スライド 1

立体異性体(1)
● 立体異性体:
同じ分子式だが、立体的な形だけが異なる物質
どうし
● 種類: 光学異性体と幾何異性体
● 立体異性体どうしでは生理作用が違う
(例: L-グルタミン酸はおいしい。
D-グルタミン酸は苦い。)
●理由: 生物の構成物質(天然物)の大部分に
立体異性があるから。
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立体異性体(2)
光学異性体
重ね合わせられない ⇒ 別のもの
同じ側
幾何異性体
反対側
大きな基
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目が光を感じるしくみ
光によるレチナールの異性化(シス ⇒ トランス) ⇒ オプシンの変形 ⇒
電気信号 ⇒ 神経 ⇒ 脳(光の知覚) (光の量が少ないと明暗だけ)
ロドプシン(視物質)構造
形が大きく変わる
オプシン
(タンパク質)
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カロチン(カロテン)
● 大量の光 ⇒ すべてシス型だけ ⇒ 異性化が起こらない
⇒ 光を知覚できない
● 夜盲症: レチナ-ルが少ない
⇒ トランス型に変わる分子数が少ない
⇒ 少い光を知覚できない
● カロチン ⇒ ビタミンA (レチノ-ル) ⇒ レチナ-ル
● カロチン類(橙赤色): 卵黄の黄、トマトや紅鮭の赤、バ
ターの黄
● エビやカニをゆでる ⇒ タンパク質が外れる
⇒ カロチノイドの赤
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色の知覚
● 目が闇に慣れるとは? ⇒ ロドプシンの生成
● 光量が多い
⇒ 網膜にある錐状体で色も知覚
● 錐状体: レチナ-ル + タンパク質
● タンパク質が3種類
⇒ レチナ-ルが吸収する光も赤、青、緑と3種類
● 光の3原色の組み合わせで全ての色を知覚
● 牛、馬、犬などには錐状体がない ⇒ 色を知覚できない
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油脂の加水分解(消化)
脂質: 水には殆ど溶けず、有機溶媒に溶ける生体物質
H2O(加水分解)
R1COOCH2
R2COOCH
リパーゼ(酵素)
R3COOCH2
油脂
R1COOH
R2COOH
R3COOH
高級脂肪酸
CH2OH
+
CHOH
CH2OH
グリセリン
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脂肪酸の構造と性質
● 炭化水素部分に 二重結合がない: 飽和脂肪酸
二重結合がある: 不飽和脂肪酸
● 二重結合の数が多い ⇒ 融点が低い。酸化されやすい。
● 必須脂肪酸: 体内で合成できない脂肪酸
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脂肪の融点
● 脂質:
体重の約 18% ;
● 液体: 脂肪油
70%の場合も
固体: 脂肪
● 構成脂肪酸の二重結合の数が多い
● 動物の脂肪:
⇒ 低融点
体温付近では軟らかな固体
● 恒温動物の体温は高い:
脂肪分は固体
● 融点: 牛脂( 40-50℃ )> 豚脂 > 鶏の脂肪
冷えた牛肉 ⇒ 口中で牛脂が融けない
⇒ ザラザラした食感
● 冷えたときのおいしさ:
ポ-クステ-キ
>
ビ-フステ-キ
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脂肪の機能
(1)
エネルギーの貯蔵: 9 Kcal /g
⇒ 最も効率のよいエネルギ-貯蔵形態
⇒ 約2ヶ月間、体脂肪だけで生きられる
過剰摂取のエネルギー ⇒ 脂肪として貯蔵
ラクダのコブの脂肪: エネルギ-と水
(2)
断熱作用による保温
熱遮断能力の比:
脂肪:皮膚:筋肉 = 3:2:1
皮下脂肪は毛皮と同じ機能
⇒ 豚、クジラ、アザラシの耐寒性
(3)
機械的衝撃からの保護
←
高い弾力性
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肥満
● BMI(肥満係数): 体重(kg)÷(身長(m))2;
22で、最も病気に罹りにくい ⇒ 標準体重
肥満: BMI >26.4
● 日本人の6割がエネルギーの過剰摂取(特に脂肪)
● エネルギーの過剰摂取 ⇒ 白色脂肪細胞の増殖、肥大
● 肥満の形態
●若年性肥満(幼児期、思春期): 細胞増殖型 ⇒減量難
●成人性肥満: 細胞肥大型
● 肥満の順序: 腹部 ⇒ 臀部 ⇒ 頬
● 肥りやすい体質: 基礎代謝量が少ない (日本では 1/3)
肥満者の割合(米、女性): 白人;33% 黒人;52% ←
黒人女性は白人女性より基礎代謝量が 百kcal/日 少ない
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BMI と死亡率
小太りの方が長生き
BMIの標準値 = 22
痩せても元気?
