セッション ID: T3-306 System Center Service Manager 2010 による ITIL の実践 ~ CMDB とサービス デスクを中心に~ NEC ラーニング株式会社 テクノロジ研修事業部 エキスパート 吉田 薫 セッションの目的とゴール セッションの目的 ITIL ベース の IT サービス管理を Service Manager で実装する方法を確認する セッションのゴール Service Manager による IT サービス管理の自 動化と効率化を理解する Service Manager と System Center 製品群と の連携を理解する Service Manager の拡張性を理解する 3 アジェンダ Service Manager による ITIL ベースの IT サービス管理の実践 構成管理 インシデント管理 問題管理 変更管理 サービス デスク Service Manager の拡張 Service Manager Authoring Tool 4 System Center Service Manager 2010 IT サービス管理を支援する統合プラット フォーム 使いやすくカスタマイズ可能なサービス デスク ITIL や MOF のベスト プラクティスをサポート ワークフローによる IT プロセスの自動化 System Center 製品群との統合 5 Service Manager システム構成 Web ブラウザー SM レポート サーバー セルフサービス ポータル SM データベース SM 管理サーバー 1433 1433 SM コンソール 5724 SM データ ウェアハウス データベース 1433 6 SM データ ウェアハウス 管理サーバー Service Manager コンソール 7 ITIL (Information Technology Infrastructure Library) ITIL IT サービス管理のベスト プラクティスを集 めた書籍群 IT サービス管理のデファクト スタンダード あらゆる規模の IT 組織に適用可能 完全な公共物 ITIL の中心は「サービス サポート」と 「サービス デリバリ」 Microsoft Operations Framework (MOF) は ITIL とマイクロソフト製品を結びつけた 統合ガイダンス 8 サービス サポート ITIL IT サービスの日々の運用とサポートに焦点 を当てたベスト プラクティス集 5 つのプロセスと 1 つの機能で構成 構成管理 インシデント管理 問題管理 変更管理 リリース管理 サービス デスク (機能) 9 構成管理 構成管理 ITIL 管理すべき要素を、「構成アイテム (CI)」と して特定、管理、維持、検証し、IT インフ ラの論理的なモデルを提供するプロセス 管理すべき要素はすべて構成アイテム ハードウェア、ソフトウェア、人、プログラム、 サービス、ドキュメントなど CI (属性)、CI 間の関係、履歴を記録 CI に関するすべての情報は 構成管理データ ベース (CMDB) に格納 11 フォームによる構成アイテムの作成 12 構成アイテムの作成方法 CSV ファイル フォームによる によるインポート 手動作成 Active Directory コネクタ OpsMgr CI コネクタ CI CI CI CMDB 13 SCCM コネクタ 構成管理のヒント コネクタは定期的に実行 複数のコネクタの実行により、より詳細な 属性をもつ CI を作成 SCCM の複数のサイト データベースからの インポート SCCM の拡張されたハードウェア インベン トリ データ (SMS_def.mof) の収集 コネクタを削除すると、関連付けられてい た CI も削除 14 インシデント管理 インシデント管理 ITIL インシデントに対処し、早急に通常のサー ビスの運用を回復するプロセス インシデント 通常のオペレーションではないイベント サービスの中断や品質の低下を招くイベント トラブルだけでなく、ユーザーからの変更の要 求や問い合わせも含まれる 16 インシデント管理の概略フロー エスカレーション いいえ インシデント の作成 調査と診断 解決と復旧 インシデント のクローズ 解決? はい 問題管理 プロセス 17 フォームによるインシデントの作成 18 インシデントの作成方法 フォームによる 手動作成 電子メールによる インシデントの送信 OpsMgr アラート コネクタ インシデント SCCM 必要な構成管理機能 (DCM) 19 テンプレート 効率よくインシデントを作成するために フォームのいくつかのフィールドに初期値 を自動的に埋める方法 作成に掛かる時間の短縮と正確で統一のと れたインシデントの作成が可能 優先度の高いインシデント テンプレート テンプレートを適用 することで、影響や緊急 度を自動的に入力可能 20 リストによる分類のカスタマイズ 効率よくインシデントを作成するために インシデントの分類 におけるメイン カテゴリ とサブ カテゴリを作成 21 優先度と解決時間の自動設定 効率よくインシデントを作成するために 優先度 影響と緊急度に基づいた対応順序のランク付け 1 がもっとも高く 9 がもっとも低い 解決時間 優先度に基づく、インシデントの解決までの時 間制限 22 タスク 調査と診断 複雑で時間の掛かるプロセスや何度も繰り 返すプロセスを自動化 (例) イベントの表示、ネットワークの診断 関連する構成アイテムや作業アイテムのプ ロパティを変数として利用可能 23 ナレッジ項目 解決と復旧 エンド ユーザーまたはアナリストが問題を 解決するために役立つ情報 関連アイテムとナレッジ 項目を関係付け SQL Server の