平成 27 年 3 月 31 日 関係者各位 特定非営利活動法人エス・エス・エス 理事長 菱田貴大 千葉地裁における民事裁判についてのご報告 日頃より大変お世話になっております。 さて、千葉地裁にて平成 24 年 6 月 8 日に弁護士常岡久寿雄氏(SSS 被害対策弁 護団)によって提訴された損害賠償等を求める民事裁判についての判決が平成 27 年 3 月 26 日に出ましたので、本件の訴訟概要、判決概要を下記の通りご報告いた します。 記 1 訴訟の概要 本訴訟は、SSS 運営の無料低額宿泊所(八千代荘)をかつて利用していた 4 名 が、支払った施設利用料について損害賠償・返還を求めるとともに、それぞれ慰 謝料 300 万円の支払を求め、また、うち 1 名が,施設利用契約の一部をクーリン グ・オフしたとして、施設利用料の一部返還を求めるものでした。 2 判決の概要 千葉地方裁判所は、平成 27 年 3 月 26 日に判決を言い渡し、元利用者の請求を いずれも棄却しました。理由は,以下のとおりです。 元入居者 4 名は,SSS が施設への入居を事実上強制し、元利用者を支配・従属 する関係を構築し、施設利用料として生活保護費を搾取し、プライバシーを侵害 する状況や劣悪な環境の下での生活を強要したと主張し、また、施設利用につい ての合意はなく、合意があっても公序良俗に反すると主張しました。これに対し、 千葉地方裁判所は、SSS の担当者らが事前に施設利用の概要等を説明したこと、 元利用者が施設利用契約書等の内容を確認して自ら署名押印したこと、SSS が保 護費を直接管理したことはないこと、住宅費が厚労省ガイドラインに従っていて 不当に高額ではないこと、食費が不当に高額ではないこと、居室が厚労省ガイド ラインに従っていてプライバシーについても配慮がされていること、入浴が厚労 省ガイドラインに従っていて劣悪な環境ではなかったことなどを指摘し、いずれ の主張も理由がないと判断しました。 元利用者 1 名は、福祉事務所紹介による施設利用契約の一部についてクーリン グ・オフできると主張しましたが、千葉地方裁判所は、そもそも「訪問販売」で はないとして,クーリング・オフできないと判断しました。 以上 なお、SSS は今後も各種法令を遵守し、利用者の声に耳を傾け、利用者のための 施設運営に努めていく所存です。 また、この度、この様なご心配をおかけした事につきましてお詫び申しあげます とともに、ご協力いただいた関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。 今後ともより一層のご指導とご鞭撻を賜ります様、よろしくお願い申し上げます。
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