果樹病害虫発生予察調査結果(5 月 25 日調査分) (三条、加茂、田上地域) 5 月 25 日(月)に実施した予察調査結果についてお知らせいたします。 (モ モ)※せん孔細菌病に注意。カイガラムシは防除適期を逃さずに。 定点園地で5新梢、100果を調査しました。 せん孔細菌病は発生が懸念されていますが、防除効果もあり本日の調査では 先回から進展はみられませんでした。今後の降雨でほぼ多発することが間違い ない病害ですので、徹底した予防防除に努めてください。 モモハモグリガについては、現在の生育ステージは成虫期です。今後産卵し 孵化するのは6月上旬頃と推察されます。越冬世代孵化期の適期防除が功を奏 し、現在まで少発生をキープしています。 カイガラムシ類について、ウメシロカイガラムシ(田上、三条の一部に寄生) は現在孵化最盛期となっています。クワシロカイガラムシの孵化はまだ確認で きませんが、有効積算温度による孵化最盛期予想は5月26日となっています のでIGR剤、有機リン剤の散布を計画してください。クワシロはほぼ全域の モモに寄生していますので、確実な対応をお願いします。 ナシヒメシンクイは、現在モモの新梢に食入しているものが確認されていま す。昨年発生が多かったところでは、この時期に浸透移行性のある殺虫剤を散 布すると効果的です。 ハダニが田上地域で確認されています。今後発生増加が懸念されますので各 自確認し、適正に対応してください。 (ナ シ)※黒星病の発生に注意。これから病害虫も発生が本格化。 定点園地で5新梢100果を調査しました。 黒星病の発生が続いています。特に幸水、新高で葉柄及びギク、果実に確認 されています。越冬密度が高かったことや、霜による果実やギクの傷害部分が 感染源になった可能性があります。現在もススを出しており発生が止まってい ない状況です。まず芽かき等を行い薬剤の到達する環境を整備してください。 薬剤防除はローテーション防除を励行し、感染した葉や幼果については摘葉・ 摘果し、園地内に放置しないようお願いします。 セイヨウナシでは、新梢葉でセイヨウナシ褐色斑点病の赤色小斑点病班がマ レに確認されていますが発生量は少なく、予防防除の効果が発揮されています。 散布間隔を空けない薬剤防除や耕種的防除(摘葉等)の徹底をお願いします。 黒斑病については、胞子飛散調査で5月8日回収分のグリセリンゼリーから アルタナリア胞子を確認しています。昨年同様、平年比で10日早い飛散開始 となりますので、昨年発生が多かったところでは予防防除を徹底してください。 害虫ではアブラムシ(ユキヤナギ)の寄生が確認されました。通常防除で問 題ないレベルにありますが、今後死角部分の発生に注意してください。 カイガラムシ類について、クワシロカイガラムシ(長十郎に寄生しているカ イガラムシ)はモモ同様孵化最盛期予想が5月26日となっていますので、有 機リン剤等の散布を計画してください。近年長十郎に隣接するセイヨウナシに もクワシロカイガラムシが寄生しており発生増加が懸念されています。 また新高、新興の果実表面を凸凹症状にする(ナシカキカイガラムシ)の防 除適期はクワシロより一週間程度遅くなりますので、発生が多い園地では丁寧 に散布してください。 (その他情報) ニセナシサビダニは、防除効果でその後モザイク症状の進展は見られません。 高温乾燥が続いており、ハダニの発生が懸念されます。ナシでは未確認でし たが、今後発生する可能性が高いので各自注意してください。 また薬剤防除を行う場合(特に病害)降雨前の散布を心がけましょう。 ○次回調査は6月10日(水)です。 担当:果樹共済係 TEL 0258-36-8105 FAX 0258-34-8020
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