DECIGO pathfinder よう

DECIGO pathfinder用
レーザーセンサーの感度評価
東京大学理学部物理学科坪野研究室4年
正田亜八香
道村唯太,穀山渉,麻生洋一,坪野公夫,安東正樹A,新谷昌人B,佐藤修一C
東大理,京大理A,東大地震研B,法大工C
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2010/3/21 春の物理学会
目次
1.イントロダクション
2.実験装置
3.実験結果
4.まとめ
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2010/3/21 春の物理学会
目次
1.イントロダクション
2.実験装置
3.実験結果
4.まとめ
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2010/3/21 春の物理学会
背景
DECIGO pathfinder計画
宇宙空間重力波望遠鏡DECIGOの前哨衛星

重力波観測(FP干渉計)
地球の重力場構造(ジオイド高)の測定
・Fabry-Perot干渉計を用いた重力偏差測定
・マスモジュール単体を加速度計として用いた測定
マスモジュールの位置センサーとして
レーザーセンサーを使用
→感度評価
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ジオイドとは
ジオイドとは

・・・平均海水面とほぼ一致する
等ポテンシャル面
ジオイド高とは

・・・ジオイドの面によく適合した,基準
の回転楕円体から,ジオイドまでの
高さ
ジオイド高を測定すると

•水の貯蓄量(雪,地下水など)がわかる
•水の流れを予想できる
(蒸発量,川の流水量など)
•水の質を見積もることができる
etc…
GRACE’s data (NASA)
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今までの衛星による重力場測定
CHAMP
(GFZ ドイツ)
2000年7月打ち上げ
GPSによる位置測定と,
衛星内の加速度計によ
る非重力の力の測定に
よって観測
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GRACE
(NASA)
GOCE
(ESA)
2002年3月打ち上げ
2009年3月打ち上げ
2衛星間距離(220km
程度)を精密測定
重力ポテンシャル勾配
を測定
衛星内の静電センサー
によって重力による加速
度勾配を測定
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原理
実際の等ポテンシャル面 U+dU
外乱
GPSで
観測
衛星が高度hにいるなら,
実際のポテンシャルは
高
度
h
ポテンシャルUと,
U+dUなので,
衛星の速度
速度はvm+u
vmにずれる!
がわかる.
エネルギー保存則
ジオイド高Nと
ポテンシャルのずれdUの関係
 U 
dU  
N
 n 
1 1 mv 2  U
const
m((vvmm uu) 2dv
dU
) )) E E  dE
m
)(2UE
 ((U
 dU
2 2
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マスと衛星が
非接触状態に
保たれるよう,
制御をかける
原理2
制御
衛星の受ける力=
重力+外乱
GPSによる衛星の
速度情報
vm+u + dv
(重力) (外乱)
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相対位置が変化しない
↓
外乱=制御信号
マスの受ける力=
重力+制御
制御信号による
衛星とマスの相対速度
dv
(外乱)
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重力に起因する
速度
vm+u
目的
DPFのマスモジュールの位置を測定するレーザーセンサーの
感度評価

1mm程度の精度でジオイド高を決定するには?
必要な速度の精度
~1×10-6m/s
が必要
cf.) GPS, SLR(Satellite Laser Ranging)の位置測定精度:約1mm
10sに1回GPSで衛星をトラッキングするとすれば,
GPSによる衛星の速度の決定精度は0.14mm/s(詳細はまとめにて)
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1.イントロダクション
2.実験装置
3.実験結果
4.まとめ
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実験装置

レーザー
FITAL社製レーザーダイオードモジュール
FRL15DCWDを使用
波長:1550nm
最大出力: 40 mW

装置のしくみ
差動マイケルソン干渉計
outp
inline方向のコーナー
キューブはモジュール
内に,perpendicular
方向の鏡はマスに
設置される.
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out i
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実験装置2
outi
130mm
35mm
お
も
て
コーナーキューブ
In
BS
outp
う
ら
ref
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実験装置3
ふたを開けたところ
mirror
BS
ref
In(直線偏光)
30mm
outi
outp
mirror
PBS
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BS
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実験装置4

コーナーキューブ
センサーの純粋な感度を見たい
地面振動がなるべく効かないよう
にしたい
センサーモジュールとコーナー
キューブを同じ台に固定.
ピエゾなどといった複雑な機構は
なるべく増やさない様に設計した.
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1.イントロダクション
2.実験装置
3.実験結果
4.まとめ
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実験結果

outp出力:
-1450mV
outi出力:
-2000mV
outputのノイズスペクトル
完全にmidfringe
には出来ない・・・

Visibility
outp: 81%
outi: 74%

ref出力:
-6.4V
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実験結果2
―intensity noise, shot noiseとの比較
intensity noise
AOMに信号を入れ,
refからoutputの伝達
関数を測定.
refのnoise spectrumに
伝達関数をかけて
outputに出てくる
intensity noiseに換算
output
shot noise
out1とout2の電流値
から算出
intensity noise
shot noise
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実験結果3
―地面振動との比較
加速度計によって測った地面振動との比較
地面振動
出力
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実験結果4
―周波数ノイズ
周波数ノイズのupper limit
腕の長さ
Inline: 13mm
Perpendicular: 8mm
(調節が難しく,
腕の長さがあまり
合わせられなかった)
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―ジオイド高に換算
センサーのノイズが
全て外力による信号だ
と考えて,ジオイド高の
計算に与える量を見積
もる.
(実際は制御中なので,
十分ゲインが大きいと
考える)
1Hz以下でのrms
1.3×10-7m
ジオイド高に換算したスペクトル
geoid [m/rHz]
実験結果4
1secに1回
トラッキングする
場合
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実験結果5

―問題点
モジュールの問題点
光軸を合わせるのが難しい
原因:ビーム径が細い(0.4mm)
コーナーキューブを使用している
対策:アルミ箔でコーナーキューブ
の高さを調節
レーザー光がきちんとファイバーに
戻ってくるように調節が必要
refの出力の時間変化
(ネジがゆるむと軸を合わせなおさ
なければならない)
レーザーの問題点
長時間のスケールで見るとドリフト
している
短い周期は約3%のゆらぎ
強度安定化が必要
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100mV

1ksec
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2.実験装置
3.実験結果
4.まとめ
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まとめ

このレーザーセンサーを用いた時に見えるジオイド高
(他の機械の精度に制限されなかった場合)
1.3×10-7m
cf.) レーザーセンサーによる加速度としての精度は
6×10-10m/s2(1Hz~10-3Hz)
CHAMPの加速度計の精度は3×10-9m/s2(10-1Hz~10-4Hz)

センサーがベストな状況で動くのは難しい
ビーム径を広げるなど,改良の余地あり?

レーザーの強度安定が必要
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まとめ2

実はCHAMP方式ではジオイド高精度は上がらない?
CHAMPによるジオイド高決定精度
10cm程度
GPSの衛星の位置決定精度によって制限されている
A first attempt at time-variable gravity recovery from CHAMP
using the energy balance approach; N. Sneeuw et. al. (2002)
GPSやSLRにかわる良い精度での
衛星位置決定方法,若しくは良い
解析方法を探す必要がある.
光格子時計
によるGPSの
精度向上?
→穀山さん発表
FP干渉計による重力場勾配計
→坪野先生発表
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ご清聴ありがとうございました
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