フッ素成膜工程 CS1工法

フッ素成膜工程 CS1工法
新技術・簡単に出来るフッ素成膜
北海道大学と共同開発・産学連携
平成 27年 5月29日 株式会社 NAZCA 開発の背景
平成23年頃急激にスマートフォン・iphone・ipad・タブレットが普及
高解像度画面(パネル)に直接指で触れるため汚れる。
その汚れを気にする人が次第に増加。
汚れ防止や飛散防止の目的で透明なペットフィル
ムをパネルに貼り付ける人が現在大半を占める。
保護フィルムとの間に気泡が入り込み画面が見づらい。厚みでタッチパネ
ルの反応も悪化。 油脂や化粧などの汚れで汚いと感じている人が多い。 当社の技術で解決
フッ素化合物をタッチパネルの材料(硝子等)に成膜。
チリ・油脂・化粧等による汚れも付きづらくなる
P2
フッ素加工とフッ素成膜
フッ素加工とは?
フライパンや電気炊飯ジャーのテフロン加工(フッ素樹脂加工)
★ フッ素加工の最大の特色は汚れが付きづらい ★ 付いても直ぐおちる フッ素成膜とは?
材料表面と薬液が化学反応してフッ素膜が育成し結晶化(自己組織化法)
★ フッ素成膜も同様汚れが付きづらい ★ 付いても直ぐおちる ◎ 透明度・光の透過性に非常に優れている
現在 A社のスマートフォンに仕様されている 当社技術のフッ素成膜液(CS1)の場合 ①透明度が高い
高透明度溶液と材料との化学反応により生まれた単分子膜。厚さわずか1.2nm。
②耐久性が高い
単分子層は共有結合で基板と結合するために、半永久的な強度を持つ。
③厚さが薄い
厚みが薄いため、光の透過性や散乱、タッチパネルの操作性に全く影響を与えない。
④安全・高生産性
安全な溶液を浸漬させたロールで拭くだけなので、簡単で安全、そして、大量生産に向いている。
⑤安価
同様他社技術では作業工程でエキシマランプを使用するが、当社のものは布のロールだけ
なので付随する経費も格段に低い。成膜液も耐久性に優れているのでランニングコストも押
さえることができる。 P3
当社技術で成膜したフッ素化合物の単分子膜
自己組織化
ステンレス
10 nm
10 nm
CS1 A溶液(エタノール水溶液)で洗浄後
の表面
CS1 C溶液(フッ素系溶液)で自己組
織化した超撥水化表面
イラスト
厚さ:1.2 nm
原子・分子レベルで構造を制御し、材料に新しい
機能を瞬時に付加する究極のナノテクノロジー
が当社独自の技術です。
P4
当社の成膜技術
今までのフッ素成膜形成の方法
ポリマー塗布
表面に直接塗る
●職人の手によるスプレーガン法
●布等に直接つけて塗る方法(自動車フロントガラス等用曇り止め)
課題 均一に材料表面に塗布することが難しい
表面が白濁する
耐久性は10日前後
塗布効果がでるまで長時間(1時間以上)
自己組織化成膜法
エキシマランプと成膜液浸漬による成膜法
●エキシマランプで材料表面を下処理 ⇒ 溶液に浸すだけ
既にiphone5から使用されている優れもの(U電機㈱の技術)
課題 設備投資が多額(約50億円)である
成膜時間も30分以上要する
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他社自己組織化成膜法との違い
U電機(株)開発
当社開発
エキシマランプを使用した成膜液浸漬による
成膜法
薬液を染み込ませたワイプシートで拭くだけ
作業工法
作業工法
①材料(ガラス等)をエキシマランプで表面処理 3分
①材料(ガラス等)をCS1 A液(エタノール系水溶液) を染込ませたロールで表面処理 数秒
②フッ素化合物水溶液に浸漬 30分
成膜液については、一般的
に知られている公知の技術
③エタノール水溶液でよく洗う 5分
②CS1 C液(フッ素化合物系溶液)を
染込ませたロールで擦る 数秒
④乾燥させる 10分 完成
③余分なCS 1 C液(フッ素化合物系溶液)を
①ロール同様ロールで拭き取り完成 数秒
U電機(株)のこの技術をフォックスコン社等から
アップル社が採用。2年前よりタッチパネルの大
半をこの仕様にしている。
ワープシートで拭くだけで瞬時に成膜できる。設備投資も成
膜部分においては、エキシマランプ(1㎡1,500万円程度)と
ロール(15,000円程度)を比べると1,000分の1以下。
北海道大学と特許共同出願済
P6
当社と他社との成膜手順の違い
当社成膜工法
① 材料(ガラス、ステンレス、陶器等)の成膜させたい表面を、CS1 A液(エタノール水溶液)を染み 込ませたロールを回転させ拭き取るように汚れを完璧におとす。 ② その後直ぐCS1 C液を染み込ませたロールで、こするように回転させ成膜完成。 ③ 表面の余ったCS1 C液を①と同様ロールで拭き取り出来上がり。 CS1A液
CS1C液
CS1A液
拭きとり
U電機㈱成膜工法
① 材料(ガラス、ステンレス、陶器等)にエキシマランプを3分当て、表面処理する。 ② その後直ちにフッ素系溶液に材料を30分以上浸漬させる。 ③ アルコール系水溶液で洗う。約5分 ④ その後乾燥させる 約10分。 エキシマランプ 浸 漬 洗 浄 乾 燥 P7
当社技術導入企業のメリット
CS1工法の導入
①高い生産性
材料の表面処理も5、6秒程度ですみ、成膜も瞬時(1秒以内)にできる。 ②安価(設備投資、メンテナンス費、製造原価) 他社 当社 ③安全性 設備投資は、エキシマランプが1㎡あたり1500万円程。
浸漬させる設備、浸漬後の「洗い」の工程、乾燥設備-スペース等合計で
約50億円。それに伴うメンテナンス経費も多額になる。 当社の設備投資はロール(ポリエチレンとポリプロピレンの複合繊維等)のコ
ストを約15000円程度。
他は前図(P7)のように3工程なので合計でも1億円程度と見込んでいる。
メンテナンスは、「エキシマランプ、浸漬 、洗い、乾燥工程」も全てロールだけ
で賄うことができるので安価で済む。
製造原価においては、「表面処理、成膜、乾燥」と数秒でできるため生産性も
高く、当然原価は低くなる。 危険な光線を使用しないので安全面に優れている。
エキシマランプは、波長が172㎚と遠紫外線領域
(20nm~200nm)。
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販売開拓の仮説
タッチパネル製造業
株式会社 NAZCA
メガネレンズ製造業
提携
プラント設計会社
自動車用窓ガラス製造業
窓ガラス製造業
その他
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