The Rules with Animations Racing Rules of Sailing

The ISAF
Racing Rules of Sailing 2013-2016
Selected Rules Presentation
Torgrim Log
(NOR151.blogspot.com)
Part II
C節
マークおよび障害物において
C節の規則は、航行可能な水面に囲まれたスタート・マークまたはそのアン
カー・ラインにおいて、艇がスタートするためにそれらに近づいている時点か
ら通過し終わるまで、適用されない。
18
マークルーム
18.1 規則18が適用される場合
規則18は、艇の同一の側で通過することが求められているマークで、少なく
ともそのうちの1艇がゾーンに入っている場合に、その艇間に適用される。
ただし、次の場合には適用されない。
(a)
風上に向かうビートで反対タックの艇間。
(b)
両艇ではなくどちらか一方の艇のマークにおけるプロパー・コースが
タックすることである場合の、反対タックの艇間。
(c)
マークに向かう艇と、マークから離れる艇間。
(d)
マークが連続した障害物の場合には、規則19が適用される。
2
18.1(a) 風上に向かうビートで反対タックの艇間
では規則18は適用されない
Wind
内側艇Brownはマークルームの資格があるか?
ない場合、この場面ではどの規則が適用されるか?
3
18.2
マークルームを与えること
(a)複数の艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇にマーク ルー
ムを 与えなければならない。ただし、規則18.2(b)が適用される場合を除く。
(b)複数の艇がオーバーラップしていて、先頭艇がゾーンに到達した場合に
は、その時点での外側艇は、それ以降、内側艇にマークルームを与えな
ければならない。艇がゾーンに到達した時にクリア・アヘッドで あった場
合には、その時点でのクリア・アスターン艇は、それ以降、ク リア・アヘッ
ドであった艇にマークルームを与えなければならない。
(c) 艇が規則18.2(b)によりマークルームを与えなければならない場合、
(1)その艇は、その後オーバーラップが解けたり、新しいオーバーラップが
始まったとしてもマークルームを与え続けなければならない。
(2)その艇がマークルームの資格がある艇の内側にオーバーラップした
場合には、オーバーラップが続いている間、相手艇がプロパー・コースを
帆走するルームもまた与えなければならない。
ただし、マークルームを与えられた艇が風位を越えたか、またはゾーンか
ら離れた場合には、規則18.2(b)の適用は終了する。
(d) 艇が適時にオーバーラップしたこと、または解けたことに妥当な疑いがあ
る場合には、そうならなかったと見なさなければならない。
(e) 艇がクリア・アスターンから、あるいは他艇の風上でタックすることによっ
て内側にオーバーラップし、そのオーバーラップが始まったときからでは、
4
外側艇がマークルームを与えることができない場合には、マークルームを
与える必要はない。
Animation 規則18.2 ①
5
18.2(b)第1文 複数の艇がオーバーラップし
ていて、先頭艇がゾーンに到達した場合には、
その時点での外側艇は、それ以降、内側艇
にマークルームを与えなければならない。
内側艇はマークルームの資格があるか?
6
7
18.2(c) 艇が規則18.2(b)により
マークルームを与えなければな
らない場合、
(1)その艇は、その後オーバー
ラップが解けたり、新しいオー
バーラップが始まったとしても
マークルームを与え続けなけれ
ばならない。
オーバーラップが切れた!
Greyはまだマークルームを与えなければならないか?
8
Animation 規則18.2 (ゾーン到達トリック-戦術的!)
9
18.2(b)第2文 艇がゾーンに到達した時にクリア・
アヘッドであった場合には、その時点でのクリア・
アスターン艇は、それ以降、クリア・アヘッドであっ
た艇にマークルームを与えなければならない。
Yeah!
Greyはゾーンに到達する前にオーバーラップを切った!
10
11
18.2(c) 艇が規則18.2(b)
によりマークルームを与え
なければならない場合、
(1)その艇は、その後オー
バーラップが解けたり、新し
いオーバーラップが始まっ
たとしてもマークルームを与
え続けなければならない。
ここではどうか?
Brownは内側にオーバーラップしている、しかし・・・
Greyはゾーンに到達した時はクリア・アヘッドであった。
BrownはGreyにマークルームを与えなければならない
12
Animation オーバーラップとマークルーム
どの艇がどれにオーバーラップしているか?
また、どの艇がマークルームの資格があるか?
13
Animation プロテスト例題
- 規則18 or 規則11
14
15
16
17
18
19
Protest !
Protest !
OrangeとGreyが
ともに抗議
この場面の
“抗議の判決”
を見てみよう
20
Protests : #1 Orange against Grey, #2 Grey against Green.
抗議の判決!
Protest #1 heard together with Protest #2..
Facts Found
1. Orange tacks from port onto starboard, reaching her close-hauled course just before
reaching the zone around the windward mark.
2. Green and Grey are also approaching the mark on starboard. Green reaches the
zone overlapped, and advanced by 1 metre and 1.5 metres outside Grey, which is
overlapped, outside and even with Orange.
3. Grey holds a steady course to pass 0.5m or more to windward of the mark.
4. Green holds a steady course at least 1 metre to windward of Grey.
5. When Green comes abeam of the mark, she is more than 1.5 hull lengths from the
mark.
Conclusions
1. Green, overlapped to windward and outside, keeps clear of Grey and gives Grey
sufficient room for Grey to give Orange mark-room as required by rules 11, 18.2(b) and
Case 114.
2. Grey, overlapped outside, does not give Orange mark-room to sail to the mark. Grey
breaks rule 18.2(b).
Decisions
1. Grey is disqualified.
2. Grey’s protest against Green is dismissed.
21
Animation 規則18.2(a)
Wind
①
ポートタック
vs.
ポートタック
+
オーバーラップ
Greyはジャイブし、
マークへ帆走できるか?
(非常に危険、なぜなら
規則15および16.1)
(前提: ゾーン内でオー
バーラップしたのではない、
また規則17でもない)
22
Wind
Greyはゾーンに到達しているか?
ゾーン
マークに近い方の艇の3艇身の距離で囲まれた、マーク周囲の区域を、
ゾーンという。艇体の一部がゾーンに入っている場合、その艇は、ゾーンの中にいる
という。
23
Wind
規則18ではどちらが
内側艇か?
24
Wind
25
18.2 マークルームを与えること
(a) 複数の艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇にマーク
ルームを与えなければならない。ただし、規則18.2(b)が適用される場合を
除く。
(b) 複数の艇がオーバーラップしていて、先頭艇がゾーンに到達した場合
には、その時点での外側艇は、それ以降、内側艇にマークルームを与えな
ければならない。艇がゾーンに到達した時にクリア・アヘッドであった場合に
は、その時点でのクリア・アスターン艇は、それ以降、クリア・アヘッドであっ
た艇にマークルームを与えなければならない。
(c, d, e) …
Ouch!
