平成21年度介護報酬改定の 読み方と留意点

平成21年度介護報酬改定の
読み方と留意点
(社)全国老人保健施設協会
社会保障制度・報酬委員会
委員長 内藤 圭之
1
着目すべき改定のポイント
老人保健施設の基本サービス費は、リハビリテーションマネジメント加算
が25単位から20単位に減額され、栄養管理体制加算 (管理栄養士配置)が
12単位のまま、合計32単位として5単位分減算されて包括化された。
1単位当たりの単価の変化
地域区分、人件費割合の見直し
基本サービス費に対する加算の導入
介護従事者のキャリアに着目した評価
夜勤業務負担など負担の大きな業務に対して的確に
人員を確保する場合の評価
サービスの質の評価としての機能別の加算の導入
リハビリテーション、ターミナルケア、在宅復帰機能、
認知症ケア関連、口腔機能向上、栄養マネジメント、
栄養改善等のサービスの質への加算
2
リハビリテーションマネジメント加算が包括化されたことの意味
個別リハビリテーションが、老健施設の基本サービスとして
義務付けされたと解釈される。(通所リハを除く)
リハビリテーションマネジメントの未実施施設は監査において、
返戻されることを覚悟する必要がある。
①基準省令第17条は、介護老人保健施設の入所者に対する機能訓練について
は、医師、理学療法士若しくは作業療法士又は言語聴覚士(理学療法士又は
作業療法士に加えて配置されている場合に限る。)の指導のもとに計画的に行う
べきことを定めたものであり、特に、訓練の目標を設定し、定期的に評価を行う
ことにより、効果的な機能訓練が行えるようにすること。
②なお、機能訓練は入所者一人について、少なくとも週2回程度行うこととする。
③リハビリテーション実施計画に相当する内容を施設サービス計画の中に記載
する場合は、その記載をもってリハビリテーション実施計画の作成に代えることが
できる。
④入所者の状態を定期的に記録し、進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて
見直し、その内容を利用者又はその家族に説明し、その同意を得ること。
⑤看護職員、介護職員その他の職種の者に対し、リハビリテーションの観点から、
日常生活上の留意点、介護の工夫等の情報を伝達すること。
3
3
リハビリテーションマネジメント加算の
包括関係
入所サービスについてはリハビリテーションマネジメント加算が
包括化されたことにより、介護老人保健施設におけるリハビリ
テーションの提供方法についても変更が生じるのか?
「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する
基準について」においては、従来より機能訓練を入所者1人について
少なくとも週2回程度行うことと定められており、リハビリテーション
提供頻度やマネジメントの必要性に変更があるものではない。
なお、週2回程度の機能訓練のうち、1回は概ね10人以下程度の
小集団によるリハビリテーションでも可である点についても変更は
ない。
4
基本サービス費に対する加算の導入
「サービス提供体制強化加算」(介護職員のキャリア等への評価)
「夜勤職員配置加算」の取得可能性
栄養マネジメント加算の2単位の上乗せ
○介護職員における介護福祉士の割合は、平成18年の介護
サービス施設・事業所調査では、老健施設は46.7%であった
○常勤職員の割合は、看護・介護職員の常勤率が老健施設は
93.8%であった
○老健施設の看護・介護職の人員配置の平均値は2.3対1であり、
約80%の施設が夜間の看護職配置を行っており、手の届かない
目標ではない
5
サービス提供体制強化加算について
訪問リハビリ
テーション
通所リハビリ
テーション
介護老人
保健施設
3年以上の勤続年数
のある者の配置
次のいずれか
①介護福祉士が40%以上
配置
②3年以上の勤続年数の
ある者が30%以上配置
次のいずれか
①介護福祉士が50%以上
配置
②常勤職員が75%以上
配置
③3年以上の勤続年数の
ある者が30%以上配置
6単位/回
①:12単位/回
②: 6単位/回
①:
12単位/人・日
②・③:
6単位/人・日
6
サービス提供体制強化加算
職員の割合の算出に当たっては、常勤換算方法により算出した前年度の
平均を用いる。
(前年度の実績が6月に満たない場合は前3月の平均)
介護福祉士については、その月の前月末時点での資格取得者とする。
勤続年数とは、各月の前月末時点における勤続年数をいう。
具体的には、平成21年4月における勤続年数3年以上の者とは、
平成21年3月31日時点で勤続年数が3年以上である者をいう。
(同一法人においてサービスを利用者に直接提供する職員として勤務
した年数を含めることが出来る。)
サービスを利用者に直接提供する職員とは、看護職員、介護職員、支援
相談員、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を指す。
主な疑義照会
人員基準の分母は何か:配置基準か?常勤換算人数か?
介護福祉士の配置比率等、要件を満たさなくなった場合、
1ヶ月ですぐ届けるのか?3ヶ月平均か?
法人内移動は含まれるというが、職種変更があった場合は?7
サービス提供体制強化加算について
【算定の原則】
1.職員の割合の算出にあたっては、各年度(毎年4月1日~翌年3月31日ま
での間)の4月1日時点において、前年度の平均(計算式の便宜上、毎年4月
~翌年2月までの11ヶ月間の平均)を用いて算出し、各加算の要件(職員の
割合等)を満たしている場合、当該年度を通じて1年間算定(年度途中の追加
算定不可)できるものとする。
例)平成22年4月1日時点で、前年度の介護福祉士の割合の平均が50%を超
える場合、平成22年4月~平成23年3月までの間で、50%を満たさない月が
あったとしても、1年間、サービス提供体制強化加算(Ⅰ)を毎月算定できる。
ただし、平成22年4月1日時点で要件を満たさない場合、年度途中で50%を
超えたとしても、平成23年3月までの間は当該加算は算定できない。
8
サービス提供体制強化加算について
【算定の原則】(経過措置)
2.平成21年度(平成21年4月~平成22年3月)の算定に限っては、経過措
置として「前年度の平均」ではなく「直近3ヶ月の平均」を用いて、当該月ご
とに算出するものとする。
例)平成20年12月~2月までの間の介護福祉士の割合の平均が50%を
超える場合、平成21年4月にサービス提供体制強化加算(Ⅰ)を算定できる。
また引き続き、平成21年5月に当該加算を算定するためには、平成21年1
月~3月までの間の介護福祉士の割合の平均が50%を超えている必要が
あり、50%以上を満たさない場合、平成21年5月は当該加算を算定できな
い。
※2については、平成22年3月までの算出方法で、平成22年4月からは、前
年度1年 間の平均を用いて算出することとなりますので、注意が必要です。
9
【前年度の平均の算出】
((4月の毎日毎の平均)+(5月の毎日毎の平均)+・・+(2月の毎日毎の平均))÷11月
職員の割合の算出にあたっての「職員の総数(常勤換算)」とは、
=(1ヶ月間の業務時間の合計)÷(当該事業所において常勤の従事者が勤務すべき
時間数×4週)
上記「業務時間」については、下記のいずれかを施設で選択する。
①1日の業務時間(つまり施設にいる時間)
②1日の介護にかかる業務時間(つまり、直接介護や介護記録等、介護
サービスに直結するもののみ)
※この場合、分母・分子ともに同条件とする。
以下の計算式により月毎に算出する。
「職員の割合(%)」=
該当の職員数{( 1 ヶ月間の業務時間の合計)÷(常勤の従事者が勤務すべき時間数 × 4週)}
職 員の総 数 {(1 ヶ月間の業務時間の合計)÷(常勤の従事者 が勤務すべき時間数× 4 週)}
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【前年度の平均の算出】
例)ある老健施設(常勤40時間/週)において、4月1~15日までは介護職員31名
(うち16名が介護福祉士有資格者)が在職し、16日付で介護福祉士有資格者で
ある介護職員1名の退職者がでたため、16日以降(16~24日まで)の在職の
介護職員は30名(うち15名が介護福祉士有資格者)。そして、25日付で介護職員
1名(ヘルパー)の入職者があったため、25~30日までは介護職員31名(うち15名
が介護福祉士有資格者)が在職した場合の職員の割合の考え方は(パートも含
む)?
・4月15日まで介護職員の総数は31名でうち介護福祉士の有資格者が16名
介護職員 : 31名の4月1日~15日までの業務時間の合計・・・(ア)
介護福祉士 : 16名の4月1日~15日までの業務時間の合計・・・(イ)
・4月16~24日まで介護職員の総数は30名でうち介護福祉士の有資格者が15名
介護職員 : 30名の4月16日~24日までの業務時間の合計・・・(ウ)
介護福祉士 : 15名の4月16日~24日までの業務時間の合計・・・(エ)
・4月25~30日まで介護職員の総数は31名でうち介護福祉士の有資格者が15名
介護職員 : 31名の4月25日~30日までの業務時間の合計・・・(オ)
介護福祉士 : 15名の4月25日~30日までの業務時間の合計・・・(カ)
月平均にすると
介護福祉士の業務時間の合計【(イ)+(エ)+(カ)】÷(40 時間×4 週)=常勤換算数
介護職員の業務時間の合計【(ア)+(ウ)+(オ)】÷(40 時間×4 週)=常勤換算数
=○○.○%
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サービス提供体制強化加算QA(1)
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)における介護職員の総数とは。
常勤換算方法により算出した前年度(三月を除く)の平均とする。なお
、この場合の介護職員に係る常勤換算にあたっては、利用者・入所者
への介護業務に従事している時間を用いても差し支えない。(詳細は
平成12年3月8日老企第40号 第二 2 (16)参照)
サービス提供体制強化加算(Ⅲ)における「直接提供する職員」とは。
看護職員、介護職員、支援相談員、理学療法士、作業療法士又は言
語聴覚士として勤務を行う職員を指す。(平成12年3月8日老企第40号
第二 3 (13)②参照)
介護福祉士の割合には(サービス提供体制強化加算)、産休、育休中の
者を含めてよいのか?
