未 来 は 、 待 っ て く れ な い 。

未 来は 、
待ってくれない。
日経B P 未来研究所 総合カタログ 2 015
http://nkbp.jp/mirai
未 来が過 去になる前に、
私たちには、
なすべきことがあるはずです 。
未 来が見 通せたらどんなにかいいでしょう 。
いま 、何をすべきか、将 来に向けてどう 準 備をしておくべきかが
瞬 時にしてわかるわけですから。
残念なことに未 来を正 確に知ることはできません。
でも、知る努 力をすることはできます 。
未 来の萌 芽はすでに準 備されている。
そうであれば、
それらを見つけて紡ぎ 合 わせることで、
未 来 像は描けるはずです 。
もちろん、簡 単なことではありません。
未 来は過 去の延 長 線 上にあるわけではなく 、
唐 突 とも思える不 連 続な変 化の果てに、
忽 然 と姿を現 すからです 。
けれども、
そのメカニズムを読み切れば高い確 度で予 測はできる。
そう 私たちは考えます 。
その成 果をレポートなどのかたちで世に問い
社を超える企 業にご活 用いただいてもいます 。
おそらく 、
それは、完 璧な答えではないでしょう 。
一つの見 解 、提 言にすぎないわけですから。
それでも、今を明日に向けた意 味あるものにするために、
私たちのメッセージに
アジアの未来 2014 - 2025 ASEAN 編
アジアの未来 2014 - 2025 インド編
40
「どれだけ技術を学んでも、
技術の進化は測れない」
National Trust / アフロ
22
36
2015 - 2050
未来予測レポート 2013 - 2025 医療・健康編
未来予測レポート 2013 - 2025 食料・農業編
52
グローバル・メガトレンド
メガトレンド 2015 - 2024
18
ICT・エレクトロニクス編
50 半導体 2014 - 2023
34 「 30 年後を垣間見ることはできる」
メガトレンド 2015 - 2024
自動車・エネルギー編
14
消費トレンド 2014 - 2018
若者研究 2014 - 2018
46
テクノロジー・ロードマップ 2015 - 2024
30
ICT 融合新産業編
10 メガトレンド 2015 - 2024
2015 - 2024
44 インフラ産業 2014 - 2023
テクノロジー・ロードマップ
26
「当たらない 未来予測が、
当たらないワケ」
6
ぜひ耳を傾けていただきたいと願 うのです 。
未 来は待ってはくれないわけですから。
CONTENTS
1
6
0
0
当たらない未 来予 測が、当たらないワケ
決してそうはならない未 来を信じ、それを基に企 業 戦 略を立てることほど滑 稽なことはない。
そうなりたくないのであれば、「 当たらない」未 来 予 測をしないことだ。
まず 、絶 対に避けねばならないのは「 専 門 家だけを集め、分 業で未 来を予 測 する」こと。
各 領 域をバラバラに分 析していても、領 域を超えて起こりつつある変 化の「メカニズム」を理 解 することはできない。
その理 解なくして、未 来のかたちを想 像 することなどできるはずもないのだから。
川口盛之助 株式会社 盛之助 代表取締役社長
家グループの分業によって作成され
それでも、多くのレポートが専門
テクノロジー・ロードマップを描き、
はそれぞれに学会が存在し、ときに
分化されている。その細かな分野に
て見ても、分野内で技術はさらに細
たらない未来予測﹂になる可能性は
ているのは、未来を予測するために
をはらむ結論が示されることになり
このやり方は現実的かつ効率的だ
は各分野の専門知識が必要になるか
章ごとに担当執筆者を選任する方法
が、弱点もある。著者が増えるほど
新技術が拓く未来像を提示したりも
未来を語る書籍はあまたある。た
分類すれば、大きく以下のように集
主張の羅列になりがちで、全体像が
らである。ただ長い目で見れば、分
する。しかし、それは本当の未来像
大きくなっていく。技術分野に限っ
約できるだろう。すなわち、①短期
不鮮明になるおそれが増すのだ。短
野を超えた相互作用こそが未来を決
ではないだろう。各分野の技術は単
かねない。
予測×分野特化、②短期予測×広範
期予測の場合には、さほど大きな問
める大きな要因になっていく。つま
独で勝手に進化するわけではなく、
で、著名人などが全体の﹁監修者﹂
囲、③長期予測×分野特化、④長期
題にはなりにくい。しかし長期予測
り、分野という領域は遠い未来にな
他分野で発生した技術の影響を強く
だ、一口に未来予測と言っても論ず
パターンである。
では、他分野からの影響が各分野の
ればなるほど不明瞭になっていくの
受け、ときに融合しながら新技術を
として冠される場合もある。
の 縦 軸 ︶、 遠 い 未 来 の 展 望 に な る ほ
未来に大きく関わってくるようにな
。
である︵図 ︶
る領域や時間帯は様々だ。これらを
ど書き手には無名の業界アナリスト
るのでやっかいだ。専門家が担当分
野 の み を 見 て 予 測 を 立 て た 結 果、
を分析することに比重が置かれがち
る場合には分野ごとの最新トレンド
ただ現実としては、未来を予測す
をビジネスに落とし込んだ場合の市
さらにいえば技術の進化は、それ
予測の時間軸で比較すると︵図
予測×広範囲の
よりは高名な学者や経営者というよ
うに﹁権威﹂が求められるようにな
それらが同時に実現することは論理
﹁ 個 々 の 予 測 に は 説 得 力 が あ る が、
横軸︶で見ると、幅が広がるほど著
権威団体化
んでも技術の進化は測れない﹂参
︵
ページ﹁どれだけ技術を学
的にあり得ない﹂といった自己矛盾
化といった動きは、その一端といえ
組織のフラット化や組織運営の可視
で大きな影響を与えることになる。
で、その比重が増せば増すほど﹁当
まざまな領域を視野に収め、そこで
い。専門家としての視点に加え、さ
せない。だが、それだけでは足りな
場性や収益性と密接な関係にある
∼
照 ︶。 要 す る に、 そ の 分 野 だ け、 技
る。
起こりつつあるさまざまな変化の
術だけをみていても、未来を予測す
ら何が生まれてくるかを予測するこ
バラバラに分析していても、そこか
る。こうしたジェネラリスト的視点
れるかを見通す目を持つことであ
ていくか、その結果として何が生ま
メカニズムでどの領域に影響を与え
とは極めて難しい。長期的な予測を
とスペシャリスト的視点の両方を備
﹁ 意 味 ﹂ を 理 解 し、 何 が ど の よ う な
分野をまたぐ影響ということにつ
しようとするならば、広い視野が必
えることが、未来を予測するうえで
このように領域を超えた体系の再
いて、もう少し詳しく見ていきたい。
須ということだ。そのうえで、境界
構築が進む過程において、各領域を
この現象において現時点で極めて
抜かなくてはならない。しかし、そ
の作業には極めて大きな困難を伴
ら道路などのインフラ分野でも既存
力はそこにとどまらない。自動車か
結局は﹁専門家が言っているのだか
していて隙がなく、論破が難しい。
その分野における常識や定説を網羅
めるかである。ジェネラリストが最
その協業においていかに一体感を高
い。なすべきは分業ではなく協業で、
トを加えればいいというわけではな
ただ、専門家集団にジェネラリス
技術と融合しながら新技術を生み出
らそうなのだろう﹂と信じるしかな
低限の専門知識を習得しておくべき
う。
専門家による精緻な予測結果は、
し、都市のスマート化を進めていく。
いのだ。これは企業の経営会議や企
の影響
で目玉技術は駆動関連から自律走行
最近では、健康・医療、身体といっ
なのはもちろんだが、各分野のスペ
捉えたトレンドについて理解を深
画会議などで日々繰り広げられてい
め、全員がチームとしての﹁共通認
た領域でも強い影響力を及ぼすよう
決してそうはならない未来を信
識﹂
を植え付けておかねばならない。
シャリストもあまねく、広い視点で
じ、それを基に企業戦略を立てるこ
る光景でもある。
ど﹁他分野のもの﹂と思っていた技
とほど滑稽なことはない。そうなり
へと進んでいるようだ。これによっ
つの巨大システムに統合される方向
け、それぞれの垣根を壊しながら一
めるべきだろう。もちろん、専門分
を集めて未来を予測する﹂ことをや
た く な い の で あ れ ば、
﹁専門家だけ
スト﹂の視点を提供し、未来予測に
ガトレンド﹄は、この﹁ジェネラリ
る
筆者が著した、全産業分野におけ
年後までの未来を予測する﹃メ
て人の価値観も大きく変化し、働き
野の知識、技術に対する理解は欠か
術があまねく
の影響を強く受
になってきた。機械、建築、医療な
へと移行しつつある。
いで発生する動きのメカニズムを見
は大前提になるといえるだろう。
重要な役割を担っているのは
がこの分野に飛び火したこと
であろう。たとえば自動車分野では、
I
C
T
I
C
T
分業ではなく、
﹁一体感のある﹂協業を
領域での現象、さらには領域をまた
﹁分野を超えた影響﹂で
未来は動く
ることはできないのである。
25
方からリーダーシップの在り方にま
I
C
T
②メディア事業者
22
I
C
T
1
集団化
遠未来
予測レンジの長さ
図1 予測レポートの4 類型化
図2 個別未来像の精緻さがぼやける遠未来の予測
・2015年大予測
・2015年総予測
・有望ビジネス展望
・ビジネス誌
・新聞社
・情報配信社
短期予測
①分野エキスパート
広範囲
著名人化
・・系
生み出していくわけだから。
るようだ。一方で、領域幅︵図 の
2
1
4
者陣の人数が増えていく。たとえば
生物系
キュレーションサービス
ロードマップ集
話題の広がり
10
化学系
・不動産や金融市況予測
・業界予測調査レポート
・マーケティングレポート
・調査会社
・業界アナリスト
・アルファブロガー
近未来
・指導者 / 政治家
・学者 / 知識人
・カリスマ経営者
6
7
人と社会
電子系
科学・技術
分野特化
地政学
経済・金融
情報
科学・技術
心理・生理
・2030年の世界像
・2030年の日本
・2040年への戦略
・各国政府系機関
・グローバル
コンサルファーム
・金融系総研
長期予測
④大規模研究機関
監修者化
③高名な個人
・地球環境問題
・地政学的な
国家関係の変化
・働き方の変化
・情報化社会の未来像
・生命工学の進化予測
機械系
ここに示しているのは、各分野にお
することを目的としたものである。
関わるチームに﹁共通認識﹂を提供
れば、作業はきわめて効率的に進む。
って、それぞれ得意な部分を分担す
識をふんだんに持つスタッフが集ま
た。 そ の 成 果 が﹃ メ ガ ト レ ン ド
つ全編を見直すという作業を進め
及 ぶ 加 筆 と、 最 新 情 報 を 踏 ま え つ
﹄である。
それをせず、さまざまな領域の専門
業は、まさに地獄だった。しかもそ
は最近の動きをトレースしていく作
通じて、筆者は一つの﹁未来予測手
物だ。
文 字、 総 重 量 ㎏ と い う 巨 大 な 代
万
けるトレンドの羅列ではない。領域
ページ、文字数にして
決定づけるメガトレンド﹂である。
れは準備運動にすぎない。それらの
法﹂を編み出せたと信じている。も
で
著作では、メガトレンドの本質、そ
情報を横断的に見渡すことでメガト
知識を一から頭脳に注入し、さらに
れらがもたらす変化、その兆候など
レンドという現象を発見し、その本
横断的な視点で抽出した﹁未来像を
を明らかにすると同時に、具体的に
ちろんこれが普遍的かつ最良の手法
年先、
年先とい
ざまな分野の動向を調査し、課題と
に 対 す る 思 い 入 れ を 排 除 し、﹁ さ ま
しての未来イメージの共有などにつ
セスや押さえるべき要所、具体論と
未来像描写の作業に対する思考プロ
類を読み込み、そこで語られるユニ
る。筆者の場合、
の文献類を読み込む作業から始ま
主要な著作物、レポート、論文など
その手順は、未来予測にかかわる
と思う。
ては、かなり有効なものではないか
った近未来の姿を垣間見る方法とし
現時点において
年に及ぶ作業を
メガトレンドが各産業分野にどのよ
質を理解することこそが目的なので
年のことである。まずは筆者と日経
こうした足掛け
うな変化をもたらすかについても論
実際、すさまじい量の作業と時間
というわけではないだろう。しかし、
この執筆に当たって悩んだのが、
をこのレポート作成のために費やし
あるから。
先に挙げた一体感の問題である。そ
た。構想を練り始めたのは
じている。
して最終的には、それを究極的に実
現する方法として﹁全部一人でやる﹂
未来研究所のスタッフとの間で、
打ち手の関係を整理、人に伝えられ
いて何カ月もかけて議論を重ねた。
ークな示唆を洗い出して整理し、約
ことを決断した。特定の技術や業界
るよう要約、図式化する﹂という一
実際の情報収集、分析の作業に着手
み た い と の 思 い か ら、 さ ら に 丸
こ と が 多 く あ っ た。 そ れ を 盛 り 込
そ の 執 筆 過 程 で、 新 た に 気 付 く
ページ分に
項目のロングリストへと翻
以上の文献
連の作業を一つの頭脳内で完結させ
できたのは
年間の作業
ある。だが、それには致命的な欠陥
﹄は完成した。
を 経 て﹃ メ ガ ト レ ン ド
である。そこからほぼ
年に入ってから
ようとしたのである。
誰もメガトレンドからは
逃れられない
があった。作業量が膨大になり過ぎ
年を費やして約
理屈から言えば、理想的な方法で
ることだ。すでに該当分野の専門知
高い関心に比べてビジネス界の関心
電機
自動車
NPO
IT
インフラ
電機
化学
自動車
医療
金融
農食
サ ビース
自動車
医療
金融
農食
サ ビース
ピングを繰り返し、独自の視点を盛
造にまとめた。並行して、注目すべ
ち手﹂の関係性をイシューツリー構
ビジネスの広がりについて網羅的に
この の項目については、関連する
のショートリストへと絞り込んだ。
を集めた。︵図
ユニークな事例などについても情報
連する市場データ、国内外における
きビジネス上の動きについては、関
︶
調べ、関連する﹁課題﹂とその﹁打
り込みつつ最終的には
分類 項目
訳した。次に、これら項目のグルー
情報処理・ロボット
世間の方がビジネス界より
関心が高い
図4 50 のテーマの世の中関心度とビジネス界関心度のバランスプロット
項目=メガト
が薄いことを意味している。
と第 章だ。第
章
ルの進化に関する項目群、第
電機
100,000
10,000
こうして抽出した
レンドは、私たちの思惑や願いとは
最も右上に位置する話題は第
である。私たち、そして企業や自治
無関係に、世の中全体に加わる圧力
体などあらゆる組織は、メガトレン
サステナブルに関する項目群で、エ
環境・バイオ
ファッション
地政学・政治
経済・金融
︵同
兆円
くれるのは、そのことであろう。
きではないか。この図が気付かせて
ということの意味を真剣に考えるべ
れでも、日本企業が関心を示さない
に近い規模にまで膨らんでいる。そ
性愛者市場︶はすでに
し、たとえば米国では、
らず、企業の関心も高くない。しか
に関しては取り組みは本格化してお
一方で、たとえば女性化のテーマ
とでもあるのだ。
でのし烈な戦いに自ら身を投じるこ
るということは、レッドオーシャン
えば、この事業計画を採択、実行す
日経BP件数 グーグルヒット
件数比率
︵%︶
の分野は、すでに群がるように各社
に盛り込んでいるはずだ。しかしそ
づけ、中期経営計画、新規事業計画
業でこの分野を﹁有望事業﹂と位置
極めて関心が高い。実際、多くの企
ートグリッドなどの話題は、企業で
太陽光発電や燃料電池自動車、スマ
略の在り方を、端的に表している。
この現象は、日本における事業戦
たれていないという状況にある。
ず、ビジネス界ではあまり興味を持
ている関心事であるにもかかわら
のテーマは、世間では頻繁に語られ
ビジネス界の方が
世間より関心が高い
17 癒し機能への欲求
3
④記事の量は多いが、
世の中全体は
ビジネス界より更に関心が高い
③記事の量が少ないが、
世の中より
ビジネス界の関心の方が更に低い
章は
ドがもたらす変化に対し、これから
ネルギー不足や食料、資源不足問題
る社会課題について論じた第
50
汚染防止・浄化
が取り組んでいる。企業の立場でい
19 ジモティ・ヤンキー化する若者
4 家族の希薄化
章はビジネスモデ
知恵と工夫を凝らして手を打ってい
に加えて天災などの防災に関するテ
テーマが数多くプロットされてい
44.1 労働者のモジュール化
第2章
記事が多い
日経BPビズボード記事件数
記事が少ない
ーマが論じられている。項目別で見
れば、最も右上の話題はエネルギー
枯渇に関するものだ。一方で左下に
くと、各領域における出来事をざっ
る。 特 に 値 が 低 い の が、
﹁家族の希
﹁消費が美徳﹂だった時代の終焉
サステナブルな価値観の台頭
ポスト工業化社会の実像
﹁人の心を算出する﹂機能の商用化
金融
打ち手b
45 A
4
第9章
21.1 リバースイノベーション
く必要に迫られることになるのだ。
市場の関心と企業の関心に
存在するギャップ
は、国民と社会資本の老齢化に関す
と眺めていただけでは気付かなかっ
第 章
第 章
超人化する人類
生態と進化の人工操作への挑戦
会社も働き方も変わる
一所一生懸命から オンデマンド機能提供型へ
リアルとバーチャルの相互連動
第 章
脳から都市までスマート化が加速
第 章
第 章
0.010
1,000
100
0.001
10
項目についてさらに分析してい
た、さまざまな現象が見えてくる。
薄化﹂﹁ユニセックス化﹂
﹁ジモティ
章の
ここでは、
その一つを紹介してみたい。
化する若者﹂などの話題だ。これら
先進国の本格的老衰
成熟がもたらす新市場
新興国の成長ラッシュ
日本企業躍進の起爆剤
成長ラッシュの穽
速すぎる変化がもたらす負の現象
市場の強大化
第 章
国家機能にも及ぶその影響
第 章
第 章
第 章
項目を 項目にまとめたのが以下
の分類である。ここで示した 項目は、
章に対応
ページ参照︶。ま
章∼第
そ の ま ま﹃ メ ガ トレン ド
∼
﹄の第
し て い る︵
ず、 項目ついて﹁世間での関心の
高さと、ビジネス界の関心の高さの
に示
した。関心の高さについては、各テ
相関﹂を割り出した結果を図
ビズボードという
ーマ固有のキーワードを選び、グー
グルと日経
種のデータベースを検索すること
で推定した。右上ほどビジネス界の
関心だけが高く、左下ほど世間での
9
第5章
第4章
第3章
29 エネルギー効率向上
第6章
20 都市インフラ輸出
グローバル化
8
9
NPO
打ち手a
NPO 医療・健康
農食
流通・サービス 衣料・住宅
サービス
環境バイオ
先端事例
解説
中課題
テーマ1
アプローチ アプローチ
インフラ 電機 I
T・メディア
中課題
衣住
自然科学
インフラ
情報処理ロボット
医療
農業・食品 金融・不動産
化学
事例紹介表
大課題A
市場規模成長性
メタトレンド抽出
業界別未来像に
結果翻訳
自動車・輸送機
ITメディア
アートファッション
自動車
ライフスタイル
課題
Cloud
打ち手
テーマ50
テーマ3
テーマ2
テーマ1
人文科学
テーマ2テーマ3
ライフスタイル
ヒアリング
ショートリスト
50テーマ化
地政学政治
重複領域でのトレンドとは?
テーマ 2
テーマ 1
全体像構造化
調査分析
テーマ1
データベース
経済金融
ロングリスト
約1000 件
社会科学
10
3
1
0
0
各テーマ全体像調査
イシューツリー化と市場性評価
2
7 0
2 1
0− 5
1
0
0
0
主要課題の
グルーピングと集約
5.8
5
27開発・製造・消費の
39 AR拡張現実
1.000
2
0
0
1
5
5
22空気や水の
第7章
第1章
0.100
18 女性化と
10移住ビジネス ユニセックス化
7 ペット関連市場
2
0
1
2
−
2
0
1
3
6
未来文献
読み込み
2
0
2
4
① 記事の量が多く、
世の中全般より
ビジネス界の関心の方が高い
② 記事量が少ないが、
世の中全般より
ビジネス界の関心は高い
6
50
50
1
2
0
1
4
1
第8章
÷
B
P
2
0
2
3
1
2
3
1
13
大課題B
L
G
B
T
9
9 2
0 9
1
5
−
4
4
5
6
7
8
9
9
12
B
P
1
0
0
50
50
2
0
2
4
2
図3 メガトレンドの制作工程
メガトレンド 2015 - 2024
2014年11月26日発行
◯
レポート
(A4判、720ページ、特装本)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 450,000円+税
◯
発行:日経BP社
不 連 続 な 変 化は
社 会 と 産 業に
何 をもたらすか?
『メガトレンド2 0 1 5 2 0 2 4 』は、未
「 未 来をかたちづくる のメガトレンド」と
すものです 。
これから起きる劇 的な変 化を
析し 、そこから来るべき 未 来 像をあぶり出
人・社 会・技 術のライフサイクルの視 点で分
来に関 連 する膨 大 な 文 献や 統 計データを
−
のメガトレンドに関 連する「 課 題 」とその
たらすかを提 示しています。
してまとめ、
それらが全 産 業 分 野に何をも
50
来 予 測コンテンツも網 羅しています。
載することで、事 業・ビジネス化の視 点の未
事 例・アイデアに関する調 査 分 析 結 果を掲
まとめ、
さらに、市 場 規 模や世 界の先 駆 的
「 打 ち 手 」の関 係 をイシューツリー 構 造に
50
10
11
◯
メガトレンド 2 015 - 2 0 2 4 [ 全産業編 ]
目次
著者
ライフサイエンス発達の影響
川口盛之助
(かわぐち・
もりのすけ)
47.2 遺伝子組み換え生物利用
39. AR(拡張現実)
48. 人体強化(生物系技術)
40. 自動運転車
49. 人体強化(非生物系技術)
41. おもてなしサービス
50. 脳力開発
42.「脳直」
コミュニケーション
第10章
電子・電気・機械
農業・食品
NPOがイノベーション創出起点になる
インフラ・建築・エネルギー
オープン&シェア:所有より利用、
競争より共創
いじりやすい構造
競争より共創、
多様性を指向する世界
終章
ご活用いただきたい企業
パトロンの財の余力から民の知の余剰へ
50テーマレビュー
44.1. 企業と従業員:労働者のモジュール化
メガトレンドからメタトレンドへの翻訳
44.2. 企業と従業員:組織のモジュール化
ソーシャルグラフ
45. ビジネスプラットフォーム設計
ソーシャルグラフ
(知平面)
から見たメタトレンド
46. シェア&フラット化する価値観
1. シニア労働力活用
コンサルティング会社・シンクタンク
労働力人口の減少や年金財政の悪化に応じて、
ある(項目9「世代間格差対策」参照)。
高齢者を労働力として活用する取り組みが活
しかも今後の社会では、従来の業務で身につ
発になっている。高年齢者雇用安定法の改正に
けた知識や能力が通用しない可能性が高い。
同
目指す方向で急激に流れが生まれつつある。
た医学(医術)の世界に上から緑枠線の生化学
より、65歳までの希望者の継続雇用が2013年
じ会社に残り続けるのであれば、
自ら役職から
DNA構造が判明しコンピュータの能力の発達
や生命科学が覆い被さるように肉薄している。
度から企業に順次義務付けられる。完全義務化
身を引き、給与も減らした上で、若い世代を指
とともにゲノム解析は飛躍的な進歩を見せてい
「人間の心理」はさらに複雑なもので、科学が
の2025年度に向けて、企業や労働者は対応を
導する役割に徹するべきかもしれない。
これか
る。ヒトゲノム計画が2003年に人間のDNA解
苦手とするところだ。そもそも心理学というカ
迫られそうだ。
ご活用いただきたい部門
らは業務面よりも精神面で、若手を支援する役
析を完了し、今では唾液を郵送すれば 99ドル
割を求められる可能性がある(項目44.1
「企業
で自分のDNA配列が分かるまでに進歩してい
頭のことで、非常に若い学問なのである。だが、
と従業員:労働者のモジュール化」
参照)。
る。iPS細胞の発明が医学の発達を急加速させ
ここにも情報工学の発展の成果が及び始めて
ける高齢者は若手の活躍の場を奪いかねない。
労働力としての高齢者に活躍の場がなくなる
ることも期待できる。
いる。ビッグデータという帰納的な計算手法が
既に、若年層で高止まりする失業率の一因は、
わけではない。長期的には少子高齢化によって
従来の「医学」は限りなく「医術」の延長であ
マーケティングに威力を発揮し始めている。画
高い年齢層の社員が居座るからとする見方が
日本の労働力は減り続けるためだ。
これを補う1
り人間宇宙の複雑さの前にメカニズム解明はほ
像認識や音声認識の技術も充実し、同時に脳を
とんどなされないまま、医薬開発や手術技術の
総論
テゴリー自体が立ち上がったのは20 世紀の初
こうした労働者を抱え続けるのは、企業にと
って負担になり得る。とりわけ同じ企業に居続
図1-1-1 シニア労働力活用のイシューツリー
序章
新たな事業領域で商品・サービスを開発したい企業
生命体の夢は永遠の命
経営企画
や感じていることを直接読み取れるようになっ
つある様子も図 0-8に見て取れる。黒線で囲っ
てきた。
大学・専門学校側専門カリキュラム
公共職能再開発施設
図0-9 学問ソーシャルグラフの意味 人間の知恵と工夫は「技術による人間代替」、
「不老長寿」、
「心の安寧」、
「勝利と統治」の4極を目指して
サービス
(米国のコミュニティカレッジ∼プロフェッショナルスクール的)
自己啓発支援制度
Eラーニングで資格取得
進歩してきたといえる。
再教育で
戦力化
企業内の配置転換
企業内研修・再教育
企業のサバティカル制
企業のギャップイヤー制
フランスの目的別休暇制度
イスラエルの小中学校教師も利用可
40歳定年制
電機
熟練作業
(工作機の西島など)
技術開発
電機
市場調査・予測
輸送
定年引上げなど奨励金
ファーストフード∼化粧品売り場など
小売り∼販売員
シニア起業支援
俺のフレンチ、
MetaMoji、
神内ファーム21、
スマートコミュニティ稲毛など
シニア熟練ヘッドハント
人材バンク∼派遣
起業∼再就職
支援フレーム
プロジェクト型シニア企業
シニア支援サービス
→No2
医健
福祉・公益で
社会貢献
サービス
インフラ
金融
サービス
シニア対人折衝∼接客職
(パートタイマー∼契約社員)
衣住
クライス&カンパニーなど
サービス
有限責任事業組合
(LLP)
合同会社
(日本版LLC)
の立ち上げ
サービス
農食
農業支援
自然塾∼農家里親制度
(NPO)
コミュニティ活動参画
ソーシャルワーカー的
若者教育、
若者支援
(子育て支援∼小学校補助教員)
弱者支援系
(シルバービジネス従事など)
大同生命厚生事業団など
(障碍者、
外国人、
高齢者、
子供などの支援)
NPO、
NGO
JICAシニア海外ボランティア
情M
農食
衣住
マーケティング
サービス
医健
出所:筆者が作成
メガトレンド 2015-2024 ©2014 Kawaguchi Morinosuke, All Rights Reserved.
海外戦略企画
再生可能ガソリン∼軽油源
アブラヤシ∼ヤトロファ
非在来型
プラスチック
原料(非石油)
メタン
(天然ガス)
由来
エタン∼プロパン
(天然ガス)由来
CO2 由来
微細藻
非食用セルロース
ポリヒドロキシブチエート
エチレンプラント
天然ゴム
(パラゴムの木)
−0.5
製紙用
ユーカリ
貴金属∼レアアース
海底資源系レアメタル
コバルトリッチクラスト系@南鳥島
化学
貴金属∼レアアース
卑金属
電機
化学
電磁気的性能の代替材
非ネオジムモーターなど
非貴金属系触媒
合成用、排ガス用、燃料電池など
金属代替構造材
繊維強化プラスチック
資源ごみ分別、
レアメタル都市鉱山
医健
サービス
インフラ
金融
化学
13
リユース
サービス
リサイクルショップ、
オークションサイト
サービス
非所有
25. ユースバルジとBOPビジネス
4. 家族の希薄化
5. 高齢者の消費
6. 幼児教育市場の変化
7. ペット関連市場の拡大
8. 老朽インフラ対策
9. 世代間格差対策
10. 移住ビジネス
第4章
11. 観光ビジネス
市場の強大化:
国家機能にも及ぶその影響
第7章
12. 教育ビジネス
13. オランダ型農業立国
14. 衛星・宇宙ビジネス
総論
リアルとバーチャルの相互連動:
脳から都市までスマート化が加速
15. 軍事技術の強化と輸出解禁
すべてがオフショア化
16. アナログ技術への回帰
国家を超える
グローバル市場の影響力
17. 癒やし機能への欲求
18. 女性化とユニセックス化
通貨安競争や税制優遇競争
19.「ジモティー」
「ヤンキー」化する若者
財政負担に苦しむ国家とNPO
官民公の境界が融合
27. 開発〜製造〜消費のグローバル化
ロボティクスの発達
ニアフィールドビジネス
28. 官民の境界希薄化、
民間委託
シェア、
レンタル、
リース
検索ワード
お一人様
チャイルドマインダー
日経BPビズボード グーグル(完全一致)
ヒット件数
811
ヒット件数
1,830,000
日経÷グーグル
ビジネス比率(%)
0.04432
521
345,000
0.15101
第2章
新興国の成長ラッシュ:
日本企業躍進の起爆剤
1,628
2,360,000
0.06898
4
437,000
0.00092
女性専用
554
2,350,000
0.02357
ベビーシッター
367
1,720,000
0.02134
0.052
各地域のGDP
(B$)
160000
安全衛生
140000
中東
アフリカ
120000
アジア太平洋非OECD
100000
リーマン
中南米
欧州非OECD
40000
アジア太平洋OECD
遺伝子組み換え、耐塩性
金属分離性
プラスチックはサーマルリサイクル
易分解性&部品リサイクル
性能保証
北米OECD
20000
レアアース資源泥系@南鳥島
輸送
電機
35. 保守運用ビジネス〜BPO
60000
−1.0
遺伝子組み換えトチュウ
リサイクル
24. 多剤耐性菌対策
80000
メタノール
ロシアンタンポポ@中央アジア
熱水鉱床系@鹿児島、沖縄、小笠原
代替材の開発
34. 脱売り切り消耗品化
炭酸ジメチル
グアユール@中米
ゴム原料
3. 女性の社会進出
0.0
対名目GDP比
非食用作物エタノール
汚泥消化ガス発電
バイオプラスチック
(非穀物デンプン由来)
情M
23.「食の安全」問題
脳直結コミュニケート
女性管理職
(海産)微細藻脂質
セメント類
新たな原料や
産出源の探索
農食
脳科学との連携
−1.5
非OECD
再生可能型燃料の開発
風力、太陽光、地熱など
再生可能メタン∼アルコール源
衣住
22. 空気や水の汚染防止・浄化技術
ライフサイエンスの
別用途:動植物の品種改良
子育て支援
タールサンド∼オリノコタール
再生可能エネルギー源
ガラス・セラミックス
輸送
目的の手段化
1996
97
98
99 2000
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
公的その他サービス
文化・興行
その他営利業務
特許等使用料
IT
保険
建設
通信
旅行
交通
11
0
1980
12(年)
90
95
2000
05
サービス収支
10
15
now
サミット
構成国
1975∼G7 1998∼G8
G13
20
北欧、蘭独墺
英連邦系
日本
南欧
東欧
シンガポール
平和度
寿命
経済
所得
法治
民主化
人権尊重
社会貢献
腐敗認識 民主化度 教育指数 報道自由 所得格差 男女格差 UN負担率 ユニセフ
レベル 5
中東産油国
南米
レベル 4
米国
中国
レベル 3
レベル 2
欧州OECD
85
金融
アジア
環境汚染
電機
3. 女性の社会進出
29
テーマ
(%)
0.5
シェールガス
深海油田
化学
成長優先で後回しになる課題とは
タイトガスサンド
シェールオイル
農食
製造業からサービス産業化するときの
8つのパターン
2. シニア支援
高速成長で生じるゆがみ
26. 世界的な特区競争
CBMコールベッドメタン
メタンハイドレート
非在来石油源
環境問題
インフラ
後発ほど加速する成長速度
OECD
使用時∼物流時のエネルギー消費
非在来メタンガス源
食糧(水)
不足対策
個人から大企業まで含めた対応の方向性
1. シニア労働力活用
67
メガトレンド 2015-2024 ©2014 Kawaguchi Morinosuke, All Rights Reserved.
非在来型燃料
探索∼開発
資源枯渇
自治体やインフラも老朽化
出所:筆者が作成
商品・サービス企画
電機
サービス化は長い近代化プロセスの終着駅
スマートコミュニティも拡張現実
70歳定年∼定年廃止
知識・ノウハウ・
インタフェース
人脈など活用
シニア
労働力活用
宿命の少子化
総論
リアル世界にタグを貼るという
大脳の長年の夢
脳インタフェース
サービス
埋蔵金1500兆円の使い方
成長ラッシュの穽:
速すぎる変化がもたらす負の現象
ヒ
ト
・モノ
・空間の電装化とスマート化
ライフサイエンスの登場
企業間相互インターン制
高齢化
労働力不足
知識陳腐化
新規事業開発
工業資源
枯渇問題
遠因はメカトロニクスの成熟化
総論
メカトロニクスと情報工学
計測機器でスキャンすることで考えていること
開発が進んできた。ここに遂に生化学が挑みつ
地方都市派遣
CO2 削減
第3章
37. ファブライ
ト開発へのシフト
超人化する人類:
生態と進化の人工操作への挑戦
1
先進国の本格的老衰:成熟がもたらす新市場
中期経営計画を策定する企業
エネルギー
効率アップ
第6章
第9章
現状をベースとした経営計画では成長が難しい企業
温暖化抑制
ベビーブーマーの老衰
38. マーケティング手法の劇的進化
既存事業の見直しに取り組む企業
総論
36. 保険・金融業化
まとめ:今起きている新産業革命
新規事業創出/事業領域開拓に取り組む企業
21.1. 昭和日本商材の再活用
33. 資源枯渇対策
総論
生産財インフラは仮想化とシェアリング
NPO・NGO
先進国の本格的老衰:
成熟がもたらす新市場
21.2. リバースイノベーション
ポスト工業化社会の実像:
「人の心を算出する」機能の商用化
デジタルハイテク分野のオープン化
金融・保険・不動産
20. 都市インフラ輸出の拡大
リバースイノベーション化
32. 食料不足対策
社会貢献というモチベーション
第1章
所得収支
31. シェールガスによる揺り戻し
衣料・インテリア・雑貨
流通・サービス
サービス収支
30. 天災対策
ノマドワーカー
③ ライフサイクル
(主役交代と成熟の視点)
で考える
メガトレンドの読み方:本文構成について
インフラのゴールとは
29. エネルギー効率向上
素形材・化学
② 三つの科学で考える
国のライフサイクルと外貨を稼ぐ産業
環境問題の全体構造
閉鎖系・秩序系に好適だった日本式経営
① 課題から落とす
インフラ輸出の全体像
先進国の発展と
ベビーブーマーの消費文化
医療・美容・健康
全体の思想について
成長サイクルの圧縮化
現実的な解釈とは
総論
IT・メディア・コンテンツ
人口予測と経済予測
重大要因が
メカトロニクス技術の成熟化
力学の錯綜する環境問題
会社も働き方も変わる:
一所一生懸命から
オンデマンド機能提供型へ
自動車・輸送機器
新興国デビューの歴史
総論
第8章
50のメガトレンドがもたらす
各産業分野の変化
1984年、慶應義塾大学工学部卒業、
イリノイ大学理学
部修士課程修了。技術とイノベーションの育成に関する
エキスパート。付加価値となる商品サービス機能の独自
性の根源を、文化的背景と体系的にひも付けたユニー
クな方法論を展開する。
その代表的著作『オタクで女の
子な国のモノづくり』
( 講談社)は、技術と経営を結ぶ良
書に与えられる「日経BP・BizTech図書賞」を受賞し、
英語、韓国語、中国語、
タイ語にも翻訳される。台湾、韓
国では、政府産業育成のための参考書として選ばれ、
詳細なベンチマーク報告書が作成される。心をつかむレ
クチャーの達人としても広く知られる。TEDx Tokyoに
おけるToilet Talkは40万回再生という異例の反響を
得ており、Yahoo! JAPANの動画サイトでは世界の傑
作プレゼンテーション・ベスト5に選ばれる。世界的な戦略
コンサルティングファームのアーサー・D・リトル・ジャパンに
おいて、
アソシエート・ディレクターを務めたのちに株式会
社盛之助を設立。国内のみならずアジア各国の政府機
関からの招聘を受け、研究開発戦略や商品開発戦略
などのコンサルティングを行う。morinoske.com
序章
総論
「消費が美徳」だった時代の終焉:
サステナブルな価値観の台頭
43. デジタルマニュファクチャリング
株式会社 盛之助 代表取締役社長
日経BP未来研究所 アドバイザー
エネルギー枯渇対策
第5章
デジタルマニュファクチャリングは
仮想現実ものづくり端末
47.1 生物機能利用
25
30 (年)
レベル 1
2008∼G20
メンテナンス
12
『メガトレンド2015 2024 自 動 車・
エネルギー編 』は、100年に一度 ともいえ
年間
る 大 変 革 期 を 迎 えつつある 自 動 車・エネル
ギー産 業にフォーカスし 、
「これから
に何が起きるか」を予 測します。
大 変 革とは?
