給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント~ 平成20年1

~ 給与勧告の仕組みと本年の勧告について ~
平成26年10月
長崎県人事委員会
【内容】
1
2
3
較)
4
5
6
7
給与勧告の対象職員
給与勧告の仕組みと手順
公民給与の比較方法(ラスパイレス比
民間給与との比較
本年の給与改定について
最近の給与勧告の状況(行政職)
給与制度の総合的見直しについて
1 給与勧告の対象職員
本年の給与勧告の対象となっている職員は、下表のとおりです。
職員数(人)
項 目
給料表
本 年
昨 年
平均年齢(歳)
増 減
本 年
昨 年
増 減
行 政 職
4,452
4,488
△ 36
43.0
42.9
0.1
公 安 職
3,012
3,001
11
38.6
38.8
△ 0.2
海 事 職
86
88
△2
43.9
42.8
1.1
教育職(二)
3,213
3,265
△ 52
43.9
43.7
0.2
教育職(三)
7,961
8,066
△ 105
46.3
45.9
0.4
教育職(四)
7
7
0
41.8
43.8
△ 2.0
研 究 職
199
202
△3
43.1
42.9
0.2
医療職(一)
21
20
1
48.4
47.4
1.0
医療職(二)
264
274
△ 10
42.3
41.7
0.6
医療職(三)
119
120
△1
42.3
41.4
0.9
19,334
19,531
△ 197
43.8
43.6
0.2
計
※ この表には再任用職員は含まない。
2 給与勧告の仕組みと手順
人事院の給与勧告と同じ仕組み
民間給与の調査(実地) ※全国共通、人事院と共同調査
・公務員と民間の給与及びボーナスを調査した上で、精密に
比較し、勧告を実施
・民間給与調査(全国共通)は人事院との共同調査。比較の
方法は人事院と同じ
企業規模及び事業所規模が正社員50人以上の県内民間事業所440事業所
のうちから人事院が層化無作為抽出法により142事業所を抽出
県職員給与実態調査
事業所別調査
給与改定や雇用
調整等の状況
従業員別調査
賞与等の特別給の支給状況
(平成25年8月から
平成26年7月まで)
県職員の年間支給月数と比較
(個人別給与4月分)
行政職、公安職、教育職等
を調査
事務・技術関係従業員の4月分実支給額
(工員等の職種は調査の対象外)
民間と県職員(行政職)の4月分給与を精密に比較
(ラスパイレス方式による公民給与較差の算出)
情勢適応の原則
均 衡 の 原 則
※ ラスパイレス方式
役職段階、学歴、年齢を同じくする
者同士の給与を比較
給料表・手当の改定等の内容検討・決定
人事院の勧告等
他都道府県等の状況
人事委員会報告・勧告
県議会
(改正給与条例の審議・決定)
給与条例等改正議案提出
県知事
(勧告の取扱い決定)
3 公民給与の比較方法(ラスパイレス比較)
個々の県職員に民間の給与額を支給したとすれば、これに要する支給総額(A)が、現に支払っている支給総
額(B)に比べてどの程度の差があるかを算出しています。
具体的には、以下のとおり、役職段階、学歴、年齢階層別の県職員の平均給与と、これと条件を同じくする
民間の平均給与のそれぞれに県職員数を乗じた総額を算出し、両者の水準を比較しています。
(役職段階)
民間 (注)
県職員
1級:主事
係員
2級:主事
主任
県職員:
行政職
3級:主任主事・
係長
係長
民間:
4級:係長・
課長補佐
係長
5級:課長補佐
課長代理
6級:課長
課長代理
事務・ 技術
関係職種
(注)
民間の役職段階
は企業規模500
人以上の事業所
の場合です
(次ページ参照)
7級:課長・
部次長
課長
8級:部次長・
部長
課長
9級:部長
24・25歳
26・27歳
(学 歴)
(民間給与総額(A))
(県職員給与総額(B))
大学卒
(年齢階層)
22・23歳
民間給与×県職員数
県職員給与×県職員数
短大卒
20・21歳
民間給与×県職員数
県職員給与×県職員数
高校卒
18・19歳
民間給与×県職員数
県職員給与×県職員数
中学卒
16・17歳
民間給与×県職員数
県職員給与×県職員数
民間給与総額
÷県職員総数
=376,147円(a)
県職員給与総額
÷県職員総数
=375,265円(b)
各役職段階ごとに「1級 (係員)」と
同様に学歴別、年齢階層別に民間
給与及び県職員給与を算定
部長等
本年の較差(a-b) 882円(0.24%)
(参考)公民給与の比較における対応関係
行政職給料表
企業規模500人以上
の事業所
企業規模100人以上
500人未満の事業所
企業規模50人以上
100人未満の事業所
1 級
係 員
係 員
係 員
2 級
主 任
主 任
主 任
係 長
係 長
課長代理
課長代理
3 級
係 長
4 級
5 級
課 長
課長代理
課 長
6 級
7 級
課 長
8 級
9 級
支店長、工場長、
部長、部次長
支店長、工場長、