育児休暇、介護休暇は勤続年数に加える。
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サービス提供体制強化加算QA(2)
同一法人内であれば、異なるサービスの事業所(施設)における勤続年数や
異なる業種(直接処遇職種)における勤続年数も通算できるのか。さらに、
事業所間の出向や事業の承継時にも通算できるのか。
また、理事長が同じであるなど同一グループの法人同士である場合にも
通算できるのか。
同一法人であれば、異なるサービスの事業所での勤続年数や異なる
職種(直接処遇を行う職種に限る。)における勤続年数については通算
することができる。また、事業所の合併又は別法人による事業の承継
の場合であって、当該施設・事業所の職員に変更がないなど、事業所
が実質的に継続して運営していると認められる場合には、勤続年数を
通算することができる。
ただし、グループ法人については、たとえ理事長等が同じであったとし
ても、通算はできない。
EPAで研修に来ている者も当該加算の対象に含まれるのか。
人員配置基準においても含めていないことから、当該加算においても
対象として含まない。
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サービス提供体制強化加算QA(3)
一つの病棟内に介護療養病床とその他の病床(医療療養
病床など)が混在する場合の、介護福祉士の割合等の算出
方法如何。
一つの病棟内に介護療養病床と医療療養病床等が混在する場合につ
いては、施設単位で介護福祉士の割合等を算出する。
同一法人であれば、異なるサービスの事業所での勤続年数や異なる職
種(直接処遇を行う職種に限る。)における勤続年数については通算す
ることができる。また、事業所の合併又は別法人による事業の承継の場
合であって、当該施設・事業所の職員に変更がないなど、事業所が実
質的に継続して運営していると認められる場合には、勤続年数を通算
することができる。
ただし、グループ法人については、たとえ理事長等が同じであったとして
も、通算はできない。
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介護福祉士に関するQA
介護福祉士又は介護職員基礎研修課程修了者若しくは一級
課程修了者とは、各月の前月の末日時点で資格を取得して
いる者とされているが、その具体的取扱いについて示されたい。
介護福祉士等の取扱いについては、登録又は修了証明書の交付まで
求めるものではなく、例えば介護福祉士については、平成21年3月31
日に介護福祉士国家試験の合格を確認し、翌月に登録をした者につい
ては、平成21年4月において、介護福祉士として含めることができる。
また、研修については、全カリキュラムを修了していれば、修了証明書
の交付を待たずに研修修了者として含めることが可能である。
なお、この場合において、事業者は当該資格取得等見込み者の、試験
合格等の事実を試験センターのホームページ等で受験票と突合する等
して確認し、当該職員に対し速やかな登録等を促すとともに、登録又は
修了の事実を確認するべきものであること。
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加算等に係る届出については、毎月15日(今年3月は25日)までに行
わなければ翌月から算定できないが、報酬改定の影響により届出が間
に合わなかった場合の特例はないのか。
1 今年の3月に限り、居宅サービスに係る加算の届出が25日までになされなければ、翌月から
算定することができるとの特例をさらに延長することについては、
① そもそも、加算等の届出を毎月15日までとしている趣旨が、居宅介護支援事業所や利用者へ
の周知期間のためにであり、ある程度の周知期間が必要であること
② 利用者の立場に立てば、当然に、あらかじめ、限度額や利用者負担額への影響も含めたサ
ービス内容についての説明を受ける権利があり、利用者が納得の上でのサービスでなければな
らないこと
等から、適切なケアマネジメントという観点から困難であると考えている。これに加えて、通所リハ
ビリテーションの「みなし指定」の事業所については、体制届出の内容によってサービス提供体制
が整っているか否かを判断することができるものである。
2 ただし、サービスを適切に提供しているにもかかわらず、届出が間に合わず、加算等を算定
できないということも、適正な事業運営にとって支障を来し、ひいては、利用者に対するサービス
提供にも支障を来すことが懸念される。
3
そこで、4月1日から加算等の対象となるサービス提供が適切になされているにもかかわらず、
届出が間に合わないといった場合については、4月中に届出が受理された場合に限り、受理された
時点で、ケアプランを見直し、見直し後のプランに対して、利用者の同意が得られれば、4月1日に
さかのぼって、加算を算定できることとする扱いとされたい。ただし、通所リハビリテーションの
みなし事業所については、当該取扱いを行う場合にあっては、その時点では当然に介護保険法上
の運営基準等を満たした上で適切にサービスを提供する必要があること。
4 なお、混乱を避けるため、その場合であっても、事業者は利用者に対し、ケアプランが事後的に
変更され、加算がさかのぼって算定される可能性があることを、あらかじめ説明しておくことが
16
望ましい。
体制届出後に、算定要件を下回った場合の取扱い如何
サービス提供体制強化加算に係る体制の届出に当たっては、
老企第36号等において以下のように規定されているところであり、
これに従った取扱いとされたい。
体制の届出については、平成21年度については、特例として、
「届出日の属する月の前三月について、常勤換算方法により算出し
た平均を用いる」こととされている。
一方、体制の変更に当たっては、「事業所の体制について加算等
が算定されなくなる状況が生じた場合又は加算等が算定されなく
なることが明らかな場合は、速やかにその旨を届出させることとす
る。なお、この場合は、加算等が算定されなくなった事実が発生し
た日から加算等の算定を行わないものとする。」とされている。
具体的には、平成21年4月に算定するためには、平成20年12月
から平成21年2月までの実績に基づいて3月に届出を行うが、そ
の後平成21年1月から3月までの実績が基準を下回っていた場
合は、その事実が発生した日から加算の算定は行わないこととな
るため、平成21年4月分の算定はできない取扱いとなる。
17
夜勤職員配置加算(新規)
⇒ 24単位/日
※算定要件
【41床以上の場合】
①入所者の数が20又はその端数を増すごとに1以上の数の
夜勤を行う介護職員・看護職員を配置していること。
②2名を超えて配置していること。
【40床以下の場合】
①入所者の数が20又はその端数を増すごとに1以上の数の
夜勤を行う介護職員・看護職員を配置していること。
②1名を超えて配置していること。
夜勤を行う職員の数は、一日平均夜勤職員数とする。
一日平均夜勤職員数は、暦月ごとに夜勤時間帯(午後10時から午前5時まで
の時間を含めた連続する16時間をいう。)における延べ夜勤時間数を当該月の
日数に16を乗じて得た数で除することによって算定し、小数点第三位以下は
18
切り捨てる。
夜勤職員配置
午後5時から翌日の午前9時までを夜勤時間帯とした場合
(事例1)
15:00~23:00勤務
(17:00~23:00)
15:00~23:00勤務
職員②
(17:00~23:00)
17:00~09:00勤務
職員③
17:00~09:00勤務
職員④
17:00~09:00勤務
職員⑤
職員⑥
23:00~08:00勤務
職員⑦
23:00~08:00勤務
パート①
パート②
職員①
08:00~勤務
08:00~勤務
→ 延夜勤時間数、夜勤職員数のいずれも
満たしているため、算定可能と思われる
この場合、延夜勤時間数=(6×2)+(16×3)+(9×2)+(1×2)=80時間
夜勤職員数=(80時間×30日)÷(16×30日)=5.0人
19
夜勤職員配置
午後5時から翌日の午前9時までを夜勤時間帯とした場合
(事例2)
職員①
職員②
職員③
職員④
職員⑤
職員⑥
職員⑦
職員⑧
17:00~23:00勤務
17:00~23:00勤務
17:00~09:00勤務
17:00~09:00勤務
17:00~09:00勤務
17:00~09:00勤務
06:00~09:00勤務
06:00~09:00勤務
→ 延夜勤時間数、夜勤職員数のいずれも
満たしているため、算定可能と思われる
この場合、延夜勤時間数=(6×2)+(16×4)+(3×2)=82時間
夜勤職員数=(82時間×30日)÷(16×30日)=5.12人
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夜勤職員配置加算QA(1)
夜勤職員配置加算における「夜勤職員の配置数」については、短期入所
療養介護の利用者数と介護老人保健施設の入所者数の合計数に対しての
配置でよいか。
貴見のとおり。
介護老人保健施設の夜勤職員配置加算における「夜勤を行う職員」について、
入所者等の数が41以上の場合、基準の2名は看護・介護職員とするが、それ
以外の(端数を増すごとに追加される)職員の職種は支援相談員やリハビリ
専門職等でもよいか。
看護・介護職員に限られる。
ユニットや専門棟がある場合の取扱いはどうすべきか。
施設全体に対しての加算であるが、一部ユニット型については、ユニッ
ト部分及び多床部分それぞれで要件を満たす必要があること。なお、
この場合にあっては、要件を満たしている部分に対して加算を算定す
21
るものであること。専門棟についても同様である。
夜勤職員配置加算QA(2)
夜勤職員配置加算を算定するために必要となる夜勤職員数は、一般棟、
認知症専門棟、ユニット型のそれぞれについて要件を満たす必要があると
されているが、例えば3階建ての老健施設のうち1階は一般棟、2階は一般棟と
認知症専門棟、3階は一般棟とユニット型である場合についても、老健施設全体
でそれぞれ一般棟、認知症専門棟、ユニット型の利用者数の合計に対し要件を
満たしていれば算定できると考えて良いか。
