ワーク・ライフ・バランス(WLB)の 基本的な考え方 ~ インデックス

2015年2月28日 鳥取県看護協会
~WLBワークショップ支援3年目を終えて~
2015~2017年、 ここに注目?
日本看護協会看護労働委員会委員
社会医療法人 明和会医療福祉センター
竹中君夫
県
開催形態等
名
参加者等
師長主任 事務 社労士 県
労働局
? WS
○
○
WS
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
◎
○
◎
○
フォローアッフWS
A WLB 事 業 報
告
個別病院訪問
WS
意識つけ位は?
県主催、20病院
県事業予算
○
B 人事研修①
◎
人事研修②
◎
フォローアッフWS
○
C
備考
師長・主任級実践
◎
◎
◎
人事研修
◎
◎
師長・主任級実践
●師長・主任級のテーマとして定着すると、独自の方向性も確立されつつあ
り・・・
●県や労働局等との関係構築を進めた看護協会は、勤務環境改善のモデル?
●コンサルタントが継続すると、全ての人事テーマが進行し・・それなりの成
果は・・・。
⇒教育・処遇等、人事テーマとのつながりを意識した体系的な取組の重要性
病院のWLB成功の基本型
~当面のテーマ・量を確保する施策~
Ⅰ 成功のシナリオ 初級編
Ⅱ 成功のシナリオ 中級編
●WLBマネジメント初級実践例 『休日拡充型短時間正職員』
労働時間の設定
対象者
基本 1日あたり2時間までの
形 勤務時間短縮型
WLB
週休3日制や隔週週休3日制等
個々に休日日数を選択できる
~出勤日はフルタイムで働く~
【制度導入した病院の利用状況】
利用者の区分
育児(小学校以下)
時間短縮
18名
50歳以上
5名
役職者・医師
6名
その他(希望等)
2名
計
31名
育児や介護など、利用者と目的
的
が限定されることも・・・
誰にでも適用
●職種・性別・年齢を問わない
●役職者も選択可能
※育児短時間制度の利用者を含、対象職員約600名
休日拡充
4名 ● 利用する背景は様々で
4名
制度需要は高い
4名 ● 役職者・50歳以上等、
特に注目
3名
15名
●WLBマネジメント初級実践例 『相談窓口』
⇒複雑な勤務管理を要求される中間管理職(看護管理者)の支援が重要課題
⇒ WLBは主に雇用契約の相談・・・上長には相談しづらいことも・・・
相談窓口が本当に機能(信頼関係が構築)すると、あらゆる方向(部長
級~新人)から大切な情報が集まるようになる・・・メリットは?
● 職員の本当の退職
● 組織運営上、深刻な ● コンプライアンス(法令
理由を、ほぼ、つかめ
課題が発生しそうな部
順守・職員倫理)関連の
る
門を把握できる
情報が必ず集まる
ようになる
⇒ 早く正確に対策をとる ⇒ 早く問題の芽を摘むこ
⇒ 正しい離職防止対策
ことができる
とができる
を展開できる
相談窓口は・・・・
ハラスメント等段階別対応
システムに位置づけられる
(罰則規定までセット)
ただし・・・・
誤った情報に
操作されないよう、
常に慎重に
●WLBマネジメント中級実践例 『夜間休日要員確保対策』
【狙い】
夜間・休日要員の懸念は必ず発生し、解決できなければ病院の
WLB制度は崩壊。多様な選択肢を用意して要員確保に努める。
【概要】
制度
概要
夜勤
インセンティブ
ポイントは、しんどい勤務を頑張っ
て
くれたことへの感謝
●半年間の月平均夜勤9回以上
(上限12回・夜勤専従制度なし)
休日出勤
・・・回復期リハビリテーションなどで需要が急増
インセンティプ
●半年間の(土)(日)(祝)出勤率が60%以上
賞与で加算を行ったり、手当の上乗せを行ったり・・・・・
●夜勤や休日勤務を始めてほしい?
