。 守 [ !5 1 2 「経済成長」と社会保障、国民の暮らし 巨大企業が正しく納税すれば消費税 増税は必要ない 業績が良いのに「実効税負担率Jが著しく低い主な大企業リスト(最新 2事業年度分) 表1 -2013年 3月 期 -2 0 1 4年 3月 期 の 法 定 正 味 税 率 3 8 . 0 1 %の 時 期 一 区分 2 0 1 3年 3月 期 -2014年 3月 期 の 2期 通 算 ー-税制公正化への魂の覚醒を求めて 社名 @中央大学名誉教授・商学博士 T 式 │ ? 瞳 分別 申の告区方J 決の算区 分 期 l l FG 2 ソフトノ電ンク 3 みずほ FG 4 │三菱 UFJFG 5 ファーストリテイリング 6 丸紅 7 ステ: ス 製 薬 B す は 択1T 9 1 0 l 富岡 幸雄 とみおか ゆきお 旧制横浜高商在学中に学徒出陣。国税庁に勤務しながら 1 9 5 0年中央大学法学部卒業、同大学院商 9 6 0年中央大学商学部助教授、 1 9 6 5年教授。米国カリフォルニア大学客員教授、 学研究科修了。 1 中央大学経理噺究所長、放送大学客員教授、日本商工会議所税制専門委員、政府税制調査会特別委 員を歴任。現在、富岡総研代表、税務会計研究学会顧問、日本程税理論学会理事。主な著書に『税 務会計学 W97 払森山骨庖)、『決算政策の税務管理JCl9 7 9 、税務経理協会)、『背信の税制J(l9 9 2 , 講談社)、 I 税制再改革の基本構想J(l 9 9 4 、ぎょうせい)、 I 事業推進型承継税制への転換J ( 2 0 0 1,ぎよ うせい)、『税務会計学原理J( 2 日 0 3,中央大学出版部、日本会計研究学会 2 0 0 4年度太田黒津賞受賞)、 『新版ー税務会計学講義第 3版] ( 2 0 1 3 、中央経済社)、 I 税金を払わない巨大企業] ( 2 0 1 4 、文酪春秋) 骨初めて暴かれた巨大企業の「避税j の凄まじい手口と秘策の実態を企業の実名を挙げて徹底検証。 昏拙著『税金を払わない巨大企業J(文春新書)発行後に開発した最新の研究成果を本誌に発表一一 ①巨大企業 46社の利益・納税額と実効税負担率の実態、②巨大企業の平均税負担が法定税率の半 分以下の状況、③法人税の欠陥の是正で想定できる増収見込額の試算。 酪これまで国民が支払った消費税が社会保障や福祉に回らず法人税減税の穴埋めに使われてきた状 況の実態分析。 酌巨大企業の正しい納税で消費税廃止と財政再建による国の建てなおしの提案。 2 0 1 3年 3月期および 2 0 1 4年 3月期の法人 日本の有力企業で業績が良いのに「実効 の所得に対する税法で定めている「法定正味 税負担率」著しく低い企業の実態を公開 税率」は 国にとって稼ぎ頭であり大儲けしている巨 1 3 8 . 0 1%J(国税の法人税と、地方税 の法人住民税、法人事業税の 3つを合計した 大企業がグロ}バル化し、無国籍化して税制 法定の合計税率)であるのに「実効税負担率J の欠陥や抜け穴を巧みに活用、節税をし、時 は非常に低く、 には地球的スケールでの課税逃れをしている。 小負担の企業がごらんの通り 4社あり、 6% このため日本の税制は空洞化し、財政赤字の 10%未満の企業が 4社 、 1 0%台の企業が 1 1社、 20%台前半の企業が 1 0社 、2 0%台後半 の企業が 1 0社も存在する。比較的に多くの 法人税を払っている著名な企業でも 2 日%台 が大部分で 3 0%には達していない。 30%台の 企業でも全てが 3 2%未満にとどまっている。 原因となっている。 