June 2015 特集企画株式会社デイプロットデザインソフトを組み合わせ、精密レリーフ製作新代表取締役事業に成功。手作業の風合いを、デジタル＆センサ経営コンサルタントー技術で再現。用途が変わり、顧客も変り、さらに岩島光太郎独自の営業戦略で行政主導の街づくりのシンボル開発の企画にも参入。既存からの脱却を果たした、提 URL http://www.dayprot.com 案型町工場モデルのサクセス・ストーリーを探る。 E-mail [email protected] 2015 商品リデザインでヒット連発！ 5軸加工機の新機軸で製品が芸術作品へと昇華する 6 June は ⋮ ？と感じたのです。いて大きな市場になるのでマシニングセンターが、よ部品の切削加工に使われるメージは、銀色に輝く金属﹁鉄工所の工作機械﹂のイに使用されています。ない、複雑形状の部品加工れる３軸制御では加工できインペラ︵羽根車︶に代表さ状とアンダーカットを伴う軸加工機﹂が、自由曲面形い出や記念をモノとして残もしれない。なにより、思として独自市場が開けるかっかり固めれば、新規事業いう成功へのロジックをしすことは、高齢化社会にお持つ町工場。品の豊富な加工ノウハウをおり、工作機械メーカー部完全一貫制作を基本として削、ワイヤーカットによる工、旋盤、マシニング、研御してワークを行える﹁５軸に加えて、傾く２軸も制ば、左右、前後、上下の３工作機械を詳細に解説すれＭ製作所︵以下、同社︶のる姿ではないでしょうか。の実現に向けて稼働していアイデア ∼ 開発 ∼ 製作とい﹂とも、話していました。ロフィーに代るものが欲しールインワン記念としてトゴルフ仲間との会話で﹁ホを画策していました。また、社オリジナルのコイン製作５軸加工機による三次元加・３社Ｄ員、数ＣＡ 15 Ｄ人／ＣＡＭ、・売上高・資本金３５億０円０万円・所在地プロフィー関ル東近県のＮ市：そして、同社の最大特徴り複雑な加工︵付加価値部：は﹁発想の転換﹂で、それ品︶を可能にし、試作加工：リードタイムの短縮、高精：度仕上げ、低コスト化など﹁有限会社Ｍ製作所﹂のデザイナーになった武骨な 5 軸加工機が 5軸加工機械がデザイナーの役割を果たすったコインをモチーフに自イン収集が趣味で、気に入同社のＭ社長は海外のコヒントは趣味と高齢化新事業に挑戦げられます︵上写真︶。観レリーフ、銘板などが挙しては、記念レリーフ、景変えたことです。商品例とをデザイン製品の加工機に Special Feature 下請け企業（有限会社Ｍ製作所）が５軸加工機と 16 Adobe Illustrator ＋ 5軸加工＝記念レリーフ作成！てられないのです。狙うべきニーズの仮説が立客市場を整理しなければ、これらの商品︵作品︶の顧定市場の組み合わせとして、その概略です。いうものでした。以下が、組み合わせから着手すると家相手のダイレクト戦術の企業の記念行事や個人好事トとは別発想の、絞り込んトは、現在の会社案内サイこのソリューションサイ効果的です。受託業者を使うなどするとからの提案を受けて﹁思い同社ではコンサルタントそして、多彩な仕掛けソリューションサイト 2015.6 つまり、商品ラインと特プが望めません。﹁クロスメディア﹂コンサルタントの提案は、家に依頼するか、外部販売るようにしないと収益アッ準品＋ α の形で工程を流れ定期的に一定量の製品が標コンサルタントの提案作業工程を確立しました込みレリーフ版に掘り込む ● 社内組織の問題点とデータとして加工機に取り的映像を創り出し、それをか１年後に、写真から立体の習得にあてさせて、何とりません。まだ大きな収益にはつながうになりました。とはいえ、な仕事として受注できるよソフト︵ Adobe Illustrator Special Feature 17 ︵左写真︶。︶は加工機の実習とデザイン技術者には、最初の半年ひたすら我慢の社長 ● 試作に挑戦する技術者や大学教授の退官記念レリて、ゴルフの記念レリーフとして進めましたが、やがコイン試作は自社の練習う意味がありません。また、いと高額な５軸加工機を使きなビジネスへと転換しなしましたが、受注金額の大新規事業としてスタートその解決手段になりました。ート活動をしてくれることサルタントが、 10 回のサポマーケティングに強いコンて、デザインに造詣もあり態て思とマてとプの注そでいい専ンいいラでスまこすいま務もまうン、タたで。