CIK-FIA技術規則

カート競技技術規則
第1 条
:分類と定義
第2 条
:一般規定
第3条
:カートと装備の安全性
第4 条
:グループ 1 カートのための一般規定
第5条
:グループ 2 カートのための一般規定
第6条
:削除
第7 条
:削除
第8 条
:削除
第9 条
:スーパーカート個別規則
第 10 条 :削除
第 11 条 :削除
第 12 条 :KZ2&KZ1 個別規則
第 13 条 :削除
第 14 条 :削除
第 15 条 :削除
第 16 条 :削除
第 17 条 :電気カート個別規則
第 18 条 :KF4 個別規則
第 19 条 :KF3 個別規則
第 20 条 :KF2 個別規則
第 21 条 :KF1 個別規則
第 22 条 :削除
付則および技術図面
仏語版のみを正式文書とする。
第1条
分類と定義
1.1)分 類
カテゴリ-とグループ
競技で使用するカートは、以下のグループおよびカテゴリーに分類される:
グループⅠ:
- KF1:
排気量 125 cc
- KZ1:
排気量 125cc
-1-
- スーパーカート:
排気量 250 cc
グループⅡ:
- KZ2
排気量 125 cc
- KF2
排気量 125 cc
- KF3
排気量 125 cc
- KF4
排気量 125 cc
1.2)定 義
以下に示す定義および略語は、規則およびその付則、並びにすべての特別規則で採用され、広く一般に用いられる。
CIK-FIA
国際カート競技委員会
FIA
国際自動車連盟
ASN
国内競技権の唯一の保持者として FIA が公認する国内のクラブまたは連盟
CSN
ASN の競技委員会
DC (CoC)
競技長
CS (SM)
審査委員
CT (S)
技術委員
DT (TD)
テクニカルデレゲート
DE (RD)
レースディレクター
RH (HR)
ホモロゲーション規則
KF
KF2 個別規則に従った CIK-FIA 選手権
KF-Junior
KF3 個別規則に従った CIK-FIA 選手権
1.2.1 - 総 則
1.2.1.1 - カートの定義
カートは、屋根、コクピットがなく、サスペンションもない、ボディワーク付きまたはボディワークのない、
直線上に並べられていない接地した 4 つの車輪を持つ陸上車両で、車輪のうちの前 2 輪は操舵を、 ワンピース
のアクスルに連結された後 2 輪が推進を確保する。
その主要構成部は、シャシー(ボディワークを含む)
、タイヤおよびエンジンである。
1.2.1.2 - データ収集
レース中またはレース終了後に、ドライバーが情報を読み、表示、収集、登録、通知、伝達すること等を可能に
する記憶装置が付いている、または付いていないカートに搭載されるあらゆるシステム。
1.2.1.3 - テレメトリー
走行中のカートと外部との間のデータの伝達。
1.2.1.4 - 機械部分
推進、
操舵、
および制動に必要な部品並びにそれらの通常機能に必要となる可動するまたは可動しない付属品。
1.2.1.5 - オリジナルまたは量産部品
-2-
当該装備の製造者により予定され実施されたすべての製造行程を経た、
カートに当初から搭載されている部品。
1.2.1.6 - 複合材
複数の異なる構成要素で形成される材料で、その組み合わせにより、各構成要素単体にはない材料特性が得ら
れるもの。
1.2.1.7 - 最大値
変化する量が達する最大の値。上限値。
1.2.1.8 - 最小値
変化する量が達する最小の値。下限値
1.2.2 - シャシー
機械部分とボディワークを組み合わせたカートの全体構造で、同構造と相互に関連する部品を含む。
1.2.2.1 - フレーム
ワンピースで作られたシャシーの主要支柱部分で、これに主要部品および補助部品が取り付けられる。
1.2.3 - エンジン
1.2.3.1 - 排気量
ピストンの上下運動によりエンジン・シリンダー内にできる容積 V。
同容積は、立方センチメートルで表され、エンジンの排気量を計算する際、πの値は常に 3.1416 を用いる。
V=0.7854×d²×I×n
うち:d=ボア、I=ストローク、n=シリンダー数
1.2.3.2 - ダクトまたは導管
ダクトあるいは導管は、円筒形あるいは尖頭円筒形の部品で、その長さ、位置にかかわらず、気体の通路となる
もの。ダクトあるいは導管の数:実際のダクトあるいは導管の数は、ポンプケーシングからピストン上端まで、
並びにシリンダー外部から吸気ポート、または排気ポートからシリンダー外部までガスを送る円筒形または尖
頭円筒形部品の最大数量を指す。
1.2.3.3 - 吸気ポートまたは排気ポート
ポートは、シリンダーの周縁部と吸気または排気管の交差部によって形成される。同ポートはピストンの通過
により開閉する。
1.2.3.4 - パワーバルブ
「パワーバルブ」とは、エンジンの稼動中にピストンと最終排気出口間の任意の個所で、手動式、電動式、油圧
式、その他の方式により、排気装置の通常の周期(タイミング)
、即ち通常の排気流量を変化させるシステムを
指す。
1.2.4 - ラジエター
空気を介して液体を冷却する特定の交換器。液体/空気交換器。
1.2.5 - 燃料タンク
エンジンへ流れる燃料を納める容積。
-3-
1.2.6 - ホイール
空気タイヤ付きのリムで定義され、カートの操縦または推進のために使用される。
第2条
一般規定
2.1) 総 則
2.1.1 - カートおよびその改造は、カートがエントリーされているグループおよび/またはカテゴリーに適用さ
れる個別の規則、または以下の一般規定に適合していなければならない。
2.1.2 - 一般規定の適用
本一般規定は、個別規定適用の対象とならない場合に、すべてのグループおよびカテゴリーに適用される。
2.1.3 - 大会中常に、自チームのカートが規則に完全に適合していることを技術委員および審査委員に対して証
明するのは各エントラントの義務である。
2.1.4 - 改 造
本規則の条文によって明白に許可されている場合、または CIK-FIA によって安全上の理由により決定された
場合を除き、改造は禁止とする。改造とは、ホモロゲーションを取得し、ホモロゲーションフォームに表記さ
れているオリジナル部品の当初の外観、寸法、図画または写真から変更される可能性のあるすべての作業と理
解される。加えて、規定の寸法値を変更する、または検査への不正行為が推測される結果をもたらす改造また
は取り付けは禁止とする。
2.1.5 - 材料、部品の追加
材料または部品の追加または取り付けは、本規則の条文で明確に許可されている場合、または安全上の理由に
より CIK-FIA によって決定された場合を除き禁止とする。一旦取り外した材料を再び使用することはできな
い。事故後にフレームのジオメトリーを修復する場合、修理に必要となる材料の追加は認められる(溶接用に
金属を追加する等)
。磨耗あるいは破損したその他の部品については、本規則の条文で例外的に許可されている
場合を除き、材料の追加または取り付けによる修理を行ってはならない。
2.1.6 - 磁気反応鋼材
構造用鋼または構造用合金鋼で、ISO 4948 区分および ISO 4949 指定を満たしていること。
少なくともひとつの合金元素の含有量が全体の≥5%の合金は禁止とする。
2.1.7 複合部品
シート、フロア、チェーンガード以外の部分については複合部品(コンパウンドマテリアル)の使用は禁止と
する
2.2)カート
2.2.1 - 一般要件
2.2.1.1. - カートは、シャシー/フレーム(ボディワーク付き、またはボディワークなし)
、タイヤおよびエン
ジンから構成される。また、以下の一般条件を満たしていなければならない:
-4-