Protest !
26
Animation 規則18.2(a)
Wind②
ポートタック vs. スターボードタック
規則10が適用される
27
Wind
規則10がまだ適用される
28
Wind
ここではどうか?
内側艇でマークルームの資格がある艇はどちらか?
29
Wind
30
Wind
31
Wind
32
Wind
33
18.2 マークルームを与えること
(a)複数の艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇にマークルー
ムを与えなければならない。ただし、規則18.2(b)が適用される場合を
除く。
(b)複数の艇がオーバーラップしていて、先頭艇がゾーンに到達した場合に
は、その時点での外側艇は、それ以降、内側艇にマークルームを与えなけ
ればならない。艇がゾーンに到達した時にクリア・アヘッドであった場合には、
その時点でのクリア・アスターン艇は、それ以降、クリア・アヘッドであった艇
にマークルームを与えなければならない。
(c, d, e) …
Protest !
34
Animation 規則18.2(b)
Wind
ポートタック
vs.
ポートタック
+
オーバーラップ
35
Wind
Yeah!
ポートタック
vs.
ポートタック
but
オーバーラップしていない
36
Wind
艇がゾーンに到達した時にクリア・アヘッドであった場合には、
その時点でのクリア・アスターン艇は、…
37
Wind
38
Wind
39
Wind
40
Wind
41
18.2 マークルームを与えること
(a)複数の艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇にマークルー
ムを与えなければならない。ただし、規則18.2(b)が適用される場合を除く。
(b)複数の艇がオーバーラップしていて、先頭艇がゾーンに到達した場合に
は、その時点での外側艇は、それ以降、内側艇にマークルームを与えなけ
ればならない。艇がゾーンに到達した時にクリア・アヘッドであった場合に
は、その時点でのクリア・アスターン艇は、それ以降、クリア・アヘッドであっ
た艇にマークルームを与えなければならない。
(c, d, e) …
Protest !
42
オーバーラップしたか/オーバーラップが解けたか?
に疑いがある
18.2 マークルームを与えること
(a) …
(b) …
(c) …
(d)
艇が適時にオーバーラップしたこと、または解けたことに妥当な疑い
がある場合には、そうならなかったと見なさなければならない。
(e)
艇がクリア・アスターンから、あるいは他艇の風上でタックすることに
よって内側にオーバーラップし、そのオーバーラップが始まったとき
からでは、外側艇がマークルームを与えることができない場合には、
マークルームを与える必要はない。
43
18.3 ゾーン内でタックする場合
ゾーン内で艇が風位を超えて、その後マークをフェッチングしている艇と同じ
タックになる場合には、それ以降規則18.2はそれらの艇の間では適用されない。
タックを変更した艇は、
(a)相手艇に、接触を回避するためクロースホールドより風上を帆走させたり、
または相手艇が定められた側でマークを通過するのを妨げたりしてはならない。
(b)相手艇が自艇の内側にオーバーラップした場合には、マークルームを与え
なければならない。
18.4 ジャイブする場合
内側にオーバーラップした航路権艇が、プロパー・コースを帆走するために、
マークにおいてジャイブしなければならない場合、その艇は、ジャイブするまで
はそのコースを帆走するために必要とする以上にマークから離れて帆走しては
ならない。規則18.4はゲート・マークでは適用されない。
44
Animation rule 18.3(a)
Protest !
規則18.3
ゾーン内で艇が風位を超えて、
その後マークをフェッチングしてい
る艇と同じタックになる場合に
は、・・・
GreyはOrangeを回避するため
クロースホールドより風上を帆走しなければならないか?
または定められた側でマークを通過するのを妨げられているか?
または、
Greyは、風上にオーバーラップした艇として、
Orangeを避けていなければならないか?
Protest !
18.3 ゾーン内でタックする場合
ゾーン内で艇が風位を超えて、その後マークをフェッチングしている艇と同じ
タックになる場合には、それ以降規則18.2はそれらの艇の間では適用されな
い。タックを変更した艇は、
(a) 相手艇に、接触を回避するためクロースホールドより風上を帆走させたり、
または相手艇が定められた側でマークを通過するのを妨げたりしてはならない。
(b) 相手艇が自艇の内側にオーバーラップした場合には、マークルームを与え
なければならない。
51
Oh No !
Protest !
ORANGEがGREY
に対し抗議
この場面の
“抗議の判決”
を見てみよう
64
判決
64.1 ペナルティーと免罪
プロテスト委員会は、抗議の審問の当事者である艇が規則に違反し、免罪されない
と判定した場合、他のペナルティーが適用される場合を除き、その艇を失格としなけ
ればならない。適用規則が抗議の中に述べられているか否かにかかわらず、ペナル
ティーを課さなければならない。艇がレース中でないときに規則に違反した場合には、
その艇のペナルティーはそのインシデントに時間的に最も近く帆走したレースに適用
しなければならない。ただし、
(a)ある艇が規則に違反した結果、他艇が規則に違反せざるを得なくなった
場合、他艇は免罪されなければならない。
(b)艇が適切なペナルティーを履行した場合には、それ以上のペナルティーを課して
はならない。ただし、その艇が違反した規則のペナルティーが、シリーズの得点から
除外できない失格である場合を除く。
52
(c)レースが再スタートまたは再レースとなった場合には、規則36が適用される。
Oh No !
Protest !
抗議の判決!
認定した事実
1. スターボード・タック艇のGreyとポート・タック艇のOrangeの2艇が風上マークに近づいており、両艇は
交差するコースにあった。(風速は6ノット前後)
2. Greyは、タックを変更することなく、マークの風上を通過できるコース上にあった。
3. Orangeはゾーンに入った直後にタッキングを開始し、完了した。完了時のマークとの間の距離は2.5艇
身であり、同時にOrangeはGrey とオーバーラップし、両艇間は半艇身以内であった。
4. その後両艇はオーバーラップしたまま1.5艇身帆走し、 Orangeの右舷ミジップとGreyの左舷ミジップが
接触したが、軽微であった。 5. 両艇はそのまま帆走を続けた。
結論と適用規則
1. ゾーン内でタックし、規則18.3に従わなければならなかったOrangeは、マークをフェッチングしていた
Greyが定められた側でマークを通過するのを妨げた。 Orangeは規則18.3(a)の後段に違反した。
2. OrangeはGreyと接触した。 接触の回避が可能であったにもかかわらず回避しなかった。
しかしながらOrangeは航路権艇であり、接触が損傷を伴わなかったので、規則14(b)に基づき免罪される。
3. 風上艇のGreyは、風下艇のOrangeを避けていなかった。 Greyは規則11に違反した。
しかしながら、 Orangeの規則18.3(a)の違反の結果として規則11の違反を強いられたためで、無実の犠
牲者として規則64.1(c)に基づいて違反を免罪される。
4. GreyはOrangeと接触したが、接触の回避が可能でなかったので、 規則14には違反していない。
53
判決
Orangeを失格とする。
Animation 規則18.3(b)
チームレース/マッチレース
における
典型的な風上マークの回航
54
55
56
57
58
59
相手艇が自艇の内側にオーバーラップ
した時、マークルームを与えたか?