そこで、まずは、私が検証分析した 年 3 月期~ 1 2 0 1 3 2 0 1 4年 3月期の業績が良いのに 6社 Jの 実効税負担率が著しく低い大企業 4 実態(表 1)を見てほしい ο 16 月刊保団連 以上 1%に達しない極端に低い極 阪 オ キ 急 リ リン 阪 y神 ク H ス D HD 1 4 1 5 1ニコ ン 1 6 1野 村 m 1 7 1 8 1京セ UFJ銀 行 1 9 山 l 1 2 0 1 2 1 1サ ン I-HD 2 2 23Jsi 1 2 4 2 5三 ヨ 1 2 6 2 7 1 ' <~ F 28IJFEilJ 2 9 3 0 3 1 ノン 3 2 1 3 3 ンソ} 1 3 4東 京 ス 1 3 5武 R 寺 d 諸警盤 日空旦 3 7本 l 畦子 ぢr 1 3 3 9 1 4 0 1 4 1 ! D 1 4 2 持 持 P ~jj 二業 再 }車 3 、 1431~の素 1 4 4 ヨタ自動車 再 1 4 5 1:7ボタ 1 4 6 ズキ 再 3 3 3 3 8 3 3 3 3 1 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 1 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 1 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 φ白C ( Y 百 1 目 万 , . も 匹F , 37 . 0 0 6 3 1 7 . 3 1 2 5 2 8 . 3 8 6 4 1 5 . 2 5 2 7 5 . 6 5 3 3 9 3 . 6 2 7 2 6 6 . 0 3 6 9 1 0 . 9 4 4 l '7 2 . 3 5 6 3 5 . 9 4 0 6 2 3 . 2 6 7 1 4丸 . 7 3 4 2 9 8 4 5. 2 47 . 0 5 4 1 3 6 . 5 4 7 5 9 9 . 3 4 4 3 1 4 . 1 3 1 1 4 9 . 3 4 8 し 8 6 2 . 2 5 7 1 6 1 . 9 6 3 2 8 5 . 8 2 6 1 3 7 . 0 0 5 且丘7 1 1 l 7 4 0 . 4 0 1 1 8 6 . 5 9 0 9 7 4 . 6 8 0 1 3 6 . 5 1 0 2 3 5 . 8 9 0 . 8 8 3 1 4 4 4 9 2 1 7 8 . 5 4 0 日4 . 6 3 47 4 9~.218 2 4 2 . 8 2 5 4 5 6 . 5 8 5 9 1 2 . 7 1 9 1 1 5 8 . 5 6 3 3 6 9 . 8 6 9 3 4 0 . 5 6 7 4 9 2 . 3 7 1 1 2 2 . 3 4 3 1 7 41 3 0 3 . 8 4 4 ; 72 9 1 日3 . 7 6 4 3 3 6 . 4 9 3 , L甜 些 (百万円) 6 1 0 5 1 4 . 2 7 4 5 . 2 3 3 2 8 . 0 4 5 2 2 . 3 6 1 7 8 . 6 3 8 2 1 1 E 9 9 5 1 8 0 . 0 0 1 2 0 . 7 4 3 6~型2 4 2 . 8 6 1 2立里E 1 0 6 . 1 8 6 を 7 . 7 3 1 2 8 . 2 1 9 3 5 7 . 4 2 7 3 3 . 3 0 6 6 0 . 4 8 8 2 9 . 2 1 0 2 1 8 . 0 5 5 1 6 4 . 9 1 2 4 2 . 日7 6 2 2 6 . 6 0 8 3 1 . 8 8 6 5 5. 1 8 8 3 9 2 . 5 7 3 3 6 . 6 5 0 4 6 . 6 2 7 日 9 . 4 笠 0 6 J 1 2 6 3 . 9 3 6 1 2 2 . 1 9 4 号坐旦里 3 3 2 . 9 6 0 4 4 . 7 4 5 1 0 7 . 19 6 1 0 4 . 2 3 7 1 5 2 . 7 4 8 3 8 . 3 6 1 5 5 . 0 0 9 1? 1 ! ;7 h S 5 2 . 0 9 5 1 0 7 . 6 1 7 ( % ) 0 . 0 0 1 0 . 0 0 3 0 . 0 9 7 0 . 3 0 6 6 . 9 1 7 . 12 8 . 4 0 8 . 6 3 1 1 . 17 1 2 . 