教員 落合 秀也 講師 研究場所 本郷 研究分野 センサネットワーク工学 センサと通信の融合分野を研究対象とする新しい研究室です.2010 年代から,通信デバ イスはますます高度化・小型化し,あらゆる機器・モノ・設備をインターネット接続するこ とが当たり前になりました.ネット上にあふれる様々な情報源と作用することで,これらの 機器・モノ・設備は,これまでにない形で社会の一部として機能しようとしています.一方 で,これらの扱いには,丹念に磨かれた高度な感性と技が求められるため,現在はまだ,ご く一部の人間にしか使いこなせない技術でもあります.社会一般に広くに浸透させるため には,導入障壁となっている様々な課題を解決する必要があります. 1. 遅延耐性ネットワーク技術 センサ端末との通信として,導入のしや すさから,無線マルチホップ・ネットワーク が考えられますが,実際には,通信が不安定 性になる,という問題があります.そこで, 遅 延 耐 性 ネ ッ ト ワ ー ク 技 術 (Delay/Disruption Tolerant Network)をベ ースとし,不安定なネットワーク上でも, 100%の配送率を実現するネットワーク技 術を開発しています. 3.社会的情報源との連携 例えば,近年,降雨レーダは 100m× 100m の地理的メッシュと 1 分の時間粒度 で,ゲリラ豪雨を捉えることが可能になっ ています.このような情報源との連携を行 えば,スマートな警報,地下への流水を阻止 する止水版,ビニールハウスの天窓制御な どへの応用が可能になります.気象情報の 空調制御等への応用によるスマートグリッ ド連携などもあります. RS485 Experiment Log Collection To the edge slave From the Master ATmega2560 (Arduino Mega 2560) 10m twisted-pair cable (between nodes) オール IP センサネットワーク実験の様子 防災科学技術研究所 X-NETシステム データ 配信フロントエンド (緯度・経度空間を管理) すべてのセンサに IP スタックを持たせ る世界的な動きがあります.これにより,通 信メディアに依存しない,標準的なアプリ ケーション・プロトコルをセンサレベルに まで拡大できるのですが,実際には,センサ 周辺の通信メディアの特性との戦いがあり ます.本研究室ではこの課題に積極的に取 り組み,オール IP センサネットワークの実 現に貢献します. 遅延耐性ネットワークの実機検証の様子 リアルタイム・生レーダ情報 2.オール IP センサネットワーク技術 東大で運用 ① 降雨強度?(緯度,経度) 例: 1, 35.714411, 139.761766 ②降雨強度 例: 81, 24.5 LED表示機 降雨レーダデータの基礎活用実験
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