Page 1 Page 2 古典学習における教材開発に関する研究

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古典学習における教材開発に関する研究 : 「古典を絵本
で紹介しよう : 「古典単元学習」の事例を通して」(
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菊地,圭子
研究紀要/東京学芸大学附属竹早中学校(52): 3-10
2014-05
http://hdl.handle.net/2309/135494
東京学芸大学附属竹早中学校
古典学習における教材 開発に関する研究
-
∼
「
古典を絵本で紹介しよう 『古典単元学習』の事例を通して∼」一
菊地 圭子
国語科
要約
学習指導要領を受 けて,小学校から古典 の学習が導入され,古典教材 の重なりが指摘されている。小学校
との連携を含 めて,新たな古典教材 の教材 開発を試みた。「
絵本」として一般 的で,原典 に当たることができる
「
こぶとりじいさん」
「
舌切り雀 」
「
わらしべ長者 」
「
鉢かづき」
「
ものぐさたろう」
「
一寸法師」
「
浦 島太郎 」
「
た
「
かぐや姫 」
「
酒呑童子」と,「
竹取物語 」
「
宇治拾遺物語 」
「
御伽草子」
を読み比べて,紹介する学習を通して古典
にし長者 」
を読み深 めた。小学校から中学校 ,高等学校 についての古典教材 の開発だけでなく,さらなる古典学習の可
能性 について研究を深めたい。
キーワード 絵本
古典
宇治拾遺物語
竹取物語
Ⅰ はじめに
御伽草子
学校図書館
単元学習
的な言語 文化 の教材 の重なりは,今後 の中学校 で
の伝 統 的言語文化 の教材 開発 を再検討 するきっか
「
言語活動 の充実」とともに教育 内容 に関する主
けと考えた。そのため,既存の古典教材だけでなく,
な改善事項 の一つ に挙 げられた 「
伝 統や文化 に関
さまざまな角度で,古典教材 の開発 を行 わなけれ ば
する教育の充実」を受 け,学習指導要領 (
平成 20年
ならない。今後,中学校の教育現場での新たな教材
3月)1
)
では,内容の構成 に〔
伝統的な言語文化と国
を提示する研 究として,現在 ,各教科書で扱 われて
語 の特質 に関する事項〕が新設 された。これ により,
いる古典教材 の中で,教科書 に掲載されていない教
古典をはじめとする伝 統的な文章や作 品に触れるこ
竹 取物語 」
「
徒然 草」
材 の発掘 を行 いたい。特 に,「
との意義が明確化された。
御伽草子」など,一般 的 に広く扱われている教
や ,「
そして,中学校 学習指導 要領解 説 国語編 では,
材 以外 の場 面でも,中学校 の現場で教材 として扱 う
「
小学校 の学習を踏 まえ,中学校ではより一層 古典
ことができる部分を見つけることで,小学校 との重な
に親 しませるとともに,我が国に長く伝わる言語文化
りの部分を軽減 し,さらに,中学校 の発 達段 階 に合
について関心を広げたり深 めたりすることを重視して
わせた古典教材を用いた伝統的言語文化の授 業を
指導する。」とある。
展 開することができると考えられる。今 回,教科書教
「
御 伽 草子 」
「
宇 治拾遺物語 」
材 以外 の「
竹 取物語 」
つまり,国語科 においては,言語活動 を行 う能力
を培うことと古典指導の充実を図ることの両面を効果
などの教材 を使った授業実践を通して検討 して,古
的 に指導することが課題 である。古典の指導 におい
典の新たな教材の開発 ∼いろいろな「
絵本」
を使う教
ては,音読 ・
朗読 ・
暗唱など音声言語 の活動 を重視
材 ∼の研 究対象 として考察し,その適性 を検証して
して取 り組んできたが,過去の実践を振 り返ると,育
いきたい。
典 に親 しませることが十分 にできていなかったと実感
している。また,『中学校学習指導要領解説 国語編』
Ⅱ 幼・
小・
中連携カリキュラム研究との関連
話すこと・
聞くこと」
「
書くこと」
「
読む
では,古典 は,「
こと」の 3領域を通し,指導するよう述べ られている。
本校 の「
幼・
小・
中連携カリキュラム研 究」
として,国
伝 統 的言語 文化 の授 業実践を重ねていく中で,
語科は,本年度の研 究テーマとして「
話すこと・
