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資料4
4 地方公共団体のオープンデータの取組に関する
支援策の検討
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1 地方公共団体のオープンデータ取組に関する検討課題
現状
○国への要望等に関する地方公共団体へのアンケート・ヒアリング結果は以下の通り。
国への期待・要望
国への支援要望内容
フォーマット等の標
準化 31%
その他
人的支援
その他(ツールの作
8%
成等)1%
32%
技術支援
25%
その他支援
(財政・人的
取組分野の
支援以外)
事例紹介
財政・人的
7%
8%
支援 10%
財政支援
特定 12%
地方公共団体アンケート結果より
(2014年11月内閣官房IT総合戦略室実施)n:1495
66%
地方公共団体ヒアリングより
(2014年11月内閣官房IT総合戦略室実施)n:464
○「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン」の策定
検討項目
○地方公共団体の要望を踏まえた人的支援、財政支援のあり方
○データ形式(タグ、分類等)の標準化の検討
○法令等に基づき地方公共団体等が作成するもので公開の可否が不明確なものの整理
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2
地方公共団体への人的支援策の検討
課題
○地方においてIT人材(データサイエンティスト等)が不足しており、積極
的取組が推進出来ない
○地方公共団体間の情報が共有されておらず、オープンデータの取組に関する
先行事例・成功事例が利活用されていない
○人材の派遣・育成
⇒地域課題の解決等を推進するニーズに応える民間有識者等の人材の派遣、育成
○事例の横展開
⇒既にオープンデータに取り組んでいる地方公共団体の成功事例の横展開
IT総合戦略本部 地方創生IT利活用推進会議における「地方創生に資するIT利活用促進
プラン」の検討と歩調を合わせ検討
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3-(1) オープンデータへの取組にあたって
 地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン(※1)で示したように、これからオープンデータに取り組むにあ
たっては、まずは既存の公開資料に二次利用可能なライセンス(オープンライセンス)を適用することが、オープ
ンデータへの取組の第一歩
【地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインで示した取組のステップ】
①
既に公開済みデータに二次利用可能な利用ルールを適用
②
①について機械判読に適した形式に変換
③
新たに公開するデータは二次利用可能なルールの下、機械判読に適
した形式で公開
④
未公開のデータについても、ニーズがあるものについては二次利用可
能なルールの下、機械判読に適した形式で公開
次項以降のデータ形式に関する標準化については、オープンデータに取組済みの地方公共団体が、さらなるステップ
アップをする際に留意すべき点を整理する。
(※1) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/densi/kettei/opendate_guideline.pdf
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3-(2) 検討項目:データ形式(タグ、分類等)の標準化について
 検討・留意すべき事項として下記3項目に取り組む。
項番
項目
検討内容
(1)
データの分類の標準化
データカタログサイトの分類(政府の情報)と地方公共団体の保有情報では異なる分類も存
在するため、地方公共団体の情報の分類を体系化したユニバーサルメニュー(※1)の分類を
参考に標準分類を検討する。ただし、「観光情報」については、「公共クラウド (※2)」の分
類を活用する。
公共クラウドに現在登録されているのは「観光情報」のみだが、既に約400の自治体が情報
を登録しており、公共クラウドのカテゴリーと分類項目を共通化することで整合を図れ、将来
的なデータカタログサイトとの連携も容易となる。
(2)
推奨ファイル形式
(CSVやRDF等)
利活用しやすく、かつ作成する地方公共団体職員の作業負荷が過大とならないようなファイ
ル形式を検討する。
データ作成時の留意事項
機械判読に適したデータの作成が比較的容易な公共施設、AED設置場所等の位置情報
に係るデータ作成時の留意事項を整理する。
留意事項を整理するにあたっては各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定