5 0 1 2 且3 1 4 . 2 3 1 4 . 5 7 1 7 . 3 4 1 7 . 4 2 1 7 . 7 1 1 8 . 3 7 1 8 . 8 9 1 9 . 1 9 2 0 . 5 6 2 1 . 16 2 1 . 3 2 1 . 4 4 2 2 2 . 2 7 2 2. 5 4 2 3 . 2 4 2 3 . 3 5 2 3 . 3 9 2 4 . 3 5 2 5 . 3 6 2 6 . 1 1 2 6 . 2 6 2 6 . 2 9 . . 3 7 3 6 2 2 6 6 υ 2 7 . 2 4 2 7 . 3 4 2 8 .2 1 2 8 . 9 8 3 0 . 6日 3 1 . 0 2 1 . 3 5 3 3 1 . 5 9 3 1 . 6 2 3 1 .8 1 3 1 .9 8 単 連 (控1) 1 実効租負担率Jが箸しく低い草撞良妻子な主要な巨大企業の実態につき試算した調査結果を表示している。 (住 2) 1区分」棋の略称包企業種別の区分 「事J~事業会杜 「持j ロ持株会杜 @申告方式の区分 l i 車J~連結納租制度適用金社 「 単J~連結納覗制度を適用していない会社 喧〉損益計算書の区分 「 連 J~連結損益計草書 「 単 J~単体損益計算書 (註 3 )本去は、最新事業年度の「租引前純利益」が 6 0 0憧円以上、かっ、「実効税負担率J が 3 2 . 3 % (詰定正味税率 3 8 . 0 1 % の8 5 % 相当〉 未満の企業につき試算した結果を表示している。 (注 4 )1 実効割負担率j は、%の小数草 2位未満を切り捨てているロ i 2 0 1 5 . 2N o .1 l 7 9 月刊保団連 7 - 2 0 1 5 . 2N O .1 l 7 9 1 7 。 特集 「経済成長」と社会保障、国民の暮らし γ 高いのは、表面的な法定正味税率であって実 超の階級の法人税等合計税額の平均負担率が これへの税制上の対応、激化している世界税 際の税負担は驚くほど低いのである。 極端に低く、外国税額を含めても僅かに 金戦争の実態など、詳しくは、拙著『税金を 払わない巨大企業.1 (文春新書)を参照)。 これらは、すべて、税引前純利益が 1期で 6 0 0億円以上の日本経済をけん引する巨大企 する実際の納税額の負担割合であり、「税引 次にデータをマクロ的にみると、現在の日 1 1 7 . 2 日 %J で法定正味税率は 3 8 . 0 1%の半分 5 . 2 5 %の低レベルである。 にも達しない 4 これに対し、資本金 1億円超で 5億円以下 3 7 . 9 2 % J の負担 の中堅中小企業の階級が i 前純利益」を分母に、「法人税等納付額(法 本の法人税の実際の負担は、全体を平均的に をしており、限りなく法定正味税率に最も近 J を分子 人税、住民税および事業税の合計) 分析すると企業の規模により著しく格差が存 いのである。 にとって、法人所得課税の負担率を算出した 在している。資本金階級別に区分した企業の 資本金 1億円以下の法人には中小企業に対 業規模別にみたとき、法定税率との聞に格差 ものである(それは財務会計における会計情 規模別にみた法人所得に対する国税・地方税 0 0万円以下の部分は する軽減税率(年所得 8 が存在する。特に、企業規模が大きくなるに 報とは別である)。 の合計税額の平均負担率を示したグラフ(図1) 15%に軽減)が適用されているため法定正味 3 8 . 0 1%)より低くなるのは当然である。 税率 ( 従い法定正味税率と平均負担率の開差は、次 業ばかりであり、その最近 2期分の実効税負 担率の平均値である。 実効税負担率とは、個別の企業の利潤に対 経済界と大企業、マスコミは、「日本の法 吾大企業の実際の税負担は法定税率の半 分以下の極小で「逆累進構造」が特徴 はこのことを明示している。 