ほうれんそう栽培統一基準(エコファーマー)

ほうれんそう栽培統一基準(エコファーマー)
H27産
JAとうや湖ホーレン草部会
1
作型および品種
作
型
品
種
播 種 期
収 穫 期
栽植密度
(畝間×株間)
晩抽パルク、パルク、サマースターS、トラトセブン、
ハウス春どり、
8,333 株/a
ブライトン、サマービクトリー、プリウスアーリーセブン、2/15~ 4/30 4/15~ 6/20
雨よけ(6月どり)
(20cm×6cm)
ミラージュ、カイト(SC8-422)、ネオサイクロン
オリオン、SC7-405、ブライトン、マトリックス、
8,333 株/a
雨よけ(7、8月どり)
5/ 1~ 7/20 6/10~ 8/20
サマースターS、トリトン、ヴィジョン、カイト(SC8-422)
(20cm×6cm)
パルク、SC7-405、ブライトン、マグワイヤー、
8,333 株/a
雨よけ(9月どり)
7/21~ 8/20 8/20~ 9/30
サマースターS、ミラージュ、セブンアール
(20cm×6cm)
8,333 株/a
ハウス(10、11 月どり) パルク、トライ、サマースターS、ブライトン
8/21~10/ 5 9/30~11/30
(20cm×6cm)
栽培管理カレンダー
月
旬
ハウス春どり、
雨よけ(6月ど
り)
上
2月
中 下
上
3月
中 下
○
は種
上
4月
中
下
上
5月
中 下
上
6月
中 下
上
7月
中 下
上
8月
中
下
上
9月
中
下
上
10月
中 下
○
■■■■■■■■■■■■■■■
収穫
○
○
は種
■■■■■■■■■■■■■■■■■
収穫
○
○
は種
■■■■■■■■■■
収穫
■■■■■■■
○
○
は種
収穫
雨よけ(7、8月どり)
作型
雨よけ(9月どり)
ハウス(10、11月どり)
除草剤
施用時期
*ハウス春どり、雨
よけ(6月どり)
苗立枯病
べと病
萎凋病
ホウレンソウケナガコナダニ
③
(○)
○
▲(○)
(前年発生ほ場では土壌施用剤)
*雨よけ(7、8月どり)
主
要
病
害
虫
発
生
時
期
苗立枯病
べと病
萎凋病
ホウレンソウケナガコナダニ
ヨトウガ
③
連作・前年被害ハウス
▲ (○)
(○) ○
(前年発生ほ場では土壌施用剤)
▲ (○)
*雨よけ(9月どり)
苗立枯病
べと病
萎凋病
③
○ ▲ (○)
(○)
(土壌施用剤)
▲
(○)
ホウレンソウケナガコナダニ
ヨトウガ
*ハウス(10、11月どり)
苗立枯病
べと病
③
(○)
○ ▲ (○)
(前年発生ほ場では土壌施用剤)
▲ (○)
ホウレンソウケナガコナダニ
ヨトウガ
【凡例】 作型図 ○は種、■■■■収穫、▲その他栽培管理法等
主要病害虫発生時期図: ──発生時期、○基幹防除時期、(○)臨機防除時期、▲発生状況調査等 (○内数字は成分数)
◎同時防除(同一薬剤で複数の病害虫を対象) (◆)条件付き防除 ●:生物防除
2
施肥・土づくり
(1)土壌分析を定期的に行い、診断に基づいた適正な土壌改良と施肥を行う。
(2)有機物及び有機質資材の施用により、化学肥料の減肥を行い適正施肥の実施をする。
(3)緑肥の栽培や堆肥の施用を励行し、次の有機物の施用により地力を高めて健全な農作物の生
産を図る。
・有機物の施用 種類・名称
投入量
備考
堆 肥
4t/10a(N 6kg/10a) N- 1.5 kg/t換算
(完熟牛ふん堆肥) 1作当たり1t / 10a 施用 1年4作計算
有機質肥料
N- 6kg/10a
(有機態窒素5%)
(ぼかペレ特号 等) (120kg / 10a)
緑肥(ヘイオーツ等) 乾物重 600kg / 10a
N- 0kg/t換算
※壮瞥町堆肥を施用する場合は、10a当たり1tを投入量の上限にする。
- 71 -
(4)窒素成分の施用量
① 総窒素施用量
●ハウス
項
参考 YES!clean
土壌窒素肥沃度
低
中
高
施肥統一基準
(kg/10a)
目
15.0
総窒素施用量 (kg/10a)
12.0
9.0
土壌肥沃度(硝酸態窒素)
・低 5mg/100g 未満
・中 5~10mg/100g 未満
6.0 ・高 10mg/100g 以上
② 化学肥料施用量上限値
作
北海道慣行レベル
化学肥料施用量
(kg/10a)
14
(慣行比3割減)
化学肥料窒素
成分量(kg/10a)
型
9.8
ハウス
参考 YES!clean
土壌窒素肥沃度
低
中
高
7.5
7.5
4.5
③ 具体的な施肥例
項
目
肥料銘柄名
施用量 成 分 量 (kg/10a)
(kg/10a) 窒 素 内化学窒素 リン酸 カ リ
1,000 /1 作 1.5
-
61
9.8
9.8
4.7
6.6
74
3.7
-
3.7
3.7
牛糞堆肥
NS604
堆肥+化学
+有機肥料 ぼかペレ特号
計
緑肥
乾物重 600kg/10a
NS262
81
緑肥+化学
ぼかペレ特号
104
+有機肥料
計
NS262
81
ぼかペレ特号
104
化成①+有機肥料
計
NS604
61
ぼかペレ特号
104
化成②+有機肥料
計