2.2.1.2 - 運転位置:足を前方に向け、シートに着座した位置。
2.2.1.3 - ホイール数:4
2.2.1.4 - 材料:シャシーへのチタンの使用は禁止される。
2.2.2 - 特別要件
- シャシー
第2 条3 項
- 寸法と質量
第2 条4 項
- バンパー
第2 条5 項
- フロアパネル
第2 条6 項
- ボディワーク
第2 条7 項
- トランスミッション
第2 条8 項
- チェーンガード/伝導ベルト
第2 条9 項
- サスペンション
第 2 条 10 項
- ブレーキ
第 2 条 11 項
- ステアリング
第 2 条 12 項
- シート
第 2 条 13 項
- ペダル
第 2 条 14 項
- アクセレレーター
第 2 条 15 項
- エンジン
第 2 条 16 項
- 吸気サイレンサー
第 2 条 17 項
- 排気装置
第 2 条 18 項
- ノイズ
第 2 条 19 項
- 燃料タンク
第 2 条 20 項
- 燃料と助燃剤
第 2 条 21 項
- ホイール:リムおよびタイヤ
第 2 条 22 項
- 始動
第 2 条 23 項
- 競技ナンバー
第 2 条 24 項
- ホモロゲーション
第 2 条 25 項
- 計時装置とテレメトリー
第 2 条 26 項
2.3)シャシー
2.3.1 - 装備部品の記述
シャシーは以下から構成される:
a) シャシー/フレーム
b) シャシーの主要部品
c) シャシーの補助部品:カートをより堅牢にするために、特別なチューブと形材(補助部品)を取り付けるこ
-5-
とが認められる。但し、これらはドライバーや他のエントラントの安全を脅かすものであってはならない。
2.3.2 - 改造と識別
ホモロゲーションを取得しているシャシーの改造は、以下を除き認められる。
- ホモロゲーションフォームに記されている指示、
- 技術規則に言及されている指示
2.3.3 - シャシー/フレーム
2.3.3.1 - 機 能
- とくに車両の主要な支持部材を構成する。
- シャシーの対応する主要部分を堅固に接続し、補助部品を合体させる。
- カートの走行中に偶発し得る負荷に対し、必要な強度をカートに与える。
2.3.3.2 - 記 述
シャシー/フレームは、カート全体の主要な支持部分である。カートの走行中に発生する負荷を吸収するに充
分な強度を備えていなければならない。
2.3.3.3 - 要 件
- 円筒形断面の「磁気反応」鋼管構造物(2.3.3.4 参照)
。分解不可能な溶接部品を持つ一体構造。
- 接続部がないこと(1、2 または 3 軸において変動可能)
- シャシー/フレームの可撓性は、管構造の弾性限度に対応する。
2.3.3.4 - 材 料
ISO 4948 区分および ISO 4949 指定を満たしている構造用鋼または構造用合金鋼。
少なくともひとつの合金元素の含有度が≥5%の合金は禁止とする。
使用されている磁気反応鋼は、次の「接触力」テストに合格しなければならない:
付則 No.8 に定義されていて、軸性磁場を持ち、その質量が重力下にある磁石が、シャシー/フレームのチュ
ーブの表面のあらゆる点で接着状態をとどめなければならない。このテストに先立ち、接触面は研磨剤を用い
て仕上げ処理を取り除いておかなければならない。
いかなる状況においても、技術委員またはスポーツ権能者の裁量により、或いは抗議により、
(蛍光 X 線によ
る)化学的分析を実施することができ、これは「接触力」テストの結果に優先する。
2.3.4 - シャシーの主要部品
2.3.4.1 - 機 能
タイヤを介してのみ走路からの力をシャシー/フレームに伝達すること。
2.3.4.2 - 記 述(付則の技術図面 No.1)
走路からの力を、タイヤを介してのみシャシー/フレームに伝達するすべての部分:
- サポート付きリム
- リアアクスル
- ステアリング・ナックル
-6-
- キングピン
- フロントおよびリアアクスル・サポート
装備されている場合のフロントおよびリア連結部品
2.3.4.3 - 要 件
シャシーの主要部品はすべて、相互に、あるいはシャシー/フレームにしっかり固定されていなければならな
い。
堅固な構造が必要であり、連結部があってはならない(1、2 または 3 軸において変動可能)
。
連結接合部は、ステアリング・ナックルの通常の支持部とステアリングにのみ認められる。1、2 および 3 軸の
連結機能を持たせたその他の装置は禁止とする。
揺動を吸収するための油圧式または空気圧式の減衰装置は禁止とする。
リアシャフト(アクスル)は外径最大 50 mm、およびいずれの個所も肉厚最小 1.9mmを有していなければな
らない。
リアシャフトの厚さは、いずれの個所も(キーハウジングの中を除き)最小値として以下の値を有していなけ
ればならない:
厚さ/外径の等価性
最大外径(mm)
最小厚(mm)
最大外径(mm)
最小厚(mm)
50
1.9
37
3.4
49
2.0
36
3.6
48
2.1
35
3.8
47
2.2
34
4.0
46
2.3
33
4.2
45
2.4
32
4.4
44
2.5
31
4.7
43
2.6
30
4.9
42
2.7
29
5.2
41
2.8
28
全
40
2.9
27
全
39
3.1
26
全
38
3.2
25
全
リアシャフト(アクスル)には、メーカー特有の CIK-FIA ステッカーを貼ることを義務化とし、(NO.10 参照
―2015年 1 月 1 日より施行)
押印や刻印はメーカーロゴの外側とし、
常に見える状況でなくてはならない。
シャーシのリアシャフトは、シャーシメーカーと同一でなくてもよい。
スーパーカート・カテゴリーについては、リアシャフト(アクスル)は外径最大 40 mm、およびいずれの個所
も肉厚最小 2.5mm を有していなければならない。
-7-
すべてのカテゴリーについて、リアアクスルは磁気反応鋼材で作られていなければならない。
2.3.4.4 - シャシー/フレームとシャシーの主要部品の略図
(付則の技術図面 No.1 参照)
2.3.5 - シャシー補助部品
2.3.5.1 - 機 能
シャシーの主要部品を除く、カートの良好な機能に寄与するすべての部品、並びに任意の装置で、規則に適合
していることを条件とする。
補助部品は、走路からの力をシャシー/フレームに伝達する機能を持ってはならない。
2.3.5.2 - 記 述
ブレーキ、エンジン、排気装置、排気サイレンサー、ラジエター、ステアリング、シート、ペダル、バンパー、
および吸気サイレンサーの取り付け部品。
- バラスト
- すべての装置および接続部品
- すべてのプレートとスプリング
- その他の取り付け点
- 補強用チューブおよび断面材
2.3.5.3 - 要 件
補助部品は、しっかりと固定されていなければならない。可撓性接続は認められる。
カートの正常な機能に寄与するすべての部品は、規則に適合していなければならない。
これらの部品は、カートの走行中に落下しないように取り付けられていなければならない。
2.4)寸法と質量
2.4.1 - 技術仕様
ホイールベース:
最小:101 cm(但し、スーパーカートは 106 cm)
最大:107 cm(但し、スーパーカートは 127 cm)
トレッド:
用いられているホイールベースの最低 2/3
全 長:
フロントおよび/またはリアフェアリングなしで最大 182 cm(但し、ロングサ
ーキットにおいては最大 210 cm)
全 幅:
最大 140 cm
高さ:
シートを除き地面から最大 65 cm
いずれの部材も、フロントフェアリング、リアホイール・プロテクション(スーパーカートではリアバンパー)