貴見のとおり。当該加算についてフロアー(階)による規定はない。
夜勤職員配置加算については、「看・介護職員」とあるが、シフトの関係で
看護師の当直がおらず介護職員だけの日があっても、要件を満たしていれば
算定できると考えてよいか。
算定できる。当該加算は看護職または介護職が必要数配置されていれ
ば算定可能である。
夜勤職員配置加算において、「夜勤時間帯」の設定は施設で定めた時間帯で
よいか。
当該加算における「夜勤時間帯」とは午後10時から翌朝5時までを含め
22
た連続する16時間を指すものである。
サービスの質の評価としての各種加算の導入
ターミナルケア加算が新規に導入された
在宅復帰支援機能加算が在宅復帰率30%と50%の二段
階での算定が可能となった。
認知症も含めた短期集中リハビリテーション実施加算が大
きく増額された。
認知症関連、栄養・口腔機能関連も新設評価された。
通所リハビリテーションにおける大規模減算は見直された
が、平均延利用者が751人~900人/月の事業所はほぼ
2%の減額となり、900人/月超の事業所は10%の減算から
約4.4%の減額にとどまった。
試行的退所サービス費は廃止され、退所時指導加算の一部
に組み込まれた。
外泊中も利用者から居住費を徴収することができること等を踏まえ、
23
外泊時費用が444単位/日から362単位/日に減額された。
訪問リハビリテーション
人件費割合を40%から55%に見直され、3年以上の勤続年数のリハ職が
配置されていれば6単位加算される。リハビリテーションマネジメント加算
は、本体報酬に包括化された。
訪問リハビリテーション費
500単位/日 ⇒ 305単位/回
入所者の退所時又は通所リハビリテーションを最後に利用した日あるいはその直近に
行った診療の日から1月以内に算定
20分以上指導を行った場合を1回として算定 1週に6回を限度とする
介護老人保健施設からの訪問リハビリテーション
入所者の退所、通所リハビリテーション終了後一月に限り、当該施設の配置医師がリハビリ
テーション計画を作成し、訪問リハビリテーションを提供することを可能とする。
短期集中リハビリテーション実施加算
退院・退所日又は認定日から起算して1月以内の場合 330単位/日
(週2回以上・1日20分以上)
退院・退所日又は認定日から起算して
1月以内の場合
340単位/日
(週2日以上・1日当たり40分以上)
退院(所)日又は認定日から起算して
1月を超え3月以内の場合
200単位/日
(週2日以上、1日当たり20分以上24
)
訪問リハビリテーションQA(1)
サービス提供体制強化加算
勤続年数3年とは、同一法人の別事業所の勤続年数も含むか。
勤続年数の算定に当たっては、当該事業所における勤務年数に加え、
同一法人の経営する他の介護サービス事業所、病院、社会福祉施設
等においてサービスを利用者に直接提供する職員として勤務した年数
を含みます。
1日に2回(20分×2回)の訪問リハビリテーションを実施した
場合、サービス提供体制加算の算定方法。
「(基本サービス費 305単位+サービス提供体制加算 6単位)×2回=
622単位」となる。
25
訪問リハビリテーションQA(2)
訪問リハビリテーションに関して、20分間リハビリテーションを行った場合に
305単位の基本サービス費が算定できることとなっているが、1日に40分の
訪問リハビリテーションを実施した場合は、基本サービス費 @305単位を
2回算定すると考えてよいのか。
訪問リハビリテーションにおいては、1回あたり20分程度の指導を要する
こととしている。複数回及び連続の算定が可能。40分間行った場合には、
305単位×2回の算定となる。
訪問リハビリテーションが1日あたりの算定から1回あたりの算定となるが、
1日に複数回実施することは可能か。可能な場合、1日の上限回数は
あるのか。
1週に6回を限度として算定可能とする。なお、リハビリテーションは、ケアプ
ランやリハビリテーション実施計画に基づいて行うものと考えている。ケア
マネジャー等と相談のうえで適切に行っていただきたい。
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訪問リハビリテーションの算定要件について
集中的な訪問リハビリテーションは、「1日当たり」となっているが、例えば、1日40
分を続けて2回行った場合でも、1日分の算定となるのか?
また、この場合、基本サービス費算定の要件は「20分実施」となっているが、基本
サービス費は2回分として算定可能か?
退院(所)日又は認定日から1月以内では1日当たり40分以上(340単位)、1月超
3月以内では20分以上(200単位)となっているが、時間当たりの単位数が逆転し
てしまうが?
想定できる考え方
訪問リハビリテーションにおいては、1回あたり20分程度の指導を
要することとしている。
短期集中リハビリテーションは、1日あたり40分/20分以上の
集中的なリハビリテーションを実施した場合に算定できるもの
である。
すなわち、以下のとおりの算定となる。
○ 短期集中リハビリテーションの1月以内の場合
= 305単位×2(個リハ40分)+340単位
27
通所リハビリテーション(その1)
人件費割合が40%から55%に見直された
介護福祉士が40%以上配置:12単位/回
3年以上の勤続年数のある者30%以上の配置:6単位 /回
医療保険において、脳血管等疾患リハビリテーション又は運動器疾患リハビリテーション
を算定している病院・診療所については,介護保険の通所リハビリテーションがスムーズに
行えるよう「みなし指定」の対象にする。
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションが新設された
通所リハビリテーション
(1時間以上2時間未満)(新規)
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
270単位/回
300単位/回
330単位/回
360単位/回
390単位/回
※1 個別リハビリテーションを20分以上実施した場合に限り算定
※2 研修を修了した看護師、准看護師、あん摩マッサージ指圧師又は柔道整復師が
サービスを提供した場合には、所定単位数に50/100を乗じた単位数で算定
理学療法士等体制強化加算(新規)
30単位/日
常勤かつ専従の理学療法士等を2名以上配置していること
(1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションについてのみ算定)
19
28
短時間通所リハビリテーションQA(1)
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションは、既存の通所リハビリ
テーション事業所でも算定可能か。
可能である。
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションについて、事業所規模を算定
する際の利用者数の取り扱い如何。
事業所規模の算出に際しては、利用者数に1/4を乗じた数を加えることと
している。
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションについては利用者数に1/4を
乗じるとあるが、例えば定員40名の通所リハビリテーションで6~8時間
サービスの利用がすでに39人ある場合、1時間以上2時間未満の通所リハ
ビリテーションについては何人に提供することが可能か。
1/4換算とは事業所規模を算定するうえでの計算方法を指すものであり、
定員超過の考え方に変更はない。
したがって、当該ケースで同一時間に1時間以上2時間未満のサービスを利
用できるのは、定員40名-39人=1名のみとなる。
29
短時間通所リハビリテーションQA(2)
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションにおいてもリハビリテーション
マネジメント加算を算定していれば(認知症)短期集中リハビリテーション実施
加算が算定できると考えて良いか。
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションにおいても、リハビリテーシ
ョンマネジメント加算を算定しており算定要件を満たす場合については、(
認知症)短期集中リハビリテーション実施加算の算定が可能である。
ただし、「注3(リハビリ専門職以外がリハビリテーションを実施する場合)」
については算定できない。
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションにおける「理学療法士等体制
強化加算」は「2名以上配置されている場合算定可能」と記載されているが、
当該加算算定にあたり配置した理学療法士等について、当該事業所の他の
所要時間のサービス利用者に対してリハビリテーションを実施することは可能か。
「理学療法士等体制強化加算」は、1時間以上2時間未満の通所リハビリ
テーションのみの体制加算であるが、これに配置された理学療法士等が
1時間以上2時間未満の通所リハビリテーションの提供時間帯以外におい
て、他の所要時間の利用者に対しリハビリテーションを実施することは可
30
能である。
短時間通所リハビリテーションの取扱い
1時間以上2時間未満の通所リハは、利用頻度に条件があるのか?
⇒利用頻度の制限はない。
個別リハビリテーションを20分以上実施した場合に限り算定とあるが、短
期集中リハビリテーション実施加算は別に算定できるのか?
⇒短期集中リハビリテーション実施加算において、「注3(リハ職以外が1
~2時間リハを行う場合)に該当する場合を除く」等とあることから、そ
の条件を満たしていれば算定できる。
⇒基本として個別リハ20分を必須とし、その上乗せで実施した場合に算
定が可能。
1時間以上2時間未満の利用者が利用した場合、利用延べ人数の計算、
定員数の考えはどうなるか?
⇒平均利用延人員数は「利用者数に四分の一を乗じて得た数を用いる」
「理学療法士等体制強化加算(新規)」をとらない場合は、通常のリハビリ
専門職の配置でよいのか?
⇒そのとおり。
通所の送迎がマルメになった事で提供時間に含められないか?