フルテキスト検索の ためのキーワードの指定 Web 上のナレッジの 取り込み または ナレッジ文章の入力 24 エスカレーション インシデントを解決するために段階的に担 当者を拡大するしくみ 初期サポート = サービス デスク (サポート グループ 層 1) 解決不可 (エスカレーション) 二次サポート (サポート グループ 層 2) 解決不可 (エスカレーション) 25 n 次サポート (サポート グループ 層 n) ワークフローによる自動化 ビジネス プロセスの自動化 (例) 自動エスカレーション、自動解決、 電子メールの自動応答 (例) インシデント イベント ワークフロー イベントの確認 (作成時) トリガー イベントの確認 (更新時) 26 イベント条件 テンプレートの 適用 電子メール による通知 インシデントのクローズ 解決状態のインシデントはクローズ可能 クローズしたインシデントは再度、編集不可 インシデントの状態 解決 アクティブ 解決済み 再アクティブ化 27 閉じる 終了済み インシデント管理のヒント インシデントの発生時、電子メールを使用 してアナリストに報告 本リリースでは IM による報告は未サポート 解決時間に基づく自動エスカレーションを ワークフローで実装 複数のメール アドレスを用意し、インシデ ントの種類ごとに処理を振り分け 28 問題管理 問題管理 ITIL インシデントや問題について、ビジネスへ の影響を最小化する。または、再発を防止 するプロセス インシデントの根本的原因を調査し、回避 策または修正策を示す 30 インシデント管理と問題管理 インシデント管理 31 ITIL 問題管理 到達目標 早急に通常のサービス運用 を再開させる インシデントの根本的な原 因を解決し、予防する 解決策 ワークアラウンド (一時的な) 対策 恒久的な対策 再発の可能性 あり なし 問題管理の概略フロー 問題コントロール エラー コントロール 問題は既知のエラーとなる 問題の 作成 調査と診断 解決と復旧 変更管理 プロセス 32 検証と レビュー 問題の クローズ フォームによる問題レコードの作成 33 問題レコードとインシデントの リンク インシデントから 問題を作成した場合、 自動的にリンク 34 インシデントを 手動でリンク エラーと問題のレビュー 問題を既知の エラーとする 問題のレビューを 要求 35 インシデントの自動解決 効率よく問題を管理するために 問題を解決することで、関連するすべての インシデントも自動的に解決 インシデント リンク インシデント 36 問題 レコード 変更管理 変更管理 ITIL IT インフラのコンポーネントまたは IT サービスの一部の変更を提案するプロセス 変更の要求書 (フォーム) は 変更要求 (RFC) と呼ばれる 確実に標準化された方法と手順の利用 すべての変更を効率的かつ迅速におこなう 変更がサービス品質に及ぼす影響を減らす 38 変更管理の概略フロー 変更要求の 作成 承認? テスト リリース 検証と レビュー 承認? 変更要求の クローズ リリース管理 プロセス 39 ※ 変更要求により、概略フローは大きく異なる 変更管理テンプレート テンプレート 40 説明 標準変更要求 事前承認済みの低リスクで事前にテストされた変更 操作に使用 マイナー変更要求 組織の変更ポリシーにより、リスクと影響が小さい と判断される場合に使用 メジャー変更要求 組織の変更ポリシーにより、リスクと影響が大きい と判断される場合に使用 緊急変更要求 例えば、24 時間以内に実行する必要がある緊急の 変更などに使用 セキュリティ リソース セキュリティ更新プログラムの変更操作で使用 フォームによる変更要求の作成 41 活動 (アクティビティ) 作業アイテムの一部として実行されるタス クの単位 インシデント管理、変更管理で利用可能 活動 42 説明 手作業の活動 手動で実行するタスクを登録する。実行した結果は、 「完了」または「失敗」として記録 レビュー活動 複数のユーザーやグループが投票してレビュー活動の 「承認」または「却下」を判定 レビュー活動 レビューの承認の 条件を設定 レビュー担当者を追加 43 変更管理のヒント ワークフローを利用して、活動と変更通知 を自動的に担当者に通知 割り当てられていないすべての手作業の活 動を指定したユーザーに割り当て アナリスト ポータルからレビュー活動を承 認 44 (参考) アナリスト ポータル 活動の承認 https://<セルフサービス ポータル サーバー名>/analyst 45 レポート IT サービス管理全体のデータや傾向を収集 してグラフィカルに表示 Microsoft BI スタック ベース アクセス制御、エクスポート、サブスクリプ ションなどの SSRS 基本機能が利用可能 46 組み込みレポート インシデント管理 インシデントアナリスト インシデントの KPI 傾向 インシデントの一覧 インシデントの解決 インシデントの詳細 問題管理 インシデントの最も多い CI 問題の一覧 問題の詳細 構成管理 コンピューターインベントリ コンピューターの詳細 活動管理 レビュー活動の一覧 レビュー活動の詳細 活動の一覧 活動の分布 手動の活動の一覧 手動の活動の詳細 変更管理 変更管理の KPI 傾向 変更要求の一覧 変更要求の詳細 47 KPI: 重要業績評価指数 Service Manager データ ウェアハウ ス Service Manager によって生成されたデー タを長期間保管 レポートの生成で利用 1 つのデータベースと複数のジョブで構成 ETL ジョブのスケジュール実行 SM データベース 抽出 (Extract) 48 Service Manager SM データ ウェアハウス データベース 