0 0億円 注目すべきは、巨大企業の資本金 1 人税は高い」と、声高に大合唱しているカ又 図 1 企業規模別の法人所得に対する法人税等合計税額の平均負担率 -2013年 3月期の国税・地方税の合計法定税率 3 8 β 1 %の時期 税負担率 税負担率 4 0 法定覗率 3 8 . 0 1 % 4 0 3 5 3 5 法定税率 3 8 . 01% 3 4 . 4 5 3 0 3 0 2 7 . 3 4 2 5 2 0 2 5 2 0 法人税の欠陥による税負担格差の是正に より 5兆 3556億円の培収想定額の試算 法人税等合計税額(国税の法人税・地方税 の法人住民税と法人事業税の合計税額)を企 0 0億円超の巨大企業 問題なのは、資本金 1 第に大きくなっている。 0 0億円超の巨大企業の外国 特に、資本金 1 の法人税等合計税額の平均負担率 ( 1 7 . 2 0 % ) 税額相当額を含めた法人税合計税額の平均負 が、資本金 1 0 0 0万円以下の小規模企業より 0 1 3年 3月期において法定の法人 担率は、 2 も、はるかに低く、その半分近くの 5 7 . 1 9 % 5 . 2 5 %の低位にある。 税合計税率と格差は 4 法人税制の欠陥である法人税合計税額の平 の割合にとどまっていることである。 日本の法人税の負担構造の現状は、「巨大 均率と法人税等合計の法定正味税率の格差の 企業が極小の税負担」で、「中堅中小企業が極 是正による増収想定額を試算して示すと表 2 大の税負担」となっており、企業の規模別の のようである。 視点からみれば、「逆累進構造」となっている。 巨大企業が法定税率に従い正しく法人税等 このような異常な事態が生じているのは、 5 5 6億円も を納付すれば、単年度で実に 5兆 3 企業優遇税制である租税特別措置の政策減税 の巨額の増収が想定され、消費税のさらなる が特定の大企業に集中しているとともに、受 再増税の必要のないことは明らかである。 取配当金の課税除外など法人税制の仕組みに ( 注1 ) 企業規模別に区分した法人所得に対する法人税等合計税額(法人税法人住民税・法人事業税の合計)の平均負担率を外国税 額を含めた場合と除いた場合の双方のケースにつき図示している。企業規模は資本金階殺によっている。 ( 注2 ) 図表における也の部分は「外国税額j相当を示している。 (出所)国税庁企画室編『税務統計から見た法人企業の実態(会社標本調査)J( 2 0 1 2年度分)及び 2 0 1 4年 2月に内閣が国会に提出し た『租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書j ( 2 0 1 2年度分)を基に分析整理して作図している。 1 8 欠陥があるほか、税務会計システムのメカニ 巨額砿財政赤字の際中に何故に大儲(j'を ズムに歪みがあり、課税ベースが縮小してい し恕が 5固に税金を払わはいグロー J ' ( ル るからである。 大企業の減税をするのか これら課税ベ」スの歪みによる縮小化の最 「法人税を成長志向型に変える」安倍晋三 大の元凶がタックス・イロージョン(課税の 首相は今回の法人税改革にあたってこう力説 浸蝕化)とタックス・ジェルター(課税の隠 してきた。法人企業の所得に対する国税の法 れ場)であり、税務行政の機能不全もこれに 人税、地方税の法人住民税、法人事業税の 3 拍車をかけている(大企業はどのように法人 つの税を合計した法定正味税率は 3 4 . 6 2 %( 標 税を少くしているか、その課税逃れの手口と 準税率)で、米国の 4 0 . 7 5 %に次いで 2番目 月刊保団連 2 0 日 2N o .1 l7 9 月刊保団連 2 0 1 5 . 2N o .1 l7 9 8 9 - 1 9 。 特集 「経済成長J と社会保障、国民の暮らし 図 2 法人税率の引き下げと主要な財源の確保 一現在の法定正味税率 34.62%を数年度以内に 20%台までの引き下げを目標としているー 表 2 法人税等負担格差是正による増収想定額 一欠陥税制の是正で 5兆 3 , 5 5 6億円の税収が見込めるー 資本金階級別 法人税等合計税 法人税等法定税 申告所得金額 申告所得の換算 法人所得総合負 担の増収想定額 想定額 ( 2 0 1 3 . 