JCSSの動向と 今後の取り組みについて - NMIJ

独立行政法人製品評価技術基盤機構
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第6回流体物性クラブ
2012年3月8日(木)
JCSSの動向と
今後の取り組みについて
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター(IAJapan)石毛 浩美
JCSS 0000
1
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目 次
・JCSSの国内における動向
・試験所認定を取り巻く海外の動向
・JCSSの普及に向けた取り組み
・まとめ
JCSS 0000
2
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JCSSの国内における動向
JCSS 0000
3
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計量法校正事業者登録制度(JCSS)とは
(Japan Calibration Service System)
◆計量法改正(平成5年11月1日施行)により導入
◆JCSSトレーサビリティ制度
・計量標準供給制度
・校正事業者認定制度
◆特徴
・国家計量標準にトレーサブルな標準の供給
・民間の校正技術能力の活用
・校正の国際整合化
法に基づくJCSS標章
◆平成13年4月から、現場レベルの計量器まで拡大
(校正の階層性の導入)
◆平成17年7月から、法改正で4年毎の登録更新制を
導入
JCSS 0000
4
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JCSSの発展
制度
創設期
H5(1993)~
1999年
APLAC/MRA
署名
ISO9000認証普及のための
トレーサビリティニーズ対応
確立期
H11(1999)~
QS9000、試験所認定のための
トレーサビリティニーズ対応
法改正
階層制導入に伴う認定数増加、
QMS向け等広報活動の強化
更新制導入(H17)、
拡大期
H14(2002)~
法改正
運用面の改善、ニーズ対応
認定スコープ拡大、指針類拡充
JCSS 0000
発展期
H20(2008)~
5
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登録に係る区分 (計量法施行規則第90条)
登録に係る区分
区分の名称
登録に係る区分
区分の名称
一 長さ
長さ
十三 力
力
二 質量
質量
十四 力のモーメント
トルク
三 時間及び周波数
時間及び周波数
十五 圧力
圧力
四 温度
温度
十六 粘度及び動粘度
粘度
五 光度、放射強度、光束、輝度及び照度
光
十七 熱量
熱量
六 角度
角度
十八 熱伝導率及び比熱容量
熱伝導率
七 体積
体積
十九 音響パワー及び音圧レベル
音響・超音波
八 速さ、質量流量及び流量
流量・流速
二十 濃度
濃度
九 加速度及び振動加速度レベル
振動加速度
二十一 中性子放出率、放射能、吸収線量、 放射線・放射能・
中性子
吸収線量率、カーマ、カーマ率、照射線量、
照射線量率、線量当量、線量当量率、粒子
フルエンス、粒子フルエンス率、エネルギー
フルエンス、エネルギーフルエンス率、放射
能面密度及び放射能濃度
十 電流、電圧、静電容量、インダクタンス、
電気(直流・低周
電気抵抗、インピーダンス、電力、無効電力、 波)
皮相電力、電力量、無効電力量及び皮相電
力量であって、直流又は周波数が主として
一メガヘルツ以下のもの
十一 電圧、インピーダンス、電力及び電磁
波の減衰量であって、周波数が主として一メ
ガヘルツより高いもの並びに電界の強さ、磁
界の強さ及び電磁波の電力密度
電気(高周波)
十二 密度、濃度、比重及び屈折度
密度・屈折率
JCSS 0000
二十二 硬さ
硬さ
二十三 衝撃値
衝撃値
二十四 湿度
湿度
6
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JCSS登録範囲について
「計量法施行規則第90条第2項の規定に基づく計
量器等の種類を定める規程(第24版)」から
→ 認定センターJCSSホームページで公開
◆登録に係る区分
◆校正手法の区分
◆計量器等の種類
24区分
53区分
204種類
→ 計量器等の種類は、ニーズに応じて逐次追加!
