通電加熱直後ブランキングを用いたホットスタンピングにおける成形,焼入れ

48 通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピングにおける成形,焼入れ,後処理特性
酸化膜除去
後処理
極限成形システム研究室 荻原 知輝
温度:高
低
不均一
電極
均一
矩形材に限定
溶接
超音波洗浄
通電加熱ホットスタンピング
設備:小
電流
銅電極
通電加熱
洗浄
塗装
コスト:大
酸化膜
成形 + ダイクエンチ レーザ切断
高強度部品
通電加熱直後ブランキングを用いたホットスタンピング
レーザ切断の省略
通電加熱
研究目的
ブランキング 成形 + ダイクエンチ 高強度部品
・通電加熱直後ブランキングを用いたホットスタンピング
・塩酸超音波洗浄後の溶接性および塗装性
48 通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピングにおける成形,焼入れ,後処理特性
1.通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
2.ドアヒンジ部品の成形結果
3.通電加熱ホットスタンピングにおける
後処理特性
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
パンチ
板材
電極押え
位置決め
ピン
レール
電極
搬送装置
パンチ
ブランキング
ダイス
搬送
(3.0s)
ブランキングダイス
(a) 通電加熱
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(a) 通電加熱
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(a) 通電加熱
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
電極解放
搬送
(3.0s)
(b) ブランキング
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(b) ブランキング
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
レール
搬送
(3.0s)
(b) ブランキング
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(c) 搬送
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(c) 搬送
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(c) 搬送
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
位置決め
搬送
(3.0s)
(d) ダイクエンチ
ダイクエンチ
通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
通電加熱
(5.1s)
ブランキング
搬送
(3.0s)
(d) ダイクエンチ
ダイクエンチ
ブランキング前後の板材温度分布
搬送
(7s)
サーモ
グラフィ
支持棒
910℃(120s)
炉加熱
ブランキング前
1000
表面温度 /ºC
反射鏡
加熱温度910℃
7sの搬送後
800
支持棒
600
x
400
支持棒
ブランキング前
ブランキング後
200
0
ブランキング後
20
40
60
80 100
端からの距離 x /mm
120
140
48 通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピングにおける成形,焼入れ,後処理特性
1.通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
2.ドアヒンジ部品の成形結果
3.通電加熱ホットスタンピングにおける
後処理特性
通電加熱直後ブランキングを用いた
ドアヒンジ部品の成形金型
通電・ブランキング型
180
成形型
曲げ
150
140
100
ホットスタンピング用鋼板
(22MnB5)
t = 1.0mm
加熱温度T /℃
910
加熱時間 /s
5.1
下死点保持時間 /s
0~7
搬送時間 /s
3.0
パンチ速度 /mms-1
187
通電加熱直後ブランキングを用いた
ドアヒンジ部品の成形
パンチ
カメラ
電極
押え
電極
板材
ブランキング
ダイス
レール
成形ダイス
電極
押え
電極
撮影位置
通電加熱直後ブランキングを用いた
ドアヒンジ部品の成形
カメラ
撮影位置
加熱温度910℃におけるドアヒンジ部品外観
スクラップ
割れ
(a) ブランキング後
スケール : 少
(c) 通電加熱
(成形前:760℃,
搬送時間 : 3s )
(b) 冷間
スケール : 多
(d) 炉加熱
(成形前:730℃
搬送時間 : 7s )
ダイスとの面直方向の距離 /mm
各成形品のダイスとの面直方向の距離
0.8
0.6
A
A
0.4
A
0.2
x
A
0
-0.2
-0.4
0
ダイス
ホットスタンピング
冷間
20
40
60
計測位置 x /mm
80
加熱温度910℃におけるダイクエンチ後の硬さ
に及ぼす下死点保持時間の影響
ビッカース硬さ /HV20
600
500
400
端部△ 中央部○
300
200
100
0
1
2
3
4
5
下死点保持時間 /s
6
7
48 通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピングにおける成形,焼入れ,後処理特性
1.通電加熱直後ブランキングを用いた
ホットスタンピング方法
2.ドアヒンジ部品の成形結果
3.通電加熱ホットスタンピングにおける
後処理特性
通電加熱ホットスタンピングにおける後処理方法
スケール:少
成形完了
超音波洗浄
超音波洗浄
温度/℃
50℃
超音波洗浄時間
30分
周波数/kHz
38kHz
薬品
塩酸pH2
pH測定
ペーハメータ
高周波出力
300W
溶接
洗浄
塗装
スケール除去
スケール残存
通電加熱
炉加熱
通電加熱ホットスタンピングにおけるスポット溶接
および引張せん断結果
接合部
酸化膜巻込み
せん断荷重 /kN
荷重
ナゲット
接合部断面
ナゲット
20
980MPa級めっき材 (t = 1.2mm )
+
ホットスタンピング材 (t = 1.0mm)
15
10
ホットスタンピング材(t = 1.0mm)
+
ホットスタンピング材(t = 1.0mm)
5
0
酸化膜
除去なし
超音波洗浄
車体骨格部品とドアヒンジ部品の溶接結果
スパッタ発生の様子
溶接後
通電加熱
酸化膜
除去なし
車体骨格部品
980MPa級めっき材
( t = 1.2mm )
通電加熱
超音波
洗浄
炉加熱
ショット
ブラスト
ドアヒンジ部品
ホットスタンピング材
( t = 1.0 mm )
各条件におけるタガネ破壊後の接合部直径
接合部
接合部に
タガネを
打ち込む
6
タガネ
5
4
接合部を
剥がす
3
2
1
0
x
通電加熱 通電加熱
酸化膜
超音波
除去なし
洗浄
炉加熱
ショット
ブラスト
接合部直径
により評価
y
接合部直径 /mm
7
接合部直径
(𝑋+𝑌)
=
2
電着塗装後表面およびクロスカット試験結果
条件
クロスカット試験箇所
塗装後
表面
試験結果
(テープ側)
塗料
通
電
加
熱
OK
カッター
テープ
酸化膜
除去なし
NG
超音波洗浄
OK
NG
10×10マス
切り込み
テープで
剥がす
評価
炉
加 ショットブラスト
熱
OK
まとめ
1. 加熱直後にブランキング工程を有する通電加熱ホットスタ
ンピングを開発し,後工程のレーザ切断を省略した.
2. ブランキングの前後において金型接触による温度低下は
大きくなく,その後の成形,ダイクエンチに及ぼす影響は小
さい.
3. 塩酸超音波洗浄によって酸化膜を除去することで溶接性,
塗膜密着性が向上した.