竜 挿 宙tami ーnstimte 。f Thngー。g - 北見工業大学学術機関リポジトリ

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低温条件における免震装置の機能確認実験
大島, 俊之,
松井, 義孝,
i, Shuichi,
hi, Matsui,
三上, 修一, 山崎, 智之, 池永, 雅良,
久保, 和子, Oshima, Toshiyuki, Mikam
Yamazaki, Tomoyuki, Ikenaga, Masayos
Yoshitaka, Kubo, Kazuko
構造工学論文集, 44A: 753-760
1998-03
http://hdl.handle.net/10213/1592
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Journal Article
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http://kitir.lib.kitami-it.ac.jp/dspace/
構造工学論文集 Vo1。44A(1998年3月)
土木学会
低温条件における免震装置の機能確認実験
EXPERIMEM㌔OF FUNαrlONAL CON耳IRMATION ON LEAD RUBBER BEARING(LRB)
UNDEI宅LOW TEMPERATUR欝
大島俊之霧 三上修一鼎 山崎智之密鼎 池永雅良鹸麟 松井義孝費歴歴 久保和子麟勲麟
To$hiyuki OSHIMA, Shuichi MIKAMI, Tomoyuki YAMAZAK1, Masayoshi IKENAGA,
Yo6hit蹟ka MATSUI, and Kazuk6 KUBO
歯工博 北見工業大学教授 (畢090−0015 北海道北見市公園町165番地)
糖博士(工学) 北見工業大学助数授 (甲090・0015 北海道北見市公園町165番地)
勲雷北見エ業大学助手 (甲090−0015 北海道北見市公園町165番地)
館触オイレス草叢(株) (帯252−0081 神奈川県藤沢市桐原町8番地)
鼎燃 i株)開発工営門 (畢060・00◎4 北海道軋幌市中央区北4条西5丁目1番地アスティ45ビル13階)
儲蠕鼎 C士(工学) (株)構造技研(甲532−0011大阪市淀川区西中野蚕丁目9番器号太腸センタービル)
(研究当時北見工業大学大学院生)
It is a important tasldor a desig皿er to evaluate the vibration characte而s七ics of Leaa Rubber
Bearin琶(LRB)when ihs us②d in severe cold enviromnent, That is because the stiff臆ess of
r腿bber increases somb how when thθtemperature decreas㈱1ess than−10℃. Soもhaはhe
exp磁㎜onb w薦dQ駄e hl low rooln temp6r&ture up to−30℃on LRB specimen wiもh dif£erent
frequencies, amplitudes and ve沈ic我1£orces, Resulもs曲ow宅hat if we take iむs small changes
of vibration chamctg面stics of LRB into account, there is no problem£or de溺igner to use LRB
up to−3q℃environment・
Key Word8:LRB, Low tempθraLure, Experiment.
