最終回 設計工学のまとめ ★機械を作り上げるためには,設計と製図が必要! ★機械製図のポイントは? ●今までの講義内容 第1~2回 機械設計の概要 第3~4回 機械の強度と材料 第5回 機械加工と設計 第6回 ねじを使う設計技術 第7回 軸と軸受の設計 第8回 歯車機構の設計 第9回 シール装置の設計技術 第10回 市販部品を利用する設計 第11回 機械システム設計 第12回 機械設計の高度化 ★これらを組み合わせて「図面」にすることが重要! ●機械図面について 組立図 部品図 構想図 ●加工しやすい寸法線 ★本来,( )内 の寸法は不要 であるが,これ らの寸法が記述 してあると,フラ イス盤の座標を 設定する際,便 利である。 「第9章 機械設計の高度化」より ●加工しやすい寸法線 ★加工の段取り を考えて寸法線 を入れる。 ●実際の組立図 ★機械全体を見 るための図面。 ★全ての構成 部品を含める。 ●組立図に含まれる情報 構成部品の品番 (バルーン) 主要寸法 部品表 図面情報 ●実際の部品図 ★部品を作るた めの図面。 ★全ての情報を 含める。 ●部品図に含まれる情報 部品形状を補足 する図面(断面 図) 詳細寸法 表面粗さ 部品情報 図面情報 (1) 寸法公差 ★他の部品との兼ね合いから決める。 ★必要最小限の寸法公差とすることが重要。 (2) はめあい ★他の部品との兼ね合いから決める。 ★必要最小限の寸法公差とすることが重要。 (3) 表面粗さ ★他の部品との兼ね合い(機能) から決める。 ★加工方法を考えることが重要。 (4) 幾何公差 ★寸法公差や表面粗さだけでは 表されない形状の公差(精度)。 (4) 幾何公差 ★機械の機能を考え て決める。 ★寸法計測等を踏ま えて決める。 ★実際には,経験や 前例がないと難しい。 ●CADについて CADを使うと誰もが上 手な図面を描けるよう になる? 「わかりやすい図面」を 自動的には作図してく れない! もの作りのために必要 な情報は設計者が記 入する。 ●CADについて 3次元CADは見やすいかもしれな いが,この図面では情報不足! オペレーティング(操作)と設計とは違 う! CADは製図用具の一 つと考えておきたい。 ●もの作りのための機械設計 (1) 考える機械設計 ① 考えられるあらゆる方法(構造)を考える。 ② 最初に思いついた方法がベストな方法とは限らない。 ③ ある程度の時間をかけて,しっかりと考える。 ④ 幅広い知識と興味を持つ。 以前の課題 風車(発電機)を利用した船と帆を利用した船の利 点・問題点を考えなさい。 機械設計を進める上で,利点と問題 点を考えることはとても重要! (2) 迅速な設計 ① 機械設計や機械製図はできる限り短時間で終了させる。 ② JISの規格部品や市販部品を積極的に利用する。 ③ CADをうまく利用する。 ④ 多くの知識と工学的な「勘」を養う。 フリーハンド CAD図面 以前の課題 どのような市販部品があるのか知って おくことが重要! 家電機械に,何らかのセンサと制御回路を取り付け, 高性能化・高機能化を図りたい。具体的な方法を提案 しなさい。 圧力センサ 位置センサ 荷重センサ 変位センサ,温度センサ・・・ (3) 情報収集 機械技術の進化 設計者・技術者は,最新情報の収集に努力すること! ★インターネットの活用 ★技術ニュース,書籍,論文・・・
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