2015年度版 - 東京大学 工学部機械工学科・大学院工学系研究科機械

Department of Mechanical Engineering, The University of Tokyo.
http://www2.mech.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
機械 A
機械工学科
2015
5/14(木)
INDEX
19:15 ∼ 20:45
進学ガイダンス
01 はじめに
会場:駒場キャンパス
講堂(900番教室)※予定
02 学生生活
5/16(土)
想像から創造へ
カリキュラムと時間割
03 演習内容例 ・スターリングエンジン演習
・メカトロニクス演習
04 工場見学
13:00 ∼ 15:30
本郷オープンハウス
会場:工学部 2・8 号館
<初年次ゼミ>
●工学 デザイン
∼ワークショップで学ぶ理系のためのデザイン∼
(夏学期/水曜 2 限)
05 産業実習
●未来のエネルギーを考える
06 卒業研究
<総合科目>
●
「D 人間・環境」
「現代工学」
・四力学とデザイン入門
07 進学・進路
08 Voice
学生・先輩からのメッセージ
(夏学期/水曜 3 限、水曜 4 限)
(冬学期開催)
・生体医工学の世界
∼工学から見た生体物理現象と医療応用技術∼
(冬学期開催)
<主題科目 学術フロンティア講義>
●高度情報化社会の機械工学
(夏学期/金曜 2 限)
●機械システムイノベーション
(冬学期開催)
〒 113-8656 東京都文京区本郷 7 - 3 - 1 工学部2号館 東京大学 大学院工学系研究科 機械工学専攻 / 工学部 機械工学科
進学に関する相談・問合せ先 Tel 03-5841-6300 Fax 03-3818-0835 E-mail [email protected]
東京大学 大学院工学系研究科 機械工学専攻 / 工学部 機械工学科
01
はじめに
Department of Mechanical Engineering, The University of Tokyo.
君たちの限りない可能性の扉を拓こう。
「好奇心」は未来を
拓く夢のエンジン。
講義と演習の融合で機械工学の
「知」の地平を拓く。
本学科では、四力(ヨンリキ=熱工学・機械力学・流れ学・材料力学の 4 分野)
に 加 え、設 計・生 産、制 御・ソフトウェア、 バイオな ど 幅 広 く 様 々 な 学 問 分 野
を 学 ん で 行 き ま す。 豊 富 な 演 習 と 講 義 を 組 み 合 わ せ る こ と で、 機 械 工 学 の
力を身につけていきます。
機械力学
熱工学
設計・生産
工学部機械工学学科長
学会・実習・特別講義などを通して世の中の新しい価値情報に
接することができ、共同研究も積極的に行っています。学部の間
は講義・演習などを通して機械工学の基礎を学ぶことが中心です
が、大学院では従来の方法にはとらわれない
「新しい価値の創造」
を追究して世の中に提案します。みなさんの斬新なアイデアを
講義
﹁講義﹂と﹁演習﹂の両輪で学ぶ
Daiguji Hirofumi
大宮司 啓文
たその価値を提供する方法にも責任を持ちます。そのため素材
それをサポートします。また産業界にはたくさんの先輩がおり、見
バイオ
制御・ソフトウェア
機械工学は
「新しい価値」
を生み出すことを目的としています。ま
どを総合的に学習する必要があり、多くの経験豊かなスタッフが
材料力学
機械 A
想像から創造へ
選択・生産手段・動力伝達手段・最適化システム・設計方法な
流れ学
演習
期待しています。