百 年に一度の
業 界 を 揺るがす
うほどの大 変 化を予 測 分 析します。
レーン革 新 など 産 業の定 義 を 変 えてしま
ト、世 界のエネルギー事 情の変 化 、
パワート
されるクルマの知 能 化 、新 興 国への市 場シフ
与えるメガトレンドを抽 出 、
そこから導き出
ル化 など 自 動 車・エネルギー産 業に影 響 を
日 本の超 高 齢 化 、価 値 観の変 化 、グローバ
10
◯
2014年12月25日発行
◯
レポート
(A4判、580ページ、特装本)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 300,000円+税
◯
発行:日経BP社
14
15
−
メガトレンド 2015 - 2024
自動車・エネルギー編
メガトレンド 2 015 - 2 0 2 4 自動車・エネルギー編
目次
著者
第14章
川口盛之助(かわぐち・もりのすけ)
株式会社 盛之助 代表取締役社長
日経BP未来研究所 アドバイザー
第7章
ロボティクスの発達
世界のエネルギー事情の変化と
クルマのパワートレーン革新
20. 人体強化(非生物系技術)
鶴原吉郎(つるはら・よしろう)
オートインサイ
ト 代表/技術ジャーナリスト
日経BP未来研究所 客員研究員
第10章
1.
世界のエネルギー予測
2.
エンジンの高効率化
3.
電動化技術の将来
4.
不透明な燃料電池車の将来
総論
1.
光ファイバーを超える次世代ネットワーク
2.
車載端末のスマホ化か、
スマホの
車載端末化か
3.
ビッグデータと機械学習で賢くなるクルマ
4.
表示の多重化・AR化が進むインタフェース
第16章
1. 「所有から利用へ」の動きが加速
クルマの主流はEVに
自動車・エネルギー関連企業
3. 「自動車産業」の定義が変わる
自動車・エネルギー分野の
新規事業に取り組む企業
4.
日本企業の進むべき道
5.
周辺産業も変わる
クルマの「知能化」で
ビジネスチャンスをつかみたい企業
終章
自動車分野の将来可能性に関心のある企業
新しい自動車社会が始まる
コンサルティング会社・シンクタンク
17. おもてなしサービス
2.
クルマに大変化をもたらす四つの分野
3.
四つの分野の
ソーシャルグラフ的位置付け
18. デジタルマニュファクチャリング
ご活用いただきたい部門
新規事業開発
総論
通貨安競争や税制優遇競争
ベビーブーマーの老衰
財政負担に苦しむ国家とNPO
埋蔵金1500兆円の使い方
宿命の少子化
ノマドワーカー
1.
自動ブレーキの搭載は当たり前に
社会貢献というモチベーション
2.
低コスト化が進むミリ波レーダー
NPOがイノベーション創出起点になる
3.
レーザーレーダーは高機能化へ
4.
ADASで必須のセンサーになるカメラ
オープン&シェア:
所有より利用、
競争より共創
5.
搭載広がるADAS
6.
激化する自動運転車の開発競争
7.
自動運転を可能にする技術
8.
自動運転の実用化シナリオ
9.
アシストロボット
「消費が美徳」だった時代の終焉:
サステナブルな価値観の台頭
総論
力学の錯綜する環境問題
現実的な解釈とは
先進国の発展とベビーブーマーの消費文化
10. 資源枯渇対策
生産財インフラは仮想化とシェアリング
観光ビジネス
3.
アナログ技術への回帰
4.
癒やし機能への欲求
総論
新興国デビューの歴史
いじりやすい構造
競争より共創、
多様性を指向する世界
重大要因がメカトロニクス技術の成熟化
第6章
パトロンの財の余力から民の知の余剰へ
成長サイクルの圧縮化
ポスト工業化社会の実像:
「人の心を算出する」機能の商用化
19. ビジネスプラットフォーム設計
インフラ輸出の全体像
国のライフサイクルと外貨を稼ぐ産業
総論
第9章
インフラのゴールとは
サービス化は長い近代化プロセスの終着駅
超人化する人類:
生態と進化の人工操作への挑戦
製造業からサービス産業化するときの
8つのパターン
総論
目的の手段化
総論
製品・サービス企画
1.
ブランド価値の再構築
2.
コストと多様化を両立するモジュール化
メカトロニクスと情報工学
11. 保守運用ビジネス〜BPO
3.
材料革新で樹脂化が進展
ライフサイエンスの登場
12. 保険・金融業化
4.
CFRPの活用と
オープン・モジュール・プラットフォーム
脳インタフェース
13. ファブライ
ト開発へのシフト
ライフサイエンスの別用途:動植物の品種改良
14. マーケティング手法の劇的進化
マーケティング
シニア支援
2.
新興国の成長ラッシュ:
日本企業躍進の起爆剤
9. シェールガスによる揺り戻し
デジタルハイテク分野のオープン化
1.
第2章
環境問題の全体構造
8. エネルギー効率向上
市場調査・予測
システム開発・構築
個人から大企業まで含めた
対応の方向性
第5章
閉鎖系・秩序系に好適だった日本式経営
総論
遠因はメカトロニクスの成熟化
自治体やインフラも老朽化
総論
新興国への市場シフトと
クルマの作り方革新
経営企画
国家を超えるグローバル市場の影響力
7. 開発〜製造〜消費のグローバル化
会社も働き方も変わる:
一所一生懸命から
オンデマンド機能提供型へ
第13章
技術開発
すべてがオフショア化
先進国の本格的老衰:
成熟がもたらす新市場
官民公の境界が融合
第8章
クルマの知能化
総論
2.
16. 自動運転車
クルマの将来に影響を与える11の変化
第1章
総論
15. AR(拡張現実)
第12章
自動車産業と社会の変化
ご活用いただきたい企業
デジタルマニュファクチャリングは
仮想現実ものづくり端末
1.
③ ライフサイクル
(主役交代と成熟の視点)
で考える
市場の強大化:
国家機能にも及ぶその影響
ニアフィールドビジネス
総論
② 三つの科学で考える
第4章
脳直結コミュニケート
自動車・エネルギーで
大変化が起こる四つの分野
① 課題から落とす
6. 空気や水の汚染防止・浄化技術
スマートコミュニティも拡張現実
第11章
クルマのネットワーク化
全体の思想について
成長優先で後回しになる課題とは
リアル世界にタグを貼るという大脳の長年の夢
自動車・輸送機器
人口予測と経済予測
高速成長で生じるゆがみ
ヒト
・モノ
・空間の電装化とスマート化
メガトレンドがもたらす
自動車・エネルギーの変化
第15章
1962年生まれ。1985年慶應義塾大学理工
学部卒業。
日経マグロウヒル社(現在の日経
BP社)
に入社後、新素材技術誌、機械技術
誌を経て、2004年に、
日本で初めての自動車
エンジニア向け専 門 誌『日経 A u t o m o t i v e
Technology 』の創刊に携わる。2004年6月
の同 誌 創 刊と同 時に編 集 長に就 任 。2 0 1 3
年12月まで9年9カ月にわたって編集長を務め
る。2014年3月に日経BP社を退社し、2014年
5月に自動車技術・産業に関するコンテンツの
編集・制作を専門とするオートインサイト株式
会社を設立、代表に就任。
後発ほど加速する成長速度
総論
総論
序章
総論
リアルとバーチャルの相互連動:
脳から都市までスマート化が加速
ライフサイエンス発達の影響
サービス収支
所得収支
リバースイノベーション化
5. リバースイノベーション
脳科学との連携
生命体の夢は永遠の命
第3章
成長ラッシュの穽:
速すぎる変化がもたらす負の現象
6
米国
英国
T型フォード 量産1908
GE社ダウ上場 1896
すると、テキストメッセージが読み上げられる。
パックス・ブリタニカ
1700
1800
第二次
産業革命
1900
中国
229
200
2000
210
51
2020
168
2030
212
2040
89
64
2011
134
自動運転
2020
技術
181
222
無人バスの普及
無人トラックの普及
駐車場が不要に
過疎地、高齢者への
交通手段を提供
少子高齢化社会
への対応
物流コストの低減
77
2030
2040 (年)
周囲360度を
センサで監視
センターで制御可能
交通事故の減少
のところ大幅なガスの供給増が起こるのは米
ネギー・メロン大学やスタンフォード 大学で
度は時速約40kmに制限されていて、市街地で
「シェールガス革命」である。
「革命」という名の
アーバン・チャレンジに挑んだ研究メンバーが
の走行を想定している。グーグル社は今回公開
通り、この動きは今後の国際政治や関連産業に
元来より天然ガスは「もっとも環境負荷の少
グーグル社に入り、自動運転技術の開発の中心
した試作車を向こう2年間で約100 台生産し、
となっている。
2014年の夏から走行試験を始める予定で、
「順
さらにグーグル社は2014年5月に、初めて独
調にいけば、2年以内にカリフォルニア州で小
自開発の自動運転車を公開した(図 12-6-8)。
規模な試験運用を始めたい」としている。
12
極めて大きな影響を及ぼす。日本の産業にとっ
ない化石燃料」というグレーな存在であったが
ゆえに、我が国ではエネルギー源としては日陰
なお、ガスや石油を含むシェール層は欧州や
者扱いにあった。非化石燃料としての分かりや
図5-9-1 シェールガスによる揺り戻しの説明図1
図12-6-7 トヨタ自動車の「レクサスRX」をベースとしたグーグル社の自動運転実験車両
製造業が
中国から米国回帰
米国のエネルギー
自活化∼輸出
米国の貿易赤字
や経常収支改善
日本の
中国依存度低下
天然ガスが国策
のロシア苦境に
一般機械
プラスチック 金属
IT部品
精密機械
電気機器
0.40
0.00
進化
雑製品
繊維・衣料
−0.80
鉱物性燃料
−200000
−100000
油脂・動植物
穀物
0
100000
鉱物性燃料
鉄鉱石
200000
−0.60
−600000
−400000
中印の中東進出
エネルギーの
低価格化
0.40
プラスチック
精密機械
IT部品
繊維・衣料
IT製品
雑製品
一般機械 電気機器
金属
化学工業品
医薬
0.00
加工食品
鉱物性燃料
進化
油脂・動植物
IT製品
0.40
加工食品
化学工業品
IT部品
精密機械
−100000
0
100000
200000
ステアリングもアクセルもブレーキも備えていない。
バイオ
エタノール
が安価に
化学
肥料が
安価に
米国産農産物が
安価になり競争力up
プラス
チックが
安価に
日本の化学企業
も米国拠点化要
高炉
電炉
ファイン素材、
デバイスなど
部品産業
鉄鉱石
−200000
−100000
227
メガトレンド 2015-2024[自動車・エネルギー編]
©2014 Nikkei Business Publications, Inc., All Rights Reserved.
資材・
装置産業
が活況
ガス
発電
石炭
発電
航空機
LNG
ジェット
発電コスト低減
航空運輸
産業の拡大
安い素材を使う米国産
組み立て製品の競争力UP
電気・機械、
自動車など
組み立て製品産業
自動車
FCV
∼ NGV
内外燃焼機関
のガス仕様化
自動車
EVニーズ
低下
再生エネ
PVなど
ニーズ
低下
EVや蓄電池、
ソーラーセルの
市場価値が低下
0.80
油脂・動植物
0.40
精密機械
鉄鉱石
輸送機器
プラスチック
IT部品
化学工業品
一般機械
加工食品
金属
医薬
0.00
電気機器
−0.40
安い電力を使う米国
産業の競争力UP
IT製品
鉱物性燃料
−0.80
−400000
77
データセンターなど
情報産業
−300000
−200000
雑製品
繊維・衣料
−100000
0
100000
輸出額−輸入額
(M$)
メガトレンド 2015-2024[自動車・エネルギー編]
©2014 Kawaguchi Morinosuke, All Rights Reserved.
0
100000
200000
輸出額−輸入額
(M$)
雑製品
0.40
加工食品
油脂・動植物
繊維・衣料
IT製品
電気機器
IT部品
鉱物性燃料
一般機械
穀物
輸送機器
精密機械
鉄鉱石
化学工業品
0.00
−0.40
300000
ASEAN4
0.80
穀物
出所:筆者が作成
写真提供:グーグル社
写真提供:Navdy社
異業種
も参入
米国産素材が安くなり
米国内に川下製造業回帰
部品産業の輸出先は
中国から米国にシフト
メガトレンド 2015-2024[自動車・エネルギー編]
©2014 Nikkei Business Publications, Inc., All Rights Reserved.
電解
アルミが
安価に
電気機器
油脂・動植物
鉱物性燃料
−300000
米国
1.20
金属
プラスチック
医薬
穀物
−1.20
−200000
CNGに競合する
エネルギーへの影響
一般機械
輸送機器
0.00
−0.40
−0.80
穀物
鉄鉱石
−1.20
−300000
CNGを消費
する製品産業
ガス開発・製造
∼運搬産業
400000
繊維・衣料
0.80
輸出額−輸入額
(M$)
CNGを使う
素材産業
200000
雑製品
−0.80
写真提供:グーグル社
図12-6-8 グーグル社が初めて自動運転専用に開発した実験車両
0
中国
輸送機器
産業への影響
CNGと競合する
製品への影響
c
−200000
輸出額−輸入額
(M$)
1.20
−0.40
米国起点での
シェールガス革命
一般機械
輸送機器
化学工業品
プラスチック
穀物
雑製品
油脂・動植物
輸出額−輸入額
(M$)
NIES3(韓国・台湾・シンガポール)
0.80
IT製品
繊維・衣料
−0.40
医薬品
加工食品
鉄鉱石
−1.20
−300000
医薬
精密機械
加工食品
金属
IT部品
電気機器
0.00
−0.20
IT製品
化学工業品
EU15
0.20
輸送機器
0.80
−0.40
日露の関係改善
中東産油国への
依存度の低下
政治的な影響
米国の
化学産業復活
交通渋滞の減少
緊急時、災害時の
対応迅速化
国が中心とみられる。
て追い風になる変化も多そうだ。
2011
226
174
101
自家用車が減少
米国のエネルギー事情は一変した。いわゆる
鉄鋼
※序章〜第10章は
『メガトレンド2015 - 2024 』
のコンテンツを抜粋して掲載しています。
106
140
104
2100
米国
無人タクシーの普及
自動運転専用に設計された車両である。最高速
国際競争力指数︵輸出差額/輸出入総額︶
1600
101
70
351
56
運転手がいらない
EVが普及、
CO2 の排出減少
スタンフォード大学との研究成果である。カー
5
国際競争力指数︵輸出差額/輸出入総額︶
1500
548
167
66
長い航続距離不要
b
中国などでも確認されているが、採掘のしやす
さや採掘に大量の水が必要なことなどから、今
進化
第一次
産業革命
大航海時代
EU
社 会 的 メ リ ッ ト
446
400
15
499ドルで2015年から発売される予定だ。
日本のデータ
1.20
「頁岩(シェール)
」層に含まれるガスや石油
を安価に取り出す方法が実用になったことで、
国際競争力指数
︵輸出差額/輸出入総額︶
102
600
以降)のスマホで動作し、スマホとはBluetooth
図2-4 各国の産業別貿易パフォーマンス比較 が、今回の独自開発車両は2人乗りで、運転席
にハンドルもアクセルも、ブレーキもなく、ス
タートボタンと停止ボタンしかない、文字通り
国際競争力指数
︵輸出差額/輸出入総額︶
漢江の奇跡
a
やWiFi経由でデータを共有することができる。
中国
その他
258
(a)本体、
(b)フロントウインドーに映像が投影される、
(c)電話を着信し
たところ。
できる。iPhone(iOSの7以降)とAndroid(4.3
他アジア
太陽光
905
132
サムスン電子半導体参入1977
0
17
風力
800
図15-4-7 米Navdy社の後付け型HUD「Navdy」
9. シェールガスによる揺り戻し
同社はこれまで、トヨタ自動車の「プリウス」や
「レクサスRX」を改造した実験車を使っていた
進化
韓国
じつは、グーグル社の自動運転技術の開発の
基盤となっているのは、アーバン・チャレンジ
国際競争力指数︵輸出差額/輸出入総額︶
(GW)
1000
668
ドイツ
度も事故を起こしていない(図12-6-7)。
で1位、2位となったカーネギー・メロン大学と、
クルマの知能化
日本
楽・動画配信サービスも音声で制御することが
ジャパン・アズNo.1
1
1400
6月から、さまざまな走行環境でドライバーに
Navdy では、Spotify やパンドラといった音
2
0
という動きも進んでいる。日産自動車は2014年
きる。
フリュート帆船登場
ソニートランジスタラジオ1955
ソニーウオークマン1979
ており、しかも自動運転での走行中に、まだ一
ルームミラーをディスプレイに置き換えよう
声がテキストメッセージに変換されて相手に送
と、相手に自分の現在位置を知らせることもで
シンガポール
3
ルームミラーをディスプレイに
ここで、ドライバーが音声で返事をすると、音
られる。
「現在位置を共有」と音声を指示をする
国際競争力指数︵輸出差額/輸出入総額︶
栄光の17世紀
ワット蒸気機関1776
世界の工場1860年代
「消費が美徳」だった時代の終焉:サステナブルな価値観の台頭
オランダ
4
クルマのネットワーク化
1 人 当 たりGDPの対 世 界 平 均 値 比 率
パックス・アメリカーナ
5
プラスチック
金属
−0.80
−40000
医薬
−20000
0
20000
40000
60000
輸出額−輸入額
(M$)
出所:日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータを基に筆者が作成
161
98
メガトレンド 2015-2024[自動車・エネルギー編]
©2014 Kawaguchi Morinosuke, All Rights Reserved.
16
レポート
(A4判、472ページ、特装本)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 300,000円+税
◯
発行:日経BP社
モノのインターネットは
2014年12月28日発行
◯
何 を 生み 出 し
業のすがたを提 示します。
◯
「 価 値 」をどう 変えるのか?
『メガトレンド2015 2024 I C T・
分 析 。 年 後のI C T・エレクトロニクス産
ティクス、
ビッグデータなどの未 来 像を予 測
人 工 知 能 、3 Dプリンター、
ロボット、
ロジス
分 析し、大 変 化が起こるクラウド、Io T 、
ムーアの法 則 終 焉と市 場ニーズの多 角 化を
野と融 合する新しい潮 流を洞 察します。
I C T 、情 報サービスといった萌 芽・成 長 分
エレクトロニクス分 野 が 、バイオ 、脳 科 学 、
エレクトロニクス編 』は 、成 熟 期に近 づいた
−
18
19
10
メガトレンド 2015 - 2024
ICT・エレクトロニクス編
メガトレンド 2 015 - 2 0 2 4 ICT・エレクトロニクス編
目次
著者
第9章
2. IoT(Internet of Things)
(かわぐち・
もりのすけ)
株式会社 盛之助 代表取締役社長
日経BP未来研究所 アドバイザー
超人化する人類:
生態と進化の人工操作への挑戦
13. マーケティング手法の劇的進化
5. マンマシンインタフェース
総論
第7章
山本一郎
(やまもと
・いちろう)
6. 人工知能(AI)
生命体の夢は永遠の命
7. データ
メカトロニクスと情報工学
8. ロボット
ライフサイエンスの登場
9. 宇宙
脳インタフェース
投資家/ブロガー/経済ジャーナリスト
11. メディア
12. セキュリティ
1973年東京生まれ。1996年慶應義塾大学法
第14章
電気)入社後、調査会社、外資系証券会社調
第10章
アンチテーゼとしての
ディストピア論
査委託などを経て、2000年、IT技術関連のコン
サルティングや知的財産権管理、
コンテンツの企
画・制作を行うイレギュラーズアンドパートナーズ
総論
株式会社を設立。
ベンチャービジネスの設立や
1. 日本ブランドと安全保障
技術系企業の財務・資金調達など技術動向と
金融市場、各種統計処理や分析業務に精通。
2. サイバーセキュリティや
国際関係に見られる課題
また、対日投資向けコンサルティング、投資ファン
3. 高齢化社会の現実
資情報のカラクリ』
など多数。
日本随一の時事・
桑社『ハーバービジネスオンライン』
など多くのウェ
検証プロジェクト
『 首都圏2030 』
を立ち上げ、現
在東京大学客員研究員も務める。三児の父。
不確実故に、
見定めるべき使命を自覚せよ
ご活用いただきたい企業
ICT・エレクトロニクス関連企業
ICT・エレクトロニクス分野の
新規事業に取り組む企業
電器
建機
エアコン
鉱山・建設機械
工作機械
自動車(乗用車∼二輪)
自動車部品
130,000
自動車
部品
電器
TV
PC
スマホ 集積回路 電子部品
エレクトロニクスの限界の
先にあるシステム志向へ
社会貢献というモチベーション
建機
計測器
金属
1. ムーアの法則終焉で
エレクトロニクス産業が変容
オープン&シェア:
所有より利用、
競争より共創
雑製品
中国
衣類
プラ・ゴム
韓台シ
加工食
日本
医薬
医療器
70,000
50,000
30,000
中国
−30,000
アジアNIES
日本
1. クラウド
EU15
ご活用いただきたい部門
PC類
総論
新興国デビューの歴史
重大要因がメカトロニクス技術の成熟化
第6章
成長サイクルの圧縮化
ポスト工業化社会の実像:
「人の心を算出する」機能の商用化
インフラ輸出の全体像
国のライフサイクルと外貨を稼ぐ産業
インフラのゴールとは
総論
デジタルハイテク分野のオープン化
サービス収支
サービス化は長い近代化プロセスの終着駅
生産財インフラは
仮想化とシェアリング
所得収支
製造業からサービス産業化するときの
8つのパターン
リバースイノベーション化
5. 都市インフラ輸出の拡大
目的の手段化
脳科学との連携
第3章
9. 脱売り切り消耗品化
成長ラッシュの穽:
速すぎる変化がもたらす負の現象
10. 保守運用ビジネス〜BPO
11. 保険・金融業化
1兆
スマホ類
40,000
集積回路
がら2005年以降、メカトロニクスを中心とする
30,000
輸出入差額
︵M$︶
20,000
電子部品
10,000
0
−10,000
中国
アジアNIES
日本
EU15
−20,000
スマホ
集積回路 電子部品
半導体
製造機
90,000
70,000
情報
ソフト
サービス
雑製品
医薬医療器
脳
50,000
輸出入差額
︵M$︶
30,000
中国
アジアNIES
日本
駆動系
光熱系
蓄発電
送受信
視聴覚系
センサー
アナログ
メモリー
ロジック
バイオ
ライフ
萌芽期
サイクル
差別化
基本性能
価値EU15
10,000
−10,000
雑製品
鉄鋼製品
電子
成熟期
多機能
信頼性
コスト・納期
サービス
−50,000
−70,000
2000年以降、モノの貿易収支が縮小すると同時
る。予期せぬトラブルで破損した機器の補修の
源を利用して3Dプリンターでものを作るという
従来のような貿易黒字立国という姿に戻ること
に、それを補う形で伸びてきたのが、海外拠点
ほか、宇宙船では積載スペースの関係から完成
ことも将来的には決して不可能とは言い切れな
図13-3-5 国際宇宙ステーションに持ち込まれる3Dプリンターの実験風景
主要国の技術貿易額の推移
史や現状から予測可能な限界点(予測が不可能
になる地点)を指す言葉である。人工知能に当
応用的な研究分野
800
600
エキスパート
システム
ゲーム
200
ヒューマン
インタフェース
0
−200
−400
1981
83
85
87
89
米国
1970
1980
1990
2000
1991
93
英国
95
97
日本
99
2001
ドイツ
03
05
07
09
11(年)
推論
フランス
13
❷
❶
❷
❹
❷
ロボット
マルチ
エージェント
探索
知識表現
2010
プランニング
機械学習
遺伝アルゴリズム
主要国の技術貿易収支比率の推移
(輸出/輸入)
時期(年)
ニューラルネット
自然言語理解
感性処理
−1000
−1200
情報検索
データ
マイニング
音声認識
画像認識
−600
−800
1億
1960
13
図13-6-3 AIの実現に必要な技術要素一覧
400
10 億
新たな現象が
発見される領域
図13-8-2 ロボットが活躍する主な分野
技術的特異点とは、人間の持つ技術開発の歴
術の開発が進むことで、現在のディープラーニ
1200
スマートシティ化
□ ロボットの進化を振り返る
ロボットの歴史は古くは18世紀に欧州で作ら
れた「からくり機械(オートマタ)
」にまで遡る。
当時は人間や動物を模した造形物が、内蔵され
□ 技術的特異点
習結果の優劣を判断できるようなハードウエア
や、ソフトウエアを提案している。こうした技
ングの制約を超えたシステムを実現できるよう
1000
100
基礎的な研究分野
出所:
「人工知能のやさしい説明」
(人工知能学会)を参考に筆者が作成
10
米国
表13-6-6 次世代AI事例
日本
1
フランス
0.1
英国
ドイツ
102
事例
概要
IBM
「SyNAPSEチップ」
IBMが開発をした人間の脳と同じ構造を持つプロセッサーで、100万個のニューロンと2億5600万個のシナプスから構
成されている。
これらのニューロンとシナプスは外部からプログラミング可能であり、
また外部からの入力に応じてチップ内
部のネットワークを変化させることができるため、画像認識などに使用した場合には従来のコンピューターチップのような
「あらかじめ決められた処理を行う」のではなく、
自己学習のよって性能を向上させていくことができる
東京工業大学
「SOINN」
1981
83
85
87
89
1991
93
95
97
99
2001
03
05
07
09
11(年)
出所:米Made In Space
出所:経済協力開発機構(OECD)
「Main Science and Technology Indicators」のデータを基に筆者が作成
衣類
もしれない。
クス効果も大きな潮流にはあらがえない。今後
(億ドル)
−30,000
※序章〜第10章は
『メガトレンド2015 - 2024 』
のコンテンツを抜粋して掲載しています。
つつ、このような新しいタイプのロボットにつ
いての可能性を述べていく。
している「自我の獲得」の初期段階と言えるか
しなくとも自己学習を行い、自らの力により学
成させて使用するというように、可能性の幅は
一気に広がるだろう。
この項ではロボットの進化の歴史を振り返り
人間の介在なしに情報を集め、自律的に判断
し、学習し続けるシステムは、
「強いAI」が目指
や東京工業大学は、事前にデータセットを用意
地のような環境であれば、その星で採集した資
ンなどの限られた物資しか運搬・貯蔵できない
になる。
学習に必要なデータセットはあらかじめ用意す
間が判断を下す必要がある。これに対し、IBM
さらに、衛星や惑星の上に設置された宇宙基
リンターで部品などを生成することが可能とな
図2-8 各国の技術貿易収支の推移 人間宇宙に肉薄
成長期
学習により精度を向上させていけるとはいえ、
る必要があり、またその学習結果の優劣も人
条件においても、必要に応じてその都度3Dプ
収支やサービス収支で稼ぐ段階へと移行する。
輸入
医薬品・医薬用品
プラスチック・ゴム
加工食品
合成繊維及び同織物
衣類
鉄鋼の一次製品
銅ニッケルアルミ鉛の地金合計
電気
人周辺の
電装・アシスト化
年率で約 17%の成長
100 億
新たな
機能が
発見される領域
各部品を作りそれらを組み合わせることで完
出入の世界を卒業した次の段階としては、所得
2-7)。行き過ぎた円高修正で一息つくアベノミ
輸出
練られた度合い
マーケティング
材料∼衣食系
土木
機械
計測器
システム開発・構築
建築
実験が成功すれば、将来的には宇宙ステーショ
品の形では運搬できないような機器も、現場で
段階を卒業し GNI 視点での収支を考える時代
になった」と言われるようになった。モノの輸
には遂に我が国も貿易赤字国へと転落した(図
ICT・エレクトロニクス各分野の変化
PC
石化
付加価値の道具︵メカトロ︶
−40,000
モノ∼空間の
電装・知能化
TV
できるかどうか確認するためのもの。もしこの
こうした状況を受け、
「我が国もGDPを語る
けはじめ、日本商品の競争力は徐々に低下す
る。欧州の先進国の後を追うかたちで、2011年
ICT・エレクトロニクス各分野の変化
−30,000
年率で
約 6%の成長
1000 億
プリンターが意図した成形作業を果たして実行
はない。
技術のコモディティ化により新興国が力をつ
計測器
半導体製造機
市場規模(ドル)
50,000
製品・サービス企画
21
新興国の成長ラッシュ:
日本企業躍進の起爆剤
情報機器系
60,000
経営企画
市場調査・予測
第2章
コンピュータ部品
通信機器
コンピュータ及び周辺機器
電子管・半導体など
映像機器類(デジカメ∼TVなど)
集積回路
その他の電気・電子部品(ディスプレー等)
計測器・計器類
半導体製造機器
技術開発
新規事業開発
4. アナログ技術への回帰
環境問題の全体構造
19. ビジネスプラットフォーム設計
−50,000
3. オランダ型農業立国
8. エネルギー効率向上
パトロンの財の余力から
民の知の余剰へ
建機
10,000
−10,000
欧州
自動車部品
精密機
2. 教育ビジネス
先進国の発展とベビーブーマーの消費文化
競争より共創、
多様性を指向する世界
ICT・エレクトロニクス
各分野の変化
自動車
90,000
1. シニア支援
現実的な解釈とは
NPOがイノベーション創出起点になる
第13章
電気機器
精密機械
自治体やインフラも老朽化
力学の錯綜する環境問題
いじりやすい構造
電気機器
110,000
精密
自動車
半導体
製造機
輸出入差額
︵M$︶
コンサルティング会社・シンクタンク
精密
自動車
電気・機械系
ハードとソフトが融合した時代に、
何をつくったらよいか苦悩する企業
新商品・新サービスを企画している企業
自動車
部品
遠因はメカトロニクスの成熟化
総論
ノマドワーカー
3. 1つの節目となる東京オリンピック
宿命の少子化
官民公の境界が融合
第5章
閉鎖系・秩序系に好適だった日本式経営
2. 新技術を吸収する組織のノウハウづくりを
埋蔵金1500兆円の使い方
財政負担に苦しむ国家とNPO
「消費が美徳」だった時代の終焉:
サステナブルな価値観の台頭
総論
第12章
技術にかかわる者として、
いかに時代と向き合うべきか
ベビーブーマーの老衰
個人から大企業まで含めた対応の方向性
会社も働き方も変わる:
一所一生懸命から
オンデマンド機能提供型へ
2. 変化速度が加速化しているのは
間違いない
総論
7. 開発〜製造〜消費のグローバル化
第8章
1. 10年は遠い未来なのか、
近い未来なのか
2020年、
技術は日本社会をどう牽引するのか
ガ『 人間迷路 』
を発行。2013年都市型高齢化
通貨安競争や税制優遇競争
17. 「脳直」
コミュニケーション
人と人とをつなぐ方向へと進む技術
ブ媒体に時事解説を寄稿しており、有料メルマ
ニアフィールドビジネス
16. おもてなしサービス
10年後の未来を考える
まとめ:
「何を目指すか」が
重要性を増す時代
『 iRONNA 』、
ヤフーニュース
『 無縫地帯 』、扶
国家を超えるグローバル市場の影響力
第11章
第15章
経 済 系ブロガーとしても知られ、産 経デジタル
すべてがオフショア化
18. デジタルマニュファクチャリング
ドを設立。著書に『ネットビジネスの終わり』
『投
先進国の本格的老衰:
成熟がもたらす新市場
脳直結コミュニケート
15. 自動運転車
IT・メディア・コンテンツ
第1章
スマートコミュニティも拡張現実
14. AR(拡張現実)
電子・電気・機械
② 三つの科学で考える
総論
デジタルマニュファクチャリングは
仮想現実ものづくり端末
メガトレンドがもたらす
ICT・エレクトロニクスの変化
① 課題から落とす
市場の強大化:
国家機能にも及ぶその影響
リアル世界にタグを貼るという
大脳の長年の夢
学部政治学科卒業。国際電気(現・日立国際
全体の思想について
成長優先で後回しになる課題とは
第4章
ヒト
・モノ
・空間の電装化とスマート化
20. 人体強化(非生物系技術)
人口予測と経済予測
高速成長で生じるゆがみ
③ ライフサイクル
(主役交代と成熟の視点)
で考える
総論
ロボティクスの発達
後発ほど加速する成長速度
6. ユースバルジとBOPビジネス
リアルとバーチャルの相互運動:
脳から都市までスマート化が加速
ライフサイエンスの別用途:
動植物の品種改良
10. オープンネス
序章
総論
4. ロジスティクス
3. デジタルファブリケーション
川口盛之助
12. ファブライ
ト開発へのシフト
メガトレンド 2015-2024[ICT・エレクトロニクス編]
©2014 Kawaguchi Morinosuke, All Rights Reserved.
60
メガトレンド 2015-2024[ICT・エレクトロニクス編]
©2014 Yamamoto Ichiro, All Rights Reserved.
❸
❷
❸ サイバーダインのロボットスーツ「HAL」
❹ 米ノースロップ・グラマンの無人航空機「RQ-4」
❺ ソフトバンクの家庭用ロボット「Pepper」
出所:筆者が作成
メガトレンド 2015-2024[ICT・エレクトロニクス編]
©2014 Yamamoto Ichiro, All Rights Reserved.
❺
❷
❶ 米インテュイティブ・サージカルの手術支援ロボット「da Vinci Surgical System」
❷ オリンパスメディカルシステムズの小腸用カプセル内視鏡
東京工業大学の長谷川修研究室で開発された自己増殖型ニューラルネットワークである。
「パターンベースの人工知能」を
特徴としており、現実世界での学習から、認知、推論などの多彩な知的機能の実現を目指すものである。人間に例えるな
ら
「見て」
「聞いて」
「覚えて」
「考えて」
「行動する」ことができる人工知能と言える。現実世界をベースに学習を行うことから、
事前にデータ構造を決定する必要がなく、時々刻々と変わる状況にも対応することができる
出所:❶❸❺は日経テクノロジーオンライン、❷はオリンパスメディカルシステムズ、❹はノースロップ・グラマン
89
メガトレンド 2015-2024[ICT・エレクトロニクス編]
©2014 Yamamoto Ichiro, All Rights Reserved.