1.憲えが奮
北海道においてはこれ議でに、建築の分野ですでに帯広
本論文では鉛プラグ入り積層ゴム支承(Lead Rubber
の寺院や釧路の病院の建物等に13箇所の施工事例があ
Bearing, LRB)の極低湿条件(一30℃)を含めた低温時
り、橋梁の分野でも検討が必要となっている。
の振動特性のうち、等価剛性と等価減衰に着撫して、実
本研究の実験では大型低温実験室に振動台を設置し、
験的研究を行ったのでその結果を報告している。
橋梁の免震設計については平成4年に公表された建設
実際の現象を正確に再現で謝るシステムを用いて、一30
℃までの低温条件について様々な実験を実施したのでそ
雀の「道路橋の免震設計法マニ識アル(案)」3)によって
の結果について報告する。結論的には一30℃程度讃での
本格的に実用化で堪る予州が示された。譲た建築の分野
低温条件に対してLRBの特性の変化を考慮した上で設
では免震構造の実例が多く10》、阪神大震災でもその効果
計すれば所要の免震効果を期待できるものと思われる。
が発揮された。さらに平成8年11月に出版された新し
い道路橋示方書・同解麟V耐震設計編りでは免震設計を
盆.霧験概要
推奨しており、今後ます濠す構造物の免震化が進められ
窒.1 供賦綜
るものと思われる。一方、環境条件が低潟になると、ゴ
供試体は現在北海道北見市において建設を計画してい
ムのせん断剛性が増加することが知られている。5)β)その
る3径間連続コンクリート曲線箱桁橋の免震装置を対象
増加の程度は一30℃で常温の2倍程度、一50℃になると
として、図1の(㊧と(b)に示す二種類の鉛プラグ入り積層
1000倍程度にまで増加する。文献1)では低温環境として
:ゴム支承を即いて実験を行った。供試体(のは誕ム属
一10℃までについて述べられており、それより低温の一20
82mm×2層であり振動させたことによって内部混度が
℃、一30℃の範囲については実際の実験結果などを根拠
どのように変化するのか調べるために熱電対を鉛プラグ
として実用化されるべ毒ものとなっている。したがって
とゴムの内部と外側に付けた。供試体(b)はゴム層3.6mm
低温下での実証データが必要である。低潟条件の厳しい
×7層で熱電対を鉛プラグとゴムの内部に付けた。供試
5
一753一
70
41.3
覧
4}φ睾愚プうグ
4酷,鵡
70
4一φ23鉛
曹
8
翻躍対
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3.2
{
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一
7
凵Q1
1.2
3,6
(b) ゴム躍籔3.6r礪mX7躍籔
働1 供賦億㈲,(b)
滅怪ジャッキ
籔1 輿験集件
白シ力用
@(20tの
@(20tの
…
環境温度
@(℃)
鉛盧力期
@フレーム
=1=3 ==:言
周波数
@免刷出承一際舐俸
iHz)
鴫
鉛直荷重
甲㎜r一 一一
175%
十20
十20
│10
│30
1
15
@(tf)
・籔仙台(覇000×L2800)
実験番暑
閣員 鍵験装蟹
(1)
51015
㎜
@(しRB
210.50.鶉5
。薯 署
L
ロードセノ
}一一
供試体(b)
60%
O−10
工
供試体(a)
せん断歪
(H)
150%
一盤0
一一
R0
1
1
1
1
15
15
15
15
(v)
(VI)
(皿)
(IV)
が長くなることによって等価剛性、等価減衰定数にどの
体の目標設計値は、箋験装置の容量等を考慮に入れて、
せん断歪γ慧175%、等価置綿Keq隙1227kg£ノcm、等価減
ような影響が及ぼされるのか醐べるために10日間連続
褒定数h。響193%、降伏荷重Qd盟1177kgf、 K!(第1
で冷却を行った。この一三験窒及び免震装置の温度は一
