平成 27 年度 事業計画

平成 27 年度
事業計画
建設業労働災害防止協会
― 目
Ⅰ
1
2
3
Ⅱ
1
2
3
4
5
6
7
8
Ⅲ
1
2
3
4
次 ―
平成 27 年度事業運営の基本方針········································································· 1
建設業における労働災害の現状と課題 ····················································· 1
建災防を取り巻く環境と課題 ································································ 1
事業運営の基本方針 ············································································ 1
主要事業の概要と活動計画 ···················································································· 3
教育事業 ··························································································· 3
建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)推進事業 ················· 5
安全衛生意識の高揚及び安全衛生管理ノウハウ等の共有化のための事業 ········· 6
調査研究(開発)事業 ········································································· 9
専門家による技術指導・支援事業·························································· 10
国からの付託事業 ·············································································· 10
国際協力 ·························································································· 10
安全優良職長厚生労働大臣顕彰者の推薦 ················································· 10
効率的事業運営体制の整備等 ············································································· 11
体制の整備 ······················································································· 11
事業の効率的運営 ·············································································· 11
業務実績評価を踏まえた事業の改善等 ···················································· 11
個人情報の管理 ················································································· 11
平成 27 年度 主要行事予定表(参考) ···································································· 12
支部事業計画 ······················································································································ 13
Ⅰ
平成 27 年度事業運営の基本方針
1
建設業における労働災害の現状と課題
平成 26 年の建設業における死亡災害は、377 人と前年に比べて 35 人(10.2%)増