3期) 額の平均負担率 率との格差 (%) (百万円) (百万円) ( 2 0 1 3 . 3J 由 ) (%) (百万円) , 10 0 0万円以下 3 0 . 0 7 7 . 9 4 5 , 0 7 4 , 8 7 8 5 , 0 7 4 , 8 7 8 4 0 2, 9 4 5 5 , 0 0 0万円以下 3 4 . 3 2 3 . 6 9 , 41 3 , 9 5 7 4 , 41 3 , 9 5 7 4 , 8 7 5 1 6 2 l億円以下 3 5 . 2 2 2 . 7 9 2 , 9 3 4 , 5 9 6 , 9 3 4 , 5 9 6 2 8 7 5 8 1, 5億円以下 3 7 . 9 2 0 . 0 9 3 , 2 1 5 , 9 4 7 3 , 2 1 5 , 9 4 7 2 . 8 9 4 1 0億円以下 3 4 . 6 2 3 . 3 9 , 13 0 2 , 6 5 9 , 3 0 2, 6 5 9 1 . 160 4 4 1 0 0億円以下 2 8 .9 7 9 . 0 4 , 9 1 1, 3 7 0 5 , 2 0 6, 9 3 8 6 , 10 7 5 61 1 0 0億円超 1 7 . 2 0 2 0 . 8 1 1 7, 9 1 0 , 1 5 2 7 0 1, 1 6 7 1 9, , 0 9 9 , 8 1 3 4 2 4 . 7 4 2 7 1 3. 4 0 . 7 6 3 , 5 5 9 4 2 , 8 5 0 . 142 , 3 5 5, 6 6 9 5 合計 ( 注1 ) 法人税等合計税額の平均負担額と法人税等合計法定税率の格差の是正による増収想定額を試詳している。 ( 注2 ) 法人税等法定税率との格差JI 主、法人税等法定税率 3 8 . 0 1% ( 2 0 1 3 . 3期)と、「法人税等合計税額の平均負担率j との格差である。 ) 申告所得金額」は、国税庁「会社標本調査 ( 2 0 1 2年度分) Jに基づいている。ただし、「申告所得の換算想定額J欄において、 ( 注3 資本金 1 0 0億円以下の法人に 5%、同 1 0 0億円超の法人に、 1 0 %の増収を想定している。 )増収想定額の算定において、 1 0 0万円未満の端数は四捨五入している。 ( 注4 . . . . 3 . 2 9 % 3 1. 33~。 3 0 % 可む ・密取配当の益金不算入制度の是正 .租税特別措置の政需弘事税の見直し r r に 高 い 。 そ こ で 2015年 度 は 2 . 5 1%下げて の半分以下であり、固に税金を払っていない 3 2 . 1 1%に、 2016年度は財源となる外形標準 のに安倍政権は、何故に法人税減税を狂気の 課 税 の 拡 充 分 を 踏 ま え 0.78%以 上 下 げ て ように執念を燃やすのか。まさに、そのやり 31 .33%以下にする。 方は独裁的な暴走で国家財政を破綻させる危 険を招く危険がある。 政府は 2015年度から「数年間で 20%台に .繰越士損金の控除制限の強化 -法人事業税の舛形標準課税の拡大 ( 2 0 %i S ) 恒 三D 2 0 1 4 年度 2 0 1 6 年度 2 0 1 5年度 一--【ーー ーーー数年度以内 2-2 0 1 3年度の法定正味税率は 3 8 . 0 1%、加1 4年度は 3 4 . 6 2 %(東京都は 3 5 .64%)である。これを却 1 5年度には 2 . 5 1 %、さ (注1)加 1 らに 2 0 1 6年度にも 0 . 7 8 %( 2 0 1 5 、2 0 1 6の両年度で合計 3 . 2 9 %相当)以上の引き下げを予定している。 ( 注2 )恒久減税には恒久財源の確保を建前としているが、 2 0 1 5-2 0 1 6年度の 2年間は、代替財源を上回る減税幅とし、アベノミクス による経済成長を成功させようとしているが、果たしてどうか。 