ビタミンA欠乏症 1.ビタミンA欠乏症の現状 2.欠乏の影響 3.ビタミンAの働き 4.ビタミンAを含む食品 5.対策 6.課題、問題点 ビタミンA・キッチンガーデン担当:佐藤宏充 大田黒紀人 <ビタミンA欠乏症の現状> 世界では毎年妊娠に関連した原因で約60万人の女性が死 んでいる。ネパールでは、ビタミンAを彼女達に摂取させること により、死亡率を約44%減少することができた。インドネシア では、200万人以上がビタミンA欠乏症で、深刻な問題となっ ている。世界中で、就学年齢前の1億人以上の子どもたちが ビタミンA欠乏症にかかっている。多くの国で、妊娠出産年齢 の女性にもビタミンA欠乏症が広がっている可能性がある。現 状にバングラのビタミンA補給率(6-59ヶ月児)1998年-2000年 は73%です(ユニセフのデータ)。 <欠乏の影響> ビタミンAの欠乏はとくに子どもたちを感染症にかかりやす くし、感染した時の症状を重くする。ビタミンAを補給すると、 子どもの死の危険が推定で約23%減少する。ビタミンAの欠 乏は発展途上国において子どもが失明になる最大の原因に なっている。バングラの5歳未満児の栄養不良(1995-2000) は消耗症が18%、発育阻害が55%らしい。(ユニセフのデー タ)そして、栄養不良の原因の一つはビタミンAの欠乏です。 特に発育阻害はビタミンAも多く関わっているます。 <ビタミンAの働き> ビタミンAは通常、肝臓に蓄えられ、免疫系を正常に機能させ、 皮膚の上皮細胞や眼球の表面、口腔、消化管や呼吸器系を守 るうえで重要な役割を果たしている。ビタミンAは免疫系を機能 させ、マラリアなどの感染症の症状を緩和するうえで不可欠なこ とがわかっている。ビタミンAが不足して、それらが保護されなく なると、子どもは感染しやすくなり、感染時の症状が重くなること が多い。 欠乏の程度によって異なるが、ビタミンAが欠乏すると子ども の眼球に様々な症状があらわれる。最も軽い場合は、眼球内の かん状体、暗いところでものを見るために必要なロドプシン色素 を生成しなくなって、夜盲症になる。重い場合は結膜や角膜に 病変がおこり、放置すると部分的に、あるいは完全に失明して 取り返しがつかなくなる。 <ビタミンAを含む食品> ビタミンAは母乳、レバー、卵、全乳にレチノ―ルとして含 まれる。ビタミンAの前駆物質のカロチンは葉緑野菜、オレ ンジ色や黄色の果実、赤やしの油に含まれ、腹壁中でレチ ノ―ルに変わる。 <対策> インドネシア政府は第1に、母親の健康や栄養を改善する為に、 産後1ヶ月までのすべての母親に高単位のビタミンAのカプセルと 2回分の駆虫剤を配っている。母親が十分にビタミンAを摂取すれ ば、その子どもは母乳を通じて必要な量のビタミンAを摂取するこ とができる。第2に、ビタミンAの豊かな食品の摂取を奨励した。卵 やホウレンソウなど、ビタミンAが豊富な食品はいつでも入手でき るのにもかかわらず、母親やコミュニティーのリーダーは、それら の食品が優れたビタミンA源であることをほとんど知らないのが、 問題である。 <課題> 私達はバングラディッシュの人々に対し第1に、ビタミンA の必要性を伝えるべきであろう。そのうえで、どの食品を摂 取するのが効果的であるかを伝えるべきである。そのような 根底知識を植え付けたあとで、キッチンガーデンを奨励して いくことが私達の課題であろう。 <問題点> ・どのようにして彼らにビタミンAの知識を植え付けさせるのか? ・どのようにしてそれを継続させるように私達が伝えるのか?
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