えており、全産業に占める割合も 33%から 36%に増加した。
長期的に減少傾向が続いてきた死亡災害は、平成 23 年及び 25 年に過去最小となっ
たもののここ数年は増減を繰り返している状況である。
平成 25 年度からスタートした第 7 次建設業労働災害防止 5 カ年計画では、前期(平
成 20 年~24 年)と比較して 20%以上減少させることを目標としているが、この状況
の推移では目標達成は極めて困難な状況にある。
今後、国土の防災・減災対策、インフラ整備等をはじめとする建設投資の拡大が見
込まれるなか、人手不足も重なり労働災害の増加が懸念される。
このため、建設産業が健全な発展を続けるためにも本部及び支部が一体となって各
種事業を積極的に推進し、安全衛生水準のさらなる向上を図る必要がある。
2
建災防を取り巻く環境と課題
建災防の会員数は、平成 9 年以降、建設投資が減少傾向で推移する中で減少の一途
をたどり、これに伴い会費収入の減少が続いてきた。
また、工事量及び建設従事者数の減少により、最大の収入源である教育研修事業に
おいては、受講者の確保が困難な状況が続いてきた。
一方、平成 24 年から建設投資が急拡大したが、今度は人手不足の影響で教育研修
を受講する時間の確保が困難な状況となり、未だ受講者が増加するまでには至ってい
ない。
したがって、建災防においては、労働安全衛生規則の改正に対応した特別教育の実
施等教育研修事業の推進、業界のニーズに即した新規事業の開発、コスモス認定事業
の一層の推進等に努めることにより、収入の確保を図ることとする。
3
事業運営の基本方針
平成 27 年度は、国の「第 12 次労働災害防止計画」を踏まえて策定した「建設業の
労働災害防止に関する中期計画と今後の展望(第 7 次建設業労働災害防止 5 カ年計
画)」の 3 年目として、同計画の目標達成に向け、以下の事項に重点を置き、事業運
営に取り組むこととする。
(1)教育事業の推進
労働安全衛生規則の一部改正により、足場の組立て等の作業に係る業務に従事す
る労働者に対する特別教育が義務付けられたことから、テキストや視聴覚教材を新
規に開発し、支部で行う特別教育が円滑に実施できるよう、支部対象の講師養成講
座を開催する。
また、現下の教育ニーズと関連行政からの指導等に的確に応えるため、職長・安
全衛生責任者教育、熱中症予防指導員教育、低圧電気特別教育等の安全衛生教育と
建設従事者教育の一層の推進を図ることとする。
-1-
(2)建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)の展開
建設業の安全衛生水準の着実な向上を図るためには、企業の安全衛生管理活動が
組織的かつ計画的・継続的に行われることが重要である。そこで、コスモス認定事
業場の死傷者総数について認定前後の災害減少指数と建設業全体の減少指数を比較
すると約 14 ポイントも労働災害の減少傾向が大きいというコスモス認定の効果があ
ることが分かった。
このデータを積極的に活用することにより、さらに建設業労働安全衛生マネジメ
ントシステム(コスモス)[以下「コスモス」という。]の普及促進及びコスモス認
定事業場の拡大を図ることとする。
また、コスモス認定事業場に対する各種優遇措置が図られるよう、引き続き公共
工事発注者等に対する働きかけを行うこととする。
このほか、労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際標準化への情報収集
を行い、今後の対応について関係団体と連係を図ることとする。
(3)安全衛生意識の高揚と安全衛生管理ノウハウ等の共有化
建設労働災害の減少に伴い、その悲惨さを直接経験することは大幅に少なくなっ
たが、災害事例の入手は困難になってきている。また、多くの労働災害においては、
作業者の不安全行動が発生要因の一つとなっている。
さらに、企業においては組織の改編や人員の削減により、労働安全衛生に関する
情報やノウハウの継承が困難となっている。
このような状況から、安全衛生意識の高揚、並びに労働安全衛生に関する最新の
情報、効果的な安全衛生管理ノウハウ等の共有化を図ることが大きな課題となって
いる。
このため、全国建設業労働災害防止大会をはじめ、支部や各企業における安全衛
生大会、表彰等の集合形式による安全衛生活動を積極的に推進することとする。