103
金属
雑製品
衣類
プラ・ゴム
加工食
医薬
医療器
20
どれだけ技 術を学んでも、
技 術の進 化は測れない
とって有用ではなく、むしろ大きな
けれども、そのうちの 枚は企業に
も、大差があるようには思えない。
わけではない。開発費と開発スタッ
っておいても勝手に進化してくれる
ための資金と人材である。技術は放
燃料の代表的なものは技術開発の
わち進化させやすい技術か、伸びし
ま で 目 を 向 け﹁ ス ジ の よ さ ﹂
、すな
認識するだけでなく、技術の本質に
野の技術について、現在のレベルを
それは、このように作られる。各分
ドマップ﹂についてである。例えば
ま ず、
﹁利益をもたらさないロー
りの確度で的中するからである。
能飢餓期﹂にあっては、それがかな
化、高解像度化を望むといった﹁機
ザーはひたすら性能向上、小型軽量
激な変化はまれにしか起きず、ユー
ダイムシフト﹂と呼ばれるような急
に 通 用 し た の か も し れ な い。
﹁パラ
かつては、こうしたものでも十分
とだ。
損害を与えかねないものだ。ところ
フが投入されて初めて進化するもの
ろはどれほどあるか、限界があると
約束してくれる。
万円を資金に技術開発を遂行する場
さらには、この技術を代替する可能
た事項についても的確に推測する。
すればネックになるのは何かといっ
ほどビジネス環境が変化する時代に
変化し、業界という概念が崩れ去る
だが、顧客ニーズがめまぐるしく
存 す る。 数 人 の 開 発 員 が
は、このようなことが実際にあり得
億円が投
る 声 が 高 ま っ て い る。
﹁技術偏重の
のものづくり﹂と呼び、それを戒め
こうした事例を﹁技術︵者︶主導
きな損失を出すことになってしまう。
トの回収どころか、それを上回る大
どりたい。
ノロジー・ロードマップの話題にも
このことを確認したうえで、テク
なければならない。すなわち市場重
ぶ可能性があることを指摘しておか
つつも、この主張が思わぬ弊害を呼
なものといえるだろう。それを知り
動きに沿ったものであり、実に妥当
れ て き た︵ 図
である。
基づいてロードマップを作成するの
を十分に理解する。こうした知見に
についても目を配り、その潜在能力
性がある基礎研究段階にある新技術
あまり、顧客ニーズを無視して商品
ち﹁開発してしまった技術を惜しむ
先の話で言えば後段の部分、すなわ
く見れば、
それが指摘しているのは、
いう主張を検証してみたい。注意深
ットを見ろ、顧客ニーズを知れ﹂と
たとしても、
﹁燃料の投下﹂
、つまり
関する理解という点では完璧であっ
ノロジー・ロードマップは、技術に
なぜなら、こうして作成されたテク
あっては、
もはやそれは通用しない。
人、
合と、
ておきたいことがある。それは、﹁技
考え方をやめ、もっとマーケットを
視の反作用としての技術軽視の風潮
化を進めてしまった﹂ことに対する
るからである。
年後には﹁ここまで
問題の本質は
﹁技術偏重﹂
ではない
ある技術が
て誘発されるものだ。
は新技術の出現によっ
しばそうしたアイデ ア
である。しかし、しば
生しなかったはずなのであるから。
それさえなければ、後段の問題も発
成を見てしまったという部分である。
それが修正されることなく技術の完
に着手する時点で読み違いがあり、
も、アイデアをこれま
でにない新商品に落と
ための有効な手段とな
は競争優位を確保する
うした場合にも技術力
呼ぶ運命にあるが、そ
イデアは必ず追随者を
られる。すばらしいア
は、必ず技術力が求め
を含む以上、必ず当たるということ
在しない。それが未来予測的な要素
というものは、世の中のどこにも存
である。ただ、正しいロードマップ
立案し、経営計画を練るということ
ドマップをベースに研究開発戦略を
かない。正しいテクノロジー・ロー
この問題に対処する方法は一つし
し込む過程において
るのである。それほど
る方法、つまり予測の確度を上げる
そうではあっても、より正しくす
はあり得ないからである。
ここで改めて﹁技術
いいはずはない。
有用なものを軽視して
ビジネスこそが
技術を進化させる
そうであってもなくて
1
じられる場合では、進化のスピード
はビジネス環境と市場の変化という
見ろ、顧客ニーズを知れ﹂と。実際、
で あ る。
﹁それは誤り﹂というのが
戒めにすぎない。
市場ニーズ
(潜在)
が全く違う。
ことに関する認識が希薄になってい
商品企画などの分野では、早くから
私たちの考えだ。
問題の本質はむしろその前段にあ
多様化・能動的
(自己表現)
説明を始める前に、一つ再認識し
進化する﹂というロードマップがあ
﹁ プ ロ ダ ク ト ア ウ ト ﹂ か ら﹁ マ ー ケ
ニーズを先取りしたすばらしいア
マーケットアウト
偏重の考え方をやめ、もっとマーケ
り、それを頼りにある企業が研究開
ッ ト イ ン ﹂、 さ ら に は﹁ マ ー ケ ッ ト
製品×市場ニーズ
(顕在)
︶
。先の主張はその
発戦略を立案したとしよう。おそら
図1 顧客の価値観とマーケティング起点の変化
ると私たちは考えている。研究開発
市場ニーズ
(潜在)
イデアを生み出すことは極めて重要
多様化・受動的
(主観、情緒)
れた技術水準を上回る進化を目標に、
マーケットイン
研究開発を進めることになる。担当
製品
者の卓越した能力とたゆまぬ努力の
結果としてその目標が見事に達成さ
れれば、本来ならばその成果に見合
うリターンが得られるはずである。
ところが、あてにしたロードマッ
プに致命的な読み違いがあれば、せ
っかく開発した技術は、その時点で
はすでに﹁顧客ニーズに合わない﹂
ものになっているかもしれない。な
市場ニーズ
(顕在)
市場ニーズ
(顕在)
製品が
提供する価値
マーケットアウト
マーケットイン
プロダクトアウト
らばと、それを捨てることができる
市場ニーズに合う
製品を提供
製品が提供する価値
=市場ニーズ
か。できれば英断であろうが、しば
しば人は自己否定をきらい、すでに
投じてしまった資金を惜しむもの
だ。﹁ せ っ か く 開 発 し た ん だ か ら ﹂
とばかりに、この技術を ﹁売り﹂に
した商品を作ってしまう。当然なが
均一・便益
(客観、合理性)
5
ら売れない。結果として、開発コス
マーケティング起点
プロダクトアウト
製品で新たな
市場ニーズを提案
アウト﹂的な発想への転換が進めら
1
0
0
顧客の価値観
技術が進化するのは
﹁燃料﹂
があるから
るかもしれないということである。
これから書こうとしていること
1
プ が あ っ た と し よ う。 ぱ っ と 見 て
がもう 枚の方は、きちんと利益を
で、そのスピードは燃料の多寡に依
術の進化には燃料が必要﹂というこ
未来研究所 上席研究員
テクノロジー・ロードマップは、経 営 戦 略を立 案 するうえで欠かせないツールである。
ところが、従 来 型のロードマップはすでに、無 用の長 物になってしまったようだ。
ビジネス環 境の変 化は速 く 、技 術 進 化の根 拠 となる「 顧 客ニーズ」の変 化 もまた激しさを増しているためだ。
業 界の垣 根が消え、他 分 野の技 術がある分 野に強 烈な影 響を及ぼすといった事 例 も増えてきた。
ロードマップを作 成 法から根 本 的に見 直 すべき 時 期に差し掛かっているようだ。
朝倉博史 日経
枚のテクノロジー・ロードマッ
B
P
くその企業は、ロードマップで示さ
1
0
0
0
1
0
0
0
1
22
23
2
ひとつでも当たれば大成功﹂などと
ードマップを使うことで、
﹁ のうち
方法はあるだろう。確度を高めたロ
顧客ニーズがあるものがマーケット
マーケット的価値だということだ。
その価値とは学術的価値ではなく、
客ニーズは一変した。
サービスが多数登場したことで、顧
信速度の向上によってクラウド型の
って生じるもので、前者は技術論を
をもたらす。その差は作成方法によ
与えるが、もう一つはきちんと利益
なし﹂ということを強く認識すると
すなわち﹁燃料なくして技術の進化
お い て﹁ 技 術 進 化 の メ カ ニ ズ ム ﹂、
ー・ロードマップの作成プロセスに
について予測しなければならないと
ためには、まずは顧客ニーズの将来
うであれば、技術の進化を予測する
は停滞する﹂ということだろう。そ
ーズのある技術は進化し、ない技術
短絡的に言ってしまえば﹁顧客ニ
る技術なのである。
値のある技術、燃料投下の対象とな
り、それを具現化する技術こそが価
においては﹁価値がある﹂ものであ
ドを読み、いまだ顕在化して
を知ることではなく、トレン
必要なのは、いまのニーズ
証するものではないからだ。
したものであり、未来のニーズを保
結果はあくまで現時点のニーズを示
ても、成功するとは限らない。調査
を踏まえて技術開発に着手したとし
きるかもしれない。けれども、それ
は、市場調査によって知ることがで
いまの顧客ニーズがどこにあるか
いるのではないかとの疑念を持って
実は前者の手法によって作成されて
ー・ロードマップのうちの多くが、
世の中に多く流布するテクノロジ
あえてこのことを強調するのは、
にし、 にすることはできるはずだ。
そのためにすべきは、テクノロジ
いうことである。
の手段としての技術を想定すること
れら製品やサービスを実現するため
経営計画もまた、現時点では
されていた。同様に、企業の
分野ではかなり以前から指摘
測を起点に作成したものである。
重視し、後者は顧客ニーズの将来予
もう少し解きほぐして考えてみた
い う こ と に な る。 マーケットの変化
いないニーズの芽を発見する
いわれる研究開発において、その
い。燃料とは、先に述べたように開
を読み、将来の顧客ニーズを予測し、
ということである。このこと
にすることはできなくても、
発費や開発スタッフ、さらにいえば
それを満たす製品やサービスの出現
の重要性は、商品企画などの
を
開発に必要なツールなどを指す。そ
を予測する。それができて初めて、そ
ができ、技術の進化過程をテクノロジ
なく将来の顧客ニーズを見越
∼
れを投入することで技術は進化し、
そ の 投 入 量 は、﹁ そ の 技 術 は ど れ
ー・ロードマップというかたちで表現
したものでなければならない
進化のスピードはその投入量に依存
だけの利益をもたらすか﹂というこ
することが可能になるのである。
むことで利益を上げ、その利益を技
する。
とによって決まる。企業は事業を営
ノロジー・ロードマップに、
術開発などに投資する。利益の源泉
冒頭の主張を繰り返した
然のことといえるだろう。
同じ要件が求められるのは当
はずだ。その根拠となるテク
ニーズの変化予測を
起点にする
ただ、顧客ニーズは変化していく。
携帯電話機であれば、薄くて軽くて
て い く も の だ と い う こ と だ︵
ページ﹁当たらない未来予測が当
たらないワ ケ﹂参照︶。
度合いを強めていることと無縁では
製品機能に必要な
技術を特定
﹄で は、 あ ら ゆ る 産 業 分
クノロジー・ロードマップ
このことを重視し、最新版の﹃テ
ければならないのである。
競合などについても十分に考慮しな
垣根を越えた技術の飛び火や融合、
らゆる分野の技術の進化を総覧し、
の進化を見通すことはできない。あ
現状を踏まえた
技術進化を計画
となる技術には大きな資金と人材を
投じるが、そうではない技術にリソ
ースを投入することはない。
種類
があり、一つは企業に利益を
い。ロードマップには
があった。しかし、携帯電話の用途
もたらさず、むしろリスクを
待ち受け時間が長ければ売れた時代
か﹂ということこそが技術の価値と
が通話から情報取得へと変わり、通
その﹁どれだけの利益をもたらす
もいえる。誤ってはならないのは、
ならば、本書は﹁ニーズ起点﹂の事
事業プロセスを﹁技術起点﹂と呼ぶ
こうした思いから作成したのが
業プロセスを実践するためのツール
いるからである。
﹃ テ ク ノ ロ ジ ー・ ロ ー ド マ ッ プ ﹄ シ
これを基に将来出現する
未来の顧客ニーズを予測したら、
であろう商品を予測し、
そこで実現されている機
能や性能について推定す
る。その後に、この機能
や性能を実現するために
必要な技術を割り出し、
それをプロットしていく
ことによって技術進化の
︶
。この作業を
道程を描いていくのであ
る︵ 図
細分化されたすべての技
術分野について進め、そ
れらを集計、編集し、さ
この傾向はどんどん強まってい
ない。実際、発祥はエレクトロニク
る。このことは、技術進化の原動力
ここでもう一つ、指摘
ス・メーカーでありながら、医療機
ついて先進事例などを紹
しておかなければならな
となる﹁ビジネス﹂が、業界や分野
いことがある。技術は単
器分野で事業の拡大を図ったり、新
介しながら解説したのが
独で進化するわけではな
たに農業の分野に参入したりという
といった垣根を越えて連携や融合の
く、他分野で生まれた技
だから、ある分野だけを見て技術
事例が急速に増えてきた。
きに融合しながら進化し
術に強い影響を受け、と
本レポートである。
らに各分野の技術動向に
製造
教育
市場の将来像を
描く
図2 今回の
『テクノロジー・ロードマップ 2015-2024』
と従来のアプローチの違い
2
0
1
5
2
金融
メディア
市場起点(今回)
野を網羅し、技術の進化過程を予測
し た。 自 動 車、 エ ネ ル ギ ー、 医 療・
健康、エレクトロニクス、情報通信、
材料・製造、ネット・サービス、農業・
食品工業、建築・土木、社会インフラ、
テーマを
航空宇宙・海洋開発、エマージング
年 間︵
など各分野で合計
選 定 し、 今 後
∼
年︶を見通す内容となって
の融合領域にフォーカス
融合新
だ。そ
という切り口で分類し、その
のダイナミズムを既存分野 ×
の目となっているのが
し、劇的な技術進化をもたらす台風
な分野で新たなビジネスの出現を促
産業編]
﹄ で あ る。 現 在、 さ ま ざ ま
[
した﹃テクノロジー・ロードマップ
た。
さらに、新たなレポートも用意し
いる。
1
0
2 0
0
1
5
I
C
T
I
C
T
社会インフラ
自動車
市場ニーズに合う
製品機能を定義
10
小売・
マーケティング
ICT
企業経営
医療
農業
2
市場に適合する
製品を投入
2
0
2
4
3
2
0
2
4
I
C
T
9
。
ということになる︵図 ︶
技術レベル
図3 『テクノロジー・ロードマップ』
(日経BP社発行)
の構造
リーズである。起点となるのは顧客
商品レベル
期待機能
︶
。
融合によって新たな価値を生んでい
く過程を示した︵図
24
25
共通技術
2
0
2
4
2
0
1
5
−
I
C
T
商品レベルと関連付けて
技術レベルを作成
個別重要技術
ニーズの変化予測。従来の失敗多き
市場レベル
市場規模
技術の積み上げで
製品を設計
4
市場ニーズ
−
3
市場レベルの未来像を
明確にする
全体潮流
技術起点(従来)
図4 ICT との融合で新たな価値を生む10 分野
2 1
10
市場レベルと関連付けて
商品レベルを作成
予定製品
6
10
2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
2016 2017 2018
2014 2015
∼
時期(年)
◯
2014年12月17日発行
◯
レポート
(A4判、472ページ、特装本)
◯
CD - ROM(本体に掲載されたロードマップを収録)
◯
本体価格 300,000円+税
◯
発行:日経BP社
従 来の技 術ロードマップは 、製 品や 技 術が
市 場に受け 入 れられるかどうかの議 論が
抜け落ちています 。『テクノロジー・ロードマッ
プ2015 2024 』は、
まず「 市 場ニー
ズ」を 予 測 し 、それを 満 たす「 商 品 機 能 」
を 定 義し 、
その機 能を実 現 するための「 技
術 」を提 示するという 、従 来とは全く違う
アプローチ方 法を採りました。
自動車 、
エネルギー、医 療・健 康 、
エレクトロニ
クス、情 報 通 信 、材 料・製 造 、ネット・サービ
年
スなど全 産 業 分 野を対 象に、
イノベーション
を起こす100テーマを選 定し、今 後
の流れを予 測します。
経 営 戦 略 立 案に
本 当に「 使 える 」
技 術ロードマップとは?
10
26
27
−
テクノロジー・ロードマップ 2015 - 2024
テクノロジー・ロードマップ 2 015 - 2 0 2 4 [ 全産業編 ]
目次
出川 通 、青 木 啓 二 、樋口世 喜 夫 、丸 田 昭 輝 、
堀 雅夫、近藤淳太、安田圭佑、鈴木央一、古川
修、佐藤幹郎、横井行雄、牛山 泉、玉浦 裕、澤
一誠、岩間剛一、白方雅人、太田健一郎、瀬戸
山 亨、河野修己、増田智子、加藤勇治、川越雅
弘、梅田智広、長谷川高志、鎮西清行、伊藤勝
彦、脇田慎一、杉沼浩司、染谷隆夫、丸山正明、
神 永 晋 、藤 田 公 子 、小 林 啓 倫 、志 村 一 隆 、山
路達也、山上俊彦、川村 保、久塚智明、冨岡伸
一、村瀬博昭、河田孝雄、佐野雅昭、平島 寛、
三木 優、段野孝一郎、小長井由隆、八幡晃久、
伊庭健二、松浦晋也、大橋弘隆、中防嘉宏、山
本喜久
81. 電力産業
第8章 農業・食品工業
82. ガス産業
食への意識と環境の変化により、
食品技術と農業体
制が融合しながら大きく変わろうとしている。
まず、
食の
安全性と価値である。
加工食品は、
内食用、
外食用、
中食用と多様化してきた。
生産者、
生産地を核に食の
ブランド化が進んでいく。
技術的な方法論では植物工
場の本格的な展開とクラウドの活用による農業生産の
最適効率化の大幅な進展がある。
83. 水産業
84. 交通・物流産業
85. 情報通信産業
86. 静脈産業
87. スマートグリッド
第11章 航空宇宙・海洋開発
宇宙・航空関連では、
規制緩和や民間参入による
コストダウンが進む。
リモートセンシングおいては画像
と位置情報の高精度化と解放が進む。
ロケット、
有
人探査、
スペースコマースでは民間活用が加速す
る。
海洋資源開発では次世代海底資源のメタンハ
イドレートや鉱物資源の開発の必要性が高まってお
り、
海洋エネルギー発電は今後の商用化が期待さ
れる。
ご活用いただきたい企業
20. ゲノム医療
72. 魚類養殖
自社の技術が他分野で生かせないか
検討している企業
93. スペースコマース
地震対策として防災・減災対策、
インフラの老朽化対
策として各種デバイスやロボットを利用した監視システ
ム、
省エネ対策としてゼロエネルギー・ビル
(ZEB)
があ
る。
ハードウエアの新規なものとして次世代超高層ビ
ル、
中・大規模木造建築の未来のあるべき姿を展望
する。
総合的なICT応用としてスマートシティやスマート
ハウスの将来像を議論する。
96. 海洋資源開発
97. 海洋エネルギー
技術開発
第12章 エマージング
経営企画
75. スマートシティ
新規の発展段階にあるテーマを採り上げた。
様々な
場面で人の代わりをしたり、
おもてなしのサービスをし
たりするロボット、
人の五感を拡張または超越する次
世代センシング、既存のコンピュータの限界を超え
広範な科学技術分野でブレークスルーを起こす量
子コンピュータについて、
未来像を描く。
新規事業開発
市場調査・予測
マーケティング
商品・サービス企画
海外戦略企画
76. ゼロエネルギー・ビル
(ZEB)
77. スマートハウス
78. 次世代超高層ビル
99. 次世代センシング
■ 超小型モビリティ
∼2014
2015
2016
2017
交通事故死
市場レベル
スマートコミュニティ
・環境未来都市構想、
東南アジアのタクシー
行政の動き
超小型モビリティ実証実験
2021
2022
2023
2024
シェアリング・連絡・観光地用
安全
操作補助・視界確保補助
農作業用
超小型モビリティのグローバル展開
非常時電源
性能向上
楽な充電方式
広い室内
子育て支援、
高齢者用・コミューター用
事故防止・運転支援
事故防止高度化・健康監視
ぶつからない
歩行者・車との共生
■ 電力産業
市場規模
世界
安全機能
期待機能
利便性
車内空間確保およびユニットの小型化と
合理的レイアウト
全体潮流
個別重要技術
つながる
視線移動の少ない表示
市場ニーズ
電力系
機構・制御
ヘッドアップ・ディスプレイ
既存の2次電池、
モーター、
インバータ活用
一部の国で再生可能エネルギーが
自律的な普及段階に入る
認知・運転支援・衝突回避
優先すべき機能
ハーネスの軽量化
2023
2024
2025
発電設備の更新
が進み、途上国で
も高効率な設備の
導入が進む
再生可能エネルギーが
ベースロード電源として
広く普及
10
中コスト・高効率と気候変動対策の両立
発電・送電部門における新興国の新規需要・先進国の高経年設備の更新需要:平均約7400億米ドル/年
特定地域自動運転
■ 地震対策(南海トラフ巨大地震)
非接触給電システム
洋上風力発電:平均約700億米ドル/年
時期(年)
∼2014
2015
巨大地震の発生
革新バッテリーの活用
防災対策(事前)
市場ニーズ
生活道路SDマ
ップ
市場規模
1600℃級IGCC
(石炭ガス化複合発電)
インフラ施設や建築物の耐震化率、
耐浪化率の向上
避難情報伝達率の向上
被害軽減対策
耐高温・高圧素材の開発
冷却翼の開発、
コーティング技術の開発火災対策工法・サービス
有機系素材(太陽光発電)
有機系素材の探索
冷却翼の開発、
コーティングの製造・加工技術の向上
地震時出火防止システム
家具・器具等の減災システム
有機系素材の発電効率の向上
12-1. ロボット
□ 市場トレンド
途上国の
火力発電
所での採
用が増加
高耐震性のハード機能
ロボットの価値は、これまで人が行ってきた肉体作業、
維持管理、あるいは災害時の早期復旧などの、いわゆる
繰り返しの単純作業を肩代わりしてくれたり、人の能力
「ナショナル・レジリエンス(国土強靭化)」が重要と考
えられるようになり、これまで公共事業として人が行っ
作業をロボットが代替できれば、
普及、
活用が進む。一方、
2020年の東京オリンピック開催が決まったことで、日本
津波に強いハード機能
システム技術
建物応答解析技術
技術レベル
ICT活用技術
長周期地震動解析技術
長大構造物・超高層ビル対応
地盤・基礎対応
352
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
急拡大すると考えられる再生可能エネルギーを中心
にトレンドをまとめた。
自然エネルギーである太陽光、
風
力、
太陽熱の各発電、
またバイオ燃料とバイオマス発電
を対象にしたバイオマス・エネルギー、
燃料電池、
それら
を蓄える2次電池を採り上げた。
そのほか、
エネルギー
勢力図を変えるシェールガス、
技術開発の進展が著し
い人工光合成を挙げている。
33. ウエアラブル・センシング・デバイス
34. フレキシブル・デバイス
各種機器に組み込まれる画像認識システム、組み
込みシステム、情報基盤となる高性能コンピュータ、
M2M/IoT、無線通信インフラ、近距離無線通信
(NFC)、
ストレージ・システム、
CDN、
人と機器の接点
となるユーザー・インタフェース、拡張現実(AR)、情
報機器の電源供給の進むべき方向の一つであるワイ
ヤレス給電について、
それぞれの将来像をまとめた。
60. コンテンツ配信/
OTT(over the top)
61. 位置情報サービス
62. 個人認証サービス
2019
2020
新たな地盤・基礎対応技術
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2021
2022
2023
2024
2025
11. 太陽光発電
12. 風力発電
13. 太陽熱発電
14. バイオマス・エネルギー
15. シェールガス
16. 2次電池
36. 画像認識システム
17. 燃料電池
37. 組み込みシステム
18. 人工光合成
■ フレキシブル・デバイス
ロボットによる自動化で労働力を代替
日本の人口動態として高齢者人口は今後数年の間増
パーソナル・モビリティや屋外搬送ロボットのニーズが
られるかが導入の成否を決める。安価な力センサを利用
ド環境を活用する方向に進む。SNS(social networking
加した後、高い水準を保つ。一方、労働人口は将来にわ
ある。ただし、これには交通行政との整合性が必要条件
したダイレクト・ティーチングや3次元シミュレーショ
service)やビッグデータなどの膨大な統計、知識データ
ンを活用した自動作業計画、視覚センサなどによる自己
となる。きっかけとなるのが2020年に開催される東京
オリンピックである。そこで新しい都市交通システムの
完結型の安全技術など、専門知識を必要としない、ロボッ
一部としてロボットが位置付けられ、おもてなしロボッ
トの利用技術が必要である。
インフラ分野では、まず点検メンテナンス・ロボット
トを例に公道を含む公共空間では、自律型のサービス・
が普及する。超音波診断など熟練工の能力をロボットで
ロボットが活動できるようになる可能性がある。
られ、そのために構成要素の一体化が進む。個別の技術
医療分野では、まず装着型のリハビリ機器が使われる。
ニーズとして医療福祉分野では低騒音、モビリティ分野
ど、ロボット技術の低コスト化、大衆化が進むことで、
また病院内の設備として遠隔操作の手術ロボットが利
用されるようになり、家庭内の計測器や端末を通じた遠
個人が情報発信するCGM(consumer generated media)の一形態として個人によるロボット開発が可能に
なる。またそれらとビッグデータとを連携させたソー
シャル型のロボット・サービスが登場する。
353
456
□ 商品トレンド
隔診断、自動診断が普及し、病院に通院する代わりに遠
超小型
モーター
介護福祉分野では、まずクラウド技術や、安価で高性
能なセンサ技術を活用した見守り型ロボットが導入さ
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
小型超高出力電池
ではバッテリー運用の最適化がある。また新しい応用分
野では、防水や洗浄可能な筐体も重要になる。新技術の
エータ、炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの軽量高強度な
□ 技術トレンド
になる。
ロボットは一般に、センサと知能処理部、そしてアク
近年、米国では油圧技術をロボットに活用する動きが
チュエータから構成される。ただし各要素はほとんどの
場合、ロボット専用ではなく、ロボット以外の分野で技
るサービスが始まっている。
非接触給電
太陽電池のフレキシブル化は、塗布型プロセスによる
が求められる。
ている。このような背景の中、高分子フィルムのように、
ると、落とした時に壊れてしまう。これに対し、高分子
れている。その一方で、フレキシブル化が可能な有機太
デバイスの製造手法としては、まず真空やフォトリソ
薄くて、軽くて、曲げたり丸めたりできる素材を基材に
フィルム上に作れば、薄くて軽くて曲げても壊れない、
陽電池は、高分子基材への製造の容易さから、自由曲面
グラフィのような既存の半導体プロセスの転用からス
にも貼り付けられるユニークな用途展開が期待されて
タートし、次にフレキシブル基材とより整合性の高い印
たたいても壊れない、非常に耐久性に優れた新しいデバ
いる。また、軽量性・薄型性も重要なポイントである。
イスができる。このようなフレキシブルなデバイスの量
身に付けて使うウエアラブル機器での用途を見いだす
産化技術の確立が待たれている。
チューブやグラフェンなどのナノカーボン系など、広く
開発が進んでいる。これらは機械的特性と電気特性の両
方の視点で見ると、それぞれ一長一短あり、用途に応じ
キシブル・デバイスである。この用途では、駆動回路部
キシブル配線板に実装する手法は既に確立され、広く商
分の薄膜トランジスタに高周波数応答性が求められな
品に利用されているが、繰り返しの曲げには十分な耐久
場によって「より使いやすいデバイスへ」という流れに
変化していく。タブレット端末の出現によって、高齢者
た。直感的で使いやすいことを重視したデバイスがいか
ある。油圧は一般に高出力化が容易だが高精度な制御に
量のセンサ・ノードがわれわれの生活空間に設置され、
社会の到来を受けて、生活の質の向上や激増する医療費
特に、最近のウエアラブル機器の急速な発展によって、
180
中小型のフレキシブル・ディスプレイの重要性が増して
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
い半導体の開発が重要である。また、フレキシブルで、
かつガス透過性が低い封止膜の開発も急務である。
実空間の多様な情報がインターネットに流入してくる。
無人化施工などから発展し、土木工事や建築を施工する
この目指す姿を、米国では「センサ・ネットワーク」
、筆
いるが、表示できる情報量に制約があり、ボトルネック
福祉分野における情報・エレクトロニクスの活用の機会
(2)精細度を上げるためにボトルネックとなるのは、
者らのグループでは「アンビエント・エレクトロニクス」
となっている。腕時計のバンド全体をディスプレイにす
が増えている。特に、柔らかいセンサは、人との親和性
各層の重ね合わせの精度である。プロセスを低温化する
で解決したい課題に対していかに適切な要素技術を組
可能性がある。
と呼んでいるが、基本的には似た概念であり、モノのイ
るようなコンセプトでプロトタイプが試作されるなど急
センサに関して、今後の新しいロボットのアプリケー
参考文献
それ以外のパーソナル・ロボット分野では、ビッグデ
ションに重要なのは、人と環境を認識する能力である。
1)「ロボット介護機器開発・導入促進事業の採択事業者決定しました」、経済産業
省、
2014年5月28日付ニュースリリース
み合わせ、ソリューションを構築するかがカギとなる。
ンターネットIoT(internet of things)を実現する基盤
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2015
医療提供体制に関する検討
2016
2017
診療報酬改定
医療提供体制に関する検討
2018
診療報酬改定
2019
介護報酬改定
457
178
いる。より具体的には、腕時計型の端末が商品化されて
速な発展が続いている。
技術である。火災・煙探知機、ガス漏れ、水漏れ、不審者
大型ディスプレイの分野では、投射スクリーンのよう
侵入の自動通報システムや中央集中管理システムは、こ
な本当の意味での壁掛けテレビは実現していない。薄型
が高いため、装着してもストレスのないヘルスケア・モ
ニターの実現の決め手になると期待されている。また、
(3)高速化や高機能化のためには、素子の微細化なら
びに集積度を上げるためのパターニング技術が必要と
なる。これらの問題が解決され、当該分野が大きく発展
実現すれば、公共の場におけるデジタルサイネージや家
ものと期待される。
することを期待したい。
③予防、④生活支援サービス、⑤高齢者向け住宅の五つ
の要素で構成される。ここでは、今後拡大が見込まれる
主なサービスについて解説する。
供される「地域包括ケア」のシステム構築が、重要な政
策課題となっている。なお、後期高齢者の増加は、大都
市部や地方の県庁所在地周辺で顕著になることから、都
全塗布・印刷製造による
デバイス確立
には介護人材が237~249万人は必要と見込まれている
新たなデバイス・低価格なデバイスに向けた
材料の多機能化、高機能化
高生産性・低コスト・プロセスへの技術革新
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
1,351
(11.1%)
▲ 256
(▲ 15.9%)
7,137
(58.8%)
▲ 643
(▲ 8.3%)
65〜74 歳
1,709
(13.5%)
1,532
(12.6%)
▲ 177
(▲ 10.4%)
181
75 歳以上
1,599
(12.6%)
2,121
(17.5%)
522
(32.7%)
(出所:国立社会保障・人口問題研究所)
図2 後期高齢者人口の増加量が多い上位5都府県
2010年からの5年ごとの推計となっているため、2015年と2025年の数字を用いた。
人口の単位は万人。四捨五入の関係で端数が一致しない部分あり。
2015年
179
128
東京都
147.3
神奈川県
101.6
大阪府
107.0
埼玉県
76.5
千葉県
71.7
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2025年
増加量/率
197.7
50.5(34.3%)
148.5
47.0(46.2%)
152.8
45.8(42.8%)
117.7
41.2(53.9%)
108.2
36.6(51.0%)
2006
めには、ICTの活用が不可欠となる。
2008
2010
2179
万人
7341
万人
7085
万人
地域包括ケアにおける「技術」分野としては、①要介
日本
2015
2016
欧州FIT終了によるサバイバル
日本のFITによる大量導入スタート
家庭用先駆者
2017
2018
2019
2020
40%を占めているが、要介護4~5といった重度者も15.7
市部では土地確保の困難さなどから介護保険施設(特別
共通技術
養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養病床)の整備が
約18∼
21兆円
(2025年)
130
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
移乗介助、移動支援、排泄支援、認知症の人の見守りな
などはほとんど普及していない。福祉用具や介護ロボッ
要介護者宅にはテレビ電話を配置して、ニーズが発生し
ト等に期待されるのは、
(1)様々な使用条件、使用環境
た段階で要介護者がコールすると、お互いが顔を確認し
に対応できること、
(2)安定した測定(筋電図など)がで
きること、
(3)人の意思に添った支援ができること、
(4)
系では約30%とされるが、量子ドット太陽電池は60%程
30%、実際は10〜20%となる。各メーカーは1ポイントで
度に効率を高められる。バンドギャップの間に中間バン
も高い変換効率の実現を目指して開発を続けており、従
ドと呼ぶ中継点を設け、大きく広げた上でバンドギャッ
び付けられるかどうか、日本企業は岐路を迎えている。
一方で、世界の太陽光発電市場は太陽電池モジュール
来技術を改善した「第2.5世代」
、量子ドットなどで60%
プより小さい光エネルギーを吸収し伝導帯に乗り移っ
太陽光発電システムの国内市場は、電卓や時計の電源
販売金額ベースで2013年に日本などの急激な拡大で5兆
の効率を目指す「第3世代」も実用化の視野に入ってきた。
ていくためロスが少ないことによる。順調にいけば今後
用途から始まり、これまでは住宅の屋根置き用途が中心
円程度に達し、2015年にはその2倍の10兆円、2020年に
だった。実際に2011年度は太陽電池出荷量の約86%を
住宅用が占めていたが、2013年度はメガソーラー関係が
70%以上となっている。
大すると予測される。日本自体の市場は2兆円程度で推
2024
2
2025
世界のトップを切った
システムの世界展開
当初は独立系で使われていた太陽電池もメガソーラー
□ 技術トレンド
トグリッドをはじめ、ハードウエア、ソフトウエア両面
しかし、太陽電池パネルのコモディティ化、低コスト
いる。パネル供給の中心地が、日本からドイツ、米国、中
陽電池パネルを敷き詰めたメガソーラーへ展開されてい
る。電力の安定供給やスマートグリッドの導入に合わせ
て、産業用需要を開拓しながら、住宅用需要もさらに拡
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
131
話などの汎用機器を活用した、ユーザーが使いやすい安
価なシステムの開発が必要である。
介護の現場では、入浴介助やおむつ交換など、身体負
太陽電池の世代 モジュールの特徴と効率目標
第1世代
参考文献
能エネルギーや蓄電池との組み合わせなどで、使用側の
視点に立った使い勝手の良いシステムの開発なども期
各種系統化システム
ノーマルコネクト技術
(第1段階)
る。
実用課題と期待時期
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
くことでこの分野で再び世界をリードすることは可能
だろう。
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
用が可能となる。
第2は、材料そのものの革新技術である。電池の出力
新しい革新材料の実用化
ハードコンタクト技術
(第3段階)
新しい原理の材料の組み合わせと試作検討
である。
「織れる」ことは、体や服に装着できる「ウエア
を最大化する技術や、影による出力への影響を減らす材
社会インフラとして一般化
一部高度開発品の試作・利用
低コスト、
高効率、
歩留まり向上
日本において、FIT導入後は市場が著しく活性化する
ている。多くの分野に応用できそうなのが「軽い」こと
ラブル太陽電池」として、医療・ヘルスケア分野への応
・量子ドット、ヘテロ多接合型(多接合 ・構造と接合方法でバンドギャップを多段階に ・技術が複雑でコスト低減のメドがつきにくい、
型セル、中間バンド型セル、
ホット・キャ
設定し、Siの30%の理論効率の壁を超える
コストが安い方式は性能の確認が課題
リア型セル、MEG型セル)
ことが可能。
・10〜20年後、実用化にはまだ課題が多い
・効率60%以上が期待できる
・太陽光だけで動く電気自動車やスマートフォン
が期待大
などが実現する可能性があり、インパクトが大
(各種資料から筆者が作成)
量子ドットの実用化
連携技術の高度化・低コスト化
ソフトコンタクト技術
(第
(第2段階)
待できる。
新しい原理と材料の発見
が叫ばれた。もともと日本には技術のネタはたくさんあ
り、それを基に、きめ細かい世界のニーズをとらえてい
・薄膜Si型(効率は15%まで)
・薄膜の非晶質Siのほかに化合物糸太陽電 ・省資源で多結晶 Siに次ぐ性能が出せる、
・結晶Siの1/100程度の薄いSi膜を
池(CIS系、CdTe)
、有機系太陽電池(色素
量産性やデザイン性が良く、価格を下げる
使うので材料使用量が少ない
増感、有機薄膜)
などがある
余地も大きい
・薄膜なので変換効率では劣るが、大量生産 ・次世代の太陽電池として、少ない量の材料
しやすく、軽 量でフレキシブルなモジュールも
で生産が可能、温度変化に強いなどの性質
作ることができる
がある
129
新化合物の開発・実用化
とともに供給側において新しいビジネスモデルの必要性
第1の応用技術展開型では、既存材料の改良である「軽
い」
、
「 織れる」など多彩な特徴を持つ太陽電池が登場し
第3世代
2)
「日本の地域別将来推計人口
(平成25年3月推計)」、国立社会保障・人口問題
研究所、2013年3月
3)
「介護給付費実態調査月報」、厚生労働省
4)小山剛、
「民間・行政のコラボレーションによる地域包括ケア」、
『 地域包括ケアシス
テム』、国立社会保障・人口問題研究所編、pp.265-267、2013年3月
開発内容と材料などの技術
84
・結晶Si型(効率25%まで)
・半導体としての単結晶Siは電子回路の材料 ・現在、産業用、住宅用太陽光発電システム
・埋蔵量が豊富。地球の地殻の中で
として50年以上の歴史があり、よく研究され
として最も多く利 用されているのは結 晶 Si
Siは第2位で28.2%含まれる
ている
型太陽電池である
・歴史的に使用実績も豊富で多結晶Si太陽 ・性能面や価格面で長所が多く、メガソーラー
電池は価格も安い
でも薄膜と並び使われている
第2世代
1)
「日本の将来推計人口
(平成24年1月推計)
」、国立社会保障・人口問題研究所、
2012年3月
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
での統合化技術が必要になる。基本的には既に欧州など
でかなりの部分まで検討されており、あとは日本品質に
取り出せない。つまり単接合の太陽電池では変換効率は
約30%止まりとなる。このことから結晶Si型太陽電池以
開型、もう一つは理論限界を超える革新技術創造型であ
図1 太陽電池モジュールの世代別の特徴と課題
身でも操作可能なものでなくてはならない。普及を促す
ためには、スマートフォンやタブレット端末、テレビ電