圏1牲)婚313k琶flcm、 K 2(第2二佐)瀦817k琶f!cmと決
定である。
定した。実際の設計計算においては動的応答解析の結果
から呈箇所の支承位置において合計で1000tf程度(中間
盆.轟 回瀾システム
橋脚上)の分配力となっている。
実験装{置に振動制御装盤を接続し、載荷試験用罰ンピ
豊,盆 年月簸麗
波が振動制御装置を経て供試体に一振される。一振され
且一 ネーを通じて正弦波をセットし、セットされた正弦
図2に示す実験装置に供試体を般補し、供試体の上部
た供試体の温度データは熱電対でCard Scope∬(共和
を固定して鉛菖荷重をかけ振動台を水平方向に加振する
電叢製)により記録した。せん断変位とせん断力のデー
方法で行ウた。実験の種類については表1に示すように、
タは振動制御装置を通じて直接データレコ∼ダに記録し
供試体(のについてはせん断歪γ羅60%、175%で種々
た。
条件を変えて実験するとともに、供試体(b)については
長期冷却試験を実施した。上載荷重として表1に示すよ
3,データ解析内審
うに鉛慮荷重5,10,15tfを用いたが、面圧に換算して
3.1 騨健隅1性
それぞれ20.8,41.6,62.4kg£ノcm2である。
等姻剛性の値は道路橋示方書1)にしたがってせん断変
位、せん断力の正負の最大点を結ぶ斜辺からなる三角形
の辺の比によって求める。
ゑ.3 低門下及び魑」魔集纏
冬期に橋梁が冷却された時の状態を想定して供試体を
実験装置に設置し鉛直荷璽をかけた状態で実験塞内の温
3,窒 等価滅駿定数
度の調節を行い冷却を行った。環境温度等の条件を表1
等価減衰定数は履歴曲線によって囲まれる面積△Wを
に示している。実験は供試体の温度が環境温度と余り差
数値積分によって求め、上記の三角形の面積をWとして
が無くなうてから行った。また、供試体(b)のみ冷却時間
△W/πWにより求める。
6
一754一
葛羅翻
ご2翻綾
機嫌磁
導卸劔
樫 ρ
飛 の
爾一期翻
禽一鯉磁
伽。4夏蝉
劇一4灘拶
稔の
臨
ぜ の 1
せん断変位(om)
4 の 1
振虚数 2翫
振鋤数 1翫
せん断変位(Gm)
蟻4脚
職4鯉
鐙2謬並
菖2翻〃
立 拶
飛 β
禽一2@野
。ミー2翻拶
際一三翻
伽一4拶翻
ぜ 霞 ゼ
せん断変位(om)
一1 ゆ 1
振動数 0.5翫
籔鋤数 0.25翫
せん断変位(cm)
團3 礁00Cの場禽の灘縫特性
3.3 内鄙灘魔
門
(灘卿
免震装置の加振前から加振停止後のゴムと鉛の温度変
端1
化を熱電対により連続的に計正した。熱電対の先端は;ゴ
》
ム層および鉛プラグ中に埋め込んでいる。また環境温度
製3認ρ一
綴2〃磁
が低下することによって免震装置の温度変化にどのよう
羅溜蛎
な変化があるのかについても調べた。
ー20 ρ 2ρ
ム
環境灘農(o())
舎一田z
一く)一2Hz,
4.低三助件下の一価鱒1性
一△一〇5Hz,「飼.25Hz
4.1 闇渡数の影響
表1の(1)の爽験条件で、周波数の遠いによる、温
図4 周濃轍が異なる蝿禽の簿価鋤楡
度変化に伴う等価國牲の変化を比較した。常温時の履歴
特性を図3に、環境温度を下げていった場合の等価岡勉
4.露 二二二三の影轡
の変化を図4に示す。
表1の(n)の条件で、鉛直荷重の大畑さの趣いによ
図4より等価闘性の値は周波数2Hz以外では周波数
る、温度変化に伴う等価剛性の変化を図5に示す。
の違いによる差は余り見られない。これは図3より周波
図5より鉛直荷重が大潅い方が僅かに大潅めの等価剛
数2翫では機械の追随性の関係から設定変位よりも小
牲を示しているが、鉛直荷重の大潅さの違いによる等価
さい変位で振動する傾向が見られたための影響と考えら
剛牲の薙は唱0℃で10%程度で、金体としては小さい。
れる。
また鉛直荷重の大廟さに間わらず環境温度が+20℃から