(4)建設業における労働災害防止のための調査研究・開発
建設業界の安全衛生管理活動に関するニーズ及び労働災害の発生状況等を踏まえ、
建設業の安全衛生水準向上の基礎となる調査研究・開発を推進する。
(5)専門家による技術指導・支援事業
建設業労働災害防止規程を基本として、全国安全週間等の各強調週間、期間、月間
及び「STOP!転倒災害プロジェクト 2015」等の重点実施事項を踏まえ、安全・衛生
管理士による技術指導・支援及び安全指導者による現場安全衛生パトロール等を行う。
(6)国からの付託事業の推進
国からの付託を受けた東日本大震災に係る復旧・復興工事安全衛生確保支援事業及
び足場の設置が困難な高所作業での墜落防止対策普及事業について、本部と関係支部
が一体となって効果的かつ効率的に推進することとする。
-2-
Ⅱ
主要事業の概要と活動計画
1
教育事業
労働安全衛生規則の一部を改正する省令のうち特別教育の対象業務に、足場の組立
て、解体又は変更(以下、「足場の組立て等」という。)の作業に係る業務が追加され、
平成 27 年 7 月 1 日から施行されることから、本部で新規に作成したテキストや視聴
覚教材を使用し、支部で教育を行う講師等を対象に足場の組立て等特別教育講師養成
講座を実施する。
その他、現下の教育ニーズに応えるため、熱中症予防のための教育、低圧電気取扱
い業務特別教育、石綿取扱い作業従事者特別教育、アーク溶接等特別教育、斜面掘削
工事における土砂崩壊防止対策教育を重点的に実施する。
さらに、各支部が行う安全衛生教育及び各種作業主任者技能講習等の円滑な推進と
建設従事者教育の充実へ向けた支援を行う。
1)本部教育部で実施する講座
(1)教育講座数
支部及び各企業内で実施する各種教育研修のための講師養成講座を実施し、講師に
必要な技法等を付与する。
平成 27 年度 本部教育部で実施する教育講座数
16 講座
44 回
2,065 名
(2)安全衛生教育の積極的な推進
平成 27 年度は、次の研修講座を重点的に行う。
① 労働安全衛生規則の改正に伴う足場の組立て等の作業に係る業務の特別教育
本部が開発した足場の組立て等特別教育用テキストや視聴覚教材を使用し、支部
において「足場の組立て等特別教育」が円滑に実施できるよう支援を行う。
ア 足場の組立て等特別教育講師養成講座(支部対象)
3 回開催
イ 足場の組立て等特別教育(周知用)リーフレット
50,000 部作成
ウ 特別教育用補助教材として建災防が作成した DVD の活用
②
熱中症予防指導員教育等
昨年 5 月に通達が発出された「平成 26 年の職場における熱中症予防対策の重点
的な実施について」に基づく対策と推進が徹底できるよう昨年度に引き続き、本部
において、「建設業等における熱中症予防指導員研修講師養成講座」を実施する。
また、支部が「建設業等における熱中症予防指導員研修」及び「建設業等におけ
る作業者のための熱中症予防教育」が円滑に実施できるよう本部・支部との連携を
強化し積極的に支援を行う。
ア 熱中症予防指導員研修講師養成講座(企業対象)
4 回開催
イ 知っていますか!熱中症の恐ろしさ(熱中症予防のための教育!)(周知用)
リーフレット
10,000 部作成
③
低圧電気取扱い業務特別教育
-3-
平成 27 年 4 月から改訂版テキストを用いて、講師養成講座を実施する。支部に
おいても「低圧電気取扱い業務特別教育」に同テキストを使用して教育内容の充実
を図る。
低圧電気取扱い業務特別教育講師養成講座(企業対象)
4 回開催
④
石綿取扱い作業従事者特別教育
平成 26 年 8 月から石綿障害予防規則の一部改正に沿って改訂したテキストを使
用し、本部において「石綿取扱い作業従事者特別教育講師養成講座」を実施する他、
支部が「石綿取扱い作業従事者特別教育」を円滑に実施できるよう支援を行う。
ア 石綿取扱い作業従事者特別教育講師養成講座(企業対象)
3 回開催
イ 石綿取扱い作業従事者特別教育(周知用)リーフレット
20,000 部作成
⑤
アーク溶接等特別教育
平成 26 年度に新規開発した講座であり、新たに作成したテキストを使用し、
「ア
ーク溶接等特別教育講師養成講座」を 4 月から実施する。
アーク溶接等特別教育講師養成講座(企業対象)
2 回開催
⑥
斜面掘削工事における土砂崩壊防止対策教育
斜面掘削工事における土砂崩壊災害防止対策の徹底を図るため、新規に開発する