60
Protest !
18.3 ゾーン内でタックする場合
ゾーン内で艇が風位を超えて、その後マークをフェッチングしている艇と同じ
タックになる場合には、それ以降規則18.2はそれらの艇の間では適用されない。
タックを変更した艇は、
(a)相手艇に、接触を回避するためクロースホールドより風上を帆走させたり、
または相手艇が定められた側でマークを通過するのを妨げたりしてはならない。
(b)相手艇が自艇の内側にオーバーラップした場合には、マークルームを与え
なければならない。
61
Wind
Animation
定義:マークルーム
ポートタック vs. スターボードタック
規則10が適用される
62
Wind
規則10がまだ適用される
63
Wind
この時どの規則が適用されるか?
64
Wind
65
Wind
66
マークルーム 艇が、求められた側でマークを通過するためのルーム。また
(a)艇のプロパーコースがマークに向かって近づくことである場合、マークへ帆走する
ためのルーム
(b)コースを帆走するのに必要なだけマークを回航するためのルーム
ただし、マークルームを与える必要がある艇の内側かつ風上でオーバーラップしてお
り、かつタックの後にマークをフェッチングすることになる場合を除き、マークルームに
は、タックするルームは含まない。
Protest !
Pinkyはマークルームの資格がある、
しかし、必要以上に要求することは
できない。
同時に、PinkyはGreyを避けていな
ければならない。(規則10)
67
Wind
Animation 規則18.4
ポートタック vs. スターボードタック
規則10が適用される
PinkyはGreyを避けていなければならない
68
Wind
Pinkyは避けていることを要求される
Greyはそれゆえに航路権を持つ
Greyは好きなコースを帆走できるか?
航路権
ある艇を他艇が避けている必要がある場合、ある艇は他艇に対して航路権を
持つという。ただし、B節、C節およびD節の規則の中には、航路権艇の行動
を制限するものもある。
69
Wind
70
Wind
71
Wind
72
Wind
18.4 ジャイブする場合
内側にオーバーラップした航路権艇が、プロパー・コースを帆走するために、
マークにおいてジャイブしなければならない場合、その艇は、ジャイブするまで
はそのコースを帆走するために必要とする以上にマークから離れて帆走して
はならない。規則18.4はゲート・マークでは適用されない。
Protest !
73
Wind
それなら、この場合はどうか?
Greyはマークに向い自分がジャイブする前に、
Pinkyにジャイブを強いることができるか?
YES! Greyはそうできる
(Greyはゾーン内にいない、
そこで規則18.4はまだ適用されない)
74
19
障害物を通過するためのルーム
19.1 規則19が適用される場合
規則19は障害物における艇間に適用される。艇が同一の側で通過することを
求められているマークでもある障害物の場合は除く。ただし連続した障害物に
おいては、規則19が常に適用され規則18は適用されない。
19.2 障害物においてルームを与えること
(a)航路権艇は、障害物のどちら側を通過するかを選ぶことができる。
(b)複数の艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇に、自艇と障害
物の間のルームを与えなければならない。ただし、オーバーラップが始まった
時からではルームを与えることができない場合を除く。
(c)複数の艇が連続する障害物を通過している間、クリア・アスターンで避けて
いなければならない艇が、相手艇と障害物の間にオーバーラップし、オーバー
ラップが始まった時点で、それらの間を通過するルームがない場合には、その
艇には規則19.2(b)に基づくルームを得る資格はない。オーバーラップが続い
ている間、その艇は避けていなければならず、規則10と11は適用されない。
75
20
障害物においてタックするためのルーム
20.1 声をかけること
障害物に近づいている場合、艇はタックするためと同一タックの艇を回避する ための
ルームを求めて、声をかけることができる。ただし、次の場合は声をか けてはならない。
(a)コースの大幅な変更をせずに、安全に障害物を回避することができる場合;
(b)クロースホールドより風下を帆走している場合;または
(c)障害物がマークであり、かつそれをフェッチングしている艇が、声かけに応じたり、
コース変更を求められることになる場合。
20.2 応じること
(a)コースの大幅な変更をせずに、安全に障害物を回避することができる場合、
(b)声をかけられた艇は、その声かけが規則20.1に違反しているとしても、応じなければ
ならない。
(c)声をかけられた艇は、次のいずれかで応じなければならない。
・できるだけ早くタックする
・直ちに「ユー・タック(タックせよ)」と答え、その後に声をかけた艇にタックして
自艇を回避するためのルームを与える。
(d)声をかけられた艇が応じた場合、声をかけた艇はできるだけ早くタックしなければな
らない。
(e)艇が声をかけた時から、その艇がタックして声をかけられた艇を回避するまで、規則
18.2はそれらの艇間には適用されない。
20.3 声かけをさらに別の艇にする場合
タックするルームの声をかけられた艇が、タックすることによって応じようとする場合、も
う1艇の同一タック艇に、タックしてその艇を回避するためのルームを求めて声をかける
76
ことができる。その艇は自身の声かけが規則20.1の条件を満たしていなくても、声をか
けることができる。規則20.2は自艇と自艇が声をかける艇との間で適用される。
Animation 規則20
Brownは今何をしなければならないか?
Either …
Or …
Room to
tack !
77
Brownは今何をしなければならないか?
Either …できるだけ早くタックする
Or …
Room to
tack !
78
Brownは今何をしなければならないか?
Pinkyもできるだけ早くタックする(義務)
79
Brownは今何をしなければならないか?
Either …
Or …
Room to
tack !
80
Brownは今何をしなければならないか?
Either …
Or … 直ちに「ユー・タック(タックせよ)」と答え、その後に声を
かけた艇にタックして自艇を回避するためのルームを与える
You
tacktack !
