ごみの減量と有料化 - 宇都宮大学国際学部

宇都宮環境革命
~ごみ袋から始まるエコライフ~
宇都宮大学中村祐司研究室
高橋香里・古川智美
はじめに
ごみ問題
←・私たちの生活にとって身
近な環境問題
・まずはごみを減らすこと
が大きな課題
ごみの減量に効果がある
家庭ごみの有料化
家庭ごみの有料化とは

有料化とは、ごみの排出量に応じてごみ処理手
数料を負担すること

家庭ごみの有料化=指定ごみ袋の有料化
・全国で約三分の一の自治体が家庭ごみ有料化を実施
・国も有料化を奨励している
・栃木県でも半数の自治体が有料化を導入している
有料化の効果
ごみ排出量と負担額が連動し、公平性が
確保される
 費用負担を軽減しようとするインセンティブ
が生まれる→排出量が抑制される
 住民のごみに対する意識(環境に対する意
識)が変わる
 手数料の収入により、財政負担が軽減され
る

有料化の問題点と対策
問題点




住民からの反対→
いかにして住民の
理解を得るか
不法投棄が増大す
る恐れ
ごみの量が減って
も、後にリバウンド
する可能性
税金の二重取りと
いう批判




対策
モデル地区での試験的
導入や市民へのアンケー
ト調査
公聴会・住民説明会をで
きるだけ多く開催する
徹底した広報活動
手数料で得た収益で市
民の環境意識向上につ
ながる政策
都市の事例

有料化を導入した都市
・鳥取県米子市
・宮城県仙台市

有料化を導入していない都市
・栃木県宇都宮市
有料化を導入した都市:米子市

平成19年4月から家庭ごみの有料化を実施
ごみ有料化実施
ごみ有料化実施
一年で大幅なごみの減量に
成功した
参考資料:米子市「よなごみ通信第六号」平成20年7月1日発行
有料化を導入した都市:仙台市
平成11年度より「100万人のごみ減量
大作戦」を展開し、ごみ分別の徹底や
プラスチック製容器包装の分別収集な
ど、ごみ減量・リサイクルを推進
 ここ数年ごみ排出量は横ばい状態
 さらなるごみ減量政策として、今年10
月から有料化を導入
 一人当たりごみ排出量600グラム(18
年度)から500グラムにすることを目標

参考資料:仙台市役所HP「有料化導入」
http://www.city.sendai.jp/kankyou/soumu/gomi/p01.html
有料化を導入していない都市:宇都
宮市
ごみ排出量は近年ほぼ横ばい状態
 平成22年度から「プラスチック製容器包装」の分
別収集を導入予定→モデル地区での分別協力
率は約25%。プラスチック分別にいかにして市民
の協力を得るかが課題。
 有料化について、導入する予定は今のところな
い。

宇都宮市民の意識調査:ごみ処理
費用負担の公平性について
不公平さを
感じている
人が6割を
超えている
資料:宇都宮市資料『宇都宮市ごみ処理基本計画(平成19年度改訂)~わたしたち一人
ひとりが主役の循環型社会を目指して~』(H20年3月)p. 5
宇都宮市が有料化を導入した際の事
業提案図
家
有庭
料ご
化み
の
●ごみが減量す
る
●収入が入る
ごみの減量を持続
できる
エコ都市の実現!
!
収入を使って、市民の環
境意識が高まる政策を
する
プラスチック用ゴミ袋の
無料配布 など
市民のごみに対する意
識が高まる
↓
環境意識の高まり
宇都宮市有料化導入のポイント
市民の声を最大限に聞く形で有料化
を導入する
 導入してからも減量効果を持続させる
ために、市民の環境意識が高まる形
で収益を還元する

袋代の収益をプラスチック用ゴミ袋
の無料配布、環境教育の助成金
などに使用する。
プラスチック用ごみ袋の
無料配布について(1)
 可燃ごみと「その他プラスチック容器包装」
との正確な分別を促す効果
 市民が有料化によって得られた収益の還
元を身近に感じ取れる効果
 可燃ごみ袋有料化との相対効果
プラスチック用ごみ袋の
無料配布について(2)
可燃ごみの指定袋を販売
→10枚セットにプラスチック用指定袋を5枚付属
 市役所、各地域コミュニティーセンターにおいても
無料で取得可能

おわりに
家庭ごみ有料化は決して簡単なことで
はなく、それに伴う問題も多い
 いかに効果的に有料化を行い、持続
性を保つかが鍵

有料化
市民の理解・協力 行政の長期的なビジョン
ごみの減量につながる