講座の準備をすみやかに進め、本部において厚生労働省が発出する指針に基づき、
新たなテキストを作成し、支部を対象とする講師養成講座を行う。
ア 斜面掘削工事における土砂崩壊防止対策講師養成講座(支部対象) 2 回開催
イ 斜面掘削工事における土砂崩壊防止対策教育(周知用)リーフレット
30,000 部作成
⑦
建設工事に従事する労働者に対する安全衛生教育(建設従事者教育(6 時間教育))
の普及・推進への取組み
支部での積極的な本教育への取組みにより、当該教育の修了者数の増加が見込め
る状況となったが、今年度も引き続き支部に対する本教育への支援内容を充実させ
る。
また、教育センターが担当する「建設工事に従事する労働者に対する安全衛生教
育講師養成講座」の課題について、その具体的な問題解決に向け共同で対応してい
くこととする。
建設従事者教育(周知用)リーフレット
25,000部作成
2)建設業安全衛生教育センターで実施する講座
(1)教育講座数
企業の安全衛生管理に必要な人材の育成の場として、国家資格取得のための研修講
座や企業内の安全衛生担当者向け研修講座などを実施する。
平成 27 年度
18 講座
教育センターで実施する教育講座数
80 回
-4-
1,290 名
(2)安全衛生教育の積極的な推進
平成 27 年度は、次の研修講座を重点的に行う。
① 建設業労働安全衛生マネジメントシステムに関する講座
建設企業内に建設業労働安全衛生マネジメントシステム(以下、講座名は
「COHSMS」という。)を構築運用する担当者を対象とする「COHSMS 構築・認定担
当者研修講座」及び建設企業が構築したシステムの実施運用状況の監査を担当す
る者を対象とする「COHSMS 内部システム監査担当者研修講座」を実施する。
COHSMS 構築・認定担当者研修講座(企業対象)
3 回開催
COHSMS 内部システム監査担当者研修講座(企業対象)
6 回開催
②
職長・安全衛生責任者教育
教育センターにおいて「職長・安全衛生責任者教育講師養成講座(新 CFT 講座)」
を実施する。また、各支部において「職長・安全衛生責任者教育」を実施する。
職長・安全衛生責任者教育講師養成講座(新 CFT 講座)(企業対象)
20 回開催
③
ずい道等救護技術管理者研修
リニア中央新幹線による大深度・長大トンネル工事が見込まれることもあり、
一定規模のずい道等建設工事及び圧気工法による作業を行う工事において、爆
発・火災等の発生時における救護活動等の技術的事項を管理する者を対象に「ず
い道等救護技術管理者研修」を増員し実施する。
ずい道等救護技術管理者研修(企業対象)
12 回開催
④
建設工事に従事する労働者に対する安全衛生教育(建設従事者教育(6 時間教育))
教育センターにおいて「建設工事に従事する労働者に対する安全衛生教育講師
養成講座」を実施する。また、各支部において「建設工事に従事する労働者に対
する安全衛生教育(建設従事者教育)」を実施する。
建設工事に従事する労働者に対する安全衛生教育講師養成講座(支部対象)
2 回開催
⑤
企業等の求めに応じて行う教育研修
建設に関わる発注者や企業等の教育ニーズに対応するため、教育目的に則したカ
リキュラム、教材等を開発し、企業の要望に沿ったオーダーメードの講座を提供す
る。
建設技術者安全衛生管理講座 SSHO リフレッシャーコース(5 年再教育講座)
5 回開催
2
建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)推進事業
経営トップのリーダーシップの下に、従業員等の関係者が一体となって安全衛生管
理を組織的かつ計画的に推進する「コスモスガイドライン」に基づく「建設業労働安
全衛生マネジメントシステム(コスモス)」を社内に構築し、これを運用することが
最も効果的と考える。
-5-
このため、次の事項を実施する。
(1)コスモス普及促進事業
コスモスガイドラインに基づく労働安全衛生マネジメントシステムの構築、運用
への支援、また、このシステムに係る教育、講演等、建設事業場の同システムに係
る個別ニーズに対応する支援サービスを実施する。この支援サービスの拡大を図る
ため、案内リーフレットの配布等により周知を図る。
実施事項
実施回数
個別指導
2回
教育・講演
2回
また、コスモスの一層の周知を図るため、建設事業場を対象とした、コスモスの
必要性、内容等について解説する「コスモス説明会」を全国 4 ヵ所で実施する。
