2004年度 情報技術特論 ~ネット技術とシステム開発~

2007年度
基礎心理学特講・8/情報技術特論
ネット技術とシステム運用(1)
http://www2.ikuta.jwu.ac.jp/~kuto/2007/tokuron/
授業担当:久東 光代
この授業のねらい
インターネットを中心とした情報通信技術発祥の経緯
と歴史を理解する
 インターネットを中心としたグローバルなネットワーク
の構造と仕組みを理解する
 ネットワークを支える基本技術に関する知識・技術を
習得する
 ネットワークの仕組みの背景にある発想(考え方)を
理解する
 インターネットの各種サービスの仕組みを理解する
 インターネットの各種サービス(DNS、Web、メール)
を提供するサーバを構築できる

ネットワーク概論 2007 久東
2
この授業の進め方
知識・技術だけでなく
発想のしかたや考え方を
講義で
 ワークシートによる確認で
 グループワークによる調べ学習で
 調査結果、考えの発表で

より良い組み合わせで学習
ネットワーク概論 2007 久東
3
授業予定
授業回
日程(火3)
講義/実習の別
授業内容(予定)
1
9月25日
講 義
オリエンテーション、導入
2
10月2日
講 義
情報化社会および情報ネットワークの進展
LANに関する基本知識・技術①
3
10月9日
講 義
LANに関する基本知識・技術②
4
10月16日
実 習
CUI環境におけるUNIXのコマンド操作
5
10月23日
実 習
Linux環境の仕組みと構築① ~Fedora Coreのインストール~
6
10月30日
実 習
Linux環境の仕組みと構築② ~LANの設定と接続確認~
7
11月6日
実 習
Linux環境の仕組みと構築③ ~ユーザ登録とリモートログイン~
8
11月13日
講 義
TCP/IPとインターネットの仕組み、コンピュータ同士のネットワーク接続
8
11月20日
実 習
DNSサーバの仕組みと構築
10
11月27日
実 習
WWWサーバの仕組みと構築
11
12月4日
実 習
メールサーバの仕組みと構築
12
12月11日
実 習
その他のネットワークの仕組み ~ファイル・プリンタの共有~
13
12月18日
講義・実習
情報システムの運用と管理① ~システムのメンテナンス~
14
1月8日
講義・実習
情報システムの運用と管理② ~セキュリティ~
1月22日
最終課題提出締切(予定)
授業用WebのURL
http://www2.ikuta.jwu.ac.jp/~kuto/2007/tokuron/
演習室では・・・
自分のメディアの中に、起動用ショートカット
を作成しよう!
自宅などでは・・・
ブラウザの「お気に入り」に登録しよう!
ネットワーク概論 2007 久東
5
履修上の心構え
インターネットの仕組みに関心を持とう
 ネットワークの利用者から、提供者・開発者へ視
点を転換しよう
 知ること、できることを目指そう
 発想すること、考えことを大事にしよう
 好奇心を持とう
 楽しく学ぼう
 グループワークを協力的に行おう

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6
成績評価について
 出席
 課題への取り組みの度合い
 提出物(ワークシート、実習課題)
 小テスト(進度に応じて)
 小レポート
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7
授業予定
第1回
導入、事前チェックシート記入
 インターネット発祥の経緯と歴史

ネットワーク概論 2007 久東
8
学習目標
第1回
通信技術の発展過程について説明できる
 ネットワークとは何かにについて説明できる
 LANの仕組みと基本構成について説明できる
 パソコン内部のハードウェアとネットワーク機器
の名称と機能を説明できる
 インターネットの仕組みについて説明できる
 プロトコルとは何か説明できる
 IPアドレスとは何か説明できる

ネットワーク概論 2007 久東
9
事前確認チェックシートの記入
問1 通信手段にはどのようなものがある?
通信手段の発展 ~各手段の特徴を知る~
言葉に出す
 ボディーランゲージ
 動物の遠吠え
 松明、狼煙(のろし)
 手旗信号
 飛脚
 郵便(葉書、手紙)
 電報(電信)

電話
 無線電信
 ポケットベル(ポケベル)
 携帯電話、PHS

コンピュータ通信へ
ネットワーク概論 2007 久東
12
通信手段の特徴
時間
同時性(速)←→
遅延性(遅)
距離
近
方向
問2
い
片方向
←→
遠
←→
双方向
い
通信手段の特徴を、まとめておこう!
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13
モールス信号 ~ディジタル通信の起源~
 1844年、サミュエル・モールスの発明
 短音・(トン)、長音-(ツー)
の符号の組み
合わせで文字を表示
 使用頻度順を、音の長さで表記

頻度が高いほど、短い音
 情報を、電気のオン(1)、オフ(0)で表現
問3 自分の氏名を、モールス信号で表現してみよう!
ネットワーク概論 2007 久東
14
ネットワーク概論 2007 久東
15
電話の発明①
1876年、グラハム・ベルによる電話機の発明
 音声を電気信号に置き換えた通信
 電話の仕組み・・・糸電話の応用