変換 (Transform) DWStaging AndConfig 読み込み (Load) DWRepository DWDataMart サービス デスク サービス デスク ITIL エンド ユーザーと IT サービス部門との間 の単一の窓口 初期サポート 対応記録の管理 適切な IT サービス部門への引き継ぎ IT サービス 部門 電話 サービス デスク 電子メール Web フォーム 50 単一窓口 (SPOC: Single Point of Contract) IT サービス 部門 セルフサービス ポータル ユーザー向けの Web インタフェース IT アナウンスの表示 要求の作成と確認 ナレッジの検索と表示 51 https://<セルフサービス ポータル サーバー名>/enduser IT アナウンスの公開 サービス デスクからの情報発信 セルフサービス ポータルに公開 有効期限が切れるか削除されるまで表示 52 ソフトウェアの要求 セルフサービス ポータル ユーザー アナリスト ③ ソフトウェアの要求 SM 管理サーバー ④ 要求の承認 ② パッケージの公開 ⑤ ソフトウェアの配布 53 SCCM サイト サーバー (配布ポイント) SCCM 管理者 ① パッケージの作成 セルフサービス ポータルの ヒント セルフサービス ポータルのカスタマイズ 不要な要求リンクの削除 カスタム ロゴへの差し替え Windows SharePoint Services コンピュー ターへのセルフサービス ポータルの展開 FIM 2010 との連携 (例) ユーザーの作成、パスワードのリセット、 AD グループのメンバーシップの更新 ホワイト ペーパー 2010 年 Q3 リリース予定 54 Service Manager の 拡張 Service Manager の拡張 Service Manager コンソール セルフサービス ポータル インシデント管理 プロセス MP 問題管理 プロセス MP 変更管理 プロセス MP カスタム プロセス MP Service Manager 2010 Software Development Kit Service Manager データ ウェアハウス データベース Service Manager データベース Service Manager 2010 コネクタ AD DS 56 SCCM 2007 OpsMgr 2007 その他の 外部システム Service Manager Authoring Tool プロセス管理パックの編集と新規作成 クラス、フォーム、ワークフロー Visual Studio 2008 Shell の利用 ドラック アンド ドロップによる開発 コードや XML の編集は不要 Service Manager Authoring Guide ドキュメント (英語) の公開 マイクロソフト ダウンロード センターより Authoring Tool 1.0 RC がダウンロード可能 57 CMDB の拡張 Service Manager Authoring Tool の利用 組織のニーズに合わせた属性の追加と新し いクラスの作成 関係の追加 属性の追加 58 フォームの拡張 Service Manager Authoring Tool の利用 組織のニーズに合わせたフォームのカスタ マイズ ドラック アンド ドロップによる レイアウトの変更 59 定義済みの コントロールの追加 ワークフローの拡張 Service Manager Authoring Tool の利用 外部システムと統合可能なワークフローの 開発 ドラック アンド ドロップによる ワークフロー開発 60 定義済みの アクティビティの追加 Service Manager のロード マップ 2012 H1 H2 2011 H1 H2 2010 H1 61 関連セッション T3-301: Data Protection Manager 2010 を活用した Hyper-V の バックアップ T3-302: ポリシー ベースで ID 管理を実現する! ~ Forefront Identity Manager 2010 実践的構築手法~ T3-305: System Center Operations Manager 2007 R2 アーキテ クチャと実践的な活用手法 T3-307: System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 の徹 底活用方法 62 リファレンス SCSM 2010 ポータル サイト http://www.microsoft.com/japan/systemcenter/servicemgr/ SCSM 2010 技術ドキュメント http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff461010.aspx SCSM 2010 評価版 http://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/ee348897.aspx SCSM 2010 ブログ (英語) http://blogs.technet.com/b/servicemanager/ SCSM 2010 フォーラム (英語) http://social.technet.microsoft.com/forums/enUS/systemcenterservicemanager 63 ご清聴ありがとうございました。 T3-306 アンケートにご協力ください。 © 2010 Microsoft Corporation. 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