聞くこ
平成 20年 3月学習指導要領 2)で,小学校からの伝統
と」のカリキュラムの検証 に取 り組んだ。今 回の古典
-3-
単元学習の中にも,
「
話すこと・
聞くこと」
の活動を盛り
おいて,言語活動例 の一つとして明示されている学
込むことを試みた。
習活動で,今 回の授 業ではその 「
読み比べ」の活動
(
丑作品の読みを深めるために「
フアシリテ-ショ
を,グループでの話 し合 いや 発表などの活動 を取り
ン」
の「
ブレイン・
スト-ミング」
の援用
入れた形で実施する。そして言語 文化 として,各 時
②作 品を紹介し,他者意識をはかることで「
読み」
代 にわたり受容されてきた物語作品の内容の変容 に
を客観 的に構築し,読解 の共有を図る興 味 ・
関
気付かせる授業展 開により,古典の面 白さを味わわ
心を高 める工夫 の実践 としての「
プレゼンテー
せる。それ らの学習活動を通し,言語文化-の関心
ション」
の活動
を高め,古典に親 しむ態度の育成を図るものとする。
「
絵本 」と「
古典」の比べ読 みの「
読 み」
を深 める活
(
表 2)
動の一助として,この2つの活動 に取り組んだ。3)
中学校での『古典 の新たな教材 の開発』を考える
上で,つけたい力を考えることは不可欠である。その
Ⅲ 学校 図書館との関連
中で小学校から中学校-の『読む能力』の進化を考
える事もまた忘れてはならない。
本校 の学校 図書館連絡教諭であり図書館 司書教
諭であるため,学校 図書館(
本校 ではメディアセンタ
2
授業実践の概要
ー)
との連携 を図った。特 に,読 み比べ に使 用する
実践 時期 は ,11月から12月。実践対象 は,国立
『絵本』については,附属竹早小学校だけでなく,東
中学校の第 1
学年40名。古典単元学習の中の 「
古典
京学芸大学附属学校 ,そして地域 の公共 図書館か
を絵本で紹介しよう∼古典の様 々な作品について知
らも借 りて,多くの図書を用意 していただいた。また
る∼ 」という特設単元として実践した。
同じ『絵本』でも,出版社が異なると,全く違った内容
になることを学ぶことができた。そのことで,より一層
3 授業の構造
の『読み』を深めることができた。4)
古典単元学習を考える上で,単元 ・
学習材 におけ
る評価規準の中の 「
具体の評価規準」として,表 1を
Ⅳ
授 業実践
示した。
平成 2
また,表 2のように『中学校学習指導要領』(
1 授業実践の 目的
0年 3月)
における「
読むこと」の指導を通して本校 の
今 回は,古典や言語文化-の興味 ・
関心を高める
小・
中連携カリキュラムの検証を意識 して指導すると
指導 の工夫として,幼いころより親 しんできた昔話 ,
もに,その系統性も意識 していくことも一つのポイント
神話 ,伝 承 (
絵本 ・
小学校低学年 向き読 み物)を古
として考えた。今 回の指導では小学校の「
読むこと」・
典単元学習のまとめの教材 として取り上げることとし
読むこと」の指導も踏まえ,学習の連
中学 2・3年 の 「
た。国語 の 「
読むこと」領域 にお ける「
場面の展 開や
続性を保証したい。
登場人物などの描 写 に注意 して読 み,内容 の理解
表 3では,古典 単元 学習の構 造 として,『古典 単
に役 立てること」(
学習指導要領 第 1学年 の指導事
元学習』のうち,第 1次から第 4次までは,教科書教
項(
1)ウ)
,そして「
現在も読まれている昔話 と古奥を
材 を中心に学習し,第 5次の学習材 のみ,自己開発
読み,他人 に紹介するという目的 に応 じて必要な情
教材 である。本稿 は,第 5次の学習 について検証 ,
報 を読 み取ること」(
学習指導要領 第 1学年 の指導
考察を行った。古典単元学習の構 造 としては,表 3
の指導として,『絵本』と,『絵本』のもとに
事項 (1)カ)
に示 したとおりである。今 回は,暗唱などで,年 間を
なった原典 (口語訳)の内容とを読み比べる。読み比
通して古典-の導入を図った。
中学校 にお ける古典 の学習 は,古典 についての
べの活動 は,『小学校学習指導要領解説 国語編』に
興味 ・
関心を一層高めることが 目的である。そのため
-4-
表 1 単元 ・
学習材 にお ける評 価 規 準 の 中の 「
具体 の評価 規 準 」
国語-の関心.