02
03
02
Event
キックオフパーティ(4 月)
教養学部第4学期及び本郷における3年生夏学期では、数学、熱工学、機
学生生活
学部 4 年生主催で学科キックオフ
パーティを開催します。機械 A の
学生,院生と先生が大勢参加します。
械力学、流れ学、材料力学などのいわゆる機械工学の基礎科目を勉強する
カリキュラムと時間割
と共に、設計 ・ 製図演習、プログラミング演習、機械工学実験などの実践
的トレーニングを経験します。3年生冬学期から4年生にかけては、企業
学び合う、語り合う、集う。
で短期インターンシップによる就労経験を積んだ後、機械工学の先端・専
門的な講義、ものづくりのための創造性を養う演習が設けられています。
4年生に進学すると同時に各研究室に配属されて卒業論文の研究に着手し、
講義と演習、そして楽しい学生生活を
通して柔軟で感性豊かな人材を育成。
キックオフパーティ
(for3年生、M1)
機械工学の基礎
2年 冬
機械工学総合演習第一
進学生(2年生)
歓迎会
設計・生産
講義
月
火
機械力学
卒業式(3月)
2年生(冬)
水
木
金
熱工学第一
材料力学第一
機械工学総合演習
第一
1限
9:00 ∼ 10:30
@ 駒場
2限
機械力学演習
@ 駒場
流れ学第一
3限
13:00 ∼ 14:30
4限
14:50 ∼ 16:20
5限
16:30 ∼ 18:00
04
機械数学演習
@ 駒場
システム制御 1
@ 駒場
数学 1B
@ 駒場
@ 駒場
機構学
計測の原理と応用
2限
研究室配属(4 月)
バイオ
制御・ソフトウェア
@ 駒場
/(ソフトウェア第二)
メカトロニクス第一
3限
機械工学
総合演習第二
13:00 ∼ 14:30
機械設計
4限
メカトロニクス第二
大学院入試(8月)
5限
16:40 ∼ 18:10
3年生(冬)
3年生(夏)
水
機械分子工学第一
木
金
システム制御 2
材料力学第二
バイオエンジ
ニアリング
月
1限
環境エネルギー
システム
2限
( ヒューマン・
インターフェイス )
8:40 ∼ 10:10
火
電気工学通論
第二
数学 2B
数学 2B
水
木
有限要素法
/(医療工学)
振動・波動学
機械分子工学第二
機械材料学
金
( パターン情報学 )
/(ロボットシステム)
生産システム
流れ学第二
情報機器工学
10:30 ∼ 12:00
機械工学
総合演習第二
フットサル大会(11 月)
研究室対抗でのフットサル大会で
す。男子学生は 1 ゴール 1 点、女
子学生は 3 点、教員は 10 点のスペ
シャル・ルールで行いました。
4年 夏
14:50 ∼ 16:20
生産の技術
キックオフパーティ
(for3年生、M1)
中間試問(7月)
/( ロボティクス )
10:30 ∼ 12:00
@ 駒場
@ 駒場
機械ソフトウェア演習
8:40 ∼ 10:10
数値解析学
@ 駒場
ソフトウェア第一
熱工学第二
@ 駒場
10:40 ∼ 12:10
@ 駒場
設計工学
火
機械工学の応用
材料力学
卒研発表(2月)
月
3年 冬
創造設計演習
4 年生:卒業研究 (詳細紹介は P-8 へ)
1限
(短期インターンシップ)
流れ学
4年 冬
演習
学生有志が主体となり五月祭に参加
します。演習で作製したスターリン
グエンジンやメカトロニクス演習
(p.6)での作品の展示、工作教室を
行います。
産業実習
機械 A
熱工学
2、3 名の学生に対して教
員(アドバイザー教員)が
つき、個別に履修、進路
などの相談を行います。
五月祭(5 月)
機械工学総合演習第二
機械力学
学習相談・安心!
