週刊ダイヤモンドに記事が掲載されました

いて教えてください。
──主力製品のCNC旋盤につ
10〜 年平均値)
。
ート受注率は、 %です(20
世界で1万台以上が稼働。リピ
ました。現在、当社の製品は、
周辺装置も自社で開発し、旋盤
行われていた工程を自動化する
ような、従来は人の手によって
高い加工精度や操作性を誇るC
かせないものです。当社では、
CNC旋盤は、自動車や家電
製品などの製造工程において欠
CNC旋盤といいます。
動かし、部品を削り出す旋盤を
刃物をコンピュータで制御して
切削する機械です。その中でも、
った部品を外して洗浄するなど
材料をセットしたり、削り終わ
品を切削するためには、主軸に
取り組んできました。旋盤で部
以来、自動化システムの開発に
髙松 1974年に精密油圧自
動旋盤「メリター」を開発して
貴社の強みは何ですか。
──世界で高い支持を得ている
い評価を得ています。
ズ力にあり、多くの顧客から高
とができる技術力、カスタマイ
ライン全体を提案し構築するこ
当社の強みは、顧客ニーズに
合わせて、旋盤だけでなく生産
省人化を実現しています。
と組み合わせて提供することで、
髙松 旋盤とは、回転する円筒
状の材料に刃物を当て、部品を
NC旋盤により、自動車関連メ
の工程が必要となります。この
髙松 当社は、いち早く製品の
小型化・省エネルギー化にも取
ー化技術も貴社の特徴です。
──製品の小型化や省エネルギ
成に努めています。
市場の中で活躍できる人材の育
ットーに、グローバルに広がる
ど、社員一人ひとりの力です。 当社では「企業は人なり」をモ
わせた製品を開発する技術者な
営業担当者や、そのニーズに合
する中で的確にニーズを捉える
えているのは、顧客とじかに接
からに他なりません。それを支
してきたノウハウと経験がある
髙松 自動化システムを提供で
きるのは、長年にわたって蓄積
できる企業力の源泉は何ですか。
──顧客指向の総合的な提案が
人と技術を育む実績で
製品の小型化に先鞭
ーカーを中心に信頼を築いてき
92
精密機械の製造現場で多くの女
性スタッフが働いています。 「会長賞」を受賞した「XC 1
優秀省エネルギー機器表彰で
年度に、日本機械工業連合会の
増え、それに応える形で 年に
機械の修理依頼を受ける機会が
に工場を開設していく中で工作
髙松 現在でも主要取引先であ
る自動車関連メーカーが、海外
展開を推進されるのですか。
──旋盤以外の製品への多角化
ています。
製品ラインアップの充実も図っ
製品の販売も手掛けることで、
一方で、ドイツのエマグ社な
ど海外メーカーと提携し、大型
倍のペースで受注しています 。
顧客に好評を得て、当初予定の
その結果、中国や東南アジアの
業を行える工夫を凝らしました。
さに配慮するなど女性が楽に作
を造り続けていきます。
客さまが稼ぐことのできる機械」
して、今後も世界を視野に「お
設立 年目を迎えるメーカーと
石川県は伝統的にものづくり
が盛んな土地柄です。この地で
工場近くに新工場を建てること
する見込みです。今後は、本社
180億円強と過去最高を更新
あります。 年度の売上高は、
関連分野にも踏み出しました。 こうした新しいチャレンジが
可能な背景には、好調な業績が
この製品は、当社の女性設計
者が開発を担当し、操作盤の高
00」「XL 100」など画期
米国に進出したのが始まりです。
戦略も展開されるそうですね。
」や、
的な製品を開発しています。消
以降、ドイツ、中国、タイに進
立しました。昨年は、メキシコ
現地法人を、中国に新工場を設
車部品加工事業」については、
「IT関連製造装置事業」「自動
新興国での自動車普及はこれ
からであり、海外での当社製品
業拡大を目指します。ユニーク
14
も検討しています。
54
を受賞した「XW
費電力や設置スペースの削減は、
出し、 年にはインドネシアに
要な要素です。当社の小型化、
にも駐在員を派遣しています。
バンテージになるでしょう。
グローバル展開の強化と
事業多角化へのビジョン
なところでは、「ぎんなん・にん
む
の需要は今後も大きく拡大する
にく薄皮剥き機」といった農業
新事業として市場を開拓し、事
省エネ化の技術は、大きなアド
96
でしょう。積極的な営業活動と
高松機械工業株式会社
Company Profile
13
30
──今後もグローバル市場への
設立/1961年7月
〒924-8558
石川県白山市旭丘1-8
TEL:076-274-0123
http://www.takamaz.co.jp/
今後、工作機械に求められる重
たかまつ・きよし■1953年生まれ。76年、東海大学工学部制御工学科卒業後、東京ビッ
カース(現東京計器)入社。79年、高松機械工業入社。取締役企画部長、常務取締役
営業部長、生産本部長などを経て、96年、代表取締役社長に就任。同時期より米国、
ドイツ、中国、タイ、インドネシアに駐在所を設立。2001年、株式を店頭公開。06年、
東京証券取引所第2部に上場。
製 造 現場で 働く女 性
の多い新興国市場を
ターゲットに、使いや
すさと製造コスト削減
の両 立に成 功した人
気機種「GSL-10」
コンパクトで高い性能
と安定した加工精度を
実現する「XC-100」。
シングル旋盤として進
化するスタンダードモ
デル
日刊工業新聞社主催 2014年 機械工業デザイン賞「審査委員会特別
賞」や、第4回いしかわエコデザイン賞2014「大賞」など、数々の賞を受
賞している
り組んできました。2010年
迅速なサービス・メンテナンス
体制を構築することで、販路拡
大を図っていきます。
──海外の現地事情に合った製
品提供などは行っていますか。
髙松 新興国市場をターゲット
に、あえて自動化装置を付けず
」な
製造コストを徹底的に削減した
年の新製品「GSL
10
どが代表例です。新興国では、
14
高松機械工業
髙松喜与志
先行モデルの省スペー
ス化 特 性を生かしつ
つ、より幅広い加工に
対応できるよう2014
年にモデルチェンジし
た「XW-30 PLUS」
2014年9月、米国・シ
カゴで開催された世界
最大 規模の展示 会
「I M TS 2 014」に出
展 。国内外の展 示 会
に積極的に出展し、製
品のPR活動を行って
いる
14
髙松 企業の持続と成長のため
に、事業の多角化は重要です。
度に日本機械学会「優秀製品賞」
主力のCNC旋盤をはじめ、周辺工程の自動化装置を自社開発す
る高松機械工業(TAKAMAZ)。顧客ニーズに合った最適な生
産ラインを提案する高い技術力に定評がある。現在は、米国やド
イツ、中国、タイ、インドネシアに現地法人を設立しグローバル
展開に注力、新製品開発や新事業の強化で多角化を進めている。
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タイム
TAKAMAZから
熟練の技を世界へ。
小型化・省力化技術で
「稼ぐ機械」
を提供
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