81
Brownは今何をしなければならないか?
Either …
Or … 直ちに「ユー・タック(タックせよ)」と答え、その後に声を
かけた艇にタックして自艇を回避するためのルームを与える
82
Brownは今何をしなければならないか?
Pinkyもできるだけ早くタックする(義務)
83
21
免罪
C節の規則に基づくルームまたはマークルームを得る資格のある艇が、その
ルームまたはマークルームを帆走している場合、ルームまたはマークルーム
を与える必要がある艇とのインシデントにおいて、次の場合、資格のある艇
は免罪されなければならない
(a) A節の規則または規則15あるいは16に違反した場合。
(b)規則31に違反せざるを得なくなった場合。
84
D節
その他の規則
2艇間に規則22または23が適用される場合、A節の規則は適用されない。
22
スタートの誤り、ペナルティーの履行、後進
22.1 スタート信号後、スタートするため、または規則30.1に従うために、スタート・
ラインまたはそのどちらかの延長線のプレスタート・サイドに向かって帆走し
ている艇は、プレスタート・サイドに完全に入るまでは、そうでない艇を避け
ていなければならない。
22.2 ペナルティーを履行している艇は、そうでない艇を避けていなければならない。
22.3 セールを逆に張って水面に対し後進している艇は、そうでない艇を避けていな
ければならない。
85
23
転覆、投錨または座礁、救助
可能な場合には、艇は、転覆しているかまたは転覆した後コントロールを回
復していない艇、投錨または座礁している艇、または危険な状態にある人
員または船舶を救助しようとしている艇を回避しなければならない。艇のマ
ストヘッドが水中にある場合、その艇は転覆しているという
24
他艇に対する妨害
24.1 常識的に可能な場合には、レース中でない艇は、レース中の艇を妨害して
はならない
24.2 プロパー・コースを帆走中の場合を除き、艇はペナルティーを履行している
艇または他のレグを帆走中の艇を妨害してはならない
86
第3章
レースの実施
25
レース公示、帆走指示書、信号
25.1 レース公示と帆走指示書は、レースが始まる前に各艇が入手できるように
されていなければならない。
25.2 『レース信号』に記載されている視覚信号と音響信号の意味は、規則
86.1(b) に基づく場合を除き、変更してはならない。他の信号を用いる場合
は、その意味を帆走指示書に記載しておかなければならない。
25.3 レース委員会は、旗または同様の外観の他の物を使用することで、視覚信
号を掲揚することができる。
87
26 レースのスタート
レースは、次の信号を用いてスタートさせなければならない。計時は視
覚信号から行われなければならない。音響信号の不発は、無視されな
ければならない。
信号
旗と音響
スタート信号
までの時間(分)
Warning
Class flag; 1 sound
Preparatory P, I, Z, Z with I, or black flag;
1 sound
One minute Preparatory flag removed;
1 long sound
Starting
Class flag removed; 1 sound
5*
4
1
0
*または帆走指示書に記載の通り。
これに続くクラスの予告信号は、それぞれ前のクラスのスタート信号と共に、
またはその後に発しなければならない。
88
スタート信号と旗
準備信号:
P旗 準備信号
I旗 規則30.1
を適用する
Z旗 規則30.2
を適用する
リコール信号:
X旗
個別リコール
黒色旗.
規則30.3を適
用する
延期信号:
第一代表旗 ジェネラル・リコール。
予告信号は降下の1分後に発する。
回答旗(AP旗) スタートしていない
レースを延期する。予告信号は降下
の1分後に発する。ただし、その1分
89
の間にレースを再度延期または中止
した場合を除く。
Animation クラス旗 Fのスタート
90
Oh my gosh! X旗は君か?
91
ジェネラル・リコール以外にこの旗が掲揚されるのは、何か?
29.2 ジェネラル・リコール
スタート信号時に、次のいずれかの場合、レース委員会はゼネラル・リコール信号(音響2
声と共に第1代表旗を掲揚)を発することができる。
・ レース委員会が、スタート・ラインのコース・サイドにいる艇、または規則30の適用を受
ける艇を特定できない場合
・ スタートの手順に誤りがあった場合
リコールされたクラスの新しいスタートの予告信号は、第1代表旗降下(音響1声)の1分後
に発せられなければならず、これに続くクラスのスタートは、この新しいスタートに続けなけ
92
ればならない。
Animation 完璧なスタート
Pinky はBrown を最終レースで破らなければならない、
なぜならシリーズで勝利するため
OK?
(規則17?)
93
94
Pinkyは注意深くBrownをラフさせ
ながら滑るように前進している
(規則16.1は問題なし)
95
プロパー・コース
この用語を用いている規則に関わる他艇がいない場合、できるだけ早
96
くフィニッシュするために帆走するであろうコースをプロパー・コースという。スタート信号前、
艇にはプロパー・コースがない。
Oh no!
97
Pinky はスタート信号後ただちにプロパー・コースにベアウエイした。
Pinky は規則 17 (または規則 16.1)に違反していない。
戦術的なグッド・スタートである。
なぜなら Brown は結局OCSとなってしまった。
98
99
Protest !
