© 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. アントセンスロゼ 安心・安全 8つの秘密 株式会社堀場製作所 医用システム事業推進部 斉藤憲祐 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 血糖測定に関する最近の話題・動向 年 7月 2004 薬事法 一般名称毎にクラス分類 (Ⅰ~Ⅳ)を設定 (薬食安発第0720022号) 改正薬事法:医療機器分 類の明確化 2005 英国において穿刺器具のB型 肝炎感染による死亡2例の報 告 穿刺器具の注意喚起 (薬食安発第0303001号) 11月 2006 3月 3月 2007 感染 マルトースに関するSMBGへ の注意喚起、添文改訂指示 (薬食安発第0929003号) 9月 4月 誤測定 自己検査用グルコース測 定器承認基準の制定(クラ スⅢ) (薬食安発弟0302006号) 5月 2008 5月 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. PAMの影響による低血糖症 例の報告 医療安全情報1 データの信頼性 偽高値 2008年8月 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 操作間違いのリスク 操 作 2009年1月 医療安全情報2 穿刺器具 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 安心・安全の8つの秘密 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. チップフィルターによる感染対策 患者バーコード管理&外部出力 幅広い測定レンジ 妨害物質の影響を受けにくい 溶存酸素の影響を受けにくい ヘマトクリットの影響を受けにくい 標準物質による電極の校正機能 標準法との良好な相関 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 安心・安全によるメリット ロゼの特徴 使用者のメリット チップフィルターによる血液の点着後、装置にチップを 他人の血液が付着することによる感染リスクを低減す 装着 ることができます。 患者バーコードの読み取りおよびデータの外部出力 端子 患者の取り違え、測定結果のご記入、レセプトの請求 漏れを防止することができます。 10-999mg/dLと幅広い測定レンジ 高血糖患者(糖尿病性ケトアシードス)でも血糖値を報 告することが可能です。 マルトースの点滴の患者でも血糖値を正確に測定可 妨害物質(マルトース、アスコルビン酸)の影響を受け 能です。 ません。 アスコルビン酸の投与中のガン患者でも血糖値を正 確に測定可能です。 溶存酸素の影響を受けません。 ICU、救急救命センター、術後の酸素マスク使用中の 患者でも血糖値を正確に測定可能です。 毛細管血でも静脈血でも同じデータを報告可能です。 ヘマトクリットの影響を受けません。 ヘマトクリットが高い新生児・脱水患者でも血糖値を正 確に測定可能です。 電極を標準品で校正することが可能です。 校正された電極で担保された測定結果を使用すること が可能です。 標準法(ヘキソキナーゼ)との良好な相関関係があり 検査室の大型血糖機器と互換性のある測定結果を使 ます。 用することが可能です。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密1 血液による感染防止 機器本体を患者に近づける必要がなく、 血液感染のリスクが低減されます。 サンプリングしてから機器にチップをセットしますので、血 液で汚染された機器本体は患者さんに近づきません。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密1 血液による感染防止 SMBG機器 POCT機器 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 最悪のシナリオ1:血液感染 C型・B型肝炎患者あるいはHIV患者さん の後で、測定される患者さんには感染のリ スクがあります。 イギリスではB型肝炎による死亡例が報告 されています。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 針刺し事故による感染率 B型肝炎ウィルス(HBV)が6~30% C型肝炎ウィルス(HCV)は 0.4~6.0% エイズウィルス(HIV)は 0.25~0.4% © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密2 患者バーコード管理&外部出力 患者 報告書 医師 経時変化 患者ID+血糖値 ドッキングステーション ホスト コンピューター 事務 レセプト 精度管理 患者ID+血糖値 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 技師 秘密2 患者バーコード管理&外部出力 SMBG機器 誤記入・患者間違い POCT機器 ホスト コンピューター © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 最悪のシナリオ2:患者間違い・誤記入 血糖値の低い患者を高血糖と間違えて判 断してインスリンを投与してしまうと低血糖 状態となり、昏睡あるいは死に至るケース があります。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密3 幅広い測定レンジ 血糖値10mg/dLから999mg/dLまで幅広く測定可能 図、アントセンス ロゼの評価結果(東京大学医学部附属病院 評価) 図、簡易自己血糖測定器の希釈直線性評価結果 糖尿病52(10): 859~864、2009 東京女子医科大学糖尿病センター検査室 三浦 文子ら © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 測定レンジが広い理由 リン酸緩衝液によりセンサー部分が浸されてい るためです。 