<時間割>
3年 夏
各人の問題解決能力を積極的に養うことになります。
機械工学
総合演習第二
機械工学
総合演習第二
3限
生体機械工学
/(ソフトウェア第三) /(ロボットコントロール) /( ロボット
インテリジェンス )
創造設計演習
機械系四力学
創造設計演習
産業総論
創造設計演習
13:00 ∼ 14:30
4限
機械系数理工学
14:50 ∼ 16:20
確率システム
5限
16:40 ∼ 18:10
機械工学少人数ゼミ
機械工学英語論講
※ 2014 年度時間割
※( )内は機械情報工学科
05
03 演習内容例
スターリングエンジン演習(3年夏)
4 つのステップで『ものづくり』の醍醐味を実感。
スターリングエンジン(Stirling Engine)は外から加熱し動かす
「自分たちがつくった
エンジンが動いた
瞬間は感動です!」
外燃機関の 1 つです。このスターリングエンジンの設計、製図、
加工・組立、運転そして出力計測を行います。3年生夏学期に行
う演習(機械工学総合演習第二)の中心的な課題です。
1 講義
2 設計
スターリングエンジンの動作原
4 名ほどの1班で1つのスターリン
旋盤やフライス盤、ボール盤な
完成したスターリングエンジンを
重要な知識を学びます。
で様々なアイデアを出し合い、
分で書いた図面を見ながら部品
転・出力の計測を行います。出
理、効率計算など設計に関わる
グエンジンを製作します。班員
各班工夫を凝らしたオリジナ
ルなスターリングエンジンの作
製を目指します。設計は CAD
(Computer Aided Design
system)を用い、正確な形状・
寸法を決めながら、部品の図面
を完成させていきます。
3
加工・組み立て
4
ど様々な工作機械を駆使し、自
力計測だけでなく、車や船に搭
ます。加工した部品を組み立て、
細かな調節をしながら、スター
リングエンジンを完成させてい
2014 年度
載し動かすことのできる高性能
なスターリングエンジンも作るこ
工場見学実施企業
<関東コース 1 > 日帰り 1 日間
<工場見学とは>
夏休み期間中の 2、3 日間、様々な企業の工場や事
業所、研究所などの現場を訪問・見学します。講義
や演習ではないので、単位は出ませんが、毎年多く
の学生(主に学部 3・4 年生)が参加します。機械
系の職業を目の当たりにすると、見学後の学習意欲
アップは間違いありません。
・JAXA(調布)
:超音速風洞、宇宙シミュレーション
・IHI(瑞穂工場)
:航空エンジン、宇宙機器の製造
<関東コース 2 > 日帰り 1 日間
・総合車両製作所:北陸新幹線 E7 系、常磐線 E657 系などの製造工程
<関東コース 3 > 日帰り 1 日間
ガスバーナーなどで加熱し、運
の加工を進めます。ここでの加
工精度がエンジン性能を左右し
運転・出力計測
04 工場見学
実社会から学ぶ。
工学の叡智を実学へ。
とができます。
・JAXA( つくば ):人工衛星の誘導・制御試験設備、スペースドーム
・産業技術総合研究所:集積マイクロ機器試験設備、ロボット開発現場
<東海コース> 2 泊 3 日
・ジェイテクト(伊賀)
:自動車テストコース
・森精機(伊賀)
:鋳造・部品切削・熱処理・研削組立の工程
・三菱重工(名古屋)
:ボーイング 787 の主翼の製造工程
・新日鐵住金(東海)
:高炉、転炉、連続鋳造、熱間圧延の工程
・UACJ(名古屋)
:アルミニウムの押出し、圧延の工程
・JR 東海(小牧)
:車両振動台、無響風洞、車両乗り心地シミュレータ
きます。
<関西・中国コース> 2 泊 3 日
メカトロニクス演習(3年冬)
アイデア、好奇心、想像力で、
面白いものをゼロから作り上げる!