22.1 スタート信号後、スタートするため、または規則30.1に従うために、スタート・
ラインまたはそのどちらかの延長線のプレスタート・サイドに向かって帆走し
ている艇は、プレスタート・サイドに完全に入るまでは、そうでない艇を避け
100
ていなければならない。
101
102
103
Brown はOCS + 1回のペナルティー、
Pinky はシリーズに勝利した。
Brown は家に帰り ISAFルールブックの勉強;-)
104
27
スタート信号前におけるレース委員会のその他の行動
27.1 帆走指示書にコースが記載されていない場合には、レース委員会は、予告信
号以前に、帆走するコースを信号により発するか、または別の方法により指示しな
ければならない。また、レース委員会は、コース信号を別のコース信号に換えたり、
個人用浮揚用具の着用を求める信号(音響1声と共にY旗を掲揚)を発することが
できる。
27.2 準備信号以前に、レース委員会はスタート・マークを移動することができる。
27.3 スタート信号の前に、レース委員会はなんらかの理由により、レースを延期
(音響2声と共に回答旗、H旗の上に回答旗、またはA旗の上に回答旗を掲揚)また
は中止(音響3声と共にH旗の上にN旗、またはA旗の上にN旗を掲揚)することが
できる
105
28
コースの帆走
28.1 艇はスタートし、帆走指示書で定められたコースを帆走し、フィニッシュしなけ
ればならない。その間、艇がいるレグの起点、境界または末端でないマーク
をどちらの側で通過してもよい。フィニッシュ後は、艇はフィニッシュ・ラインを
完全に横切る必要はない。
28.2 プレスタート・サイドからスタートするためにスタートラインに近づき始めた時
から、フィニッシュするまでの艇の航跡を示す糸をびんと張った場合、次のよ
うになっていなければならない。
(a) それぞれのマークを定められた側および正しい順序で通過、
(b)
それぞれの回航マークに触れること、
(c)
ゲート・マークの間を、その前のマークの方向から通過。
フィニッシュしていない場合に限り、この規則に従うために誤りを正すことが
できる。
29
リコール <規則26で解説>
30
スタートのペナルティー
<規則26で解説>
106
31
マークとの接触
レース中、艇は、次のいずれかのマークと接触してはならない。
・スタート前のスタート・マーク
・帆走中のコースのレグの起点、境界または末端となるマーク
・フィニッシュした後のフィニッシュ・マーク
32
33
34
スタート後の短縮または中止… <レース信号で解説>
コースの次のレグの変更 … <レース信号で解説>
マークの紛失 … <レース信号で解説>
35
タイム・リミットと得点
タイム・リミットがある場合、1艇が規則28に従ってコースを帆走し、タイム・リ
ミット内にフィニッシュした場合には、レースが中止された場合を除き、フィニッ
シュしたすべての艇はフィニッシュの順位に従って得点が記録されなければ
ならない。タイム・リミット内に1艇もフィニッシュしない場合には、レース委員
会はレースを中止しなければならない。
36
再スタートまたは再レースのレース
レースが再スタートまたは再レースとなる場合には、元のレースでの規則
30.3以外の規則違反を理由に、艇が再スタートまたは再レースで競技するこ
とを禁止してはならず、また、規則30.2、30.3または規則69に基づく場合を除
き、艇にペナルティーを課してはならない。
107
第4章
レース中のその他の要件
第4章の規則は、レース中の艇にのみ適用される。ただし、規則55は、艇が水
上にある時、常に適用される。.
40
個人用浮揚用具
予告信号以前にY旗が音響1声と共に掲揚された場合、衣服または個人装備
を一時的に替えたり整えたりする間を除き、競技者は個人用浮揚用具を着用し
ていなければならない。ウェット・スーツとドライ・スーツは個人用浮揚用具では
ない。
41
外部の援助
艇は、以下を除き、外部からの援助を受けてはならない。
(a)病気または負傷しているか、または危険な状態にある乗員に対する援助。
(b)衝突後、離れるために相手の船舶の乗員から受ける援助。
(c)すべての艇が自由に得られる情報形態としての援助。
(d)同じレースに参加している他艇など、利害のない情報源からの、求めても
いないのに与えられた情報。
ただし、規則41(a)に基づいて受けた援助により、そのレースにおいて明らか
に有利を得た艇は、抗議され、ペナルティーを課せられることがある。この規
108
則によるペナルティーは、失格より軽減することができる。
42
推進方法
42.1 原則
規則42.3または規則45により認められている場合を除き、艇はそのスピードを増し、持
続しまたは減ずるために、風と水のみを用いて競技しなければならない。乗員は、セー
ルや艇体のトリムを調整し、シーマンシップに基づいたその他の行動を取ることはできる
が、これ以外には艇を推進するために身体を動かしてはならない。
42.2 禁止される行動
規則42.1の適用を制限することなしに、次の行動を禁止する :
(a)
パンピング: 次のいずれかにより、セールを繰り返しファンニングすること。
・セールを引き込んで緩めたりすること。
・上下や艇の幅方向に身体を動かすこと ;
(b)
ロッキング:次のいずれかにより、艇を繰り返しロールさせること。
(1)
身体を動かすこと,
(2)
セールまたはセンターボードを繰り返し調整すること, または
(3)
操舵;
(c)
ウーチング: 身体を急速に前方へ動かして、急に止まること。
(d)
スカリング:次のいずれかのように、舵を繰り返し動かすこと。
・力強く。 ・艇を前進させるか、後進させないため。
風の振れまたは戦術上の駆け引きと無関係に、繰り返しタックまたはジャイブす
109
ること。
(e)
42.3
例外
(a)
艇は、操舵を容易にするためにロールさせてもよい。
(b) タックまたはジャイブ中に、艇の操舵を容易にするローリングを大きくするために、
艇の乗員は身体を動かしてもよい。ただし、そのタックまたはジャイブを完了した直後に、
艇のスピードがタックまたはジャイブをしなかったときに較べて速くならないような身体の
動かし方に限る。
(c)
風上に向かうビートの場合を除き、サーフィング(急速に加速しながら波の前面を
下ること)またはプレーニングが可能な場合には、乗員はサーフィングまたはプレーニン
グを開始する目的で、どのセールでも引き込むことができる。ただし、セールを引き込む
のは一波または風の一吹きにつき一度限りとする。
(d)
艇がクロースホールドのコースよりも風上に向かって、静止しているか、または
ゆっくり動いている場合、艇はクロースホールドのコースまで、方向転換のために舵を動
かしてもよい。
(e)
バテンが裏返っている場合には、艇の乗員はバテンが正しく返るまで、セールを
パンプすることができる。この行動は、艇を明らかに推進する場合には、許容されない。
(f)
艇は、減速のために繰り返し舵を動かしてもよい。
(g)
危険な状態にある人員または他の船舶を救助するためには、どのような推進方
法を用いてもよい。
(h)
座礁後、または他の船舶や物体と衝突後、それらから離れるために、艇は自艇ま
たは相手の船舶の乗員の力、および推進エンジン以外の装備による力を用いてもよい。