のし︵いし仕に自イ同、かた息なた組悩社ル社商もが子い。みみ製には工わ、︶のそ作﹁品甘、会か何ででもり売のん長でらを動、そにりセじい相などこＭも苦込ーてこ談いうう社営慮むルきとし状しと長業しスた受﹂ある中小企業なので、専門ります。人的資源に限りの仕組みも検討する必要があい合わせに対応する営業のります。また、発生した問制作関連の業務は多岐に渡原稿、各種広告の原案など、のソリューションサイトのい合わせを発生させるため紹介するパンフレット、問強い加工技術や新技術をえましょう︵図１︶。て、これらの資金調達を考マーケティング計画も含めので、事業化計画の段階で、ほとんど認められていますらの販促用の資金も最近は助金を使う場合には、これが主なものとなります。補及び各種広告に関する費用したソリューションサイト初期投資としては、こうーフの製作が、徐々に正式掛けを考えましょう。を数多く発生させられる仕受注につながる問い合わせを想定し全国に発信して、イトから、特定ターゲットーション型新事業Ｗｅｂサます。同時に専務はソリュ広報と直接の提案で展開しジネスモデルを構築します。見積もり請求が発生するビで、確度の高い問い合わせ、メディア﹂と言われる手法とを組み合わせた﹁クロスこのソリューションサイトＭ、業界向け広告媒体と、でださす見ら。込にみＤ客Ｍの、たＦめＡのＸサ︱イＤトが多いので支援センターの市内には、Ｍ社長の人脈 June 2015 特集企画達成目標：平均受注単価300千円、リピート性のある受注を目指せ資料請求数 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 見積発生率 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 受注率 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 受注件数 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 2.25 平均単価（千円） 300 300 300 300 300 300 300 300 300 300 300 300 受注金額（千円） 675 675 675 675 675 675 675 675 675 675 675 675 リピート受注（千円） 675 1,350 2,025 3,600 4,500 5,400 6,300 7,200 8,100 9,000 9,900 10,800 投資金額（千円） 3,000 200 200 200 200 200 図1 M製作所が作成した受注目標︵右写真︶を、専務を中心ション型新事業Ｗｅｂサイトの高いセールスリードを絞という水が流れ込み、確度スし、じょうごに受注情報入口で伝える媒体をミックと顧客誘引プロセス︵﹂集客さらに、﹁じょうごの理論に制作することにしました。の説明ではないのです。すべきは、加工機械の創作探るようにしました。優先ニーズがあるのかを必死で赴き、どんなメモリアル・︵景観や街づくり︶などに政主導のイベントや説明会芸品の作品展や展示会、行必ず需要が発生すると見込記念行事のあるところにはント会社など、人が集まり結婚式場、ホテル、イベーニングも実施しました。出すためインタビュートレさらに、顧客心理を聞き︵図２︶をくぐり抜けない捗評価基準の６つのゲートます。一方、厳しい開発進を育てることに腐心してい﹁３Ｍ社﹂は、開発・販売万種もの製品を持つ米国のポストイットはじめ、６何かの記念の集まり、工 200 200 200 200 200 200 制作された解決提案型ホームページ一緒に考えていくソリュー ● 展示会などで情報収集と、そのプランをお客様といたい﹂というコンセプト憶を多くの人々と分かち合出来事など ⋮ 、それらの記出、記念、賞賛、感動するました。次のアクションがスタートアミックスの考えに則ってり出す手法︶というメディ図2 3M社の6つのゲート ● 他業種との業務提携うまく取り入れたアイデアステップに顧客発の意見をできる会社は開発・販売ステップに6つの関門を設けているアイデア 1 事業発想コンセプト 2 内部資源実現可能性採算計算仮説検証 3 開発 4 試作繰返コストモニタ意識リング 2×アイデア2倍 ● 技術者と営業の意見交換が入ったのです。