第 2298 号 2015 年 5 月 18 日 目 審査番号・270511-B1 〔今週号は 5 月 8 日時点の情報を基に作成しています〕 次 投資コラム 日本株銘柄情報 日本株銘柄情報 :夏のボーナス ··················································································1 :ビックカメラ (3048)········································································ 2 :ガリバーインターナショナル (7599) ·········································· 3 夏のボーナス アナリスト 笹木義次 もう一つの要因は、企業業績が好調なことです。 日経新聞によれば、3 月期決算企業の 2015 年 3 各種調査機関の調査によれば、2015 年の夏のボ 月期の経常利益の増益率は 8 日発表分までで、 ーナスは前年に比べて増加することが予測され 10.5%と 2 ケタ増益となっています。今期の業 ています。結果は下の表にまとめてあります。 績見通しも 1 割程度の経常利益の増益が見込ま 3 つの調査機関の予測を単純平均すると、1 人 れています。 当たり支給額平均は約 37 万 7 千円となります。 対象は事業所規模 5 人以上の民間企業となって 夏のボーナスの増加に見られるように、個人所 います。 得の増加は、消費支出の増加につながることが 期待されます。当たり前の事柄ですが、個人消 2015年 夏のボーナス予測 機関名 三菱UFJリサーチ&コンサルティング みずほ総研 第一生命研究所 平均 (注意)各種資料よりアイザワ証券作成 1人当り支 前年比 給額(円) (%) 377220 1.8 377742 1.9 376000 1.6 376987 1.8 費の回復は、全体の景気動向にプラスに働くで しょう。 消費関連の企業にとっては、2014 年は消費税の 増税による影響を受けた 1 年となりました。駆 各種調査機関が夏のボーナスの増加を予測して け込み需要はありましたが、その後の反動減か いる要因は次の通りです。 らの回復はかなり緩やかなものとなるなど厳し い事業環境となりました。 まず労働力の需給改善で雇用・所得環境が改善 していることです。3 月の失業率は 3.4%となり、 消費関連の企業にとっては、夏のボーナス増加 低下傾向が継続しています。3 月の有効求人倍 に見られるような所得環境の改善によって、事 率は 1.15 倍です。2 月と同水準ですが、引続き 業環境の回復につながることが期待されます。 労働力に対する需要が堅調であることを示して います。 http://www.aizawa.co.jp/ 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項 を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認 の程、よろしくお願いいたします。 日本株銘柄情報 ビックカメラ(3048) アナリスト 株価指標 株価 (2015/5/8) 売買単位 市場 発行済株式数 笹木義次 <業績の推移> 連結 決算期 営業収益 営業利益 経常利益 純利益 1株利益 2013/8 805378 13041 15346 2436 14.2 2014/8 829833 19060 24063 9852 57.4 2015/8予 812000 20500 20500 10200 59.4 単位:100万円 (1株利益、1株配当は円) 予想は会社予想によります。 100万円未満は四捨五入しています。 1株配当 10.0 10.0 10.0 <投資指標> 1182円 100株 東証1部 1億7263万株 連結 今期予想PER PBR 予想配当利回り 19.9 倍 2.4 倍 0.8 % コジマとの間で進めてきた仕入の共同化の成 (自己株式を除く) 時価総額 2 2040億円 果が出たからです。 事業概要 3048 ビックカメラは、大手の家電量販店です。 免税売上高の比率が上昇しています。今期の 首都圏を中心に駅前、繁華街に立地していま 3 月単月の構成比は 8%となり、前年同月の す。家電以外にも時計、スポーツ用品、玩具、 2%から大幅に上昇しました。首都圏の駅前に メガネ、など取り扱っています。専門性の高 立地していることやカメラや時計などの専門 い品揃えとなっています。 性の高い品揃えなど、3048 ビックカメラの持 っている優位性によるものと考えられます。 今上半期は営業利益が増益に 3048 ビックカメラの 2015 年 8 月期上半期の ネット通販の売上高も着実に増加しています。 業績は、売上高が 3934 億 87 百万円と前年同 前年同期には楽天の球団優勝セールや増税前 期比で 3.7%の減収に、営業利益は 83 億 22 の駆け込み需要がありましたが、3048 ビック 百万円と前年同期比で 19.8%の増益となり カメラ単体のネット通販の売上高は前年同期 ました。増益となりましたが、期初計画は下 比で 2.8%増加しました。 回りました。計画を下回ったのは、連結子会 社の 7513 コジマが苦戦したからです。7513 出遅れ修正に期待 コジマでは、今上半期は 2 億 2 百万円の営業 3048 ビックカメラの 2015 年 8 月期の業績は、 赤字となりました。赤字幅は縮小しましたが、 売上高は 8120 億円と前年比 2.1%減収に、営 期初計画にはとどきませんでした。7513 コジ 業利益は 205 億円と前年比 7.6%増益を計画 マは、通期でも下方修正しています。 しています。インバウンド関連としてテーマ 性があることから、出遅れている株価は修正 ビックカメラ単体は健闘 3048 ビックカメラ単体では、立地の優位性を が見込めると見ています。 (出所:QUICK) 活かし好決算となりました。2015 年 8 月期上 半期の営業利益は 60 億 78 百万円と前年同期 比で 23.9%の増益となりました。期初計画に 対しても上回る結果となりました。売上高は 2211 億 20 百万円と前年同期比で 0.18%の減 収とほぼ前年並みとなりましたが、売上総利 益率の改善で、営業利益は増益となりました。 