ただし、エンジンの使用は規則42.3(i)により許されることがある。
(i)
帆走指示書にて記載された状況で、エンジンまたはその他の手段を使用した推
110
進方法を許可することができる。ただし、艇がそのレースで明らかな有利を得ない場合
に限る。
43
競技者の衣類と装備 (not talked about)
44 インシデント時のペナルティー
44.1 ペナルティーの履行
レース中に、1件のインシデントで1つかそれ以上の第2章の規則に違反した
かもしれない艇は、2回転ペナルティーを履行することができる。規則31に違
反したかもしれない艇は1回転ペナルティーを履行することができる。別の方
法として、帆走指示書により得点ペナルティーまたはその他のペナルティー
の適用を規定することができる。その場合、規定されたペナルティーを1回転
または2回転ペナルティーと置き換えなければならない。ただし、
(a)艇が同一のインシデントで第2章の規則と規則31に違反した場合、規則
31違反によるペナルティーを履行する必要はない。
(b)その艇が傷害または重大な損傷を起こしたり、違反により、ペナルティー
を履行したとしてもそのレースあるいはシリーズにおいて著しく有利となった
場合には、その艇のペナルティーはリタイアすることでなければならない
44.2 1回転と2回転ペナルティー
艇は、インシデントの後できるだけ早く他艇から十分離れた後、1回のタック
と1回のジャイブを含む回転を、同一方向に必要数だけ速やかに行うことに
より、1回転または2回転ペナルティーを履行したこととする。艇はフィニッ
シュ・ラインまたはその近くでペナルティーを履行する場合、フィニッシュする
前にフィニッシュ・ラインのコース・サイドまで完全に帆走しなければならない
111
44.3 得点ペナルティー (not talked about)
45
46
上架、係留、投錨 (not talked about)
責任者
艇には、その艇の参加申し込みをしたメンバーまたは団体に指名された責任者が乗
艇していなければならない。規則75参照。
47
装備と乗員についての制限
47.1 艇は、準備信号時に積み込んでいる装備だけを用いなければならない。
47.2 乗艇している人員は、病気または負傷の場合、または危険な状態にある人員または
船舶を救助するため、または泳ぐためを除き、故意に艇を離れてはならない。ただし、
偶発的に、または泳ぐために艇を離れた者は、レースを続ける前に艇に戻らなけれ
ばならない。
48
霧中信号と灯火、分離通航方式(not talked about)
49
乗員の位置、ライフライン
49.1 競技者は、ハイキング・ストラップおよび大腿部の下に着用するスティフナー以外に
自分の身体を艇外に乗り出すために考案された装置を用いてはならない。
49.2 クラス規則または帆走指示書によりライフラインが必要とされている場合、ライフライ
ンをぴんと張らなければならず、必要な作業を短時間行う場合を除き、競技者は胴
体の一部でもライフラインの外側に出してはならない。上部と下部のライフラインを備
えた艇では、腰を下部のライフラインの内側に置き、外を向いてデッキに座る競技者
は、上半身を上部のライフラインの外側に出すことができる。クラス規則がライフライ
ンの材質や直径の下限を規定していない場合、ライフラインは、『ISAF外洋特別規
112
定』の該当項目で定められた仕様に適合していなければならない。
注記: 『ISAF外洋特別規定』はISAFウェブサイトから入手することができる。
50
セールの取付とシートの取り方 (not talked about)
51
可動バラスト (not talked about)
52
人力 (not talked about)
53
表面摩擦 (not talked about)
54
フォアステイとヘッドセールのタック (not talked about)
55
ごみの処分
競技者は、故意にごみを水中に投棄してはならない。 (not talked about)
113
第5章
抗議、救済、審問、不正行為および上告
A節
抗議、救済、規則69の処置
60
抗議の権利、救済要求の権利、または規則69の処置.
60.1 艇は、次のことができる。
(a) 他艇を抗議する。ただし、第2章の規則または規則31違反の申し立て
については、そのインシデントに関与したか、または目撃した場合を除き、
抗議することはできない。
(b)
救済要求をする。
114
60.2 レース委員会は、次のことができる。
(a)艇を抗議する。ただし、次のいずれかからの情報の結果として抗議することは
できない。
・救済要求
・無効となった抗議
・その艇の代表者ではない利害関係者からの報告;.
(b)艇に対する救済を要求する。
(c)規則69.2(a)に基づく処置を要求してプロテスト委員会に報告する。
ただし、レース委員会は規則43.1(c)または規則78.3により必要な報告を受けた場
合、レース委員会はその艇を抗議しなければならない。
60.3 プロテスト委員会は、次のことができる。
(a)艇を抗議する。ただし、次のいずれかからの情報の結果として抗議することはでき
ない。
・救済要求
・無効となった抗議
・その艇の代表者ではない利害関係者からの報告
ただし、次の場合には艇を抗議することができる。
(1)艇が傷害または重大な損傷を起こしたかもしれないインシデントに関与して
いることを知った場合。
(2)有効な抗議による審問の最中、その審問の当事者ではない艇がそのイン
シデントに関与し、規則に違反したかもしれないことを知った場合。
(b)救済を考慮するために審問を召集する。
115
(c)規則69.2(a)に基づき処置する。
61
抗議の要件
61.1
被抗議者に伝えること
(a)抗議しようとする艇は、その意思を最初の妥当な機会に相手艇に伝えなければならない。
その抗議がレース・エリアで関与したか、または目撃したインシデントに関わる場合、その艇は
それぞれについて最初の妥当な機会に「プロテスト(抗議)」と声をかけ、目立つように赤色旗を
掲揚しなければならない。その艇は、レース中でなくなるまで、赤色旗を掲揚しておかなければ
ならない。ただし、
(1)相手艇が声をかけられる距離以上に離れている場合には、抗議する艇は声をかける
必要はないが、その意思を最初の妥当な機会に相手艇に伝えなければならない。
(2)艇体の長さが6メートル未満の艇は、赤色旗を掲揚する必要はない。
(3)インシデントが、コースの帆走に関する相手艇の誤りであった場合には、声をかける
ことや赤色旗の掲揚は不要だが、その意思を、相手艇のフィニッシュ前か、フィニッシュ
後の最初の妥当な機会に、相手艇に伝えなければならない。
(4)インシデントに伴う損傷または傷害が、関与した艇にとって明らかであり、そのうちの
1艇が抗議しようとする場合には、この規則の要件は適用されないが、その意思を,規
則61.3の締切時刻までに、相手艇に抗議を伝える努力をしなければならない。
(b)レース委員会またはプロテスト委員会がレース・エリアで目撃したインシデントに関して艇を
抗議しようとする場合には、レース後、規則61.3の抗議締切時刻までにその意思を伝えなけれ
ばならない。その他の場合には、抗議の意思を常識的にできるだけ早くその艇に伝えなければ
ならない。
(c)プロテスト委員会が、規則60.3(a)(2)に基づき、艇を抗議すると決定した場合には、その意思