(2)コスモス認定事業
コスモスガイドラインに基づいて労働安全衛生マネジメントシステムを導入した
建設事業場が、同システムの実施・運用に対する客観的な評価を希望する場合、認
定基準に基づき評価し、同基準に適合している建設事業場に対し認定証を交付する
コスモス認定事業を実施する。
実施事項
実施件数
コスモス認定
40 件
(一括認定 9 件(更新 9 件)
個別認定 31 件(更新 21 件、新規 10 件))
認定件数の増加を図るため、コスモス認定に係るパンフレット等を配布する。
また、建設工事の入札参加資格審査や総合評価方式において、コスモス認定証の
取得に対する加点や評価を行う建設工事発注者に対してコスモス認定に係るパンフ
レット等を送付し、コスモス認定の内容等の周知を図る。
なお、コスモス認定を取得している事業場相互の情報交換を目的として、全国建
設業労働災害防止大会コスモス部会終了後に交流会を開催する。
(3)労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際的動向の把握
労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際標準化への情報収集を行うとと
もに、関係団体等と情報の共有化及び今後の対応について連携を図る。
3
安全衛生意識の高揚及び安全衛生管理ノウハウ等の共有化のための事業
安全衛生意識の高揚及び安全衛生管理ノウハウ等の共有を図るため、全国建設業労
働災害防止大会、支部の労働災害防止大会、会員企業が開催する安全衛生大会等、集
合形式で行われる安全衛生活動を積極的に推進する。
本年は、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)において、「第 52 回全国建設業
労働災害防止大会(大阪大会)」を開催する。
-6-
初日の総合集会では、安全衛生功労者等の表彰、「安全の誓い」の採択等を通じて
安全衛生意識の高揚を図る。
二日目の専門部会では、建築部会、土木部会、安全衛生教育部会、住宅部会、コス
モス部会の 5 部会により最近の安全衛生行政の動向等に関する講話、企業が取り組ん
で成果を上げた効果的な安全衛生管理活動の発表等を通じて、有益な安全衛生情報や
安全衛生管理ノウハウ等の共有化を図る。
また、「建設業の労働災害防止に関する中期計画と今後の展望」(第 7 次建設業労
働災害防止 5 カ年計画)の 3 年目にあたり、同計画の目標達成に向けて協会及び会員
が実施すべき重点事項等を取りまとめた「平成 27 年度建設業労働災害防止対策実施
事項」を頒布し、安全衛生管理活動の促進を図る。
さらに、全国安全週間、全国労働衛生週間等においては、会員等が期間中に行う労
働災害防止運動を支援するための実施要領、ポスター、のぼり等を作成・頒布する。
(1)第 52 回全国建設業労働災害防止大会(大阪大会)の開催
①
第 1 日(総合集会)平成 27 年 9 月 10 日(木)
○式
典
安全衛生表彰委員会及び顕彰基金運営委員会において選出された個人・企業・
団体に対する表彰・顕彰、「安全の誓い」、講演等
会場:大阪国際会議場(メインホール、イベントホールE、会議室 1003)
②
第 2 日(専門部会)平成 27 年 9 月 11 日(金)
○建築、土木、安全衛生教育、住宅、コスモス部会の開催
行政講話、企業会員等の研究発表等
会場:大阪国際会議場(会議室 1003、1001-1002、イベントホールE、
特別会議室、会議室 1009)
③
安全衛生保護具・測定機器・安全標識等展示会
平成 27 年 9 月 10 日(木)~9 月 11 日(金)
会場:大阪国際会議場(イベントホールA-D)
(2)第 53 回全国建設業労働災害防止大会開催(名古屋大会)の準備
①
全国大会推進会議
1 回開催
②
安全衛生表彰委員会
1 回開催
③
開催主協力支部打合会
1 回開催
(3)安全祈願祭の実施
全国安全週間の初日(7 月 1 日(水))に、明治神宮において安全祈願祭を実施する。
-7-
(4)広報資料の作成・頒布
①
広報誌「建設の安全」(年 10 回発行)
②
全国安全週間、全国労働衛生週間、建設業年末年始労働災害防止強調期間、建
設業年度末労働災害防止強調月間の各実施要領
③
平成 28 年度建設業労働災害防止対策実施事項
計 685,000 部作成