周波数2Hzの場合以外の等価剛性の値は、環境澱度が
一10℃と低下した場合、等価剛性はあまり変化しなかっ
+20℃から一10℃と低下した場合は蛾0℃の場合より少し
たが環境漏度が一10℃から一30℃と低下した場合、多少大
大きくなる程度であるが環境温度が一10℃から一30℃と
きな値を示す傾向になっているが、この実験結果のみか
低下すると先程と異なり大潔な値を示すようになる。こ
ら結論づけるには無理がある。豪た、実際の免震装置の
の事から環境温度が畦0℃以下となる地域で免震装置を
設計においては鉛直荷重の面圧を60kgflcm2程度にして
用いる場合には特に同性の増加に対する配慮が必要であ
いるものが多いようである。
る。
7
一一
V55一
鯉4囎ρ
綴
)
螺3〃oρ
3
〃
なの
い
砂
謬
裳︶翻型麟麗膿
鐸
(5劔ρ
雑褐ρ 一2ρ ρ 2ρ
羅2砂ρ物証 ρ2“
一三三鷹(oc)・
環境灘燈㈹)
一(>r2Hz, 一躍1Hz
垂05Hz,一翻0.25Hz
一〈:〉一5tf」一一{霧》一一叢0重f;↓15tf
國5 鉛薩荷璽が蝿なる場禽の簿備闘性
螺フ 欄澱敗が異な嶺野禽の雛価灘確定搬
4.3 振輻の影響
5,2 鉛盧荷璽の影響
表1の(班)、(IV)の条件で、振輻の大巻さの違い
表1の(∬)の条件で、鉛直荷重の大鷺さの違いによ
による、温度変化を伴う等価魔性の変化を図6に示す。
る、温度変化に伴う等価減褒定数の変化を図8に示す。
図6よりせん断変位の大港い方が等価國1牲は小さい値
図8より鉛直荷重が大きくなると等価減衰定数も大毒
を示す。また環境温度が+20℃から一10℃低下した場合、
くなる傾向が見られ、鉛直荷重の大きさは減衰効果に大
せん断変位の大小に関わらず等価鰯牲は+20℃の場合と
藷く影響すると考えられる。蜜た、鉛直荷重が15むfの場
あまり変わらない。蜜た、環境熱度が一10℃から一30℃と
合は環境温度が低下するに伴って等価減嚢定数が減少し
低下した時、せん断変位の小さい場合の方が等価剛性に
ているがその変化は小さい。
増加の傾向が見られる。なお、図中の△印は表1の実験
条件(V)、(VDに対する結果であり、供試体(b)に
盆 4ρ
)
関する結果であるが参考までに表示した。
3砂
縫2ρ
^詔翻
儀
露命ρ。2診 ρ 2ρ
膿境灘鷹(Oc)
黙黙
離2灘砂
一〈〉一5賦一刀10t£↓15tf
灘灘紹
閣8 鉛魔糖鍵が腿なる場禽の簿髄滅駿窟i数
鱒
環境灘饗(℃)
5.3 籔幅の影響
O γ {∼0%, 鵬 γ盟175%, △ γ罠i50%
表1の(皿)、 αV)の条件で、振幅の大港さの違い
((),轡:供購読 (a) , △:供選心心 (b) )
による、温度変化を伴う等価減衰定数の変化を図9に示
繭6 撮繕が異なる場禽の簿面諭惟
す。
図9より供試体(a)の場合においてはせん断変位が大
5,丸亀藥件下の簿価濃蓑
組きrし、場合 (γゴ175%) に二 40%程度宅撃価滅衰定数力暫薩}下
5.1 閣波数の影響
表1の(1)の条件で、周波数の違いによる、温嵐変
する傾向となっており、同様に温度依存性はあまり見ら
化に伴う等価滅衰定数の変化を図7に示す。
考までに△印で表示した。
れない。また図6と同様、供試体(b)に関する結果を謬
図7より等価減嚢定数の値に振動数の違いによる差は
’霧羅
くなる傾向が見られる。環境温度が岨0℃から一10℃と低
餐3ρ
〇△o O一
騨
鰹 2ρ
△
とんど同じであるが、これは周波数2H駕では機械の追随
性の関係から設定変位よりも小さい変位で振動する傾向
鱒 盈
下した場合、振動数2H箔の場合は等価減衰定数の値はほ
が見られたための影響と考えられる。他の振動数では環
境温度+20℃時の約0.9倍前後の値を示している。また環
鯵↓
余り無いがその艶は環境温度が低下するに連れ更に小さ
鱒.