の「二次利用の促進のための府省のデータ公開に関する基本的考え方(ガイドライン)別
添2(※3)」及びIPA提供の「共通語彙基盤(※4)」を活用する。
(3)
(※1)
(※2)
(※3)
(※4)
行政サービス関連標準メニュー体系 「NPO団体アスコエ開発、一般社団法人ユニバーサルメニュー普及協会管理・運用」
https://www.chiikinogennki.soumu.go.jp/k-cloud-api/
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/densi/kettei/data/gl26_betten2.pdf
https://www.ipa.go.jp/osc/kyoutsugoikiban
5
3‐(3) データの分類方法について ①

「グループ」を必須入力とし、「タグ1~5」は任意入力。
→ 「グループ」:択一選択。 「タグ1,2,4」:択一選択、 「タグ3」:複数選択。
→ 「タグ5」:グループやタグ1~4で適切な分類が無い場合、自由に設定する。
6
3‐(3) データの分類方法について ②
※一般社団法人ユニバーサルメニュー普及協会
(http://universalmenu.org/)参照。
地方公共団体における分類をUMをベースに整理(案)1/2
データカタログサイトにおける分類
ユニバーサルメニュー(UM ※)ベースの分類
グループ(e-Statの分類)
(17分類) 必須
タグ1(UMカテゴ
リ1)(5分類) 必須
タグ2-1(UMカテゴリ3:住民向け)
(29分類)
タグ2-2(UMカテ
ゴリ3:事業者向
け)(16分類)
(次頁に続く)
no
分類 (択一選択)
分類 (複数選択)
分類 (複数選択)
分類
分類 (択一選択)
1
国土・気象
2
人口・世帯
住民向け情報
(暮らしの情報)
事業者向け情報
3
労働・賃金
行政活動情報
4
農林水産業
観光情報
5
鉱工業
その他
6
妊娠・出産
食品・衛生
届出・許認可
ペット・動物
生活にお困りの方
障がい者支援
消費生活
健康・医療
規制・指導
商業・サービス業
子育て
教育
結婚・離婚
引越し・住まい
就職・退職
7
企業・家計・経済
高齢者・介護
文化・スポーツ・生涯学習
土地取得・建設
8
住宅・土地・建設
環境対策
9
エネルギー・水
10 運輸・観光
ご不幸
市民活動・コミュニティ
戸籍・住民票・印鑑登録等 防災
税
防犯
11 情報通信・科学技術
国民健康保険
救急・消防
入札・契約
12 教育・文化・スポーツ・生活
国民年金
その他
13 行財政
水道・ガス・電気
セミナー・イベント
14 司法・安全・環境
交通
駐輪・駐車
都市計画
ごみ・環境保全
相談窓口
15 社会保障・衛生
16 国際
17 その他
カタログサイトとの共通分類
将来的なデータカタログサイトと地方公共団体の連携を考慮し、
データカタログサイトの「グループ」を踏襲し設定しておくことが望ましい
(次頁に続く)
税金
労働・雇用・社会保障
商工業支援
企業立地・企業誘致
防災
貿易・海外ビジネス
民間委託等の推進
施設
その他
固定分類
タグ1~3は固定分類とし、択一あるいは複数選択とする。
7
3‐(3) データの分類方法について ③
「観光情報」については、既に約400の自治体が運用・
管理を行っている「公共クラウド」の分類を活用する。
地方公共団体における分類をUMをベースに整理(案) 2/2
ユニバーサルメニュー(UM)ベースの分類
(前頁続き)
no
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
分類
(前頁続き)
公共クラウドベースの分類
タグ2-3(UMカテゴリ3:行政)
(19分類)
タグ2-4(UMコンテ
ンツタグ)(11分類)
タグ3(観光:中ジャンル(小ジャンル))
(29分類)
タグ4
分類 (複数選択)
分類 (複数選択)
分類 (複数選択)
分類(自由記述)
区市町村の基本情報
政策・計画・取組
条例・規則
財政
監査
届出
申請
自然景観
施設景観
その他(遊ぶ)
名産品
支給・支援
公園・庭園
その他(買う)
イベント
施設
動・植物
文化史跡
郷土料理店
その他(食べる)
情報啓発
広報・報道
神社・仏閣
車
統計
シティプロモーション
刊行物
地図
統計・調査・報告・観測データ
例規
地域風俗・風習
その他(アニメ・音楽舞台)
その他(映画・ドラマロケ地)
その他乗り物
旅館
ホテル
白書
その他(名所)
民宿・ペンション
その他
祭事
その他(泊まる)
その他
組織・体制
情報公開
選挙
その他
12
広聴
イベント
13
財産の有効活用
イベント鑑賞
14
人事・採用
その他(イベント)
15
首長
文化施設
16
議会
レジャー・スポーツ
17
審査会・審議会・委員会
温泉
固定分類
(自由記述)
公共クラウド中ジャンルに複数
存在する「その他」(下線箇所)
については小ジャンルを設定
自由分類