JCSS 0000
7
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JCSS登録範囲について
密度・屈折率及び粘度の区分
登録に係る区分 区分の名称 校正手法の区分の呼称
密度、濃度、比重 密度・屈折率 固体密度標準器等
及び屈折度
密度標準液等
浮ひょう
振動式密度計
屈折率標準液等
粘度及び動粘度 粘度
屈折率計
粘度標準液
粘度計
計量器等の種類
シリコン単結晶、固体密度標準、固体(金
属、ガラス等を含む)
密度標準液、
密度標準液、液体(
液体(水、有機液体、
有機液体、水溶
液体等を
液体等を含む)
密度浮ひょう
密度浮ひょう、
ひょう、比重浮ひょう
比重浮ひょう、
ひょう、酒精度浮
ひょう等
ひょう等(衡量法)
衡量法)
密度浮ひょう、比重浮ひょう、酒精度浮
酒精度浮
ひょう等
ひょう等(比較法)
比較法)
振動式密度計
屈折率標準液
固体屈折率標準
屈折率計
粘度計校正用標準液、粘度校正液
細管粘度計、回転粘度計、振動粘度計
→ 青字・緑字:JCSSで供給されている計量器・標準物質
JCSS 0000
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JCSS登録範囲について
密度・屈折率及び粘度の認定事業者
登録番号 事業所名
0064
0115
(*)
所在地
一般財団法人日本品質保証機構 愛知県
中部試験センター
京都電子工業株式会社
京都府
生産統括部 製造部 標準物質課
0132
独立行政法人酒類総合研究所
情報技術支援部門
東京都
0267
株式会社アタゴ
寄居工場
埼玉県
登録に 校正手法の区分
計量器等の種類
係る区分 の呼称
密度・
浮ひょう
密度浮ひょう、比重浮ひょう、
屈折率
酒精度浮ひょう等
密度・
屈折率計
屈折率計
屈折率 屈折率標準液等 屈折率標準液
振動式密度計 振動式密度計
密度標準液等 密度標準液、液体
密度・
浮ひょう
酒精度浮ひょう(衡量法)、
屈折率
酒精度浮ひょう(比較法)、
重ボーメ度浮ひょう(衡量法)、
日本酒度浮ひょう(衡量法)
密度・
屈折率標準液等 屈折率標準液(非MRA)
屈折率
固体屈折率標準
→(*)の事業者はISO/IEC 17025及びISO Guide 34で
認定、他の事業者はISO/IEC 17025で認定
JCSS 0000
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JCSSによる国内の計量計測トレーサビリティ体系の確立
屈折率標準液の例
NMIJ, NICT, CERI,
JEMIC
国家計量標準研究所
特定標準器
NMIJ
(例:光周波数コム装置置)
トレーサビリティの流れ
登録・認定事業者(特定二次標準器)
特定二次標準器
常用参照標準
(例:633 nmよう素安定化He-Neレーザ)
登録・認定事業者(常用参照標準)
(例:小型安定化He-Neレーザ)
WS、現場計測器(屈折率標準液、屈折率計等)
WS、現場計測器
(例:屈折率標準液等)
JCSS 0000
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JCSSによる国内の計量標準供給体系の確立
屈折率標準液の例
特定標準器(光周波数コム装置)
特定標準器(角度測定装置)
標準供給の流れ
特定二次標準器( 633 nmよう素安定化He-Neレーザ)
特定二次標準器(ロータリーエンコーダ)
最小偏角法による
屈折率測定装置
干渉法による
屈折率測定装置
WS、現場計測器(屈折率標準液)
WS、現場計測器(屈折率標準液)
WS、現場計測器(屈折率計等)
JCSS 0000
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JCSS登録事業所の推移
(平成24年3月1日現在)
236
250
242
219
225
203
平成24年3月1日現在で
242登録事業所!
200
このうち国際MRA対応
は201事業所!
MRA契約率83 %!
150
125
169
階層化
175
183
153
138
123
112
88
100
75
75
56
53
60
65
44
50
29
14
25
0
H5
JCSS 0000
H6
H7
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
12
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JCSS校正証明書発行件数の推移(直近10年間)
500,000
300,000
階層化
400,000
333,000
295,000
285,000
402,000
361,000
416,000
410,000
445,000
416,000
334,000
200,000
100,000
0
JCSS 0000
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JCSS校正証明書発行件数の推移(登録区分別)
平成20
平成20年度
20年度~
年度~平成22
平成22年度
22年度 JCSS校正証明書発行件数
JCSS校正証明書発行件数の
校正証明書発行件数の推移
(22年度発行件数
(22年度発行件数4,000
年度発行件数4,000件以上
4,000件以上、
件以上、かつ3
かつ3事業者以上(
事業者以上(濃度を
濃度を除く))
30,000
20年度
20年度
25,000
20,000
21年度
21年度
22年度
22年度
15,000
10,000
5,000
0
JCSS 0000
14
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平成23年度におけるJCSSのトピック
◆東日本大震災への対応
平成23年東北地方太平洋沖地震に対する特例措
置について
→ 罹災により特定二次標準器の校正等が行えなくな
り、同標準器の校正等の有効期間が経過し、計量
法第143条第2項第一号の規定を満たさなくなって
しまうことから、特例特定二次標準器及び暫定的
な最高測定能力の決定に係る書類によって、
JCSS校正事業の継続を確保!