太陽電池の技術開発は、第1世代の結晶Siをベースに
した材料、構造から多様化している。一般的には、電池
外の各種の技術開発が加速している。
一つは応用技術展
基礎物理
福祉用具や介護ロボット開発においては、介護現場や
各種組み合わせ低コスト高効率結晶Si
有機系
(色素増感)
の実用化
製造プロセス
第1、第2世代中心の高品質化
第3、第4世代 の材料製造
合わせた改良や改善が必要となる。また、
ほかの再生可
を構成する半導体のバンドギャップ相当分の電力しか
共通技術
ある。
利用者の意向を十分に把握した上で、製品を開発してい
各地に最適化した総合システム、
施工
(第3段階)
れる。
ることが必要になる。このための技術はいわゆるスマー
太陽電池には多くの商品群があり、発電効率や形状、
経済性から選択肢が分かれる(図1)
。電卓用から住宅用、
産業用、メガソーラーまで幅広い用途で使い分けられて
いる。産業用の設置場所としては、最近では空き地に太
メーカーも入れ替わっている。部材開発・調達などのバ
各種新材料製品展開
2段階)
代では、大別すると(1)強相関電子系材料、
(2)プラズモ
はじめ従来の電力システムとの適合、連携性を向上させ
国と目まぐるしく変化し、それに伴ってトップ・シェアの
低光量高効率発電
いった低コストも実現できる可能性がある。この第4世
した総合ソリューション型モデルも考えられている。
化による事業収益性の悪化が供給見通しに影を与えて
地域診断手法の開発、
ケアの質評価指標の開発
ハードコネクト
ニクス、
(3)波長変換材料の三つの可能性があるといわ
段階のノーマルコネクト、第2段階のソフトコネクト、さ
らにはそのままつなげていけるハードコネクトを目標に
□ 商品トレンド
リュー・チェーンも変化を余儀なくされている状況であ
( 2 )福祉用具・介護ロボットの開発
いる。例えば既存電力システムとの連携を考えた、第1
ネスモデルが描けるかが勝負となる。
業省が試算した例では2030年に100GW、2050年の導入
3兆円
25%
50%
14円/kWh
さらに将来は「第4世代」と呼ばれ、半導体技術を使わ
ずに光電変換技術を使うものが出てくる。バンドギャッ
プの呪縛を超え、80%超の変換効率や1W当たり数円と
なシステムを構成する周辺機器にも価値連鎖は広がって
米、中国、日本を拠点とする世界の太陽電池メーカーは
激しい競争を繰り広げている。今後は日本が新しいビジ
GW・年という膨大な需要を生んだ。関係団体や経済産
量は250GWに達するという。
20兆円
2兆円
20%
30%
10年以内に量産化も可能といわれる。
こうした太陽電池商品群のビジネス・チェーンはシス
テム産業の集積といえ、電池本体の部品・材料技術、効
率的な製造技術や装置開発のほかに、用途に応じた有効
が期待されている。こうした巨大市場を狙い、欧州や北
めた公共・産業用途への展開を後押しし、2013年は7
り、これが日本のチャンスという見方もある。
詳細な情報を瞬時に得ることができるようになっている。
2030年以降となるが効率的に80%を超えるとされる「第
4世代」商品の出現にも期待がかかっている。
15兆円を超え、2030年には30兆円を上回る規模まで拡
移するが、将来の総合的な生産能力としては10兆円規模
を電気に変換する効率の向上などが、メガソーラーを含
ロボット介護機器の海外展開
kWhが目標となる。
誤作動を起こさないこと、
(5)精神的、身体的な負担に
高齢者の生活支援ニーズおよび介護現場の具体的なニーズに基づく製品開発
マーケティング力も、普及を図る上で重要となる。
体的に、またはそれぞれが密接に連携しながら、定期的
トフォンなどが実現する。理論的な変換効率は、結晶Si
変換効率がほぼ決まる。変換効率はこの理論上の限界で
23円/kWhから2020年に14円/kWh、2030年には7円/
ならないこと、
(6)できるだけ安価であること、などで
くといった手法が重要となる。また、販売戦略も含めた
在宅生活の限界点を高めることを目的に導入されたの
を飛躍的に高め、太陽光だけで動く電気自動車やスマー
第1世代、第2世代ではSiなどの材料のバンドギャップで
着くと見られる。技術開発によるコスト低減は2010年の
競争が激しさを増している。今や、国内需要量の1/4が
導入により、在宅で暮らす要介護者には、
施設のナース
マーケティング
医療・介護分野は対人サービスがベースである。従っ
サービスは、日中・夜間を通じて、看護師と介護職が一
次世代の住宅・まちづくり産業の創設
(スマートウェルネス住宅・シティの実現)
国際基準に準拠した国内認証
歩行、ベッドサイドでの移乗、排泄などを支援する機器
は、訪問介護スタッフがカメラ付きの携帯電話を所持し、
ながら対話できる仕組みを導入している。同システムの
て、ICTは、対人サービスを側面支援するものでなけれ
が「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」である。この
生活支援サービス提供体制の強化
(高齢者の社会参加の促進を含む)
サービス付き高齢者向け住宅の整備拡大
そして将来的に期待されるのが、量子ドットというナ
ノ技術を駆使した第3世代の太陽電池である。発電効率
たパネルである。太陽電池の変換効率の理論的上限は、
は達成しており、今後はある意味の定常的な需要に落ち
国や台湾など海外勢を中心に太陽光パネル・メーカーの
コールと同様の安心感を与えられると同時に、サービス
ばならない。また、ケア職だけでなく、要介護高齢者自
な巡回と随時の対応(緊急時訪問など)を行うというも
多様な事業主体による生活支援サービスの拡充
ロボット介護機器の普及促進
は市販化された商品もあり、現場でも活用されているが、
族による介護が継続的に提供できなければ、病院への入
こで、24時間のケア提供体制を整備することによって、
2023
メガソーラーほかの総合展開普及段階
15兆円
2
り出せる。
種化合物型などの「第2世代」と呼ばれる技術に基づい
かつてあったが、FITの導入で2013年度に既にその数値
ガソーラーへの投資の拡大がなされた。その一方で、中
2012年のFITなどの政策支援の助成金に加え、太陽光
介護ロボットの開発を共同で推進している経済産業
省と厚生労働省は、介護ロボットの重点開発分野として、
どを挙げている。見守りやリフトを用いた入浴介助など
院や介護保険施設への入所などにつながってしまう。そ
要介護者がケアを必要とする際に、介護サービスや家
2022
安定した需要の拡大期
性能向上などによる新しい国内ニーズ拡大
自立電源家屋の増加
の工夫やパワー制御によりわずかな出力でも外部に取
商品化されている多くの太陽電池モジュールは結晶Si
型などの「第1世代」
、そして薄膜型として非晶質Siや各
日本の太陽光発電システムの市場は、
2020年度に
(2010
年度比2.6倍の)1兆7000億円規模に拡大するとの予測が
に日本市場では固定価格買取制度(FIT)が導入され、メ
輸入品であり、今後は太陽光発電を国内産業の振興に結
介護職の腰痛予防の観点から「ノーリフト(持ち上げな
発され、現場で使用されている(北欧も同様)
。
護ロボットの開発などが考えられる。
提供側も、画面確認により直接訪問しなくても利用者の
進まないため、今後も整備拡大が見込まれている。
(2)定期巡回・随時対応型サービス(24時間ケア)
2021
低コスト・高効率などによる再設定時期
導入の継続的・頭打 ち状態
(メガソーラー)
一般新築家庭用に普 及開始
メガソーラー
(第3段階)
大するものと考えられる。
□ 市場トレンド
237∼
249万人
担が大きい介助が存在する。オーストラリアでは、看護・
立や介護従事者の負担軽減を図るための福祉用具・介
24時間365日型の訪問介護を実践してきた小山剛氏ら
と、入居時の平均要介護度は1.8、要介護1~2が全体の約
%を占めている。入居者の平均年齢は82.6歳である。都
2-1. 太陽光発電
82
29
∼2014
世界
住宅用
市場ニーズ
市町村の
地域マネジメント
機能の強化
1879
万人
2014 (年)
2012
い介護)」の考え方が定着し、様々なノーリフト機器が開
□ 技術トレンド
護者と専門職間、専門職同士の連携支援、②高齢者の自
高齢者住宅財団が行った2012年8月時点の調査による
差
▲ 555
(▲ 4.4%)
1,607
(12.7%)
7,780
(61.3%)
2004
( 1 )ICTを活用した連携推進
の順となっている。
2024年
12,140
(100.0%)
0〜14 歳
2002
のである。なお、このサービスが効率的に提供されるた
確保されることが前提となる。そこで、高齢者の居住の
年10月からスタートした。2014年3月末時点の登録棟
供システム」より)
。登録戸数が多いのは、大阪(1万4643
2014年
時期(年)
全体潮流
世界中で設置事例を積み重ねている太陽光発電は、特
有し、安否確認や生活相談サービスが付帯した「サービ
戸)
、北海道(1万534戸)
、東京(7914戸)
、埼玉(7877戸)
15〜64 歳
485
381
整備され、かつ、その中で希望にかなった「住まい方」が
数は4553棟(14万6476戸)となっている(すまいづくり
まちづくり連合会「サービス付き高齢者向け住宅情報提
12,695
(100.0%)
■ 太陽光発電
3
(厚生労働省のデータを基に筆者が作成)
ス付き高齢者向け住宅」の都道府県知事への登録が2011
64歳)は1995年から年々減少しており、介護人材の確保
(出所:国立社会保障・人口問題研究所)
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
0
介護者の高齢化など、家族の介護環境も厳しさを増して
総人口
2025
医療提
供体制
地域包括
ケア計画
268
地域包括ケアでは、高齢者の生活基盤となる住まいが
は非常に厳しい状況下にある。また、独居高齢者の増加、
図1 年齢階級別人口および構成割合推移
359
332
300
200
(1)サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
(2012年現在で約149万人)
。ただし、生産年齢人口(15~
人口の単位は万人。四捨五入の関係で、端数が一致しない部分あり。
プロセス適合性の向上
超高耐久性の実現、伸縮性デバイスへの適用
2024
診療報
酬改定
介護報 介護提
酬改定 供体制
3
460
414
400
100
安定を確保することを目的として、バリアフリー構造を
高齢化の進展に伴い、要介護高齢者数も増加している
(図3)
。今後も後期高齢者が増加することから、2025年
全有機エレクトロニクス・
デバイス
プロセスおよび構造の
大幅な簡略化、微細化
2023
医療提
供体制
各種高効率電池の展開安定期
500
□ 商品トレンド
地域包括ケアは、①医療(特に、在宅医療)
、②介護、
万人に増加すると見込まれている(図1)
。後期高齢者の
場合、医療や介護サービスだけでなく、住まい、生活支
援サービス(見守り、配食サービスなど)に対するニーズ
も高い。そのため、これらサービスや支援が包括的に提
技術や基材の固定・搬送方法などによって、総合的に解
センサを実現しようとするロボット・スキンなどユニー
クなフレキシブル・センサの用途も、今後拡大していく
化・軽量化された究極のフレキシブル・ディスプレイが
報が高精度になり、気温や降水量などの気象データはよ
事者の負担軽減などを目的に、福祉用具や介護ロボット
の実用化に向けた取り組みが強化されている。
期高齢者)は、2014年の1599万人から2024年には2121
高精細、複雑な回路への
展開
介護提供体制に
関する検討
地域包括ケア計画
各年10月。2014年のみ4月。
いる。こうした状況を受け、高齢者の自立支援や介護従
日本の人口動態をみると、総人口は2004年をピークに
医療・介護サービス受給率が高い75歳以上の高齢者(後
決する必要がある。
ロボットの表面に貼り付けて人間の皮膚感覚のような
の先駆けである。また、自動車の位置データから渋滞情
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
3-4. 地域包括ケア
減少局面に入るとともに、少子高齢化が一層顕著となっ
ている。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、
任意に曲げられる
大面積壁面照明
2022
診療報
酬改定
医療計画
介護提供体制に関する検討
図3 介護サービス受給者数の推移 □ 市場トレンド
任意に曲げられる大型
デジタルサイネージ
有機ELディスプレイ
体内に埋め込み生体情報
を至近で計測するインプ
ランタブル医療機器
2021
医療提
供体制
介護報
酬改定
医療計画
介護提供体制 に関する検討
介護報酬改定
2020
医療提供体制に関する検討 診療報
酬改定
医療計画
(都道府県)
介護提供体制に関する検討
(1)高信頼性化を達成するためには、大気安定性の高
の削減は国家レベルで取り組むべき重要な社会的課題
となっている。このような背景の中、ヘルスケア、医療、
んどなかったが建機で広く使われている。今後、建機の
フィールド・ロボットで油圧ロボットの技術が発展する
一方、高齢者の自律を促進するものとして買い物やお出
診療報酬
改定
医療
高速化・高機能化が挙げられる。
技術を導入することで、大幅なロボットの性能向上やこ
する移乗支援ロボットが普及する。
∼2014
4
多層基板、異種材料ハイブリッド化
ガス・水分バリア性の向上、
ピンホールなど欠陥不良の解消、
センサ自体も急速に進化している。特に、少子高齢化
トにした開発の重要性が急速に増している。つまり、大
難がある。日本では油圧がロボットに使われる例はほと
ように反応するかが注目される。
封止・保護膜
今後の課題としては、
(1)
高信頼性化、
(2)
高精細化、
(3)
いフレキシブル無線タグが有効活用できる。
表面硬度の向上、
プロセスの低温化
れまでにないアプリケーションが可能になる。ロボット
かけを支援する移動支援ロボット、老々介護をアシスト
時期(年)
2025
市部対策が重点課題となる(図2)
。
2013年に、ガラスに塗布したポリイミドを基材として、
品化され、スマートフォンに搭載された。消費者がどの
ており、食品包装に印刷で簡単に直付けできる壊れにく
知能による自動応答、自動危険検出なども活用される。
同様の変化は、介護福祉分野以外にも起こりうる。道
2024
高機能デバイスの
低コスト化
低温多結晶Siを使ったフレキシブル・ディスプレイが商
性を確立できていない。一方で、食品のトレーサビリティ
の機能を持ったスマートパッケージへのニーズが高まっ
スプレイと発展していく。モバイル用途の中小型ディス
プレイは、軽量性・薄型性・耐衝撃性の向上が急務であ
り、フレキシブル化への期待が高い。
れるだろう。ネットワークを利用して遠隔地から見守り、
値が一気に向上し、市場が急拡大する。
2023
繰り返し変形に対する
実用的機械強度
て選択されていくものと考えられる。
いため、技術的な難易度が低い。モノクロから始まり、
カラーへ移行後、より色再現性の高いフルカラー・ディ
これから先、エレクトロニクスはどこに向かうのか。
色々な方向性の中で、人間が生活する実空間をターゲッ
コミュニケーションするだけでなく、クラウド上の人工
地ができる。いったん導入が始まれば、PDCAサイクル
2022
柔らかく大面積な
ロボット皮膚
センサ
「E-SKIN」
フレキシブル・デバイスを実現する半導体材料も多岐
ファス Si、酸化物半導体 、有機半導体 、カーボンナノ
夫な無線タグとして強みを発揮できる。Siチップをフレ
でも簡単に字の大きさを変えることで読みやすくなっ
ELテレビ、
繰り返し変形可能な
フレキシブル電池
刷プロセスへと移行する。また最初はバッチ・プロセス
にわたる。薄膜化された単結晶Si、低温多結晶Si、アモル
線タグは、もともと有機トランジスタの本命とされてき
は難しい状況にあるが、曲げてもぶつけても壊れない丈
側のみならず、利用者や介護福祉関係者、行政の間で共
が継続して回り、コスト面、機能面でロボットの商品価
2021
医療・福祉、
ヘルスケアの
ための常時生体
モニタリング・システム
に始まり、次により量産性の高いロール・ツー・ロール・
究開発が進められている。まず、印刷プロセスによる無
た。Siの無線タグの価格下落に伴い、単純なコスト勝負
ディスプレイについては、紙の代替として開発されて
いる反射型電子ペーパーが、実用化への期待が高いフレ
に重要であるか、広く認識されるようになった。
459
センサ・パッケージへの応用は、近年、特に活発に研
フレキシブル・デバイスの用途は多岐にわたるが、期
た。しかし、スマートフォンなどの次世代情報端末の登
有され始めることで、ロボット介護機器が導入される素
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2020
大規模機器など商用への
新しい展開、
先端医療への応用が展開
人が装着感を持たない
生体と調和した
エレクトロニクス
皮膚に貼り付ける
フレキシブルな生体
モニタリング機器
プロセスへと移行するだろう。
ことで、新たな展開が期待できる。
□ 商品トレンド
待が大きいのは、
(1)ディスプレイ/照明、
(2)太陽電池、
と速く」
、
「もっと大容量に」というのが競争の中心であっ
(3)センサ・パッケージである。
4
上に製造されたデバイスをフレキシブル基材に転写する
方法から実用化が始まり、次にフレキシブル基材に直接
製造する方法に移行していく。基材は、金属フォイルや
薄型ガラスなど耐熱性の高いものから順に市場に現れ、
となっていく。これに伴い、プロセス温度も大幅な低減
幅な価格下落のため、Si以外の太陽電池は苦戦を強いら
一方で、モバイル通信機器の市場トレンドに目を向け
屋外周囲環境シミュレーション
まず重要なのは、基材の選択である。最初はガラスやSi
ンテレフタレート(PET)など汎用の高分子基材が本命
して活発に開発が進められてきた。近年は、Si原料の大
られるようになった。このような認識がロボットの開発
術革新や性能向上が起こったものが活用される。新しい
2019
皮膚や服のような感触の
人と融合したデバイス、
医療・ヘルスケアへの展開
生体との親和性、
生体のような柔らかさ、
装着感の無さ
より低コストの基材へと移行し、最終的にはポリエチレ
製造の容易さから、低コストの再生可能エネルギー源と
対応しきれない。有機EL素子のように、本来は柔らかい
野の競争条件が急速に変化している。コンピュータとい
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
照明では容易に実現できない商品性を持ったフレキシ
ブル照明として今後の展開が期待される。
硬いものでデバイスを保護するという従来の方式では
半導体を使っていても、硬いガラス基材の上に製造され
ネルの全世界的な広がりとともに、エレクトロニクス分
容易交換、急速充電電池
屋外移動計画、探索、ビッグデータ連携
照明もまた、フレキシブル・デバイスの重要な応用領
域である。特に有機EL照明は、ユニークな形状をした照
明器具として商品化が今後進むと考えられる。無機LED
このようにセンサを含む様々なエレクトロニクスは実
空間にばらまかれると、今までとは比較にならないレベ
ルの日常生活での頑丈さや耐久性が求められる。これは
えばそれまでは、動作周波数や記憶容量を指標に「もっ
個人認識と学習、対話
観点からは、人工筋肉など新しい原理に基づくアクチュ
隔医療が行われるようになる。
して、ネットワークを経由して医療機関に情報を転送す
術が隆盛しつつある。
ロバストな周囲環境センサ
耐環境、長寿命材料
新素材、あるいは非接触給電技術などが利用されるよう
458
り細粒化されている。最近では、人の健康状態をモニター
従来のエレクトロニクスは、Siやガラスを基材として
キシブル・エレクトロニクス」と呼ばれる新デバイス技
遠隔診断ロボット
センサの省電力化
安価で強力な車輪モーター、
インホイールモーター
超小型、精密構造材料
2018
□ 技術トレンド
人との親和性の高い柔らかい電子素材への期待が高まっ
ると、スマートフォンやタブレット端末などのタッチパ
モーターおよび機構材料とバッテリー技術では、あら
2017
装着可能な情報端末の
多機能化・多様化、
商品の安心・安全
はない。さらに、使いやすさを重視するという視点から、
してデバイスを製造していく技術が注目を集め、
「 フレ
自律型施工ロボット
自動農作業ロボット
遠隔手術ロボット
生体情報センサ
ゆる応用分野で小型軽量化、高出力化、高効率化が求め
用が見込まれる。
術があっても社会的、心理的なハードルがあるためにロ
公道走行型物流搬送ロボット
3次元シミュレーションや最適行動探索をリアルタイム
常に環境に適応して行動を修正する自律的な知能行動
会インフラ、産業インフラ、あるいは一般建築などで利
があり、遠隔医療用のロボットが活用されるようになる。
また3Dプリンターによる造形やスマートフォン連携な
2016
大型化、生産性向上、性能
向上による大型デバイスの
フレキシブル化
フレキシブル・デバイスの技術トレンドを考える際に
していくものと期待される。
□ 市場トレンド
軽量化へのニーズは、モバイル通信機器を中心に日々高
まっている。また、これを達成する一方で、落としても
壊れないような耐衝撃性を実現するのは容易なことで
物流搬送ロボット
庭における臨場感のある壁掛けテレビなど、用途が拡大
製造されているため、電子機器は硬くて曲がらない。ま
た、落とすと壊れやすい。エレクトロニクスの薄型化・
パーソナルケア
介護ロボット
が可能になる。ロボットの応用範囲がますます広がるだ
の稼働中に点検やメンテナンスができるようになる。社
もがオーダーメイドで高度な医療を受けたいという欲求
介護は真心を持った人の仕事との考えが強く、使える技
公道走行
おもてなしロボット
ベースによる認識や対話処理が有効活用される。また、
代替し、大規模な準備工事なしに、あるいは設備や施設
(大衆)から個への流れがある。例えば医療分野では、誰
ボットの導入が阻まれていた。
過酷環境対応
パーソナル・モビリティ
ろう。
最後に個人の生活観点から、安心・安全の追求とマス
導入して人の負担を軽減したいという潜在的なニーズ
ドルがあり、それらすべての条件が解決するまではロ
4-7. フレキシブル・デバイス
屋外自律移動
に行うことで、単純なアルゴリズムによる制御を超えて、
的な職場、過酷な労働環境の職場に対して、ロボットを
ただし、これまで人が行ってきた仕事がロボットに置
5.3兆円
(同3.7兆円)
高精度GPS、準天頂衛星
SLAM
12
知能の要素として、クラウド技術が基盤技術として挙
2015
デザイン、
施工・
組み込み自由度による
新しい商品価値
地域包括ケア計画
れらのセンサは、ゲームやスマートフォンに搭載される
知能処理については、ロボット本体の限られたリソース
∼2014
曲がる、
軽量なディスプレイ、
太陽電池など
既存製品と差異化
市場ニーズ
12
2.9兆円
(同1.6兆円)
げられる。低次の制御コントロール以外の高度な認識・
を利用するよりも、モバイル・無線環境を通したクラウ
き換わるには、それぞれ技術的、社会的、心理的なハー
■ 地域包括ケア
時期(年)
全体潮流
世界的な労働力不足
ことで飛躍的にコストが下がることがある。
多品種少量生産、あるいは低価格商品の生産、物品の搬
送などにニーズがある。導入時のコストをどれだけ下げ
過酷な労働条件を緩和するために、ロボットを導入し、
免震・制振技術の高性能・低コスト化
長周期地震動時の揺動等に関する知見の蓄積
2018
力が重要になる。GPSやレーザ距離センサ、赤外線セン
サなどの非接触センサ、および力センサや接触センサな
どの柔軟な接触動作を実現するためのセンサがある。こ
産業用分野では、従来型の産業用ロボットの低価格化
と、双腕で視覚センサを使った新しい上体ヒューマノイ
ドロボットが普及する。これらは様々な製造産業分野で、
別の流れとして、持続可能な成長を実現するため、物
人によるサービスの質を向上させることが必要と考え
長周期地震動解析技術
り、ロボットが自ら移動したりする場合、環境の検知能
動走行も可能になる。いずれもクラウドとの連携により、
環境や知識、統計データなどのデータベースのサポート
が活用されるだろう。
減のために必要と考えられるようになった。また従事者
ところが社会全体として介護福祉にかかる費用面、労
想定地震の見直し・特定
歩道あるいは車道を走行するパーソナル・モビリティが
普及し、GPSによる位置情報や周囲環境の認識による自
てきた土木作業や点検メンテナンス作業、建築労働をロ
ボットで代替することが、労働力不足の解決とコスト削
流・交通分野で自動車の代替としての省エネルギーな
働面でのコストが増大すると、これを少しでも抑制し、
個別重要技術
た屋外や整備されていない環境でロボットを利用した
の高齢化が著しい農業分野でも、行政や大手農機メー
がある。
情報伝達システムの高度化
を確実に検知して安全な動作を保証する必要がある。ま
カーによるロボット導入の試みが始まっている。
ボットの導入が進まない。例えば高齢者福祉の分野では、
情報伝達システムの汎用化
人と接する日常生活の場でロボットを活用するには、人
移動したり会話したりするアバター・ロボットがオフィ
スや工場などで用いられる。一人乗りの小型の乗り物で、
サービスを提供するロボットが市中で多数デモンスト
を維持しつつ、厳しい労働は避けたいという要求がある。
避難行動シミュレーション
緊急地震速報の高精度化
第2章 エネルギー
32. どこでもディスプレイ
第5章 情報通信
東京オリンピック
ータを活用した接客ロボット、遠隔地で自分の代わりに
の技術を象徴するショールームとして、おもてなしの
個人レベルの欲求として、これまでの安全で快適な生活
地震モニタリング情報提供システム
387
建物応答シミュレーション
避難行動解析技術
2017
中国での労働力不足
レーションされれば、
これをきっかけにサービス・ロボッ
世界でも、日本に少し遅れて同様な傾向となる。一方、
製造効率・耐久性の向上
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2016
人とロボットが供働 して労働力不足を補う
安心・安全
トが普及することが予想される。
たって減少し続ける。この動向は、中国をはじめとした
自動遮断機能を活用した火災対策システム
路や橋、トンネルや港湾など老朽化した社会インフラの
を超えた高速化、高精度化を実現したりするところにあ
る。人手ではコストがかかりすぎて、あまりにも過酷な
高耐震性の建築物
エレベータ閉じ込め防止システム
避難行動伝達システム
地震・津波シミュレーション
労働人口の減少
持続可能な成長
遠隔医療
想定地震の見直し・特定
地震・津波解析技術
10. ワイヤレス給電
(EV)
31. どこでもカメラ
59. ソーシャルテレビ
労働集約型産業の
屋外環境での自動化
最近の好景気で労働力不足が顕在化するなど、労働集約
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2015
高齢者人口の急増
先進国での製造業回帰
社会インフラ自動修復
長周期地震動対策工法
津波避難施設・設備システム
耐高温
・高圧素材の製造・加工技術の向上
緊急地震速報を活用
した避難システム
その他サービス、商品
統合地震シミュレーション
386
∼2014
日本の産業
日本の生活
世界の産業
個人レベルまでの避難情報提供
軟弱地盤に対する液状化対策工法
防波堤・海岸堤防構築工法
避難情報提供サービス
時期(年)
全体潮流
想定の津波に対する一定レベルの安全確保
浮体技術のコストダウン
一般建築物の耐震・免震・制振工法
29. スマート家電
■ ロボット
9
エマージング
技術レベル
素材(火力発電)
耐震化
(長周期地震動対策)
・耐浪化工法
サブステーションなどを含めた浮体関連技術の実用化
9. カー・エレクトロニクス
30. スマートテレビ
58. ゲーミフィケーション
個人レベルまでの安心情報提供機能
機能の高精度・高性能化
実証試験などによりCO2回収技術の絞り込みが進む
非構造部材の耐震工法先進国を中心に商業プラントへの採用が増加
津波対策工法
8. IVI(in-vehicle infotainment)
エネルギー
建築物の耐震工法
予定製品
7. HMI(human machine interface)
エネルギー
インフラ・ライフライン耐震工法
多様な方式のCO2回収技術を検討
6. 低燃費車(内燃機関)
28. ウエアラブル機器
医療・健康
CO2回収・貯留
5. 軽量化設計車
35. IoT半導体
エレクトロニクス
商品レベル
造船技術を活用した実証試験が中心
個別重要技術
機能の高精度・高性能化
浮体式洋上風力発電
ソフト技術による安心機能の向上
第7章 ネット・サービス
4. HEV/PHEV/EV
ハード破壊による被害を最小限
ほとんどの建造物が耐震性能を有する
有機系太陽電池避難機能の向上
47
津波に対する安心・安全(ソフト)
53. 3Dプリンター
3. 燃料電池車
医療・健康
1700℃級GTCC
(ガスタービン・コンバインドサイクル発電)
ソフト技術による安心機能の向上
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
着床式洋上風力発電
52. MEMS・ナノ製造プロセス
エマージング
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
2. 超小型モビリティ
2025
ソフト補完によって被害を最小限
個人住宅レベルまでの耐震性
防御機能の向上
2024
累計で少なくとも5兆円程度の投資が必要
750℃級A-USC
(先進超々臨界圧火力発電)
期待機能
2023
51. ディスプレイ材料
エレクトロニクス
専用レーン
2022
1. 高度運転支援/自動運転
南海地震(30年以内の発生確率60%)、
東南海地震(同70∼80%)
避難情報伝達率100%
インフラ、
公共施設等の耐震性
液晶太陽電池・化合物系太陽電池
津波に対する安心・安全(ハード)
2021
50. 医療用材料
市場レベル
電子安全技術1600℃級GTCC
(ガスタービン・コンバイ
ンドサイクル発電)
地震に対する安心・安全(ソフト)
2020
IGFG(石炭
ガス化燃料電池
複合発電)
南海トラフ巨大地震による被害額を
広域のSDマップ
地震に対する安心・安全(ハード)
2019
IGFG(石炭
ガス化燃料電池
インフラ施設や建築物の耐震化、
耐浪化率100%
複合発電)
SLAM活用
100兆円低減する総合対策費用
(simultaneous
localization and mapping)
700℃級A-USC
(先進超々臨界圧火力発電)
太陽光発電
冷却技術(タービン)
2018
建築・土木
シミュレーション
天然ガス火力発電
浮体技術
2017
温室効果ガス排出を抑制した発電
南海トラフ巨大地震の
発生を想定
側方・後方視界のバーチャル・モニター
生体モニター
洋上風力発電
2016
効率性とコストが両立できる発電
全体潮流
非接触充電システム
1500℃級IGCC
(石炭ガス化複合発電)
V2HとHEMSとの連携技術
インホイールモーター、
バイワイヤー
共通技術
2022
多くの国で再生可能
エネルギーが自律的な
普及段階に入る
中コスト・高効率
前車自動追従、
緊急操舵回避システム
発電容量の確保と安定した発電
石炭火力発電
予定製品
原価低減、
効率向上
(熱利用、
光通信を含む)
異材料接合技術
2021
気候変動対策から途上国
でのBAT採用や先進国での
CCS設置がほぼ必須となる
限定地域での
自動運転モード
疲労・健康異常自動通報
認知・運転支援・衝突回避技術
石炭ガス化複合発電
モーター、
インバータ、
モジュールの小型化・軽量化
・原価削減
既存のセンサ技術活用および安価な専用センサ技術の開発
信頼性・効率
2020
浮体式洋上風力発電が実用段階に入る
限定ルートでの
自動運転モード
途上国:中コスト・中効率
先進国:高コスト・高効率
疲労・健康異常検知・
緊急自動通報システム
V2H対応充電器
期待機能
2019
非常時の家庭電源
歩行者・障害物、
側 方・後方車両検知、
世界
衝突警報・被害軽減 ブレーキ技術
安価でコンパクトな駆動システム
FRPなど車体軽量化
商品レベル
センシング
費用と効率
スマホ利用緊急通報システム
スマートフォン・アプリ
共通技術
駐車支援、
被害軽減ブレーキ、
ペダル 踏み間違い事故防止
スマートフォン連動エアコンや緊急通信・
見回りのための情報・警報
交通信号・交通標識の
市場規模
認知・警告
2018
気候変動対策のプレッシャーが強まり、高効率化・CCS設置の必要性が増す
健康状態モニター
技術的・経済的に
競争力を持ち始める
2人乗り乗用、
商用、
トラックなど
安全コンセプト
2017
増加する電力需要に対応し、
非接触給電
石炭・天然ガスによる発電が主流
主流発電方式
再生可能エネルギー
実証実験用2人乗りカー・シェアリング
2016
安全フェーズ3
安全フェーズ4
世界全体で年率2.5%の増加、OECD加盟国の増加率は0.9%/年であるのに対し、非OECD圏では3.9%/年の増加率になる
(限定条件での自動運転)
(自動運転)
市場レベル
技術レベル
節約
2015
安全フェーズ2
(複合機能の同時自動化)
車と家、
車 とビルディングの間で
再生可能エネルギーが
電力授受
スマートフォンでのエアコン操作や通信
つながる
安全
∼2014
社会インフラ
予定製品
950億円/年
900億円/年
時期(年)
安全フェーズ1
電力需要の自動化)
(特定機能
(視界確保強化と操作 系)
市場レベル
商品レベル
利便機能
つながる機能
モビリティ本体
800億円/年
安全フェーズ0
(視界の確保)
自動車は、
社会の様々な課題解決を担うようになる。
そ
の典型例が自動運転技術を導入した超小型モビリ
ティである。
高齢者の日常の足となるだけでなく、
渋滞
の解消やエネルギーの有効利用など環境対策にも
寄与する。
脳内情報処理によるドライバーの運転行動
の予測など、
最先端の技術開発を先導する役割とし
ても注目される。
「ポストスマホ」
との呼び声が高いウエアラブル機器が
姿を見せ始めた。
単体機器やテレビやカメラ、
ディスプ
レイは、
いつでもどこでも存在し、
時と場所に応じて適切
な機能を発揮するユビキタス化が進む。
デバイス関連
は、
人が使いやすくなる観点に加え、
五感と適応するも
の、
モノ同士がインターネットでつながるM2M/IoTへ
の対応が進む。
57. アドテクノロジー
インフラ形成において重要である「電力」、
「ガス」、
「水」、
「交通・物流」、
「情報通信」、
「静脈」の六
大産業分野および、電力網と情報網を融合したス
マートグリッドについて、
将来像を示す。
新興国の経済
成長や米国のシェールガス生産国としての台頭が論
点となる。
日本は要素技術における存在感はあるもの
のインフラ・システム全体の受注は出遅れており、
各国
のニーズに合わせた提案力が課題となる。
1
2025
コンパクトシティの
交通システム
新カテゴリの超小型 モビリティ本格普及開始
配達用
個人用
機能要望
2020
高齢者の交通事被害故削減
社会インフラ
作業・業務用
市場ニーズ
2019
自立高齢者の移動手段確保
高齢化率
全体潮流
2018
自動車
時期(年)
第1章 自動車
第4章 エレクトロニクス
56. ライフログ
第10章 社会インフラ
100. 量子コンピュータ/量子通信
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024のサマリー
55. モバイルペイメント
80. BIM&CIM
98. ロボット
テクノロジー・ロードマップの考え方と活用法
27. POCT
(point of care testing)
54. ビッグデータ
79. 中・大規模木造建築
活用法について解説する。
26. 治療用医薬品
ビッグデータ活用を差異化要因とする領域は急速に広
がっている。
個人の行動データを蓄積するライフログ、
イ
ンターネットを介して個人決済するモバイルペイメント、
新
たなコミュニケーション手段であるソーシャルテレビ、
新た
なマーケティング手法を実践するアドテクノロジーやゲー
ミフィケーションなども進化していく。
74. インフラ監視システム
方と、
これを使って各企業のロードマップに落とし込む
25. 先進医療機器
49. 環境・エネルギー機器用材料
73. 地震対策(南海トラフ巨大地震)
描いたものである。
今回のロードマップの基本的な考え
24. 遠隔医療
48. 高効率モーター用磁性材料
92. 有人探査/宇宙科学
おける今後10年(2015〜2024年)
をロードマップとして
23. 予防医療/見守り
47. 輸送機器用材料
経営層が技術起点の
ロードマップに納得しない企業
の産業界にとって重要と考えられる領域の各テーマに
22. 地域包括ケア
各産業分野を支える材料、
製造についても市場の将
来像を起点にしたシナリオは今後重要となる。
材料で
は応用製品を意識したテーマを選定、
製造では、
ビッ
グデータを収集するセンサの中核技術となるMEMS・
ナノ製造プロセスや、
ものづくりの体系を根本的に変え
る3Dプリンターを採り上げた。
71. CSA(community
supported agriculture)
『テクノロジー・ロードマップ2015-2024』
は、
今後の日本
21. がん医療
第6章 材料・製造
第9章 建築・土木
ご活用いただきたい部門
46
46. ワイヤレス給電(情報機器)
91. ロケット
コンサルティング会社・シンクタンク
43. CDN
(contents delivery network)
65. ブランド作物
70. 農業クラウド
95. GA(general aviation)
42. ストレージ・システム
19. 再生医療
90. 測位衛星システム
技術研究所
41. 近距離無線通信(NFC)
45. 拡張現実(AR)
69. 植物工場
94. ジェット旅客機
40. 無線通信インフラ
64. 食の安全・評価
68. 機能性食品
89. リモートセンシング
事業戦略と技術ロードマップの
統合化を推進する企業
高齢化社会に向けた課題解決の実現手段として
様々な選択肢が出てきた。
深刻な状況になる前に手
を打つ事前のサービスが医療の分野でも現実となっ
てくる。
再生医療、
ゲノム医療はその先端を走り、
予防
医療、地域包括ケアは現場の対応力を強化する実
践的な解となる。
センサなどICT手法で収集したデー
タを活用する解析手法やその場で検査するPOCTの
レベルアップが差異化要因となる。
44. ユーザー・インタフェース
67. 加工食品(外食・中食)
88. 小型衛星
事業・技術開発戦略を策定する企業
第3章 医療・健康
39. M2M/IoT
63. 食の価値
66. 加工食品(内食)
序章
38. 高性能コンピュータ
サービス受給者数(万人)
著者
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
85
参考文献
1)
「メガソーラー:2050年に2億kWの導入も 建設コストが採算性を左右」、
日経エコ
ロジー、2012年7月号、pp.66-69
2)
「太陽電池、
フロンティアを目指せ 第2部:軽い、伸びる、暗所に強い 多彩な特性で
勝負する」、
日経エレクトロニクス、2013年2月4日号、pp.34-38
料技術の開発が進んでいる。
「暗所に強い」ことは例え
3)
「太陽光発電ロードマップ
(PV2030+)」、新エネルギー・産業技術総合開発機構
(NEDO)
、2009年6月
ば色素増感型太陽電池に見られる。デバイス構造や材料
4)
「JPEA PV OUTLOOK 2030 -FITが開く太陽光発電、普及の新しい扉-」、太陽
光発電協会、2013年12月改訂
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
83
28
との融 合で
新 たな 価 値 を 生 む
産 業の未 来 像は?
