穴あきPC板を用いた断熱複合板の断熱外装システムに関する研究 共同研究機関名 株式会社スパンクリートコーポレーション 會澤高圧コンクリート株式会社 担 当 部 科 環境科学部居住環境科、都市防災科 研 究 期 間 平成 16~17 年度 研究の目的 穴あきPC断熱複合板 オフィスビルや商業建築などの鉄骨造建築は、省エネ化の推進が急務とい われています。本研究では、軽量で高強度などの特徴をもつ穴あきPC板(空 胴プレストレストコンクリートパネル)と空洞のないコンクリート板で断熱 材を挟み込んだ断熱複合板を対象として、主に鉄骨造建築の工法合理化を実 現する断熱外装システムの開発を目的としています。 研究概要 重量のある試験体に耐えられる試験装置を製作し、部材の熱・湿気特性を測定しました。これにより断熱設計 に活用できる情報を整備しました。また、断熱複合板の防露性を屋外での放湿実験と計算により確認しました。 熱貫流率測定装置 空気温度測定 熱流 断熱材 断熱複合板の熱抵抗設計値 目地の熱損失の影響 白金測温抵抗体 空気温度測定 温度調節器へ ファン 防露計算 データロガーへ 直流安定化電源へ ヒーター 3年目 2年目 5/1 7/31 10/30 1/29 4/30 7/30 10/29 670×670 攪拌用ファン 塩飽和水溶液箱 タイプⅠ ボルト 止め 架台 糠平 断熱材の外気側に溝をつけて 湿気の滞留を防止 電子天秤 恒温恒湿室 試験箱 100 95 90 85 旭川 80 75 札幌 70 65 60 1年目 55 50 8/1 10/31 1/30 コンクリート 初期含水率の影響大 加熱箱 透湿抵抗測定装置 相対湿度[%] 恒温室 タイプⅡ 湿気の排出 じゃま板 透湿 タイプⅢ タイプⅣ アクリル板 2mm 通気溝 穴あきPC板の 透湿抵抗設計値 穴あきPC板 105mm XPS75mm 木枠 放湿試験 活用方法・成果 パネルの目地や取合い部、サッシ周りの熱橋対策や防露対策、 透湿面積 湿気発生 アクリル板 3mm 910mm 断湿(アルミテープ・アクリル板) 通気溝内空気 発泡ポリ エチレン パネル目地の 熱橋・防露対策例 層間変位への追従性や施工性を考慮した取付け方法の検討を行 い、断熱外装システムとして提案しました。 シーリング 鉄骨造建築はこれまで断熱層を連続させることが困難でした が、本システムを採用することにより簡便に高断熱化することが できるため、鉄骨造建築の省エネルギー化の推進に役立ちます。 耐火 ガスケット 室内空気
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