意欲.
態度
読 む 能 力
言語につLW 凍[
醜.
理解.
技能
① 古典の文章に関連をもち,その内容 ② 場面の展開や登場人物などの描写 ③ 古典にはさまざまな種類の文章があ
む塾レ璃召介しようとLn 、
亀
に注意して読み,内容の理解に役立て
ること勧璽角
乳.
ていも
表 2 『学習 指 導 要領 』(
平成 20年 3月)
にお ける「
読 むこと」の指 導 の系統性
第2
章 各教科 第1
節 国語 第1 各学牢の目標及び内容 2 内容 1 l
C 読むこt]
(
/
]
登校
第1
学牢及び第2
学年)
にと
カ 楽しんだり知識を得たり
するために 本や文章を
遵弘パ滴紅
(
/
]
登校 第棚
学弔
にと
力 目的に応じこ いろし巧な本や文章を選んて誘致
(
小学校 第弱 ≧
年及び脚
力 目的に応じて,複数の本や文章など削
臓
と
(
中学校 第1
学年)
カ 本や文脚
も必要な障鞭を集めるための方法を凱こ付吐 目的に応じて必要な情報肪
と
掘拓こ
(
中学校 第2
学弔
力 蜘
と
攻茸などが適 切な闇 額を得て 自分の考えをまとめるこ
(
中学校 第3学弔
こ
と
力 目的に応じて本や文章などを読み,知識を広げたり,自分の考えを深めたりする
には ,古 典 につ いての知 識 を,具体 的 な作 品等 か ら
るだ け多くの文 章や 資料 に基 づ いて考 えを深 めさせ
切 り離 して指 導 す るので はなく,実 際 に古 典 に触 れ
た い か らである。ただ し,調 べ たことを紹 介 す る際 に
ながら学 習 させ ることが必 要 である。
は,作 品の原 文 の一部 を表 示 したり,音 読 したりす る
今 回 の学 習 は,身 近 なところにある昔 話 の絵 本 を
こともできることを助 言 している。
読 む ことをきっか けにして,それ ぞれ の元 となった古
なお ,今 回 の 「中心 となる言 語 活 動 」は ,
「昔 話 と
典 の作 品 につ いて興 味 をもって調 べ る。その際 ,作
その原 典 の 内容 の違 い につ いて読 み 取 ったことを,
品 の 内容 や 面 白さを紹 介 す るという目的 をもたせ る
話 し合 い活 動 によりまとめ各 自のワークシー トを完成
ことで ,目的 に応 じて必 要 な情 報 を読 み 取 るとい う
させ る。」こととした。また 「
言 語 活 動 の充 実 」 の視
「
読 む こと」の指 導 事 項 も位 置 付 ける。この段 階 の学
点 か ら考 え られ る こ と と して 「古 典 に は さま ざ
習 で は ,古 典 の原 文 は意 図 的 に扱 わないようにし,
ま な種 類 の文 章 が あ る こ とを理 解 す る こ とが で
現 代 語 訳 や ,作 品 につ い て解 説 した本 ,作 品 に関
き る。」 (
伝 統 的 な言 語 文 化 に関す る事 項 ア (
イ))
連 す る資 料 などを準 備 す るようにした。生 徒 が古 典
と した。 これ につ い て は資料 1を参 照 され た い。
を読 む ことにつ いての抵 抗 感 を減 らす とともに,でき
ー5-
表 3 古典 単元学習 の構造
∼
(
古典 単元学習) 「
古典 を絵本 で紹介 しよう 『古典 単元学習』の事例 を通 して∼」全 20時間
第一次
古典解説 「
言葉 の向 こ うに」 の学習 を行 う。 【1時間】
O 「言葉 の向 こ うに」 (説 明 ・評論) (1/ 1)
・通読-本 文 の概 略 を とらえる- 内容 をお さえるための読解- ワー クシー トを完成 させ る
第 二次