『 テクノロジー・ロー ドマップ 2 0 1 5
発行:日経BP社
2 0 2 4 I C T 融 合 新 産 業 編 』は 、
本体価格 200,000円+税
◯
I C Tとの融 合 とそれに触 発される進 化
CD - ROM(本体に掲載されたロードマップを収録)
◯
によって激 しく 変 容 する 産 業にフォーカス
◯
したテクノロジー・ロードマップです。
レポート
(A4判、248ページ、特装本)
I C Tと融 合 することで新 たな 価 値を生
分 野の 産
む 自 動 車 、農 業 、医 療 、社 会 インフラ 、小
売 、製 造 、教 育 、
メディアなど
クノロジー・ロードマップ 」のコンセプトであ
る市 場ニーズから商 品 、技 術に関 連 付ける
アプローチ方 法を採 用しています 。
2014年11月29日発行
◯
−
業の 未 来 と 技 術 進 化 を 予 測 しま す 。
「テ
10
30
31
◯
I
C
T
テクノロジー・ロードマップ 2015 - 2024
I CT融合新産業編
テクノロジー・ロードマップ 2 015 -2 0 24 ICT融合新産業編
目次
著者
緒方真一、出川 通、高内 章、坂田芳孝、
塚田周平、平田史明、浜屋 敏、西尾好司、
榎並利博、佐々木一人、大島義正、玉置彰
宏、大西 徹、刀川 眞、西野伸一朗、
アントニ
オ神谷、為ヶ谷秀一、内山幸樹、町田 聡、
齊藤 勝、吉田丈治、
角井亮一、秋葉淳一、
福田将彦
ご活用いただきたい企業
ICTの活用で顧客価値を
打ち出したい企業
事業・技術開発戦略を策定する企業
事業戦略と技術ロードマップの
統合化を推進する企業
既存の産業が ICTとの融合で
将来どう変化するかに関心のある企業
コンサルティング会社・シンクタンク
8-4. eポートフォリオ
【市場トレンド】一人ひとりの学習情報をデータベース
化し、
成長過程の把握や学校全体の傾向分析など
が学校教育の戦略に寄与する
6-3. 格付け/リスク管理
【市場トレンド】金融商品の発行体の信用度を評価
した格付け制度がスタートし、格付け機関ができた
が、
「サブプライムローン問題」で大失態 第9章
6-4. クラウドファンディング
【市場トレンド】2010年以降、
インターネットを活用した
不特定多数からの資金調達が登場している
ICTとメディア
印刷媒体、
テレビ放送、
人対人のコミュニケーションな
ど、
あらゆるメディアでデジタル化が進み、
ICT利用が
拡大している。
今後も、
ICT利用の場面はデジタルサイ
ネージなど屋外広告にも広がり、
デジタルコンテンツを
流通させる仕組みも拡大してくる。
9-1. 電子出版
【市場トレンド】
コンテンツ数は今後も飛躍的に増大。
何らかの形で読者に有料で課金される比率が高まっ
ていく
9-2. 次世代放送
【市場トレンド】2020年の東京オリンピックを目標に、
次世代放送システムに向けたロードマップが示されて
いる
9-3. 次世代SNS
【市場トレンド】
ハードウエアの進化により、SNSへの
能動的な投稿が省力・自動化され、
様々なデータが
蓄積される
ご活用いただきたい部門
技術開発
経営企画
9-4. デジタルサイネージ
【市場トレンド】新興国市場の台頭と、
2015年に登場
する国際標準の普及が進む
新規事業開発
システム開発・構築
市場調査・予測
9-5. コンテンツ・サービス
【市場トレンド】2019年にはスマートフォンの世界普及
率が65%になる
マーケティング
製品・サービス企画
4-6. パーソナル情報ビジネス
【市場トレンド】
パーソナライズされた情報やサービス
を求めるニーズと個人のプライバシーを守るニーズを
両立する必要性が高まる
ICTと小売・マーケティング
インターネットの普及により、
ネット販売の急激な伸び
と、
取引先とのデータ交換による効率化・高度化が進
む。
また、
スマートデバイスの普及に伴い、
消費者の行
動に大きな変化を与え、
ネットと店舗の融合という新し
い小売ビジネスモデルへと変革する。
ICTと製造
M2Mとクラウドコンピューティングの進展、
人工知能の
活用により装置自体が自律的な生産、
設計、
予防保
全を行う工場に転換していく。環境経営が発展し循
環型工場づくりが進み、
工業団地も3Rを実現してエコ
タウン化が進む。
5-1. 次世代POS
【市場トレンド】POS専用機からクラウド型スマートデ
バイス利用のPOSへの代替が実現する 7-1. 次世代工場
【市場トレンド】人工知能が設備、
部品、
材料に関す
る全情報を解析、
ビジネス・エコシステム全体の生産
性で競争するようになる
5-2. ショッパー・マーケティング
【市場トレンド】ICTを利用した生活者の消費行動
把握により、
消費者の行動パターンを理解した対応
を店舗・売場で実現する
7-2. 設計支援
【市場トレンド】3次元モデリングによるCAD/CAM/
CAE統合化により設計のフロントローディングが進
み、
試作レス化する
5-3. 受発注システム
【市場トレンド】流通BMSを採用した新しい業界取
引標準での取引先との効率的なデータ交換を実現
する
7-3. 遠隔保守サービス
【市場トレンド】
ビジネス・エコシステムの生産にかかわ
る設備全体の予防保全を行うようになる
7-4. エコタウン
【市場トレンド】
エコタウンの取り組み範囲が広がり、
再資源・再生品の国際循環の仕組みができる
第10章
ICTと企業経営
各種データ源
データ統合
BI プラットフォーム
情報活用
ICTは顧客サービスの向上から、
物流、
外部リソース
の活用など、
企業経営の様々な場面で普及拡大す
る。
また、
ビッグデータを活用した高度な利用が進み、
企業の意思決定を支援する。
ダッシュボード
(経営状況の
モニタリング)
財務・会計データ
販売データ
顧客情報
ETL
DWH
(BI 用データ)
レポ−ティング
(情報共有、
業務レポート)
BI
プラット
フォーム
分析・
モデリング
OLAP
(多次元データ分析)
生産データ
その他
10-1. 経営情報システム
【市場トレンド】経営情報システムは古くからのテーマ
であり、
現在は「BI」が主流である
データマイニング
(要因分析、
重要予測等)
ETL:extract/transform/load
パターンⅢ
パターンⅠ
各個人から収集したパーソナル情報を本人に対して
提供するサービスに活用する形態
本人
各個人から収集したパーソナル情報を第三者へ
提供して活用する形態
本人情報
サービス / 事業者
他のサービス / 事業者
パターンⅡ
パターンⅣ
各個人から収集したパーソナル情報を DB 化し、
解析した結果を活用してサービスを提供する形態
各個人から収集したパーソナル情報を DB 化し、
本人の同意の下、
あるいは匿名化した後、
第三者へ提供して活用する形態
パーソナル情報
DB
10-2. コンタクトセンター
【市場トレンド】
コンタクトセンターの企業価値が求め
られ、
ビジネスプロセスを重視し顧客志向性を高める
ことが活性化される
10-3. クラウドソーシング
【市場トレンド】
日本国内においては、
フリーランサーを
中心に市場規模は順調に成長している
10-4. 次世代物流
【市場トレンド】普遍的なニーズとともに個人情報への
意識とオムニチャネルのニーズが高まる
図13 クラウド・サービスの分類
Application(アプリケーション)
●
SaaS
(software as a service)
電子メール ● グループウエア ● CRMなど
Platform(プラットフォーム)
● プログラムの実行環境 ●
PaaS
(platform as a service)
データベースなど
Infrastructure(インフラ)
デスクトップPC
タブレット端末
時期(年)
∼2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
時期(年)
2025
1-3. ビークル・クラウド
【市場トレンド】大手ICT各社が自動車業界に参入
し、
それによって自動車のクラウド・サービス開発が加
速される
1-4. 自動運転/安全運転支援
【市場トレンド】安全運転支援技術の高度化と蓄積
によって見える完全な自動運転車の実現へ
第2章
ICTと農業
今後の農林水産は様々な課題とリスクを抱えることが
明白で、
ICT技術を浸透させることがその解決の一助
として期待される。
生産に関する情報集約、
および多く
の機器類の通信に活用される。
4-2. 交通システム
【市場トレンド】交通事故者数の減少や地球温暖化
ガスの削減、国内では運転者の高齢化や人口減
少への対応が課題となる
2-1. 農業クラウド
【市場トレンド】農業クラウドは、
先進的な考えを持っ
た生産者から、
徐々に普及が始まり、
効果が周知さ
れることで広がっていく
4-3. 電子政府/電子自治体
【市場トレンド】世界レベルではオープンガバメント政
策が進展する一方、ID管理や行政手続きなどの
ボーダーレス化が進む
2-2. スマートアグリ
【市場トレンド】農業クラウドの発展に伴い、
スマートア
グリの普及が進む
2-3. 農業ロボット
【市場トレンド】
自動走行トラクタや農業ロボットによる
生産は、
日本にも徐々に浸透し始める
4-4. オープンデータ・ビジネス
【市場トレンド】欧米では既に進展しており、今後は
機械判読性向上やグローバルな流通のための国際
ルールの整備が求められる
2-4. 植物工場
【市場トレンド】
コスト低減と技術確立によって、
植物
工場事業の採算性が向上する
4-5. 老朽化対策
【市場トレンド】高度成長期に国内で構築された道
路や橋、
トンネルなどの社会資本の老朽化が進み、
更新期を迎えている 2-5. 生鮮流通・販売支援
【市場トレンド】食の安全と自身の健康のため、
トレー
サビリティの確保にニーズが高まっている
市場規模
評価し、また運動、食事、睡眠時間など日々の活動デー
個人、そして企業内利用に分けられる。
タと組み合わせて生活面でのアドバイスを行うことで
世界
康管理での利用などが挙げられる。
うつ病と脳機能の関係についての研究が進み、診断手法
測定システムでは、問診票を置き換えるだけでなく、
「検
脳の健康障害には様々なものがあるが(図1)
、中でも
が確立されるものと期待される。
査バッテリー」と呼ばれる独自の検査方法を組み込むこ
最大のテーマは「認知症」である。世界的な高齢化の進
見れば「利用」する方が勝る。その意味で、クラウドは今
展もあり、2013年12月には「G8認知症サミット」が英国
後も注目され、それ自体は基本的に10年経っても変わら
るという声明が発表されている。国際アルツハイマー病
用したサービスの多様化である。10年後にはクラウドを
利用した、今では想像もつかないようなサービスが登場
ことが可能なものがある。今では実際にあまり意識せず
するだろう。
で開催され、世界的な共通課題として認知症対策を進め
協会の推定では、世界の認知症患者数は2050年で1億
3500万人(2013年の3倍)に達すると予想され、何らかの
対策が必要とされている。通常、認知症予備軍はそれと
細は以降の第1章から第10章にわたって分野ごとに解説
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
機能を客観的かつ精度高く測定可能で、結果も数値で把
握することができる。今後の課題は、対象となる疾患・
障害に応じた適切なバッテリーが開発され、診断・評価
等が要求される。
予防に利用される。
「脳の可塑性」
とは、
脳は適切なトレー
ム、
(3)脳の健康状況をモニタリングし生活面でのアドバ
なゲームを行うことで、記憶力をはじめとする脳の機能
ニングを行えば、一度低下した機能も回復するとするも
イスを与える脳の健康管理システムといったものが考
が改善するというものである。
「脳トレ」に関しては、か
端末を利用した単体(スタンドアロン)で提供されるか、
あるいはWebベースのアプリケーション、またはクラウ
業が参入している。今後、多くのデータに基づくエビデ
ドを利用したシステムとして提供される。また、対象と
なる疾患・障害も、認知症を主たる対象としたもの、う
る。
つ病を主たる対象としたものなど、特定の疾患・障害を
100
フィットネス」は、数千人以上の規模の実証実験の結果
を踏まえ、科学的なエビデンスを持っていることで一線
者やゲーム好きな一般消費者が利用しているが、今後は、
認知症対策など、特定の疾患を対象としたものに発展し、
精神疾患の一種で、意欲•興味の喪失や抑うつ気分、精神活動の低下などを特徴とする。近年は従来型のうつ病に対し、
「新
型うつ病」
または「現代型うつ病」
と呼ばれるものもあり、
うつ病の概念が拡大している
ADHD
注意欠陥・多動性障害。不注意、衝動性などの症状を特徴とする発達障害(または行動障害)の一つ。小学校入学前後に
発見される場合が多く、注意力を維持しにくい、時間感覚がずれているなど、日常生活に大きな支障をもたらす
その他の高次脳機能障害
事故や脳卒中等の後で記憶障害や注意障害などの症状がある場合。これらが原因で対人関係や日常生活に支障をきたす
もちろん、スーパーマーケットなどの客数の多い業態
貨店からスマートデバイスの POS に移行すると思われ
IoT/M2Mの利用
商品に展開されると考えられる。ウエアラブル機器は、
正が必要であったりということで、まさに標準化が後手
になっていた。最近は、電子マネーを一つの機器で対応
さらに、グローバル系のモバイル決済も複数、日本に
進出してきており、決済ビジネスのモデルを大きく変え
ている。
「顔パス」方式、
「 QRコード」方式など複数の決
済方法が出てきた。決済によっては「入店前事前決済で
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
■ 脳関連ビジネス
時期(年)
2025
∼2014
コスト削減
市場ニーズ
アジアを中心に拡大
6
アフリカで拡大
認知度の向上
大学などでのプラットフォ ーム設立の増加
レジの待ち行列の問題にもなる。すべての商品に単品の
係なく、必要なものである。むしろ、スマートデバイスの
要素技術
POSの方が、機能が多く、また更新の頻度も高いため、対
応しやすいかもしれない。
(1)クラウド型POS
これも店舗のPOSを修正しなくてはいけないが、スマ
(3)電子レシート・システム
がなくなったことでのサービス向上につながり、店舗と
発生する。また、データセンターにはあるものの、自社
加が予想される。
生活者
に顧客のスマートデバイスに送信する方法と、顧客のス
アラブル端末となり、バーコードのスキャン、画像認識に
過大な負荷がかかっている。
マートデバイスで商品をスキャンし決済後にデータを小
よる商品識別も可能となる。顧客のスマートデバイスと
そこで、クラウド型POSを検討している小売業が中小
売側に送信する方法である。どちらもレシートを小売り
組み合わせれば、現状のPOS機器は必要なくなるだろう。
購入型が40~50%とほぼ同様で、投資型・株式型は10%
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
し、21世紀の新しい貴重な資源であると主張している。
可能になるだろう。
発信できるモバイル端末やウエアラブル端末の認証機
ている。センサ関連では、カメラやマイクなどの要素技
簡単な設定でプラットフォームを構築できるツールで
一方で、特に先進国においては、インターネットの普
また、事業者側は、商品開発や広告の効果を高めるた
能、セキュリティ機能を強化した製品が普及していくこ
術のレベルで小型・高性能化が進んでいくだろう。現在
及とともに利用者のプライバシー意識も高まり、国・地
ある。
域レベルでプライバシー保護のための制度が整備され
その特定個人・組織を確認する仕組み。マネー・ロン
てきている。また、テロリズムや凶悪犯罪を未然に防ぐ
投資型、株式型
ためのセキュリティ強化の施策も必要になっている。そ
ダリング対策としても必要になる。
クラウドファンディング・ポータル
ピングモールのように、各種のクラウドファンディング
本形)
のような制度や施策は、当初は国・地域単位で実施され
プラットフォーム・エンジン
(統合形)
サービス、資金決済サービス
提供者向けのシステムである。同時に、小規模なプラッ
トフォーム事業者用のサービスとなる。
・資金決済サービス:当初は、既存の決済方式が利用さ
ァンディング・アウトソーシング
クラウドファンディング評価サービス
めに精度の高いパーソナル情報を必要としているが、プ
近い将来には、個別の製品から収集されてデータベー
る。治安関係者は、一般市民のプライバシーに配慮しな
がら犯罪者などを特定するという困難な課題を抱えて
いる。
情報処理推進機構(IPA)が2012年に発表したレポー
際的なハーモナイゼーション(協調)が不可欠になる。
トによれば、2011年度のパーソナル情報関連ビジネスの
に移動できるセンサ(ロボットも含む)も本格的に普及
していくだろう。ネットワークについても、伝送系や交
強く求められるようになるだろう。将来的には、生活者
換系のそれぞれが要素技術のレベルで進化し、高速・高
が自分に関する情報が誰によってどこでどのように使
認証・特定システムは、収集された生情報から個人を
特定するシステムである。画像認識や音声認識などの認
のレポートでは、パーソナル情報を活用したビジネスを、
個人から収集した情報をデータベース化するかどうか、
主な情報利用者である事業者向け商品は、まず、蓄積
(2)情報利用者向け商品
あり、資金を必要としている個人/組織がプラットフォー
理学・医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、一
れるが、融資型、投資型、株式型の場合は、1回だけの取
誰に提供するか、という二つの基準で4パターンに分け、
された情報を活用してターゲティングの効果を可視化し
時期この方法で研究資金を調達していたという。また、
引ではないため、新たな決済方法が登場してくる可能
ネットといったICTの発達とともにパーソナル情報の流
それぞれのパターン別に市場規模を推計している(図1)
。
精度を高める機能が必要である。次に、収集と同時に分
要になる。将来的には、遺伝子解析技術を使った個人特
織では、一定の基準があり、資金を必要としている個人/
最近、筑波大学の卒業生が中心になって研究開発プロ
性がある。
通量はかつてなく大きくなっており、パーソナル情報を
その対象はマーケティングを中心とした事業者による活
析を行うリアルタイム機能を実装することが期待される。
定も可能になる日が来るだろう。高速化と高性能化が、
組織がその基準に合格するとWebページが用意され、必
要な情報がオープンにされる。資金提供を考えている人
クラウドファンディングで調達される資金の使途は、
はそのページを見て、興味を引けばプラットフォーム経
由で必要としている個人や組織に資金を提供する(図1)
。
岐にわたる。クラウドファンディングには、以下の5種類
ジェクトを支援する目的でクラウドファンディング組織
を立ち上げるとの報道もなされている。
要素技術
インターネットの技術
購入型の例には、2011年の東日本大震災後に「復興志
士ファンド」を運営するMAKOTOが開始した「チャレ
ンジスター」がある。東北復興を目指し新たな事業を始
クラウドファンディングの用途が多様なように、資金
提供者の立場も、単純な貸し付けや投資だけでなく、多
ストへの支援、政治運動、映画、フリー・ソフトウエアの
めようとする起業家たちを支援するサイトで、見返りは
166
・評価サービス:多くのプラットフォームが乱立すると、
このようなビジネスの受益者は、情報の提供者でもあ
決済技術
登場する。融資型の場合は、運用実績なども評価の対
象に含まれるだろう。
資金の流れ
資金調達者
資金の流れ
プラットフォーム
る生活者自身、パーソナル情報を活用して既存の製品や
サービスの売上を高めたり新しいビジネスを創造したり
検索エンジン技術
しようとする事業者、治安維持のために個人を特定しよ
登場することも考えられる。
ドル(2013年6月)に達し、米Google社も出資している。
また、Zopaは2005年創業で貸出総額は3.1億米ドル(2013
年4月)
、英Rothschildグループ企業が出資している。
図 1 パーソナル情報を活用した市場のモデル 167
投資型・株式型は、これからの分野である。米国でも
だが、その後は金融や治安以外の公的サービスにも広が
蓄積・加工・解析
などの生活インフラの領域にも広がっていくだろう。
126
パターンⅢ
パターンⅠ
各個人から収集したパーソナル情報を本人に対して
提供するサービスに活用する形態
本人情報
各個人から収集したパーソナル情報を第三者へ
提供して活用する形態
□ 技術トレンド
クラウドファンディングに関連する技術的要素は、基
本人
本的にインターネットだけだが、個別のサービスに応じ
て、セキュリティ技術や決済技術、検索エンジン技術な
サービス / 事業者
パターンⅡ
各個人から収集したパーソナル情報を DB 化し、
解析した結果を活用してサービスを提供する形態
ども重要になる。
他のサービス / 事業者
を加工せずに直接本人に提供することから始まったも
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
□ 市場トレンド
ウエアラブル端末
各個人から収集したパーソナル情報を DB 化し、
本人の同意の下、
あるいは匿名化した後、
第三者へ提供して活用する形態
(出所:情報処理推進機構)
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
「脳の可塑性」研究の進展
認知症予防
情
類 情報
合したリアルタイムの個人特定技術
遺伝子レベルでの個人特定技術
ある。現在の技術ではインターネット上に拡散した情報
買情報を統合して個別の生活者にお薦め商品を提示す
をトラッキングするのは容易ではないが、著作権管理で
るなど、複数の情報源を統合したパーソナル情報を加工
用いられる電子透かし技術を応用するなど、様々な技術
した情報の活用もされるようになるだろう。
の開発が求められる。
サで収集した情報を蓄積、加工するパーソナル情報デー
2)
「パーソナル情報保護とIT技術の調査」、
情報処理推進機構、
2012年8月
https://www.ipa.go.jp/security/fy23/reports/pdata/
そのほか、統合失調症など、脳機能を正確にかつ信頼
度高く測定することが期待されている障害・疾患も多く、
個々の疾患に適した診断や予防対策にICTが利用され
ると考えられる。
果をもたらす。当面は、メンタルチェックを中心とした
これら脳の健康にかかわるICT関連ビジネスの市場
は、まだ確立していないが、2013年時点で、世界で1000
対策が必要とされている。通常、認知症予備軍はそれと
億円程度とする報告がある。
とができ、ゲーム形式で楽しみながらいつでも、どこで
脳の健康管理へのICT利用は、基本的にはシステム技
うつの診断
脳機能測定システム、脳のトレーニング・システムで
が必要である。製品化においては、事前にデータ精度の
確認、脳トレ効果の確認などデータ解析・処理技術が必
手法が確立されることである。
要とされる。ユーザー・インタフェースとして、動画や仮
である。さらに、脳の健康管理システム等では、疾病リス
度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)の早期
脳の健康を対象とする商品・サービスは、
(1)脳機能
Posit Science社、米Lumosity社、米Cogmed社など、既
クを評価するためのビッグデータ解析やモデリング技術
発見での利用、
「脳の可塑性」を利用した脳機能の回復・
を測定するシステム、
(2)脳のトレーニングを行うシステ
に多くの企業が参入している。いわゆる「脳トレ」のよう
等が要求される。
ム、
(3)脳の健康状況をモニタリングし生活面でのアドバ
なゲームを行うことで、記憶力をはじめとする脳の機能
イスを与える脳の健康管理システムといったものが考
えられる。これらの商品・サービスは、PCやタブレット
が改善するというものである。
「脳トレ」に関しては、か
つてブームになった時期があったが、この「ブレイン・
端末を利用した単体(スタンドアロン)で提供されるか、
フィットネス」は、数千人以上の規模の実証実験の結果
は「ブレイン・フィットネス」と呼ばれ、既に多くの企
あるいはWebベースのアプリケーション、またはクラウ
を踏まえ、科学的なエビデンスを持っていることで一線
業が参入している。今後、多くのデータに基づくエビデ
ドを利用したシステムとして提供される。また、対象と
を画している。現時点では、物忘れなどが気になる高齢
なる疾患・障害も、認知症を主たる対象としたもの、う
る。
つ病を主たる対象としたものなど、特定の疾患・障害を
者やゲーム好きな一般消費者が利用しているが、今後は、
認知症対策など、特定の疾患を対象としたものに発展し、
統合脳機能測定
対象疾病別のフィットネス・プログラム
「ブレイン・フィットネス」個人データ・サービス
想現実(VR)やウエアラブル端末を取り込むことも有望
「脳の可塑性」に関してはいまだ議論があるものの、米
メンタルヘルスDB
対象疾病別の脳機能測定ツール
ザー・インタフェースを分かりやすく、簡易にする設計
障害に応じた適切なバッテリーが開発され、診断・評価
ンスが蓄積されるにつれて普及が進むものと考えられ
幅広いエビデンスの蓄積
術が主体となる。
は、利用者、特に一般消費者を対象とした場合のユー
握することができる。今後の課題は、対象となる疾患・
5兆円
日常行動への提言
専門クリニック
は、記憶力、判断力、注意力、反応速度など、脳の様々な
(2)脳のトレーニングを行うシステム
□ 商品トレンド
5000億円
合失調症など)
□ 技術トレンド
(1)システム技術
も検査を実施することが可能となる。検査バッテリーに
機能を客観的かつ精度高く測定可能で、結果も数値で把
協会の推定では、世界の認知症患者数は2050年で1億
3500万人(2013年の3倍)に達すると予想され、何らかの
生体データ収集管理サービス
メンタル健康管理システム
動画・VRなどの利用
(2)要素技術
利用される機器はPCやタブレット端末から、将来的
リアルタイム・モデリング
にはウエアラブル端末の普及に伴い、それを組み込んだ
商品に展開されると考えられる。ウエアラブル機器は、
IoT/M2Mの利用
それまでのPCやタブレット端末の代替としてよりも、
日々
ウエアラブル端末の普及
の行動や生体データを収集することに使われ、IoT(internet of things)/M2M(machine to machine)を介し
「健康管理データ」として収集される。
医療の現場でリハビリテーションに利用されたり、個人
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
101
の日々の活動データと組み合わせた予防へと進展した
図 1 ICT利用で効果が期待される代表的な脳機能障害
りすると予想される。
疾病
コメント
認知症
後天的な脳の器質障害により、知能、記憶などの低下や人格の変化が見られるもの。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、
ピック病などが含まれ、
また、
パーキンソン病やHIVでも認知症を伴うことがある。アルツハイマー型の場合、発症までの期間が長く、
その前段階(MCI:軽度認知障害)
を早期に発見することの重要性が指摘されている
うつ病
1)"Personal Data: The Emergence of a New Asset Class"、
World Economic
Forum、
January 2011.
(なお、WEFはパーソナルデータに関する新しいレポート"Rethinking Personal
Data"を2014年5月に発表している)
及ぶ。将来的にはリアルタイムの解析が可能なインテリ
査バッテリー」と呼ばれる独自の検査方法を組み込むこ
が確立されるものと期待される。
で開催され、世界的な共通課題として認知症対策を進め
るという声明が発表されている。国際アルツハイマー病
ニングを行えば、一度低下した機能も回復するとするも
127
参考文献
キストはもちろん、写真、音声、動画など様々な種類に
タベースがある。データベースに蓄積される内容は、テ
測定システムでは、問診票を置き換えるだけでなく、
「検
ン(PC)などを活用し脳機能のトレーニングを行う分野
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
パーソナル情報で特に注目されるのは、生活者の自己
コントロール権を実装するデータのトラッキング技術で
う欠点がある。PCやタブレット端末を利用した脳機能
うつ病と脳機能の関係についての研究が進み、診断手法
ので実証的な研究が進められている。こういったパソコ
リアルタイムでの匿名化
データのトラッキング技術
ができる高速化に対応できるデータベース技術が必要
である。
複数のデータベースの情報を統合できるようになってき
ている。さらに、多数の生活者の多様なショップでの購
されている。うつ病の発症時も脳機能は低下しており、
康管理での利用などが挙げられる。
予防に利用される。
「脳の可塑性」
とは、
脳は適切なトレー
異
蓄積した情報の匿名化技術
情報を蓄積して最新情報に更新し、
必要に応じて匿名化
や削除を行い、
データ消去技術 2次利用のための解析を行うシステムで
ある。基本的には、データ量の増加とリアルタイム処理
のが、データ間の関連性を導き出す名寄せ技術を活用し、
での利用、さらには脳の健康を維持するための予防・健
ICTはこういった認知症、またはその前段階である軽
決が課題となる企業では従業員の健康管理で大きな効
サービスとして普及し、その後、メンタル健康管理シス
テムとしての展開が予想される。
(メンタルを含む)
従業員の健康管理
うつ対策の確立
3
ある。このような健康管理システムは、うつ病の問題解
性と客観性に欠け、また画像診断の場合は機器が高価な
ため、病院などの専門施設でないと測定ができないとい
同数いると言われ、実質的には2億~3億人となる。
どのセンシング技術とセンサの可動化
評価し、また運動、食事、睡眠時間など日々の活動デー
タと組み合わせて生活面でのアドバイスを行うことで
脳の健康状態を測定するツールとしては、現在は問診
票によるものと、CTやMRIなど画像を利用するものが
ある。問診票の場合は回答者の自己申告であるため正確
未確立である。また、
「 うつ病」で休職した後の復職時
脳の健康障害には様々なものがあるが(図1)
、中でも
国境を越えた名寄せ技術
デーション・アルゴリズムの高度化
定データを収集し、収集されたデータから疾患リスクを
分けられる。対象市場は、医療機関等の専門機関、一般
個人、そして企業内利用に分けられる。
(1)脳機能を測定するシステム
大きな課題となっている。しかし、その診断は質問法を
中心とした自己申告が中心であり、客観的な診断方法は
も、完治したかどうかの判定が難しいという問題が指摘
展もあり、2013年12月には「G8認知症サミット」が英国
リアルタイム・インテリジェンス・システム
病」の問題である。特に、企業では「うつ病」を原因とす
る休・退職者が増え、国内外を問わず人事労務対策上の
脳の健康に関するICT利用の可能性は、大きくは脳機
能測定での利用と、リハビリテーションや脳機能の回復
最大のテーマは「認知症」である。世界的な高齢化の進
自己の統合的なパーソナル情報管理サービス
能センサ、可動センサ
(ロボットを含む)
なる大規模化、
リアルタイム化
対象としたものと、特に疾患・障害を限定しないものに
脳の健康に関するもう一つの大きなテーマは「うつ
2000年代になってから脳の機能や仕組みに関する研究
後、大きく進展することが期待される。
情報利用者向けの具体的な商品としては、各種のセン
パターンⅣ
パーソナル情報
DB
参考文献
1)山本純子、
『 入門クラウドファンディング』、
日本実業出版社、
2014年2月
3-4. 脳関連ビジネス
が進み、脳への関心が高まっている。しかし、脳の健康
にかかわる医療でのICT利用はあまり進んでおらず、今
散しているパーソナル情報を統合する名寄せ技術も重
今後も技術開発の中心的な課題である。
また、パーソナル情報を本格的に活用する業界も、現在単 情報
特
認証 特定
蓄積・加工・解析システムは、特定されたパーソナル
はネットワーク・ビジネスや小売や治安関係などが中心
り、さらには医療・ヘルスケア、教育、エネルギーや交通
は、これを大きく上回ることは間違いない。
利用される情報も、当初は情報提供者から集めた情報
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
2012年4月に「JOBS法(jumpstart our business startup
act)」が制定され、投資型・株式型のクラウドファンディ
ングに関する規定が盛り込まれた。日本でも検討が進ん
要素技術
& Companyは、2020年には位置情報を含むパーソナル
データが全世界で事業者に1000億米ドル以上の売り上げ
をもたらすと推測している。パーソナル情報全体の価値
見られるような大学で研究開発プロジェクトに特化し
たクラウドファンディング組織を立ち上げる場合があ
るほか、クラウドファンディング専用の受託事業者が
融資型では、米Lending Club社と英Zopa社が主要な
Lending Clubは2007年創業で貸出総額が既に18.6億米
資金提供者
用が中心で、治安関係は含まれていない。米McKinsey
活用したビジネスも急速に拡大している。
セキュ
セキ リティ技術
それらを評価し、ランキングにするようなサービスが
・クラウドファンディング・アウトソーシング:寄付型に
各プロジェクトによって異なるものの、食品や農作物、
その他のモノを資金提供者に提供するものである。
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
2018
3
10兆円
識技術のほかに、個人に関連する位置情報などの関連情
ムとコンタクトを取る。プラットフォームを運営する組
ない。防災や市民ジャーナリズム、ファンによるアーティ
2017
認知症および予備軍:
(世界)
1億人
(日本)
900万人
統合脳医療
分析のリアルタイム化
報に関する技術も含んでいる。複数のデータベースに分
金10万米ドルをクラウドファンディングで調達しようと
に成功している。
2016
回復
信頼性化が進む。
われているかを容易に把握でき、必要に応じて削除でき
るようなサービスも必要になるだろう。
国内の市場規模は、約1兆7048億円と推定されている。こ
スマートフォンの機能を腕時計に持たせるという発想
このようなベンチャー企業への出資や個人、事業会社、
2015
統合失調症、
うつ、ADHDなどの各疾患 の研究・治験の進展
データベースへのコントロール
はセンサで収集可能になる。また、将来的には、能動的
ス化されたパーソナル情報に対して、生活者自身が自分
自身に関する情報を削除できるような機能の必要性も
日本の法律上、
「個人情報」とは、識別可能な個人に関
する情報である。ここでは、単独で個人情報に該当する
かどうかにかかわらず、広く個人とひも付けられる情報
を「パーソナル情報」と定義する。携帯端末やインター
∼2014
世界的な高齢化の進展
全体潮流
ルギー・交通などのインフラ
ではマシンで扱いにくい嗅覚のような情報も、将来的に
とは間違いない。
ライバシー保護に関する各種制度を遵守する義務もあ
るが、情報は国境を越えて広がっていくため、今後は国
で「スマートウォッチ」を商品化しているが、その開発資
Webページ
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
事業を始めようとする企業向けのソフトウエア製品で、
・クラウドファンディング・ポータル:ECサイトのショッ
時期(年)
4
グローバルな情報共有
パーソナル情報に関する技術は、データの収集、認証・
収集システムは、センサとネットワークから構成され
・個人認証サービス:資金提供者からの申し込みに対し、
2025
4
□ 技術トレンド
特定、蓄積・加工・解析という三つの種類が考えられる。
挙資金をクラウドファンディングで調達した例がある。
(筆者が作成)
130
ロ
取り引きするデータ取引所や情報を保管する情報銀行
のようなサービスも生まれてくるだろう。
情報提供者である生活者向けの商品は、最低限の要件
セキュリティ機能の強化が求められる。どこでも情報を
また、iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究でノーベル生
2024
ジェンスシステムが普及していく。また、各種の情報を
報利用者を対象とした商品、に分けられる。
として、プライバシー保護のために個別商品のレベルで
現在のクラウドファンディングには、まず「 プラット
2023
広告の効果向上と
日本
パーソナル情報を活用する商品・サービスを利用者別
に分類すると、
(1)情報提供者を対象とした商品、
(2)情
(1)情報提供者向け商品
ズされた情報やサービスを受けたいというニーズを持っ
ている。これは一見相反するものだが、生活者が自分自
身に関する情報をコントロールする権利を持つように
用のプラットフォームを集めたもので、投資家・資金
寄付型の典型として、米国のObama大統領がその選
自己のプライバシーを保護すると同時に、パーソナライ
2022
イバシーとパーソナライゼーションの両立
なり、データ消去技術などの方法が発展すれば、両立が