騨境灘慶(o(⇒
O γ二60%,
鯵r=置75%,△γ鵠150%
境温度が一10℃から一30℃と低下した場合、等価減褒定数
((),馨}:供試偉 (9) , △:供君武豊;〈b) 》
は一10℃時の0,83∼093倍の値を示すようになる。
國9 振1鑛が興なる場金の簿価滅一定数
8
一756一
窃.概灘集樽下の盤賦体内部の灘慶変化
硲.1 礫境灘鷹櫓0。Oの蝿含
表1の(皿)の条件(鉛直荷重15tf、周波数1Hz、せ
ん断歪γ謡60%)で加振した場合の免震装置の温度変化
欝5脚
)
臨
を図10に示した。
図10より二十すると鉛の渥度がまず上昇を始め次に
椴 ρ
ゴムの温愛が上昇を始めている。また鉛は5℃以上温魔
四一灘準
上昇しているのに対してゴムは外側は1℃弱、内部は
慧.5℃程上昇しており加振してもゴムの温度上昇は少な
せん籔変位(轍)
い。
1醐
一22
熱論翻
’
ノ
ノ
ハ
魯)。2尋
》
ダ
’
’
鵜 ρ
’
)
鰐’
鵠鰯
’ 7一.四’幽,ψ’
加一灘翻
一28
β
瀞 ②o
胸懐騰間(s¢c)
せん噺変醜(o瓢)
一…一 煤C一一ゴム内部ドー…ゴム外側
黎闘
図10 磯曲灘慶弓0。Cの堀禽のし縮の灘慶変化
豊漁
㊨.2 環境澱魔一200Cの場會
)
表1の(V)の条件(鉛藏荷重15むf、振動数1Hz、せ
飛 ゆ
ん断歪γ吋50%)で加威した場合の免震装置の渥度変化
を図11に示した。
図11より加撫すると蜜ず鉛が温度上昇を始めている
饗
劇一5砂灘
がゴム内部臨大きく温度上昇を始めている。鉛は40℃以
せん断欝位(o膿)
上の温度上昇になっており、ゴムも30℃以上の温度上昇
になっている。これはせん断変位が大毒かったために鉛
10欄
とゴム内部の斜度上昇が大港くなったと思われる。
塾5ρ砂ρ
図10と図11の結果では経過時間2secから12sec
まで10サイクル(10sec)加振した篠、静止して渥度変
)
化を計測している。加振振幅および環境温度の違いによ
飛 ゆ
って振鋤停止後の免震装置の内部温度が変化する状況が
翻一5ρ認
得られている。
せん断変櫨(c脱)
30
20
図12 環境激雷鵡0。Cの場禽の履騒特篠
ε10
懸 o
7.低澱集脚下の醐窓性試験
鱒・超
表1の(V)、(VDの条件で加熱した。免震装置の
。20
湿度が設定した環境温度と余り差が無くなった時を直後
0 10 20 30
経過門門(sec)
一一鉛,一ゴム,・・一・一野州
とし、1B後、畠日後、10日後と爽験を行った。環境
温魔一30℃の場合の履歴特性を図ユ2に、等価鰯盤の変化
團11 上境慰謝魂0。Cの堰禽のし聡の漏慶変化
図13と図14の値は、図12の履歴1曲線における5
を図13に、等価滅衰定数の変化を図14に示した。
サイクル目の値である。
9
一757一
暑
(鯉灘
竃後
ご
魅5醐
あ
)瀞澱
ゆ
輯 ρ
鹸 5 灘
鰹灘副数(翻)
劇一灘紹
.