ステップ
多様な勤務形態を選択する権利(具体的な内容)
Ⅰ 平日の日勤のみ
Ⅱ
+ ①(土)(日)(祝)勤務
②早番・遅番勤務
希望
勤務形態を
ステップアップを
期待するシステム
+ 夜勤回数は最高で月4回まで
○
Ⅲ
+ (土)(日)(祝)勤務の回数に制限なし
◆夜勤回数に制限なし
Ⅳ ① 準夜・深夜、どちらかだけ。② 勤務曜日限定。
③ 早番・遅番は免除等、個別制限
《例外》 リハビリ部門や医局は、出勤日数の多いことが歓迎される傾向
【おまけ】 Nsが導入を期待するWLBのテーマ①
短時間正職員
(週休3日や隔週週休3日)
A県
7/19
T都
10/31
I県
11/1
T県
11/7
12
13
10
5
5
9
-
2
報酬ポイント選択制
(働きやすさ
・休みやすさも報酬)
夜間や休日出勤の
インセンティブ制
WLB相談窓口
WLBの制度を知りたい、導入して欲しい・・・という段階(初級)から
WLB制度に伴う課題を解消しようという段階(中級)に進んでいるような・・・
【おまけ】 Nsが導入を期待するWLBのテーマ③
●WLB初級・中級にも段階がある・・・仮説を立ててみると・・・
[WLB初級]短時間
正職員・相談窓口
みんなが多様な働き方を選べるような対策は
支持率が低かった・・・それなりに浸透?
[WLB中級]
夜間や休日出勤の
インセンティブ制
しんどい勤務を頑張る人を支えるための対策は
部長・副部長級の支持率が高い?
⇒ 目の前の差し迫った対策だが・・・平日日勤の
Nsのステップアップにつながる?
[WLB中級]
報酬ポイント選択制
(働きやすさ・休み
やすさも報酬)
夜間や休日の勤務者を増やすための対策は、
師長・主任以下の中堅層で支持率が高い?
⇒ 例えば、育休からの復帰者を常に受入れつつ、組
織運営するためには不可欠と認識されている?
女性中心の職場なので・・・みんなが勤務形態のステップアップと
ステップダウンをバランスよくできる、受け入れられるマネジメント
まで進まないと当面のゴールには到達できない
短時間正職員事例紹介
実戦に注目しても・・・
●短時間正職員制度の運用上注意していること
患者さんは・・・WLBによって看護サービスの質が下がることを想定していない
⇒ 短時間正職員も、勤務管理全体の中に組み込んで運用しないと・・・
短時間正職員制度で注目するところ
● 夕方に人がいないかも?
● 夜勤や休日勤務をしてくれないかも?
● 時短の人、夜間や休日勤務ができない人は、毎年
出てくるけど・・・・時間の短い人ばかりが増えて・・・
このテーマを乗り越えない限り・・・
● 育児世代の確保は無理だろう・・・50歳
以降の離職リスクも高まる一方だろう
● 要員不足に伴う、深刻な経営面の課題を
常に背負うことになるだろう
●事例① Aさん(中途採用)
年
2004
出来事など
着任(子供さん小学生)・午前勤務
2007
●勤務時間延長(子供さん中学生)
●特定曜日の深夜勤務開始
2010
チームリーダーとしてチームの核に
2013
勤務時間/週
20時間・時給制 パートタイマー契約
約35時間(日勤1時間短縮)
月給制 短時間正職員
フルタイム(約40時間) 正職員
副主任看護師に昇任
この事例の注目点
● パートからスタートし、10年間で着実にステップアップしたこと
・・・・中長期的な視点で制度を運用した事例であること
● 堅実な仕事ぶりで、周囲の厚い信頼を得ていったこと
・・・・勤務形態に加えて、職務ラダーもステップアップしたこと
●特別事例 Eさん(中途採用)
年
2009
2010
2012
出来事など
●急性期病院で師長を含むマネジメント経験
58歳で当院へ着任
●話し合いの上で、病棟主任看護師に起用
●教育委員会で委員長サポート(副委員長)
●研修員論文発表制度(卒後3年目の支援プログラム)の
定着に貢献。
勤務時間/週
週休3日
31時間
61歳で本人意思により引退
この事例の注目点
● 短時間正職員制度は、育児のみを目的としていないこと。
→50歳代や役職者にもWLBは有効とのモデルを院内に示したこと
● 豊富なマネジメント経験を活かして病棟運営や教育関係の
職務で貢献し、信頼を得たこと
● 制度適用事例で・・・おさらいしていただきたいところ・・・
見守っていれば
ステップアップが
発生するので
しょうか?