JCSS 0000
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平成23年度におけるJCSSのトピック
◆マネジメントシステム審査員のための
計量計測トレーサビリティ講演会の共催
→ 日本電気計器検定所(JEMIC)、一般財団法人日
本品質保証機構計量(JQA)とNITEの共催によ
り、ISO 9001のマネジメントシステム認証審査員を
対象とした、計量計測トレーサビリティについての
講演を実施。
計量管理、計測器の管理、校正証明書の利用方
法について解説!
JCSS 0000
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平成23年度におけるJCSSのトピック
◆校正ニーズに対応した計量器等の種
類の逐次追加
→ 本年度に限ったことではないが、校正事業者、関
係工業会からのインプットに基づき、計量器等の
種類を追加すると共に、必要な場合、技術的要求
事項適用指針を制定/改正し、ニーズに対応。
最近の事例:
圧力区分「隔膜真空計」、「熱伝導真空計」、「液柱
差真空計」、長さ区分「座標測定機用ゲージ」等
JCSS 0000
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平成23年度におけるJCSSのトピック
◆ILAC方針への対応
信頼の水準 約95 %、及び、英語の用語Best
Measurement Capability(BMC)からCalibration
and Measurement Capability(CMC)への変更
→ 信頼の水準 約95 %については、登録事業者の
場合、最長で平成27年度までの移行期間を設定。
平成23年7月に、信頼の水準 約95 %に対応した
分野横断的不確かさガイドを改正!
→ 用語の変更は、NITEのみならず、事業者が用い
る英語についても変更が必要!
JCSS 0000
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平成23年度におけるJCSSのトピック
◆分野横断不確かさガイドの作成
・校正方法と不確かさに関する表現(7/1改正)
→ EA-4/02翻訳文書をもとに信頼の水準 約95 %に
対応するため改正(改正部分はJCSSオリジナル)
・ゼロ点校正とその不確かさの見積もり(7/1制定)
→ JCSS校正が可能なゼロ点を明確化
・内挿校正式による不確かさの見積もり(7/1制定)
→ 内挿評価に関する一般的なガイド。第4回不確か
さクラブ総会(平成22年2月8日)にて講演
JCSS 0000
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試験所認定を取り巻く海外の動向
JCSS 0000
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国際MRA対応JCSS認定事業者が
感じている(かもしれない)疑問、それは...
国際MRA対応のJCSS校正証明書って、
本当に海外で通用するのですか?
JCSS 0000
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疑問に対する回答
答:国際MRA対応JCSS校正証明書は、
アジア太平洋地域を中心に、世界各国
で通用しています!
※ ただし、受入れが限定的な国も数多
くあります。
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている国の一覧
(ILAC規制法規による試験所認定結果利用2006年調査より)
◆アジア
中国(△△)、台湾(◎)、香港(◎)、インド(△)、イ
ンドネシア(△)、日本(△△)、韓国(△△)、マレー
シア(△)、フィリピン(△△)、シンガポール(◎)、タ
イ(△△)、ベトナム(△△)
凡例: ◎ … 幅広く受入れ
△ … 一部受入れ
△△… ごく一部のみで受入れ
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている国の一覧
(ILAC規制法規による試験所認定結果利用2006年調査より)
◆北中南米・豪州
アルゼンチン(△)、オーストラリア(◎)、ブラジル
(◎)、カナダ(△)、キューバ(△△)、メキシコ
(△△)、ニュージーランド(◎)、 アメリカ(△△)
凡例: ◎ … 幅広く受入れ
△ … 一部受入れ
△△… ごく一部のみで受入れ
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている国の一覧
(ILAC規制法規による試験所認定結果利用2006年調査より)
◆欧州(凡例: ○ … EA内は幅広く受入れ、APLAC等は?)