によって形成される四辺形から突出してはならない。
2.4.2 - 質 量
指示されている質量は絶対最小値であり、競技中はいつでも、ドライバーが通常のレース用装備(ヘルメット、
グローブ、シューズ)を装着した状態で検査可能でなければならず、また測定の精度に関わりなくスケールの
-8-
表示で読み取ることができなければならない。
大会中または大会終了後の抜き打ち検査で違反が見つかった場合、当該ドライバーおよび/またはエントラン
トは、当該ヒート、クオリファイング・プラクティスまたはレースから除外される。
2.4.3 - バラスト
カートの質量を、単一または複数のバラストを用いて調整することが認められているが、バラストは固体ブロ
ックで、直径最小 6 mm の少なくとも 2 本のボルトを用いてシャシーまたはシートに取り付けられていなけれ
ばならない。
スーパーカートについては、バラストはシートに取り付けることはできず、シャシー/フレームのメインチュ
ーブに、
またはフロアパネルに、
直径最小 6mm のボルト少なくとも 2 本を用いて取り付けなければならない。
2.5)バンパー
フロント、リアおよびサイドに義務付けられる防護物である。これらバンパーは、磁気反応鋼材で作られてい
なければならない。
スーパーカートを除くすべてのカテゴリーについて、バンパーはボディワークとともにホモロゲーションを取
得していなければならない(付則の技術図面 No.2a 参照)
。
2.5.1 - フロントバンパー
2.5.1.1 - ショートサーキット
*フロントバンパーは、最低 2 つの部材によって構成されていなければならない。
*アッパーバーはスチール製で直径最小 16 mm、ロアバーはスチール製で直径最小 20 mm とし、両方のバー
は接続されているものとする。
*上記 2 つの部材は、ペダル取り付け部品から独立していなければならない。
*フロントバンパーは、義務付けられるフロントフェアリングの取り付け部品を可能とするものでなければな
らない。
*フロントバンパーは、シャシー/フレームに4か所で取り付けられていなければならない。
*フロントオーバーハング:最小 350 mm。
*ロアバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 300 mm。
*ロアバーの取り付け部品は、シャシーの中心線に対して(水平、垂直の 2 面で)平行でなければならず、バ
ンパーの 50mm のはめ込み(シャシー/フレームへの取り付けシステム)が可能でなければならない。これら
は 450mmの間隔があり、地面から 90 +/- 20 mm の高さでその中心をカートの縦方向の中心線に定めていな
ければならない。
*アッパーバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 400 mm。
*アッパーバーの高さ:地面から最低 200 mm、最高 250 mm。
*アッパーバーの取り付け部品はそれぞれ 550 mm の間隔があり、その中心をカートの縦方向の中心線に定め
ていなければならない。
*アッパーバーとロワーバーの取り付け部品は、シャシー/フレームに溶接されていなければならない。
-9-
2.5.1.2 - ロングサーキット
*フロントバンパーは、次の最低 2 つの部材によって構成されていなければならない。ロアバーと、その上に
平行に取り付けられ、直径最低 18mm で厚さ最低 1.5mm のスチール製のアッパーバーで、それらは 2 本のチ
ューブによって連結され、溶接されていて平らで垂直な面を示している。
*フロントバンパーは、義務付けられるフロントフェアリングの取り付けを可能とするものでなければならな
い。
*フロントバンパーは、シャシー/フレームに4か所で取り付けられていなければならない。
*フロントオーバーハング:最小 350 mm。
*ロアバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 150mm。
*ロアバーの取り付け部品は、シャシーの中心線に対して(水平、垂直の 2 面で)平行でなければならない。
これらは最小 220mmの間隔があり、地面から 60 +/- 20 mm の高さでその中心をカートの縦方向の中心線に
定めていなければならない。
*アッパーバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 250 mm。
*アッパーバーの高さ:地面から最低 170 mm、最高 220 mm。
*アッパーバーの取り付け部品はそれぞれ 500 mm+/- 50 mm の間隔があり、その中心をカートの縦方向の中
心線に定めていなければならない。
*アッパーバーとロアバーの取り付け部品は、シャシー/フレームに溶接されていなければならない。
2.5.2 - リアバンパー
2.5.2.1 - ショートサーキット
*少なくとも1本の直径最小 16 mm のかみ合い防止バーと、
直径最小 16 mm のアッパーバーにより構成され
るものとする。
リアバンパー一式は、シャシーの 2 つのメインチューブ上に最低 2 か所で(場合により可撓性のあるシステム
を用いて)固定されていなければならない。
*高さ:前後ホイール最上部を結ぶ平面を上限とする:アッパーバーは地面から最低 200 mm、かみ合い防止
バーは地面から 80 +/-20 mm でなければならない。
*幅:最小 600 mm。
*リアオーバーハング:最大 400 mm。
2.5.2.2 - ロングサーキット
*義務付けられるバンパーは、次の最低 2 つの部材で構成されていなければならない。ロアバーとその上に平
行に取り付けられ、直径最小 18mm で厚さ最小 1.5mm のスチール製のアッパーバーで、それらは 2 本のチュ
ーブによって連結され、溶接されている。
*ロアバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 600 mm。
*ロアバーの高さ:地面から 120+/- 20 mm。
*アッパーバーの幅:カートの縦方向の中心線に対して直線で最小 1,000mm。
- 10 -
*アッパーバーの高さ:地面から 230+/- 20 mm。
*ユニットは、フレームに場合により可撓性のあるシステムを用いて、最低 2 か所で固定されていなければな
らず、また幅は最小 1,100mm、最大でリア全幅と同値でなければならない。
*その端には角を成す部分があってはならず、ホイールの直後に位置する容積を含め、半径最小 60mm の湾曲
部を含んでいなければならない(侵入防止システム)
。
2.5.3 - リアホイール・プロテクション
*リアプロテクションがすべてのカテゴリー(スーパーカートを除く)に義務付けられ、ホモロゲーションテ
ストに合格した後、CIK-FIA によるホモロゲーションを取得すること。
*リアプロテクションを取り付けるためにシャシーを改造することは許可されない(シャシーの製造者のみ、
ホモロゲーションフォーム、および場合によりその延長に従って改造の許可を与えることができる)
。
*リアプロテクションの設計と機能方法は、CIK-FIA の技術作業部会の承認を得なければならない。
*リアプロテクションは中空、ワンピースタイプのプラスチック製でなければならず、安全についていかなる
危険ももたらすものであってはならない。さらに、その構造はフォームが充填されていない鋳造プラスチック
製でなければならず、強度が一定となるようにその肉厚は一定でなければならない。
*リアプロテクションはいかなる時も、両リアタイヤ上部を通る平面より上に位置することがあってはならな
