TEAM MOROKAMI コモディティ化した市場 成熟期 差別化されるべき製品においても一般商品のように 差別化が困難になっている状況(恩蔵,2007) 利益は下がるが 価格を落とすしかない 技術の平準化 顧客ニーズの 頭打ち 競合他者による 模倣 消費者に密着! 見えないニーズを発見せよ! The Empirical Analysis of Discovering Implicit Needs In Co-experience Investigation. -Based On Knowledge Creation Theories- TEAM MOROKAMI 3 顧客ニーズの分類と潜在ニーズに関する概念定義 顧客ニーズ 顧 表 客 現 自 で き身 が る ニ認 ー識 ズし 、 顕 在 ニ ー ズ 潜 在 ニ ー ズ 顧 客 表自 現身 でが き認 な識 いし ニて ーお ズら ず 、 アンケート調査 Narver,J.C.,S.F.Slater and D.L.MacLachlan著, パネル調査 “Responsive and Proactive Market Orientation and New-Product Success” , journal of Product innovation Management,21(5), 2004,pp.25-39. 4 顕在ニーズの追及はコモディティ化を促進する! 顧客のニーズが顕在化されたもので 顕在ニーズの充足は あればあるほど、企業にとっては製 競合企業による模倣 品化が容易であるが、それは競合企 脱コモディティ化を追求するため が容易であり、長期的 業にとっても製品化が容易であること には潜在ニーズを把握すること な競争優位につなが にほかならない りにくい がこれからの競争優位性をもた らしうる! 河野豊弘著『新製品開発マネジメント』ダイヤモン ド社,2003年 川上智子著『顧客志向の新製品 開発:マーケティングと技術のイン タフェイス』有斐閣,2005年 藤川佳則著「脱コモディティ化のマーケティング: 顧客が語れない潜在需要を掘り起こす」『一橋 ビジネスレビュー』第53巻,第4号,2006年 5 問題の所在 潜在ニーズを掘り起こす能力に 脱コモディティ化を実現する必 ついては依然として未知の部分 要性が高まる中で,その鍵とな が多く,体系立った手法や理論 る潜在ニーズを発見する方法 も確立しているとはいいがたい が確立していないことは 重要な問題である! チーム☆諸上 藤川佳則著「脱コモディティ化のマーケティング: 顧客が語れない潜在需要を掘り起こす」『一橋 ビジネスレビュー』第53巻,第4号,2006年 潜在ニーズ発見の方法-知識創造理論を応用して- 暗黙知 暗 黙 知 暗 黙 知 共同化 (Socialization) 内面化 (Internalization) 形式知 暗黙知 表出化 (Externalization) 連結化 (Combination) 形 式 知 形 式 知 形式知 7 出所:野中郁次郎・竹内弘高(1996)『知識創造企業』東洋経済新報社を著者が加筆・修正 暗黙知と形式知 知識 よ形 顧 っ 表式 客 て 的 現 伝・ 自 で論 達 き身 理 で が る き的 認 ニ る 識 ー言 知 し ズ語 識に 、 顕 形 在 式 ニ ー 知 ズ 潜 暗 在 黙 ニ ー 知 ズ えで 特 あ定 た顧 り状 り客 、況 す自 表 形に る 現身 式関 の でが 化す が き認 しる 難 な識 た個 し いし り人 い ニ て 他的 知 ーお 人な 識ら ズ に知 ず 伝 、 識 知識の分類は野中郁次郎・竹内弘高著『知識創造企業』東洋経済新報社,1996年を参考 8 SECIモデルの「共同化」を応用 共同化は、製品開発 者と顧客のあいだでも 起きる 野中郁次郎・紺野登著『知力経 営』東洋経済新報社,1995年 市場の潜在ニーズは暗黙知的な情報 であり、ニーズは製品開発者が顧客 と共同化することによって企業に吸収 される 長内厚著「市場志向の技術統合」『Discussion Paper Series No.j92』2008年 9 本研究の新規性 暗黙知 暗 黙 知 暗 黙 知 共同化 (Socialization) 内面化 (Internalization) 形式知 暗黙知 ①潜在ニーズを発見する ための方法を確立する点 形 式 表出化 ②製品開発プロセスにお 知 ける開発プロジェクト・ (Externalization) チーム間の「共同化」に 限定されていた議論を,製 形 連結化 式 品開発者と顧客との「共 知 (Combination) 同化」に応用した点 形式知 10 出所:野中郁次郎・竹内弘高(1996)『知識創造企業』東洋経済新報社を著者が加筆・修正 製品開発者と顧客との「共同化」を実現する行動 ①現場に行く ②当事者(顧客,競合,担当 者等)と話す,聞く,見る ③参加者となる 仮説 行動 ①観察 ②対話 ③参与観察 野中郁次郎・紺野登著『知力経 営』東洋経済新報社,1995年 11 参与観察-P&Gの事例P&G中国子会社のヘアケア 部門の社員達は、中国の 山村の村人の家々に10日 間宿泊し、共同生活を行っ た。その共同生活により、 社員達は山村には水道や シャワーが無いため、シャ ンプーが週に一回くらいし か出来ないことを知った。