ることで、やる気スイッチ務ですが、企画を褒められで人付き合いのなかった専量産化 5 市場投入製造革新市場拡大 6 マーケティングサプライチェーン 3×効率3倍ていきました。技術屋気質る会社へと営業先が変わってくれる若い企画マンのい専務のアイデアに耳を傾けら受注を開始、その後は、まずは、Ｍ社長の人脈か ● 社長と専務の営業タッグいてもらいました。プルを掲載したチラシも置めました。また、作品サンみ、積極的に業務提携を進 Special Feature 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 4ヶ月目 5ヶ月目 6ヶ月目 7ヶ月目 8ヶ月目 9ヶ月目 10ヶ月目 11ヶ月目 12ヶ月目 18 特集企画 Special Feature 19 古いけど新しい商品とサービス ①創れるか？「自社開発の技術や新商品をうまく組み合わせよ! 」・強みの技術で創れるもの＋他技術の組み合わせの新商品アイデアを提案・自社の強み、訴求ポイントは何か? ・強い技術コンテンツ、新商材コンテンツをWebサイトから発信し、顧客課題の解決ページを特設する。作り込み手法や発想も変える ②売れるか？「決めたターゲットに必ず売れる仕組みを創れ! 」故のルールなのです。ット商品を生み出してきたおちながらも、一定数のヒ多くの新製品が死の谷へとルールがあります。それは、と次のステップに進めない究し合いました。功へのプロセスを討議し研の３段階では、徹底的に成開発・試作・企画提案受注それぞれ取組手法の違う、Ｍ製作所もこれにならい 1. まずはターゲット業界の担当者（現場）を対象とした広告媒体で告知・ターゲット業界担当者が読む媒体で告知、自社Webサイトに誘導する・インターネット以外の媒体とWebサイトを組み合わせて集客を行う 2. 初回訪問からニーズ把握と解決提案営業による受注の仕組みづくり・相手が気づく前に、課題解決提案を先取りする商談法を身に付ける・お客が困っていることは何か? 営業は売り込むのではなく相談に乗る・サンプル提供によるテストと共同開発で、高確度受注につなげる ③儲かるか？「同じ課題を抱えるお客様を狙え! 」・受注顧客に対して、マーケティング･ミックスを推進し取引額アップを図る・タイミングが合わない見込み客にはメルマガ、DM、FAXで継続フォロー図3 新規事業成功への3つのポイントまだないものに対する受注客心理を先取りし、実際に記念に残したいという顧がらも、新しい試みで従来事業のプロセスで苦しみないることは、専務がこの新かった﹂と語っています。した新事業への挑戦は正しＭ社長は、﹁強みを活か ② 売れるか？今、Ｍ社長が最も喜んでありました。ップ企業への基礎固めでも 2015.6 ① 創れるか？い知財となりました。開発ノウハウが蓄積し、強と商品企画という創造力のれたことで、アイデア創出なアイデアは秀逸です。創彫りをするというユニークて、５軸加工機でレリーフ写真からデザインを興しに向上しました。したことで、収益力が格段るコストダウン手法を確立確保し、一方で数量が稼げです。高級感で付加価値をう難しい課題を克服したのによる生産性を上げるとい感を表現し、一方で加工機ジャンルとして高級手作り﹁工業・工芸品﹂の新しい ③ 儲かるか？請け体質を変え、ニッチトこの期間は、これまでの下乗り越えヒットにつなげたじ、技術の壁、顧客の壁をたが、独自技術の強みを信出すのに時間はかかりまし紹介した新事業は結果をねばならないのです。後継者たちの成長を見守らいに苦しみつつも、我慢しそして、ときには意見の違ているものです︵図３︶。３つのチェック﹂と呼ばれ土に戻らねばなりません。﹁６ゲートをくぐるための挙げたノウハウで、まさに語っています。それが次にって気づいた﹂とＭ社長はされていることに、今にならない本当のノウハウが隠﹁進めた者でなければわかにつきました。る珠玉の営業ノウハウが身やデザイン画でプレゼンす企画の提案などを、試作品求める街づくりのシンボルーズや、景観行政担当者のみ客ごとの賞賛されたいニためには、創業期の挑戦風のづくりの未来を切り開く務対策が先走りますが、も事業承継は資産勘定や税とが花開いたのです。一丸となって取り組んだこ営業共闘、従業員育成にも 3 つのポイント新規事業成功へのーワードにこだわり、見込り﹁メモリアル﹂というキをどう勝ち取るのか？つまなったことです。親子での事業家として一回り大きくと異なる顧客を切り開き、