反応に必要な酸素が保持されています。 反応を妨げる生成物を速やかに取り除いています。 バッファ(リン酸緩衝液)タンク © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 最悪のシナリオ3:測定レンジが狭い場合 600mg/dL以上の血糖値を示す患者(糖尿 病性ケトアシードスなど)ではHigh表示とな り、血糖値が不明のため、検査室の大型 機器で再測定する必要があり、迅速な治 療が遅れます。 血糖を下げる場合には、一気に血糖値が 下がらないように、少しずつ下げる必要が あります。High表示では治療は開始できま せん。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密4 妨害物質の影響 図、アントセンス ロゼの評価結果(社内評価) 図、簡易自己血糖測定器の評価結果 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 糖尿病52(10): 859~864、2009 東京女子医科大学糖尿病センター検査室 三浦 文子ら 過酸化水素電極法 全血検体 血球分離膜 Tip filter Cartridge film 血球成分をろ過して血漿サンプル 血漿成分 拡散制限膜 GOD固定化膜 (GOD) Glucose + HO2O2 → H2O2 + Gluconic acid 過酸化水素選択透過膜 H2 O 2 アスコルビン酸などの還元物質の影響を回避 過酸化水素電極 Anode (Pt): 2 H2O2 → 4 H+ + 2 O2 + 4eCathode (Ag): 4 H+ + O2 + 4e- → 2 H2O © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. マルトースが影響を与える理由(反応原理) 酵素の反応基質特異性 補酵素にPQQ(ピロロキノリンキノン)を用いた酵素GDH (グルコースデヒドロゲナーゼ)はグルコースだけでなく マルトースとも反応し正の誤差を与えます。 e- 測定値 マルトース © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. アスコルビン酸が影響を与える理由(反応原理) アスコルビン酸の還元特性 電極法では還元性物質であるアスコルビン酸は電極と 直接反応し正の誤差を与えます。 e- 作用極 測定値 対極 GOD(グルコース酸化酵素)を用いた比色法ではアス コルビン酸が過酸化水素と色素反応を阻害するために 負の誤差を与えます。 GOD(グルコース酸化酵素) グルコース + O2 + H2O → グルコノラクトン + H2O2 アスコルビン酸 POD(ペルオキシダーゼ酵素) 4-アミノアンチピリン + H2O2 → 色素 + H2O © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 最悪のシナリオ4:マルトースの影響 GDH電極法ではマルトースによる正の影 響を受けるため、インスリンが投与され、 低血糖昏睡・死亡例が報告されています。 GDH電極法のメーカー:二プロ、ロシュ、三和化学 19mg/dLを290mg/dLと報告したため、イン スリンを投与され死亡した例が報告されて います。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 最悪のシナリオ5:アスコルビン酸の影響 アボット(機種名)では正の影響を受けるた め、インスリンが投与されて低血糖昏睡あ るいは死亡する恐れがあります。 テルモ(機種名)では負の影響を受けるた め、グルコースを点滴され高血糖性昏睡に より死亡する恐れがあります。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密5 溶存酸素の影響 図、アントセンス ロゼの評価結果(東京大学医学部附属病院 評価) 図、簡易自己血糖測定器の評価結果 糖尿病52(10): 859~864、2009 東京女子医科大学糖尿病センター検査室 三浦 文子ら © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 溶存酸素が影響を与える理由(反応原理) 酵素の反応特性 GOD電極法では酸素が存在すると、酸素反応が2通り同時 に起こります。(下記A,B反応) 反応A GOD グルコース + 2[ Fe(CN)6] 3- → グルコノラクトン + 2[ Fe(CN)6] 42[ Fe(CN)6] 4- → 2[ Fe(CN)6] 4- + 2e反応B グルコース + O2 + H2O 測定値 GOD → グルコノラクトン + H2O2 反応Bでも同時にグルコノラクトンが発生、その結果反応A の速度が遅くなり負の影響を与えます。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. アントセンスが溶存酸素の影響を受けない理由 システムの特徴 過酸化水素電極を使いシンプルな反応系なので妨害反応がありません。 バッファタンク、空気中から十分酸素が供給されるので、酸素不足による 反応低下が起こりにくい仕組みです。 GOD グルコース + O2 + H2O → バッファタンク O2 O2 O2 測定値 カートリッジ O2 O2 グルコノラクトン + H2O2 大気 O2 巻き取り リール キャップ膜 アントセンスⅢ 供給 リール 測定位置 点着 位置 H2O2(過酸化水素)電極 キャップ膜 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 保水膜 拡散制限膜 GOD膜 H2O2選択膜 O2 アントセンス ロゼ 最悪のシナリオ6:溶存酸素の影響 SMBG機器は溶存酸素により負の影響を 受けるため、グルコースを点滴され高血糖 性昏睡により死亡する恐れがあります。 SMBG機器では溶存酸素により静脈血を 使用すると毛細管血より高値を示します。 そのため、インスリンを投与し、低血糖状 態となり、昏睡あるいは死に至る恐れがあ ります。