そ の結果、P&Gはその地域へ 売り出す新しいシャンプー には、洗った後にすすぎや すい、清潔さと良い香りが 長続きすることが絶対条件 であることに気付いた。 『日経ビジネス』2009年9月28日号 12 アンケート調査 調査協力・依頼 調査期間 2009年8月3日から 2009年9月15日 日系消費財メーカー 351社に 電話でアンケート協力依頼 185社から承諾 アンケートの回収 64通の アンケート回収 (回収率18.2%) アンケート郵送 -業種の内訳食品21社,化学9社, 電気機器8社,輸送機器2社 その他製造業16社 -顧客との共同化実施状況観察:34社・対話45社・参与観察8社 統計・解析 有効回答55通 (有効回答回収率16.0%) 使用ソフト:SPSS12.0 for Windows 13 アンケート統計・解析結果 仮説:観察・対話・参与観察は潜在ニーズ発見に正の影響を与える 観察 従属変数=潜在ニーズ 独立変数 標準化係数 R2乗値 有意確率 0.558 0.311 0.001 「観察」 使用ソフト:SPSS12.0 for Windows 対話 正の相関 従属変数=潜在ニーズ 独立変数 標準化係数 R2乗値 有意確率 0.426 0.182 0.003 「対話」 使用ソフト:SPSS12.0 for Windows 潜 在 発ニ 見ー ズ の 参与観察に関するインタビュー 某自動車メーカーに 参与観察について インタビュー ・市場調査の中心として 使用される調査方法ではなく, 不定期に実施される調査方法 ・具体的には、「ハイエンドユー ザーの生活スタイル・志向を体感 するために老舗旅館やホテルに 宿泊する」,「海外において開発 チームとデザイナーが,自社製品 の使われ方を見る,体感する」 サンプル数が少ないため 潜在ニーズ 参与観察 正の相関 今後の研究課題! 発見 使用ソフト:SPSS12.0 for Windows 15 参考文献 恩蔵直人著「コモディティ化市場における市場参入戦略の枠組み」『組織化学』,第39巻,第3号 2006年 恩蔵直人著『コモディティ化市場のマーケティング論理』有斐閣,2007年 藤川佳則著「脱コモディティ化のマーケティング:顧客が語れない潜在需要を掘り起こす」『一橋ビジネスレビュー 』第53巻,第4号,2006年 Theodore Levitt著『マーケティングの革新:未来戦略の新視点』ダイヤモンド社,2006年 Rothwell,R.,C.Freeman,A.Hosley,V.T.P.Jervis,A.B.Roberson and J.Townsend 著 “SAPPHO Updated : Project SAPPHO Phase Ⅱ”,Research Policy,3(3), 1974 Narver,J.C.,S.F.Slater and D.L.MacLachlan著, “Responsive and Proactive Market Orientation and New-Product Success” , journal of Product innovation Management,21(5), 2004 川上智子著『顧客志向の新製品開発:マーケティングと技術のインタフェイス』有斐閣,2005年 河野豊弘著『新製品開発マネジメント』ダイヤモンド社,2003年 Theodore Levitt著『T.レビットマーケティング論』ダイヤモンド社,2007年 Philip Kotler著『コトラーのマーケティング・マネジメント:ミレニアム版』ピアソン・エデュケーション, 2001年 George S. Day著『市場駆動型の戦略:価値創造のプロセス』同友館,1998年 Gerald Zaltman著『心脳マーケティング:顧客の無意識を解き明かす』ダイヤモンド社,2005年,第 大薗恵美・児玉充・谷地弘安・野中郁次郎著『イノベーションの実践理論』白桃書房,2006年,第 Clayton M. Christensen著『イノベーションのジレンマ:技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』翔泳社,2000年 von Hippel, E著『イノベーションの源泉:真のイノベーターはだれか』ダイヤモンド社,1991年 Dannels,E著“Disruptive Technology Reconsidered : A Critique and Research Agenda, ”Journal of Product Innovation Management,21(4),2004石原武政著『マーケティング競争の構造』千倉書房,1982年 石原武政著『マーケティング競争の構造』千倉書房,1982年 石井淳蔵著『マーケティングの神話』日本経済新聞社,1993年 )野中郁次郎・竹内弘高著『知識創造企業』東洋経済新報社,1996年 野中郁次郎・米山茂美著「組織間知識創造の理論」『一橋ビジネスレビュー』第40巻,第2号,1992年 野中郁次郎著「戦略提携序説:組織関知識創造と対話」『一橋ビジネスレビュー』第38巻,第4号,1991年, 16 長内厚著「市場志向の技術統合」『Discussion Paper Series No.j92』2008年,,
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