PowerPoint プレゼンテーション

高血圧について
高血圧は
1. 高血圧は症状がなくても放置しておく
といろいろな合併症を起こします。
2. 生活習慣の改善で、高血圧は軽快し、
合併症の危険も減ります。
3. 高血圧の方は、自宅で血圧を測るこ
とをお勧めします。
4. 以下に高血圧について解説します。
近いうちに改訂版も出します。
血圧が高いと
脳梗塞・脳出血 心筋梗塞 高血圧脳症
腎不全など生命を脅かす疾患になる
脳梗塞・脳出血 心筋梗塞 糖尿病
における腎不全や眼底出血などで
日常生活が困難になる
血圧が高い場合、症状がないから
といって安心はできません。
各臓器に下記のような障害をおこします
心臓
脳
腎臓
血管
眼底
左室肥大 狭心症・心筋梗塞
心不全
脳出血・脳梗塞
一過性脳虚血発作
蛋白尿・腎障害・腎不全
動脈硬化性プラーク・大動脈解離
閉塞性動脈硬化症
高血圧性網膜症
成人における高血圧の分類
分 類 収縮期血圧
拡張期血圧
至適血圧
<120
かつ
<80
正常血圧
<130
かつ
<85
130~139
または
85~89
軽症高血圧 140 ~159
または
90 ~99
中等度高血圧 160 ~179
または
100 ~109
正常高値血圧
重症高血圧
≧180
または
≧110
収縮期高血圧
≧140
かつ
<90
脳卒中・冠動脈疾患の発症頻度
久山町調査、60歳以上の男女、降圧剤非服用(1961-1993)
1年間千人あたりの発症人数
70
60
50
40
30
20
10
0
至適
正常 正常高値 軽症
高血圧の分類
中等度
重症
血圧値のめやす
120
130
至適
正常
血圧
血圧
80
140
高
血
圧
正常
高値
血圧
85
90
降圧の目標
若年者・中年者
糖尿病患者
130/85 mmHg未満
60-79歳では
収縮期血圧 140~160 以下
拡張期血圧 90 未満
高血圧のリスクの層別化
軽症高血圧
中等度高血圧
重症高血圧
140~159
/90~99
≧180
160~179
/ ≧110
/100~109
危険因子なし
低リスク
中等リスク
高リスク
糖尿病以外の
危険因子あり
中等リスク
中等リスク
高リスク
高リスク
高リスク
高リスク
糖尿病・臓器障
害・心血管病の
いすれかがある
降圧薬の積極的な適応と禁忌 1
積極的な適応
カルシウム
拮抗薬
高齢者・狭心症・
脳血管障害・糖尿病
ACE阻害薬 糖尿病・心不全・心筋
梗塞・左室肥大・軽度
の腎障害・脳血管障
害・高齢者
AII受容体
拮抗薬
ACE阻害薬に同じ・特
に咳でACE阻害薬が
使用できない時
禁忌
心ブロック
(ジルチアゼム)
妊娠・高カリウム
血症・両側腎動
脈狭窄
妊娠・高カリウム
血症・両側腎動
脈狭窄
降圧薬の積極的な適応と禁忌 2
積極的な適応
利尿薬
高齢者・心不全
ベータ遮断薬 心筋梗塞後・狭心症・
頻脈
禁忌
高尿酸血症・
痛風
喘息・心ブロック・
末梢循環不全
アルファ遮断薬 脂質代謝異常・前立腺 起立性低血圧
肥大・糖尿病
高齢者高血圧の治療
60歳代
70歳代
80歳代
治療対象
血圧値
(mmHg)
収縮期 ≧140~ ≧160~ ≧160~
血圧
160
170
180
降圧目標
血圧値
(mmHg)
≦150~ ≦160~
160
170
≧90
拡張期
血圧
収縮期 ≦140
血圧
拡張期
血圧
<90
≧90
<90
≧90
<90
高血圧における食事療法
1)食塩制限(一日7g以下)
調味料などで添加する食塩は4g以下
2)適正体重の維持
3)高脂血症の合併を防ぐ
コレステロール・飽和脂肪酸の摂取を控える
4)カリウム・カルシウム・マグネシウムを摂る
5)節酒 エタノール 1日 男性 20~30g
女性 10~20g
食塩制限
塩分摂取で血圧が上がりやすいのは
高齢者 女性 肥満者
家系に高血圧がある者
糖尿病を合併者 腎機能低下者
日本人は 平均一日 12g の食塩を摂取
一日2g以上食塩を減らすと血圧が低下する
(TONE試験)
適正体重の維持
適正体重の維持
体重を減らすと血圧が低下する
肥満は、高脂血症・糖尿病を伴いやすく
それが心血管疾患につながる
(TONE試験)
身長
体格脂肪指数(BMI)による
理想体重と肥満の判定
BMI = 体重(kg) ÷身長(m) ÷身長(m)
理想体重とは BMI = 22 となる体重です
BMI = 25 を超えると肥満と判定します
この表は 男性・女性共通です
理想体重 BMI=25 の体重
身長
理想体重 BMI=25 の体重