タグ4はグループやタグ1~4で適切な分類が無い場合、自由に設定する。
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3-(3) ファイル形式について
 公開する情報の形式によって機械判読に適したデータは異なる。
そこで、各情報の形式に推奨されるファイル形式(拡張子)を以下に整理する。
情報の形式
表形式
文書形式
情報の種類
予算・決算、統計、また公共施設やAEDの位置など位置情報を含むもの
報告書や報道発表資料など、文字や図形、画像等が混在しているもの
地理空間情報 地図上の特定の領域の人口密度や交通量を表す際には、線や面などのベクト
ルデータを表現可能なファイル形式が適してる
推奨される拡張子
.csv
.docx
.xml
.gml
.kml
<注意事項>
本書が示す機械判読に適したデータは、必ずしも人が読みやすいとは限らないことに留意すべきである。このため、必要で
あれば、機械判読に適した形式と人に読みやすい形式の2種類のファイルを用意して公開することも考慮すべきである。
(一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構 「オープンデータガイド第1版※」 より引用)
※ http://www.opendata.gr.jp/news/1407/140731_000866.php
9
3‐(4) データ作成時の留意事項
データ作成にあたっては、各種標準に則り作成することが望ましい。
 表形式のデータの場合:
ISOやRFCといった標準化の他、すでに公開されている以下のようなガイドラインや標準化の取組を参
照する。
 内閣官房IT総合戦略室で策定した「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン オープンデー
タをはじめよう ~地方公共団体のための最初の手引書~」
 各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定の「二次利用の促進のための府省のデー
タ公開に関する基本的考え方(ガイドライン)別添2」
 オープンデータ流通推進コンソーシアム(現 オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構
(VLED))の「オープンデータガイド ~オープンデータのためのルール・技術の手引き~」
 共通語彙基盤の「情報交換パッケージ(IEP)ver.1.0」
注)文書形式のデータの場合:
白書やレポート等、主に人が読むことを想定した情報(文書)については必ずしもCSV形式である必要はないが、OfficeツールやAdobe Acrobat
等PDFツールの見出し機能等を用い、構造化された文章とすることが望ましい。
→文書作成ツール(MS Word等)の構造化機能等を使用し、見出しや本文、図表番号等を識別できるようにする。
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3-(5) 地方公共団体に関する今後の検討課題(事務局案)
 前述の取組を踏まえた今後の取組方針(案)
 DATA.GO.JPのシステム変更が必要になるものについては、総務省行政管理局や関係府省庁と連携して取り組む。
スパン
項目
現在の取組
• データ形式(タグ、 • ①データの分類方法 ②
分類等)の標準
ファイル形式 ③データ作
化の検討
成時の留意事項 に関し
て検討する
• ①データの分類方法については、必ずしも必ず準拠
する必要は無いが、今後DATA.GO.JPと連携する
際には当分類に沿って登録する
• データの分類方
法の公開
• データの分類方法の整理
結果を手引書に記載し公
開する
• 現在の取組における①データの分類方法の標準化
を行い手引書に記載して公開
• DATA.GO.JPに
おける地方公共
団体との連携方
法の検討
• DATA.GO.JPに地方公共
団体のオープンデータを登
録するための方法について
検討する
• 連携方法としては①地方公共団体自身でデータ登
録が可能となるようDATA.GO.JPに登録機能を追
加 ②CKANのハーベスト機能などを活用し、地方
公共団体のオープンデータサイトとシステム的な自動
連携 の2方式が考えられる
• DATA.GO.JPに
おける地方公共
団体との連携
• DATA.GO.JPに地方公共
団体のオープンデータを登
録する
• DATA.GO.JPにおいて、政府に加え複数の地方公
共団体も含めた横断検索が可能となる
短期的な取
組
中・長期的
な取組
取組内容
備考
取組主体(案)
内閣官房IT総合戦略室
内閣官房IT総合戦略室
内閣官房IT総合戦略室
総務省行政管理局
地方公共団体
内閣官房IT総合戦略室
総務省行政管理局
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