を常識的にできるだけ早くその艇に伝え、その審問を閉会し、規則61.2、63に従い手続きを行
116
い、元の抗議と新たな抗議に関する審問を一緒に進めなければならない。
61.2 抗議内容
抗議は書面で、次のことを特定しなければならない
(a) 抗議者と被抗議者。
(b) インシデント。いつどこで発生したかを含む。
(c) 抗議者が違反のあったと考える規則。および
(d) 抗議者の代表者の氏名。
ただし、(b) の要件が満たされている場合には、審問前ならばいつでも(a)の
要件を満たすことができる。また審問前または審問中でも© と(d) の要件を
満たすことができる。
61.3 抗議締切時刻
艇による抗議、またはレース・エリアで目撃したインシデントに関するレース
委員会もしくはプロテスト委員会による抗議は、帆走指示書に記載された抗
議締切時刻までに、レース・オフィスに提出しなければならない。帆走指示
書に記載がない場合には、抗議締切時刻は、そのレースでの最終艇のフィ
ニッシュ2時間後とする。レース委員会またはプロテスト委員会によるその
他の抗議は、その委員会が当該の情報を受けた後2時間以内に、レース・
オフィスに提出しなければならない。プロテスト委員会は、もっともな理由が
ある場合には、その時刻を延長しなければならない。
117
62
救済
62.1 救済要求または救済を考慮するとのプロテスト委員会の決定は、レースまたは
シリーズにおける艇の得点が、その艇の過失ではなく、次のいずれかの理由に
より明らかに悪くなったか、または悪くなるかもしれないという主張または可能
性に基づくものでなければならない。
(a)大会のレース委員会、プロテスト委員会、主催団体、装備検査委員会また
は計測委員会の不適切な処置または不手際。ただし、その艇が審問の当事者
である場合、プロテスト委員会による判決を除く。
(b)第2章の規則に違反した艇、または避けている必要があるレース中でない
船舶の行動により被った傷害または物理的損傷。
(c)規則1.1に従って救助(自艇またはその乗員に対する救助を除く)を行ったこ
と。
(d)規則2に基づきペナルティーを課せられた艇、または規則69.2(c)に基づきペ
ナルティーもしくは警告を受けた乗員の行動。
62.2 救済要求は、理由を特定した書面でなければならない。救済要求がレース・エ
リアで起こったインシデントに基づくものである場合には、抗議締切時刻、また
はそのインシデントから2時間後のいずれか遅い方までに、レース・オフィスに
提出しなければならない。それ以外の救済要求は、要求する根拠を知った後、
常識的にできるだけ早く提出しなければならない。プロテスト委員会は、もっと
もな理由がある場合には、その時刻を延長しなければならない。赤色旗は必要
118
としない。
B節
審問と判決
63
64
65
66
67
審問 (not talked about)
判決 (not talked about, however, rule 64.1 is mentioned earlier)
当事者その他への通告 (not talked about)
審問の再開
プロテスト委員会が、自ら明らかな誤りを犯したかもしれないと判断した場合、
または妥当な時間内に重要な新しい証言が得られた場合、審問を再開する
ことができる。規則71.2またはR5に基づき各国連盟より要求された場合、プ
ロテスト委員会は審問を再開しなければならない。審問の当事者は、判決を
通告されてから24時間以内に審問の再開を求めることができる。審問が再
開される場合、プロテスト委員会のメンバーの過半数は、可能な場合には、
元のプロテスト委員会のメンバーとしなければならない。
損傷
規則違反によって生じた損傷の問題は、各国連盟規程がある場合には、そ
の規程に従わなければならない。第5章
C節
重大な不正行為(not talked about because none of you here would
show that bad behaviour ;-)
D節
上告 (not talked about)
119
第6章
参加と資格
(not talked about)
第7章
レースの主催
(not talked about)
付則(APPENDIX) A - R
120
付則A
得点
規則90.3参照。
A1
レース数
予定されているレース数とシリーズが成立するために完了を必要とするレースの数
を、帆走指示書に記載しなければならない。
A2
シリーズの得点
各艇のシリーズの得点は、最も悪い得点を除外したレースの得点の合計としなけれ
ばならない。(帆走指示書に規定することにより別のことを取り決めることができる。
例えば、得点を除外しないこと、2つ以上の得点を除外すること、または明記した数
のレースが完了した場合には、明記した数の得点を除外すること。レースは、得点
が記録されれば成立する、規則90.3(a)参照。)艇に同じ最も悪い得点が2つ以上あ
る場合には、シリーズで最も早く帆走したレースの得点を除外しなければならない。
シリーズで最少得点の艇を勝ちとし、他艇はそれに応じて順位をつけなければなら
ない。
A3
スタート時刻とフィニッシュ順位
艇のスタート信号の時刻を、その艇のスタート時刻とし、艇がレースでフィニッシュし
た順にフィニッシュ順位を決定しなければならない。ただし、ハンデイキャップ・システ
ムまたはレーティング・システムを用いる場合、その艇の修正時間で艇のフィニッ
121
シュ順位を決定しなければならない。
A4
低得点方式
帆走指示書にて他の方式が規定されていない場合、『低得点方式』が適用される。
規則90.3(a)参照。
A4.1 スタートして、フィニッシュし、かつ、その後リタイアせず、ペナルティーを課せられず、
救済を与えられなかった艇には、それぞれ次のとおりの得点を記録しなければなら
ない。
フィニッシュ順位
得点
第1位
1
第2位
2
第3位
3
第4位
4
第5位
5
第6位
6
第7位
7
以降の順位 1ずつを加える
A4.2 スタートしなかった艇、フィニッシュしなかった艇、リタイアした艇、または失格とされ
た艇には、シリーズに参加した艇の数に1を加えたフィニッシュ順位の得点を記録し
なければならない。規則30.2に基づきペナルティーを課せられる艇、または規則
44.3(a)に基づくペナルティーを履行した艇には、規則44.3(c)に規定された得点を記
録しなければならない。
122
A5
レース委員会により決定される得点
スタートしなかった艇、規則30.2または規則30.3に従わなかった艇、フィニッシュしな
かった艇、規則44.3(a)に基づきペナルティーを履行した艇、またはリタイアした艇に
は、レース委員会は、審問なしに、それに応じた得点を記録しなければならない。プ
ロテスト委員会のみが、艇の得点を悪くする他の得点処置をとることができる。
A6
他艇の順位と得点の変更
A6.1 艇がレースで失格とされた場合、またはフィニッシュ後リタイアした場合には、その艇
の後にフィニッシュしたそれぞれの艇の順位を1つ繰り上げなければならない。
A6.2 プロテスト委員会が、艇の得点を調整することにより救済を与えると決定した場合に
は、他艇の得点は、プロテスト委員会が別のことを決定した場合を除き、変更しては
ならない。
A7
レースでのタイ