い。
*リアプロテクションの表面は、均一で滑らかでなければならない。リアプロテクションには、その取り付け
に必要なものおよび/またはホモロゲーション時に存在したものを除き、穴や切れ込みがあってはならない。
*リアプロテクション前部とリアホイール面との間の間隔:最小 15 mm、最大 50 mm。
*最小幅:1,340mm。
*最大幅:常時またあらゆる条件下で、リアの全幅。
*最低地上高:リアホイールの延長上およびシャシーの中心線上に位置する幅最小 200mm の最低 3 つのスペ
ースにおいて最低 25 mm、最高 60 mm。
*リアプロテクションは路面から最低 200mm の高さがなければならず、後部にはリアホイールの延長上およ
びシャシーの中心線上に位置する幅最小 200mm の最低 3 つのスペースで測定される最低地上高の直上に、高
さ最低 100mm の垂直面(+0°/-5°)がなければならない(付則の技術図面 No.2c)
。
*リアオーバーハング:最大 400mm。
*ユニットはフレームに最低 2 か所で、プロテクションとともにホモロゲーションを取得したプラスチック、
スチールまたはアルミニウム製(場合により可塑性のシステム)の支持具によって、シャシーの 2 本のメイン
チューブ、または使用されているバンパー(アッパーバーおよびかみ合い防止バー、第 2 条 5 項 2)に取り付
けられていなければならず、ホモロゲーションを取得したすべてのシャシーに取り付けることができなければ
ならない(620 から 700mmのホモロゲーションを取得した寸法 F に従う)
。
*リアバンパーの実際の寸法に応じたリアのフルカウリングを使用する場合、かみ合い防止バーとアッパーバ
ーの取り付けは任意となる。
- 11 -
すべての条件のもとで、リアプロテクションはいかなる時も両リアホイールの外面を超えてはならない。
2.5.4 - サイドバンパー
2.5.4.1 - ショートサーキット
*サイドバンパーは、アッパーバー1本およびロアバー1本によって構成されていなければならない。
*サイドバンパーは、義務付けられるサイドボディワークの取り付けを可能とするものでなければならない。
*20 mm の直径を有していなければならない。
*シャシー/フレームに 2 か所で取り付けられていなければならない。
*上記 2 か所の取り付け部品は、地面に対して平行であり、シャシーの中心線に対して直角をなしていなけれ
ばならない。また、バンパーの最小 50 mm の差し込み(シャシー/フレームへの取り付けシステム)が可能
でなければならず、それぞれ 500mm の間隔を有していなければならない。
*バーの最低直線長:
ロアバーは 400 mm
アッパーバーは 300 mm
*アッパーバーの高さ:地面から最低 160 mm
*サイドバンパーの外幅は、カートの縦方向の中心線に対し、以下の通りとする:
ロアバーは 500 +/- 20 mm
アッパーバーは 500 +100/- 20 mm
2.5.4.2 - ロングサーキット
*バンパーは、次の最低 2 つの部材で構成されていなければならない:直径最低 18mm で厚さ最低 1.5mm の
スチール製のアンダーバーと、その上に平行に取り付けられるアッパーバーで、それぞれは 2 本のチューブに
よって連結され、溶接されていて、平らで垂直な面を示している。
*シャシー/フレームに最低 2 か所で取り付けられていなければならない。
*上記 2 か所の取り付け部品は、地面に対して平行であり、シャシーの中心線に対して直角をなしていなけれ
ばならない。また、それぞれ 520mm の間隔を有していなければならない。
*バーの最低直線長:
ロアバーは 500 mm
アッパーバーは 400 mm
*アッパーバーの高さ:地面から最低 200+/-20 mm
*ロアバーの高さ:地面から最低 60+/-20mm
2.6)フロアパネル
シャシー/フレームの中央横架材(※クロスメンバー)からシャシー/フレーム前面までの間に限り、硬質材
料のフロアパネルを有していなければならない。
フロアパネルは、チューブまたは折り返しにより側面の縁取りが成され、ドライバーの足がプラットフォーム
から滑り落ちないようにしなければならない。穴をあける場合、穴の直径が 10 mm 以上となってはならず、
- 12 -
各穴には少なくとも穴の直径の4倍以上の間隔が置かれていなければならない。
これに加えて、ステアリングコラムを通過させる場合に限り、直径最大 35mm の穴が許可される。
2.7)ボディワーク
2.7.1 - ショートサーキットにおける全クラスのためのボディワーク
2.7.1.1 - 定 義
ボディワークとは、空気流に触れるカートのすべての部分で構成されるが、第 2 条 3 項に定義されている機械
部品、燃料タンクおよびナンバープレートは除く。
ボディワークは、完全に仕上げられた状態のものでなければならず、暫定的な性格を示すものであってはなら
ない。また、鋭角を成していてはならず、アングルとコーナーの最小半径は 5mmとする。
2.7.1.2 - ボディワーク
ボディワークは、すべてのカテゴリーについて、サイドボディワーク2つ、フロントフェアリング1つ、およ
びフロントパネル1つ、およびリアホイール・プロテクションにより構成されなければならない(付則の技術
図面 No.2b 参照)
。
ボディワークは、CIK-FIA のホモロゲーションを取得していなければならない。
異なる銘柄またはモデルでホモロゲーションを取得した3 つのボディワーク部材を組み合わせることは許可さ
れる。2 つのサイドボディワークはひとつのセットとして一緒に使用しなければならない。
ボディワークのいかなる部材も、燃料タンクまたはバラストの取り付け部品として使用してはならない。ボデ
ィワークの部材にはいかなる切れ込みも許可されない。
2.7.1.3 - 材 料
非金属、つまりカーボンファイバー、ケブラー、およびグラスファイバーは、スーパーカートを除き禁止とす
る。全カテゴリーについて、プラスチック製の場合は、分散しないものでなければならず、破損した際に鋭角
な部分が生じてはならない。
2.7.1.4 - サイドボディワーク
*サイドボディワークはいかなる時も、前後ホイール最上部を結ぶ平面より上に位置していてはならず、
(フ
ロントホイールが前方に直進する位置で)前後ホイール外側を通る平面より外側に位置していてはならない。
「ウェットレース」の場合、サイドボディワークは、リアホイールの外端を通る平面を超えて位置することは
できない。
*サイドボディワークは、
(フロントホイールが前方に直進する位置で)2 つのホイールの外縁を結ぶ垂直面よ
り 40 mm 以上内側に位置することはできない。
*サイドボディワークの最低地上高は、最低 25 mm、最高 60 mm でなければならない。
*サイドボディワークの表面は均一で滑らかでなければならない。その取り付けに必要なものを除き、開口部
や切れ込みがあってはならない。
*サイドボディワーク前部とフロントホイールとの間隔:最大 150 mm。
*サイドボディワーク後部とリアホイールとの間隔:最大 60 mm。
- 13 -
*サイドボディワークのいかなる部分も、
通常の運転位置に着座したドライバーの一部を覆うことはできない。
*サイドボディワークは、下から見てシャシー/フレームと重なっていてはならない。
*サイドボディワークはその外部面に、
地面との隙間のすぐ上に位置する高さ最低100 mm、
長さ最小400 mm
の垂直面(理論垂直面に対して+/―5°の公差で)を有していなければならない。