融資型クラウドファンディング事業者と言われている。
況である。将来的には、POSレジ機能そのものが、ウエ
電子化の方法は、二つ想定できる。POSで精算終了後
必要になるという事態もあり、POSという毎日の業務に
ステム標準で社内業務も対応した上で稼働させれば、セ
規制は、早急に緩和されると見込まれる。世界では、統
計データにより差はあるが、融資型が40~50%、寄付型・
うとする治安関係者に分けることができる。生活者は、
する「世界経済フォーラム(WEF)」は、2011年1月にパ
2021
パーソナライズされた情報、
サービス
□ 商品トレンド
市場規模
□ 市場トレンド
世界の政治経済リーダーが集まるダボス会議を運営
ーソナルデータの経済的価値に関するレポートを発表し
2020
プライバシー意識の世界的な広がり
た。このレポートでは、パーソナルデータを「個人によ
フォーム」と呼ばれる、活動の中心となるWebサイトが
図 1 クラウドファンディングの仕組み
んでおらず、量が出ないから単価が下がらないという状
固有のシステムであり、障害時には小売側のメンバーが
をはじめ多くなってきている。クラウドで提供されるシ
顧客などの対応により、差が生じることにはなる。
133
から、購入型のクラウドファンディングが多いが、この
に満たない。
□ 商品トレンド
科学技術開発
の開発
2019
プライバシーの自己コントロール
って作り出された個人に関するデジタルデータ」 と定義
nology社が行ったものが最初と言われている。同社は、
プロジェクトへの貸し付けなどのビジネス関係だけでは
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
利用される機器は、今後はスマートデバイスのタブ
RFIDは現在、1個当たりの価格がネックとなり利用が進
提供に中心が移る。日本では、資金決済に関する法律に
よって、今は個人間の送金や投資が制限されていること
模)は2013年で約50億米ドルである。当面は着実に拡大
して、2020年には1000億米ドル、2025年には5000億米
ドルになると推定される。
4-6. パーソナル情報ビジネス
ベンチャー企業への出資
6
その周辺に下記のような商品サービスが登場してくる
米カリフォルニア州パロアルト市にあるPebble Tech-
し、最終的には6万9000人から1030万米ドルを集めるの
ウエアラブル端末の普及
像認識する商品識別に関しては、認識精度の向上が求め
レット端末、スマートフォンが中心になると想定される。
を踏まえたペーパーレスを志向し、電子レシート化の増
それが今のスマートデバイスを利用した接客では大き
IoT/M2Mの利用
い。中国、インドを含むアジアや、アフリカを中心にクラ
ウドファンディングの一層の拡大が期待される。
なお、世界のクラウドファンディングの規模(調達規
行為」である。
下する。一方で、オブジェクト認識技術により商品を画
顧客に渡すということであったが、最近のエコ・ニーズ
トラブルの際などは立ち会わなくてはならない状況も
な武器になる。もちろん決済処理の追加のコストはたい
変化で、最終的には融資型、投資型から株式型での資金
クラウドファンディングのコンセプトは、日本の鎌倉
られる。
ている例が多い。集配信サーバーが本部にあり、マシン
行く必要がない。その場で精算を終えられることになり、
も上がることになる。もちろん、クレジット顧客と現金
見られる。しかし規制の緩和と資金提供者の意識付けの
止まっており、クラウドファンディングへのニーズが強
たいていは多くの人々にネットワークを通して委託する
(2)要素技術
これまでのPOSの運用では、レシートは紙で印刷して
デバイスに決済処理を内蔵しておけば、顧客はレジまで
しても、接客の一貫での精算なので、販売員の作業効率
進国にあるような融資を行う業者の活動は低調なまま
時代の東大寺復興の「勧進」
、19世紀のニューヨークの
スマ トデバイス
マネーと同じで標準化が遅れるとコストとサービスが低
RFID
想される。
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
このクラウドファンディングは、
「 クラウドソーシン
グ」にその源があるとされている。クラウドソーシング
自由の女神の台座を作るための資金調達までさかのぼ
がある。ただし、POSでは、RFIDを含め、成熟した技術
が多く、先進的なシステム技術は少ない。むしろ、電子
簡単な手続きで終わる可能性がある。既存のPOSシステ
ムでは修正に時間とコストがかかる例が多く、ここでも
132
・プラットフォーム・エンジン:クラウドファンディング
ることができると言われる。インターネットをベースに
ートデバイスの POS であればアプリを追加するだけの
クラウド型のスマートデバイス用POSが主流の展開が予
日本の小売業では、システムの担当者が少なく、各店
に展開されているPOSを管理することは難しい。ほとん
どの小売業ではPOSの運用に関して、開発・導入だけで
なく、POSメーカーやシステム・インテグレータに委託し
と考えられる。
これらの形式のうち、当初は寄付型と購入型が多いと
した今の形のクラウドファンディングは、2012年4月の
□ 技術トレンド
POSに関しては、仕様の基準である「WS-POS(web
接客の最後に精算ということになるが、このスマート
・株式型:資金提供者は、出資した相手先の株主になる。
とは、
「 以前は従業員が行っていた作業を、不特定の、
援システム 専門店などは在庫管理の観点も合わせ、100%のRFID運
用が予想できる。また、RFIDやバーコードなどのない商
品を画像認識し商品識別できるので、精算時間を短くす
5000億米ドル
クラウドファンディングにおける主要な商品・サービ
スは、上記のような各方式・型に応じた「プラットフォー
・投資型:資金提供者は利益の中から配分を受け取る。
品にJANコードの印刷は不要になるだろう。
1000億米ドル
でいるようだが、いまだ明確な方向性は見えていない。
ム」サービスである。そして、かつての電子商取引(EC)
と同様に、プラットフォーム事業が広く認知されると、
・融資型:資金提供者は元本と利息を受け取る。
2018
セキュリティと自由・人権意識の両立への期待
国際的な制度の協調
(ハーモナイゼーション)
自己のプライバシー保護
事業者
50
ービス)を受け取る。
クラウドファンディングは、米国から始まったが、今
では15カ国以上に広がっている。中でも中国の割合が大
し、資金需要が旺盛になる。それらの国々では現在の先
ることができることが想定される。これができれば、商
services for point of service)」に準拠し、開発する必要
る努力をしている。
ド対応システム
RFID(ICタグ)がついていれば、レジは決済だけの手続
きとなり、これまでの精算の流れを大きく変える。特に、
世界
・購入型:資金提供者は金銭以外のリワード(モノ、サ
開発、発明品の開発、科学技術関係など、多岐にわたっ
ている。
きいと言われている。今後は、新興国でも産業が活性化
機関が全くかかわらないところに特徴がある。
力などを行う活動である。これには、資金調達を支援し
システム
があるとされている。
・寄付型:資金提供者への見返り(リワード)はない。
□ 市場トレンド
「クラウドファンディング」とは、不特定多数の人がイ
たり、融資を実行したりすることを専門にしている金融
ンターネット経由で他の人々や組織に資金の提供や協
スマートデバイスによる
接客・相談対応、
関連サービス案内
化
2017
各国・地域レベルでのプライバシー保護制度の確立
治安関連
市場規模
6-4. クラウドファンディング
適なポイント付与、
クーポン送信
配・受け渡し場所などの接客支援
2016
先進国におけるプライバシー意識の高まり
全体潮流
市場ニ
ズ
市場ニーズ
ドの読み取り対応
2015
テロ対策などのためのセキュリティ強化
クラウドファンディングの
広範囲な利用
特定分野でのクラウドファンディングの定着
資金需要の活性化
50億米ドル
(1)システム技術
サービスの高度化も求められてきている。
した金額にはならない。それより、顧客からは待ち時間
1)“Policy Brief : The Global Impact of Dementia 2013-2050”、Alzheimer's
Disease International
(ADI)
、
http://www.alz.co.uk/research/G8-policy-brief
するものも出てきたようであるが、既存の導入済の店舗
と、新規の店舗では運用が異なるということも発生する。
チックインでの商品渡し」など決済方法にかかわらず、
店舗では今まで以上に接客の質を重要視し、それがネッ
101
□ 商品トレンド
次世代POSとしては、先に述べた接客支援という機能
機能だけから考えると、
(1)クラウド型POS、
(2)決済方
法の多様化・高度化対応、
(3)電子レシート・システム、
これらは特にスマートデバイスか、従来のPOSかに関
持ち、接客時に有効活用しながら、顧客の満足度を上げ
99
は、複数の電子マネーが存在する。今までは一つ増加す
るごとに読み書きの装置を追加したり、プログラムの修
単価は5~10分の1程度まで落ちる。世界では、2012年で
は必ずしもPOSだけに必要なものではない。決済中心の
POSでの最大の作業は商品のスキャンであり、これが
な簡便なスキャン、が次世代POSの鍵となる。
ために、接客支援用のスマートデバイスを販売員全員が
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
参考文献
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
最近決済手段が多種多様に増加し、電子マネーの例で
場では拡大しているものの、内訳は今後スマートデバイ
スのPOSの比率が急成長すると予想され、1台当たりの
は250万台で3500億円という報告もある。
(4)RFIDやカメラ画像によるオブジェクト認識のよう
(4)簡便なスキャン・システム
また、現在ブームになっているオムニチャネルの導入
トや競合店との差異化につながると言われている。その
ternet of things)/M2M(machine to machine)を介し
企業内の職域、あるいは個人を対象とした定期健康診
定データを活用することで、総合的な脳の健康管理シス
予想される。
(2)決済方法の多様化・高度化対応
る。
うことが言われ、一つの小売業が両者をうまく利用し、
ウエアラブル端末の普及
の行動や生体データを収集することに使われ、IoT(in-
断では、これまで「脳の健康」は対象外となっていた。脳
テムが可能となる。予想される主な機能は、脳機能の測
後、減少に転ずる。グローバルではインドなどの成長市
替えがある。該当する企業、特に専門店や百貨店として
ドックで核磁気共鳴画像法(MRI)による画像診断を行
うのが唯一の 「脳の健康管理」 であったが、脳機能の測
びておらず、スマートデバイス以外の今までのPOSは今
置費が抑えられ、その上、売場のスペースもあまり占め
の日々の活動データと組み合わせた予防へと進展した
うつ病
デバイスに変わるということで、一般のPCと同じ状況
に置かれているということになる。
明感から、できればPOSへの投資金額を抑えたいという
(3)脳の健康管理システム
また、小売にとっては、会員カードを持っていない顧
客もすべての買物履歴が収集できる。レシートから個人
とが想定される。
がある。成功事例の米国では、店舗とネットの融合とい
にはウエアラブル端末の普及に伴い、それを組み込んだ
それまでのPCやタブレット端末の代替としてよりも、
日々
「健康管理データ」として収集される。
医療の現場でリハビリテーションに利用されたり、個人
2016
多様な資金需要
金融システムの硬直化
経済が発展
法令順守、規制対応
ャン
5
過去と同じ商品を買いたい時にすぐに分かる、返品時の
エビデンスになる、ということである。
にひも付いたマーケティングデータとして活用できるこ
型スマートデバイスPOSが、今後の展開の中心になると
ないスマートデバイスの POS を当然評価することにな
リアルタイム・モデリング
利用される機器はPCやタブレット端末から、将来的
2015
「クラウドソーシング」
コンセプトの普及
ン
いときにレシートを見られる、家計簿への連携ができる、
また、既存のPOSに対し、価格的にも安価で、取り扱
いが容易なスマートデバイスをPOSに使用したクラウド
POSの市場規模そのものは、日本ではセルフPOSも伸
現状がある。POS本体の価格だけではなく、工事費や設
(2)要素技術
しては、財布がレシートでかさばらない、いつでも見た
で保存され、また店舗の増加にあたりシステム拡張のこ
ても安定運用が期待できるからである。
能の割合が低下しているということになる。
は、現状の消費税率アップを含め、先行き経営上の不透
メンタル健康管理システム
動画・VRなどの利用
と顧客で共有することが重要である。顧客のメリットと
データの管理まで委託するということになる。ハード障
とも心配することもない。本部の要員がほとんどいなく
わしくなる。つまり、POSの機器に占める本来の決済機
る。これは、背景として、7年周期と言われるPOS入れ
生体データ収集管理サービス
PC/タブレット端末/モバイル端末
を画している。現時点では、物忘れなどが気になる高齢
る。販売時点ではなく、サービス時点という言葉がふさ
てきた。つまり、大きな流れとして、POSシステムが、今
までのパソコン(PC)ベースのPOS専用機からスマート
とはないが、間違いなく、米国と同じように専門店、百
「ブレイン・フィットネス」個人データ・サービス
りすると予想される。
コメント
後天的な脳の器質障害により、知能、記憶などの低下や人格の変化が見られるもの。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、
ピック病などが含まれ、
また、
パーキンソン病やHIVでも認知症を伴うことがある。アルツハイマー型の場合、発症までの期間が長く、
その前段階(MCI:軽度認知障害)
を早期に発見することの重要性が指摘されている
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
要素技術
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
疾病
認知症
(筆者が作成)
98
つてブームになった時期があったが、この「ブレイン・
えられる。これらの商品・サービスは、PCやタブレット
は「ブレイン・フィットネス」と呼ばれ、既に多くの企
「Point of Sales」ではなくなり、
「Point of Service」とな
話題を聞くようになり、日本でも一部の専門店ではタブ
ンターのコンピュータはもちろん、店舗のPOSの運用、
害発生時の対応の心配もなく、店舗データもクラウド側
まさに、接客の延長上が精算ではあるが、簡便に終わ
るので、先に述べたように POS の位置付けが変化し、
を廃止して数千台のスマートデバイスを導入するという
レットPOSを使用しているのをよく見かけるようになっ
では明日からスマートデバイスのPOSに変わるというこ
統合脳機能測定
対象疾病別の脳機能測定ツール
対象疾病別のフィットネス・プログラム
確認、脳トレ効果の確認などデータ解析・処理技術が必
想現実(VR)やウエアラブル端末を取り込むことも有望
クを評価するためのビッグデータ解析やモデリング技術
ンスが蓄積されるにつれて普及が進むものと考えられ
メンタルヘルスDB
脳機能測定システム、脳のトレーニング・システムで
ザー・インタフェースを分かりやすく、簡易にする設計
が必要である。製品化においては、事前にデータ精度の
である。さらに、脳の健康管理システム等では、疾病リス
Posit Science社、米Lumosity社、米Cogmed社など、既
に多くの企業が参入している。いわゆる「脳トレ」のよう
図 1 ICT利用で効果が期待される代表的な脳機能障害
21
術が主体となる。
は、利用者、特に一般消費者を対象とした場合のユー
「脳の可塑性」に関してはいまだ議論があるものの、米
脳の健康を対象とする商品・サービスは、
(1)脳機能
を測定するシステム、
(2)脳のトレーニングを行うシステ
ン(PC)などを活用し脳機能のトレーニングを行う分野
うつの診断
要とされる。ユーザー・インタフェースとして、動画や仮
手法が確立されることである。
(2)脳のトレーニングを行うシステム
□ 商品トレンド
□ 市場トレンド
米国での大手小売業の何社かが、既存のPOSシステム
幅広いエビデンスの蓄積
脳の健康管理へのICT利用は、基本的にはシステム技
∼2014
全体潮流
術レベル
以上、ICTの進化を中心に概観してきた。今後、ICT
と融合することで様々なイノベーションが起こるが、詳
は、記憶力、判断力、注意力、反応速度など、脳の様々な
これら脳の健康にかかわるICT関連ビジネスの市場
億円程度とする報告がある。
(1)システム技術
■ パーソナル情報ビジネス
時期(年)
5
その他サービスとの連携
5-1. 次世代 POS
5兆円
日常行動への提言
門クリニック
□ 技術トレンド
発見での利用、
「脳の可塑性」を利用した脳機能の回復・
ので実証的な研究が進められている。こういったパソコ
4.ICT イノベーションとロードマップ
動車の低価格化とともに消費者の購買力が上がればマ
も検査を実施することが可能となる。検査バッテリーに
個々の疾患に適した診断や予防対策にICTが利用され
は、まだ確立していないが、2013年時点で、世界で1000
5000億円
合失調症
合失調症など)
果をもたらす。当面は、メンタルチェックを中心とした
度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)の早期
ICTはこういった認知症、またはその前段階である軽
ICTに限らず様々な業界で存在する。例えば、自動車が
高価だった時代は所有せずにタクシーを利用したが、自
イカーの時代になる。最近になって、カー・シェアリン
とができ、ゲーム形式で楽しみながらいつでも、どこで
そのほか、統合失調症など、脳機能を正確にかつ信頼
度高く測定することが期待されている障害・疾患も多く、
ると考えられる。
同数いると言われ、実質的には2億~3億人となる。
■ クラウドファンディング
2025
ICTと社会インフラ
に対応したICT利用を目指すのが望ましく、コスト的に
ないと考えられる。変化があるとしたら、クラウドを利
2024
ICTと金融
方式(TSS: time sharing system)があり、また計算セン
(メンタルを含む)
従業員の健康管理
うつ対策の確立
決が課題となる企業では従業員の健康管理で大きな効
サービスとして普及し、その後、メンタル健康管理シス
テムとしての展開が予想される。
う欠点がある。PCやタブレット端末を利用した脳機能
ASP(application service provider)サービスと呼ばれ
2023
ICTと医療
対象疾病・分野
性と客観性に欠け、また画像診断の場合は機器が高価な
ため、病院などの専門施設でないと測定ができないとい
されている。うつ病の発症時も脳機能は低下しており、
サーバーやホスティングと言われるサービスがあり 、
2022
スマートデバイスによる
顧客サービスの充実
45億米ドル
3
ある。このような健康管理システムは、うつ病の問題解
脳の健康状態を測定するツールとしては、現在は問診
票によるものと、CTやMRIなど画像を利用するものが
ある。問診票の場合は回答者の自己申告であるため正確
未確立である。また、
「 うつ病」で休職した後の復職時
も、完治したかどうかの判定が難しいという問題が指摘
るインターネットを介してアプリケーションを実行する
定データを収集し、収集されたデータから疾患リスクを
分けられる。対象市場は、医療機関等の専門機関、一般
(1)脳機能を測定するシステム
大きな課題となっている。しかし、その診断は質問法を
中心とした自己申告が中心であり、客観的な診断方法は
脳の健康に関するICT利用の可能性は、大きくは脳機
能測定での利用と、リハビリテーションや脳機能の回復
での利用、さらには脳の健康を維持するための予防・健
またインターネット時代になってからでも、レンタル・
2021
「Point of Sales」
から
「Point of Service」へ
ICTと医療
病」の問題である。特に、企業では「うつ病」を原因とす
る休・退職者が増え、国内外を問わず人事労務対策上の
2020
メーカーの商品説明情報取得の確立
ICTと小売・マーケティング
後、大きく進展することが期待される。
として、
「所有」を前提としたICT利用は、初期投資が高
くなり、システムを硬直化させる傾向がある。事業環境
にクラウド・サービスを利用していることも多い。
精神疾患の一種で、意欲•興味の喪失や抑うつ気分、精神活動の低下などを特徴とする。近年は従来型のうつ病に対し、
「新
型うつ病」
または「現代型うつ病」
と呼ばれるものもあり、
うつ病の概念が拡大している
ADHD
注意欠陥・多動性障害。不注意、衝動性などの症状を特徴とする発達障害(または行動障害)の一つ。小学校入学前後に
発見される場合が多く、注意力を維持しにくい、時間感覚がずれているなど、日常生活に大きな支障をもたらす
その他の高次脳機能障害
事故や脳卒中等の後で記憶障害や注意障害などの症状がある場合。これらが原因で対人関係や日常生活に支障をきたす
(筆者が作成)
(3)脳の健康管理システム
企業内の職域、あるいは個人を対象とした定期健康診
断では、これまで「脳の健康」は対象外となっていた。脳
ドックで核磁気共鳴画像法(MRI)による画像診断を行
うのが唯一の 「脳の健康管理」 であったが、脳機能の測
定データを活用することで、総合的な脳の健康管理シス
テムが可能となる。予想される主な機能は、脳機能の測
参考文献
1)“Policy Brief : The Global Impact of Dementia 2013-2050”、Alzheimer's
Disease International
(ADI)
、
http://www.alz.co.uk/research/G8-policy-brief
131
164
33
1-2. コネクテッド・カー
(商用)
【市場トレンド】
パーソナル・デバイスの普及、
通信環
境の進化、
多様なクラウド・サービスの充実が進む
ICTと社会インフラ
メンタルヘルス関連
(一般企業)
対象としたものと、
特に疾患・障害を限定しないものに
脳の健康に関するもう一つの大きなテーマは「うつ
が進み、脳への関心が高まっている。しかし、脳の健康
にかかわる医療でのICT利用はあまり進んでおらず、今
利用」という構図は、古くからあるものである。コンピ
この所有と利用のどちらが良いのかという議論は、
1-1. コネクテッド・カー
(個人)
【市場トレンド】移動手段の多様化や、
自動車の形
状、
利用形態の変化は大きな不確実要因である
4-1. スマートシティ
【市場トレンド】世界レベルで都市化が急速に進み、
生活環境の悪化やエネルギー供給の不安定化など
の社会問題が深刻化する
市場レベル
□ 市場トレンド
2000年代になってから脳の機能や仕組みに関する研究
そもそも、インターネットは「所有」することがほぼ不
2019
商品動向・購買履歴情報のリアル化の確立
統合脳医療
ュータが高価な時代は、それを時間で分割して利用する
ターと呼ばれ、計算処理を代行するサービスがあった。
自動運転が新たな市場を形成するとともに、
クラウド・
サービスへの依存の高まりと日常生活における移動中
のサービスへの要求により、
ICTと自動車の関係は今
後増々強まっていく。
生活の利便性・質向上と安心・安全の確保、
環境負
荷低減は世界的に重要な課題であり、
その解決のた
めには、
エネルギー、
交通、
行政サービス、
施設管理
の分野でICTを活用し新しいインフラを構築するととも
に、
既存インフラを適切に管理する必要がある。
ICTと金融
3-4. 脳関連ビジネス
ICTも同様である。
2018
決済端末の多機能化の進展
顧客所有モバイル機器による店内精算の確立
接客・決済時の端末機器のポータビリティ化
市場レベル
代の変遷とともにスパイラル状に回っているわけだが、
可能であり、基本的には「利用」するものである。一般論
2017
RF ID読み取りチェックアウトの進展
モバイル 決済の進展
クラウド型スマートデバイスPOSの確立
市場ニーズ
その他脳疾患関連
ICTと医療
クラウドという言葉は最近の言葉だが、この「所有vs.
市場ニーズ
2016
電子マネーなど多種多様な決済方法の進展
市場レベル
いで、
「所有」と「利用」の間でトレードオフが存在し、時
市場レベル
に分けられる(図13)
。処理装置やストレージなどのハー
2015
全体潮流
認知症予防
ICTと小売・マーケティング
「脳の可塑性」研究の進展
回復
認知症関連(高齢者)
POS専用機からスマートデバイスへの代替の進展
ICTと医療
全体潮流
統合失調症、
うつ、ADHDなどの各疾患 の研究・治験の進展
対価を払い利用する。
∼2014
3
認知症および予備軍:
(世界)
1億人
(日本)
900万人
世界的な高齢化の進展
(筆者が作成)
グの需要も高まっている。基本的にはコストとの兼ね合
ション・ソフトなどのコンピュータ資源を、ユーザーが
ICTと自動車
3-2. 医療ロボット
【市場トレンド】世界的な医療従事者不足を補う手
段として、
「手術ロボット」や「介護ロボット」の利用拡
大が期待される
■ 次世代 POS
■ 脳関連ビジネス
携帯電話・
スマートフォン
提唱したものとされ、大きくSaaS、PaaS、IaaSの3種類
ドウエア機器、アプリケーションの実行環境、アプリケー
6-2. 仮想通貨
【市場トレンド】
インターネットの中で生成・蓄積・交換
される「ビットコイン」に代表される仮想通貨の流通
が、
今後一層盛んになる
第1章
(platform as a service)
ディスク ● 通信回線・ネットワーク、
など
ノートPC
ICT技術の進展により金融サービスの様々な側面に
変化が生じる。
例えば仮想通貨、
クラウドファンディング
である。
これまで金融機関を支えてきた既存の金融シ
ステムは再構築の時期を迎えており、
徐々に新しいシス
テムに置き換わっていく。
8-3. 生涯学習
【市場トレンド】労働人口の減少やグローバル化に伴
う人材の再教育という環境的要因としてのニーズが
高まる
3-1. センシング・ネットワーク
【市場トレンド】多様なセンサ・デバイスからの情報に
基づくセンシング・ネットワークの拡大が進む
IaaS
● コンピュータ
・ハードウエア
(CPU、
メモリなど)
●
5-5. モバイル決済
【市場トレンド】中小零細な販売事業者でも、
モバイ
ル機器を利用した安価・簡便・ハイセキュアなクレジッ
ト決済が実現される
8-2. オンライン大学
【市場トレンド】
グローバル化などにより大学への社会
ニーズが変化し、
入学者が多様化する 『テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
ICT融合新産業編』
のサマリー
ICTと社会インフラ
5-4. オムニチャネル・マーケティング
【市場トレンド】
ネットと店舗の融合を図り、
O2Oとして
顧客のスマートフォンに適切な案内を実施し、
ネットか
らの送客を実現する
6-1. 次世代金融システム
【市場トレンド】
日本国内の少子高齢化、
企業の海
外進出に伴い金融機関も海外への進出を積極化
する 総論:ICTの進化とポストスマホ
第4章
ICTと金融
8-1. フューチャースクール
【市場トレンド】ICTを利用し主体性を重視した教育
形態で、
一斉学習、
個別学習、
協働学習のいずれも
が活性化
『テクノロジー・ロードマップ 2015-2024
ICT融合新産業編』
の考え方と活用法
3-4. 脳関連ビジネス
【市場トレンド】高齢化は世界的な傾向であり、
認知
症対策は世界的な課題になりつつある
(G8認知症
サミット)
第6章
社会の急激な変化に伴い、
教育の置かれた状況は
大きく変わりつつある。
ICTを活用し、
グローバルでオー
プンな大学、
学び続けられる環境、
学校運営の効率
化や戦略化が求められる。
個人の日常データを有効利用した「個別化」医療へ
進むと同時に、
ICTを活用した「予防」および「健康
な生活の維持」へと利用拡大が進む。
また、
脳の健康
も重要なテーマになる。
3-3. 医療データ共有
【市場トレンド】電子カルテの普及や病院内ICTシス
テムの利用が進み、
個人の医療情報を複数の病院
間で共有する動きが進展する
第8章
ICTと教育
序章
ICTと医療
第5章
第7章
第3章
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
165
124
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
125
98
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
テクノロジー・ロードマップ 2015-2024[ICT融合新産業編]
99
32
年後を垣間見ることはできる
今 後 起きる世 界の変 化はビジネスにチャンスとリスクをもたらす 。
英エコノミストのシンクタンクは
年の世 界を探る試みをしている。
将 来を見 通 すフレームワークは各 国の人口動 勢や状 況の分 析を通じて整えられる。
重 要なトレンドが主 要 産 業に与える影 響 も分かる。
世 界の変 化をとらえることで、中 長 期 戦 略が策 定できる。
︶/マネージングディレクター
っている。我々が経験したことのな
こっており、しかもその動きは速ま
今、世界にはさまざまな変化が起
るかを理解でき、その中で自社のビ
していく世界が現状とどれほど異な
ワークを使えば、今後の戦略を実行
ワークが必要になる。そのフレーム
る。調べたい項目について複数の国
で実施するベンチマーキングであ
一つは国・州・都市といったレベル
に偏りなく、世界のさまざまな場所
米までをカバーしている。地域や国
び、アフリカ、アジア、中東から欧
く新興国も分析できるように国を選
めてきた。我々は先進国だけではな
垣間見ようとするプロジェクトを進
い変化が生まれ、企業にとって、こ
や都市を数字で相対的に比較するこ
における未来の姿を描くためであ
とが可能になる。将来のビジネスチ
ャンスがどこで、いつごろ出てくる
る。その上で今後
ジネスをどう適応させていくか、議
エコノミスト インテリジェンス
のか、予測する際にはこうした定量
ストグループのシンクタンクで、専
・2050年、
グローバルレベルでエネルギーはどうなっているか。
・新たな資源の発見のインパクトは。
・テクノロジーによるインパクトは。
気候変動
Climate change
・気候変動は世界の国々に何をもたらすか。
将来の食料を維持する
Feeding the future
・2050年、
グローバルレベルの食料事情はどうなるか。
・どのように十分な食料を確保できるのか。
未来の戦争
The future conflict and war
・2050年、
紛争と戦争、
安全保障はどうなるのか。
・ロボットや無人戦闘機の発展はどうなるか。
・サイバー空間におけるセキュリティ問題はどうなるか。
世界を変える科学と技術
What is next for science and technology
・どのようなブレークスルーがどの分野で起こるのか。
・それらがもたらすインパクトは何か。
世界の各国を調査し
比較分析
年の世の中を
数年間にわたっ
︶は そ う し た フ
レームワークを企業や団体に提供
ユ ニ ッ ト︵
てビジネス環境に変化をもたらす重
論を深めていける。
新市場の開拓、さらには新産業の創
出が期待できる。実にエキサイティ
ングだ。
こうした機会をとらえるためには
略のまま、新しい世の中を乗り切る
門分野を持つアナリストを抱えてお
エネルギーの未来
Energy revolutions
ている。
は 経 済 誌﹃
し て き た。
ナリストによる政治や経済のリスク
The
﹄を 発 行 す る エ コ ノ ミ
評価といった定性分析も組み合わせ
Economist
ことはできない。戦略を見直す必要
り、世界のほぼすべての国について、
・2050年の中間層はどこにいるのか。
・彼らが求めるものは何か。
・彼らがグローバル経済にもたらすものは何か。
要なトレンドを見つけ出し、そのイ
ン パ ク ト の 予 測 を 試 み て い る︵ 表
︶
。いくつかの例を挙げてみよう。
ご存じのように世界の人口動態は
今後大きく変わり、日本を先頭に高
齢化が進んでいく。同時に若い人口
いく。ここでも新しいビジネスの機
世界中に新たな巨大都市が誕生して
いる。この動きは今後さらに広がり
の人口の半数以上が都市で暮らして
の進展も注目に値する。すでに世界
とを見落としてはならない。都市化
・多くのリテールバンキ ングと商業
行われている試みはほぼ消滅する。
はなくなり、来店を促すために現在
・小売店舗を訪れる理由は買い物で
去のものになってしまう。
・自動車の既存ブランドの多くは過
をいくつか挙げてみよう。
を持つ国が新市場として出現するこ
会が生じる。新興国において都市に
銀行業務が従来の支店とシステム以
は
住む人々の収入は非常に速いペース
外の場所で行われる。
重要なトレンドと主要産業へのイ
で増え続けており、巨大な中間層が
生まれつつある。企業にとり、新た
分析のためのフレームワークにな
ンパクトをまとめたものが、予測と
一方、チャンスだけではなく新た
り、 企 業 や 団 体 は そ れ ら を 通 し て
な顧客層が出現する。
に直面するチャレンジやリスクもあ
年の世の中はどのように変
れを検討するにあたって気候、
食糧、
国でビジネスを広げていくのか、そ
パクトを与える。世界のどの地域や
のか、戦略を検討していける。
い、どのようなビジネスを展開する
いつ、どこで、どのような需要を狙
化しているかを見通した上で、
今後、
る。気候変動は世の中に大きなイン
水の問題を避けては通れない。科学
これから 数年、世界は大きく変
わる。変化を把握できるフレームワ
や技術の進歩はイノベーションを促
進し、これらの問題の解決手段を与
団体に貢献していきたい。
ついて議論を深めようとする企業や
ークを提供し、長期の戦略と展望に
トにおいて我々は、こうしたトレン
ドが自動車・輸送機器、小売、ライ
PROFILE
年を垣間見るプロジェク
えるかもしれない。
30
政治、経済、リスクの予測と分析が
未来の新興国・中間層
Rise of middle class
30
『 The Economist 』
を発行す
るエコノミストグループのシンク
タンク、EIUの責任者。グロ
ーバル予測部門やカントリーリ
スク部門で20年あまり、各種
の予測や分析を手がけ、報告
書を発表してきた。
フサイエンス、エネルギー、金融、
情報通信、農業といった主要産業の
それぞれにどうインパクトを与える
のか、事業、政治、社会、環境にか
年の様子
かわる要因を織り交ぜて予測し分析
し た。 垣 間 見 た
2
0
5
0
新たな長期戦略を策定するには、
・2050年までに誕生する巨大都市はどこか。
・都市化がビジネスに与えるインパクトは何か。
2
0
5
0
がない企業は 社としてない。
都市化する世界
Urbanization
できる体制を整えている。
・2050年における人口大国と人口小国はどこか。
・高齢化が進んでいる国と進んでいない国はどこか。
・それらが意味するものは何か。
1
2
0
5
0
E
I
U
E
I
U
人口と高齢化
Demographics and destiny
E
I
U
2
0
5
0
新たな戦略が求められる。従来の戦
モデルによる予測や分析に加え、ア
れまでにないビジネスチャンスをも
ロビン ビュー エコノミスト インテリジェンス ユニット︵
が採用している分析手法の
C
E
O
たらす。新たな製品の開発と供給、
E
I
U
E
I
U
2
0
5
0
・グローバルレベルで政治や経済の中心はどうシフトしていくのか。
・それらのパワーシフトは世界に何をもたらすか。
起こり得る変化を把握するフレーム
表1 2050 年まで続く世界の重要トレンド
1
グローバルパワーシフト
The global power shift
34
35
30
グローバル・メガトレンド 2015 - 2050
『 グロー バル・メ ガ トレン ド 2 0 1 5
続けているシンクタンク
2050 』は、全 世 界 的に高い評 価を受け
−
t
s
i
m
o
n
o
c
E
e
h
T
t
i
n
U
e
c
n
e
g
i
l
l
e
t
n
I
( EIU)と日経 B P
社の共 同プロジェクトで発 刊する長 期 世 界
予 測レポートです。
人口、都 市 化 、新 興 国 、
エネルギー問 題 、戦
争など2050年までの社 会 、経 済 、産 業
に大 きな 影 響 を 与 える つのメガトレンド
地域
7
年までに
カ国の2050年 までの動 向を詳 細
に予 測します。
と
の動 向 を 押さえておくべき 世 界の
会を予 測 分 析するとともに、
日本 企 業がそ
と 各 産 業 分 野が直 面 する 課 題や 事 業 機
9
2015年3月26日発行
◯
レポート
(A4判、約600ページ、特装本)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 800,000円+税
◯
発行:日経BP社
世 界はどう 変 化 する ?
ビジネスへの影 響は ?