チェコ(○)、エストニア(○)、デンマーク(○)、フィ
ンランド(○)、フランス(△)、ドイツ(△)、ギリシャ
(○)、イタリア(○)、リトアニア(○)、オランダ
(○)、ノルウェー(○)、ポーランド(△△)、ルーマ
ニア(△△)、スロバキア(△)、スロベニア(○)、ス
ペイン(△)、スイス(○)、スウェーデン(○)、イギ
リス(○)
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている国の一覧
(ILAC規制法規による試験所認定結果利用2006年調査より)
◆中東・アフリカ
エジプト(◎)、イスラエル(◎)、南アフリカ(◎)
凡例: ◎ … 幅広く受入れ
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている米政府機関
◆FAA: Federal Aviation Administration
(米国連邦航空局)
→ 米NISTと日NMIJとのMOUによる免責措置
◆NRC: Nuclear Regulatory Commission
(米国原子力規制委員会)
→ JCSS認定事業者に対する監査を実施:既に複数
のJCSS認定事業者が、NRCによる監査受審
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されている米政府機関
◆EPA: The mission of the Environmental
Protection Agency(米国環境保護庁)
→ EPAエネルギースタープログラム(省エネルギー
促進に関する環境ラベリング制度)に基づき製品
試験を行うEPA認可の試験事業者について、認定
センターが運営するASNITE認定を受入れ
(認定センターは、EPAに認可された認定機関)
→ 対象試験:ディスプレイ試験、画像機器試験、コン
ピュータ試験、固体素子照明器具試験等
JCSS 0000
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疑問に対する回答
通用が確認されているその他政府機関
◆シンガポール「消費者保護登録制度」での受入れ
→ SAC-Singlas(シンガポール認定評議会)と
MRAを締結した機関(例:JAB、JNLA等を明記)の
認定によって、ISO/IEC Guide 25(ISO/IEC
17025)に適合すると認められた試験所の証明書
の受入れ
JCSS 0000
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疑問に対する回答
答(続き):世界各国で使用されています
が、JCSSのネームバリューは、海外で
はまだまだ低いです。
そこで…
JCSS 0000
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NCSLi(全米標準試験所会議)への出展
◆目的:米国におけるIAJapanの認知度を高め、
JCSS認定事業者等が発行する校正証明書等の
スムーズな流通を図る。
※ NCSLi:校正機関の技術的問題を解決すべくNIST
主導で設立した会議体。年1回、コンベンションを
催し、展示会、講演会及び委員会が開催される。
コンベンションには、全米から多くの計量関係者が
集まる。
JCSS 0000
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NCSLi(全米標準試験所会議)への出展
日時:2011年8月22日~24日
場所:Gaylord National Convention Center, National Harbor,
MD(ワシントンDCの近く)
展示場の様子
JCSS 0000
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新しい国際文書(VIM、GUM)
◆ VIM(International vocabulary of basic and general terms in
metrology):国際計量基本用語集(いわゆるVIM 2)
→ 新しいVIM(VIM 3)が、2007年にISO/IEC Guideとして発行。
トレーサビリティ関係用語の定義も変更!
・ ISO/IEC Guide 99:2007 - International vocabulary of
metrology – Basic and general concepts and associated
terms:国際計量計測用語-基本及び一般概念と関連用語
◆ GUM(Guide to the expression of uncertainty in
measurement):計測における不確かさの表現のガイド
→ 2008年にISO/IEC Guideとして発行
・ ISO/IEC Guide 98-3:2008 - Guide to the expression of
uncertainty in measurement
JCSS 0000
33
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「トレーサビリティ(Traceability)」の定義【従前】
・ VIM(国際計量基本用語集)-第2版:1993 6.10項
・ International Vocabulary of Basic and General
Terms in Metrology (VIM)
・ 不確かさがすべて表記された、
・ 切れ目のない比較の連鎖を通じて、
・ 通常は国家標準又は国際標準である
・ 決められた標準に関連づけられ得る
・ 測定結果又は標準の値の性質。
JCSS 0000
34
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「計量計測トレーサビリティ(Metrological
Traceability)」の定義【現行:英語制定済】
・ VIM(国際計量計測用語)-第3版:2008 2.41項
(ISO/IEC Guide 99:2007 clause 2.41)
・ International Vocabulary of Metrology – Basic
and general concepts and associated terms (VIM)
・ 個々の校正が測定不確かさに寄与する、
・ 文書化された
・ 切れ目のない校正の連鎖を通して、
・ 測定結果を計量参照に関連付けることができる
・ 測定結果の性質。
JCSS 0000
35
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「計量計測トレーサビリティ(Metrological
Traceability)」の定義の変遷:VIMによる
定義に含まれる内容
VIM(第1版) VIM(第2版) VIM(第3版)
測定結果
●
●
国家標準・国際標準へ
の関連づけ
●
●
計量参照への関連付け
比較の連鎖
●
●
●
校正の連鎖
(測定)不確かさ
JCSS 0000
●
●
●
●
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JCSSの普及に向けた取り組み
JCSS 0000
37
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取り組み(その1)
市場の校正ニーズに積極的に対応した
計量器等の種類の追加
増加が著しい(件数が多い)量
◆長さ
◆質量
◆温度
◆電気(直流・低周波及び高周波)
JCSS 0000
38
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JCSS校正証明書発行件数の推移(長さ)
産業界でのニーズが一番高い!