計 383,000 部作成
67,000 部作成
(5)安全衛生教育用図書、安全衛生用品の新規開発と既存テキストの改訂・修正
労働災害発生動向、業界のニーズ、法改正等に対応した安全衛生教育用図書の新
規開発及び既存テキストの改訂・修正を行うための「教材作成・改訂委員会」等を
開催し迅速な対応を行う。
また、安全衛生用品についても業界のニーズや法改正、技術革新等に合わせて新
規開発や導入を進め、建設現場の労働災害防止活動をより効果的かつ効率的に実施
できる用品の充実を図る。
① 安全衛生教育用図書
ア 足場に関する規則改正に伴う特別教育、技能講習、能力向上教育教材等のほ
か、各種技能講習、建設従事者教育等の教材
イ リスクアセスメントの的確な実施を図るための資料
ウ 協会が策定した「建設業の労働災害防止に関する中期計画と今後の展望」及
び国が策定した「第12次労働災害防止計画」等に基づいた安全衛生教育用資
料
エ その他安全衛生関係資料
②
安全衛生用品
ア 「全国安全週間」、「全国労働衛生週間」、「年末年始労働災害防止強調期間」
及び「年度末労働災害防止強調月間」の各労働災害防止運動推進用のポスター、
のぼり等
イ 安全標識、常時用ポスター、のぼり、ステッカー
ウ 安全衛生保護具、腕章、ワッペン
エ その他安全衛生用品
(6)安全衛生教育用図書、安全衛生用品の有料頒布と頒布促進
会員企業等が実施する労働災害防止活動を支援するために、安全衛生教育用図書
や安全衛生意識啓発用のポスター、のぼり等を有料頒布する。
また、頒布促進を図るために以下の活動を行う。
① 図書・用品のニーズ調査
② 講師用副教材(パワーポイント、DVD 等)の作成、配布
③ チラシ、広告等の作成、配布
④ 業界紙等への情報提供や記事掲載依頼
⑤ 調査研究
ア インターネット等を活用した有料頒布方法
イ メールマガジン等を活用した周知方法
-8-
4
調査研究(開発)事業
公共工事の増加、現場管理者及び作業者の不足、安全衛生指導能力を有する者の現
場パトロール等巡回指導の減少等に伴い、災害発生を減少させることが困難な状況と
なっている。
このようなことから、管理者、作業者等の安全衛生教育を充実させる必要があり、
それに必要な教育教材の改訂、開発を行う。
また、熱中症を予防するための暑さ指数 WBGT 値を建設現場で有効に活用するた
め具体的な対策等についての検討を行う。
さらに、木造住宅等低層工事現場の墜落災害防止対策及び様々な建設現場で使用さ
れる保護具の現場状況に適した使用方法等について検討を行う。
そのほか、安全衛生活動に係る優遇措置等に関する調査研究、メンタルヘルス対策
のための調査を行う。
(1)安全衛生教育教材に関する調査研究
①
石綿取扱作業に関する調査研究
②
その他必要に応じた既存教材の見直し
(2)安全衛生対策に関する調査研究
①
建設工事における熱中症対策に関する調査研究委員会
4 回開催
②
木造家屋等建築工事安全対策委員会
4 回開催
③
保護具等に関する調査研究委員会
6 回開催
④
その他新工法等の作業実態に対応した安全対策に関する調査研究
(3)安全衛生活動に係る優遇措置等に関する調査研究
安全衛生活動に熱心に取り組んでいる企業に対する評価・優遇措置に関する調査研
究を行い、その結果について周知を図る。
①
安全衛生活動に熱心に取り組んでいる企業に対し、公共工事の発注者等が実施
している評価・優遇措置について実態調査の実施
② 「建設企業が行う安全衛生管理活動に対する公共工事発注者等の経営審査事項
加点等一覧」の広報、周知
(4)メンタルヘルス対策に関する調査研究
平成 26 年 6 月労働安全衛生法の一部改正により、ストレスチェックが義務付けら
れたことから、建設事業場におけるメンタルヘルス対策の取組状況等について調査
を行い、現状を把握する。
-9-
5
専門家による技術指導・支援事業
中小総合工事業者等を対象として、専門家による指導・支援を行うため、現場パト
ロール、安全講話等を実施し、労働災害防止対策を推進する。
(1)安全・衛生管理士による技術指導・支援
中小総合工事業者等を中心とした安全衛生水準向上のための現場パトロールを行
う。また、会員事業場、支部、分会、安全衛生協議会等に対し、建設業労働災害防
止規程を踏まえた現場指導、安全衛生教育・安全講話、技術指導・支援等を行う。
安全・衛生管理士による活動
延べ 420 人・日
(2)安全指導者による指導、支援