『姫 の物語 ? 翁 の物語 ?』一 竹 取物語
〇第 1時
の学習 を行 う。 【5時 間】
『姫 の物語 ? 翁 の物語 ?』- 竹 取物語① (3/ 5)
・通読-本 文 の概 略 を とらえる
・ワー クシー トを用 いて場 面 ご とに読み取 る- ワー クシー ト作 り
〇第 2時
『姫 の物語 ? 翁 の物語 ?』- 竹 取物語② (2/ 5)
・内容 をお さえるた めの読解- ワー クシー トを完成 させ る
第 三次
『とらわれ た心 に突 き立つ矢』一 宇治拾遺物語
〇第 1時
の学習 を行 う。 【4時間】
『とらわれ た心 に突 き立っ矢』一 宇治拾遺物語① (3/ 4)
・通読-本 文 の概 略 を とらえる- ワー クシー トを用 いて場 面 ご とに読み取 る
〇第 2時
『とらわれ た心 に突 き立っ夫』一 宇 治拾遺物語② (1/ 4)
・内容 をお さえるた めの読解- ワー クシー トを完成 させ る
『故事成語』 の学習 を行 う。 【5時間】
第 四次
〇第 1時
『故事成語』① (3/ 5)
・通読-本 文 の概 略 を とらえる- 内容 をお さえるための読解- ワー クシー トを完成 させ る
〇第 2時
『故事成語』② (1/ 5)
・ワー クシー トを用 いて場 面 ご とに読み取 る- ワー クシー ト作 り
〇第 3時
『古典読書
春秋 の優 劣- さま ざまな古典 』 (1/ 5)
・通読-本 文 の概 略 を とらえる
・内容 をお さえるた めの読解- ワー クシー ト作 り
I
J
:第五次
l
『古典 を絵本 で紹介 しよ う』 の学習 を行 う。 【5時間】
〇第 1 ・2時
『古典 を絵本 で紹介 しよ う』① (2/ 5)
・『竹 取物語 』 『宇治拾遺物語 』 『御伽 草子』 な ど, 日本 の古典 に触れ る。
- 現代 に残 され てい る 『絵本』 が あ るこ とを理解す る。
〇第 3 ・4時
『古典 を絵本 で紹介 しよ う』② (2/ 5)にさ ブ レイ ン ・ス ト- ミ
・『
絵本』 とその原典 とな る 『古典』 を選 書 し,『絵本』 と 『古典』 の相違 点,共通点,
お も しろい ところな どを読み取 り,ま とめ る。
l
- 『絵本』 と 『古典』の比べ読み を通 して作品- の理解 を深 める。
〇第 5時
(
個一班一個) :
『古典 を絵本 で紹介 しよ う』③ (1/ 5)にウ プ レゼ ンテ- シ ョ
・『絵本』 と
『古典』 の比べ読み を紹介す る。
・『
絵本』 を通 して さま ざまな 『古典』 が あ るこ とを理解す る。
- 『古典』の文章 に関心 を もち,理解 を深 める。
-6-
l
l
(
個一 班一個-全体一個 ) :
l
4
〔
展 開〕
授業の実践
〔
第 3時〕- 『絵本』 とその原典 とな る 『古典』
生徒 た ちの記述や活 動例 を通 して,実践 につ
いて振 り返 る。
を選書 し,『絵本』と 『古典』の相違点,共通点,
〔
導入〕
お も しろい ところな どを読 み取 り, ま とめ る。
〔
第 1時〕 -・『竹 取物語』『宇治拾遺物語 』 『御
ここで は, 同 じ作 品 を選 んだペ アが集 ま って グ
ループにな りブ レイ ン ・ス ト- ミングを行 った。
伽草子』 な ど, 日本 の古典 に触れた。
同 じ『絵 本』 と 『古典』 を扱 い なが ら,それ
表 4 初期 の記述 - 自己評価表 よ り
ぞれ新 たな視 点 に気づ くこ とがで きた り, よ り
自分 た ちの意 見 に 自信 を持 っ こ とがで きた。 ま
・古典 と昔話 を読み比べて,いろいろな表現