30000
27000
航空・自動車産業から
現場計測器まで!
24000
21000
18000
15000
12000
9000
6000
3000
0
13年度
JCSS 0000
14年度
15年度
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度
39
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JCSS校正証明書発行件数の推移(質量)
ここ数年で一番の伸び率!
20000
18000
16000
14000
12000
はかりの校正事業
の拡張が進展!
10000
8000
6000
4000
2000
0
13年度
JCSS 0000
14年度
15年度
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度
40
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認定センター(
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JCSS校正証明書発行件数の推移(温度)
上位(産総研)と下位(JCSS認定事業者)の相乗効果!
10000
9000
8000
接触式温度計は、
-196 ℃~ 1 554 ℃
をJCSS化!
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
0
13年度
JCSS 0000
14年度
15年度
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度
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独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
JCSS校正証明書発行件数の推移(電気)
産業界ニーズを着実に踏まえて、増加傾向!
12000
電気(直流・低周波)
電気(高周波)
区分見直しを頻繁に!
温度指示計器など
もJCSS化!
10000
8000
6000
4000
2000
0
13年度
JCSS 0000
14年度
15年度
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度
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独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
対応事例:温度指示計器のJCSS校正化
計量器
センサ単体(白金抵抗温度計、熱電対等)
指示計器付温度計(センサ+温度指示計器)
温度指示計器(測定器の温度指示値)
JCSS化
○
○
×
物象の状態の量
温度
温度
電気(直流・低周波)、温度
・ センサ単体では、出力が電気量(電気抵抗、熱起電力)のため、現場で
は使いにくい場面がある。
・ 指示計器付温度計では、消耗品であるセンサを交換する度に再校正が
必要となり、コスト・手間がかかる。
・ 第三者機関による監査において、測定器の温度指示値の認定校正が
要求されたケースがある。
温度指示計器のJCSS校正ニーズが顕在化!
JCSS 0000
43
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
対応事例:温度指示計器のJCSS校正化
①問題点、詳細なニーズの把握:NMIJ計測クラブの活用
→指示計器付温度計の指示計器単体の校正に関するワークショッ
プを、 温度湿度クラブと直流低周波電気標準クラブで共催。
②計量法の解釈について、経済産業省(知的基盤課)と検討
→検討のポイント:計量器であるか、計量する物象の状態の量は温
度、電気(直流・低周波)のどちらか。
③NITEの規定類の整備:
→計量器等の種類に「温度指示計器」を追加(2008年7月10日)。
→技術的要求事項適用指針(直流測定器等:温度指示計器)の制
定(2008年11月10日)。
→その後、計量器等の種類に「温度指示計器校正装置」を追加
(2009年5月1日)。
④2012年3月現在、3事業者が、温度指示計器でJCSS認定!
JCSS 0000
44
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その2)
柔軟な校正手法の開発に対応した
JCSS校正手法の拡大
・ JCSS校正手法の区分に関する経済産業省告示の前回改正
→ 2009年4月13日告示、2009年5月1日施行
・ 内容:「ある量の計量器と、その量の標準器との比較による手法」
に加えて、「それ以外の物象の状態の量の測定による手法」を追
加
・ 校正手法が拡大した登録区分:光、角度、流量・流速(水流量)、
振動加速度、力、音響・超音波、湿度
◆ 皆様からのインプットにより、更に拡大を検討!