05 産業実習
2014 年度作品
「ちはやふる ∼目指せ!かるたクイーン∼」
かるたを取れるロボットを作りました。人が
読んだ札に対して、場に置かれた取り札に正
しく手を伸ばすことができます。画像認識を
用いて読み札と取り札を判別し、3 つのモー
ターを組み合わせることで動きを制御してい
ます。また、見た目のかわいさにもこだわり、
袴を着せたり顔をつけたりして親しみやすい
ロボットになるように工夫しました。
製作者 : 杉崎 拓也 , 佐久間 菜月
06
・住友精密工業(尼崎)
:航空機降着系統システム、MEMS 製造装置
・ナカシマプロペラ(岡山)
:舶用プロペラ、人工関節
・JFE スチール(倉敷)
:高炉、圧延ライン
・三井造船(玉野)
:舶用ディーゼルエンジン、船体組立
機械工学(メカトロニクス)と電子工学(エレクトロニクス)
が融合したメカトロニクスを学ぶ演習です。
この演習では、コンピュータ、センサー、アクチュエーターな
どを用いて『面白いもの』を作り上げるのが課題です。
2 人 1 組になってアイデアを出し合い、力を合わせて設計、
部品集め、製作。そして最後に発表を行います。
産業の「今」の躍動感を
実習を通して感じる。
<産業実習とは>
全国の企業や事業所で 2 週間程度の期間、実際の現場で
生産の基本や応用、産業の実態について学ぶ、
「インター
ンシップ」を学科がサポート・実施しています。この実
習での経験は、その後の大学での講義・演習の理解や応
用・実践などにとても役立ちます。具体的には、自動車
などの分解・組立、加工プロセス実習、ソフトウェア開発、
材料試験・解析、物流サービス、システムや機械の企画・
設計など、大学内ではできない様々な体験をすることが
できます。毎年、100 名近くの学生が参加します。
07
06
卒業研究
エネルギー
様々な側面から「社会のための科学技術」を発展させ、社会が直面する複
デザイン
ダイナミクス
雑な問題を解決することが機械工学の役割です。機械 A の研究室では、エ
ネルギー、デザイン、ダイナミクスという 3 つの分野に分かれ、ナノ・マイ
クロスケールから自動車・エンジン、バイオまで幅広いトピックスでの研究
を進めています。卒業研究ではそれぞれ研究室に所属し、最先端の研究を
行います。きっと、取り組みたい研究テーマが見つかるはずです。
数値流体力学に基づく
風車の解析
計算機を用い数値的に流体の振る舞いを解析する数値流
体力学は、計算機の性能向上に伴い精度の向上と計算時
間の低減が実現しています。この数値流体力学を風車に
応用し、大型・および小形風車の翼のまわり、および風
車全体の振る舞いを解明し、最適な風車の形状や制御に
ついて研究しています。
機械工学
http://www.sl.t.u-tokyo.ac.jp
機械工学と再生医療を融合した「再生医工学」に関する
研究を行っています。機械工学の知識を用いた培養装置
の開発や生体組織の評価手法の確立を目標としていま
す。主に軟骨組織、子宮組織、血管組織の再生に関する
研究を進めています。
ナノメカニカル
構造創製と
そのセンシング応用
マイクロ造形による担体
(生体機械工学、バイオエンジニアリング、
組織再生、三次元造形、装置開発、シグナル伝達)
http://www.tissue.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html
当研究室では、表面の機能を最大限に引き出すことを目
標として、固体表面および トライボロジーに関する研
究開発を行っています。具体的には、ダイヤモンドライ
クカーボンを用いた表面改質、ナノ粒子やグラフェンの
作成、表面解析などが挙げられます。車の摺動部などに
実際に使われており、応用面の研究も進んでいます。
加藤孝久・崔埈豪 研究室
http://www.sstl.t.u-tokyo.ac.jp
光通信や演算回路などへの応用を目指し、ナノス
ケールにおいて発現する新規機械現象をセンシング
素子へ応用する研究を進めています。また、その技
術基盤となる、イオンビームや電子ビームを用いた