*サイドボディワークは、水、砂利その他の物質をとどめておくことが可能であってはならない。
*サイドボディワークは、サイドバンパーにしっかりと固定されていなければならない。
*ホイール付近の後部垂直面に、競技ナンバーのためのスペースが用意されていなければならない。
2.7.1.5 - フロントフェアリング
*フロントフェアリングはいかなる時も、両フロントホイール最上部を結ぶ平面より上に位置していてはなら
ない。
*フロントフェアリングには、鋭利な縁を有していてはならない。
*フロントフェアリングは最小 1,000 mm、最大フロントホイール/アクスル・ユニットの外部幅と同値の幅
を有していなければならない。
*フロントホイールとフェアリング後部との間隔:最大 180 mm。
*フロントオーバーハング:最大 680 mm。
*フェアリングはその正面に、地面との隙間のすぐ上に位置する、高さ最低 80 mm、長さ最小 300 mm の垂
直面(理論垂直面に対して+/―5°の公差で)を有していなければならない。
*フェアリングは、水、砂利その他の物質をとどめておくことが可能であってはならない。
*前方フェアリング装着キット(図 No.2c 参照)
2.7.1.6 - フロントパネル
*フロントパネルは、ステアリングホイール最上部を通る水平面より上に位置していてはならない。
*フロントパネルとステアリングホイールの間には、少なくとも 50 mm の隙間がなければならず、また、フ
ロントパネルは、フロントフェアリングから突出していてはならない。
*フロントパネルは、ペダルの通常の機能を妨げてはならず、通常の運転姿勢についたドライバーの足のいか
なる部分も覆ってはならない。
*フロントパネルの幅は最小 250 mm、最大 300 mm とする。
*フロントパネルは、下部ではシャシー/フレームの前部に直接的、または間接的にしっかりと取り付けられ
ていなければならない。その上部ではステアリングコラムの支柱に、1本または複数本の独立したバーによっ
てしっかりと取り付けられていなければならない。
*フロントパネルには、競技ナンバーのためのスペースが用意されていなければならない。
2.7.2 - ロングサーキットのためのスーパーカート、KZ1 および KZ2 のボディワーク:
―以下省略―
2.8)トランスミッション
常にリアホイールに機能しなければならない。方式は自由だが、アクスル、ホイールハブ、またはその他あら
- 14 -
ゆるタイプのディファレンシャルを禁止とする。
チェーンの潤滑装置は、CIK-FIA により承認されたシステムを除き、禁止とする。
2.9)チェーン/伝動ベルトガード
ギアボックスを持たないすべてのカテゴリーで義務付けられ、露出しているチェーンとスプロケットの上部と
両側の有効な防護物を構成していなければならず、少なくともリアアクスルの下面まで伸びていなければなら
ない。
ギアボックスを備えるすべてのカテゴリーで義務付けられ、クラウンホイール・アクスルの中心線までのスプ
ロケットとクラウンホイールの有効な防護物を構成していなければならない。
2.10)サスペンション
弾性または連結式の、あらゆるサスペンション装置は禁止とする。
油圧式、空気圧式または機械式の減衰装置は、すべてのカートについて禁止とする。
2.11)ブレーキ
ブレーキは CIK-FIA のホモロゲーションを取得していなければならない(スーパーカート、KZ1 および KF1
を除く)
。
ブレーキは油圧式でなければならない。ブレーキの制御(ペダルとポンプ間の連絡)は、2 重にしなければな
らない(ケーブルが用いられている場合は、最小直径 1.8 mm なければならず、フラットクリップ・タイプの
ケーブルクランプで留めなければならない)
。手動で機能するフロントブレーキは、ギアボックスを用いないカ
テゴリー用とする。
ギアボックスを用いないカテゴリーについては、ブレーキは少なくともリアの 2 つのホイールに同時に作用し
なければならない。
KF3 カテゴリーについては、フロントホイールに作用するブレーキシステムは禁止される。
ギアボックスを備えるカテゴリーについては、ブレーキは前後で独立した操作系統を備え、4 輪に機能しなけ
ればならない。操作系統の一方が機能しない場合、他系統がフロントまたはリアの 2 つのホイールへの機能を
確保しなければならない。スーパーカートについては、ケーブルによるブレーキ装置は禁止され、ブレーキラ
ンプの装備が推奨される。
カーボン製ブレーキディスクは禁止とする。
2015 年 1 月 1 日ルール改定により、
ブレーキディスクはスティール、
ステンレス、
または鋳鉄製に義務化する。
この施行は現在使われているホモロゲーションにも適応される。
ブレーキディスクが、路面に最も近いシャシー/フレームのメインチューブより下方に突出しているか、また
はこれと同じ高さにある場合、有効なリアブレーキディスク保護パッド(テフロン、ナイロン、デルリン、カ
ーボンファイバー、ケブラーまたはリルサン製)が、スーパーカートを除くすべてのカテゴリーに義務付けら
れる。
この防護物はシャシーの縦方向でディスクの側方に、
またはディスク下に位置していなければならない。
ブレーキディスクの表面を研磨、穿孔、溝削り・・・により改造を施すことは、製造者がその責任のもとにおい
てのみこれを行うことができる。但し、ホモロゲーションフォームに示されているオリジナル部品の寸法を変
- 15 -
える改造は禁止される。
基部の形状にいかなる優角も含まない連続したリムを備えるステアリングホイールによって制御されなければ
ならない。ステアリングホイール円周の 1/3 上部および下部は、直線とするか、またはステアリングホイール
の他の部分と異なる角度を有してもよい。
リムはスチールまたはアルミニウム製の金属構造物で製作されていなければならない。
ステアリングホイールに取り付けられる装置は、ステアリングホイール上を通る面から 20mm以上突出しては
ならず、鋭角を成していてもいけない(付則の技術図面 No.8)
。
ケーブルまたはチェーンによるフレキシブル制御は禁止とする。
ステアリングの全部品は、最大限の安全性を確保できる取り付け方法を採用していなければならない(スプリ
ットピン、バードボルト、セルフロック式ナット)
。
ステアリングコラムは直径最小 18 mm および肉厚最小 1.8 mm を有していなければならない。
ステアリングコラムは下部軸受け拘束ナットのための安全クリップシステムで取り付けられていなければなら
ない。
すべてのカテゴリーについて、ステアリングコラムは磁気反応鋼材で作られていなければならない。
スーパーカートについては、ステアリング・スタブは、クロームまたは亜鉛めっきをしてはならない。
2.13)シート
ドライバー用シートは、コーナーで、またはブレーキングの際にドライバーの身体が前方または側方に滑るの
を防ぎ、効果的に固定されるように設計されなければならない。
スーパーカートのシートには、ヘッドレストが組み込まれていなければならない。
他のすべてのカテゴリーにおいて、シート上部でシート支柱とシート自体との間に、シート支柱の補強用プレ
ートを備えることが義務付けられる。この補強材は最小 1.5 mm の厚さと最少 13cm²の面積、または最小 40
mm の直径を有していなければならない。
バラストの固定について、補強用プレートを備えることが義務付けられる。これら補強用プレートは最低
1.0mm の厚さと最低 20mm の半径を有していなければならない。
すべての支柱は各先端でボルト締めか、または溶接されていなければならず、こうした支柱が使用されない場
合、それらはフレームから、およびシートから取り外さなければならない。
