コンジョイント分析

コンジョイント分析
コンジョイント分析でできること
製品とは
• 有形財
– 売買により所有権が移転するもの
– 所有権の対象となるもの
• 無形財
– サービスを構成するすべての要素からなるもの
– 属性(Attribute)ではなく要素(Element)と表現されて
いる
– 製品の要素は中核的要素と付帯要素に分けられる
– 中核要素とはそのサービス(業)を分類するときの基
準になるもの
「製品」という言葉の含むもの
マーケティングミックス
促進的属性
補完的属性
中核的属性
問題解決手段
中核的ベ
ネフィット
中核的属性と補完的属性と促進的属性
• 中核的属性
– その製品がその製品であるために必要な属性
• なくてはならない属性
• あって当然の属性
• 補完的属性
– その製品を成立させるために必要な属性
• 付帯するサービス
• 中核的属性ではないが、製品を成立させるために必要な属性
• 促進的属性
– 他の製品と差別化するために付与される属性
• 支持された場合他の製品に模倣
• 支持されなかった場合は削除
マーケティング・ミックス
• 製品・価格・流通・プロモーションの組み合わ
せにより消費者の受け取る価値が異なる
– パソコン
– プレゼント
– スポーツカー
• マーケティングミックスでの主張はバランス良
く組み合わせることが重要
顧客満足の氷山
「製品」によっても
たらされる満足
(Product)
「製品」以外によってもたらされる満足
(Price Place Promotion)
製品はベネフィットの束
• 製品はさまざまな「属性」から構成
• 属性により様々なベネフィットを享受
• 消費者は属性ではなくベネフィットを購入して
いる
• したがって、マーケティングでは製品をベネフ
ィットの束ととらえる
コトラーによる製品の説明
拡大的製品
実質的製品
中核的製品
3つの製品
• 中核的製品
– 製品の核とも呼ぶ。購買者が一体何を買おうとしている
かの答えとなるもの。製品は問題解決のためのサービス
をパッケージングしたものである。
• 実質的製品
– 品質、特性、スタイル、ブランド名、パッケージングといっ
た特徴をもつ。
• 拡大的製品
– 取り付け、配送と信用供与、保証、アフターサービスと
いったサービスや特典を付加させたもの。
製品属性の話
拡大部分
期待部分
中核的部分
3つの部分の説明
• 中核的部分
– それだけで製品が製品として成り立つ属性
– どれかが欠けたときに、製品として成り立たなくな
る属性
• 期待部分
– 無くても製品としては成立するが、当然ついてい
るべき属性
• 拡大部分
– 差別化のためにつけられていく属性
中核的属性と付帯的属性
促進的属性
補完的属性
中核的属性
中核的属性と補完的属性
• 中核的属性
– 物理的な製品においては、その製品そのものを
さす場合が多い。
– その製品がその製品として成立するために必要
な属性をさす
• 付帯的属性
– 存在しなくても製品を成立させるが、差別化のた
めに付与される属性
– マーケティングミックスの他の要件を含む場合も
ある
許容範囲
• 希望レベル
– 顧客が「是非こうあって欲しい」と感じるレベル
– 提供企業が提供可能であり、提供されるべきと考
えるレベル
• 予測レベル
– 現実に期待するレベル
• 限界レベル
– 不満を感じることなく受け入れられる最低水準レ
ベル
コモディティ化
• 中核部分と期待部分
– すべての製品についている属性
• 拡大部分
– 消費者にとって価値があると認められたものは、
他者により模倣される
– 消費者にとって価値がないと判断された属性は
削除される
• 結果としてすべての製品がコモディティ化
属性の最適化
• すべての属性を盛り込むことは困難
– トレード・オフの存在
– 技術的・経済的理由
• 重視すべき属性の決定
– 消費者にとって価値があるかどうか
– 属性間の価値を比較
言葉の読み替え
• マーケティングでは「属性」
• コンジョイント分析では「要因」
– 要因には「水準」がある
•
•
•
•
高―低
多―少
大―小
早―遅
コンジョイント分析でできること
• どの要因が重視されているのかを明らかにす
ることができる。
• 好まれている要因、好まれていない要因を把
握することができる。
• 各水準の組み合わせをシミュレートすること
ができる。
コンジョイント分析の流れ
調査の計画
調査票の作成
調査の実施
効用の推定
報告書の作成
要因と水準
• 従属変数に当たる変数をコンジョイント分析
では「要因」と呼ぶ。
• 要因には、いくつかの「水準」が設定される。
• 要因の数は4~6程度
• 水準の数は2~5程度
要因と水準を設定する際の注意点
• 要因として設定すべきか水準として設定すべき
か
• 同じベクトル上にある水準が複数の要因にまた
がっていないか
• 相反する水準の組み合わせが生じていないか
• 水準における相対性に表現が適切か
• 水準同士の距離が適切か
• 実際に実現可能な水準の内容か
悪い例
結婚相手に求める条件
• 外見
– 身長 体重 容姿
• 長所
– 几帳面 清潔 誠実
• 短所
– ルーズ 不潔 うそつき
• 地位
– 収入 学歴
調査対象の決定
• カップラーメン
• 属性の決定
• カップラーメンを1食、食べてくること
– 何を食べたかを記録する
– 製品の特徴・選んだポイントを記録する