厚労省09
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BMIが25以上の人の割合(40-49歳)
男性の肥満が増加
厚労省
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BMIが25以上の成人
成人男性の3人に1人、成人女性の5人に1人が肥満
厚労省2009
肥満者(BMI≧25)の割合
肥満者は男性で増えている。
厚生労働省
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日本人の摂取カロリーの内訳
増加
増加
減少
油脂類と畜産物の摂取が増加
農水省
肥満傾向児の割合
文科省
● 肥満児の割合: 30年前の3倍(12%)。
● 小、中学生の10人に1人が生活習慣病の脅威。
● 原因: 食生活の乱れ、運動不足、ストレスによる過食など。
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年齢別肥満傾向児(2010年)
小・中学生の糖尿病患者が増えている。
肥満傾向児の出現率
肥満傾向児の出現率は、2002年頃から減少傾向。
文科省
肥満傾向児の出現率(2010)
地方では「少し太っている方が健康?」
文科省
11歳児(小6)肥満児傾向の割合
文科省
2011
地方の方が肥満傾向(車社会)。山口県は全国で最も低い(5.38%)。
2011年は2010年より全体として減少。
日本人の摂取カロリー量
運動量が減り、必要カロリー量も減少
厚労省
早食い+満腹が特に悪い
磯(阪大)
2,3回噛んで飲み込むのでは、本当の味を感じられない。
遅い夕食は脂肪になりやすい(BML1遺伝子)。夕食は8時までに。
食べる速さと肥満度
早食いすると、満腹感を感じ始める前に、食べてしまう。
早食いする人ほど、食物繊維の摂取量が少ない 佐々木、豊嶋
1食当りの食品数と学力
学力は子供の元気の一部
広瀬(1986)「学力をつける食事」(文春文庫)
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健康日本21の目標値と現状
現状
(%)
適正体重の人の増加
21.4
20代女性のやせすぎ
29.0
20-60歳代男性の肥満
24.6
40-60歳代女性の肥満
高脂血症の減少
12.1
高脂血症者の割合 男性
17.8
高脂血症者の割合 女性
目標値(%)
<15
<15
<20
<5.2
<8.7
厚労省(2006/10)
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硬化油
● 油脂の脂肪酸成分の二重結合の数が少ないと
(1) 融点が高い
(2) 酸化や熱に強い
⇒ 水素添加により二重結合の数を減らす
● 液体油(植物油、魚油) ⇒ 硬化油
●マーガリン: 低温ではバターより軟らかい
⇒ 冷蔵庫から出してすぐ使える
● 油の酸化: 光によって促進 ⇒ アルミ包装
●即席めん、ポテトチップス(油で揚げる):
暗所保存: 半年以上も安全
直射日光下: 10 日程度でも変質(食中毒の可能性)
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レシチン
疎水基部分
R, R’ は長い炭化水素基
親水基部分
● 液晶:
固体的な規則性
+
液体的な流動性
● 生体膜(2分子膜)の液晶性:
一定の形
+
柔軟性
● 液晶性が失われると⇒ 低温障害、低温やけど
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生体膜の流動モザイクモデル
レシチン(リン脂質)
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低温障害と低温やけど
● 低温障害:
低温で、生体膜の流動性(液晶性) 喪失
⇒ 生体膜の機能損傷 ⇒ 細胞死
● 動物では
凍傷: 低温のための細胞死
低温やけど: 高温( 60℃付近)で、膜の流動性 増
⇒ 細胞質成分が漏れ出す ⇒ 細胞死
● 植物では:
