11 『腱板損傷 資料』

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『腱板損傷
資料』
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肩峰下関節での動きとインピンジメント
不安定群:平均 23 歳に多発。疼痛
外転外旋位の運動痛著明
肩関節下方への緩みは内旋位のみ
X 線:挙上位でのすべり(slipping)
拘縮群:平均 35 歳。可動域制限
*腱板疎部損傷*
不安定群と拘縮群に分類される
腱板疎部:烏口突起外側の棘上筋腱と肩甲下筋腱との間隙
肩関節の腱板における抵抗減弱部
投球動作やスパイク動作の繰り返しにより損傷を受けやすい
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【上腕二頭筋長頭腱損傷】
『発生機序』
・長頭腱の変性に介達外力が加わり発生
・重量物の挙上(肩関節屈曲・外転・外旋,肘関節屈曲・回外)
『分 類』
1.結節間溝部での断裂
・非常に多い.40 歳以上の肉体労働者(男)
腱板損傷に伴うものも
2.筋腱移行部での断裂
・若年者のスポーツ時に発生することあり
『断裂の急性症状』
・受傷時の異常雑音(断裂音)と激痛
・二頭筋筋腹の遠位移動と膨隆
(肘関節屈曲時に著明)
・腫脹,皮下出血斑
・結節間溝部
の圧痛
・肘関節の屈曲,回外力の低下
『検査法』
・ヤーガソンテスト
・スピードテスト
・elbow flexion test
『固定肢位』
・肩関節軽度外転位,肘関節 90°屈曲位,前腕回内位
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≪肩関節周囲
その他の疾患≫
【五十肩(凍結肩・frozen shoulder)】
・40 歳以降
・明らかな原因がない
・肩関節の疼痛,運動制限 *結髪・結帯動作
コッドマン体操(リハ p197~198)・プーリー・棒体操
# 腱板断裂に多いが五十肩に少ない症状
・軋轢音,外傷の既往,棘下筋萎縮,ペインフルアークサインなど
コッドマン体操:体幹を前屈させ 1~2kg の錘を手に持ち,上肢を前後左右に振り子状に動かしたり,
円を描くように動かす
【石灰性腱炎】 急性型・亜急性型・慢性型に分類される
・40~60 歳の女性
・夜間から朝にかけて,突然の激しい疼痛
腱板内に沈着した石灰が肩峰下滑液包内へ漏出して激痛
病院では肩峰下滑液包内へ局麻とステロイド注射 or 吸引洗浄法
【動揺性肩関節】 10~20 才代 大多数は両側性 やや女性に多い
・非外傷性で明らかな異常がない肩関節の動揺
・主に下方に認められるが,前後方にも多い
・サルカス徴候
:内旋位,外旋位でもみられる
* load and shift test
* slipping 現象
【肩甲上神経絞扼障害】 肩甲上神経:C5・C6 鎖骨上部
・肩甲切痕部での絞扼:棘上筋,棘下筋の麻痺
・肩甲棘基部での絞扼:棘下筋の麻痺
・上肢のオーバーアーム動作を反復して行うスポーツ選手にみられる
【腋窩神経絞扼障害】 腋窩神経:C5・C6 後神経束
・三角筋の萎縮,肩外側の感覚障害
クアドリラテラルスペース:小円筋,上腕三頭筋長頭,大円筋,上腕骨内側縁
【バンカート損傷】 p270
・脱臼に伴う肩関節前下方の関節唇の剥離
*骨性バンカート損傷:肩甲骨関節窩縁の骨折を伴う
【ヒルサックス損傷】 p271
・脱臼に伴う上腕骨頭後方の陥没(圧迫骨折)
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♪ 肩部損傷
検査法 ♪
『腱板損傷の検査法』
「有痛弧(Painful arc)と挙上時雑音(Crepitus)」
1.患者の体位設定
患者を椅子あるいはベッドに坐位とする.
2.検者の位置と把握部位
患者の後方または前方に位置する.