⇒通所送迎については、前回改定時にマルメになり、変更はない
⇒なお、1~2時間リハ等については、通院終了後のサービス利用等、
運用を工夫いただきたい。
31
理学療法士等体制強化加算のQA
常勤かつ専従2名以上の配置は通常の通所リハの基準に加えて
配置が必要か。
また、通所リハの単位毎の配置が必要となるのか。
居宅基準上求められる配置数を含めて常勤かつ専従2名以
上の配置を必要とするもの。
32
通所リハビリテーション(その2)
通所リハビリテーション事業所の大規模減算の見直し
(例)として、共に、所要時間6時間以上8時間未満の場合で比較
平均利用者延人員が751人~900人/月の事業所
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
688単位/日
842単位/日
995単位/日
1,149単位/日
1,303単位/日
2%減算
平均利用延人員が900人/月超の事業所
通常規模型の所定単位数の10%減算がされていた
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
619単位/日
758単位/日
896単位/日
1,034単位/日
1,173単位/日
10%減から
4.4%減へ
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
676単位/日
827単位/日
978単位/日
1,129単位/日
1,281単位/日
要介護3についての単位数
は厚労省の発表の数値に
誤り(ミスプリント)があった。
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
658単位/日
805単位/日
952単位/日
1,099単位/日
20
1,247単位/日
今回の減算の考え方として900人(751人)超の枠を超えた部分
に対して減算を行って単位数を設定したものである。
実際の算定に当たっては、当該事業所の利用者全員について、
大規模型通所リハビリテーション費(Ⅰ)又は(Ⅱ)を算定する。 33
大規模減算についてのQA
年間365日を通じて通所リハビリテーションを実施する場合の
平均利用延人員の計算方法については、従来どおり
「利用人数×6/7」で変更はないと考えてよいか。
従来どおりの計算方法で変更はない。
34
通所リハビリテーション(その3)
①短期集中リハビリテーション実施加算
退院・退所日又は認定日から起算して
1月以内
180単位/日
退院・退所日又は認定日から起算して
1月超3月以内
130単位/日
退院・退所日又は認定日から起算して
3月超
80単位/日
退院・退所日又は認定日から起算して
1月以内
280単位/日
退院・退所日又は認定日から起算して
1月超3月以内
140単位/日
(注) 退院・退所日又は認定日から起算して3月超に個別リハビリテーションを行った場合、
個別リハビリテーション実施加算として80単位/日を算定(月13回を限度)
②リハビリテーションマネジメント加算
リハビリマネジメント加算
20単位/日 ⇒
230単位/月
注 月に8回以上通所リハビリテーションを行っている場合に算定
21
当該加算は、当該利用者が過去3月間の間に、当該リハビリテーション加算を
35
算定していない場合に限り算定できる。
リハビリテーションマネジメント加算のQA(1)
リハビリテーションマネジメント加算において、計画上、月8回の通所リハビリ
テーションサービス利用が予定されていたにもかかわらず、利用者の体調
不良等の理由により結果的に8回未満の利用となった場合については、当該
加算を算定することは可能か。
当該加算は、予め8回以上の計画を立て、その上でリハビリテーション
を提供した場合に算定するものである。
しかし、本人の都合等やむを得ない理由がある場合には8回未満であ
っても算定することは可能である。
リハマネジメント加算で、週2回利用予定で,月の途中から新規に開始した
場合の取扱い如何。
初回月に限り可能である。
月8回以上通所リハを行っている場合に算定とあるが、週2回以上通所リハを
行っている場合と解釈してもよいのか。
あくまで月8回以上である。
36
リハビリテーションマネジメント加算のQA(2)
リハビリテーションマネジメント加算は、20単位/日から
230単位/日と改正され、月に8回以上の利用が要件となって
いるが、1ヶ月のケアプランが「2週間のショートステイと週3回の
通所リハを2週間」と設定された場合はリハビリの提供が月8回
未満となるが、この場合にあってはリハマネ加算が全く算定でき
なくなるのか。
リハビリテーションマネジメント加算は、月に一定程度(8
回)のリハビリを行い、適切にその結果を評価するために
設定しており、8回未満の場合は算定できない。
ただし、本人の体調が悪い等のやむを得ない場合及び利
用開始が月途中からで8回に及ばない場合は算定するこ
とを可能とする。
(サービスの終了月に月8回に及ばない場合はとれない。)
37
個別リハビリテーション実施加算
指定通所リハビリテーションの利用を終了する日の属する月に
あっては、一月に八回以上通所していないためにリハビリテー
ションマネジメント加算を算定できない場合であっても、本実施
加算を算定できることとする。
また、以下の疾患を有する者であって、指定通所リハビリテー
ション事業所の医師の診察内容及び運動機能検査の結果を
基に、リハビリテーションの提供に関わる理学療法士、作業
療法士若しくは言語聴覚士、看護職員又は介護職員等が協働
して作成する通所リハビリテーション実施計画において、一月
に八回以下の通所であっても効果的なリハビリテーションの
提供が可能であると判断された場合についても同様とする。
a 高次脳機能障害(失語症を含む)
b 先天性又は進行性の神経・筋疾患(医科診療報酬点数表に
おける難病患者リハビリテーション料に規定する疾患) 38
通所リハビリテーションにおける取扱い
実施加算(短期集中リハビリテーション・認知症
短期集中リハビリテーション・個別リハビリテー
ション)とリハビリテーションマネジメント加算
指定通所リハビリテーションの利用を終了する日の属する日に
あっては、一月に8回以上通所していないためにリハビリテー
ションマネジメント加算を算定できない場合であっても、実施加
算を算定できることとする。
リハビリテーションマネジメント加算は、一月に八回以上通所して
いる場合に一月に一回算定するものとすること。
ただし、指定通所リハビリテーションの利用を開始する開始した
月にあっては、八回を下回る場合であっても、リハビリテーション
39
マネジメント加算は算定できるものとする。
リハマネ加算と実施加算
現行
改定後
短期集中リハ実施加算
短期集中リハ実施加算
(リハマネ必須。概ね週2回)
(リハマネ必須。概ね週2回)
リハマネ加算
リハマネ加算
(実施はリハマネにより設定)
20単位/日
(月8回以上の実施)
230単位/月
基本報酬
基本報酬
他のサービスと組み合わせた
結果、月に8回未満の通所リ
ハ実施でもリハマネ加算、短
期集中リハ実施加算とも算定
可であった。
とにかく月に8回以上通所リ
ハを行わないとリハマネ加算
は算定不可となり、結果とし
て短期集中リハ・個別リハ実
施加算は算定不可となる。
40
リハ計画に関するQA
通所リハビリテーションにおけるリハビリテーションマネジ
メント加算においても、通所リハビリテーション計画をリハ
ビリテーション実施計画原案の作成に代えることができる
とあることから、「利用者又は家族の同意」については、
通所リハビリテーション計画の同意(印鑑)で代えることが
できると考えるが如何。
貴見のとおり。
41
指定基準に係るその他の見直し
通所リハビリテーション
○理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・介護職員(以下「PT等」と
いう)の配置に関する規定を以下のように改める
①利用者が10人までは1人とし、10人を超える場合は、常勤換算で10:1以上確保
されていること。
②そのうち、専ら指定通所リハビリテーションの提供に当たる理学療法士、作業療法士
又は言語聴覚士が、常勤換算方法で、利用者が100人又はその端数を増すごとに
1人以上確保されていること。
〈指定通所リハビリテーションが診療所である場合〉
①利用者が10人までは1人とし、10人を超える場合は、常勤換算で10:1以上確保
されていること。
②そのうち、専ら指定通所リハビリテーションの提供に当たる理学療法士、作業療法士
若しくは言語聴覚士又は通所リハビリテーション若しくはこれに類するサービスに1年
以上従事した経験を有する看護師が、常勤換算方法で、0.1人以上確保されること。
介護老人保健施設
○常勤換算方法で、入所者の数を100で除して得た数以上置かなければならないことと
されている「理学療法士又は作業療法士」について、「理学療法士、作業療法士又は
言語聴覚士」に改める。
○支援相談員について、「入所者の数が100又はその端数を増すごとに1以上」から
「1以上(入所者の数が100を超える場合にあっては、常勤の支援相談員1名に加え、
42
常勤換算方法で、100を超える部分を100で除して得た数以上)」に改める。
通所リハビリテーションの人員基準
• 利用者が10人までは1人とし、10人を超える場合は、常勤
換算方法で10:1以上確保されていること。
• そのうち、専ら指定通所リハビリテーションの提供に当たる、
理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、常勤換算方
法で、利用者が100人又はその端数を増すごとに1人以上
確保されていること。
配置ではなく、確保という表現に注目!
今回の人員配置基準改定の考え方は、「リハビリテーションを提供する
時間帯は必ずリハ職を1名配置すべき」という趣旨である。
現行の1単位(20人)に0.2人配置という考え方を撤廃した。
例えば、6~8時間のサービス提供時間中において、午前中はリハビリを
実施する時間帯とした場合、当該午前中のリハビリ実施時間中は、リハ職
を必ず配置すべきということ。
利用者100人とは1日あたりの利用者数、職員配置は「提供時間帯」。
通所リハ定員に配置が満たない場合の減算については、現状どおり。 43
指定基準の見直しに関するQA
通所リハビリテーションに関して、理学療法士の配置基準について、従来
1単位に対し常勤換算で0.2人とされていたものが、利用者100人までに対して
1人とされたが、毎日理学療法士を配置しなければならないと
いうことか?