会員の中から安全衛生の専門家として安全指導者を委嘱し、都道府県支部分会に
配置して、会員に対する現場パトロール、建設業労働災害防止規程の周知徹底を行
う。
6
国からの付託事業
(1)
東日本大震災に係る復旧・復興工事安全衛生確保支援事業
国からの付託を受け、東日本大震災の復旧・復興工事における安全衛生対策の
徹底を図るため、巡回指導、安全衛生教育等を実施する。
(2)
足場の設置が困難な高所作業での墜落防止対策普及事業
国からの付託を受け、足場の設置が困難な場所での墜落防止対策を普及させる
ための研修会を実施する。
7
国際協力
諸外国からの視察団、研修員等の受け入れについて便宜を図る。また、諸外国の政
府、安全衛生関係団体等からの要請に応じて専門家の派遣、情報の提供等を行う。
8
安全優良職長厚生労働大臣顕彰者の推薦
厚生労働省からの依頼を受け、各支部並びに関係団体との連携を図り「安全優良職
長厚生労働大臣顕彰」の候補者を選考して推薦を行うこととしている。
- 10 -
Ⅲ
効率的事業運営体制の整備等
事業運営にあたっては、建設投資の拡大が見込まれているものの、会員の減少、各
種技能講習等の教育受講者数の減少、補助金及び委託費の削減等益々厳しい状況が続
いており、より一層、効果的・効率的な事業展開が求められている。
そこで、組織の整備及び財政基盤の強化を図るとともに、本部と支部との連携を密
にして、効率的な事業運営を行う。
1
体制の整備
① 会員及び賛助会員の加入促進
② 会員ニーズの的確な把握及びそれを踏まえた積極的な事業展開
③ 本部・支部・分会活動の連携の強化
④ 関係行政機関との連携の強化
⑤ 技能講習に関する支部への指導及び支援
⑥ 報道関係機関への情報発信の強化
⑦ 建災防セーフティエキスパートの活用及び活動支援
⑧ 正副会長会、常任理事会、理事会及び総代会において決定した事項への迅速な対応
⑨ 各種委員会における検討の迅速化
⑩ 労働災害防止団体改革検討専門委員会報告書に基づく本部の支部に対するガ
バナンス強化のための指導の実施
2
事業の効率的運営
事業運営にあたり、本部・支部の全ての職員が経費の節減を図るとともに業務の合
理化と効率的な運営に努める。
3
業務実績評価を踏まえた事業の改善等
参与会による平成 26 年度の事業実績評価を行うとともに、当該評価結果を踏まえ
た事業の改善・見直し等を的確に行う。
また、監事監査結果に基づく改善措置の徹底を図る。
4
個人情報の管理
建災防が保有する個人、企業に関係する重要情報について、個人情報の保護に関す
る法律及びその他の法令を遵守し、管理の徹底を図る。
- 11 -
平成 27 年度 主要行事予定表(参考)
主要行事予定
備
考
4月
5月
正副会長会・常任理事会・理事会・総代会(5 月 28 日)
6月
全国安全週間準備期間(6 月 1 日~30 日)
新任事務局長研修(6 月 25 日~26 日)
7月
安全祈願祭(7 月 1 日)
全国安全週間(7 月 1 日~7 日)
参与会(7 月 7 日)
於:帝国ホテル
於:明治神宮
8月
9月
全国労働衛生週間準備期間(9 月 1 日~30 日)
第 52 回全国建設業労働災害防止大会(9 月 10~11 日)
第 52 回全国建設業労働災害防止大会懇親会(9 月 10 日)
正副会長会・常任理事会(9 月 17 日)
10 月
全国労働衛生週間(10 月 1 日~7 日)
11 月
参与会
全国支部事務局長会議
12 月
建設業年末年始労働災害防止強調期間(12 月 1 日~1 月 15 日)
於:大阪国際会議場
於:リーガロイヤルホテル大阪
於:東京プリンスホテル
1月
2月
3月
建設業年度末労働災害防止強調月間(3 月 1 日~31 日)
正副会長会・常任理事会・理事会(3 月 18 日)
全国支部事務局長会議
於:経団連会館
※ 必要に応じ「建設業における労働災害防止の重点対策に関する意見交換会」
、
「推進特別委員会」等
を開催する。
- 12 -
支部事業計画
平成 27 年度事業計画に基づき、支部においては、本部と一丸となって事業の推進を
図ることとする。
労働安全衛生規則の一部改正による足場の組立て等作業従事者特別教育を積極的に
実施するとともに、「熱中症予防に関する教育」、「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教
育」及び「建設従事者教育」等の各種教育を推進する。