個別スタッフに
関する情報が
詳しいような?
経営層はどのように
関わっている
のでしょうか?
報酬・育成・評価・・総合
的な人事システムとして
運用しているのでは?
採用・異動・離職・・・スタッ
フデータの管理と分析、また、あ
るいは数値に表れない情報収集
を重視しているのでは?
指針を提示したり、経営目標を
共有したり・・・強いリーダ
シップを発揮しているのでは?
WLBには、組織マネジメントのすべての要素が詰まっている?
組織マネジメントは常に進化していかなければ・・・・・
ここまでのプレゼンで・・・聞かれて、
やっぱり、WLBは大変・・・と思う方は?
~WLBワークショップ等では、具体的には
検討していないテーマ・質を確保する施策~
WLB成功のシナリオ 上級編
●欲求レベルを意識したシステム ~マズローの欲求モデル~
マズロー・モデル(病院版)
項目
段階
病院勤務者
自己
表現
第5
Identityに基づき
行動できる
尊厳
第4
専門職として
リスペクト
社会
的
第3
周囲に受け
入れられる
安全
第2
正職員になる
生理
的
第1
給料をもらう
●しかし、『専門職としてリスペクトされる』位
のレベルに到達できなければ、WLB制度利
用者も組織も充分な満足感は得られない
■満足度を高める ~質を確保~
・向上意欲を鼓舞する ・成果を認める
⇒人事評価・育成システム
●WLB制度利用者を、『周囲に受け入れられ
る』レベルで安定させることが当面の目標
■不満を抑え、安心感を高める~量を確保~
・労働法 ・福利厚生 ・柔軟な勤務形態
⇒いわゆる“労務”関係施策
欲求レベルを意識すると対策の完成度が上がる・・・・
WLB成功の本当の分かれ目・・・全力で取り組みましょう
● WLB成功の定義・・・・WLBは2階建を労働法的
に・・・ テーマの事例
対策のポイント・・・実態??
自己
●人事評価・処遇
表現 3 ●職種横断型
階
階層別育成
尊厳
●夜勤個別調整
●週休3日制
社会 2
階 ●育児等に限定
的
しない制度適用
安全
■満足度を高める=『やれたらいいね』成功
●就業規則に規定する話ではない
⇒ 労働契約法の概念・・・処方箋未確立
(1)労使対等 (2)均衡 ・・・(4)誠実
(5)権利濫用の禁止
WLBの本丸
労働者と同様に
経営者の権利に言及
?正循環
●サービス残業対策 ■安全を保証する=『やらないといけな
い』
生理 1 ●有給休暇の付与
最低限
階
就業規則(労働基準法)で規定
的
●夜勤免除対象者
⇒経営者の義務・・・処方箋が確立
労働者vs経営者、あるいは労働者間の権利調整を主要テーマとして
積極的に踏込むことがWLBの成功につながる?
《事例③》 理念に基づく評価を行うことで、WLB制度の浸透を図る
【マズローのモデル】 高い欲求レベルを満たすのは誰?
第1生理的
第2安全
第3社会的
第4 尊厳
第5 自己表現
給料を
もらう
正職員に
なる
周囲に
受入れられる
専門職として
リスペクト
Identityに基づき
行動できる
① 勤務形態のステップアップを実行するNs ①夜勤もできて ②人柄もよく
③能力も高い人が、最も高い
⇒夜間や休日の勤務を頑張ることを
欲求レベルを満たす???