C
図13 環境淵魔弓。。cの場含の簿価剛惟i
4 −2 拶 2 謬
羅
卸
2の
1薦
驚5鰯
蓼
褒︶麟鯉麟 麗 懸
せん断変億(om)
槻 ρ
拶 奮 超
糠’
織愚謹懲(闘)
翻一灘囎
幽1謁 1画境濫慶一30℃の面容の簿価灘叢i止宿
一4 −2 ρ 2 4
図1勲より環境温度が唱0℃の場合、せん断力が1臼
せん断変位(G㎜)
後は直後より1000kgfほど小さくなっており履歴曲線の
輻も細くなっており冷却時間が長くなるに伴って等価減
磁定数がわずかに低下しているように思われる。10日
藷臼後
後には履歴特性の形が楕円のように膨らみを持ち加振し
少し大旧くなっている。しかし、初期岡性K1は
13000kgf!cm2程度であまり変わらない。また、図13よ
り免震装置の温度が環境温度一30℃窪で低下した直後か
ら1日後の間では等価鰯牲は小さくなっているが1日後
以降はぼとんど変化は見られないので免震装置は長期間
亀5禦
蕗
始めたと毒のせん断力が2サイクル以降のせん断力より
叔 @
劇灘鯉
冷却される事によって等価矧牲が極端に大きくなる事は
一4 −2 ゆ 2 4
無いと思われる。
せん断変位(c紛
図14より冷却後2臓後までの等価減蓑定数はほとん
ど変化が無いが10日後になると急に大蓮くなっている
ので減衰と書う点では長期間冷却することによって効果’
10開脚
が減少することはない。なお、実験条件(W)の環境混
編5伽
蕗
度が一30℃の暢合には、低温経過日数が10H後の場合に、
等価翻性は変化しないが等価滅衰定数が増加する結果と
なっており、何らかの免震装置の内部構造的変化が発生
損 の
した可能性はある。次に述べる環境温度一20℃の場合には
これらの影響は見られない。
図15には環境温度一20℃の場合の耐寒性試験の結果
を示している。試験装置のせん断荷重の容量の関係から
畑一5灘砂
一4 −2 〃 2 4
せん断変位(cm)
この試験の場合、低温日数の増加につれて履歴曲線のせ
ん断変位が変化する結果となった。この繰り返し荷重に
よる変化の状況を図16に示している。左側の図が等価
欄性、右側の図が等価減衰定数である。以上の結果より
10
一758一一
図15 環塊灘慶礁0。Cの塒禽の腰鰹特性
戴35
蕗留翻
脂漏
驚25
暑醐
憩2鰯
後
叙諮
蕗翻灘
驚2∫
2@卿
醗
、
欝2ρ『
2,4 盛 霧
2 4 塵 溜
サイクル
サイクル
細5_一補岬後
滋
魂。鶴後
ハ
暑鰯
叙詔
蕗認麗
羅拶
後
霧藷
鶴
馨翻翻
二二
謬躊
1
灘
裳35
ハ
羅ρ
2
謬桝
2
轟レ
ノ
ク
羅ρ
サ
謹
ク
隷2鰯
錺ル
蕗羅翻
ク
暑翻
5 の ∼ ρ
翁蕪個鱗綴麟欝
姦ル
2
謬桝
雄2ρ
3 3 2 2
後
溜 閣
藷
2
後
謬 鷺
1
4イ
謬レ
ノ
ク
4イ
診
聡
薩後
麟
鷹後
ハ
擬25’
㍉×x×)つ
齢詔
2 謬 疹 霧
2 謬 姦 謬
サイクル
サイクル
園1㊧ 環境糧農峨0。()の場禽の回り返し鋳璽による変化
月
年
籔豊 気象三三鮪娯
最低気温
i℃)(日数)
1995司996
199卜1997
Pa3
P露3B23
1994−1995
12
i2
12
最低地温(℃)
一1m
一5m
一18.6
+5.7
÷9,8
│202(1日)
{4.3
p9.8
齔V.1(3日)
{3.5
¥9.6
黷QL1(2日)
¥2.7
¥9,1
一18.5
圭5.8
1−10.玉
│21.8(3日)
ス,7
{1α0
黷Q0.6(2日)
o3.9
h9.6
黷P8.5
獅R.蓋
{9.2
一18,6
+5.2
+9.3
│20.2(1日)
p4,2
¥9.3
黷Q1.5(1日)
{3.6
{9.1
黷P8.9
{2.8
{8.7
、1
一759一
繰り返しによる変化はあるものの供試体の設計で目標と
(4)加振振幡が大巻いと免震装置の温度上昇も大毒く
した値(等価剛性K。碍蟷27kg偽m、等偶減衰定数h
なる。また加振後の温度低下を含めて免震装置の濃
,礁19.3%)が低温下の条件でも得られている。
度特性が得られた。
