遺伝子発現の制御

遺伝子発現の制御
ジェネティックスとエピジェネティクス
Genetics Epigenetics
あるいは
セントラルドグマと後天的DNA修飾
Central Dogma Epigenetics
DNA塩基のメチル化による遺伝子発現の変化
DNAのメチル化:シトシンのメチル化
活発に転写 されている遺伝子のプロモーター領域は一般に低メチル化状態にあり、そ
れに対して、不活性な遺伝子は高度にメチル化されている。
DNAのメチル化とエピジェネティクス
X染色体不活化
哺乳類の雌は性染色体XX
一方は母親から、他方は父親から
XXのどちらかが不活性である。
父方のXが不活性な細胞と母方のXが不活性な細胞とに分かれる。
遺伝的刷り込み(ゲノムインプリンティング)
母由来の遺伝子と父由来の遺伝子で働きが違うこと
(どちらかが不活性化されている)
BB
BMBM
BMBM
刷り込みの概念図
bb
B:優性遺伝子
b:劣性遺伝子
BM:メチル化によるサイレンシング
BBM
BBM
BMb
BMb
Martinら (1995)
住商バイオサイエンスのカタログより
クロマチン構造のリモデリングとヒストンアセチル化
ヒストンは活性化クロマチン部位では
高度にアセチル化され,反対に不活性
化クロマチン部位では低アセチル化状
態である.
©Kameue
エピジェネティックコード
Narlikarら(2002)
DNAのメチル化
ヒストンの脱アセチル化
転写
促進
クロマチンの
弛緩
クロマチンの
凝集
転写
抑制
DNAの脱メチル化
ヒストンのアセチル化
西野ら2003を改変
遺伝子発現の制御
セントラルドグマ
DNA
X 転写阻害
(アンチセンスオリゴヌクレオチド、ポリメラーゼ阻害剤)
mRNA X mRNA不活化
(アンチセンスRNAi)
タンパク合成 X リボゾームのタンパク合成阻害
(多くの抗生物質 リボゾームタンパク質への結合)