これまで階段方式になっていたものを、係数的に上がっていくという方向
性に変えたということ。理学療法士の配置については、リハビリテーショ
ンを実施している時間についてのみの配置で足りるものとする。
病院又は老人保健施設における通所リハビリテーションの従業者の員数に
ついての規定が、「専らリハビリテーションの提供に当たる理学療法士、
作業療法士又は言語聴覚士が、利用者が百人又はその端数を増すごとに
一以上確保されていること」とされたが、これは、通所リハビリテーション
の中でも、リハビリテーションを提供する時間帯において、理学療法士
等が利用者に対して100:1いれば良いということか。また、利用者の数が
100を下回る場合は、1以下で良いのか。
そのとおりである。ただし、利用者の数が、提供時間帯において
100を下回る場合であっても1以上を置かなければならない。
44
短期入所療養介護
介護従事者の専門性等のキャリアに着目した評価は老健施設サービスと同じ
人件費割合も施設サービスと同様40%が45%となった。
特定介護老人保健施設短期入所療養介護費
760単位/日
3時間以上4時間未満
4時間以上6時間未満
6時間以上8時間未満
①個別リハビリテーションの評価
難病、癌等が対象
650単位/日
900単位/日
1,250単位/日
身体リハでも認知症リハでも可
個別リハビリテーション実施加算(新規) ⇒
240単位/日
※算定要件:理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、1日20分
以上の個別リハビリテーションを行った場合に算定
②緊急短期入所ネットワーク加算の算定要件の見直し(7日以内)
連携している施設の利用定員等の合計 100以上⇒30以上
前年度の一日平均の空床及び短期入所療養介護の一日平均利用者数
45
短期入所の個別リハビリテーションに関するQA
短期入所療養介護の個別リハビリテーション実施加算には
算定期間の定めがあるか。
当該加算は利用者に対して個別リハビリテーションを20分以上実施す
ることが要件とされており、要件を満たせば毎日でも算定することは可
能である。
なお、算定期間については、短期入所療養介護の利用が連続30日ま
でとされていることから、その期間中とご理解いただきたい。
通所リハビリテーションで短期集中リハビリテーション実施
加算を利用している利用者が、短期入所療養介護を利用した
際に個別リハビリテーション実施加算を算定することは可能か。
要件を満たしていれば算定可能である。
46
リハビリテーションマネジメント加算の取扱い
例 1
1月内に通所リハビリテーション3週間で8回利用
→
算定可能
例 2
1月内に通所リハビリテーション 月4回利用
訪問リハビリテーション
月4回利用
→
認められない。(訪問リハは元々リハマネ内包で
考えていることから、二重取りになるため)
例 3
1月内に通所リハビリテーション
月4回利用
短期入所療養介護
1月のうち2週間利用
(個別リハビリテーションを週2回、2週間 計4回実施)
→
短期入所の利用がやむを得ない事情によるかどうかで判
断が分かれるところ。疑義に該当するため保留
「月8回以上通所」を要件とした主旨は、「通所リハで8回以上行ったこと、その
マネジメントに対する評価」であり、8回未満程度であればケアプランでカバーできる
内容と考えた。ただし、利用者の状態によっては週1回の利用でも十分なケースもある
ため、例外の事例として高次脳機能障害(失語症を含む。)、先天性又は進行性の
47
神経・筋疾患。
介護老人保健施設(その1)
ターミナルケア加算(新規)
死亡日以前15日~30日
死亡日以前14日まで
200単位/日
315単位/日
※算定要件
入所者が次のいずれにも該当する場合
①医師が医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者で
あること。
②入所者又はその家族等の同意を得て、入所者のターミナルケアに
係る計画が作成されていること。
③医師、看護師、介護職員等が共同して、入所者の状態又は家族の
求め等に応じ随時説明を行い、同意を得てターミナルケアが行われ
ていること。
注 退所日の翌日から死亡日までの間は算定しない
介護療養型老人保健施設にあっては、「当該施設又は当該入所者の居宅に
48
おいて死亡した場合に限る。」という規定が現行のまま適用される。
ターミナルケア加算に関するQA
入所者又はその家族の同意を得て、入所者のターミナルケアに係る
計画が作成されていること。」とあるが現行のケアプランに組み入れて
同意を得ても可能か。又は指定の書式あるか。
・ケアプランに組み入れてよい
・指定書式は無い
「~入所者の状態又は家族の求め等に応じ随時説明を行い、同意を
得てターミナルケアが行われていること」とあるが入所者の状態に変化等
があるごとにプランの見直しが必要か。
必要である。
ターミナルケア加算は、亡くなった日から遡り算定をするのか。
貴見のとおり。
ターミナルケア加算算定にあたり、家族の同意を得る時は、老健施設の
医師が回復の見込みがないと診断した時でよいか。
老健施設の医師による診断でも可能である。
49
介護老人保健施設(その2)
在宅復帰支援機能加算
在宅への退所者の割合に応じた段階的な評価に見直す
在宅復帰支援機能加算10単位/日
※在宅復帰率が50%以上
在宅復帰支援機能加算(Ⅰ)15単位/日
※在宅復帰率が50%以上
在宅復帰支援機能加算(Ⅱ) 5単位/日
※在宅復帰率が30%以上
従来の在宅復帰率の要件:
算定日が属する月の前6月間において当該施設から退所した者の総数のうち
当該期間内に退所し、在宅において介護を受けることとなった者(入所期間が
1月間を超えていた者に限る。)の占める割合が5割を超えていること。
試行的退所サービス費は退所時指導加算の一部として算定する。
外泊時費用の見直し 444単位/日
⇒
362単位
50
診療報酬との整合性(入院基本料の15%)を図る観点。1月に6日限度。
在宅復帰支援機能加算に関するQA
在宅復帰支援機能加算における「在宅」「居宅」について、利用者
の自宅以外の場所(ケアハウス、有料老人ホーム、グループ
ホーム、特別養護老人ホーム等)も含まれると考えてよいか。
また、当初は1ヶ月以上の在宅生活を予定していた利用者が
在宅で急変し、病院等に緊急入院した場合でも当該加算の算定は
可能と考えてよいか。
自宅以外の「在宅」「居宅」の範囲については、退所時指導等加算の規程
に準じ「他の社会福祉施設等に入所する場合」を含むものとする。
なお、当該加算においては、算定日が属する月の前6月間において当該施
設から退所した者の総数のうち当該期間内に退所し、在宅において介護を
受けることとなった者(入所期間が1月間を超えていた者に限る。)の占める
割合が5割(3割)を超えていること、
在宅での生活が1月以上継続する見込みがあり、その記録がされている
こと等が要件となることから、結果として在宅での生活が1ヶ月に満たなかっ
た場合は対象とはできない。
51
試行的退所サービス費
試行的退所を行うに当たっては、その症状及び身体の状況に照ら
し、退所して居宅において生活ができるかどうかについて医師、
薬剤師(配置されている場合に限る。)、看護・介護職員、支援相
談員、介護支援専門員等により、退所して、その居宅において療
養を継続する可能性があるかどうかを検討すること。
当該入所者又は家族に対し、趣旨を十分説明し、同意を得た上で
実施すること。
試行的退所中の入所者の状況の把握を行っている場合にあって
は、外泊時加算を併せて算定することが可能であること。
入所者の試行的退所期間中は、当該利用者の同意があり外泊時
加算を算定していない場合は、そのベッドを短期入所療養介護に
活用することが可能であること。
試行的退所期間中は、指定居宅サービス等の利用は出来ないこ
と。
試行的退所期間が終了してもその居宅に退所できない場合にお
いては、介護老人保健施設で療養を続けることになるが、居宅に
おいて療養が続けられない理由等を分析した上でその問題解決
に向けたリハビリ等を行うため、施設サービス計画の変更を行うと
52
ともに適切な支援を行うこと。
介護老人保健施設(その3)
※介護従事者のキャリア等に着目した評価の見直しが行われた。
①介護福祉士の割合50%以上 12単位
②常勤職員75%以上
6単位
③勤続年数3年以上30%以上
6単位
但し、いずれか一つのみ算定
※人件費割合による評価が40%から45%となった
短期集中リハビリテーション実施加算
60単位/日 ⇒ 240単位/日
注 リハビリテーションマネジメント加算については、本体報酬に包括化する。
入所の日から起算して3月以内という縛りについて留意が必要。
1週につき概ね3日以上実施すること。当該加算は、当該利用者が過去3月間
の間に、当該介護老人保健施設に入所したことがない場合に限り算定できる事
とする。
53
短期集中リハビリテーションのQA(1)
短期集中リハを算定している途中で一時的な入院によりリハが中断された後、
同じ老健に再入所した場合、短期集中リハは算定できないのか。
短期集中リハ加算の算定開始日から3ヶ月以内に再入所した場合に限
り、算定開始日から3ヶ月を経過するまでの間短期集中リハ加算の算定
が可能である。
当該加算の算定は日ごとで考えるのか、それとも1月ごとの平均で考えるのか。
1月ごととした場合は、介護療養型医療施設と同様に、該当した月の翌月からの
算定でよいのか。
1月ごとの平均とし、算定の方法は介護療養型医療施設と同様に、
要件を満たし、届出が受理された月の翌月からの算定でよい。
老人保健施設の短期集中リハビリテーション実施加算を算定後に
再度短期集中リハビリテーションを行うことについて、「当該介護保険施設」
でなく、別の老人保健施設であれば3月以内でも算定可能なのか。
短期集中リハビリテーションを実施した老人保健施設と同一法人の
老人保健施設では算定できない。
54
(認知症)短期集中リハビリテーション実施加算取得中
に入院し、再入所となるケースについての疑義照会
当初入所から3ヶ月
(
退急
所変
)に
よ
る
入
院
当
初
入
所
日
短期集中リハ加算算定
退
院
(
再
入
所
)
※短期集中リハ加算算定
保留・検討中 主旨は理解できるが、
レセプト処理上の対応が可能か、相談が必要
55
短期集中リハビリテーションのQA(2)
入退院や転棟を繰り返している場合の短期集中リハビリ加
算の算定はどうなるのか。
同一の老人保健施設や介護療養型医療施設に再入所(院)した場合、退