部長、部次長
支店長、工場長、
部長、部次長
(注) 係制を採っていない事業所において、課長代理以上に直属し、かつ、直属の部下を有する主任に
ついては、係長に含めている。
4 民間給与との比較
月例給
民間給与が県職員の給与を882円上回っていました。
内訳
改定
較差 882円
改定額863円
給料 834円
はね返り分 29円
県職員給与
375,265円
比較
民間給与
376,147円
(注)「はね返り分」とは、地域手当等のように
給料等の一定割合で手当額が定められて
いるため、給料等の改定に伴い手当額が
増減する分をいう。
特別給(ボーナス)
民間の支給月数(4.10月)は県職員の支給月数(3.95月)を上回っていました。
5 本年の給与改定について(その1)
給与改定
①月例給
ア 給料表
行政職給料表は、若年層に重点を置いて平均0.3%引上げ
その他の給料表も、行政職給料表との均衡を考慮し引上げ
イ 初任給調整手当
医療職給料表(一)の改定状況を勘案し改定
②期末・勤勉手当(ボーナス)
年間の支給月数を現行の3.95月分から、0.15月分引上げて4.10月分に改定
5 本年の給与改定について(その2)
勧告どおりに改定された場合の1人当たりの改定状況(行政職)
行政職(人員 4,452人、平均年齢43.0歳)
区分
現行
改定後
改定額
改定率
計
371,447円
372,310円
863円
0.23%
給料の月額
335,972円
336,806円
834円
0.25%
35,475円
35,504円
29円
0.08%
諸 手 当
(はね返り分)
区分
現行
改定後
改定額
改定率
年間給与
5,960千円
6,030千円
70千円
1.2%
実施時期
平成26年4月1日
ただし、平成26年12月に支給される期末・勤勉手当の支給割合についてはこの改定を
実施するための条例の公布の日から、平成27年度以降の期末・勤勉手当の支給割合に
ついては平成27年4月1日
6 最近の給与勧告の状況(行政職)
本県の平成12年から本年までの給与勧告の状況は下表のとおりです。
月例給
改定額
特別給(ボーナス)
改定率
年間支給月数
平均年間給与(行政職)
対前年比増
減
増減額
率
平成12年
570円
0.14%
4.75月
△0.20月
△7.2万円
△1.1%
平成13年
130円
0.03%
4.70月
△0.05月
△1.9万円
△0.3%
平成14年
△8,173円
△2.03%
4.65月
△0.05月
△15.8万円
△2.3%
平成15年
△4,272円
△1.07%
4.40月
△0.25月
△17.7万円
△2.7%
平成16年
-
-
4.40月
-
-
-
平成17年
△1,599円
△0.40%
4.45月
0.05月
△1.7万円
△0.3%
平成18年
-
-
4.45月
-
-
-
平成19年
696円
0.17%
4.50月
0.05月
2.5万円
0.4%
平成20年
-
-
4.50月
-
-
-
平成21年
△978円
△0.25%
4.15月
△0.35月
△15.7万円
△2.4%
平成22年
△975円
△0.25%
3.95月
△0.20月
△9.8万円
△1.6%
平成23年
△1,745円
△0.46%
3.95月
-
△3.3万円
△0.5%
平成24年
-
-
3.95月
-
-
-
平成25年
-
-
3.95月
-
-
-
平成26年
863円
0.23%
4.10月
0.15月
7.0万円
1.2%
7 給与制度の総合的見直しについて(平成27年4月~)
改定すべき事項
① 給料表(医療職給料表(一)を除く)
本年の給与改定後の給料表については、人事院勧告の内容に準じた改定を行う必要
・給料表の水準を平均2%引下げ(1級及び2級の初任給に係る号給は引下げなし)
・3級以上の高位号給は最大4%程度引下げ
② 給料等の1.5%減額支給措置の廃止
当分の間の措置として平成22年度から実施されている55歳を超える職員(行政職給料
表6級相当以上)に対する給料等の1.5%減額支給措置については、人事院勧告の内容
に準じ、廃止する必要
③ 地域手当
人事院勧告の内容に準じた改定を行う必要(ただし、地域手当の支給地域のうち長崎市
については、現行の地域手当が支給されている区域に限り支給することが適当)
④ 単身赴任手当
人事院勧告の内容に準じ、基礎額及び加算額を引き上げる必要
⑤ 管理職員特別勤務手当
人事院勧告の内容に準じ、管理職員が災害への対処等の臨時・緊急の必要により、やむ
を得ず平日深夜(午前0時から午前5時までの間)に勤務した場合、勤務1回につき6,000円
を超えない範囲内の額を支給する必要
8 再任用職員の給与について
改定すべき事項
人事院は、雇用と年金の接続のための再任用職員の増加に伴い、転居
を伴う異動をする職員が増加している状況等を踏まえ、再任用職員に対して
も単身赴任手当を支給することなどを報告・勧告
本県においても、人事院勧告の内容に準じた改定を行う必要