が違 うとわかった。
た,意 見 の交流 のみ な らず , 自分 た ちのプ レゼ
ンテー シ ョンに向 けて の 『ア クシ ョンプ ラン』
・古典 と昔話の内容 が全 く違 いて驚 きま し
た。 なぜ この よ うになったのか知 りたいで
を練 る こ ともで きた。 また,プ レゼ ンテー シ ョ
す。
ンの内容 が重 な らない よ うな工夫 もみ られ , よ
り活動 の意義 も感 じられた。
・古典 よ り,小 さい子 どもに分か りやす くで
きたのが昔話だ と思います
〔
第 4時〕 - 『絵本』 と 『古典』 の比べ読 み を
。
通 して作品- の理解 を深 める。
・鉢 かづ きを読み ま した。最後ハ ッピーエ ン
同 じ作 品 を選 んだペ ア ど うしのブ レイ ン ・ス
ドで よかった。
ト- ミングを経 て, 自分 た ちのペ アのプ レゼ ン
生徒 の記述 よ り,す でに,『昔話』 が子 ども向
テー シ ョンに向けての準備 の時間 と した。他者
けに書 かれ てい る もので あ るこ とや , 内容 が違
を意識 した発 表 なので,視 覚 的 に もま とめたポ
うとい うこ とを気づ いてい るこ とが明 らかで あ
スター を用意 した。『絵本』と 『古典』の相違点,
る。 この時点で,『比べ読み』 の意義 を個 々で意
共通 点 ,そ して 『紹介』す るこ とが キー ワー ド
識 しなが ら学習 を進 め るこ とがで きてい る。 こ
となって,ペ アでクラス全体 に発表 させた。
こで は,個人読み を深 め る こ とで,次 のペ ア学
習- のつなが りの準備 とす ることに した。
〔
第 2時〕 - 現代 に残 され てい る 『絵本』 が あ
るこ とを理解す る。
ここでは,個 人読 み か ら,ペ ア読 み をす る こ
とで, よ り 『絵本』 と 『古典』 との相違 点,共
通点な どを明確 にす ることがで きた。
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図 2 発表 に向けてのポスター準備
〔
ま とめ〕
〔
第 5時〕 - 『絵本』 と 『古典』 の比べ読み を
紹介 し,『絵本』 を通 して さま ざまな 『古典』 が
あることを理解す る。
それ ぞれペ ア ご とに, 自分 た ちの 『絵本』 と
『古典』 につ いての比べ読 み を紹介 した。 プ レ
ゼ ンテー シ ョンをす る際, ポス ター を提示す る
図 1『
御伽草子』と『
鉢かづき』読み比べワークシートより一部抜粋
だけでな く実際の 『絵本』を示 しなが ら,『古典』
-7-
同じ 「
御伽草子 」の異 なる作品な どについて も,
料 )日'=
興 味 を持 つ きっか け とな った とい う記述 も見 ら
れた。
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学習 の振 り返 りの作文 の 中か ら,多 くの学び
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が見 られ た こ とは,古典 単元学習 の成果 とい え
よ う。 さま ざまな視 点 で作 品 を捉 える姿 が見 ら
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和
義
れた。
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霊
表 6 振 り返 りの作文 よ り
図6
『鉢 かづ き』 の調 べ 学習 の レポー トよ り