所(院)日から3ヶ月経過していなければ再算定できない。ただし、別の施
設・医療機関等に入所(院)した場合は、この限りではない。
なお、
① 短期集中リハ算定途中に別の医療機関に入院したため、退所(院)
となった後に同一の施設に再入所した場合、再入所時には、短期集中
リハ加算を算定すべきだった3ヶ月の残りの期間については、短期集中
リハ加算を再算定することができる。
② 短期集中リハ算定途中又は終了後3ヶ月に満たない期間に4週間
以上の入院後に再入所した場合であって、短期集中リハの必要性が
認められる者に限り、短期集中リハ加算を再度算定することができる。
56
認知症関係サービス(その1)
認知症短期集中リハビリテーション
(介護老人保健施設、介護療養型医療施設、通所リハビリテーション)
認知症短期集中リハビリテーション実施加算
介護老人保健施設 60単位/日
介護療養型医療施設 (新規)
通所リハビリテーション(新規)
⇒
⇒
⇒
240単位/日
240単位/日
240単位/日
介護老人保健施設及び介護療養型医療施設については個別に20分以上、
週3日実施することを標準とする。(算定については週3回限度)
通所における認知症短期集中リハビリテーションについては週2日で算定可能。
対象者が軽度認知症から中・重度認知症(概ねMMSE又はHDS-R 5点~25点)へ
と拡大され、老健の入所事業以外においてもその実施が評価された。
当該利用者が過去3月間の間に、当該リハビリテーション実施加算を算定したことが
ない場合に限り算定できる。
短期集中リハビリテーション実施加算を算定している場合でも、別途、当該リハビリ
テーションを実施した場合は、双方とも算定は可能。
訪問や通所での短期集中リハビリテーションとの単位数の違いに留意が必要。
57
認知症短期集中リハビリテーション実施加算のQA(1)
認知症短期集中リハビリテーション実施加算については、「過去三月の間に、
当該リハビリテーション加算を算定していない場合に限り算定できる」とされて
いるが、次の例の場合は算定可能か。
例1:A老健にて3ヶ月入所し、認知症短期集中リハビリテーションを施行した
後、B老健に入所した場合のB老健における算定の可否。
例2:A老健にて3ヶ月入所し、認知症短期集中リハビリテーションを施行した
後、退所し、B通所リハビリテーション事業所の利用を開始した場合のB通所
リハビリテーション事業所における算定の可否。
例1の場合は算定できない。
例2の場合は算定可能であるが、A老健とB通所リハビリテーション事業
所が同一法人である場合の扱いについては下記を参照されたい。
3月間の認知症短期集中リハビリテーションを行った後に、引き続き同一法人の
他の事業所において認知症短期集中リハビリテーションを実施した場合、
算定は可能か。
同一法人の他の事業所において実施した場合は算定できない。 58
認知症短期集中リハビリテーション実施加算のQA(2)
3月間の実施期間中に入院等のために中断があり、再び同一事業所の利
用を開始した場合、実施は可能か。
同一事業所の利用を再開した場合において、介護老人保健施設、
介護療養型医療施設においては前回入所(院)した日から起算して
3月、通所リハビリテーションにおいては前回退院(所)日又は前回
利用開始日から起算して3月以内に限り算定できる。
但し、中断前とは異なる事業所で中断前と同じサービスの利用を開始
した場合においては、当該利用者が過去3月の間に、当該リハビリ
テーション加算を算定していない場合に限り算定できる。
一般の短期集中リハビリテーション実施加算は認定日が起算日となっている
が、本加算制度の起算日を退院(所)日又は利用開始日とした理由如何。
認知症、特にアルツハイマー病等の変性疾患においては発症時期が
明確ではないことが多く、今回改定において軽度の認知症だけでは
なく、中等度から重度の認知症も対象に含めたため、起算日を認定日
ではなく、利用開始日とした。
59
認知症短期集中リハビリテーション
実施加算のQA(3)
通所開始日が平成21年4月1日以前の場合の算定対象日如何。
平成21年4月1日以前の通所を開始した日を起算日とした3ヶ月
間のうち、当該4月1日以降に実施した認知症短期集中リハビリ
テーションが加算対象となる。
例:3月15日から通所を開始した場合、4月1日から6月14日まで
の間に、本加算制度の要件を満たすリハビリテーションを行った
場合に加算対象となる。
60
認知症短期集中リハビリテーション
実施加算のQA(4)
認知症短期集中リハビリテーション実施加算の要件である「認知
症に対するリハビリテーションに関わる専門的な研修を終了した
医師」の研修とは具体的に何か。
認知症に対するリハビリテーションに関する知識・技術を習得することを目
的として行われる、全国老人保健施設協会が主催する「認知症短期集中
リハビリテーション研修」、日本慢性期医療協会、日本リハビリテーション病
院・施設協会及び全国老人デイ・ケア連絡協議会が主催する「認知症短期
集中リハビリテーション医師研修会」が該当すると考えている。
また、認知症診療に習熟し、かかりつけ医への助言、連携の推進等、地域
の認知症医療体制構築を担う医師の養成を目的として、都道府県等が実
施する「認知症サポート医養成研修」修了者も本加算の要件を満たすもの
と考えている。
61
短期集中リハビリテーション等の同意
リハビリテーションマネジメント加算が包括化され、リハビリ
テーション実施計画に相当する内容を施設サービス計画の中に
記載すればリハビリテーション実施計画書の作成に代えることが
できるとあることから、短期集中リハビリテーションを実施する
にあたり「利用者又は家族の同意」については、施設サービス
計画(ケアプラン)の同意(印鑑)で代えることができると考える
が如何。
貴見のとおり。
62
認知症短期集中リハビリテーション実施加算
通所リハビリテーションの利用開始後、3月間認知症短期集中リハビリテーション
実施加算を算定していた利用者については、当該リハビリテーションの終了後
3ヶ月経過すれば、 その間、通所リハビリテーションを継続して利用していても
再度認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定することが可能か。
通所リハビリテーション事業所における認知症短期集中リハビリテーシ
ョン実施加算については「退院(所)日又は通所開始日」から起算し
て3月以内の期間について算定するとしており、この場合について
は算定できない。
認知症短期集中リハビリテーションの実施を考えているが、プログラムについて
規定はあるか。
通知等においてはリハビリテーションの具体的内容については特に言
及していない。(社)全国老人保健施設協会編集による認知症短期
集中リハビリテーションDVD等を参考にされることをお勧めする。
63
(認知症)短期集中リハビリテーション実施加算
認知症短期集中リハビリテーション実施加算と、短期集中リハ
ビリテーション実施加算又は個別リハビリテーション実施加算を
同日に重複して算定することは可能か。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算と短期集中
リハビリテーション実施加算との併用算定は、従来どお
り可能。
なお、通所リハビリテーションにおける「個別リハビリテ
ーション実施加算」は、認定日等から3ヶ月を超えた期間
について算定できる加算となることから、併用算定する
ことは出来ない。
64
「認知症高齢者の日常生活自立度」
の決定方法
① 「日常生活自立度」の決定に当たっては、主治医が記載し
た「主治医意見書」中「3.心身の状態に関する意見(1) 日常
生活の自立度等について」欄の記載を用いる。
② ただし、主治医意見書を用いることについて同意が得られ
ていない場合については、「認定調査票」の記載を用いる。
③ ①及び②にかかわらず、入所する施設の医師、認知症の
専門医又は主治医等により、①又は②により決定した日常生
活自立度と異なる診断を受けた場合でサービス計画に記載の
ある場合は、その診断結果を用いる。
③により日常生活自立度を決定した以後は、最も新しい記載
を用いる。
日常生活自立度が変更になる場合の優先順位
1
入所する施設の
医師の診断
2
主治医意見書
3
認定調査票
65
「認知症高齢者の日常生活自立度」の
QA
認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者の割合の算定方法如何。
届出日の属する月の前3月の各月末時点の入所者
又は利用者数の平均で算定する。
66
認知症関係サービス(その2)
認知症の行動・心理症状への対応
【短期入所系サービス、グループホーム】
認知症行動・心理症状緊急対応加算 ⇒ 200単位/日
(入所日から7日を上限)
※算定要件
認知症日常生活自立度がⅢ以上であって、認知症行動・心理症状が
認められ、在宅生活が困難であると医師が判断した者であること。
若年性認知症対策
【施設系サービス、短期入所系サービス、通所系サービス、グループホーム】
若年性認知症利用者(入所者/患者)受入加算(新規)
宿泊による受入れ
通所による受入れ
120単位/日
60単位/日
若年性認知症利用者ごとに
個別に担当者を定め、ニーズに
応じたサービスの提供
注1 宿泊による受入れとは、介護老人保健施設等による受入れをいい、
通所による受入れとは通所リハビリテーション等による受入れをいう。
注2 通所リハビリテーション等の若年性認知症ケア加算は廃止する。
注3 介護予防通所リハビリテーションについては、240単位/月
67
認知症行動・心理症状緊急対応加算のQA
緊急短期入所ネットワーク加算との併算定は可能か。
緊急短期入所ネットワーク加算は、地域のショートステイ事業者が
ネットワークを組み、空床情報の共有を図るための体制整備に
対する評価であり、認知症行動・心理症状緊急対応加算は受入れ
の手間に対する評価であることから併算定は可能である。
当初の入所予定日の3日前に予定していた事業所に認知症行動・
心理症状で入所した場合等算定対象期間中に当初の入所予定期間が
含まれている場合の算定期間如何。
当初の入所予定期間も含め、認知症行動・心理症状により入所した
日から7日間以内で算定できる。
入所予定日当日に、予定していた事業所に認知症行動・心理症状で入所
した場合は算定できるか。
本加算制度は予定外で緊急入所した場合の受入れの手間を評価する
68
ものであることから、予定どおりの入所は対象とならない。
認知症行動・心理症状緊急対応加算
本加算は医師が判断した当該日又はその次の日に利用を開