36
37
40
2
0
5
0
◯
[長期世界予測]グローバル・メガトレンド 2 015 - 2 0 50
目次
5.3 欧州・ロシア
イギリス
フランス
ドイツ
スペイン
イタリア
ロシア
ポーランド
5.4 北東アジア
中国
日本
韓国
台湾
香港
5.5 南・東南アジア
インド
パキスタン
インドネシア
マレーシア
ベトナム
タイ
シンガポール
ミャンマー
フィリピン
オーストラリア
5.6 アフリカ
(サハラ以南)
南アフリカ
ナイジェリア
エチオピア
ケニア
5.7 中東・北アフリカ
サウジアラビア
トルコ
イラン
エジプト
アルジェリア
ケアの利用
医療提供
予防的ケア
2050年のすがた
4.5 エネルギー
概要
石油は枯渇するのか
原子力
シェール革命
再生可能エネルギー
2050年のすがた
4.6 金融サービス
概要
銀行業務
地理的な展望と傾向
ビジネスモデルの圧力
2050年の銀行業務
資産管理
地理的な展望と傾向
ビジネスモデルの圧力
2050年の資産管理
保険
地理的な展望と傾向
ビジネスモデルの圧力
2050年の保険
金融市場と金融商品
地理的な展望と傾向
ビジネスモデルの圧力
2050年の金融市場
4.7 ITと電気通信
概要
コンピューター
ロボティクス
人工知能
モノのインターネット
イノベーションの新しいバランス
5つの「挑発的な可能性」
2050年のすがた
著者(代表)
第5章
The Economist
Intelligence Unit(EIU)
Simon Baptist
EIU チーフエコノミスト
Chris Clague
EIUジャパン シニアアナリスト
Fung Siu
EIUアジアリージョナルエディター
Pat Thaker
EIUアフリカ 統括ディレクター
都市人口の予測(総人口比)
日本
インドネシア
韓国
ナイジェリア
サウジアラビア
エジプト
南アフリカ
インド
中国
ベトナム
カントリーアウトルック
2015-2050
5.1 北米
米国
カナダ
メキシコ
5.2 南米
ブラジル
アルゼンチン
ペルー
チリ
コロンビア
ベネズエラ
高齢者扶養率(労働年齢人口に対する65歳以上の割合)予測
パキスタン
米国
(%)
80
中国
ドイツ
日本
(百万ヘクタール)
200
先進国
第4章
産業トレンド 2015-2050
4.1 農業
概要
技術と農業
農業の資本集約化
途上国
遺伝子組み換え作物生産国27か国
中国
インド
1.8
1.5
140
50
100000
120
40
100
80000
0.9
40
30
80
60000
0.6
20
20
60
40000
0.3
10
40
20000
60
0
2000 2005 2010
2015 2020 2025
2030 2035 2040
2045 2050
(出典:UN, department of Economic and Social Affairs, population division)
0
20
1950
1970
1990
2000
2005
2010
2015
2020
2030
2050
(出典:United Nations Population Division)
世界の都市化は前例のないペースと規模で続 日本は世界一の長寿国であり、
2050 年には高齢
き、
アジア、
アフリカにも大きな波が押し寄せる。 者扶養率が現在の40%から70%にまで増える。
医
都市化の加速は世界の成長の原動力になる。 療費の増大が大きな課題となる。
0
0
1996
1998
2000
2002
2004
2006
2008
2010
2012
(出典:Clive James, 2013)
世界的な食料不足の中、
遺伝子組み換
え作物(GMO)
が社会的に受容され、
さ
らに進歩する。
米国
2000
2005
2010
2015
2020
2025
2030
(出典:EIU)
経済力はアジアにシフトする。
インドが中国主導の
経済圏形成に抵抗するなど、
世界秩序は波乱に
満ちたものになる。
2.7
地域トレンド 2015-2050
3.1 北米
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域ごとの国内政治
民主主義のレベル
将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.2 南米
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因/その他
政治の見通し
地域ごとの国内政治
民主主義のレベル
2.8
2.9
2009年
2020年
2040
2050
(出典:IMF; SIPRI; エコノミスト誌)
0
中国のGDP予測
一人あたりGDP
一人あたり民間最終消費支出
実質GDP成長率 %
GDP
(名目、10億米ドル)
3
欧州
中南部米
アジア太平洋
サハラ以南の
アフリカ
中東と
北アフリカ
(出典:Homi Kharas, "The Emerging Middle Class in Developing Countries," OECD Development Center)
米国は防衛費で世界をリードしているが、
2040年には中国 2009年に中間層による消費比率が23%に過
が世界最大の軍事大国となる。
中国は、
日本、
ベトナム、
フィ ぎなかったアジアは、2030年には59%にまで
リピンの係争水域で領土拡大を進める可能性がある。
上昇する。
0
1960
2019-2030
2031-2040
2041-2050
11,614.3
36,015.9
77,672.4
151,415.1
4,690.1
16,238.9
39,512.7
7.1
4.2
2.9
2.4
16,012.9
50,118.9
107,854.3
203,393.3
1970
1980
1990
2000
2010
(出典:World Bank Data)
2012年、
出生率世界平均は2.5人にまで落ち込
んだ。
新興国の女性の社会進出が進み、
将来
は2.0以下にまで落ち込む。
82,618.2
(出典:EIU)
2019-2030
2031-2040
一人あたりGDP
41,084.7
75,989.9
126,682.1
198,717.8
一人あたり民間最終消費支出
24164.89
46223.85
79185.62
126668.87
1.3
1.4
1.2
1.0
5,165.62
9,166.29
14,507.25
21,526.90
2011-2018
1
北米
2011-2018
日本のGDP予測
2
10
2030
2.1 グローバルパワーシフト
序論
パワーシフト
政府主導型経済の到来
グローバルガバナンス
長期シナリオ
2050年を見据えて
2.2 人口と高齢化
これまでの経緯
高齢化が進む先進国
若さあふれる新興国
高齢化する中国
中国を追い越すインド
アフリカの人口増加
労働市場はアフリカへ
一歩先を行く日本の超高齢化
医療費支出の増大
2050年を見据えて
2.3 都市化する世界
これまでの経緯
主要な傾向
都市化は終わらない
メガシティー
現在の状況
中国の都市化は継続
動き出すアフリカ
その中間にいるインド
中期的な見通し
都市化の利点
都市化の代償
2050年を見据えて
都市化への新たな
アプローチ
2.4 未来の新興国・中間層
序論
中間層の定義
中間層と経済発展
トラップ(中所得国の罠)
の回避
中間層と政治的変化
格差の拡大
2050年を見据えて
2.5 エネルギーの未来
序論
現在の状況
経済環境の変化とともに
変わる方針
4
20
2020
第2章
グローバルトレンド 2015-2050
5
30
2010
第1章
エグゼクティブサマリー
(人)
6
2030年
50
40
2000
中・長期的に見た楽観的シナリオ
中間層と政治的変化
「自然」エネルギーに関する
悲観的シナリオ
2050年を見据えて
気候変動
序論
地球の温暖化
温暖化の原因
政策の変化
悲観的シナリオ
楽観主義の理由
2050年を見据えて
将来の食料を維持する
これまでの経緯
主要な傾向
食生活の変化
気候の変動
価格の高騰
耕作地と収穫高
現在の状況
新たな供給国はどこか
農地問題
中期的な見通し
遺伝子組み換え作物
価格の上昇と
安定性の向上
2050年を見据えて
食生活はどうなるか
食料の供給方法
未来の戦争
これまでの経緯
主要な傾向
大国の台頭と没落
科学技術の進歩
大量破壊兵器の拡散
従来にない紛争
現在の状況
上昇する防衛費
急速に進歩する
テクノロジー
中期的な見通し
テクノロジーと安全保障
テクノロジーと戦略
サイバーセキュリティと戦争
長期的な見通し
多極化する世界
宇宙の兵器化
2050年を見据えて
覇権主義的安定性の欠如
小国家とテロリスト集団
外交と軍事戦略
世界を変える科学と技術
出生率の推移(世界平均)
中間層による消費の地域別比率予測
(%)
60
中国
1.2
0
1999
2.6
第3章
米国と中国の軍事費予測
米国
120000
60
これまでの経緯
主要な傾向
情報社会
デジタルデバイド
破壊的なイノベーション
現在の状況
ムーアの法則
グローバルな接続性
新興テクノロジー
中・長期的な見通し
計算のパワーとスピード
2050年を見据えて
グローバル・サプライチェーン
地球から遠く離れた宇宙旅行
医学的進歩と
ホームホスピタル
(1兆ドル)
(10億米ドル)
140000
180
将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.3 欧州・ロシア
経済の見通し
成長
デレバレッジ
欧州の政策対応
リバランス
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域ごとの国内政治
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.4 北東アジア
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域ごとの国内政治
民主主義のレベル
将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.5 東南アジア
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
160
80
39
総面積
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域ごとの国内政治
将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.6 アフリカ
(サハラ以南)
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域ごとの国内政治
民主主義のレベルと将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
3.7 中東
経済の見通し
成長
収入と支出
基幹産業
貿易
投資
社会の見通し
人口統計
移民
宗教的/文化的要因
政治の見通し
地域の政治
民主主義のレベルと将来性
ビジネス環境
域内関係
対外関係
この地域の2050年
経済力の東へのシフト(PPPでの名目GDP)
遺伝子組み換え作物の世界の作付面積
インド
70
(%)
100
ロボティクスと生産プロセス
ほとんどの収穫が自動化へ
ビッグデータが標準になる
農業技術と未来の課題
科学の進歩
遺伝子組み換えの役割
遺伝子組み換えで
進化するコメ
水不足
農業政策と食料安全保障
2050年のすがた
4.2 運輸交通
概要
自動車
航空機
鉄道
産業成長因子
成長とその課題
自動車産業の
新興市場へのシフト
石油と電気自動車
安全性の問題
楽観的な予想
航空輸送
ビジネスモデルの改善
旅客輸送量
航空旅行における
テクノロジー
鉄道輸送
2050年のすがた
4.3 消費財と小売業
概要
変わりゆく世界の消費者動向
新興国市場
ミレニアル世代 vs 熟年世代
短縮するイノベーションサイクル
デバイス
カスタマイズ
未来のソリューション
小売販路
ミレニアル世代に与えられた力
プライバシーの消滅
品物とサービスの境目
2050年のすがた
4.4 生命科学
概要
医療費
非感染性疾患
感染性疾患
新技術と治療
治療法の進歩
オーダーメイド医療
医療記録の共有
より高い効率性を求めて
実質GDP成長率 %
GDP
(名目、10億米ドル)
2041-2050
(出典:EIU)
2050年までに、
日本の名目GDPは、
中
国のわずか10分の1となり、
その他複
数の新興国に追い越されている。
38
アジアの未来年表(ASEAN編、
インド編、共通となっています)
◯
本体価格 200,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データと未来年表を収録)
◯
アジアの未来年表(ASEAN編、
インド編、共通となっています)
◯
本体価格 200,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
とインド
CD - ROM(本体に掲載された図表データと未来年表を収録)
◯
年後の
けん引 することは間 違いありません。
『アジ
アの未 来 2014 2025 ASEAN
編』
『アジアの未 来 2014 2025 イ
口動 態 、産 業 別の成 長 、産 業 政 策の実 現
性 、政 治の安 定 度 、
インフラ整 備 状 況など
を予 測 分 析します。
◯
「 生 産 と 消 費 」の姿は?
人 当た
経 済 共 同 体の実 現に向け 、成 長が加 速 す
るA S E A N。2025年には
億 人に増
位になるでしょう。
億 人 となり中 国 とほぼ肩を並べ世 界
位に、G D Pは世 界
1
加 します 。インドは 、2 0 2 5 年の人 口が
になると 見 込 まれ 、人 口も 約
り G D Pが倍 増 し 、6 0 0 0 米 ドル近 く
1
7
この つの巨 大 市 場が世 界 経 済の成 長を
3
ンド編 』は 、2 0 2 5 年 までのG D P 、人
−
2013年12月27日発行 ◯ レポート
(A4判、168ページ、バインダー形式)
◯
2
40
41
−
2013年12月27日発行 ◯ レポート
(A4判、405ページ、バインダー形式)
◯
10 A
S
E
A
N
14
アジアの未 来 2014 - 2025 ASEAN 編
アジアの未 来 2014 - 2025 インド編
直接投資の2017年展望
交通インフラ
直接投資の2025年展望
道路・橋インフラ
対インド投資
鉄道インフラ
5-3. 事業リスク
航空会社の状況
企業景況の推移
空港インフラ
土地の取得問題
港インフラ
労働市場の問題
エネルギーインフラ
汚職・透明性の問題
ガスインフラ
5-4. 事業容易性の評価
3-4. 流通インフラ
Doing Business指標
小売市場の発展
スタートアップ
食料雑貨小売りの市場規模と構成
全体動向
第9章
カンボジア
2-1. 経済発展の基本指標
9-1. 人口動態
人口分布と密度
カンボジアの概況
主要国との比較
人口成長の見通し
人口ボーナスを享受
労働人口のウエイ
ト変化
若さを失わないインド
9-2. 経済成長
貧困撲滅へ貢献
実質GDPの成長率
2-2. 経済持続性の土台
GDP構成要素の推移
現状の政治体制
本予測には実質GDPを使用
州政府が経済を牽引
1人当たりGDPと消費市場
政治体制の未来像
9-3. 経済状況
中央政府との役割分担
輸出入の上位相手国
インド財政の現状
失業率と物価指数
インド財政の課題
EPA、
租税条約、
投資協定
インフォーマルエコノミー
9-4. 政治状況
2-3. 外的要因に対する脆弱性
歴代首相と主な政策
4-1. 自動車産業
貿易から見るインドの姿
政権の安定度・見通し
自動車産業(現在)
石油と金が輸入の中心
宗教と民族問題
Doing Business環境の改善
自動車に代わる手段がない
外的要因に対する脆弱性
対外戦略のまとめ
自動車産業(現在〜2017年)
2-4. 成長持続のエンジン
9-5. 産業振興策
第6章
自動車産業(2017〜2025年)
GDPの推移
マスタープランの概要
インド市場の特徴
1991年の自由化
実施に当たっての課題
インド市場の注意点
中国に次ぐFDI流入
9-6. インフラ動向
6-1. 外国投資規制
4-2. 食品・飲料市場
今後のGDPの見通し
基本構想
外国投資規制の注意事項
加工食品・飲料市場の動き
GDP成長率の長期展望
電力インフラ
6-2. インドへの進出形態
加工食品市場の動き
2060年には米国を抜く
上下水道インフラ
進出時の検討事項
ソフトドリンク及びアルコール
統計データの信頼性
道路インフラ
駐在員事務所
4-3. 日用品市場
題は生産性の向上
鉄道インフラ
支店
美容・パーソナルケア用品
2-5. マクロ指標
港湾インフラ
プロジェクト事務所
ホームケア用品
GDPの成長要因分析
通信インフラ
インド現地法人
ティッシュ・衛生用品
ジニ係数で見たインド
持続的経済成長のリスク
独立資本とJV
4-4. 情報通信
インドの特殊性分析
9-7. 産業別動向
有限責任パートナーシップ
(LLP)
IT産業の隆盛
富は極端に偏在
天然資源
会社設立
IT産業の現状
ジニ係数の世界比較
農業・食品加工
会社設立後の手続きなど
IT市場の詳細
2-6. 輸出入の規制
縫製業
6-3. 資本
国内向けのIT産業
FDI政策の概要
観光業
資本
海外向けのIT産業
FTA/EPAの進捗状況
消費動向
建設許可
モダンリテールの市場規模
電力入手
インド小売市場の内訳
不動産登記
小売業の外資規制
信用情報
投資家保護
税金の支払い
海外取引
契約執行の容易さ
破綻処理
事業展開時の留意事項
第4章
市場予測
6-4. 税制
2025年の市場規模予測
2-7. 労働市場
9-8. 進出状況
インド税制の特徴
パッケージソフト市場
インドの労働法
各国の投資動向
法人形態別の税率など
IT産業の課題
配当と配当分配税
4-5. 医療・製薬
源泉徴収税(ロイヤリティなど)
医療市場(現在〜2017年)
租税の執行状況の概観
医療市場(2017〜2025年)
優遇税制
医療機関と制度
駐在員にかかわる納税手続きなど
医療保険
居住者と非居住者
4-6. 銀行・保険
間接税
銀行の現状と成長性
移転価格税制
大手の特徴と外銀の動き
保険の現状と成長性
著者(ASEAN編 代表)
山田聡
(やまだ・さとし)
新日本有限責任監査法人
新興国コンサルティング室
エグゼクティブディレクター
著者(インド編 代表)
中道健太郎
(なかみち・けんたろう)
デロイ
トトーマツ ファイナンシャル
アドバイザリー株式会社
パートナー
43
第2章
賃金と所得層
大型投資は件数増加
日系企業の進出
第3章
インフラ
急増する日系企業の進出
工業団地の整備状況
さらなる投資環境改善への期待
3-1. 社会インフラ
第12次計画に見る姿
民間資金を積極活用
計画に見る基本姿勢
民間頼みの危うさ
「インド編」
4-7. メデイア
遅延か、
中止か
各種メディアの普及予測
エネルギー需給のひっ迫
ディア別の普及率
道路への投資計画
ディア別の市場規模
道路の整備状況
サマリー
今後のメディア市場
NHAIのプロジェクト
1-1. インドの魅力
港湾の整備状況
進出の動機
エネルギーの整備状況
懸念事項
DMIC構想
1-2. 2025年の姿
日本政府がコミット
2025年のインドの姿
第5章
カントリーリスク
第1章
5-1. 政治リスク
日本の民間関与が活発化
政治の現状
水源の不足が今後見込まれる
2017年までの政治展望
かんがいの実態
都市化で人材を集約
2025年までの政治展望
学校教育の現状
民間の投資・採用の意欲
2025年以降のインドの姿
「人」
を
「財」へ転換
日印関係の経緯
医療・病院の現状
1-3. 包括富の考え方
インド外交の現状
工業用地・工業団地
包括富のフレームワーク
2017年までの外交展望
3-2. 通信インフラ
5カ年計画の政策骨子
2025年までの外交展望
通信・インターネットの現状
第12次5カ年計画
5-2. 金融リスク
携帯電話が普及の中心
DMICの進展に注目
金融の現状と2017年展望
3-3. 都市インフラ
Aadhar(国民背番号)
の狙い
金融の2025年展望
PPP重視で開発を推進
包括富の各国比較
アジアの未来 2 014 - 2 0 25 ASEAN編
アジアの未来 2 014 - 2 0 25 インド編
歴代大統領と主な政策
対外戦略のまとめ
7-5. 産業振興策
マスタープランの概要
実施に当たっての課題
目次
7-6. インフラ動向
電力インフラ
基幹都市インフラ
道路インフラ
鉄道インフラ
港湾インフラ
通信インフラ
持続的経済成長のリスク
7-7. 産業別動向
天然資源
農業・食品加工
自動車産業(2輪車)
自動車産業(4輪車)
エレクトロニクス産業
家電産業
小売・外食産業
不動産・都市開発
アウトソーシング産業
消費動向
7-8. 進出状況
海外からの投資動向
日系企業の進出
消費向けも活発化
第8章
ミャンマー
8-1. 人口動態
ミャンマーの概況
人口成長の見通し
労働人口のウエイ
ト変化
8-2. 経済成長
実質GDPの成長率
GDP構成要素の推移
本予測には実質GDPを使用
1人当たりGDPと消費市場
8-3. 経済状況
貿易収支の推移
輸出入の上位相手国
失業率と物価指数
EPA、
租税条約、
投資協定
8-4. 政治状況
歴代大統領と主な政策
政権の安定度・見通し
対外戦略のまとめ
宗教と民族問題
8-5. 産業振興策
マスタープランの概要
実施に当っての課題
8-6. インフラ動向
基本構想
電力インフラ
交通インフラ
道路・鉄道インフラ
港湾・空港インフラ
通信インフラ
持続的経済成長のリスク
8-7. 産業別動向
天然資源
農業・食品加工
製造業
観光産業
金融・保険業の見通し
消費動向
8-8. 進出状況
日系企業の進出
大型投資の事例
工業団地の整備状況
地元有力企業
6-2. 経済成長
エレクトロニクス産業
実質GDPの成長率
情報通信産業
GDP構成要素の推移
自動車産業
本予測には実質GDPを使用
不動産・都市開発
1人当たりGDPと消費市場
イスラム金融
6-3. 経済状況
4-8. 進出状況
貿易収支の推移
大型投資の事例
輸出入の上位相手国
日系企業の進出
失業率と物価指数
EPA、
租税条約、
投資協定
6-4. 政治状況
歴代大統領と主な政策
第5章
シンガポール
政権の安定度・見通し
5-1. 人口動態
宗教と民族問題
シンガポールの概況
対外戦略のまとめ
人口成長の見通し
日本・フィリピン関係
労働人口のウエイ
ト変化
6-5. 産業振興策
富裕層の状況
マスタープランの概要
5-2. 経済成長
教育政策
実質GDPの成長率
OFW(海外出稼ぎ労働者)
GDP構成要素の推移
実施にあたっての課題
本予測には実質GDPを使用
6-6. インフラ動向
1人当たりGDPと消費市場
基本構想
PPP方式を重視
開発計画に向けた課題
社会インフラの整備状況
電力インフラ
通信インフラ
投資計画と財源
持続的経済成長のリスク
6-7. 産業別動向
産業ロードマップ
エネルギー・鉱業
BPO産業
自動車産業
エレクトロニクス産業
小売市場
不動産・都市開発
各種ローン
消費動向
6-8. 進出状況
外資への優遇政策
大型投資の事例
日系企業の進出
工業団地
有力企業や財閥
第7章
ベトナム
5-3. 経済状況
貿易収支の推移
輸出入の上位相手国
失業率と物価指数
EPA、
租税条約、
投資協定
5-4. 政治状況
歴代首相と主な政策
政権の安定度・見通し
宗教と民族問題
対外戦略のまとめ
5-5. 産業振興策
マスタープランの概要
実施に当たっての課題
5-6. インフラ動向
都市インフラ
通信インフラ
持続的経済成長のリスク
5-7. 産業別動向
基本方針
エレクトロニクス産業
化学産業
バイオ・メディカル産業
金融業
インフラ・ハブ戦略
海運業
観光産業
観光産業
7-1. 人口動態
地域統括会社
ベトナムの概況
不動産・都市開発
人口成長の見通し
5-8. 進出状況
労働人口のウエイ
ト変化
日系企業の進出
富裕層の状況
大型投資の事例
7-2. 経済成長
工業団地の整備状況
実質GDPの成長率
マレーシアへの投資が加速
GDP構成要素の推移
本予測には実質GDPを使用
1人当たりGDPと消費市場
7-3. 経済状況
貿易収支の推移
輸出入の上位相手国
失業率と物価指数
第6章
フィリピン
「ASEAN 編」
3-5. 産業振興策
富裕層の状況
マスタープランの概要
2-2. 経済成長
実施に当たっての課題
実質GDPの成長率
3-6. インフラ動向
GDP構成要素の推移 基本構想
本予測には実質GDPを使用
ASEAN全体
第1章
「中所得国の罠」への危機感
1人当たりGDPと消費市場
1-1. 全体像
インフラ整備の財源
2-3. 経済状況
増加する人口
厳しい資金調達と求められる
財政改革
貿易収支の推移
生産年齢人口のウエイ
ト変化
輸出入の上位相手国
堅調に推移するGDP
電力インフラ
失業率と物価指数
ASEAN統合の影響は限定的
上下水道インフラ
EPA、
租税条約、
投資協定
製造業を牽引役に成長
交通インフラ
2-4. 政治状況
日本企業の産業集積
通信インフラ
歴代大統領と主な政策
1-2. 経済圏
流通インフラ
政権の安定度・見通し
出現する巨大経済圏
経済成長のリスク
宗教と民族問題
本予測には実質GDPを使用
3-7. 産業別動向
対外戦略のまとめ
農業・食品加工
2-5. 産業振興策
1人当たりのGDP向上で
消費が拡大
エネルギー開発
マスタープランの概要
都市化が進展
医療ホスピタリティ
実施に当っての課題
拡大するメガシティ
自動車産業の動向
2-6. インフラ動向
一体化するサプライチェーン
都市開発・不動産
基本構想
高度化するサプライチェーン
消費・住宅ローン
ジャカルタ周辺開発
各国の産業政策
スマートフォンとネットビジネス
電力インフラ
急展開する非製造業
日本の商品への関心度
上下水道インフラ
活発化する韓国企業
3-8. 進出状況
通信インフラ
中国企業の動向
直接投資の状況
流通インフラ
ASEAN統合への流れ
日系企業の進出状況
都市開発
インフラの一体化(物流)
工業団地の整備状況
投資計画と財源
インフラの一体化(電力)
持続的経済成長のリスクー
インフラ不足がボトルネックの
懸念
第4章
マレーシア
2-7. 産業別動向
農業・食品加工
厳しい各国の財政事情
エネルギー・鉱業
日本の成長期との相違点
4-1. 人口動態
自動車産業
躊躇する民間事業者
マレーシアの概況
消費動向
インフラ統合の進捗状況
人口成長の見通し
2-8. 進出状況
1-3. リスク
生産年齢人口のウエイ
ト変化
直接投資の状況
ASEANを巡る経済外交
富裕層の状況
日系企業の進出状況
4-2. 経済成長
工業団地の整備状況
実質GDPの成長率
GDP構成要素の推移
本予測には実質GDPを使用
1人当たりGDPと消費市場
RCEPとTPP
「米国」対「中国」の構図
輸出先の経済状況に依存
第3章
タイ
高まる中国のプレゼンス
ASEANが分裂する?
付きまとう政情不安
4-3. 経済状況
3-1. 人口動態
EUとの比較
貿易収支の推移
タイの概況
1-4. 統合後の姿
人口成長の見通し
各国の所得格差
失業率と物価指数
労働力人口のウエイ
ト変化
各国の教育格差
EPA、
租税条約、
投資協定
富裕層の状況
1人当たりGDPの違い
4-4. 政治状況
3-2. 経済成長
経済統合しても格差は残る
歴代首相と主な政策
実質GDP成長率
域内の移民問題
政権の安定度・見通し
GDP構成要素の推移
生産性向上が課題
宗教と民族問題
本予測には実質GDPを使用
タイの医療ハブ構想
対外戦略のまとめ
1人当たりGDPと消費市場
シンガポールの地域統括会社
4-5. 産業振興策
3-3. 経済状況
フィリピンのBPO
マスタープランの概要
貿易収支の推移
マレーシア発グローバル企業
実施に当っての課題
輸出入の上位相手国
4-6. インフラ動向
失業率と物価指数
基本構想
EPA、
租税条約、
投資協定
輸出入の上位相手国
第2章
インドネシア
6-1. 人口動態
社会インフラの整備状況
3-4. 政治状況
フィリピンの概況
投資計画と財源
歴代首相と主な政策
2-1. 人口動態
人口成長の見通し
持続的経済成長のリスク
政権の安定度・見通し
インドネシアの概況
EPA、
租税条約、
投資協定
労働人口のウエイ
ト変化
4-7. 産業別動向
宗教と民族問題
人口成長の見通し
7-4. 政治状況
富裕層の状況
エネルギー・鉱業
対外関係
労働人口のウエイ
ト変化
42
いつ、誰が、
どんなインフラを
欲 しがるのか?
インフラ産業 2 014 - 2 0 2 3
目次
序章
3-2. 環インド洋諸国
1. インド
1. はじめに
2. パキスタン
2. サマリー
3. バングラデシュ
4. トルコ
第1章
5. イラン
前提となる外部環境の変化
6. アフガニスタン
1-1. インフラ形成の前提条件
3-3. アフリカ諸国
1. 南アフリカ
1. インフラ形成の概況
2. ケニア
2. インフラ産業の構造
3. ナイジェリア
3. マクロ経済環境
4. エジプト
4. 天然資源の偏在
5. アルジェリア
5. 新興国の投資資本の流入
6. グローバル・バリューチェーン
3-4. 南米諸国
1. ブラジル
7. 都市化
2. メキシコ
8. 複合型都市開発
3. アルゼンチン
9. 環境配慮型社会
4. コロンビア
10. 気候変動
5. ペルー
1-2. インフラ形成の制約条件
1. 技術開発の進展
第4章
インフラ輸出国と国際機関の動向
2. 新興国の高度人材の増加
3. インフラ金融
4. PFI/PPP
4-1. インフラ輸出国の動向
4-2. 国際機関の動向
第2章
主要なインフラ産業の行方
著者(代表)
2-1. 電力・ガス産業
2-2. 水産業
時吉康範(ときよし・やすのり)
日本の成 長 戦 略を考えるに当たっては、
イン
フラ輸 出を抜きには語れません。しかし、中
国 、米 国 、韓 国の輸 出 状 況 と比 較して、
日
本のインフラ輸 出は規 模 、成 長 性の双 方に
おいて見 劣りしています。
『インフラ産 業 2 0 1 4 2 0 2 3 』
は、
な
かなか入 手できない新 興 国の政 策・ビジネ
ス環 境 などの情 報 を 基に、産 業 構 造の変
化 と 業 界 再 編 を 描 き ます 。
「 電 力・ガス産
業」
「水産業 」
「運輸交通産業」
「情報通
信産業」
「 静 脈 産 業 」に関 しては 、市 場 、
商品 、技 術のロードマップを示し、産 業ごとに
「プロダクト予 測 と 注 目 技 術 」、
「業界再
編の行 方 」、
「 企 業の動 向 」を予 測します。
45
−
株式会社日本総合研究所
総合研究部門 社会・産業デザイン事業部
グローバルマネジメントグループ
ディレクター 兼 プリンシパル
石油化学メーカーで新規顧客開拓、新規事業
の企 画・開 発 、海 外マーケティング・アライアンス
交渉などに従事後、株式会社日本総合研究所
入社。
グループディレクターとして、
インドを中心と
した環インド洋 諸 国・環ベンガル湾 諸 国に焦 点
を当て、
日本企業の事業化を促進するために、
日
本の制度輸出、事業案件発掘、2国間の相互
理解の運営などを支援。
プリンシパルとして、大手
BtoBメーカーの成長戦略策定と実行支援、特
にコーポレート部門の研究開発戦略、新規事業
開発戦略、技術経営人材育成などを支援。英
国国立ウェールズ大学経営大学院「技術経営
戦略」
「イノベーションマネジメント」講師。
2-3. 運輸交通産業
2-4. 情報通信産業
2-5. 静脈産業
第3章
新興国のインフラ政策と
インフラ整備ロードマップ
3-1. 中国+ASEAN諸国
1. 中国
2. タイ
3. マレーシア
4. フィリピン
5. ベトナム
6. インドネシア
7. カンボジア
8. ラオス
9 ミャンマー
インフラ産業 2 0 1 4 - 2023
◯
2013年12月27日発行
◯
レポート
(A4判、319ページ、上製本)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 300,000円+税
◯
発行:日経BP社
44
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 100,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
◯
2013年12月27日発行
◯
レポート
(A4判、213ページ、バインダー形式)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データを収録)
◯
本体価格 100,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
若者、
シニア、女 性 …
レポート
(A4判、242ページ、バインダー形式)
これから 5年の
2013年12月27日発行
◯
消 費 トレンドは?