2.14)ペダル
ペダルは、その位置にかかわりなく、バンパーを含むシャシーより前方に突出することを厳禁とする。ペダル
は、マスターシリンダーの前方に配置しなければならない。
スーパーカートに限り、ブレーキペダルおよびマスターシリンダーを機能させるすべての部品は、加わる荷重
に耐えるに充分な強度を有するスチール製でなければならない。
2.15)アクセレレーター
アクセレレーターは、ペダルによって作動しなければならず、これにはリターンスプリングが備えられていな
ければならない。
- 16 -
ペダルとキャブレターの間の機械式連結が義務付けられる。
2.16)エンジン
2.16.1 - 総 則
エンジンとは、シリンダーブロック、クランクケース、搭載する場合のギアボックス、点火システム、1つま
たは複数のキャブレターおよび排気サイレンサーを含め、走行可能状態の車両の推進装置一式と理解される。
すべてのインジェクション・システムを禁止する。燃料以外の物質の噴霧は禁止とする。
エンジンは、コンプレッサー他、いかなるシステムの過給装置も備えていてはならない。スーパーカートにつ
いては、空冷または液冷方式による冷却装置が許可される。
KF4、KF3、KF2、KF1、KZ2 および KZ1 のエンジンは、製造者のカタログに記載され、CIK-FIA によって
設定された形式に基づく「ホモロゲーションフォーム」と称する書式の記載対象とならなければならない。こ
のホモロゲーションフォームは、ASN および CIK-FIA によって証印が押され、署名されるものとする(ホモ
ロゲーション規則参照)
。
スーパーカートのエンジンは、製造者の純正スペアパーツ・カタログとともに、CIK-FIA に承認されていなけ
ればならない(承認規則参照)
。
2.16.2 - 技術検査
ノンクオリファイング・プラクティス前に検査を実施することが義務付けられる。
CIK-FIA の選手権、トロフィー、カップで:
スーパーカートを除く、すべてのカテゴリーについて:シャシーおよびエンジンの主要部品(クランクケース
下部 1/2 およびシリンダー)およびタイヤのマーキングが技術検査時に行われる。カートは完全な状態(シャ
シー、ボディワーク、および付属部品を組み付けて)で提出しなければならず、またエンジンは別に提出しな
ければならない。
スーパーカートについては、シャシーとエンジンのクランクケース下部 1/2 についてのみ技術検査時にマーキ
ングされる。
使用されている装備で、ホモロゲーションまたは承認の対象となるものすべてについて、各エントラントはホ
モロゲーションまたは承認フォームを提出することができなければならない。
2.16.3 - シリンダー
スリーブの無いエンジンの場合、
シリンダーの修理に材料の追加をすることは可能だが部品の追加はできない。
シリンダーヘッド:スパークプラグの交換用のねじ山を、ヘリコイルに替えることは許可される。
2.16.4 - 水 冷
液冷方式の場合、水(H2O)のみが許可される。水冷方式を用いるすべてのカテゴリーについて、ラジエターは
シャシー/フレームの上方、地面から高さ最大 50 cm、リアホイールの中心線の前方最大 55 cm(スーパーカ
ート・カテゴリーはフロントホイールの中心線の後方)に位置しなければならず、シートと干渉してはならな
い。スーパーカートにおいては、後方に位置するラジエターはカートの両側端から 150mm 以内に配置されて
いなければならない。すべての配管は熱(150℃)と圧力(10 バール)に耐えるよう設計された材料のもので
- 17 -
なければならない。温度を管理するため、ラジエターの前面または後面の遮蔽システムに限り、取り付けるこ
とが許可される(粘着テープを除く)
。この装置は可動式でも良い(調整可能)が、カートの走行中に取り外す
ことができてはならず、危険な部材が含まれていてはならない。機械式のバイパス・システム(サーモスタッ
トタイプ)は、バイパスラインを含め許可される。
2.16.5- ウォーターポンプ
スーパーカート、KF4、KF3、KF2 および KF1 を除き、2 グループともウォーターポンプは、エンジンから
独立していて、リアホイール・アクスルにより機械的に駆動されなければならない。
2.16.6 - キャブレターおよびインレットダクト
一切の燃料噴射装置は禁止とする。燃料以外の物質の噴霧は禁止とする。
ギアボックスを用いないすべてのカテゴリーについて、歯切りされたツマミによる手動機械式の調整装置を追
加することは許可される(キャブレターのホモロゲーション取得が必要な場合、その改造はできない)
。
吸気ダクト
(ホモロゲーションを取得した吸気サイレンサーとリードボックスの間のメカニカルアセンブリー)
は、吸気サイレンサー、キャブレターおよびリードボックスカバー、並びに装備する場合のアダプター、スペ
ーサー、および/またはガスケットによって構成されていなければならない。
いかなる部品の追加も許可されない。
アダプター(スペーサー)は尖頭円筒形断面を有し、工具を用いて機械的に取り付けられていなければならず、
それぞれが差し込まれてつなげられている分岐管を示してはならず、
また重なり合う部品があってはならない。
さらに、吸気ダクトのレベルでは、容積を追加(溝、くぼんだスペースおよび他のスペースを含む)する結果
をもたらすいかなる分岐管も禁止される。
2013/2014/2015 年 CIK-FIA 選手権、トロフィー、カップのための KZ2 および KZ1 カテゴリーのキャブ
レター:付則の技術図面 No.7。
KF3、KF2 のキャブレター:第 19 条から第 20 条参照。
2.16.7 - 点火装置
スーパーカートを除くすべてのカテゴリーにおいて、使用される点火装置は CIK-FIA のホモロゲーションを
得ていなければならない。
KZ1、KZ2 について、使用される点火装置はアナログ方式でなければならず、すべての可変式点火装置(漸進
的に早め、または遅らせる装置)は禁止とする。
KF4、KF3、KF2、および KF1 について、使用される点火装置はインテグレーテッド・レブリミッターを備
えたデジタル方式でなければならない。
2013 年 1 月 1 日以降にホモロゲーションを取得した点火装置は、エンジン部分とシャシー部分の間に専用の
コネクターを使用しなければならない(技術図面 No.19)
。
ローターが外側にあり、突出し、露出している点火装置については、回転部分を覆う防護装置が備えられてい
なければならない。
カートの走行中に、エンジン機能のパラメーターを自動制御することを可能とするすべての電子装置は禁止と
- 18 -
する。
審査委員の決定により、エントラントの点火装置を、CIK または当該 ASN により供給された点火装置と交換
することができる(ホモロゲーションを得た同じモデル)
。
いつでも配線を換えることができるよう、コネクターが同じであることを条件に、スターターキー・ユニットに
替えて、ひとつまたはふたつのスタート/ストップ押しボタンを用いることが許可される。
2.16.8 - 点火プラグ
スーパーカートを除くすべてのカテゴリーについて、点火プラグは大量生産されたものでなければならず、厳
密にオリジナルのままでなければならない。シリンダーヘッドに締め付けられた点火プラグのシェルと電極絶
縁体(電極は含まず)は、燃焼室ドーム上部より突出していてはならない(付則 No.7 参照)
。
2.17)吸気サイレンサー
スーパーカートを除くすべてのカテゴリーで、CIK-FIA のホモロゲーションを得た吸気サイレンサーが義務付
けられる。