3次元ナノ加工技術・振動計測技術についても研究
を行っています。
http://www.nanome.t.u-tokyo.ac.jp/
Au ナノ粒子
構造物の強度・信頼性
DLC 膜コーティング
国内外の研究機関・企業との共同研究を通じて,人
工衛星、有人ロケット、鉄道,火力発電所、半導体,
燃料電池の幅広い分野の強度・信頼問題に対して,
原子から大型構造物までのマルチスケールシミュ
レーションによる研究を行っています。
研究対象は大きく分けて、エネルギーと交通安全の2つ
です。エネルギー系は、分散エネルギーシステムを想定
し、自動車用エンジンやバイオマス燃料を用いるエンジ
ン、またシステム全体の最適運用に関する研究を行って
います。交通安全系では、居眠り運転事故防止に関連し
て生体信号から眠りの予兆信号を検出する研究や道路
環境騒音等に関する研究も行っています。
3次元構造の作製例
Bacteriophage
ボルトナット締結体の
三次元有限要素法モデル
半導体素子製造工程の
分子動力学解析
酒井信介・泉聡志 研究室
居眠り防止シート
ナノスケール熱伝導
解析と応用
(熱工学、流体工学、振動・波動学、エネルギー、振動、
バイオマス、交通安全、脈波)
金子成彦・ 山崎由大 研究室
http://knock.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
集束イオンビーム3次元ナノ加工技術
(材料力学、有限要素法、創造設計演習、破壊力学、
信頼性工学、航空 / 宇宙、鉄道、摩擦、燃料電池)
http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp
08
ロボット・対話型
情報支援システム
(ナノテクノロジー、ナノメカニクス、NEMS、イオン・
電子ビーム、ナノ加工、ナノ計測、ナノ機械振動子、
極限センシングデバイス)
米谷玲皇 研究室
生体軟骨染色図
(固体力学、材料トライボロジー、表面機能工学、摩擦)
エネルギーシステムの
運用・生体信号による
居眠り運転防止
プロフェッショナル用の
マウス
http://www.cfdl.t.u-tokyo.ac.jp/
牛田多加志・古川克子 研究室
表面科学と
トライボロジー
ドライビングシミュレータ実験
(生活支援工学、福祉工学、自動車工学、ジェロンテクノロ
ジー、自動運転技術)
鎌田実・小竹元基・二瓶美里 研究室
(数値解析学、数値流体力学、風車工学)
荒川忠一 研究室
再生医療
モビリティ・生活支援
人間・乗り物・デザインをキーワードに安心・安全で快
適な生活に役立つ技術を研究しています。具体的には障
害者・高齢者のための生活支援機器の開発、自動車の交
通事故要因の解明や予防安全技術の開発、誰もが使いや
すいデザインやユーザ・シーンに合わせた操作系の開発
などを行っています。
実験用エンジン
マルチボディ解析による衝撃の人体影響度評価
持続的社会の実現に向けては排熱を電気などのエネ
ルギー形態に変換したり、蓄えたりして再利用する
技術が重要です。分子から連続体へのマルチスケー
ルな視点で材料をデザイン・合成・評価することに
よって、熱エネルギーの有効利用へ貢献することを
目指しています。
(熱工学、機械分子工学、ナノテクノロジー、熱電変換、
界面熱輸送、分子シミュレーション、放熱デバイス、
高速濡れ現象)
塩見淳一郎 研究室
http://www.phonon.t.u-tokyo.ac.jp
09
エネルギー
デザイン
固体酸化物型
燃料電池と
次世代型熱機関の研究
ダイナミクス
鹿園研究室では、昨今のエネルギー問題を解決する
ために、高温域で作動する次世代型燃料電池である
固体酸化物型燃料電池 (SOFC) や排熱を有効に利用
するための数百℃以下で作動するヒートポンプや蒸
気機関の研究を、シミュレーションと実験の両方の
側面から行っています。
http://www.feslab.iis.u-tokyo.ac.jp/
マイクロ燃焼器
(熱工学、マイクロエネルギー、環境発電、
熱デバイス、MEMS)