始した場合に限り算定できるものとする。
次に掲げる者が、直接、短期入所療養介護の利用を開始した
場合には、当該加算は算定できないものであること。
a 病院又は診療所に入院中の者
b 介護保健施設又は地域密着型介護老人福祉施設に入院中
又は入所中の者
c 認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者
生活介護、特定施設入居者生活介護、短期入所生活介護、
短期入所療養介護及び短期利用共同生活介護を利用中の者
69
若年性認知症利用者受入加算のQA
一度本加算制度の対象者となった場合、65歳以上になっても対
象のままか。
65歳の誕生日の前々日までは対象である。
担当者とは何か。定めるにあたって担当者の資格要件はあるか。
若年性認知症利用者を担当する者のことで、施設や事業所の
介護職員の中から定めていただきたい。
人数や資格等の要件は問わない。
70
若年性認知症関連
若年性認知症利用者(入所者)受入加算の対象となる者の年齢の範囲は。
40歳~64歳(第二号被保険者)
若年性認知症利用者(入所者)受け入れ加算については、認知症専門棟
以外の利用者についても算定可能か。
認知症専門棟に入所している必要はない。ただし、個別の担当者
を定めている必要がある。
入所サービスにおける若年性認知症入所者受入加算及び通所リハビリ
テーションにおける若年性利用者受入加算について、若年性認知症との
診断は入所前及び居宅の主治医、または老健施設の医師のいずれでも
可能と考えるが如何。
貴見のとおり。
71
認知症関係サービス(その3)
専門的な認知症ケアの普及に向けた取組(施設系サービス、グループホーム)
認知症専門ケア加算(新規)
認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3単位/日
認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4単位/日
※算定要件
次の要件を満たす施設・事業所内の認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者1人1日当たりにつき、上記単位
のいずれかを加算
【認知症専門ケア加算Ⅰ】
①認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者が、入所者・入居者の1/2以上
②認知症介護実践リーダー研修等修了者を、認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者が20人未満の場合は
1名以上配置し、20人以上の場合は、19人を超えて10又はその端数を増すごとに1名以上を配置
③職員間での認知症ケアに関する留意事項の伝達又は技術的指導会議を定期的に実施
【認知症専門ケア加算Ⅱ】
①認知症専門ケア加算Ⅰの要件を満たし、かつ、認知症介護指導者研修等修了者をさらに1名以上配置
(認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者が10人未満の場合は実践リーダー研修修了者と指導者研修
修了者は同一人で可)
②介護・看護職員ごとの研修計画を作成し、実施
認知症の確定診断の促進(介護老人保健施設)
認知症情報提供加算(新規) ⇒
350単位/回
認知症の確定診断を促進し、より適切なサービスを提供する観点から、認知症の疑いのある介護老人
72
保健施設入所者を認知症疾患医療センター等に対して紹介することについての評価を行う。
認知症ケア専門加算に関するQA(1)
例えば、平成18年度より全国社会福祉協議会が認定し、日本介護福祉士会
等が実施する「介護福祉士ファーストステップ研修」については、認知症介
護実践リーダー研修相当として認められるか。
本加算制度の対象となる認知症介護実践リーダー研修については、
自治体が実施又は指定する研修としており、研修カリキュラム、講師等
を審査し、適当と判断された場合には認められる。
認知症専門ケア加算Ⅱの認知症介護指導者は、研修修了者であれば施設
長でもかまわないか。
認知症介護指導者研修修了者であり、適切に事業所又は施設全体の
認知症ケアの実施等を行っている場合であれば、その者の職務や
資格等については問わない。
73
認知症ケア専門加算に関するQA(2)
認知症介護に係る専門的な研修を修了した者を配置するとあるが、
「配置」の考え方如何。常勤要件等はあるか。
専門的な研修を修了した者の配置については、常勤等の条件は無
いが、認知症チームケアや認知症介護に関する研修の実施など、
本加算制度の要件を満たすためには施設・事業所内での業務を実
施する必要があることから、加算対象施設・事業所の職員であること
が必要である。
なお、本加算制度の対象となる施設・事業所は、専門的な研修を修
了した者の勤務する主たる事業所1か所のみである。
74
認知症専門ケア加算関連
認知症日常生活自立度の評価は定期的に行う必要があるか。
直近の診断により判断されることとなる。
認知症専門ケア加算の研修修了者の算出の方法について、例えば
100床のうち60人が対象者となる場合の履修者の必要数は。
1+((60-20)÷10)=5名の履修者が必要である。
認知症専門ケア加算については、認知症専門棟の入所利用者のみを
対象として当該加算を算定することは可能か。
当該加算は入所者の総数に対して算定の可否を判断するとされ
ていることから、一部の利用者や施設の一部区画を対象に算出
することは出来ません。
認知症専門ケア加算と認知症ケア加算は同時に算定することは可能か。
相互に算定要件を補完するものではないことから、要件を満たせ
75
ば、それぞれについて単独で算定することが可能である。
栄養・口腔機能関連加算
栄養管理体制・栄養マネジメント加算等の見直し
栄養マネジメント加算
12単位/日
⇒
14単位/日
口腔機能向上、栄養改善(栄養マネジメント)サービスの見直し
口腔機能向上加算
【介護予防
通所リハビリテーション】 栄養改善加算
100単位/月 ⇒150単位/月
100単位/月 ⇒150単位/月
口腔機能向上加算
栄養改善加算*1
100単位/回 ⇒150単位/回
100単位/回 ⇒150単位/回
【通所
リハビリテーション】
※いずれも月2回限度
*1 「栄養マネジメント加算」から名称変更
口腔機能維持管理加算(新規)
⇒
30単位/月
【施設入所者に対する計画的な口腔ケアの充実】
※算定要件
①歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が当該施設の介護職員に対して、入所
者の口腔ケアに係る技術的助言及び指導を月1回以上行っていること。
②当該施設において、入所者の口腔ケアマネジメントに係る計画が作成されており、①に掲げ
る歯科医師又は歯科衛生士がその計画の作成にあたり助言及び指導を行っていること。 76
栄養管理体制加算に関するQA
管理栄養又は栄養士を配置したことに対する栄養管理体制加
算が包括化されたが、管理栄養士又は栄養士の配置要件
についてはどのように考えればいいのか。
今回の改定では、常勤の管理栄養士又は栄養士により利用者の年齢、
心身の状況に応じた適切な栄養量及び内容の食事提供を
行う体制への評価を行っていた栄養管理体制加算
については基本サービス費への包括化を行ったところである。
これは、当該加算の算定状況等を踏まえ、報酬体系の簡素化等の
観点から行ったものであり、包括化を行っても利用者の栄養状態
の管理の重要性は変わらないものであることから、各事業所においては、
引き続き、これを適切に実施できる体制を維持することとしており、
入所者個々人の栄養状態に応じた栄養ケアを行い、入所者毎に
行われる栄養ケア・マネジメントを推進していく必要がある。
77
栄養マネジメント加算関連
今回の改定により、栄養関連加算等の要件に「歯科医師」
の文言が加えられたが、歯科医師を配置する必要が
あるか。
多職種の列記に歯科医師を加えたものであり、人員配
置の追加ではない。
78
口腔機能向上加算に関するQA (1)
口腔機能向上加算を算定できる利用者として、「ハ その他口腔機能の低下
している者又はそのおそれのある者」が挙げられているが、具体例としては
どのような者が対象となるか。
例えば、認定調査票のいずれの口腔関連項目も「1」に該当する者、基本
チェックリストの口腔関連項目の1項目のみが「1」に該当する又はいずれの
口腔関連項目も「0」に該当する者であっても、認定調査票の特記事項に
おける記載内容(不足の判断根拠、介助方法の選択理由等)から、口腔機能
の低下している又はそのおそれがあると判断される者については算定して
差し支えない。
同様に、主治医意見書の摂食・嚥下機能に関する記載内容や特記すべき
事項の記載内容等から口腔機能の低下している又はそのおそれがあると
判断される者、視認により口腔内の衛生状態に問題があると判断される者、
医師、歯科医師、介護支援専門員、サービス提供事業所等からの情報提供
により口腔機能の低下している又はそのおそれがあると判断される者等に
ついても算定して差し支えない。
なお、口腔機能の課題分析に有用な参考資料(口腔機能のチェックシート等)
は、「口腔機能向上マニュアル」に収載されているので参考にされたい。 79
口腔機能向上加算に関するQA (2)
口腔機能向上サービスの開始又は継続にあたって必要な同
意には、利用者又はその家族の自署又は押印は必ずしも必要
ではないと考えるが如何。
口腔機能向上サービスの開始又は継続の際に利用者又は
その家族の同意を口頭で確認し、口腔機能改善管理指導
計画又は再把握に係る記録等に利用者又はその家族が同意
した旨を記載すればよく、利用者又はその家族の自署又は
押印は必須ではない。
80
口腔機能維持管理加算関連(1)
口腔機能維持管理加算における、「介護職員に対する口腔ケアに係る
技術的助言及び指導」について、歯科医師又は指示を受けた歯科衛生士
が指導等を行う者は、口腔ケアを担当する一部の介護職員のみが対象と
なると考えて差し支えないか。
また、歯科医師が施設長である場合、
当該施設の常勤医師たる歯科医師が指導等を行っても算定できるか。
歯科医師又は指示を受けた歯科衛生士による指導等については、
当該施設の口腔ケア担当者のみで可とし、全介護職員を対象とす
ることは要さない。
なお、指導等を行う歯科医師又は歯科衛生士については、当該施
設に勤務する場合も含まれるものとする。
口腔機能維持管理加算は入所者全員が対象になるのか。
それともある一定レベルの口腔機能の方のみが対象になるのか?