さて建設を予定している地点の最近の気象観測結果ω
(5)環境温度が一30℃程度に低下してゴムの剛牲が増加
を表2に示している。これは北見工業大学の気象観測シ
しても免震装澄の振動特牲は大きく変化しない。
ステムで得られた信’頼牲のあるデータであり、架橋地点
以上より一30℃までの低温環境における鉛プラグ入り積
から2K励離れた地点でのデータである。まず気湿が一20℃
溺ゴム支承の振動特性が得られた。しかし、本格的に婁
を下回る日数(カッコ内隅数の合計)はこの2、3年平
橋に活用していくためには更に低温(一50℃程度)の場合
均で5∼6日程度であり、藷4時間観測の結果から一20℃
の特性や他の種類の免震装置との比較など、今後検討す
を下圓っても継繊i時間は深夜の2時間程度(午前1時∼
べ港課題も多い。
3時頃)であることが知られている。またこの場合でも
本研究においてはオイレス工業の長谷川治践の絶大な
日中は0℃前後の温度となる。さらに橋脚の湿度は地温
るご協力がありましたので感謝申し上げ讃す。
と関係が深い。表2には地表より地下一1mと一5田の位置の
温度を示している。一般に地温の変化は攣節1つぐらい
霧轡文献
ずれている傾向にあることが知られており、表2の地温
1)(社)日本道路協会:道路橋示方書・同評論V 耐震
には秋のぬくもりが蜜だ保存されている。したがってこ
設計編, 1996,12
れらの結果より支承が設置されるRC橋脚天端の温度を
⑳小山田一脈,佐藤昌志,谷本俊充,林亜紀夫:低混血
における橋梁免震装置の実験的研究,構造工学論文集,
正確には予測で巻ないものの、少なくとも地温の効果に
より気温よりは高い温、度になることが想定で蹴るととも
に、支承を断熱材などで被覆すれば風による冷却からも
防止で判るのでさらに効果があるものと考えられる。4
月以降は気温が大港く上昇するので地温も表2の値より
下がることはない。以上の検討および考察より架橋地点
の気象条件を考慮すれば前述の鮒寒性試験はより厳しい
pp.707−714, 1996.3
3)(財)土木研究センター:道:路橋の:免震設翫法マニ湿
アル,1994ユ0
4)久保,松井,大鵬,池永,高橋:鉛プラグ入り積層ゴ
ム支承の低濃環境における使用性,土木学会第52回
年次学術講演会概要集,1−B349,1997.9
5)戸原晴彦編:改訂新版 防震ゴム,現代工学社,1975
6)大島,三上,山雨,久保,長谷川,松井::免震装置の
低温条件における免震効:果のシミ轟レーシ罰ン,第1
回免震・制面心ロキウム講演論文集,土木学会耐震工
条件で実験しており鉛プラグ入り積層ゴム支承の実用に
は支障ないものと判断される。
学萎員会, 1996,11
8.結論
7)小山田,谷本,佐藤,林:免震橋の地震時挙動につい
環境温度の低下に伴って免震装置の等価剛性、等価減
て命根沼大橋における事:例,第1回:免震・制振灘ロキ
衰定数がどのように変化していくのか実験を行い得られ
ウム講演論文集,土木学会耐震工学委員会,1996.11
た結果をまとめると次のようになる。
8)小山田,佐藤,谷本,別所:幾何学特姓を利用した:免
(1)周波数の違いによる:免震装置の振動特性への影響
震装置の開発,第1回免震・制震コロキウム講演論文
集,土木学会耐震工学婁員会,1996,11
は小さい。
9)(社)日本道:路協会:道路橋の耐震設計に関する資料,
(2)鉛直荷重の大きさが異なる場合、等価圓牲にはその
影響が余り見られなかったが、等価減衰定数では鉛
薩荷重が大尉くなるとその値も大毒くなる傾向が
ある。
(3)加振撮幅の大港さが異なる場合、振幅の小さい方が
環境温度の影響を受けやすい傾向がある。
平成9年3月
10)(財)日本建築センター:免鷹構造建疵物一その技
術開発と地震観測結果一,平成4年11月
1D北見工業大学寒地実験室:寒地気象観測月報,1994
−1997
(1997年9月26日受{寸)
12
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