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密6 ヘマトクリットの影響 図、アントセンス ロゼの評価結果(東京大学医学部附属病院 評価) 図、簡易自己血糖測定器の評価結果 糖尿病52(10): 859~864、2009 東京女子医科大学糖尿病センター検査室 三浦 文子ら © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. チップフィルターによる血球分離 ポアサイズ=0.08μm チップフィルタによる 血球分離 全血検体でも血球の 影響を受けない 赤 血 球 (8μm) 5μm <チップフィルタ : 血球分離膜の電顕写真> © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. ヘマトクリットの影響 を受けにくい SMBGがヘマトクリット影響を受ける理由 全血で測定しますが、試薬と反応する グルコースは血漿中に含まれています。 センサー チップ 試薬反応部 グルコース ヘマトクリット 60% © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. ヘマトクリット 20% 最悪のシナリオ7:ヘマトクリットの影響 SMBG機器はヘマトクリットにより負の影響 を受けるため、グルコースを点滴され高血 糖性昏睡により死亡する恐れがあります。 新生児、脱水症では高ヘマトクリットを示し ます。 透析患者では低ヘマトクリットを示します。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密7 標準物質による電極の校正機能 図、校正機能なし (簡易血糖自己測定器の試験紙包装開封後の影響▲:開封保管 糖尿病53(1): 42~47、2010 陣内臨床検査部 井島 廣子ら 日差再現性 コントロールN 400 コントロール測定値 (mg/dl) ●:密封保管) 300 200 100 0 0 3 図、校正機能あり (アントセンス ロゼ 東京大学医学部付属病院検査部評価) © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 6 9 Day 12 最悪のシナリオ8:校正機能のエラー 電極の不具合、電極の劣化を把握するこ とができないので、異常データを予測する ことができません。 電極チップが劣化すると血糖値が高く報告 されるので、インスリンを投与してしまうと 低血糖状態となり、昏睡あるいは死に至る 恐れがあります。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 秘密8 標準法との良好な相関関係 血糖測定の標準法(ヘキソキナーゼ法)との良好な相関 東京大学医学部附属病院検査室評価 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 過酸化水素電極法 全血検体 血球分離膜 Cartridge film 測定系は検査室と同じ反応原理 血漿成分 拡散制限膜 GOD固定化膜 (GOD) Glucose + HO2O2 → H2O2 + Gluconic acid 過酸化水素選択透過膜 H2 O 2 過酸化水素電極 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. Anode (Pt): 2 H2O2 → 4 H+ + 2 O2 + 4e- 全自動グルコース測定装置 GA-1170 Cathode (Ag): 4 H+ + O2 + 4e- → 2 H2O 検査室の装置:GOD過酸化水素電極法 トレーサビリティ体系 操 作 法 材 料 実 施 SI単位系 トレーサビリティ 高純度標準物質 (NIST SRM 9 1 7 b) NIST ID- M S 一次血清標準物質 (NIST SRM 9 6 5 ) NIST JSC C 勧告法 (除蛋白・ HKG6 PD法) 常用参照標準物質 JSCC/Reccs ( JCCRM- 5 2 1 ) 製造業者社内標準測定法 製造業者製品 校正物質 製造業者 日常測定操作法( 酵素法) 日常試料 検査室 測定結果 不確かさの大きさ グ ル コ ー ス の 測 定 体 系 アントセンスロゼ HORIBA製校正液(グルコース標準液)で24時間ごとにキャリブレーションを実施後、 精度管理試料を測定し測定値を確認して、日常試料を測定する。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. POCTガイドライン 項 目 1、取り扱い説明書 ガイドライン抜粋 医療機器取扱説明書・添付文書記載項目に従う ・影響薬剤および共存物質 ・感染防御 2、システム 外部出力機能を有する(データの一元管理) 3、被験者へのデータ提供 プリントアウトによる報告書、あるいは画面表示機能 4、検査データの保証 校正物質、あるいは何らかの方法で装置が校正できる 精度管理できる物質、または方法を有すること 5、試薬 試薬の保存・保管の条件、使用期限、ロット番号等を 明記する 6、機器・試薬の扱いやすさ 操作手順が簡便である © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. 新しいグルコース分析装置の特徴 持ち運びできる血糖検査室 バーコード対応 簡単操作 (日本語表示、ナビゲーション、、) 機動性 (コンパクト、即時性、、) 新開発チップフィルタ 血球分離、感染リスクの低減 検査データの保証 測定原理: 過酸化水素電極法 校 正 : ライブキャリブレーション 精度管理: 専用コントロール溶液 装置管理: トラブル時の原因追求 アントセンス ロゼ チップフィルタ © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved. ご清聴ありがとうございました。 © 2009 HORIBA, Ltd. All rights reserved.
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