マイクロ・ナノ技術に
よるセンサ材料と
センサデバイス
機能性構造材料とは、分子や外部環境に対してバル
ク構造とは異なった反応性を有する材料を指します。
機能性構造材料を用いたデバイスの実現を目的とし、
現段階では高効率な光触媒の機能を有する半導体ナ
ノワイヤーアレイ膜およびバイオマーカーの高感度
検出を可能とする金属ナノキャビティの作製に成功
しています。
ドロネー ジャンジャック 研究室
http://scale.t.u-tokyo.ac.jp/
10
http://www.hnl.t.u-tokyo.ac.jp/
空調機器の
ノンフロン化、
高効率化の研究
環境保全や省エネ化のため、ヒートポンプに用いら
れる次世代低 GWP 冷媒の安全性やマイクロチャン
ネル熱交換器の研究を行っています。また再生可能
エネルギーの導入拡大に向け、太陽光熱活用システ
ムやスマートグリットにおける天気予報誤差の研究
も進めています。
ディーゼル爆発用
エンジン
マイクロチャンネル
熱交換器
(熱力学、流体力学、エネルギー、環境、ヒートポンプ、
低 GWP 冷媒、再生可能エネルギー)
メソポーラスシリカ薄膜
太陽光熱同時
利用システム
http://www.hee.k.u-tokyo.ac.jp/
振動発電デバイス
「流れ」に関する
諸問題の研究
(ミクロからマクロまで,
シミュレーションから実験まで)
(熱工学、エネルギー、ナノスケールの輸送現象、
機能性材料、環境技術 )
http://www.thml.t.u-tokyo.ac.jp
自動車部品、電気自動車、建設機械)
飛原英治・党超鋲 研究室
http://www.mesl.t.u-tokyo.ac.jp/ja/
大宮司啓文 研究室
メカトロニクス演習、微細構造、人間協調機械、
福井類・長藤圭介 研究室
斜交波状面による新規な伝熱促進技術
エネルギー、熱流体分野と半導体製造技術の境界領
域で、新しいデバイス開発やそのための基礎研究を
行っています。環境中に広く薄く存在するエネルギー
から微小電力を取り出す環境発電や、微小スケール
での燃焼、小型人工衛星や半導体レーザーの温度制
御デバイスなどについての研究を進めています。
ナノスケールの熱・物質・電荷の輸送現象について
実験的、理論的研究を行っています。これらの研究
をマクロスケールのエネルギーシステムに利用可能
な機能性材料の開発や熱流体装置の設計へ応用し、
エネルギーや環境の技術を高めることを目指してい
ます。
(生産の技術、設計工学、産業総論、機械創造学、
中尾政之・濱口哲也・草加浩平
鈴木雄二・森本賢一 研究室
エネルギーシステムと
ナノスケール の 輸 送
現象の研究
新しい生産技術・
機械要素・
機械システムの創成
燃料極内の酸化物イオン
電気化学ポテンシャル分布
(熱工学、熱デバイス、燃料電池、エネルギー、熱機関)
鹿園直毅 研究室
マイクロエネルギー・
環境発電デバイスの
開発
ナノマイクロ生産技術とその応用デバイスだけでは
なく、自動車・建設機械・電子部品などを開発製造
する多方面の企業と共同で、新しい生産技術・新し
い機械要素の創成を目指しています。
本研究室では、「流れ」に関する様々な研究を行って
います。電子状態や熱流動構造を扱う希薄流、気泡
の流れを扱う混相流、微小毛細血管流を数値解析す
る生体内流、腫瘍治療システムの開発を目的とした
医療への応用など、多岐に渡る分野を実験、シミュ
レーション問わず研究しています。
(流体工学、希薄気体流れ、分子線散乱、気泡流、
微小血管流、腫瘍治療)
高木周・ 杵淵郁也 研究室
http://www.fel.t.u-tokyo.ac.jp/
シリカナノ細孔内部の水の移動
カーボンナノチューブの
合成・分析とその応用
多孔質内の気体流動解析
直径が 1 nm、長さが数μ m と非常に細長いカーボ
ンナノチューブというナノ材料を中心に研究を行っ
ています。基礎的な研究だけでなく、透明&フレキ
シブルな電極材料、トランジスタ作製などへの応用
を目指しています。ナノチューブの他に、グラフェ
ンなどのナノ材料についての研究も進めています。