引き下げる j との目標を掲げており、引き下 げ目標の半分以上について 2年間でメドをつ 重い腰を挙げ漸く手をつけた「法人税改 度は、費用の総額にかかる控除の上限を法人 けた形である。この 2年間は代替財源を上回 革」は既得権益者の抵抗で極めて不徹底 税額の 25%とする。 る減税幅としており、「企業の賃上げ余力を 不十分 へ段階的に引き下げる。 (6)雇用者給与の支給額を 3 %以上増や (3) 欠損金の繰越し控除制度を見直す。 した場合、その増加額を付加価値害j から控除 できる。 高め、アベノミクスの窓、恵が地方や中小企業 法人税の減税には、「恒久減税は恒久財源 2015年 4月 1日から 2017年 3月 3 1日までに などに幅広く行き渡るように促す Jことを目 の原則」を建前としながら、税制上の欠陥や 開始する事業年度について、控除限度額を所 法人税の改革は、その欠陥の是正と、極端 指すとしている(図 2 )。 企業優遇税制の是正や見直しを目指して若干 得の 65%相当額(現行 80%)に、以後 50%に な租税特別措置による企業優遇税制の廃止に の動きを試みてきた。その主なものは、次の 段階的に引き下げる。 よる「法人税の歪み」の解消である。経済界 しかし、国の稼ぎ頭であり大儲けしている ようである。 巨大企業がグローバル化し、無国籍化して税 ( 4 )雇用者給与の支給額が増えた場合の や大企業の横暴により崩壊した法人税制の建 て直しによる「再建Jこそが急務であり、「減 税額控除制度の要件を見直す。 制の欠陥や抜け穴を巧みに活用、節税をし、 (1)受取配当金の益金不算入制度の見直 時には地球的スケールでの課税逃れをしてい しをする。受取配当金の非課税対象を、現行 (5) 外形標準課税の拡大。法人事業税で る。このため日本の税制は空洞化し、財政赤 の株式保有割合が 25%以上の関係法人から、 付加価値割を現行の 0.48%から 0.96%へ、資 課税ベースの改革は、税率引き下げのため 字の原因となっている。 3分の 1超に引き上げる。 本曾jを 0.2%から 0.4%へ段階的に改正する。 の代替財源探しというように「志」のいやし 所得割は年 800万円超で現行 7.2%から 4.8% いものではなく、「公正な税制」の構築のキー (2)試験研究を行った場合の税額控除制 巨大企業の実効税負担率は、法定正味税率 20 月刊保団連 税」ではない。 月刊保団連 2 0 1 5 . 2N o .1 l7 9 ← 1 0 - ー1 1 - 2 0 1 5 . 2N o . 1 l 7 9 2 1 。 「経済成長J と社会保障、国民の暮らし ベースとして税制公正化への力の結集を基本 ベ}ス)まで落ち込んでいる。 図 3 巨額な消費税収入は法人税減税で消えている 消費税収入と法人 3税の減収額の推移 9 8 9年度から 2 6年間の累計総 法人 3税の 1 理念とすべきである。 かかる見地から今回の課税ベースの改革案 5 5兆円、同時期の消費税収の累計 減収額は 2 は経済界や関係団体等の既得権益者の強硬な は2 8 2兆円である。これまでの巨額の消費税 抵抗があったとはいえ、極めて不徹底にして 収のほとんどが、法人税の減収の穴埋めに消 不十分に極まるものであり、まことに遺憾 えてしまっていること治宝明らかなのである 千万と言わなければならない。 ( 函 3)。 l i t 円 ) E亘日 1 5 1 0 このような歴然たる事実は、消費税増税が 国民が払った消費税収入が法人税減税の 社会保障の充実のためでも、財政再建のため 穴埋めとなり社会保障や福祉のために でもなかったことを立証している。 消費税 10%への増税をして、さらなる法 なっていない。 財界や政府は、庶民が納める消費税を増税 して、グローパル競争をしている企業に対す る法人税を減税しようと計画し策謀をしてい るが、これは今回が初めてではない。 