1,000 /1 作
参考 YES!clean 牛糞堆肥
NS262
58
(慣行5割減)
ぼかペレ特号
70
堆肥+化学
+有機肥料
計
15.0
0.0
9.8
5.2
15.0
9.8
5.2
15.0
9.8
5.2
15.0
1.5
7.0
3.5
12.0
9.8
-
9.8
-
9.8
9.8
-
9.8
9.8
-
9.8
-
7.0
-
7.0
苦 土
0.0
0.0
8.4
10.3
0.0
13.1
5.2
18.3
13.1
5.2
18.3
4.7
5.2
9.9
9.8
5.2
15.0
9.8
5.2
15.0
6.6
5.2
11.8
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
9.3
3.5
12.8
7.0
3.5
10.5
0.0
0.0
0.0
※上記の施用例は施肥量の最大値であり、土壌分析に基づいた減肥が可能
3
病害虫防除
(1)節減対象農薬の使用回数(化学合成農薬から有機 JAS で使用可能な化学合成農薬を除く)
・慣行レベル比較対比 3割以上減(YES!clean 基準内)
統一基準
北海道慣行レベル
作 型
成分使用回数
成分使用回数
10 以下
ハウス春どり、雨よけ(6月どり)
6以下
雨よけ(7・8月どり)
雨よけ(9月どり)
ハウス(10・11 月どり)
6以下
5以下
6以下
9 以下
8 以下
9 以下
※成分使用回数には、殺菌剤・殺虫剤・除草剤以外に、種子消毒用殺菌剤も含まれる。
(主な品種の使用済種子消毒剤として、ブライトン等はチウラム・メタラキシル剤の 2剤、オリ
オン等はチウラム・メタラキシル・キャプタン剤の3剤、パルク(晩抽)等はチウラム・キャプタン・
ベノミル剤の3剤を使用しており、必ず栽培品種の種子消毒剤は確認し、統一農薬成分使用回数
から差し引いた回数で防除する)
- 72 -
(2)防除薬剤低減のための技術
①窒素肥料の多用を避け病害の発生を軽減し、農薬使用量の削減を図る。
②病害虫発生予察を行うことにより、スケジュール散布を避けて適期防除を励行し、農薬散布
回数の削減を図る。
③堆肥を施用する場合は、ケナガコナダニが多発する恐れがあるので、ネマモール粒剤 30 を
使用し被害の軽減を図る。
(3)病害虫防除の薬剤
① 節減対象農薬
区
分
殺
農 薬 名
バスアミド微粒剤
散 布 倍 率
20~30kg/10a
500~1,000 倍
3㍑希釈液/m2
500 倍
100~300 ㍑/10a
2,000 倍
ランマンフロアブル
100~300 ㍑/10a
菌 タチガレン液剤
剤
ヨネポン水和剤
アリエッティ水和剤 1,500 倍
使用時期
土壌表面散布及び茎葉散布
6kg/10a
1,000 倍
100~300 ㍑/10a
アグロスリン乳剤
2,000 倍
100~300 ㍑/10a
1,500 倍
パダンSG水溶剤
100~300 ㍑/10a
3,000 倍
スタークル顆粒水溶剤
100~300 ㍑/10a
4,000 倍
カスケード乳剤
100~300 ㍑/10a
2,000 倍
アファーム乳剤
100~300 ㍑/10a
4,000 倍
アドマイヤーフロアブル
100~300 ㍑/10a
区
分
農 薬 名
除
草 アージラン液剤
剤
適用雑草名
ア
ブ
ラ
ム
シ
類
は種 21 日前 1 ○
は種直後
1
コ
ナ
ダ
ニ
類
タ
ネ
バ
エ
ア
シ
グ
ロ
ハ
モ
グ
リ
バ
エ
○
○
収穫3日前
1
○
収穫前日
1
○
1
○
1
○
1
○
ミナミキイロアザミウマ
は種時及び発芽揃時 1
ミナミキイロアザミウマ
収穫 21 日前 1
○
○
収穫7日前
1
ミナミキイロアザミウマ ○
収穫3日前
1
○
収穫3日前
1
ネギアザミウマ
○
○
収穫3日前
1
○
収穫前日
1
使用時期
使用方法
ヨ
ト
ウ
ム
シ
○
収穫 14 日前 1
ネマモール粒剤 30 全面土壌混和 30kg/10a は種前まで
殺
播溝土壌混和 3kg/10a は種時
虫 オンコル粒剤 5
剤
ダイアジノン粒剤5 作条土壌混和 6kg/10a は種時
パダン粒剤4
成 萎 苗 べ
分 凋 立 と
剤 病 枯 病
病
数
ハスモンヨトウ
○
薬量又は
希釈倍率
散布液量
(リットル/10a)
春~初夏播き
800~1,000ml/10a
は種後~
畑地一年生雑草
全面土壌散布 秋播き
100~200
子葉展開期
800ml/10a
※上記の殺虫・殺菌・除草剤より、作型に対応する成分使用回数を病害虫の発生状況により、
選択して防除を行う。
②節減対象農薬以外の使用農薬(生物農薬等 及び有機 JAS で使用可能な化学合成農薬)
区 分
農 薬 名
散布倍率
使用時期
使用回数 害虫登録
ゼンターリ顆粒水和剤
発生初期但し
1,000~2,000 倍
2
ヨトウムシ
(生物農薬)
収穫前日
殺虫剤
ナメクジ類
スラゴ(燐酸第二鉄)
1~5g/㎡
発生時
2
カタツムリ類
※ゼンターリ顆粒水和剤は、生物農薬のため節減対象農薬の使用回数にはカウントしない。
- 73 -