生体内の数値解析
カーボンナノチューブ
(熱工学、機械分子工学、ナノテクノロジー、
熱デバイス、電子デバイス、太陽電池、エネルギー)
丸山茂夫・千足昇平 研究室
http://www.photon.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html
グラフェン
11
エネルギー
デザイン
生産加工技術の
医療分野への応用
ダイナミクス
「想像から創造へ」 Analysis & Synthesis
本研究室では、最先端の生産技術およびロボット技
術を構築することを目的としています。
(1)生産:難削材を対象とした高精度・高効率の加
工技術を開発しています。また生体組織に対す
る加工法・工具を提案しています。
(2)医療:低侵襲手術や微細手術を対象として安全
かつ正確に手術支援を行うロボティック・シス
テムの研究を行っています。
硬脆材料の超精密加工
( 精密加工、工作機械、医用工学、手術ロボット、
超精密計測 )
光石衛・杉田直彦 研究室
http://www.nml.t.u-tokyo.ac.jp
脳神経外科・眼科手術支援システム
本研究室では、美的要因も含む総合的な観点からのモノ、
優れた設計・
デザインのための
方法論とその実践
コトの計画、設計を、
「デザイン」と考えています。設計者
が独創性を発揮した優れたデザインを行ない(design by
human)、信頼性、安全、五感や記憶、期待などから形
成される感性品質など、ユーザに新たな価値を提供するモ
ノ、コトを創造する(design for human)ための、設
計工学、感性設計学の研究、教育を行なっています。
設計空間上で音の
感性設計の方向性を分析
(設計工学、感性設計学、認知神経科学)
村上存・柳澤秀吉・上田一貴 研究室(設計工学研究室)
自動二輪車の
カラーリングの感性設計
http://www.design.t.u-tokyo.ac.jp
センシングデバイスの
開発とウェアラブル
システムの構築
ライフスタイルの革新というテーマの下でハード、
ソフト両面の研究を行っています。ハード面では呼
気分析センサや、生体音測定センサの開発を目指し
ています。ソフト面では端末を用いた感情識別や、
人の行動識別を行う情報分析技術の構築を目指して
います。またそれらを農業に応用する研究も進めて
います。
http://www.lhei.k.u-tokyo.ac.jp/
サブミクロンオーダーの微細な構造をもつマイクロ
デバイスを開発し、これらを用いた細胞融合・遺伝
子導入・DNA 解析技術の再生医療や生命科学研究
への応用を目指しています。他に、細胞シート作製
やバクテリアモーターに関する研究なども行ってい
ます。
雰囲気コミュニケーション端末
大量並列細胞融合チップ
(バイオナノテクノロジー、マイクロマシン工学、
応用静電気工学、ソフトマター物理、
マイクロ生化学分析システム)
鷲津正夫・小穴英廣 研究室(バイオナノテクノロジー研究室)
http://www.bntl.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
12
「多彩な研究テーマが君を待っている」
(ナノマイクロ加工、生体情報センシングデバイス、ウェ
アラブルヘルスケアシステム、生体・環境情報の分析、
生産文化、IT 農業)
割澤伸一 研究室
マイクロデバイスを
用いた細胞・DNA の
個別操作
圧電フィルム生体音センサ
電界集中型細胞融合
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機械工学科/機械工学専攻では、企業と大学の長年の相互
信頼関係の下、
就職の学科推薦を行っており、
例年ほぼ半数の
学生は学科推薦で就職しています。学科推薦とは、
学科推薦
を依頼してきた企業とそこへ就職を希望する学生の仲
進学
08 Voice
君たちの可能性を社会は求めている。
介作 業 を中心に学生への支援業務を行うもので、学科推
55%
薦のルートによれば、応募企業を1社に決める必要があ