評価するシステム
② 職務レベル(ラダー)をアップさせるNs
⇒能力が高い人、業務実績を残す人を
大切にするシステム
③ 献身的に勤務するNs
⇒能力に関係なく、患者さんのために
頑張るNsを大切にするシステム
【理由】 多くの病院の運営理念の
はずなので・・・WLBも例外ではない
いや、やっぱり優先
順位は①人柄 ②
能力 ③夜勤ですね。
WLBに関係なく育成と評価を行う事例
Ⅰ. 人事ポリシー(理念)
~どの病院でも簡単にできる~
●WLBを人事システムに組み込むイメージ
報酬システム
評価
システム
育成
システム
給与
時間
多様性
WLBシステム
人事ポリシー(組織の運営理念)
Ⅰ 全ての人事システムは、人事ポリシーに基づいて運用される。
Ⅱ WLB制度は報酬システムのなかで運用される。
⇒給与・時間・多様性等について、ルール確立が求められる。
Ⅲ 評価システムや育成システムはWLB制度に関係なく運用される。
⇒WLB制度利用者を評価・育成の面で特別扱するようでは、周囲と格差
が生じてしまい、組織の戦力UPになかなかつながらない。
WLBに関係なく育成と評価を行う事例
Ⅱ.階層評価
~どの病院でも比較的簡単に実行できる~
第1生理的
第2安全
第3社会的
第4 尊厳
第5 自己表現
給料を
もらう
正職員に
なる
周囲に
受入れられる
専門職として
リスペクト
Identityに基づき
行動できる
階層レベル
① 勤務形態のステップアップを実行するNs
⇒夜間や休日の勤務を頑張ることを
評価するシステム
② 職務レベル(ラダー)をアップさせるNs
⇒能力が高い人、業務実績を残す人を
大切にするシステム
③ 献身的に勤務するNs
⇒能力に関係なく、患者さんのために
頑張るNsを大切にするシステム
S(senior)
師長級
M(middle)
主任級
G1(general)
チーム
リーダ級
G2(general)
主事
G3(general)
補助
E
(elementary)
研修員
WLBに関係なく育成と評価を行う事例
Ⅲ.頑張り度の評価
~新たな取組みが必要かも?~
第1生理的
第2安全
第3社会的
第4 尊厳
第5 自己表現
給料を
もらう
正職員に
なる
周囲に
受入れられる
専門職として
リスペクト
Identityに基づき
行動できる
① 勤務形態のステップアップを実行するNs
⇒夜間や休日の勤務を頑張ることを
評価するシステム
② 職務レベル(ラダー)をアップさせるNs
⇒能力が高い人、業務実績を残す人を
大切にするシステム
③ 献身的に勤務するNs
⇒能力に関係なく、患者さんのために
頑張るNsを大切にするシステム
●頑張り度評価の意義 ~まとめ~
階層レベル
S(senior)
● 頑張ろうとする意欲を後押し。質の高い
人材が育ち、組織全体のモラールが高まる
師長級
M(middle)
主任級
G1(general)
チーム
リーダ級
G2(general)
主事
G3(general)
補助
E(elementary)
研修員
● 上位階層というより、組織の多数を占める
中間階層以下に有効な手法
⇒ 誠実(大切)なスタッフに『病院は見て
いる』と伝わる(報酬)ことを期待
★ その反対を密かに意図することも・・・
⇒“賞与への反映”が最も効果的
● 各部門責任者による冷静で計画的な組織
マネジメントを志向
加点主義で、分かりやすく
行うことが大切かも?
●大切にしたいこと
情報の
提供
評価・賃金は雇用契約で最も大切な情報
● 昇給や賞与の際、経営指針に基づく資料を配布
● Ns全員にしっかりと伝えてゆく責任
分かりやす
さ
柔軟性
評価・育成・報酬は働き続ける上で最も大切な人事制度
● 役職~新人まで全員が理解できる・・・分かりやすさ
● 変化し続ける組織環境に対応できるもの・・・柔軟性
⇒きめ細かく検討しつつ、最終的にはシンプルな体系を
志向
管理職
中間管理職のやりがいは最も大切
● 30名程度の組織を運用する師長・主任にふさわしい権
限?
⇒ 評価の権限を行使することで安定した部門運営を実現
● 管理職を任せる以上、信頼して権限を委譲
⇒ 管理職がやりがいをもてる評価システムの運用が大切
看護協会や病院がプロ(外部有識者)の支援を得るイメージ
●WLBの1階部分(土台)
労働基準法等の遵守状況を、しっかりと確認。施設の現況をチェック。
⇒ ところで、関係機関や団体が専門家の相談窓口や労基法等勉強会を
計画するのに・・・参加状況や反応が今一つということも・・・
●WLBの2階・3階部分(本丸)
労働契約法の視点で、労使双方の満足度を追究する取組
⇒労働者vs経営者、あるいは労働者間の権利調整についてコンサルタント
例え社労士であっても、
病院経営・人事に精通し
ていない状態で、積極
的なコンサルテーションに
踏込むことは至難かも?