なお、事業の運営にあたっては、業務の合理化に努め、効率的な運営を図ることとす
る。
(1)技能講習等資格制度の広報活動
資格制度及び取得方法についての広報活動
(2)法令・労働災害防止計画・労働災害防止規程の周知徹底
① 法令周知説明会の開催
② 平成 27 年度建設業労働災害防止対策実施事項及び建設業の労働災害防止に関
する中期計画と今後の展望(第 7 次建設業労働災害防止 5 カ年計画)の目標達
成のための労働災害防止対策の周知徹底
③ 建設業労働災害防止規程の周知徹底
④ STOP!転倒災害プロジェクト 2015 の周知
(3)大会・月間・週間等
① 支部労働災害防止大会の開催
② 全国安全週間・全国労働衛生週間の行事の実施
③ 建設業年末年始労働災害防止強調期間の行事の実施
④ 建設業年度末労働災害防止強調月間の行事の実施
⑤ 建設業特別安全日の実施の促進
(4)現場指導等
① 安全指導者等による安全パトロールの実施
② 優良事業場の見学・研究会の開催
③ 災害事例の検討・防止対策研究会の開催
④ 木造家屋等低層住宅建築工事安全対策協議会の開催及び安全パトロールの実施
⑤ 中小総合工事業者、専門工事業者との連携による安全衛生対策の普及・定着
⑥ 災害復興工事現場における「災害復興工事安全衛生対策チェックリスト」の活
用
(5)コスモスの推進
① コスモス普及促進のための地域研修会の開催
② コスモス導入企業への支援
③ コスモスに関する情報の収集及び提供
(6)教育
① 作業主任者等技能講習
ア 足場の組立て等作業
- 13 -
イ
ウ
エ
オ
カ
キ
ク
ケ
コ
サ
シ
ス
セ
ソ
タ
チ
ツ
テ
ト
高所作業車(10 メートル以上)運転業務
地山の掘削及び土止め支保工作業
玉掛け(1 トン以上)業務
車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)(3 トン以上)運転業務
酸素欠乏・硫化水素危険作業
型枠支保工の組立て等作業
石綿作業
建築物等の鉄骨の組立て等作業
小型移動式クレーン(1 トン以上 5 トン未満)運転業務等
木造建築物の組立て等の作業
コンクリート造の工作物の解体等の作業
不整地運搬車(1 トン以上)運転業務
車両系建設機械(解体用)(3 トン以上)運転業務
有機溶剤作業
コンクリート橋架設等作業
鋼橋架設等作業
ずい道等の掘削等の作業
ずい道等の覆工の作業
ガス溶接等作業
②
特別教育等
ア 特別教育
(ア) 足場組立て等作業
(イ) 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)(3 トン未満)運転
業務
(ウ) 酸素欠乏・硫化水素危険作業
(エ) 自由研削砥石(グラインダ)取替え等の業務
(オ) 電気取扱作業(低圧)
(カ) 小型車両系建設機械(締固め用)運転業務
(キ) 刈払機取扱い業務
(ク) 石綿取扱い作業
(ケ) 巻上げ機(ウインチ)運転業務
(コ) アーク溶接等業務
(サ) 高所作業車運転業務(10 メートル未満)
(シ) 伐採等の業務(チェーンソー)
(ス) 廃棄物焼却施設に関する業務
(セ) 小型車両系建設機械(解体用) (3 トン未満)運転業務
(ソ) 特定粉じん作業
イ 特別教育に準ずる教育
(ア) 丸のこ等取扱い作業従事者教育
(イ) 振動工具取扱作業従事者教育
(ウ) 有機溶剤取扱作業従事者教育
③
事業者に代わって実施する安全衛生教育等
ア 職長・安全衛生責任者教育
- 14 -
イ
ウ
エ
オ
カ
キ
ク
ケ
コ
サ
シ
ス
セ
ソ
タ
チ
ツ
建設従事者教育(6 時間教育)
熱中症予防指導員研修
熱中症予防作業員教育
施工管理者等のための足場点検実務者研修
統括安全衛生責任者研修
現場管理者統括管理講習
足場の組立て等作業主任者能力向上教育
車両系建設機械整地等運転業務従事者
新総合工事業者のためのリスクアセスメント研修
職長のためのリスクアセスメント教育
玉掛業務従事者
計画届出作成講習
安全衛生推進者(初任時)
安全管理者選任時研修
安全衛生推進者・店社安全衛生管理者等に対する能力向上教育(初任時・随時)
斜面崩壊工事における土砂崩壊防止対策教育
その他(安全施工サイクル、KY講習等)
(7)健康診断
健診車による現場巡回健診
(8)その他
① 会員の加入促進
② 関係行政機関との連携
③ 支部の実情に即した事業の実施
④ 快適職場形成の促進
- 15 -