スライド 1 - 電気情報工学科:高知工業

マイクロホン&スピーカー
目次
・音
・マイクロホンの種類と構造
・スピーカーの種類と構造
音
・音は、音波とも呼ばれる波動である。この波
動は、空気の圧力変動(音圧)が連続して生
じることによって発生する。
・音速は空気の温度をT[℃]とすると,温度の
増加に伴い増加し,音速vは以下の式で与え
られる。
v=331.5+0.6T [m/s]
音
・人間が感じることのできる音(可聴音)の周
波数帯域は、およそ20Hz~20kHzであり、音
圧の範囲は、20μPa~20Paである。
・従って、最も大きな音と小さな音の音圧の比
は、106にも及ぶ。1 Paは1 m2の面積に1 N
(約0.1 kg重の重量に相当)の力を加えたと
きの圧力に相当する。
音
最大可聴限界
最小可聴限界
音波の性質
マイクロホンの種類
・ダイナミック型
・ムービングコイル方式
・リボン(ヴェロシティ)方式
・コンデンサー型
・クリスタル型
・カーボン型
ムービングコイル方式
・動電型とも呼ばれ、空
気の振動で磁石の近く
のコイルや金属箔を動か
して電気を起こす。
・なじみやすく安定した力
強い音が特長。本体も軽
く頑丈で、最も一般的な ①ダイヤフラム(振動板)
マイクロホン。
②コイル
③永久磁石
リボン(ヴェロシティ)方式
・柔らかく自然な暖かさ
をもった音が特徴。
・音に震える繊細なリボ
ン状の金属箔は衝撃や
風圧に弱く、またそれを
守るために本体が大きく
重い。
コンデンサー型(静電型)
・振動膜にあらかじ
め電気を貯めてコン
デンサーを形成し、
音を受けてこの振動
膜が動くと電圧が変
化する原理を応用。
・高周波に敏感で、
なおかつ歯切れの良
い音が特長。
①ダイヤフラム(振動板)
②バックプレート
③絶縁物
無指向性マイクロホン
・振動板の前方だけが音場に対して拡げら
れている構造
・マイクロホン本体(振動板)の向きや角度に
関係なく、音の大きさだけに反応する性格を
持つ。
・レコーダーなどの内蔵用、インタビュー用
や議事収録用コンパクトマイクロホンなどに
主に使われる。
無指向性マイクロホン
無指向性マイクロホン
単一指向性マイクロホン
(3分間課題)
あなたは,クライアントから単一指向性マイク
ロホンの設計を頼まれました。単一指向性マイ
クロホンの予備情報無しで,あなた独自の単一
指向性マイクロホンの構造を考案してください。
単一指向性マイクロホン
・特定の方向を捉えやすい性質を持っている。
・振動板の後ろ側に穴や溝が設けられている。
・後方で鳴った音は、まずこの穴から入って振動板
の裏側に届く(間接音)。同じ音は回り込み、少し遅
れて振動板の表側にも届く(直接音)。そこで穴や溝
から振動板の裏側までに障害物などを置いて,間
接音と直接音と同時に到達させると、この音は振動
板の表と裏で同時に生じた同量のエネルギーとし
て相殺され、電気出力にならない。
単一指向性マイクロホン
単一指向性マイクロホン
超指向性(干渉管型)
・構造的には干渉管を使うもの(干渉管型)と、
マイクロホンユニットを2つ使うもの(二次音
圧傾度型)などがある。
・干渉管型は側面にスリットを刻んだ長めの
筒を専用マイクロホンユニットの先端に取り
付けて、「音響的」に指向性を狭角にしてい
る。
超指向性(干渉管型)
超指向性(干渉管型)
超指向性(二次音圧傾度型)
・二次音圧傾度型は正相と逆相の2つの
単一指向性マイクロホンユニットを持ち、
「電気的」に指向性を狭くしている。
・方向の違う所で鳴った音の位相差を利用
している点で共通している。
超指向性(二次音圧傾度型)
超指向性(二次音圧傾度型)
超指向性マイクロホンの比較
・干渉管型は、干渉管自体に非常に高度な設計
と複雑な加工が必要で、その結果コストも増加す
るが、二次音圧傾度型より指向性をより狭角に
する事が可能。
・ノイズなどの面でも有利な事から、業務用のほ
とんどに採用されている。
・二次音圧傾度型は、一般的な単一指向性のマ
イクロホンユニットを利用できるので比較的安価
に仕上げられ、一般製品用にも多く出回っている。
双指向性
・リボンマイクロホンは、上下を固定して軽く
張った状態にあり,前後からの空気振動に曝
されている。このため,リボンマイクロホンは前
後ふたつの方向の音源を強く捉える「双指向
性」として対談用などに使用されてきた。
・最近は小型のコンデンサーユニットを利用し
たヘッドセットタイプにこの双指向性は多く見ら
れる。
双指向性
双指向性
スピーカー
・コーンスピーカー
・ホーンスピーカー
・リボンスピーカー
・コンデンサスピーカー
・イオンスピーカー
コーンスピーカーの構造
・コーン紙に取り付けら
れたボイスコイルに電気
信号を流すことにより、
コイルがコイルの中に取
り付けられた永久磁石と
反発したり引きつけあっ
たりしてコーン紙を前後
に動かし、音波を発生さ
せる。
コーンスピーカーの構造
ホーンスピーカーの構造
・原理はコーンスピー
カーと同じだが,コーン
紙はなく、センター
キャップのような振動
板があるのが特徴。
・ホーンスピーカーは振
動板の直前にメガホン
が配置されている構造。
・中音から高音用。
ホーンスピーカーの構造
リボンスピーカー
・強力なマグネットの間にリ
ボンと称する偏平な導体を
置き、これに音声電流を流
すことにより導体を振動させ
る構造。
・能率は低いが周波数特性
は極めて良好で100KHzま
で及ぶものもある。
コンデンサスピーカー
・二枚の電極に
加えられた音声
信号によって、
電極に挟まれた
板が振動する
構造。
イオンスピーカー
・音声信号を重畳した
高周波を放電させ、そ
の時の熱で空気を膨
張させて音声にする。
ボイスコイル、振動板
を持たないため過渡
特性に優れていてい
るが能率は低い。