9 8 9年に 3%で創設され、 1 9 9 7 消費税は 1 止させなければならない。 企業は、その大きな儲けに従って、しっかり の安全保障や国民の社会福祉に貢献すべきな 年 4月には 10%への大台へと税率をアップ のである。 税制改革では、消費税の再増税と法人税の 9 8 4年には 4 3.3%で、 1 9 8 8年 法人税率は 1 減税ではなく、大企業税制の欠陥を是正し、 2 . 0 %に下げられ消費税導入の 1 9 8 9年 には 4 地球的スケールでの税金逃れを紡止させ、大 0 . 0 %、1 9 9 0年には 3 75%と連続的に引き に4 企業が「まともに」法人税を払うよう「法人 9 9 8年に 3 45%、1 9 9 9年に 3 0 . 0 %、 下げられ、 1 税の再建jに力を注ぎ、健全な企業秩序を確 0 1 2年には 2 5 . 5 %まで引き下げられ 続いて 2 立しなければならない。 消費税は社会保障のための財源であるとす 企1 5 ' 2 0 1 9 8 9 1 9 略5 ∞ 2 0 0 C 25 2 0 1 0 四1 4( 年 創 ( ! 生 ) 1 消費税には地方分 ( 9 6年までは消費贈与税、 9 7年度からは地方消費税)を含む。 2 法人 3税には法人税、法人住民税、法人事業税の他、地方法人特別税、地方法人税、復興特別法人税を含む。 3 財務省及び総務省公表データにより計算、 2 0 1 2年度までは決算、 2 0 1 3年度は国は補正後、地方は予算額、 2 0 1 4年度は園 地 方とも予算額。 られて、海外のタックスヘイブンに流出する 財界の圧力に屈した安倍首相が財界の要求 一方である。 どおり、法定正味税率を 10%引き下げるた 0 1 5年から順次 てきた。そして、いよいよ 2 に本格的に引き下げが目論まれている。 .10 納税してもらうよう法人税制を整備すること 0 1 7 再引き上げされた。このうえ、さらに、 2 目 企5 企業国家である日本では、稼ぎ頭である大 が緊要で、ある。大企業は国家財政を支え、国 目 。 人税減税の代替財源にしようとする策謀を中 年に 5%に引き上げられ、 2 0 1 4年に 8%に しようと目論んで、いる。 5 とのままでは日本の将来が危うくなると めには、年間 5兆円程度の財源が必要だとさ そんな理不尽なことが許されてよいであろ とに深刻な懸念を表明 れている。財務省は代替財源探しに頭を悩ま うか。民主国家の税制のあり方としては到底 許されてはならないことである。 る政府の宣伝文句に反して、法人税の減税財 大企業からあまり多くの税金を徴収しない せ四苦八苦しているが、政府税調も知恵を出 源となってきているのである。法人税率の大 ような仕組みを構築し優遇する結果として、 すことなく、結局は消費税のさらなる増税に 公正化への魂の覚醒を求め、課税ベー 税制j 幅な引き下げによって、毎年の法人税収は大 国民に過重な負担をかける税制が実現するこ 加えて、国民にいろいろな負担を強いるよう スの「妖怪化 J(お化けのようになること) 幅に減ってきているのである。地方税分を含 とは危険な動向である。そんな税制になった な増収策しかないと説明している。 を防ぎ、真に平和で文化の香り高く、世界か 9 8 9年度の めて、法人 3税が最高であった 1 ならば、日本の将来を危うくすると私は懸念 2 9 . 8兆円が現在は 1 7 . 6兆円 ( 2 0 1 4年度予算 している。 22 ら尊敬されるすばらしい活力ある企業社会と このままでは、固と国民を豊かにし幸せに 国の姿を構築していきたいのである。 するはずの富は、大企業や大富豪に吸い上げ 月刊保団連 2 0 日 2N o . 1 1 7 9 月 干j保団連 2 0 1 5 . 2N o . 1 1 7 9 1 2 - 1 3 ー 日 23
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