すぐれた社労士(check)
とコンサル能力をもった
(院内・院外)有識者(Idea)
がペアになると、最強か
も?
煮詰まったり、混乱したり・・・
どんな時もスッキリと・・・・
●WLBマネジメント初級
~採用拡大と離職防止~
● 必要な人数が着任しないと
どうにもならない
⇒ 採用は最優先のテーマ
● 離職がどんどん出てしまっては
どうにもならない
⇒定着対策は、とても大切
仕事を続けている
Nsだって・・・
●看護職有資格者就業率の年齢別推移 ※日本看護協会の統計より
Nsは、女性全体の就業率と比較しても、育児期や55歳以上での
就業率の低下が著しいという指摘がある。
⇒働き続けるためのハードルを低くする考え方が必要。
●WLBマネジメント初級
プ』
区分
実践例
『5段階の勤務ステッ
勤務形態
短時間正職員(週30時間)
①時間短縮型:1日6時間 ②休日拡充型:週休3日
(週40時間)
制
Step1 ①平日日勤のみ ②早番・遅番・残業など免除
フルタイム
正 Step2 ①土日・祝日勤務 ②早番・遅番・残業など
職
員 Step3 ①月4回以内の夜勤 ②土日出勤日数の制限なし
Step4 夜勤回数の制限はないが、勤務曜日の限定などあり
Step5
正職員
勤務に関する制限はない
● 勤務の選択肢を増やすことで採用数を確保
● 勤務時間のステップアップとステップダウンを、柔軟に
選択できることで、安心して勤め続けられる職場とする
● 病棟の勤務形態別Nsの人数管理につきる(日看協インデックス調査参照)
【WLB制度が浸透している病院の場合】
毎年長期休暇が発生して、WLB制度の利用者もたくさん出るわけで・・・
交代制勤務
日勤中心、多少は夜勤も
日勤のみ
WLBで非常に苦労する典型的なパターン
60%以下
(夜勤配置できない)
70%以上
ほとんどいない
10%未満
WLBで成功する典型的なパターン
一定数がいる・・・10~20%
(ステップアップの証明)
30%以上
10%以下
WLBを行うということは、制度利用者数をコントロールするということ
成功事例の数値が出ている限り、看護部全体の満足も期待できる
労働者vs経営者、あるいは労働者間の権利調整に成功しない
限り、なかなか成功モデルの数字を維持できない
● 病棟の勤務形態別Nsの人数管理につきる(日看協インデックス調査参照)
【WLB制度が浸透していない病院】・・・ごく一部にこんなケースも
交代制勤務
日勤中心、多少は夜勤も
日勤のみ
80%以上
ほとんどいない
10%未満
10%以下
● 働くNsの満足度は高くないのに・・・・
● Nsの80%以上に勤務制限がなく組織運営は安定
⇒ 無理にWLB対策をしなくてもよい?
新卒Nsが安定供給
されるシステムを
確立しているケース
● 働くNsの満足度は高くない時点で深刻な離職リスク
● 年齢構成にゆがみ・・・20代の比率が相当に高いことが多い
⇒ 数年後の大きなリスク要因・・・交代制勤務者の不足・退職
過重負荷を背負うNsの転出・・・
⇒ 〇〇年までにWLBを活用して山型の年代別構成への流れを・・・
それでも最後に・・・WLBマネジメント初級に戻って・・・
● 人柄もよくて、献身的なNsが辞めていくことは大変につらいこと・・・
出産とか、子育てとか、50歳を過ぎたとか・・・体をこわしたとか・・・
そんな理由で辞めていく病院は悲し過ぎる
● 新たな採用も大切ですが、在籍しているNsが「よかった」と思えるもので
ないと、WLBに取り組む価値が半減する。
今いる職員を大切にすることが、いろんな意味で一番の採用対策。
● Nsが安心して働き続けられない病院は、患者さんに
とって・・・・病院の理念にも反しているはず・・・
職員を守れないルールの壁があればルールを変える努力を・・・・
職員より大切なルールは存在しない