平成 26 年進路状況 機械 A
りますが、高い確率での採用が実現しています。
大学院(博士)
学科推薦による就職率
約10%
その他製造業・
商社・金融・官公庁・
インフラなど
約10%
博士進学
材料・化学
進路
就職
2014年
その他
大学院(修士)
修士課程
約10%
84% 4%
約 30%
電機・精密機器
約 25%
瀬戸口 雄介:修士課程 2 年
約15%
7%
博士課程
16%
主な就職先企業リスト
学部生
幅広い分野の基礎的な知識を身につけることができ、非常に有意義
な経験をしました。また、機械 A だけではなく機械 B の多くの友
人とも交流することができ、情報処理などの面白さを知ることもで
きました。この環境の中で私は一層ハード面への興味・関心を強め、
トヨタ自動車、日立製作所、ソニー、三菱重工、日産自動車、
本田技研工業、NTT データ、キャノン、東芝、小松製作所、
IHI、パナソニック、東海旅客鉄道、野村総合研究所、日本アイビー
エム、JFE スチール、ファナック、三菱電機、東京電力、など
OB/OG
機械系の知識を
活かして
医療を支える
飛翔するフィールドは限りなく広大だ。
小宅 教文:博士課程 1 年
ロボットに憧れて理一に入りましたが、駒場の授業を通じてエネル
ギーについて関心を持つと同時に、ハードそのものやものづくりへ
の興味が強いことを自覚しました。この 2 つを学ぶことができる機
械 A に進学し、現在は大学院の機械工学専攻に所属しています。最
も興味のあるエネルギー分野を中心として、3 年生のゼミでは熱電
変換、4 年生の卒業研究では小型発電デバイス、そして修士論文で
は風力発電と様々な視点から学んで来ました。幅広い分野について
一流の専門家が数多く在籍し、指導してくれる機械 A だからこそ、
エンジニアにとって重要な「深い専門性」と「幅広い知識や経験」
の両方をバランスよく身に付けることができると思います。
世界のトップレベルと
戦える
研究への自信
機械・輸送機器
情報・通信サービス
77%
を決めました。機械 A では、講義や演習を通じて機械工学に関する
るところです。
上村 麻子 : 学部 4 年
専 門 性・知 識・経 験
のバランスが大切
12%
その他
高校時代からさまざまな製品のハードに興味があり、機械 A に進学
研究室での卒業研究でもそういったものの研究をしたいと考えてい
主な進路
就職
学部生
学生・先輩からのメッセージ
興味をもった
テーマを
卒業研究に
07 進学・進路
小野寺 春菜さん
(2005 年工学部産業機械工学科卒)
自動車メーカーや重工系企業に就職しようと思い機械 A へ進学し
ました。しかし、卒業研究で機械工学のイメージとは異なる 熱
エネルギー に関する基礎研究に取り組み、ナノスケールで熱がど
のように伝播するかを研究し、研究の楽しさを知りました。これ
が大きな転機になり、さらには修士課程では留学する機会を得て、
Stanford 大学や UC Berkeley の研究室を訪問しました。世界トッ
プレベルの同分野の研究を目の当たりにして驚くと同時に、学部の
卒業研究でも世界と十分に戦える手応えを感じて、博士課程への進
学を決断しました。今は機械工学の観点から新しい物理法則を発見
すべく日々研究に取り組んでいます。
在学中は、手術用ロボットの開発に取り組みました。人工膝関節置
換術用ロボットの制御という研究を通して、個人差のある患者さん
を対象とする医療分野の難しさと、また自分の研究が治療に役立つ
という実感を得ることができました。機械系の進路というと電機・
機械メーカーのイメージが強く、医療というイメージはあまりない
かもしれません。でも、医療機器の開発には機械系の知識が不可欠。
機械系にもこういう道があることに気づいてほしいと思います。今
は医療の発展や医療の現場を、私なりに支えていけたらうれしいと
思っています。
GE 横川メディカルシステム株式会社 勤務
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