KZ1、KZ2 カテゴリーについて:ダクト最大 30mm
KF4、KF3、KF2 および KF1 カテゴリーについて:ダクト最大 23mm
容積が変化するエアボックスの使用は禁止とする。
2.18)排気装置
すべてのカテゴリーにおいて、磁気反応鋼材製でなければならない。
KF4、KF2、KF1、KZ2 および KZ1 においては、排気装置はホモロゲーションを得ていなければならない。
すべてのカテゴリーにおいて(スーパーカートを除く)
、排気はドライバーの後方で行われなければならず、ま
た地面から 45 cm 以上の高さを形成してはならない。
排気サイレンサーの出口は、その外径が 3 cm 以上でなければならず、第 2 条 4 項および第 2 条 5 項に規定す
る限度を超えてはらない(スーパーカートを除く)
。
いかなる方法であれ、排気装置を通常の運転位置に着座したドライバーの前方、およびその位置する面を通過
させることは禁止とする。
KF4、KF2、KF1、およびスーパーカート・ディビジョン1を除き、いかなる「パワーバルブ」システムも禁
止される。
2.19)ノイズ
2.19.1 - デシベル検査
ノイズ低減のため、効果的な排気消音器の装着が義務付けられる。
現行のノイズ限度は、すべての公差と環境の影響を含め、最大 108dB/A とする。
検査は、大会中いつでも実施することができる。大会中の検査で違反が確認された場合、審査委員に報告され
る。
2.19.2 - デシベル測定のための規定
2.19.2.1 - 測定機材
- 19 -
測定機材は4つの音響レベルを同時に測定することができなければならない。測定システムはPCベースまたは
スタンドアローンとすることができる。
a) マイクロフォン
音圧の測定については、IEC651(EN 60651, 61672)基準に合致しているか、またはクラス1相当の½インチ
のフリーフィールド・マイクロフォンを使用しなければならない。
b) データ収集
マイクロフォンが発する信号は同時に収集されなければならず、アナログからデジタルへ変換する前にアンチ
エリアシング・フィルターが用いられていなければならない。サンプリング率は51,200Hzを下回ってはならな
い。
アンチエリアシング・フィルターは通過帯域で0.05dBを下回るリップル振幅と±3.4°を下回る位相リニアリティ
を有していなければならない。
変換器の解像度は24ビットを下回ってはならない。
AC結合が行われる場合は、5 Hzを下回るカットオフ周波数を有していなければならない。
c) レベル計算
収集されたデータはIEC 651 (EN 60651, 61672) に規定されているAスケールまたは同等のスケールに従って
測定されなければならない。加重計算は適切なタイムドメインフィルターによって得る。瞬間的短時間レベル
における不正確さをもたらすので、他の方法(例えば加重スペクトルと適時の逆算)を用いることは許可され
ない。
本規則の目的で使用される信号のRMS瞬時値は、50 msの指数時定数とともに計算される。他のいかなる時定
数も音圧レベルの計算に用いることはできない。
d) 表示装置
測定システムの表示装置は、4チャンネルについてポイントCに従って計算されたレベルを疑似リアルタイムで
示さなければならない。システムは検知された「事件」も表示しなければならない。
データの保存と送信のための設備は、本規則に含まれない。それらはカートの音響レベルの評価のために必要
なデータの供給と送信が可能でなければならない。
e) 同期
計時システムとの適切な同期を保証するために、システムはGPSシステムまたはNTP設備と連動していなけれ
ばならない。
f) 気象条件
マイクロフォンは風雨から適切に保護されていなければならない。すべての器具はそれぞれの製造者によって
明示された温度および湿度域の中で機能しなければならない。
2.19.2.2 - 測定器具の目盛り合わせ
各音響測定チェーン(終端間)の目盛り合わせを操作のはじめに実施しなければならない。
目盛り合わせは、1 kHzのキャリブレーターを用いて94、104または114 dBの公称レベルで実施しなければな
- 20 -
らない。
2.19.2.3 - マイクロフォンの位置
4つのマイクロフォンの直線配列は、マイクロフォンを下に向けてコース上に位置していなければならない。マ
イクロフォンの高さは2,5 ± 0,1 mでなければならず、コースの幅全体をカバーするよう水平面で均等に配置さ
れていなければならない。
これらマイクロフォンは、CIK-FIAの意見および開催地の特殊性、または開催地の公的機関の提言によりコー
ス上のどの場所にも設置することができる。
2.19.2.4 - 事件の検知
g) 事件
本規則の目的により、「事件」とはそのレベルが前後のレベルより少なくとも5 dB(A)高く、持続時間がコース
上の測定区間をカートが通過する時間に一致する音響現象と定義される。
CIK-FIAによる精密な実験によって、カートの事件検知の最も正確で効果的な方法は、各マイクロフォンにつ
いてポイントCに記された計算を実行することであることが示されている。
h) レベル
異なる位置にあるため、一般に4つのマイクロフォンは異なる振幅の同じ事件を同時に測定することから、個
別の事件に起因するレベルは、事件中に4つのマイクロフォンによって測定された4つのレベルの最大値とす
る。最大値はカートがマイクロフォンの下に在る時に生じるため、ドップラー効果は無視し得るとみなし、本
規則においてはカートのノイズの一部とみなす。
セッション中にマイクロフォンが故障した場合、そのデータは処理から削除される。
i) 記録の瞬間
「事件の瞬間」は、事件の最大レベル発生に対応した瞬間と定義される。事件の瞬間は、事件とこれを発生さ
せたカートを関連づける目的に限定される。
2.19.2.5 - 計時へのインターフェイス
計時システムは、音響システムから送られる音響レベルを収集し、これをカートの計時システムおよび事件が
発生した時間に従ってカートに関連づける。
以下の場合、測定が充分に正確でないか、または複数のカートが発するノイズの総計となっているため、個々
の条件を理由として測定値は不採用とされる。
-マイクロフォンのエリア内に複数のカートが存在することを計時システムが認識している、および/または
-500msを下回る時間内にふたつの事件が連続して起こる。
2.19.2.6 - データの処理
個々のセッション中に各カートに起因すると考えられるレベルを評価するため、以下の手順を実施しなければ
ならない。
各カートについて、測定システムはセッション中のカート走行時、付随する有効なレベル(Li)のnアレイを収
集する。
- 21 -
各カートについて集められたn Liレベルの平均が計算される(平均値)。
レベルのアレイから、最大値(M)および最小値(m)が差し引かれ、その差異が計算される。
平均値 {dB(A)} L =
最大値 {dB(A)} M=最大 {L1, L2,…, Ln}
最小値 {dB(A)} m=最小 {L1, L2,…, Ln}
Δ=M-m
Δに応じて次の2つのケースが起こり得る:
a) Δが1 dB(A)を下回るかこれと同等の場合、カートの数値は半デシベル以下切り捨てた平均とする (例 : 104,6
は104,5に、また 104,4は104とする)。
b) Δが1dB(A)を上回る場合、平均値に対する最大絶対差異を持つ数値はアレイから削除し、このプロセスはポ
イントa)の条件が満たされるまで反復的に繰りかえされる。
2.20)燃料タンク
燃料タンクは、シャシーにしっかり取り付けられなければならず、タンク自体からも、連結パイプ(柔軟性の