・昔 の物語 が今 も残 ってい る と言 うこ とは,
今 の時代 に作 られ た文章や言葉 な どもこれ
6
おわ りに
か ら先 の時代 に受 け継 がれ てい くのか な と
思 いま した。 そ う考 える と, 自分 が発 した
1年 間の授 業 を終 えて, 4月 当初 に取 ったア
り害 いた りす る言葉 が未来 に しっか りと残
ンケー トと 3月 に取 ったア ンケー トを比較 して
るこ とはあま りない と思 います が,言葉 に
振 り返 った。
国語 について,【あなたは国語 が 「
好 き」です
対 して少 し責任 を感 じま した。
・昔話 は,いっ まで も生涯 私 た ちの生 き る教
か】 とい う問いに対 しての解答。
表 7 国語 に関す るアンケー トよ り 1
訓集 と して,時代 を知 るもの と して意 見 を
共有す るもの と して,そ して娯 楽 として親
しまれ てい くこ とで しょ う。
「
昔
・今回学習で発見 した ことがある。それ は,
話 は外 国の話 な どに似 てい る ところがある」
とい うことだ。
学習 を終 えて, こち らが学び取 って ほ しい こ
とを伝 えるので はな く, 自ら気 づ き,学び たい
と思 う気持 ちを育 て るこ と。 この こ との大切 さ
に気 づ か され た生徒 た ちの振 り返 りで あった。
授 業 を終 えて,冬休 み に,旅行先 で偶然 見つ
次 に,【あなたの学習 したい分野 は何 です か】
けた とい うこ とで 【
鉢 かづ き】 につ いて 【
調べ
〔3月期 は, 【あなたが学習 して楽 しかった分野
学習 】 を して きた生徒 がいた。 イ ンターネ ッ ト
は何 ですか】 とい う問いに変 えた。〕
で下調 べ を し,実際 に フィール ドワー クを して
表 8 国語 に関す るアンケー トよ り 2
現地 の写真 の記録 を残 してい る。 【
古典 】 とい う
原 典 に触れ る こ とで, さらに広 が りのあ る学習
が可能である とい うこともわかった。
9
4月期 と比べ て ,圧倒 的 に増 えたのが, 5-
中学校 段 階 で どの よ うに布 石 と して い くのか。
昔話 , で あ る。 そ の他 に,増加 してい るのが,
小学校 との共通教材 を扱 うときの深 め方 の工夫。
3-請 , 6-政事成語 , 8-読書紹介 であった。
生涯 学習 と して の 【古 典 】の読 み 手 の育成 につ
いずれ も,年 間 をi
B:
して 【
話す ・
聞 く】活動 の
いて も,研 究 を続 けてい きたい。
中で話 し合 い,発 表 活 動 を多 く取 り入 れ た単元
で あ った。 生徒 た ちの 自主 的 な活 動 , 自 ら学ぶ
附記
本研 究は平成 25年度言語教育振興財 団研究助
主体性 を育む授 業形 態 が,印象 に残 る授 業 につ
「
栄花物語 」にお ける文学性 -和歌表現 ・
成事業 「
なが った とい うこ ともい える。
今 回 の 【古典 単元学 習 】で は,多種 多様 な多
くの作 品 を紹 介 し合 った こ とで ,興 味 関心 の深
文章表現 をめ ぐって -」の助成 を受 けた もので あ
る。
ま りを見 るこ とが で きた。 つ ま り,で き るだ け
多 くの種 類 の作 品 に触 れ る こ とで,一人 ひ と り
引用
の読 み を確 か な もの に しよ うとす る考 えが生 ま
1)文部科学省 :
中学校 学習指導要領
れ , しっか りと読 み取 り,紹 介 しよ うとす る活
1
0.