膜の液晶性低下 + 呼吸酵素の活性低下
● 低温障害の例: バナナ: 冷蔵庫中で黒化 (細胞死 )
● ピ-マン、オクラ、キュウリ、ナス、未完熟トマト: 7℃以上 で保存
サツマイモ、ショウガ、サトモ、切ってないカボチャ ⇒
冷蔵庫に入れない
(以上、原産地が熱帯か亜熱帯)
● 大根、人参、カブ等: 低温(0 ℃ 付近)で約半年保存できる
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青果物の最適貯蔵温度と貯蔵期間
低温障害を起こしやすいもの( 原産地が熱帯か亜熱帯)
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野菜の保存適温
冷蔵庫内保存: トマト、大根、キャベツ、レタス、ホウレン草など
庫外の涼所: 生姜、キュウリ、ナス、カボチャ、サトイモなど
流通システム研究センター
ステロイドの例
(男性ホルモン)
● ステロイド: 一群の環状天然物;
生理活性が強いものが多い; コレステロ-ルが代表例
● 悪玉コレステロ-ル: コレステロ-ル - タンパク質複合体
(タンパク質の比率低)
⇒ 血管内壁にコレステロ-ルを沈着 ⇒ 動脈硬化
● 善玉コレステロ-ル: 上記の複合体(タンパク質の比率高)
⇒ 血管のコレステロ-ルを除去
●ステロイドホルモン: 性ホルモン、副腎皮質ホルモン
●経口避妊薬(ピル): エストロゲンとプロゲステロン(女性ホルモン)が生
殖系を妊娠中と誤認させる ⇒ 排卵停止
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ドーピング
● ドーピング: 運動競技での禁止薬物使用
● ドーピング剤:
● 筋肉増強剤(タンパク質同化ホルモン、アナボリック・ステロイド):
テストステロン(男性ホルモン)や類似物 ⇒ 副作用多
● 興奮剤: アンフェタミン、エフェドリン ⇒ 疲労時にも疲れを感じな
い ⇒ 体力の限界を越えた運動
● 利尿剤: 体細胞の水を尿へ ⇒ 体重別競技での急激な減量
● 赤血球増加剤: エリスロポリエチン ⇒ 赤血球増 ⇒ 血液が酸
素貯蔵量と酸素運搬量増 ⇒ 筋肉の活動量増
● 血液ドーピング: 自分の血液を冷凍保存 ⇒ 赤血球量回復後に
注入 ⇒ 赤血球量増
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ビタミンD(脂質の一種)
● ビタミン: 必要だが生合成できないもの(少量)
● 必要だが生合成できない ←
突然変異で合成酵素の遺伝子(DNA)が失損
● ビタミンD: 海産物等にだけ ; 紫外線で生合成
● メラミン色素が紫外線を遮断(DNAの保護)
人類=「裸のサル」: 濃いメラミン色素を皮膚に沈着させて、
アフリカの強い紫外線から体を護った
● ミトコンドリア・イブ説 (アフリカ起源の人類単一発生説)
(黒人 ⇒ 白人)
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ビタミンD の生合成
紫外線
(シイタケ、酵母、牛乳)
● 紫外線: 光老化、皮膚がん、シミ、ソバカスの原因になる。
● チロシン(アミノ酸)⇒ メラニン色素
(色黒の原因。DNAを紫外線から護る)
● 美白剤: チロシナーゼ(メラニン合成酵素)阻害剤
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人類の進化と生活域
人類は700万年前に類人猿の祖先から分化
現生人類(ホモ・サピエンス)は20万年前にアフリカ
に出現
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日本人の総カロリー摂取量と脂質の割合
総カロリー
脂質の割合; 増加傾向
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39
40-49歳でBMIが25以上(肥満)の人の割合
男性の肥満が増加
厚労省
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