(cm)
(kg)
(kg)
(cm)
(kg)
(kg)
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
160
37.8
38.3
38.9
39.5
40.1
40.7
41.3
41.9
42.5
43.1
43.7
44.4
45.0
45.6
46.3
46.9
47.5
48.2
48.8
49.5
50.2
50.8
51.5
52.2
52.9
53.5
54.2
54.9
55.6
56.3
42.9
43.6
44.2
44.9
45.6
46.2
46.9
47.6
48.3
49.0
49.7
50.4
51.1
51.8
52.6
53.3
54.0
54.8
55.5
56.3
57.0
57.8
58.5
59.3
60.1
60.8
61.6
62.4
63.2
64.0
161
162
163
164
165
166
167
168
169
170
171
172
173
174
175
176
177
178
179
180
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
57.0
57.7
58.5
59.2
59.9
60.6
61.4
62.1
62.8
63.6
64.3
65.1
65.8
66.6
67.4
68.1
68.9
69.7
70.5
71.3
72.1
72.9
73.7
74.5
75.3
76.1
76.9
77.8
78.6
79.4
64.8
65.6
66.4
67.2
68.1
68.9
69.7
70.6
71.4
72.3
73.1
74.0
74.8
75.7
76.6
77.4
78.3
79.2
80.1
81.0
81.9
82.8
83.7
84.6
85.6
86.5
87.4
88.4
89.3
90.3
高脂血症の合併を防ぐ
高脂血症の合併を防ぐ
低脂肪食(コレステロール制限と飽和脂肪
酸の制限)および果実・野菜の摂取で
血圧が低下する (DASH試験)
カリウム・カルシウム・マグネシウム
適正なカリウム・カルシウム・マグネシウム
の摂取は血圧をさげる(DASH試験)
カリウムの多い食物: 芋類 枝豆 ほうれ
ん草 胚芽精米 芽キャベツ ワカメ にぼし
カリウムのとりすぎは腎障害のある人には
悪影響がある
カリウム・カルシウム・マグネシウム
カリウムの多い食物: 芋類 枝豆 ほうれん草 胚芽
精米 芽キャベツ ワカメ にぼし りんご トマト バナ
ナ ブロッコリー 南瓜
カルシウムの多い食物: すっぽん いわし
たにし
どじょう はぜ ナチュラルチーズ 豌豆
マグネシウムの多い食物: 玄米 牡蠣 柿 まぐろ
納豆 ごま
ただし、取りすぎで特に有効ということもなく、
多種類の食品を摂る心がけで充分でしょう。
節 酒
飲酒は血圧を上げる
男性で多量飲酒者ほど血圧が高い
毎日飲酒する者は飲酒習慣のないものに比
べ10歳の加齢に相当する血圧上昇あり
男性では飲酒は脳卒中の危険因子
一日飲酒量: 日本酒1合、ビール大瓶1本
ウイスキー 水割り2杯 ワイン200ml 以下
上手なお酒の飲み方
1. 食事とともに楽しみながらゆっくり飲みましょう。
2. 少量(1~2単位)にとどめましょう。
3. お酒はカロリーはありますが栄養にはなりませ
んので、主食などを減らさないように。
4. おつまみで食事のバランスを崩さないように。
5. 週二日以上の休肝日を設けましょう。
高血圧にならない生活習慣
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
漬物・味噌汁・佃煮などをへらす
外食で塩分・脂肪分・カロリーを摂りすぎない
薄味に慣れる工夫をする(酢で味付など)
野菜・果物を多く摂る
運動習慣を身につける
肥満にならない
ストレスをためない
睡眠を充分にとる
タバコを吸わない
酒を飲み過ぎない
脳卒中予防十か条 (日本脳卒中協会)
①
手始めに高血圧から治しましょう
②
糖尿病 放っておいたら悔い残る
③
不整脈 見つかり次第すぐ受診
④
予防にはタバコを止める意思を持て
⑤
アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
⑥
高すぎる コレステロールも見逃すな
⑦
お食事の塩分・脂肪 控えめに
⑧
体力にあった運動続けよう
⑨
万病の引き金になる 太りすぎ
⑩
脳卒中起きたらすぐに 病院へ
脳卒中(脳梗塞・脳出血)は寝たきりの大きな原因です