音声による振動を電気信号へ変換
振動版、コイル、電線・・・
日本では・・・






明治22年、公衆市外電話実施
昭和9年、国際電話開始
昭和44年、プッシュフォン
昭和48年、FAXサービス開始
昭和54年、自動交換機による全国自動ダイアル即時化
加入率、1% → 1980年代中頃に100%
ネットワーク概論 2007 久東
16
電話の発明②

管理者





電気通信省から昭和27年、日本電信電話公社(電電公社、
NTTの前身)発足
昭和28年、国際電信電話株式会社(KDD)発足
昭和60年、通信の自由化、NTT(日本電信電話株式会社)
へ民営化
第二電電(現KDDI)、日本テレコム・・・
多くの電話会社、携帯電話会社の設立
ダイアル式からプッシュフォン式へ(1966)
 電話回線とモデムを使ったコンピュータ通信

ネットワーク概論 2007 久東
17
インターネットの歴史と発展
 ARPANET

1969年12月、アメリカの国防省ARPA(高等研
究計画局)機関による軍事目的で4台のコン
ピュータ接続が始まり
 商用インターネットの始まり
1969年、アメリカの電話会社AT&T
 UNIXの開発

ネットワーク概論 2007 久東
18
インターネットはネットワーク?
 1990年代中頃からインターネット普及
プロバイダの激増と高速化
 1969年 アメリカ合衆国 ARPANETが起源
 初期のインターネットであるUSENET、CSNET

 日本のネットワーク
JUNET(大学同士の接続)から
 バックボーンのNFSNETへ

ネットワーク概論 2007 久東
19
そもそも「ネットワーク」とは?
 さまざまな“網”・・・network
航空網、電車網、道路網、水道網、放送網・・・
 遠く離れた地へ人、モノ、情報を運ぶ・・・

 ネットワークへ接続する装置
電話網を使い、アナログ音声をデジタルデータへ
変換
 音響カプラ→モデム→ADSLモデム、ルータ

問4 ネットワークで、何ができるか?
ネットワーク概論 2007 久東
20
ネットワークでできること
 ファイルの共有
 チャット
 プリンタの共有
 掲示板(BBS)
 情報発信
Web
 ブログ
 メール
 ネットショッピング
 メーリングリスト、
 ネットオークション
ニュースグループ
問5 あなたは、どれを利用している?
ネットワーク概論 2007 久東
21
授業予定

LANおよびインターネットの特性と構成




第2回
用語確認事前チェックシート記入
LAN (Local Area Network)の特徴と分類
TCP/IPネットワークの特性
インターネットを支えるサーバの構築と管理



実習課題1
ネットワーク構成機器管理(イーサネット、ルータ、HUB)
ネットワークサーバ管理(DNS,WWW,メール)
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22
学習目標
第2回
LANの仕組みと基本構成について説明できる
 パソコン内部のハードウェアとネットワーク機器
の名称と機能を説明できる
 インターネットの仕組みについて説明できる
 プロトコルとは何か説明できる
 IPアドレスとは何か説明できる

ネットワーク概論 2007 久東
23
コンピュータ同士を接続しよう

LAN(Local Area Network)「構内通信網」


会社、学校などのひとつの建物や組織内のネットワーク
ユーザによるメール、ファイル共有、グループウェア利用
コンピュータ、ケーブル、スイッチングハブか無線によ
る接続、ゲートウェイを介してインターネットへ
 LANからWANへ(Wide Area Network)へ
 通信速度:10Mbps→100Mbps→1Gbps→10Gbps



回線の種類:フレームリレー、ATM、イーサネット、ADSL、
CATV、光ケーブル(FTTH)
通信業者:プロバイダ(NSP Network Service Provider)
ネットワーク概論 2007 久東
24
ネットワーク接続のルール
~会話の規約=プロトコル~
交通ルール → 道路交通法
 ネットワーク通信の世界 → 多くのルール
 コンピュータの世界の言葉の違い
 コンピュータ間の会話のルール = プロトコル
 会社・組織独自 → 個人レベルで共通
 個別メーカー → 業界標準デファクトスタンダード
→ 国際規格として標準化



イーサネット(Xerox → IEEE)の発展
Internet Draft → RFCによる採用
ネットワーク概論 2007 久東
25
基本になるネットワーク LAN
~LANを構成するもの①~

ノード:通信機器


リンク:伝送媒体




ホスト(パソコン、サーバ)、ルータ、スイッチなど
ケーブル、無線
銅線、光ファイバ、無線電波
異なる通信速度
スイッチ(スイッチングハブ)


サーバ、パソコン同士を通信ケーブルで接続
インターフェイス、ポートで伝送先を判断
ネットワーク概論 2007 久東
26
基本になるネットワーク LAN
~LANを構成するもの②~

