○勝谷紀子(KATSUYA Noriko)・若尾良徳(WAKAO Yoshinori)・天野陽一(AMANO Yoichi) (日本学術振興会・日本大学)(和洋女子大学人文学部)(東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程) キーワード:恋愛幻想,割合推測,ステレオタイプ 恋愛ポジティブ幻想 指標の作成 第1因子 • 性別の主効果 女性(M=-0.72)<男性(M=4.84) • 第1回調査の恋人有無×性別の交互作用 効果 恋愛普及幻想 天野・若尾・勝谷(2003),若尾(2003) 恋人推測の値-調査回答者のうち恋人がいる人の割合 “恋愛ポジティブ幻想” ⇒値が大きいほど,実際の恋人の有無よ り恋人がいる人の割合を高く推測 恋人がいる人にポジティブ,恋人がいな 恋人がいる人にポジティブ,恋人がいない い人にネガティブな特性を帰属する 人にネガティブな特性を帰属する 回答者の恋人の有無によるイメージの違い 女性 恋人なし(M=-2.04)<恋人あり(M=1.88) (傾向) 男性 恋人なし(M=6.44)=恋人あり(M=1.08) 恋愛ポジティブ幻想 “恋人がいない人”…恋人がいない回答者はいる 回答者よりポジティブに評定 “恋人がいる人”の評定値-“恋人がいない人”の評定値 “恋人がいる人”…回答者の恋人の有無による差 がみられない 差得点を因子分析(配布資料) 因子負荷量の方向にあわせ逆転処理 “恋愛普及幻想” 実際の恋人の有無にくらべて恋人がいる 実際の恋人の有無にくらべて恋人が 人の割合を過大に推測する いる人の割合を過大に推測する • 第1回調査の恋人有無×性別の交互作用 効果 女性 恋人なし(M=-1.25)<恋人あり(M=0.90) 男性 恋人あり(M=-2.12)=恋人なし(M=0.91) 友人の恋愛に関する状況と恋愛幻想との関係 回答者の恋人の有無による推測値の違い 友人の恋愛に関する状況を尋ねる項目と恋愛幻想の 差得点(第2回-第1回)の順位相関 “日本全体”が推測対象 恋人がいない回答者はいる 回答者より恋人がいる人の割合を高く推測 “自分の周り”が推測対象 恋人がいる回答者はいな い回答者より恋人がいる人の割合を高く推測 恋人がいる/いない人のイメージや恋人が いる人の割合推測は変化するか? 自分に 恋人ができる 恋人がいなくなる 友人に 恋人ができる 恋人がいなくなる 恋人がいる人の 割合推測 恋人がいる人 恋人がいない人 イメージ ⇒判断の手がかりとなる状況の変化にともな い、割合推測やイメージも変化するのでは? 恋愛普及幻想 恋愛幻想得点間の相関 1 1 2 3 知覚者の状況 手がかり 女性 恋人なし(M=- 0.85)=恋人あり(M=0.15) 男性 恋人あり(M=-1.59)<恋人なし(M=3.46) 第3因子 ⇒値が高いほど恋人がいる人にポジ ティブなイメージ,恋人がいない人にネ ガティブなイメージとなるよう方向を揃 えた 若尾・勝谷・天野(2003),若尾(2003) 第2因子 • 第1回調査の恋人有無×性別の交互作用 効果 4 5 6 7 8 普及幻想 (1回目) 普及幻想 (2回目) ポジティブ幻 想:第1因子 (1回目) ポジティブ幻 想:第2因子 (1回目) ポジティブ幻 想:第3因子 (1回目) ポジティブ幻 想:第1因子 (2回目) ポジティブ幻 想:第2因子 (2回目) ポジティブ幻 想:第3因子 (2回目) M Note. *** 2 Table1 恋愛幻想得点の相関 3 4 5 6 7 8 .493 *** - .091 .099 .115 .063 .272 *** -.068 .012 .609 *** .128 * .075 .192 ** .643 *** .310 *** .406 *** .062 .084 .322 .640 .168 -.034 .111 .400 *** 6.91 2.856 SD 18.79 18.06 ** * p <.0001, p <.01, p <.05 - 75.919 17.05 恋愛ポジティブ幻想 - *** *** .140 * 38.47 9.245 恋人がいる友人(r(245)=.263, p<.0001) 恋人ができた友人(r(246)=.332, p<.0001) 恋人と別れた友人(r(243)=.151, p=.019) ⇒人数が多いほど得点が高くなる 第1因子 - ** .520 *** 23.54 6.656 .432 *** .612 *** 76.47 15.86 .218 *** 39.43 7.727 23.2 6.52 恋人がいる友人(r(241)=.125, p=.052) 恋人ができた友人(r(242)=.107, p=.097) 恋人と別れた友人(r(238)=.133, p=.010) ⇒人数が多いほど得点が高くなる傾向 第2因子と第3因子は有意な相関なし ⇒同じタイプの恋愛幻想どうしは,第1回調査 と第2回調査の間で高い相関 調査協力者 調査協力者 東京外語大の学生259名(男性59名,女性194名, 不明6名,第2回調査時の平均年齢19.38歳±1.11) 実施時期 実施時期 第1回調査2002年7月,第2回調査2003年2月 質問紙の構成 ①恋人がいる人の割合推測:自分の周りにい る同年齢の独身者について,恋人がいる人 の割合を0~100%で推測(恋人推測) ②“恋人がいる人”,“恋人がいない人”イメー ジ:36形容詞対,SD法による7件法尺度 ③恋愛に関する状況:回答者の恋人の有無, 恋人がいる友人の数, 第1回調査以降に 恋人ができた友人,恋人と別れた友人の数 (第2回調査のみ) ④デモグラフィック変数:性別,年齢,入学年 恋愛に関する状況と恋愛幻想との関係 2(第1回調査の恋人有無:あり・なし)×2(第2回調査 の恋人有無:あり・なし)×2(性別:男性・女性)の分 散分析 従属変数:恋愛幻想得点の差得点(第2回-第1回) 恋愛普及幻想 • 第2回調査の恋人有無の主効果 恋人なし(M=-5.51)<恋人あり(M=-1.53) • 第1回調査の恋人有無×第2回調査の 恋人有無の交互作用効果 なし・なし (M=-6.19) あり・あり (M=-4.75) 恋人がいる人の割合推測、“恋人がいる 人”と“恋人がいない人”のイメージは比較 的安定している 2回の調査の間とも恋人がいる/いない回答 者は恋人ができた/いなくなった回答者より 恋愛普及幻想得点が低くなった 本人&友人の恋愛に関する状況が変わる と恋愛幻想得点も変化 ⇒False Consensus 効果と解釈しうる部分も あるが不十分 <なし・あり (M=3.92) <あり・なし (M=0.17) (傾向) <なし・あり (M=3.92) =あり・なし (M=0.17) 動機づけ、恋愛に関する社会的規範の影響 も含めて検討する必要
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