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「すざく」が NGC 4945 銀河中
に見付けた
ブラックホール候補天体
磯部直樹(理化学研究所)
久保田あや(理化学研究所), 牧島一夫(東大理/理化学研究所)
伊藤健, 宮脇良平(東大理), 水野恒史(広大理), 粟木久光(愛媛大理),
R., E., Griffiths, G., C., Dewangan (Carnegie Mellon University),
他「すざく」NGC 4945 観測チーム
「すざく」
NGC 4945
2006年9月20日
天文学会(九州国際大学)
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「すざく」によるNGC 4945の観測

XIS FI (0.5-10 keV)
赤外線 (K band)



2006年9月20日
NGC 4945
 距離 D = 3.7 Mpc
 Edge-onの渦巻銀河
 強い吸収を受けた中心核
を持つセイファート2銀河
すざくによる観測
 2005年8月22日(23ks)
 2006年1月15日(80ks)
新天体が出現
(13h05m05.5s, -49d31m39s)
中心核は伊藤公演 (S17a)
天文学会(九州国際大学)
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X線スペクトル

Multi color disk (MCD) model
でよくフィッティングできる。


MCD


銀河からの成分


2006年9月20日
Tin = 1.65 ± 0.09 keV
NH = (2.6 ±0.2) x 1021 cm-2
Rin = 57.5 ±3.5 km
Lbol = (2.25 ±0.25) x1039 ergs s-1
Lbol >1039 ergs s-1 から、この天
体は ultra luminous X-ray
sources (ULX) に分類される。
Lbol が Eddington 限界を超えな
いためには、 M > 15 M◎が必要
である。
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時間変動

XISのライトカーブ
Soft band (0.5 - 2 keV),
Hard Band (2 - 10 keV)と
もに変動が見られる。


Phase 2
Phase 3
Phase 4

Phase 1

2006年9月20日
数 10 ks のタイムスケール
最大で2倍程度
明るいときほどスペクトル
がハードになる
明るさによってPhaseに分
けてMCDでフィッティング
 Rin~60 km (ほぼ一定)
 Lbol とTin が良く相関
天文学会(九州国際大学)
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Lbol と Tin の関係
ULX
Lbol ∝ Tin2
Slim Disk
ULXではめずらしく
Stellar Mass BH
4
L
∝
T
bol
in
4
Lbol ∝ Tin
Standard
Disk ?
Standard Disk
2006年9月20日
天文学会(九州国際大学)
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この天体の正体(質量)は ?

Rin が一定、Lbol ∝ Tin4



Rin = 3 Rs
Slim disk ではなさそう。
(Lbol ∝ Tin2 になるはず)
Standard disk を強く示唆
Rin = 3 Rs とすると、
M = 6.9 ± 0.4 M◎



Rin = 0.5 Rs
Lbol < Ledd ⇒M > 15M◎
Standard disk なら、M =
6.9M◎ で Tin < 1.32 keV
回転(Kerrブラックホール)か?

降着円盤が内側まで延びる
Rin = 3aRs (1/6 < a < 1)
~ 60 km (観測値)
2006年9月20日
20 < M / M◎ < 40 の
ブラックホールが適度に
回転していれば、説明できる。
天文学会(九州国際大学)
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まとめ





すざくにより、NGC 4945の南西の腕の領域に、
新天体を発見した。
その天体のX線スペクトルは、MCDモデルで表
すことが出来た。(Tin = 1.65 ±0.05 keV)
この天体の光度は Lbol = (2.25±0.25)x1039
ergs s-1 で、ULXに分類される。
観測中にLbolが2倍程度変動した。その際、Rin
~ 60 km はほぼ一定であったが、Lbol が Tin4
に比例していることがわかった。
この天体のスペクトル変動は、20<M/M◎<40
程度のブラックホールが適度に回転していれば、
うまく説明が出来る。
2006年9月20日
天文学会(九州国際大学)
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