宗教社会学

宗教社会学
Sociology of Religions
2004年度前期 文系基礎科目
担当 橋爪大三郎
Professor Daisaburo Hashizume
ガイダンス

guidance
2004.4.16
今日の予定
講師紹介 Introduction of the lecturer
宗教とはなにか What is the religion?
宗教社会学とは何か What is the sociology
of religion?
講義の予定 course schedule
質問、その他 Q&A, etc.
講師紹介
Self-Introduction
橋爪大三郎 Daisaburo Hashizume
1948 神奈川県生まれ
1977 東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学
執筆活動を経て
1989 東京工業大学工学部助教授(社会学)
1996 同大学院社会理工学研究科価値システム専攻教授
1948 Born in Kanagawa Japan
1977 Finished the course of Graduate School of Sociology,
the University of Tokyo
1989 Associate Professor (Sociology), Tokyo Tech
1996 Professor (Sociology), VALDES, Tokyo Tech
主な著作
Publications
言語ゲームと社会理論 Language Games and the Social Theory 1985
仏教の言説戦略 The Discourse Strategy of Buddhism 1986
はじめての構造主義 Structuralism for Beginners 1988
性愛論 On Sexual Love 1995
言語派社会学の原理 Principles of Linguistic Sociology 2000
世界がわかる宗教社会学入門 An Introduction to Sociology of Religion
2001 筑摩書房 1800円+税
← ★教科書
人間にとって法とは何か Law and Society 2003 PHP新書 ←☆参考書
言語・性・権力 Language, Sex and Power 2004 春秋社 近刊
ほか多数
宗教とはなにか
What is religion?
宗教とは、どんなものだと思いますか。あなたの
考えを、ノートに書いてみましょう。
宗教とはなにか What is Religion?
宗教は、死後の世界を考えるもの?
宗教は、神を信じるもの?
宗教は、霊の存在を信じるもの?
宗教は、超能力や奇跡を信じるもの?
宗教とはなにか What is Religion?
宗教とはなにかについて、はっきり定義すること
はむずかしい
いちおう次のように定義する:
宗教とは、日常生活のなかで必ずしも自明でな
い前提にもとづいてふるまうことである。
宗教社会学とはなにか
What is Sociology of Religion?
社会学…人びとの行為の集積(=社会)を研究する
社会構造…人びとの行為の相対的に安定した部分
たとえば、親族、法、組織、宗教など
宗教…人びとの思考や行為のベースになる基本OS
たとえば、ユダヤ教は一神教V1.0、キリスト教はV2.0
イスラム教はV3.0
宗教社会学とはなにか
What is Sociology of Religion?
宗教社会学は、ある社会の社会構造を、宗教というかたちでつ
きとめ、宗教とそれ以外の社会現象との関係を明らかにする
例)ある国際会議で、条約の案文にStewardship という言葉が出てきたが、日本の
役人は誰も理解できなかった。
これは、旧約聖書の記述にもとづく概念で、神が世界を創造したあと、その管理
を人間に任せた(だから、人間が自由に利用してよい)という考え方。日本人の伝
統的な自然観になじまない。(教科書18ページ)
例)森首相がある会合で「日本は神の国」と発言したところ、海外のメディアで大騒ぎ
になった。
これは、神と God を同じようなものと考える誤解にもとづく。
講義の予定
Schedule
4/16 ガイダンス
6/18 儒教
宗教社会学とはなにか
6/25 尊皇攘夷思想
4/23 ユダヤ教
7/2 ヒンドゥー教、シク教、
4/30 キリスト教・その1
神道
5/7 キリスト教・その2
7/9 宗教美術と音楽
5/21 イスラム教
7/16 テスト
5/28 初期仏教
6/4
大乗仏教
以上は予定で、変更の可能性があります
6/11 中国と日本の仏教
成績評価
Evaluation
期末試験 90点程度 持ち込み可
(試験にかわるレポートを提出して、単位をとることもできる)
出席点 30点程度 随時クイズ(小テスト)を行なう
任意レポート
6点程度~
課題を出す
任意のテーマもOK
そのほか
Others
・随時の質問を歓迎します。 Questions are welcome.
・ときどき英語をまぜます。 English is also to be used in
this course because 2004 is English Year in Tokyo Tech.
・研究室 西9号館E9階 902
03-5734-2667
[email protected]
URL http://www.valdes.titech.ac.jp/~hashizm/