口コミを使った戦略 • 最近は口コミを積極的に使おうという戦略 が増えてきている。 アフィリエイト・プログラム: 口コミ使う販促手法 • 米国で急成長しているインターネットの口コミを使った新 しい販売促進手法。個人や企業の ホームページで商品 を紹介してもらい、その情報をもとに商品が売れたら、 手数料を払う仕組 み。例えば、ワイン愛好家のサイトで、 ワインに関連する商品を紹介してもらう。アフィリエイトは 英語で「加入者」「会員」の意味。 • どのサイトも一律に同じ表現になるバナー広告と違い、 この手法では各サイトの運営者の言葉で商品を説明し てもらうため、販促効果が高い。(略)…。ブックワン(東 京・文京)やアマゾンジャパン(東京・渋谷)などオンライ ン書店で相次ぎ、導入している。 • MJ(日本流通新聞、2001年5月29日)のMJ電脳事典 最近の口コミの本 • ビールスなどと言い方で口コミを喧伝していると ころもある。 • 神田 昌典 口コミ伝染病 お客がお客を連れてくる 実践プログラム フォレスト出版 2001 • セス ゴーディン (著), 大橋 禅太郎 (翻訳) バイラ ルマーケティング 翔泳社 2001 • 原題 Unleashing the Ideavirus • 濱岡裕 消費者間の相互作用 クチコミを中心と して 『マーケティング戦略シリーズ4 消費者行 動』有斐閣 2003出版予定 3節 集団の影響と消費者行動 • 1 集団への同調と逸脱 • 2 準拠集団と消費者行動 1 集団への同調と逸脱 • 流行,ファッション • ジンメル『流行』 • 『ジンメル著作集7 文化の哲学』白水社 1994(新装復刊) p31-61.(1904) • ジンメル『大都会と精神生活』in ゲオルグ・ ジンメル『ジンメル・エッセイ集』平凡社ライ ブラリー(1999)p173-200 • 流行は流行しているファッション(流行)を 取り入れることにより社会に適応したいと いう同調の欲求と、他者と異なるファッショ ンを取り入れることによって独自の存在を 示す差別化の欲求が拮抗して成立する。 • http://www.ec.kagawau.ac.jp/~hori/books/1999_7.html#01 • も参照のこと • 博報堂生活総合研究所『生活定点』博報 堂生活総合研究所 ‘98 • の「人並み」意識 衣生活 • 人と違っていたら • 気になる・恥ずかしい 23.2% • 気にならない 75.1% • 違っている方が個性的でいい 15.9% • But 意識と行動 2 準拠集団と消費者行動 (1)準拠集団のタイプ • 準拠(関係)集団と成員性集団(reference group vs. membership group) • 個人が所属の有無にかかわりなく心理的に自ら を関係づけ、態度や判断のよりどころとしている 集団を関係集団あるいは準拠集団といい、実際 に所属している集団を成員性集団という。 • 北大路書房 社会心理学用語辞典 1995 準拠集団 reference group • 個人が自分の態度を心理的に関係させ準拠させ る集団。個人が自分自身の共通の興味・関心、 態度・価値を保持するとみる集団であり、また自 己評価や態度の評価の基礎とみる集団。準拠集 団と所属集団(前の成員性集団)と一致するとは 限らない。たとえ所属していなくても、所属したい と熱望し、心理的成員性をもっている集団であれ ば、それはその個人にとっては正の準拠集団と なりうる。態度形成・持続に大きな効果をもつこと がある。 • 有斐閣 社会心理学小辞典 1994 • 1次/2次 • 公式的/非公式的 インフォーマル・グループ informal group • 自然発生的に形成される集団。成員相互の密接 な心理的関係に基づいて成立集団である。集団 の目標や規制、役割分担などは非常に不明確で あり、成員間で暗黙のうちに了解され、その集団 固有の規範、集団目標をもつことが多い。幼児・ 児童にとって仲間集団などのインフォーマル・グ ループのもつ役割の重要性が指摘されている。 • 有斐閣 社会心理学小辞典 1994 (2)準拠集団の影響の形式 • ①規範的影響 • ②価値表出的影響 • ③情報的影響(知識機能) ①規範的影響 (1/2) • 準拠集団が同調するように圧力をかけるこ とで行動に影響する事。同調の圧力はグ ループの同一性を維持するポジティブな動 機づけがある場合にも働くし、賞と罰の形 で称賛や制裁を与えるという脅しの動機づ けもある。性格特性によって対人的影響を 受けやすいことがあるという証拠もある。 ②規範的影響 (2/2) • 尊敬や称賛のシンボルは賞や誘因となる。 • 制服を着ないとか、おきまりのノートを買わない。 →周りの非難など。 • 服に意識的な女性は社会的に受容される服を着 る傾向がある。 • 都市化しているところでは対人接触が少なく影響 が少ない。共同社会の崩壊。 • 極端な場合、社会学者いうアノミー状態になる。 アノミーからの回復を求める傾向も生じている。 ②価値表出的影響 • 準拠集団は自己同一性を維持し、自己像を高 揚させる働きがある。 • 自己像が明瞭で安定していることは、重要なこと である。逆に、自分が何者か、自分がどういう考 えの持ち主かが不確かになったとき、私たちは 不安を覚える。そのようなとき、自分が信じる価 値(例:民主主義、人権擁護など)を表明してみる ことは、あやふやになった自己像を再確認するた めに役立つ。さらに、自らの中核的価値を表明す ることによって、自尊心を高めることもできる。 ③情報的影響(知識機能) • 多義的な世界を理解し、意味づけるのに役立つ。 • 私たちは、世界を、組織化されたまとまりのよいものとして 認識したいという欲求がある。理解できない、見通しのも てない世界に生きることは不安であろう。この不安を解消 するために、私たちは、混沌とした世界を整理し、意味づ ける知識を求める。 • 準拠集団(態度)は、私たちが複雑な世界を理解するため の判断や枠組みを与える。いろいろなことが絡み合った複 雑な事態も、ある観点から見ることによって、整理され、首 尾一貫したものとして認識することが可能になる。 • たとえば、ある政治的・宗教的立場をとる人は、世界の動 きを意味のある一連の流れとして理解することができるこ とである。 (3)準拠集団の影響力の決定因 • テキスト p236 図15−4 影響が強い • 社会に受容されることを強く望む • そういう場面やそういう意思決定の経験が ほとんどない • 顕示的(みんなの前で使う、見せる) • 複雑な製品または贅沢な品目 規範的影響をうける • 個人が特定集団の期待に合うように高度 や意見を変えたとき • 服装、クルマのブランド 価値表出的影響を受ける • グループとの心理的つながりをつけるため に、その規範や、価値、態度、行動を受け 入れる。 • メンバーになりたいという理由ではなく変え ることがある。 • 購買前に他人の助言を求めることがある。 情報の影響 • 自分自身の観察や接触では製品やブラン ドの特徴を評価するのが難しい時。 • ほかの人の忠告や使用を証拠として受け 入れる。 影響が弱い • 社会に受容されることをあまり望まない • そういう場面やそういう意思決定の経験が 豊富 • 私的な使用 • 単純な製品または必需品
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