複数の艇が同時にフィニッシュした場合、またはハンディキャップ・システムもしくは
レーティング・システムを用いて複数の艇の修正時間が同じとなった場合には、複数
の艇がタイとなった順位の得点とすぐ下の順位(複数もある)の得点を加え、艇数で
割らなければならない。賞でタイとなった艇には、その賞を分けるか、または同じ賞
を与えなければならない。
A8
シリーズでのタイ
A8.1 2艇以上の間でシリーズ得点でタイがある場合には、それぞれの艇のレース得点を、
123
最もよいものから最も悪いものの順に並べて、最初に違いのある点で、最も良い得
点の艇を上位としてタイを解かなければならない。除外した得点は用いてはならない。
A8.2 それでも2艇以上の間でタイが残る場合には、最後のレースの得点で順位を付けな
ければならない。さらに残っているタイは、最後から1つ前のレースでの得点を用
いて解かなければならず、すべてのタイが解けるまで同様に行う。その中に除外さ
れた得点があったとしても、それを用いなければならない。
A9
1つのレガッタより長いシリーズでのレース得点
1つのレガッタよりも長い期間にわたって開催されるシリーズでは、スタート・エリアに
は来たがスタートしなかった艇、フィニッシュしなかった艇、リタイアした艇、または失
格とされた艇には、スタート・エリアに来た艇の数に1を加えたフィニッシュ順位の得
点を記録しなければならない。スタートエリアに来なかった艇には、シリーズに参加し
た艇の数に1を加えたフィニッシュ順位の得点を記録しなければならない。
A10 救済についてのガイダンス
プロテスト委員会がレースでの艇の得点を調整することにより救済を与えると決定し
た場合には、次のいずれかの得点を記録するよう考慮することを勧める。
(a)
問題のレースを除き、その艇のシリーズでの全レースの平均に等しい小数点
以下第1位までの得点(小数点以下第2位を四捨五入)。
(b)
問題のレースより前の全レースの平均に等しい小数点以下第1位までの得点
(小数点以下第2位を四捨五入)。
(c)
救済が正当とされたインシデントの時点におけるそのレースでのその艇の順
位に基づく得点。
124
A11 得点記録の略語
これらの得点記録の略語を、次に示す状況を記録するために用いなければ
ならない。
DNC
DNS
OCS
ZFP
BFD
SCP
DNF
RET
DSQ
DNE
DGM
RDG
DPI
スタートしなかった。スタート・エリアに来なかった。
スタートしなかった(DNCとOCS以外)。
スタートしなかった。スタート信号のときにスタート・ラインのコース・
サイドにいてスタートしなかったか、または規則30.1に違反した。
規則30.2に基づく20 % ペナルティー。
規則30.3に基づく失格。
規則44.3(a)に基づき、得点ペナルティーを履行した。
フィニッシュしなかった。
リタイアした。
失格。
規則90.3(b)に基づく除外できない失格(DGM以外)。
規則90.3(b)に基づく除外できない重大な不正行為による失格。
救済が与えられた。
裁量ペナルティーが課せられた。
125
付則P
規則42に対する特別な処置
この付則のすべてまたは一部は、帆走指示書で付則Pを適用すると記載した場合の
み、適用する。
P1
ペナルティー信号を示すこと
プロテスト委員会のメンバーまたはプロテスト委員会が指名したオブザーバーは、規
則42に違反している艇を目撃した場合には、その艇がレース中でなくなっても、常識
的にできるだけ早く、音響信号を発し、その艇に黄色旗を指し示し、セール番号を呼
びかけることにより、ペナルティーを課すことができる。このようにしてペナルティーを
課せられた艇は、同じインシデントでの規則42に基づく2回目のペナルティーを課せ
られることはない。
P2
ペナルティー
P2.1 1回目のペナルティー
規則P1に基づく1回目のペナルティーを課せられた場合、艇のペナルティーは、規
則44.2に基づく「2回転ペナルティー」でなければならない。ペナルティーを履行しな
い場合には、その艇は審問なしに失格とされなければならない。
P2.2 2回目のペナルティー
レガッタ中に2回目のペナルティーを受けた場合の、艇のペナルティーは、そのレー
スから速やかにリタイアすることでなければならない。速やかにリタイアしない場合
126
には、その艇は審問なしに失格とされなければならず、その得点は除外できない。
P2.3 3回目以降のペナルティー
艇は、レガッタ中に3回目またはそれ以上のペナルティーを受けた場合、速
やかにそのレースをリタイアしなければならない。艇が速やかにリタイアし
た場合には、その艇は審問なしに失格とされなければならず、その得点は
除外できない。速やかにリタイアしない場合には、その艇は、審問なしに、
レガッタのすべてのレースで、得点を除外できない失格とされなければなら
ず、プロテスト委員会は規則69.2 (a) に基づく審問を召集することを考慮し
なければならない。
P3
延期、ゼネラル・リコールまたは中止の場合
艇がP1の指示に基づきペナルティーを受け、レース委員会が延期、ゼネラ
ル・リコールまたは中止の信号を発した場合には、ペナルティーは取り消さ
れる。ただし、そのペナルティーは、レガッタ中にペナルティーを課された回
数を決めるために数えられる。
P4
救済の制限
プロテスト委員会またはプロテスト委員会により指名されたオブザーバーに
よる規則P1に基づく処置に対しては、レース委員会の信号またはクラス規
則を考慮しなかったことによる不適切な処置であった場合を除き、艇には
救済を与えられない。
127
P5
O旗およびR旗
(a) クラス規則にて、風速が規定の制限を超えたときにパンピング、ロッ
キング、ウーチングが許される場合には、レース委員会は、予告信号以前
にO旗を掲揚することで、それらの行動をクラス規則に規定された通りに許
可する信号を発することができる。
(b) スタート信号後、風速が規定の制限を超えた場合には、レース委員会
は、マークにて反復音響とともにO旗を掲揚することで、艇に対して、その
マークを通過した後、パンピング、ロッキング、ウーチングをクラス規則に規
定された通りに許可する信号を発することができる。
(c) O旗掲揚後、風速が規定の制限未満になった場合には、レース委員
会はマークにて反復信号と共にR旗を掲揚することで、艇に対して、その
マークを通過した後、クラス規則で変更されているように規則42を適用する
信号を発することができる。
O旗
(Open, Off)
R旗
(Restrict, Reset)
128
Carmen
Karmøy
Torgrim Log
(NOR151.blogspot.com)
Takk Torgrim Log
Translated and Edited:
Sen Yamaoka
[email protected]
ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog
130
ご清聴ありがとうございました
Thank you for your attention
Takk/ Grazie/ Gracias/ Obligado/ Danke/ Dank u/
Merci/ Tack/ Tak/ Dzie Kuje/ Hvala/ Koszonom/
감사합니다/ Спосибо большое
131