体制加算なので、全員に対して算定することとなる。
81
口腔機能維持管理加算関連(2)
口腔機能維持管理加算について、歯科医師又は歯科医師の
指示を受けた歯科衛生士の「技術的助言及び指導」の要件は。
①歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が
当該施設の介護職員に対して、入所者の口腔ケアに係る
技術的助言及び指導を月1回以上行っていること。
②当該施設において、入所者の口腔ケアマネジメントに
係る計画が作成されており、①に掲げる歯科医師又は歯
科衛生士がその計画の作成にあたり助言及び指導を行
っていること。
等となっており、助言・指導の記録が残されていることが
要件となる。
82
栄養改善加算(通所リハ)の取扱い
管理栄養士を一名以上配置
算定できる対象者は
①BMIが18.5以下
②3%以上の体重減少又は6ヶ月間で2~3kg以上の体重減少
が認められる者
③血清アルブミン値が3.8g/dl以下である者
④栄養面や食生活上に問題のある者
口腔及び摂食・嚥下機能に問題がある者
生活機能の低下に問題のある者
褥瘡に関する問題のある者
食欲の低下に関する問題のある者
閉じこもりの問題、認知症の問題又はうつの問題を有する者で、食事摂取に問題
のある者
利用開始時のリスクの把握、栄養アセスメント、栄養ケア計画の立案、利用者、家族へ
の説明と同意、3ヶ月ごとの評価、情報提供、定期的な記録。
栄養改善の効果が期待できる場合は、継続的な栄養改善サービス提供が可能とする。
83
栄養改善加算 に関するQA
当該加算が算定できる者の要件について、その他低栄養状態にある又
はそのおそれがあると認められる者とは具体的内容如何。また、食
事摂取量が不良の者(75%以下)とはどういった者を指すのか。
その他低栄養状態にある又はそのおそれがあると認められる者とは、
以下のような場合が考えられる。
医師が医学的な判断により低栄養状態にある又はそのおそれが
あると認める場合。
イ~ニの項目に掲げられている基準を満たさない場合であっても、
認定調査票の「えん下」、「食事摂取」、「口腔清潔」、「特別な医療
について」などの項目や、特記事項、主治医意見書などから、低栄養
状態にある又はそのおそれがあると、サービス担当者会議において
認められる場合。
また、食事摂取が不良の者とは、以下のような場合が考えられる
普段に比較し、食事摂取量が75%以下である場合。
1日の食事回数が2回以下であって、1回あたりの食事摂取量が
普段より少ない場合。
84
療養食加算の変更点
療養食加算における脂質異常症食
脂質異常症の対象となる入所者等は、
空腹時定常状態における
LDL-コレステロール値が140mg/dl以上である者
又はHDL-コレステロール値が40mg/dl未満
若しくは血清中中性脂肪値が150mg/dl以上である者
減塩食療法等について
心臓疾患等に対して減塩食療法を行う場合は、腎臓病食に
準じて取り扱うことが出来るが、高血圧症に対して減塩食療法
を行う場合は、加算の対象にならない。
腎臓病食に準じて取り扱うことができる心臓疾患等の減塩食に
ついては、総量6.0g未満の減塩食をいうこと。
ただし、平成21年9月30日までの間は従前の総量7.0g以下
85
の減塩食でも認める。
療養食加算に関するQA
療養食加算のうち、貧血食の対象となる入所者等について、原因が鉄分
の欠乏に由来する者とは。
対象となる者は、その貧血の原因が鉄分の欠乏に由来すると医師が
認める者である。
脂質異常症食の対象となる入所者とはどのように考えれば良いか。
従来の高脂血症食の名称および内容を医科並びに変更したもの。
具体的には「療養食として提供される脂質異常症食の対象となる
入所者等は、空腹時定常状態におけるLDL-コレステロール値が
140㎎/dl以上である者又はHDL-コレステロール値が40㎎/dl未
満若しくは血清中性脂肪値が150㎎/dl以上である者であること」
となっている。
86
まとめ
プラス3%という改定幅は、この間の2回にわたる介護報酬削減を
取り戻すためには程遠いものといわざるを得ない。
基本サービス費が引き下げられた改定であり、経営環境の厳しい
老健施設にとっては極めて、不本意な改定である。
施設間格差の増大が憂慮され、全老健会員施設のほぼ72%を占
める「その他」地域、小規模施設や有利子負債の大きな施設にお
いてプラス改定は3%に遠く及ばない可能性が高い。
加算の積み上げによる改定であり、直接利用者・家族への経済的
負担・介護者への介護負担感の増大と、事務作業量の増大とが
懸念される。指導・監査の自治体間の格差も懸念される。
短期集中リハビリテーション実施加算・在宅復帰支援機能の評価
に伴い、適切なケアプランの立案とその運用による利用者サービ
スの向上・家族負担感の軽減を図る必要がある。
介護人材確保が眼目の介護報酬改定であったことは事実であり、
老健施設の経営実態は厳しい状態が続く中で、可能な限り、給与
も含めた介護人材の処遇改善に努めて、老健施設としての矜持を
87
保つことが望まれる。
厚労省から例示された
以下の検討課題への議論が必要
今回の介護報酬改定が介護従事者の処遇改善につながっ
ているかという点についての検証
介護サービスの質の評価が可能と考えられる指標について、
検討を行う
介護サービス事業者がより効率的かつ効果的なサービス提
供を行うことができるよう、引き続き検討を行う。特に平成1
8年度および今回の介護報酬改定で新たに導入された各種
サービスについて、その効果、効率性および普及・定着の度
合い等を把握した上で、より効果的なサービスの在り方につ
いて検討を行う。
介護事業経営実態調査等の調査手法の設計や調査結果の
検証の場を設けること。
今回の介護報酬改定後の事業者の経営状況にかかわる調
査を踏まえ、補足給付や介護サービス情報の公表制度につ
いて必要な検討を行う。
88
今後の課題
今後公表される各種要件についての分析と交渉、会員施設への速やかな情報提供
に努める
この夏以降、今回の改定が及ぼした経営実態についての調査を行う
要介護認定に関する検証を行う
介護報酬が引き上げられても、実質的な介護報酬削減に結びつく介護認定 のダウ
ンコーディングについての検証が必要
○現場レベルでの介護認定審査会への介入による個別事例に対する介護
認定の引き下げ実態の把握、その検証の具体的方策も含めて検討する。
○4月導入予定の新しい一次判定ソフトにおいては、要介護度5の割合がほぼ20%
減少する(現行ソフト:6.1%、モデル事業:4.9%)。ただし、二次判定(認定審査会
による判定)を経ると、現行6.0%からモデル事業5.7%となる。
○ 介護保険部会等において、これら要介護認定に関する議論の場を要望する。
持続可能な社会保障制度、介護保険制度の在り方についての議論を含め、更なる
データの集積と分析を行う。
24年度の診療報酬・介護報酬改定へ向けて、介護老人保健施設の更なるサービス
の質の向上、スタッフの処遇改善、経営の安定化に努める。とりわけ、今回議論の俎
上にも上らなかった医療提供サービスについてのデータの集約・分析、要望事項に
ついての取りまとめを行う。
利用者の自己負担額の実態に関する調査を行う。とりわけ、4段階に相当する一般
サラリーマンが、両親を介護している場合の経済的負担の実情等の調査を行う。
89