真 むすびgroup <恵那市笠置> <簡易型センサー> センサーデータ閲覧画面 センサーデータ閲覧画面 アラームメール画面 アラームメール画面 Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 36 防災マップの作成 むすびgroup 住民の円滑かつ安全な避難の確保に役立てます 地図情報を活用した 災害時の安否確認 住所や写真を登録することで、 見守る側、見守られる側の詳細情報を 地図上にマッピング 避難所への誘導に役立てます Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 37 むすびgroup 最後に・・・ 日本には、「恩・義理・縁」、お互いが助け合う「共助」の仕組みがありました。 そこには、「道徳」と言う、見えない約束事が存在したと思います。 豊かな生活環境とともに、家族との関係/地域・社会との関係等が希薄になり 未来が見えない時代になったと思います。 持続可能な仕組み創り・・・ いま一度、お互いさま「共助」の関係を見直し、未来に繋げていきたいと思います。 発表者 株式会社三恵エンジニアリング 三宅直也 株式会社ARION 稲垣さとみ、上野さゆり http://www.sankei-eng.co.jp/ Copyright 2014 むすび Group. All rights reserved. 38
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