LANの通信データ
= パケット(小包)、または、フレーム




制御データ部分 = ヘッダ
実データ部分 = ペイロード
メールの例で・・・
通信速度
データの単位:ビット
 通信速度の単位:1bps (bit per second)
1000kbps = 1Mbps 1000Mbps = 1Gbps

ネットワーク概論 2007 久東
27
ハードウェアを見てみよう①
~コンピュータの中身~
 CPU
(Central Processing Unit)
 ハードディスク
 RAM (Random Access Memory)
 ROM (Read Only Memory)
 USB(Universal Serial Bus)ポート
 マザーボードとチップセット
 ASIC
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28
⑥ハードディスク装置
①マザーボード
(CPUなど)(中)
④CD-R/W装置(上)
⑤MOディスク
装置(下)
②メインメモリ(RAM)(中)
⑦拡張ボード
⑧USBポート
③フロッピディスク装置
前
ネットワーク概論 2007 久東
29
ハードウェアを見てみよう②
~コンピュータをつなぐネットワーク機器~

NIC (Network Interface Card)


LANケーブル


ツイストペアケーブル(UTP)、光ファイバケーブル
ハブ (HUB)



コンピュータ側に付属しているネットワークとのインタフェー
ス機器
リピータハブ (Repeater Hub)
スイッチングハブ (Switching Hub)
ルータ (Router)
ネットワーク概論 2007 久東
30
ハードウェアを見てみよう③
~LANケーブル~

ツイストペアケーブル






光ケーブル




UTP (Unshielded TP)とSTP (Shielded TP)
ストレートケーブルとクロスケーブル
CAT3(10Mbps), CAT5(100Mbps), CAT5e
(1,000Mbps ギガビットイーサ)
最長 100mまで
RJ-45コネクタ
光の透過率の高い石英素材、コアとクラッド
マルチモードとシングルモード
長距離、高速通信 (10Gbps)に対応
同軸ケーブル
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31
LANにパソコンをつなぐには
 NICのドライバの設定・・・WindowsXP
環境では、大体、設置済み
 ケーブルの確認
 TCP/IPの設定
 IPアドレスの設定
 ネットワーク情報の確認
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32
無線LANとは?
 無線LANの規格
 IEEE802.11
 通信速度(11~54Mbps)により、b, a, g
 無線LANに必要な機器
 クライアントカード
 アクセスポイント(AP)
 ホットスポット
 駅、空港、ホテル、喫茶店、ファーストフードなどにあるパ
ソコン、携帯端末の接続ポイント
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33
LANのいろいろなつなぎ方

トポロジ = ネットワークの接続形態





スター型
バス型
リング型
ピアツーピア型
ポイントツーマルチポイント型
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34
LANの規模
 小規模LAN
 家庭内LAN
 中規模LAN
 VLAN
(Virtual LAN)
仮想LAN
 物理的に離れた位置にあるクライアント同士

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35
小規模LANの構成
~身近な機器で、LANを構築~
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ファイル共有のしくみ①

ファイル共有の便利さ





文書などのファイルの共有化
提出物の管理(授業フォルダ)
セキュリティの管理 → 授業フォルダの例
異なるOS間でのデータのやり取り
ファイルサーバのしくみ



UNIX → NFS (Network File System)
Windows → CIFS (Common Internet File
System)
Macintosh → Apple Talk
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37
ファイル共有のしくみ②
 代表的なソフトウェア
 samba UnixとWindows間のファイル共有
 Netatalk UnixとMacintosh間のファイル共有
 nfsd
 FTP など
 ファイルのアクセス権管理
 パーミッション
 ユーザ単位、グループ単位
 読み取り権、書き込み権、実行権
 排他共有
 ファイルへの同時アクセスの制御
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プリンタ共有のしくみ
 ローカルプリンタの利用との違い
 Windowsによるプリンタ共有
 LAN上でのネットワークプリンタの利用
パラレルケーブル
 USBケーブル
 LANのRJ-45のポート
 外付けプリントサーバ

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39
イントラネット

閉じたネットワーク



企業や職場で
インターネットに接続可能
Eコマース(電子商取引)

企業同士の取引 B to B


企業と消費者間の取引 B to C


文房具の発注(アスクル)など
楽天市場、Yahooショッピングなどのオンラインショッピング
消費者間の取引 C to C

ネットオークション
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40
LANの管理
アドレス割り当て、管理
 サーバ管理
 クライアント管理
 ログ管理
 SNMPによる機器監視
 セキュリティ監視
 Syslog管理
 トラフィック管理


認証管理
リモートアクセス
パスワード管理LAN利用
のポリシー作成


セキュリティポリシー作成
 トラブルシューティング
 バックアップ

多くの管理ツール
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41
デジタルデータとアナログデータ

アナログは連続量、デジタルは、1,0の離散量


サンプリング(標本化)
特徴
2進数、10進数、16進数1ビット → 1, 0だけで表
現、情報量の最小単位
 1バイト → 8ビット 00000000 – 11111111
0 ~ 255
1オクテッド = 1バイト
1ワード = 4バイト 32ビット

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