一手で,下垂位にある患肢肘関節を伸展位とし前腕遠位部を把握する.
他手は患側肩部前面(肩峰下~大結節部)に置く.
3.検査動作
患者の肩関節を(肩甲骨面上で)ゆっくり外転させ,患者が疼痛を訴える.
肩関節の角度ならびに雑音を観察する.
4.検査の評価
A)有痛弧
外転 60~120°の運動領域で肩部に疼痛を訴え,それ以外の運動領域では
疼痛を訴えないものを陽性とする.
B)挙上時雑音
挙上 90°付近で,肩部に置いた検者の手に雑音(轢音)を感じるものを
陽性とする.
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「ドロップアームサイン」
1.患者の体位設定
患者を椅子あるいはベッドに坐位とする.
2.検者の位置と把握部位
患者の後方または前方に位置する.
一手で,下垂位にある患肢肘関節を伸展位とし前腕遠位部を把握する.
3.検査動作
患者の肩関節を(肩甲骨面上で)ゆっくり他動的に 90°外転させる.
外転した状態から検者の保持を離し,患者に外転位を保持するように指示する.
この際,上肢の状態を観察する.
4.検査の評価
外転 90°付近に患肢を保てず,落下してしまえば陽性とする.
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「インピンジメントサイン」
1.患者の体位設定
患者を椅子あるいはベッドに坐位とする.
2.検者の位置と把握部位
患者の後方に位置する.
一手で肩峰部を押さえ固定する.
他手で上腕遠位部を把握する.
3.検査動作
*1)肩甲骨部を上方から押さえながら,*2)上腕遠位部を把持した手で,
上腕骨長軸方向に軸圧を加え,患側上肢を軽度内旋し挙上する.
*1) 肩甲骨を固定させる
*2) 肘頭部を把持してもよい
4.検査の評価
肩峰下に疼痛が誘発されるものを陽性とする.
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『上腕二頭筋長頭腱損傷の検査法』
「ヤーガソンテストとスピードテスト」
1.患者の体位設定
患者を椅子あるいはベッドに坐位とする.
2.検者の位置
患者の前方あるいは側方に位置する.
3.検査動作
A)ヤーガソンテスト
一手を患肢前腕遠位部,他手を患肢の肘部に置く.
患側上腕は体幹につけたまま,肘関節を屈曲,前腕回内位で患者に
前腕を回外するように指示し,回外しようと力を入れた時に,
検者は回内方向に抵抗を加える.
B)スピードテスト
一手を患肢前腕遠位部,他手を患肢の肩部に置く.
患側上腕は体幹につけたまま,肘関節伸展位,前腕回外位で,
患者に肘関節伸展位のまま,肩関節屈曲を指示し,屈曲しようと力を
入れた時に,検者は伸展方向に抵抗を加える.
4.検査の評価
結節間溝部における疼痛の有無を確認し,疼痛が誘発されるものを陽性とする.
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≪スポーツ障害≫
【ベネット損傷】
・野球肩
・肩関節窩後下方の骨棘(上腕三頭筋長頭起始部付近や関節窩後下縁)
・コッキング期,フォロースルー期
・肩関節後方の圧痛
・クアドリラテラルスペースシンドローム:腋窩神経障害
【SLAP 損傷】 p293
・肩関節上方の関節唇(上腕二頭筋長頭腱付着部)の剥離(裂離?),断裂
・コッキング期後期 外転外旋により長頭腱が捻れ小結節に巻きつき関節唇に負荷がかかる
Ⅲ型からバケツ柄断裂
【肩峰下インピンジメント症候群】 p294
・肩峰下滑液包炎,棘上筋損傷,上腕二頭筋長頭腱損傷
・投球動作ではコッキング期
【リトルリーガー肩】
・上腕骨近位骨端線離開(疲労骨折)
・10~15 歳の野球少年
・ソルターハリスのⅠ型
・進行すると骨端は内後方へ
加速期(アクセレレーション相):ねじれ・フォロースルー期:引っ張りの繰り返し
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