◯
少 子 高 齢 化が進 行する日本は、今 後 、世 界
でも未体 験の社会変化に直面します。結婚
しない人や高齢者の一人暮らしが主流になる
シングル化 、現 在 進 行 形で進む若 者の草 食
化 、女 性の働き 方の変 化などによって生 活
者の価値観は大きく変容していきます。
『 消 費 トレンド 2 0 1 4 2 0 1 8 』は 、
年の消 費 トレン
「 世 界 や 日 本 のマクロ環 境 の 変 化 」をひ
もときながら 、
これから
ドを 予 測 し ま す 。
『 若 者 研 究 2 014
を考 察します。
することで、次 世 代の新しい消 費のうねり
南アジアの若 者の「 生の声 」を 調 査・分 析
2018 』は、
日本にとどまらず 中 国や東
−
46
47
−
5
消 費トレンド 2 014 - 2 018
若 者 研 究 2 014 - 2 018
若者研究 2 014 - 2 0 18
消費トレンド 2 014 - 2 0 18
目次
4-1. 東アジアの若者に見る消費の未来
1-3. 近づく世界の消費スタイル
4-2. 薄まる
「日本プレミアム」
1-4.「博報堂ブランドデザイン若者研究所」
とは
6-1. 総論
消費社会はどこに行くか
2-4-3. 地方にも広がる地元志向
7-2. 多様な働き方が変える社会
第3章
7-3. 変わるコミュニティーとのかかわり
日本における若者消費の未来
3-2-2. 「のに消費」
とプチ自慢
7-2. 東南アジアの若者像
3-2-3. 「買い替え」から
「買い足し」に
7-2-4. 近未来の東南アジアの若者像
3-3. 若者言葉辞典
太田恵理子(おおた・えりこ)
者も珍しくない。Facebookに投稿した写真に、その写
真とは全く関係ない人をタグ付けする活用法もある。タ
④ 画像を多用する
めだ。日本では写っている人をタグ付けすることが普通
新しい行動だと思いました。
だが、活用法については感覚の違いがあるようだ。
▪インドネシアの調査で出会った若い女性は、雑誌や新
聞を読んでいなかった。ファッション情報はもっぱらイ
ンターネットで入手している。Facebookで自分の店の
気に入ったらその写真に友人が自分をタグ付けする。そ
れで伝わってくる情報を参考にするのだと話していた。
▪一方で、あまりに多くの人とつながり過ぎたことで
5-3-1. カウントダウン消費
ばちょっとした気分転換ができる。
「ハレ未満、ケ以上」
のイベントとして成立するわけだ。
うした旅行を若者は望まない。しかし、伊豆半島くらい
▪「場所も行為も関係ない。仲間と一緒にいることが重
なら、年に何回か行っても大きな負担にはならず、
「 ケ」
要」という価値観の象徴的な例には、毎年7月に靖国神
ている。Twitterの利用は比較的後発であり、この点で
以上の気分が味わえる。
社で開催される「みたままつり」がある。1947(昭和22)
は日本のソーシャルメディア事情とは異なっている。
▪伊東園ホテルの特徴は料金だけではなくもう一つあ
年に始まり、毎年30万人の参拝者でにぎわうこの祭りは、
▪ 現 状 で は 、イ ン ド ネ シ ア で 主 流 の 携 帯 電 話 は
今、
中学生、高校生、大学生の若者が集う場になっている。
ま」の文字で埋まる(図3-2-7c)
。
▪祭りに集まる若者に何らかの思想的な考えがあるわ
がっているのだ。重要な点は、若者にとって場所はどこ
けではない。祭りに来ていても、靖国神社が何を祭って
授業のグルワ(グループワーキング)の
でもいいということだ。旅行に出掛けたからといって、
LINE グループなんだけど、
新しいことを体験したいわけではなく、普段と同じで構
それでしかお互いの連絡先を知らないから
わない。気の合ういつものメンバーと一体感を感じたい
授業の発表でつかうスライドとか
ヘの参加は、若者には同窓会的な位置付けになっている。
中学校や高校を卒業すると、仲間がバラバラになる。そ
「BlackBerry」である。アルファベット表記であるイン
ドネシア語にはQWERTY配列のキーボードの方が便利
8
Twitterの利用者も増えており、
マーケティングで活用する店舗も現れている。
で、メールやソーシャルメディアを利用しやすいことが
人気を呼んだ理由である。iPhoneなどよりも低価格で
あることも大きい。街中でモバイル端末を利用している
人の多数がBlackBerryを使用している。ただし、最近は
iPhoneやGALAXYのシェアも伸びており、BlackBerry
と併用している若者が増えている。
こで、仲間たちと年に1度集まる場所として、みたまま
□ 自動車への強い関心
図 3-2-7b
▪インドネシアはクルマ社会である。ただし、売れ筋は
スポーツタイプやセダンではなく、圧倒的にミニバンだ。
⑥ 誕生日にメッセージを送り合う
大家族が多いので3列シートのミニバンが使いやすいか
らである。最近は、少しずつSUVも増えている。クルマ
インドネシアはクルマ社会だ。
写真はショッピングモール内の販売店。
に関する若者の情報感度は著しく高い。クルマを持って
いない若者でも、クルマに関する情報がすらすらと出て
くる。
▪若者のクルマへの高い関心は、東南アジアの他の国に
【若者のコメント】
誕生日にみんなメッセージみたいな。
❶
は見られない特徴だろう。ベトナムやフィリピンでは、
❷
若者はクルマのことをほとんど知らない。これは男性だ
けではなく、インドネシアの女性にも当てはまる。女性
に好きなクルマを聞くと、複数の車種名が返ってくるほ
どである。女性の間では、デザイン性の高い車種が人気
のようだ。
出所:博報堂ブランドデザイン若者研究所
ショッピングモールにはクルマやオートバイで出掛ける。
慢性的な渋滞が社会問題になっている。
出所:博報堂ブランドデザイン若者研究所
35
若者研究 2014-2018
若者研究 2014-2018
❸
021-043若者2章_入校.indd 35
144
❹
2014/06/30 17:20
【東洋大学の散歩サークル活動】
【当日のスケジュール】
139-191若者8章_入校.indd 144
❶ 浅草駅に集合
10:00 浅草駅集合
12:30 浅草寺、宝蔵門
❷ ただひたすらしゃべりながら歩く
10:10 駒形堂
13:40 浅草神社
❸ 周りの景色はほとんど見ていない
10:30 浅草富士浅間神社
13:50 仲見世通り
❹ たまに止まって、意味のないことを話しだす
11:10 雷門
14:40 雷門集合 その後、浅草駅で解散
11:20 昼食(仲見世通りなどで)
出所:博報堂ブランドデザイン若者研究所
若者研究 2014-2018
13/12/12 14:33
2-3. 日本のマクロ環境
2-3-1. 人口減少と高齢化が進む日本
間の減少率は2%に拡大。2035年から2040年までの5年
間の減少率は4.3%になると見られている。2030年代に
なると年間の人口減少幅は100万人を超える見通しだ。
きたためだ。この傾向は今後一段と強まり、日本は長期
毎年、仙台のような政令都市一つ分の人口が消えていく
格好である。
にわたって人口が減り続ける。現在、約1億2700万人の
6-3. ライフコース別に見る消費スタイル
6-3-1. 専業主婦は勝ち組か
主婦、未就職の子供と同居
日本の総人口は、2060年には8700万人程度になる見通
▪都道府県別に見ると人口減少のペースにはばらつき
しだ(図2-3-1a)
。
がある。人口減少のペースが最も遅いのは沖縄県だ。若
▪国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、明治
者の比率が高いためで、2010年から2040年までの30年
初期の日本の人口は約3500万人だった。その後、1900年
間の人口減少率はわずか1.7%にとどまりそうだ。次い
に4400万人ほどだった人口は、1950年に8300万人と50
で遅いのは東京都で、同じ期間の減少率は6.5%である。
□ 専業主婦の平均像
をいくつかの視点で分析している。第1に「第4章 若者
の変化」などで紹介した「食ライフスタイル」
、第2に「第
5章 シニアの変化」で分析に用いた「時・金・健康」の
有無の切り口である。第3は家族類型で、
「未既婚」
「本人
の就業形態」
「同居家族の状況」
「配偶者の就業状況(リ
タイアかどうか)」などによって、28種類の家族類型を
抽出している。今回は、その中から以下の五つの家族類
る割合は、20代女性で46%、30代女性で61%、40代女性
①未婚社会人:未婚で本人はフルタイムで就業
▪家族類型は、ライフイベント(進学、就職、結婚、出産、
図 2-3-1a
(人)
1 億 4000 万
転職、退職など人生の主要な出来事)で選択した地位や
1 億 2000 万
フコースではない。特に、離職・復職という地位の変化
を反映していない。しかし、現在の日本では、いったん
④パート主婦:既婚で夫はフルタイム、本人はパートタ
フルタイムの仕事(正規雇用)から離職すると、再び正
イムやアルバイトで就業、未就職の子供と同居
規雇用となることが極めて難しく、パートタイムとして
8000 万
復職するか、専業主婦のままとどまるかの、いずれかを
図 6-3-1a
図 6-3-1b
0
未婚社会人
未婚フルタイム
DEWKS
専業主婦・子同居
50(代)
DINKS
パート主婦・子同居
その他
出所:キリン食生活文化研究所、
「食卓調査」
(2013年6月)
。
全国16~69歳の合計8013人
(人口割合でウェイトバック)
へのインターネット調査
24.8
47.2
1位
アニメ
2位
国内旅行
35.2
映画・
ドラマ
32.9
3位
音楽・歌
52.9
3位
ネットサーフィン 42.0
3位
ゲーム
29.9
4位
音楽・歌
30.8
4位
ネットサーフィン 40.1
4位
音楽・歌
39.2
4位
アニメ
29.3
読書
30.4
39.3
5位
車
26.5
38.8
6位
32.6
7位
国内旅行
31.4
8位
スマートフォン
31.0
9位
貯蓄
懸賞応募
24.0
8位
ゲーム
22.9
9位
アニメ
22.9
10位 家族との時間
22.6
5位
読書
6位
映画・
ドラマ
7位
スマートフォン
8位
勉強
9位
Twitter
31.8
読書
30.8
映画・
ドラマ
29.8
26.0
26.0
県は、ほかには青森県だけだが、高知県(29.8%)や岩手
1位
国内旅行
41.5
1位
国内旅行
39.9
2位
ネットサーフィン 38.8
2位
映画・
ドラマ
35.2
10位 カラオケ
映画・
ドラマ
6位
車
7位
貯蓄
8位
音楽・歌
9位
読書
28.8
28.3
28.2
27.9
27.0
10位 家族との時間
23.8
(%)
1位
国内旅行
54.4
2位
読書
32.2
映画・
ドラマ
36.4
3位
読書
29.3
3位
映画・
ドラマ
31.4
4位
車
33.2
4位
ネットサーフィン 29.0
4位
家族との時間
28.3
28.8
5位
29.0
5位
ウォーキング
28.5
6位
27.6
6位
海外旅行
27.6
7位
27.0
7位
お酒
23.2
8位
家族との時間
22.8
8位
車
22.7
9位
お酒
21.7
9位
音楽・歌
22.0
10位 海外旅行
20.4
10位 ネットサーフィン 24.5
(%)
順位 女性20代
(%)
6位
7位
音楽・歌
読書
懸賞応募
8位
家族との時間
9位
お酒
10位 グルメ
(%)
5位
順位 男性60代
3位
5位
順位 女性全体
4286 万人
ネットサーフィン 37.7
46.1
3位
25.1
4385 万人
(%)
順位 男性30代
ゲーム
2位
(%)
8674 万人
3
24.8 (%)
1位
53.3
順位 男性50代
順位 女性10代
車
懸賞応募
音楽・歌
27.0
26.6
25.3
24.8
24.8
(%)
順位 女性30代
1位
国内旅行
47.0
1位
音楽・歌
70.4
1位
ファッション
60.1
1位
家族との時間
46.7
2位
家族との時間
41.7
2位
ファッション
63.2
2位
スキンケア
50.1
2位
ファッション
45.7
3位
ファッション
39.5
3位
アニメ
53.4
3位
音楽・歌
49.1
3位
国内旅行
45.2
4位
映画・
ドラマ
37.9
4位
カラオケ
53.0
4位
ショッピング
49.0
4位
スキンケア
44.2
5位
スキンケア
36.9
5位
美容
47.4
5位
美容
48.3
5位
ショッピング
6位
読書
35.8
6位
ショッピング
45.5
6位
国内旅行
47.5
6位
料理
7位
音楽・歌
35.5
7位
メイク
45.5
7位
料理
45.2
7位
美容
8位
ショッピング
34.2
8位
ダイエット
45.1
8位
家族との時間
43.9
8位
ダイエット
9位
美容
33.8
9位
映画・
ドラマ
43.9
9位
ダイエット
40.2
9位
懸賞応募
10位 料理
33.0
10位 友人との時間
(年)
消費トレンド 2014-2018
31
42.5
39.3
39.2
37.0
35.4
35.2
10位 グルメ
43.5
ドラマ
10位 映画・
40.1
順位 女性40代
(%)
順位 女性50代
(%)
1位
国内旅行
42.3
1位
国内旅行
45.1
1位
国内旅行
58.1
2位
家族との時間
42.1
2位
映画・
ドラマ
41.6
2位
家族との時間
39.8
3位
スキンケア
40.5
3位
家族との時間
40.3
3位
読書
37.1
4位
映画・
ドラマ
40.3
4位
懸賞応募
34.1
4位
映画・
ドラマ
34.0
5位
ファッション
38.1
5位
読書
33.3
5位
ガーデニング
31.9
懸賞応募
31.7
6位
海外旅行
31.0
29.7
7位
懸賞応募
26.8
28.7
8位
音楽・歌
27.1
9位
グルメ
26.8
10位 ウォーキング
37.6
6位
スキンケア
美容
37.4
7位
ファッション
8位
読書
37.0
8位
音楽・歌
9位
ダイエット
34.1
9位
美容
33.7
10位 グルメ
7位
10位 音楽・歌
順位 女性60代
(%)
24.1
24.1
23.9
13/12/13 16:08
出所:キリン食生活文化研究所、
「食卓調査」
(2012年12月)
。
全国16~69歳の合計8490人を対象に実施したインターネット調査
0
20
300万円未満
500万∼800万円未満
40
60
80
100
(%)
消費トレンド 2014-2018
104
300万∼500万円未満
800万円以上
不明
出所:キリン食生活文化研究所、
「食卓調査」
(2013年6月)
。
全国16~69歳の合計8013人
(人口割合でウェイトバック)
へのインターネット調査
消費トレンド 2014-2018
187-225消費_6章入校.indd 197
26.5
59.5
6位
40
28.5
(%)
ゲーム
1 億 2806 万人
DEWKS
30
ネットサーフィン 29.8
順位 男性20代
アニメ
専業主婦
子供あり
20
ショッピング
10位 グルメ
2位
日本の人口の推移と予測
031-056消費_2章3入校.indd 31
0
ファッション
9位
32.1
1位
パート主婦
子供あり
20
懸賞応募
8位
33.1
39.3
DINKS
40
7位
33.1
国内旅行
出所:国立社会保障・人口問題研究所、
2010年までは
「人口統計資料集」
、
2020年以降は
「将来推計人口
(2012年1月推計)
(
」中位推計)
を基に筆者作成
60
6位
35.4
10位 ファッション
2000 万
80
43.1
(%)
28.9
3481 万人
女性全体
家族との時間
順位 男性10代
(%)
女性の家族類型別に見た世帯年収の割合
女性の家族類型別の構成比
読書
5位
順位 男性40代
4000 万
(%)
100
音楽・歌
4位
ネットサーフィン 34.5
7位
8320 万人
6000 万
映画・ドラマ
3位
り見込めないためである。下落率が30%を超える都道府
1億
⑤専業主婦:既婚で夫はフルタイムで就業、本人は専業
国内旅行
2位
2位
県(29. 5%)
、山形県(28. 5%)
、和歌山県(28. 2%)など
役割をある時点で切り取ったもので、厳密に言えばライ
③DEWKS:既婚で夫婦ともにフルタイムで就業、未就
職の子供と同居
(%)
1位
1位
6位
▪減少ペースが最も速いのは秋田県で、2040年の人口
死亡率が上がるのに加え、経済基盤が弱く社会増があま
6
で55%、50代女性で32%だった(図6-3-1a)
。
し
「最近の関心事」に対する年代別の回答
男女全体
5位
府県は、ほかには愛知県と神奈川県だけである。
は2010年に比べて35.6%も減る見通しだ。高齢化に伴い
含まず、未就職の子供を持つ女性に限っているため、
こ 2025年に1.33まで下がった後、ゆる
合計特殊出生率が、
れら五つの家族類型はおおむね30~40代をカバーする。
やかに1.35まで上昇すると仮定したものである)
。100年
2013年6月にキリン食生活文化研究所が実施した
「食卓
かけて3倍になった人口が、
これからの100年で再び3分
型に絞って、女性の生活意識や行動を見ていきたい。
②DINKS:既婚で夫婦ともにフルタイムで就業、子供な
は緩慢だ。30年間の減少幅が10%以内にとどまる都道
を分析する際には、
「親と同居か非同居か」
という視点で
く2110年までの50年間でさらに4000万人減少して約
も見ていく。②~⑤の既婚者の家族類型はリタイア層を
4290万人になる(この中位推計は、2011年に1.39だった
図 3-4-3e
順位 男性全体
就労のために移り住む社会増が多いため、人口の減り方
DEWKS(デュークス)は「double employed
with kids」
▪同研究所の中位推計による今後の人口推移は、
2060年
の略だ。
「未婚社会人」
(未婚の女性社会人)
と「DEWKS」
までの50年間で4000万人減って約8700万人になり、
続
調査」において、この五つの類型の合計が各年代に占め
の1に戻ってしまう。
2
東京都の人口自体は2015年以降、減り始めるが、就学や
年間でほぼ2倍に増えた。1967年には1億人を突破し、
ピー
▪DINKS
(ディンクス)
は
「double income
no kids」
の略、
クの2010年には1億2806万人を記録した。
▪キリン食生活文化研究所では、オリジナルの調査結果
63
13/12/12 11:31
▪人口減少のペースは徐々に加速する。2010 年から
2015年までの5年間の減少率は1.1%だが、その後の5年
□ 日本の人口推移
▪日本の人口は減り始めている。経済の成熟化に伴って
出生率が低下する一方、高齢化の影響で死亡率が増えて
女性の変化
提出する資料は LINE で共有してるとか
のである。それが渋谷であれば日常となるが、伊豆なら
若者っぽいかなぁ。
いる場所かを知らない若者も少なくない。みたままつり
3
東南アジアの国別消費トレンド
祭りの3日間は、若者のTwitterのタイムラインは「みた
ルを訪れても渋谷でやっていることをやっている。伊豆
なのに温泉に入ろうともせず、卓球やカラオケで盛り上
数が最大150人に限られるSNS「Path」の人気も高まっ
日本における若者消費の未来
の施設が充実していることだ。若者は結局、伊東園ホテ
「SNS疲れ」を感じる若者も増えている。このため、友達
3-2-3. 多様化する働き方
分野別に見た消費トレンドの変化
若者が「ハレ未満、ケ以上」を実感するポイントだ。高級
旅館に泊まることや、遠距離の旅行は「ハレ」であり、そ
045-068若者3章_入校.indd 63
49
友達の数を限定できるソーシャルメディア
「Path」
も人気だ
新作ファッションをプロモーションするケースもあり、
る。それは、無料で使える卓球台やカラオケルームなど
【若者のコメント】
Facebookだけではなく、
LINEを使う若者も増えている。
東京大学文学部社会心理学科卒業、
キリン
ビール、キリン・シーグラム( 当 時 )にてマーケ
ティングリサーチ・商 品 開 発・コミュニケーショ
ン戦 略などマーケティング全 般に携わる。2 0 0 7
年 9月、キリンホールディングスに新 設のキリン
食 生 活 文 化 研 究 所 所 長に就 任 、現 在に至る
( 2 0 1 3 年 1月よりキリン株 式 会 社 所 属 )。
キリン
食 生 活 文 化 研 究 所は、
「くらしを考える。
そして
創 造する。」をテーマとして、食 生 活を中心とし
た、様々なくらしの側 面について調 査・研 究を
行っている。
また、大学や他の企業、生活者と共
に、
うるおいのあるくらしの未 来を創 造するため
の活動を行っている。
http://www.kirinholdings.co.jp/csr/
food-life/
3-2-2. 高齢化、
国際化、
情報化による
消費の変化
消費を取り巻く社会の変化
ネットから店舗のメニュー画像をスクショ(スクリーンショット)して
相手に提案するっていうのは、スマホが普及してここ 1∼2 年の
⑤ 授業やグループでのファイル共有など実務的な側面も
1 9 7 7 年 東 京 生まれ。慶 応 義 塾 大 学 商 学 部 卒 業 後 、
博報堂入社。
ストラテジックプランニング局、博報堂生
活総合研究所、研究開発局を経て、現在、博報堂ブ
ランドデザイン若者研究所リーダー。多摩大学非常勤
講師。2003年JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。共
著書に
『 10代のぜんぶ』
(ポプラ社)、
『 中国新人類・八
○后が日本経済の救世主になる! 』
(洋泉社)、
『 情報
病』
( 角川書店)、
『これからの中国の話をしよう』
( 講談
社)、単著書に
『 近頃の若者はなぜダメなのか』
(光文
社)、
『さとり世代』
(角川書店)
などがある。
グ付けすることで、その人に「写真を見て」と伝えるた
2
日本の社会環境と若者の特徴
株式会社 博報堂
博報堂ブランドデザイン若者研究所 リーダー
5-2-3. アクティブシニアの特徴
5-3. アクティブシニア、
三つの消費トレンド
キリン株式会社
キリン食生活文化研究所 所長
【若者のコメント】
3-2-1. 経済の変化が影響する
消費マインド
5-2-2. アクティブシニアの登場
著者
3-2-7. 「どこに行くか」から
「誰といるか」へ
著者
原田曜平(はらだ・ようへい)
3-2 前提となる社会環境の変化
5-2-1. シニアの経済と健康
00
9-6. 流通・小売り
・サービス
3-1. 総論
5-2. シニアの生活環境とアクティブシニア
30
9-5. 食品・外食・嗜好品
7-2-3. 東南アジアを読み解く
「発展ステージ論」
3-2-6. 流行よりもノスタルジー
分野別に見た消費トレンドの変化
5-1. 総論
40
7-2-2. 韓流の台頭
3-2-5. 個人や世帯から
「地縁」へ
第3章
50
3-2-4. 母親との関係を重視
9-4. アニメ
・マンガ・音楽・メディア
2-3-8. ICTの進展が支える社会の変化
60
7-2-1. ソーシャルメディアがもたらす同質化
9-3. ファッション・化粧品
2-3-7. インフラの老朽化、
マンションの老朽化
シニア層の変化
3-2-1. 「低額大量消費」時代の幕開け
7-1. 東南アジアの社会環境と消費の未来
9-2. 自動車・バイク・モビリティ
2-3-6. 働き方の多様性
4-2-5. 若者のつながり欲求とひとり欲求
第 5章
3-2. 消費の未来、
七つの方向性
東南アジアの若者
2-3-5. 雇用のミスマッチ
4-2-4. 若者の関心事
4-2-6. 個の確立から共生へ
7-4. 消費から共創へ
3-1. スマートになる若者
第7章
4-2-3. 若者の情報行動の特徴
70
20
80
20
90
21
00
21
10
【東南アジア編】
2-3-4. 低成長が続く日本経済と
不安定な雇用環境
10
20
20
6-2. 台湾の消費トレンド
7-1. ICTの浸透が変える社会
4-2-2. SNS依存の若者
20
9-1. IT・エレクトロニクス
2-4-2. 地元密着の若者の事例
6-1. 韓国の消費トレンド
2-3-3. 社会保障費の負担にあえぐ日本
4-2-1. 恋愛離れする若者
第 7章
2-4-1. 遠くに出掛けない若者
韓国と台湾の消費トレンド
2-3-2. シングル化する日本
4-2. 若者の価値観と生活スタイル
20
業界別に見た消費トレンド
第6章
2-3-1. 人口減少と高齢化が進む日本
4-1. 総論
20
第9章
2-3-3. LINE、
若者会話集
2-4. 若者の地元密着志向
若者の変化
20
【業界別編】
6-4. 女性が働き続けられる社会へ
2-2-5. 都市化・高齢化する世界
2-3. 日本のマクロ環境
20
8-7-2. 若者像
2-3-2. つながり続ける若者たち
5-2-3. 地方都市の可能性
2-2-3. エネルギーの見通し
20
8-7-1. 消費トレンド
5-2-2. 階層別の消費トレンド
2-2-2. 世界経済の動向
第4章
30
8-7. ミャンマー
6-3-4. 新しい勝ち組候補、
親同居の「DEWKS」
2-3-1. ソーシャルメディアが形作る人間関係
2-2-1. 世界人口の推移
2-2-4. 食料の見通し
40
8-6-2. 若者像
2-3. 若者とソーシャルメディア
70
8-6-1. 消費トレンド
2-2. 景気低迷の日本しか知らない世代
6-3-3. DINKSは食のオピニオンリーダー
50
19
60
8-6. ベトナム
3-4-5. 高齢化と格差で変わるヘルスケア
19
8-5-2. 若者像
6-3-2. パラサイ
トシングルの消費と不安
19
8-5-1. 消費トレンド
5-2-1. 若者の消費トレンド
2-1. 日本の若者に見る消費の未来
80
19
90
8-4-2. 若者像
8-5. フィリピン
5-2. 中国の消費トレンドの行方
3-4-4. 増える学費負担、
制約を超える教育
19
5-1-4. 八〇后が社会のリーダーになるとき
6-3-1. 専業主婦は勝ち組か
19
8-3-2. 若者像
世界のマクロ環境
3-4-3. 教養や娯楽の多極化
6-3. ライフコース別に見る消費スタイル
20
5-1-3. 実感できない経済成長
総論
72
8-3-1. 消費トレンド
消費を取り巻く社会の変化
3-4-2. 生活の中に入り込む
情報通信環境
6-2-2. 女性のライフコースの現状
日本の社会環境と若者の特徴
5-1-2.「八〇后」
と
「九〇后」
3-4-1. 脱・クルマ離れとモビリティ
6-2-1. M字カーブは解消したか
第2章
第2章
3-4. クルマ・情報・教養娯楽・教育・ヘルスケア
80
5-1-1. チャイナリスクを超えて
未来を見るということ
3-3-5. 住生活のスマート化と課題
6-2. 女性の働き方とライフステージ
【日本編】
本レポートの位置付け
このレポートで見ていくこと
3-3-4. 住宅の変化と家族の変化
10
中国の社会環境と若者
8-2-2. 若者像
8-4-1. 消費トレンド
はじめに
3-3-3. 中古住宅への注目と、
堅調な住まい関連商品
女性の変化
第5章
5-1. 若者の価値観の変化
8-4. マレーシア
3-3-2. 新たな二極化が進む食生活
第6章
1-5. さとり
(ゆとり)世代が生きてきた時代
8-2-1. 消費トレンド
8-3. タイ
5-3-4. アクティブシニアの行方
20
8-2. インドネシア
1-2. 新しい「若者論」構築の意義
はじめに
18
8-1. 総論
1-1. はじめに
東アジアの若者
3-3-1. ファストファッションの定着と揺り戻し
90
19
00
東南アジアの国別消費トレンド
第4章
第1章
3-3. 衣・食・住
5-3-3. 関係(再)構築消費
18
第8章
5-3-2. 不安対応消費
19
7-3-3. 価値観は共通で抽出すべき
第1章
はじめに
18
7-3-2. 低価格と高付加価値の企業戦略
【東アジア編】
19
7-3-1. 日本の中流は東南アジアの
中流ではない
19
7-3. 東南アジアの消費トレンドの行方
目次
092-115消費_3章4_入校.indd 104
13/12/13 16:26
197
13/12/13 17:16
48
序章
第6章
設計技術・プロセス技術の進展
0-1. 半導体は未来を映す産業へ
6-1. 柔らかいハードウエアを実現する
半導体設計技術
第1章
6-3. 低消費電力・高速化技術
世界的なトレンドと
人間社会の要請
6-4. 実装面から見た3次元IC技術
1-1. 新興国の経済成長トレンド
6-2. 半導体の微細化・大口径化とプロセス技術
1-2 IT活用とクラウドの進展
第7章
1-3. 人間と社会生活
ラージ・エレクトロニクスの未来
第2章
7-1. 大面積エレクトロニクス
トレンドや社会に必要な
半導体エレクトロニクス
第8章
未来のビジネスモデルの模索
2-1. 電力システムのパワー・エレクトロニクス
2-2. 通信のナノエレクトロニクス
2-3. データセンター/クラウドのナノエレクトロニクス
2-4. 未来の社会基盤として求められるM2M
2-5. スマホやタブレットなどのモバイル端末
2-6. IoT
(internet of things)
2-7. 医療と治療のナノエレクトロニクス
8-1. グローバル化の動向
8-2. 売り切りからレンタルへ
著者
2-8. ヘルスケア・介護・ロボットとマイクロエレクトロニクス
2-9. カーエレクトロニクスを支える半導体
2-10. 固体照明とマイクロエレクトロニクス
津田建二(つだ・けんじ)
国際技術ジャーナリスト
技術アナリスト
第3章
半導体産業
ビジネスの現状と未来
3-1. 水平分業
3-2. エコシステムの構築
3-3. 半導体産業のグローバルなパートナーシップ
第4章
21世紀の電子システムと半導体
−
『 半 導 体 2 0 1 4 2 0 2 3 』は、
あらゆ
発行:日経BP社
る半 導 体ユーザーに向け、製 品 / 技 術トレ
本体価格 300,000円+税
◯
ンドを提 示します 。新 興 国の経 済 成 長 、
ク
CD - ROM(本体に掲載された図表データを一部をのぞき収録)
◯
ラウドの進 展 といったグローバル・トレンドと
◯
安 心・安 全・健 康 といった 社 会ニーズから 、
レポート
(A4判、294ページ、上製本)
変 革の根 源 となる「 半 導 体の未 来 像 」を
2013年12月17日発行
◯
描き出しました。
編集:日経BP半導体リサーチ
◯
本レポートは「 どのような半 導 体を将 来に
◯
向けて企 画したらよいだろうか」と悩む企
半 導 体 2 014 - 2 023
業に対 し 、事 業 戦 略や 経 営 戦 略の立 案に
5-6. MEMS技術
5-7. RF技術
ご活 用いただける内 容に留 意しました。世
5-1. 組み込みシステム向けの基本的な半導体
5-2. 不揮発性メモリとNANDフラッシュ・メモリ
5-3. パワー・マネジメント
5-4. アナログとミクスト
・シグナル
5-5. パワー・デバイスの未来
界 潮 流や人 間 社 会からの要 請 、
パラダイム
第5章
システムの進展に不可欠な
半導体の動向
シフトなどを 踏 まえた 上で、未 来 をイメー
4-1. 21世紀の電子システムの基本
4-2. 組み込みシステムのインパクト
4-3. システムに必要なセンサ、
アナログ、
パワー
ジできるように構 成しています。
英文・和文のフリー技術ジャーナリスト。30数年間、
半 導 体 産 業を取 材してきた経 験を生かし、
ブログ
(newsandchips.com)や分析記事で半導体産
業に様々な提案をしている。
セミコンポータル
(www.
semiconportal.com)編集長・コラムニストとしてマ
イナビニュースの連載「カーエレクトロニクスの進化
と未来」
も担当する。講演活動のほか、企業や学会
を中心に海外でも取材。海外の技術・産業ジャーナ
リストたちと幅広いネットワークを持ち、情報交換を常
に行う。東京工業大学理学部応用物理学科卒業
後、NEC入社、半導体デバイスの開発等に従事。
のち、
日経マグロウヒル(現・日経BP社)にて「日経
エレクトロニクス」の記者を経て、
「日経マイクロデバ
イス」、英文誌「Nikkei Electronics Asia」を創
刊。2002年10月リード・ビジネス・インフォメーションに
移り、
「Electronic Business Japan」、
「Design
News Japan」、
「Semiconductor International
日本版」を相次いで創刊、各初代編集長を歴任。
2004年代表取締役に就任。
2007年6月退社、
フリー
ランスの国際技術ジャーナリストとして独立。書籍『知
らなきゃヤバイ
! 半導体、
この成長産業を手放すな』、
『 欧 州ファブレス半 導 体 産 業の真 実 』
(ともに日刊
工業新聞社)、
『グリーン半導体技術の最新動向と
新ビジネス2011』
(インプレスR&D)
など。
51
半 導 体の未 来 を
目次
知 らずにITの
明 日は語れるか?
半導体 2 014 - 2 0 2 3
50
医 療・健 康と食 料・農 業は、
日本において次
の主 役を担 う 分 野です 。そして、
この分 野
に変 化をもたらすのは、
日本が得 意 として
きた「 先 端 技 術 」です。
ゲノムやバイオ技 術 、そしてエレクトロニクス
技 術や I C Tが、医 療や 農 業を現 在 とは
大きく異なる、新たな産 業へと生まれ変 わ
らせるはずです。
背 景 にあ るのは 、新 興 国 の 人 口 爆 発 と
経 済 成 長 。これらによって 、食 料や 医 療へ
のニーズは 急 拡 大 し 、同 時に多 様 化 する
でしょう 。こう し た 潮 流 が 、業 界 に 再 定
義 せ ざ る を 得 ないほ どの 変 化 を も た ら
しま す 。
『 未 来 予 測レポート 2 0 1 3
ト2013 2025 食 料・農 業 編 』は、
2025 医 療・健 康 編 』
『 未 来 予 測レポー
−
その変 革の本 質に迫り、
「 医 療・健 康 」
「食
料・農 業 」の未 来を予 測します。
技 術 革 新がもたらす
医 療・健 康 / 食 料・農 業の
新 たなビジネス像は?
◯
2013年7月31日発行 ◯ レポート
(A4判、301ページ、バインダー形式)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データと未来年表を収録)
◯
未来年表(医療・健康編、食料・農業編、共通となっています)
◯
本体価格 200,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
◯
2013年7月31日発行 ◯ レポート
(A4判、298ページ、バインダー形式)
◯
CD - ROM(本体に掲載された図表データと未来年表を収録)
◯
未来年表(医療・健康編、食料・農業編、共通となっています)
◯
本体価格 200,000円+税 ◯ 発行:日経BP社
52
53
−
未来予測レポート 2 0 1 3 - 2025 医療・健康編
未来予測レポート 2 0 1 3 - 2025 食料・農業編
未来予測レポート 2 013 - 2 0 25 食料・農業編
未来予測レポート 2 013 - 2 0 25 医療・健康編
目次
目次
第6章
テクノロジー
6-1. 遺伝子解析・操作
6-1-1. GM作物(遺伝子組み換え作物)
6-1-2 体細胞クローン
6-1-3. 「人工培養肉」の可能性
6-2. 植物工場・陸上養殖
6-2-1. 水耕栽培、
農作物の工業生産
6-2-2. 農作業支援用ロボット
6-2-3. 養殖技術
6-3. バイオ工場
6-3-1. 藻や微生物などを使った工業的生産
6-3-2. 生物の力を使った資源回収
6-3-3. バイオレメディエーション
6-4. 有機素材
6-4-1. 炭素化合物
6-4-2. ナノカーボン
6-5. 人工生命
6-5-1. 「人工生命」の可能性
第7章
食料/バイオ・サービス産業のゆくえ
7-1. メガトレンド
7-1-1. 農業分野の流れ
(世界・日本)
7-1-2. 漁業分野の流れ
(世界・日本)
7-1-3. 畜産分野の流れ
(世界・日本)
7-2. 予測される産業/業界の変化
7-2-1. 農業
7-2-2. 漁業
7-2-3. 畜産業
7-2-4. 食品メーカー
7-2-5. 小売流通
7-3. 成長が期待される新分野
7-3-1. 植物工場
7-3-2. バイオ工場
7-3-3. 陸上養殖
7-3-4. アクアポニクス
著者
田中栄(たなか・さかえ)
株式会社アクアビット 代表取締役
チーフ・ビジネスプランナー
3-2-2.
3-2-3.
3-2-4.
3-2-5.
3-2-6.
新興国から先進国への脱皮
「貿易国家」から
「投資国家」へ
情報アクセスは新しい基本的人権へ
年金制度の崩壊
健康保険制度の限界
第4章
「 食料・農業編」
5-3. 有機物の工業的生産と静脈産業
第1章
はじめに
1-1. はじめに
1-2. 未来予測レポートの使い方
1-3. シリーズにおける本レポートの位置付け
1-4. 「未来」から戦略を考える
4-1-3. パーソナルツールとして
定着するスマートフォン
4-1-4. マネーのデジタル化とソーシャル化
4-2. ワークスタイルと所得格差
4-2-1. ワークスタイルと
求められるスキルの変化
5-3-3. 自然還元支援
3-2-2. 新興国から先進国への脱皮
3-2-4. 情報アクセスは新しい基本的人権へ
1-1. はじめに
6-1. 万能細胞/ゲノム医療
6-1-2. ゲノム診断・治療・創薬
6-2. ヘルスケア
第2章
サマリー
4-1. デジタル・ネイティブ
6-2-1. バイオセンサー
4-1-1. 進化するデジタル・コミュニケーション
6-2-2. 発毛・歯移植
4-1-2. 「ソーシャル」に対する高い意識
2-1-2. 予想を超える平均寿命の延びと高齢化
6-2-3. アンチエイジング
4-1-3. パーソナルツールとして
定着するスマートフォン
6-2-4. 肥満防止
2-1-3. ゲノム技術が社会全体に与える影響
2-1-4. 食料ひっ迫の現実化
6-3. 医療用機器/ロボット
4-1-4. マネーのデジタル化とソーシャル化
6-3-1. 検診・看護支援機器
2-2. 「有機」の時代
1-3. シリーズにおける本レポートの位置付け
第4章
2-1-1. 「ゲノム」解明は何をもたらすのか?
2-1. 「ゲノム」がもたらす社会の変化
1-2. 未来予測レポートの使い方
1-4. 「未来」から戦略を考える
ライフスタイル・価値観
6-1-3. iPS細胞の将来的な可能性
第1章
はじめに
3-2-6. 健康保険制度の限界
6-1-1. ゲノム解析による遺伝的疾病の究明
「 医療・健康編」
3-2-3. 「貿易国家」から
「投資国家」へ
3-2-5. 年金制度の崩壊
テクノロジー
第2章
サマリー
5-3-2. 生分解性プラスチック
3-2-1. 世界最速の高齢化、
先頭を走る
「世代交代」
第6章
ライフスタイル・価値観
4-1. デジタル・ネイティブ
4-1-1. 進化するデジタル・コミュニケーション
4-1-2. 「ソーシャル」に対する高い意識
3-2. 日本
5-3-1. 自然循環肥料
4-2. ワークスタイルと所得格差
2-1. 「ゲノム」がもたらす社会の変化
2-1-1. 「ゲノム」解明は何をもたらすのか?
2-1-2. 予想を超える平均寿命の延びと高齢化
2-1-3. ゲノム技術が社会全体に与える影響
2-1-4. 食料ひっ迫の現実化
2-2. 「有機」の時代
4-2-2. 仕事のロングテール化、
多様化
2-2-1. 「消費」から
「循環」へ
6-3-2. 手術支援ロボット
4-2-3. 所得格差の広がり、
階級化
2-2-2. 本格化するエネルギーや資源の代替
6-3-3. 生体補完ロボット
4-2-1. ワークスタイルと
求められるスキルの変化
2-2-1. 「消費」から
「循環」へ
4-2-4. 消費スタイルの変化
─高級品≠富裕層≠ニッチ
2-2-3. 様々な有機物の工業的生産
6-3-4. 人工臓器
2-2-4. ナノカーボンから生まれる画期的進歩
4-2-2. 仕事のロングテール化、
多様化
6-3-5. 「人工頭脳」、
半導体と
脳が融合する可能性
2-2-3. 様々な有機物の工業的生産
4-2-3. 所得格差の広がり、
階級化
4-3. 企業経営
4-3-1. ものづくりの二極分化
4-3-2. 静脈プロセスの重視
4-3-3. ビジネスのクリエーティブ化
4-3-4. 採用活動や人材評価の変化
4-3-5. 経営資産は顧客との「つながり」
4-3-6. コミュニティ経営
4-4. 価値観
4-4-1. 「均質」から
「多様」へ
4-4-2. 「安心・安全」
「安定」
「持続」
4-4-3. 物質的充足から精神的充足へ
4-4-4. 「シンプル」
「ミニマル」
4-4-5. 心のよりどころとしての「家族」
4-4-6. 「ナショナリズム」の高まり
4-5. 健康
4-5-1. 経済力が寿命を決める
「新しい現実」
4-5-2. 関心が高まるヘルスケア/予防医療
4-5-3. エスカレートする
「タバコ」への圧力
4-5-4. 厳しさを増す「肥満」に対する見方
第5章
次世代有機ビジネス
2-3-1. 「労働集約」から
「工業化」
に向かう医療と農業
2-3-2. 食料ビッグバン
(食料生産の抜本的改革)
2-3-3. 食料/バイオ・サービス産業
2-3-4. 医療革命
(医療・医薬品の歴史的変化)
2-3-5. 医療/健康サービス産業
2-3-6. 「バイオ化学工業」の誕生
2-4. 価値観の変化
2-4-1. 「汎用・実用」から
「心を満たす」世界へ
6-4. 有機素材
6-4-1 炭素化合物
2-4-4. 「サービス化」、
「安定」
と
「持続」重視へ
6-4-2. ナノカーボン
2-5-1. 2025年までのロードマップ
第7章
医療/健康サービス産業のゆくえ
3-1-2. 「フラット化」が進む世界
3-1-3. 「多極化」─変わる世界経済のカタチ
3-1-4. 「集中」
と
「分散」の同時進行
3-2. 日本
2-3-5. 医療/健康サービス産業
4-4-6. 「ナショナリズム」の高まり
7-2-3. 医薬品
4-5. 健康
7-3. 成長が期待される新分野
4-5-1. 経済力が寿命を決める
「新しい現実」
7-3-1. バイオ技術を応用した医薬品生産
4-5-2. 関心が高まるヘルスケア/予防医療
7-3-2. ゲノム検査・解析サービス
4-5-3. エスカレートする
「タバコ」への圧力
7-3-3. 自由診療型・高級医療
4-5-4. 厳しさを増す「肥満」に対する見方
7-3-4. 移植用生体の培養
第5章
植物工場
遺伝子組み換え
農業、漁業
農業支援ロボット
アクアポニクス
畜産業
クローン技術
バイオ工場
食品加工
微生物利用
合成食品
ネット通販
小売流通
トレーサビリティ
静脈産業
廃棄物利用
資源回収
自然還元
食料
医療 ゲノム診断
ゲノム
検査装置
薬品 抗体治療
ICTの進歩による
ゲノム関連技術の進化
エレクトロニクス産業
エネルギー産業
クラウド
ゲノム治療
分子標的薬
ネット
ヘルスケア
健康管理
エネルギー
ものづくりの変化
自動車産業
生体培養
血液
歯 筋肉
臓器
治療用機能
食品
皮膚
骨
角膜
エレクトロニクス、ICT
2-4-2. 価値創出のためのマーケティング
2-4-3. 「ソーシャル」─つながる社会
2-4-4. 「サービス化」、
「安定」
と
「持続」重視へ
2-4-5. 「定年」や「寿命」
を自らの
意思で決める時代へ
2-5. 未来社会のイメージ
2-5-1. 2025年までのロードマップ
2-5-2. 2015年の社会イメージ
2-5-3. 2020年の社会イメージ
政治経済
5-1. 有機エネルギー
5-1-1. 木質バイオマス
3-1. 世界
5-1-2. 排泄物系バイオマス
3-1-1. 人口爆発
5-1-3. バイオディーゼル/エタノール
資源・材料
2-4-1. 「汎用・実用」から
「心を満たす」世界へ
第3章
次世代有機ビジネス
再生医療
人工臓器
医療用
ロボット
生体活動を利用、炭化水素と有機物の工業的生産
2-3-6. 「バイオ化学工業」の誕生
2-4. 価値観の変化
2-5-4. 2025年の社会イメージ
ゲノム関連技術
3-1-5. 食と水を巡る世界の動き
3-1-6. 資源・エネルギーを巡る世界の動き
4-3-6. コミュニティ経営
4-4-5. 心のよりどころとしての「家族」
7-2-2. 歯科
第3章
3-1-1. 人口爆発
2-3-4. 医療革命
(医療・医薬品の歴史的変化)
4-4-4. 「シンプル」
「ミニマル」
7-2-1. 医療
2-5-4. 2025年の社会イメージ
4-3-5. 経営資産は顧客との「つながり」
4-4-3. 物質的充足から精神的充足へ
7-2. 予測される産業/業界の変化
2-5-3. 2020年の社会イメージ
3-1. 世界
2-3-3. 食料/バイオ・サービス産業
4-4-2. 「安心・安全」
「安定」
「持続」
7-1-2. 医薬品分野の流れ
(世界・日本)
2-3-1. 「労働集約」から
「工業化」
に向かう医療と農業
4-3-3. ビジネスのクリエーティブ化
4-4-1. 「均質」から
「多様」へ
7-1-1. 医療分野の流れ
(世界・日本)
2-2-4. ナノカーボンから生まれる画期的進歩
2-3. ゲノム/バイオは産業をどう変えるか?
2-3-2. 食料ビッグバン
(食料生産の抜本的改革)
4-4. 価値観
7-1. メガトレンド
2-2-2. 本格化するエネルギーや資源の代替
4-3-2. 静脈プロセスの重視
4-3-4. 採用活動や人材評価の変化
2-5-2. 2015年の社会イメージ
政治経済
4-3-1. ものづくりの二極分化
6-5-1. 「人工生命」の可能性
2-4-5. 「定年」や「寿命」
を自らの
意思で決める時代へ
2-5. 未来社会のイメージ
4-3. 企業経営
6-5. 人工生命
2-4-2. 価値創出のためのマーケティング
2-4-3. 「ソーシャル」─つながる社会
4-2-4. 消費スタイルの変化
─高級品≠富裕層≠ニッチ
医療/健康サービス産業
5-1. 有機エネルギー
5-1-1. 木質バイオマス
5-1-2. 排泄物系バイオマス
5-1-3. バイオディーゼル/エタノール
5-2. 有機エレクトロニクス
5-2-1. 有機半導体
5-2-2. バイオ燃料電池・人工光合成
5-2-3. 人工筋肉
5-3. 有機物の工業的生産と静脈産業
5-3-1. 自然循環肥料
5-3-2. 生分解性プラスチック
5-3-3. 自然還元支援
2-3. ゲノム/バイオは産業をどう変えるか?
食料/バイオ・サービス産業
90年、早稲田大学政治経済学部卒業。同年
(株)CSK入社、社長室所属。CSKグループ会
長・故・大川功氏の下で事業計画の策定、業績
評価など、実践的な経営管理を学ぶ。93年マイ
クロソフト
(株)入社。
WordおよびOfficeのマーケ
ティング戦略を担当。
98年ビジネスプランナーとして
日本法人の事業計画立案を統括。02年12月に
同社を退社後、
03年2月
(株)
アクアビットを設立、
代表取締役に就任。主な著書は『 未来予測レ
ポート2011-2025 全産業編』、
『 未来予測レポー
ト 自動車産業/エレクトロニクス産業/エネルギー
産業2011-2025』
『 未来予測レポート2012-2025
医療・健康編/食料・農業編』
(日経BPコンサル
ティング)
など。
北海道札幌市出身、
66年生まれ。
3-2-1. 世界最速の高齢化、
先頭を走る
「世代交代」
人々の意識変化
価値観 ライフスタイル
マーケティングの変化
5-2. 有機エレクトロニクス
3-1-2. 「フラット化」が進む世界
3-1-3. 「多極化」─変わる世界経済のカタチ
5-2-1. 有機半導体
3-1-4. 「集中」
と
「分散」の同時進行
5-2-2. バイオ燃料電池・人工光合成
3-1-5. 食と水を巡る世界の動き
5-2-3. 人工筋肉
3-1-6. 資源・エネルギーを巡る世界の動き
※第1章〜第5章は「医療・健康編」
「食料・農業編」
ともに同一の内容です。
55
54
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