経済原論IA 第1回 西村「ミクロ経済学入門」 第2章 市場機構と需要・供給 京都大学経済学部 依田高典 1 近代経済学(主に新古典派経済学) マクロ経済学 ケインズ経済学など ミクロ経済学 完全競争モデル 競争の完全性・情報の完全性 不完全競争モデル 競争の不完全性・情報の不完全性 その他の経済学(古典派・マル経など) 2 1. 需要と供給 需要曲線DD P↓ → X↑ 傾き:負 供給曲線SS P↑ → X↑ 傾き:正 均衡 DDとSSの交点 3 P SS供給曲線 P*均衡価格 E均衡点 DD需要曲線 O X Q*均衡数量 4 2. 超過需要・超過供給 超過需要 需要量>供給量 例:家賃統制の上限価格 超過供給 供給量>需要量 例:米市場の最低価格 5 P SS PH 超過供給 PL 超過需要 DD O X 6 3. ワルラス的調整過程 超過需要(供給)→ 価格上昇(低下) ワルラス安定性条件 1/SS傾き>1/DD傾き 4. マーシャル的調整過程 過小供給 → 需要価格>供給価格 → 生産量増加 マーシャル安定性条件 SS傾き>DD傾き 7 P ワルラス的調整過程 価格調整 SS PH PL DD O X 8 P マーシャル的調整過程 数量調整 SS PD PS O DD X X1 X2 9 P DD SS ワルラス安定 マーシャル不安定 O X 10 P SS DD ワルラス不安定 マーシャル安定 O X 11 5. クモの巣過程 生産量 → 需要価格 → 生産量 → 需要価格 → ・・・ クモの巣安定性条件 SS傾き絶対値>DD傾き絶対値 12 クモの巣調整過程 P P1 P2 O X X1 X2 13 6. 需要の価格弾力性 1%の価格変化 → 何%の需要変化? Ed=ー 需要量の変化率/価格の変化率 =ー ΔX/X1 / ΔP/P1 =ー ΔX/ΔP / X1/P1 = GC/AG / OG/AG = GC / OG 供給の価格弾力性Esも同様に定義 14 P A O DD X G C 15 7. 需要の価格弾力性と支出額 1-Ed=[(P+ΔP)(X+ΔX)ーPX] / XΔP Ed>1(弾力的) → (P+ΔP)(X+ΔX)<PX 価格上昇に伴い支出額減少 Ed<1(非弾力的) → (P+ΔP)(X+ΔX)>PX 価格上昇に伴い支出額増加 16 8. 間接税の負担 間接税=買手の負担額+売手の負担額 (t) (P*’ーP*) (P*ー(P*’ーt)) 売手の負担額 / 買手の負担額 =ー SS傾き / DD傾き = [FH/FE] / [E’F/FE] = FH / E’F = Ed / Es 17 P S’S’ t E’ F SS E H DD O X 18 山本「演習」(時間に余裕がある場合) 選択問題6. Ed=-(ΔX/ΔP)/(X/P)=-(-1)/(40/60)=1.5 選択問題7. 売手負担額/買手負担額= -SS傾き/DD傾き=Ed/Es=1.5/1.0 記述問題4. a. Dx=80-Px+2×20=120-Px b. Dx=80-Px+2×5=90-Px c. 120-Px=120-20=100 → 90-Px=90-20=70 d. Dx=Sx → Px*=(80+2Py*)/6 Px*=(80+2×20)/6=20 → Px*=(80+2×5)/6=15 Sx*=5×20=100 → Sx*=5×15=75 e. Px*Sx*=20×100=2000 → Px*Sx*=15×75=1125 19
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