売上総利益率が改善は、連結子会社の 7513 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させてい ただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。 日本株銘柄情報 ガリバーインター ナショナル(7599) アナリスト 笹木義次 3 <業績の推移> 連結 決算期 営業収益 営業利益 経常利益 純利益 1株利益 2014/2 169398 7094 7201 4360 43.0 2015/2 155681 5325 5345 3286 32.4 2016/2予 180000 8200 8200 4900 48.3 単位:100万円 (1株利益、1株配当は円) 予想は会社予想によります。 100万円未満は四捨五入しています。 1株配当 13.0 15.0 15.0 <投資指標> 連結 株価指標 株価 (2015/5/8) 売買単位 市場 発行済株式数 934円 100株 東証1部 1億0140万株 19.3 倍 2.7 倍 1.6 % 古車の卸売り台数も減少しました。これは、 新車を乗り換えるために買取りをするユーザ (自己株式を除く) 時価総額 今期予想PER PBR 予想配当利回り 947億円 ーが減少したからです。 事業概要 7599 ガリバーインターナショナルは中古車 中古車の小売りは健闘しました。特に、小売 買取りの大手で、中古車の卸売や小売の事業 りを主体とする展示型の小売店舗では、小売 を展開しています。直営店で 354 店舗を全国 販売台数は増加しました。 で展開しています。 今期は増益を計画 中古車は買取りを行ってから、2 週間を目途 7599 ガリバーインターナショナルでは、2016 に在庫として保有します。期限が来れば、オ 年 2 月期の業績は、売上高が 1800 億円と前年 ークションを通じて、売却されます。高回転、 比 15.6%の増収を、営業利益は 82 億円と前 現金化の事業モデルを確立しています。 年比 54.0%の増益を計画しています。 7599 ガリバーインターナショナルでは、この 国内の新車市場が回復することで、買取り台 2 週間の在庫期間を利用して、中古車の小売 数が増加することを見込んでいます。今期も りを行うことに注力しています。在庫期間中 小売りが中心となる展示型の小売店舗の出店 に、小売りで売れなければ、オークションを を増加させることで小売り台数の増加を見込 通じて販売することができます。そのため事 んでいます。 業リスクを高めることなく、小売りという新 たな販売機会を持つことが可能となります。 前期が大幅な減益決算となった事から、株価 は出遅れています。今期の増益見通しの確度 2015 年 2 月期は営業減益に が高まれば出遅れている株価は見直される余 7599 ガリバーインターナショナルの 2015 年 2 地が大きいと見ています。 月期の業績は、売上高が 1556 億 81 百万円と (出所:QUICK) 前年比 8.1%の減収に、営業利益は 53 億 25 百万円と前年比 24.9%の減益となりました。 主な減益の要因は、中古車の買取り台数が増 加しなかったこと、広告宣伝費が増加したこ とです。特に中古車の買取りを行うガリバ ー店舗で買取り台数が減少したことで、中 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させてい ただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。 4 金融商品取引法に基づく表示事項 ■ 本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等 商 号 等: 藍澤證券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 6 号 (本社)東京都中央区日本橋1-20-3 加入協会: 日本証券業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会 当社が契約する特定第一種金融商品取引業務に係る指定紛争解決機関 : 特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター(略称:FINMAC) ■ お客様にご負担いただく手数料(税込)およびリスク等について ・対面口座:約定代金に対し、最大 1.2420%を乗じた額 (ただし最大 147,150 円、約定代金が 217,391 円以下の場合は、2,700 円) ・インターネット口座「ブルートレード」 インターネット発注:最大 1,620 円、コールセンター発注:最大 3,240 円 ・コンサルティングネット口座「アイザワプラス」 インターネット発注:最大 4,860 円、コールセンター発注:最大 9,720 円 株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。 本レポート等でご紹介する商品等の勧誘を行う場合があります。 藍澤證券 免責事項 本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。株式 は株価の下落や発行者の信用状況の悪化等により、投資元本を割り込むお それがあります。投資に関する最終決定は、情報の被提供者自身による判 断でお決め下さい。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その 正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点 での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予 告なく変更されます。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただき ました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
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