1
1
一部改正
動 にな った ので は ないか と思 われ る。 限 られ た
2)文部科学省 :
小学校 学習指導要領
作 品 で は な く,多 くの作 品 を紹 介すれ ばす るほ
1
0.
1
1
一部改正
ど,様 々 な視 点 を持 つ こ とが可能 にな る ともい
3) 年 間を通 しての『話すこと・
聞くこと』の実践報告
える。作 品数 を限定す るこ とはない。
として,『平成25年度東京 学芸大学附属竹早幼稚 園
古典 単元学 習 か ら想 起 し うる学習 , そ の可能
性 につ い て も, さま ざま な例 を見 る こ とが で き
・
小 学校 ・中学校研 究紀 要
2
0
0
8.
3 20
主体性 を育 む幼 ・
小・
小 中接 続 分科会
中連 携 の教 育 』「
言 語 グル ープ
国語 中 1
の実践 」
2
01
4.
3を参照されたい。
た。 【
調 べ学習 】だ けでな く, フィール ドワー ク
にまで発展す る例 も見 られ た。
2
0
0
8.
3 2
0
4) 本実践の図書館 司書との連携研 究 については,
また, 【
話す ・
聞 く】【書 く】 【
読 む 】の 3領 域
を通 した指導 の可能性 も兄いだす こ とがで きた。
古典 に親 しませ る こ と- の特化 も忘れ て は な
東京学芸大学附属 図書館『授 業 に役 立っ学校 図書
館活 用デ ータベ ースN
o
.
AO1
87
』を参 照 にされたい。
参考文献
らない。 【
絵本 】 とい う身近 で,幼 い頃か ら触れ
○ 文部科学省 :
言語 活動 の充実 に関する指導事例
てい た もの を通 して, さ らに 「
古典」を我 が身 に
年
集 【中学校版 】 国 5 1
寄せ て捉 えるこ とがで きた。
で紹介する事 例 (
読 むこと,伝 統 的な言語 文化 と国
日本 の古典 の系統性 ,伝承性 ,小 さ子讃 , 〔
か
課題 に沿って本 を読ん
語 の特質 に関する事項)「
昔話 のルーツを紹介 しよう
ぐや 姫 〕 異類 出生詳 〔
た に し長者 〕 な ど- の理
01
1
.
5
∼古典の様 々な作 品について知る∼」 2
解 も,発 表 の 中で触 れ て い るペ ア もあった。 こ
0 中村栄江 :
神 奈川 県 立総合教 育センター長 期研
れ は,話 し合 い の 中で ,ペ ア間 の交流 が あ った
究員研 究報告
か らこその結果 であ る。
める中学校 国語 (
古 典 )の授 業づ くり- 「
読 み比
多 くの作 品 を扱 うこ とで,系統 的 に作 品 を理
9:
1-6. 「
言語 文化- の関心を高
べ」による指導の工夫 - ,神奈川 県立総合教育セ
解 し小 学校 か ら中学 ,高校 - の古典学 習 - の連
01
1
.
ンター, 2
携 を見通す こ とがで き る。 また,作 品 との 出会
0冨 山哲也 :
『(
単元構想表)でつくる !中学校新 国
わせ 方 を工夫す れ ば, 中学校 で の 【古典 学 習 】
語科授業 STARTBOOK」第 1
学年
の可能性 は広 がってい る と考 えた。
0冨 山哲也 :『(単元構想 表)が活きる !中学校 国語
今 後 は,高等 学校 で学ぶ 多 くの古典 の知識 を
2
01
3.
8.
科授業 &評価 GUI
DEBOOK] 2
01
3.
8.
-1
0-