JCSS 0000
45
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その3)
利用実態の把握と広報活動の充実
【任意制度における利用】
・ COMAR(国際標準物質データベース会議)、及びRMInfo(日
本標準物質登録データベース)の登録要件
・ 試験所認定、製品認証(新JISマーク制度等)における計量
計測トレーサビリティ要求への対応
・ ISO 9001、ISO/TS 16949(自動車産業)、ISO 15189(臨床
試験室)、ISO 13485(医療機器製造)、ISO 22000s(食品衛
生管理)、等による品質マネジメントシステム認証における
計量計測トレーサビリティ要求への対応
→ 国際整合性の観点から、自発的な利用促進がみられる!
JCSS 0000
46
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その3)
利用実態の把握と広報活動の充実
【強制法規等における利用】
・ 高圧ガス保安法:高圧ガス設備の圧力計、温度計
・ 計量法:計量器の検定に用いる基準器
・ 気象業務法:認定測定者の有する測定器
・ 道路運送車両法:登録校正実施機関が用いる校正用機器
◆政府調達(陸上自衛隊)でJCSS認定(登録)事業者の校正
結果を要件
◆ 原子力発電事業者の計量機器管理マニュアル
→ 欧米諸国と比較すると、強制法規の利用は未だ限定的!
→ 国内での利用を促進して、海外に水平展開!
JCSS 0000
47
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その3)
利用実態の把握と広報活動の充実
◆専門機関活用による行政の負担削減
・ 強制法規・調達における個別技術基準等の代行機能
◆第三者評価によるラボの信頼性向上
・ 自ら説明・営業する労力を省く → 認定は省力化に寄与!
◆証明書の受入れによるユーザの負担削減
・ 自ら調査・評価する労力を省く
・ 間接ユーザへの信頼性の説明 → ペーパーレス化!
◆貿易促進 → 国境を越えた信頼性の共通認識の醸成!
→ 試験所認定の効果は本来、省力化・コスト削減
JCSS 0000
48
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その3)
利用実態の把握と広報活動の充実
JCSS認定シンボル/JCSS標章の「読み方」
(1) ILAC(国際試験所認定
協力機構)のMRA(相互承
認)に署名している、
(2) 認定機関であるnite認
定センター(IAJapan)が運
営している、
国際MRA対応でカバーされる部分
JCSS 0000
(3) JCSSという制度のもと
で、認定された校正事業者
が発行した校正証明書。
計量法でカバーされる部分
49
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その3)
利用実態の把握と広報活動の充実
・ ISO/IEC 17025適合:技術能力
及び管理システムが認定機関に
より審査され、登録(認定)され
ている。
・ 計量計測トレーサビリティ:審査
により確認されている。
・これらの情報が、校正証明書の
認定シンボル(計量法では標章)
で一目瞭然で識別!
→認定シンボル/標章付き校正証
明書はトレーサビリティの証拠!
国際MRA対応JCSS認定事業者の認定シンボル
JCSS登録事業者の標章
0000
上記のいずれかがついている校正証明書
はトレーサビリティの証拠として有効!
JCSS 0000
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独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
取り組み(その4)
認定技術の維持と、信頼性の確保
◆ILAC、APLAC/MRAの維持
→ 2011年12月のAPLAC再評価では、不適合ゼロ!
◆技術的能力の評価レベルの維持
→ JCSS登録申請事業者及び国際MRA対応JCSS認定事業
者は、技能試験(測定監査)実施率100パーセント!
◆定期的な再審査(登録更新審査)の実施
→ JCSS登録事業者は4年ごとの更新制、国際MRA対応
JCSS認定事業者は2年ごとの定期検査(再審査)の受審!
◆審査レベルの平準化
→ 年1回以上の審査員連絡会の実施!
JCSS 0000
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独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
認定センター(
センター(IAJapan)
IAJapan)
本日のまとめ
・ JCSSが今後とも「お客様のニーズにあった適正な計量」のために
利用され、計測の信頼性の向上に繋がるよう、IAJapanでは多様
な校正ニーズに対応して参ります。
・ このため、IAJapanではNMIJ計測クラブ、計量関係工業会の委員
会活動をはじめ、計量計測関係の活動への積極的な参加を通し
て、NMIJ及び産業界と連携しながら、これらを進めて参ります。
・ 本日のNMIJ流体物性クラブ講演会に参加された皆様におかれて
は、JCSSを始めとしたIAJapan認定プログラムをより良いものに
するため、忌憚のない御意見をいただければ幸いです。
・ 今後とも御理解と御協力のほどお願いいたします。
JCSS 0000
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