あるパイプでなければならない)からも、競技中に燃料が漏れる危険性のないよう設計されていなければなら
ない。シャシーへのクイックアタッチメント方式が強く推奨される。タンクはいかなる方法によっても空力的
付加物を構成してはならない。タンクは、通常の大気圧でのみエンジンに燃料を供給するものでなければなら
ない(つまり、燃料タンクとキャブレターの間に位置する燃料ポンプを除き、燃料タンク内の圧力に影響を及
ぼす機械式またはそれ以外のすべての原理またはシステムは禁止とする)
。
燃料タンクは、シャシー/フレームのメインチューブの間で、シートの前方で、フロントホイール回転軸の後
方に位置していなければならない。
その容量は、最低 8 リットルでなければならない(スーパーカートを除く)
。
スーパーカートについては、燃料タンクの総容量は、最大 19 リットルでなければならない。出口開口部の直
径は、5 mm を超えてはならない。
2.21)燃料/助燃剤
2.21.1 - 燃 料
本規則に規定されている要件は、市販燃料に通常含まれる成分を主成分とする燃料の使用の徹底と出力の増大
を可能にする特殊な化学成分の使用を禁止することを目的としている。
2.21.1.1‐燃料は付則 No.4 の特性を満たしていなければならない。各検査方法における誤差は、付則 No.4 に
明示されている最小/最大値の間に含まれ、分析後には加えられないものとする。
濃度 5%m/m以下の単一の炭化水素の合計は、少なくとも燃料の 30%m/mに相当しなければならない。検査
法はガス・クロマトグラフィとする。
組成に関する規則への適合は、次を基本として計算される:A = 100 - B - C
- A は濃度 5%m/m 以下の単一の炭化水素の合計濃度(m/m%で)
- 22 -
- B は燃料中の酸化化合物の合計濃度(m/m %で)
- C は濃度 5%m/m 以上の単一の炭化水素の合計濃度(m/m %で)
*許可される酸化物は以下のみである:
メタノール(MeOH)
エタノール(EtOH)
イソプロピルアルコール(IPA)
イソブチルアルコール(IBA)
メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)
エチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)
ターシャリーアミルメチルエーテル(TAME)
ジイソプロピルエーテル(DIPE)
n-プロピルアルコール(NPA)
ターシャリーブチルアルコール(TBA)
n-ブチルアルコール(NBA)
第二ブチルアルコール(SBA)
上記酸化物において通常不純物の状態で存在する成分は、燃料のサンプル全体で 0.8%m/m以下の濃度で許可
される。
マンガンを主成分とした添加物は許可されない。
上記の燃料は、安全および健康に関するヨーロッパ規制に適合していなければならない。
2.21.1.2- 2 ストローク・エンジンに使用される混合物
燃料は、CIK-FIA によって承認された市販 2 ストローク用潤滑油と混合される。
燃料に何らかの化合物を添加して基本燃料成分を改質することは、いかなる化合物であれ、これを厳禁する。
この制限は潤滑油についても適用され、ガソリンに加えられた際に、燃料留分の成分を改質するものであって
はならない。さらに、燃料について、潤滑油はニトロ化合物、過酸化物、その他エンジンの出力を増大させる
一切の添加物を含んでいてはならない。
2 ストローク・エンジン用の混合物については、以下の燃料特性の測定公差を認める:
- 15℃での密度
+0,025g/ml
- 残留物
検査なし
誘電率(DT15 レイ・ゴッドマン装置を用いて測定)
:オイルを含まない燃料の誘電率を基準値とした場合、潤
滑油の添加が、この数値の 40 ユニット以上の上昇を招いてはならない。
2.21.2 ‐潤滑油
2.21.2.1 ‐潤滑油の特性
潤滑油はいかなる方法によっても燃料の効率を高める効果を持つものであってはならない。従って以下の基準
による制限が設けられる:
- 23 -
1. 蒸留:模擬蒸留(GC)に従い、250℃:最大 10%で蒸留される。
2. アンチノック剤(鉛、マンガン、鉄)がないこと:最大 10mg/Kg
3. RON および MON:潤滑油容量 8%混合の無鉛燃料のオクタン価に対して最大差異 1.3 ポイント(潤滑油な
しの燃料のオリジナル値と比較)
。
2.21.2.2 ‐ 潤滑油の承認
大会で使用する前に、潤滑油はその年の CIK-FIA の承認を得なければならない。前記第 2 条 21 項 2.1 に列記
した特性を満たしているかどうか検査するため、サンプル1リットルが CIK の指定した試験施設に期限内に提
出されなければならない。
潤滑油が規定の制限を満たすと判明した場合、その密度と DT15 ゴッドマン誘電率値が記録される。
潤滑剤は、エントラントがサービシングパークに持ち込む際、封印された容器に納められていなければならな
い。異なる潤滑剤を混合することは厳禁とする。
2.21.3 - 燃料検査:試験施設で実施される検査
2.21.3.1 - 検査の実施
分析を委託された試験施設は、大会中に供給された燃料の参照用サンプルを必ず備えていなければならない。
このサンプルは、次の最低容量がなければならない:
- 試験施設が燃料の本技術規則への適合性(上記第 2 条 21 項1.1)も検査しなければならない場合は 5 リット
ル。
- 試験施設がエントラントの燃料タンクから採取したサンプルの適合性の検査のみを行う場合は 1 リットル。
採取したサンプルについて行われる分析は、最低以下の通りとする:
- 密度(ASTM D 4052 または ASTM D 1298 法)
- 誘電率(DT15 レイ・ゴッドマン装置)
- 鉛含有量(ASTM D3237)
- クロマトグラフ・プリント(GC)
- ガス・クロマトグラフィ(GC)
得られた結果と燃料の基準値との比較により、採取されたサンプルの適合性の評価が可能となる。
疑義が生じた場合、当該サンプルの詳細なガス・クロマトグラフィの比較が必要となることがある。
2.21.3.2 - サンプル採取手順
理由に言及することなく CIK-FIA または ASN はいつでも、自ら選択した試験施設での補足分析を行うために
採取手順を実施することができる(1リットルの封印サンプル 3 本)
。一般に、採取はエントラントの燃料タ
ンクから行われる。但し、CIK-FIA または ASN は、燃料保管用の容器からの採取実施も要求することができ
る。サンプル採取を拒否した場合、エントラントは除外となる。
燃料は、CIK-FIA またはドライバーまたはチームまたはエントラント代表者の ASN によって任命された競技
役員の立ち会いのもとで採取されなければならない。燃料タンク内の燃料の容量は、常に 3 リットル以上でな
ければならない。
- 24 -
採取用の容器は次の通りでなければならない:
- 清潔で、頑丈な材料で作られていて、燃料非反応性で不透過性であること。
- 燃料等液体の保管に関する法律に適合するため、1.1 リットル以上の容量があること(容器の容量の 90%を
超える量を充填してはならない)
。
- 封印できること。
容器のラベルには、大会、日付、エントラント名、カートの競技ナンバーが記載されなければならず、かつサ
ンプル番号が記載されるのが望ましい。さらに、ラベルにはドライバーまたはチームまたはエントラント代表
者の署名がなければならない。
サンプルへの署名は、サンプル採取の承諾を意味する。
サンプルへの署名を正当な理由なく拒否した場合は、エントラントは除外となる。
サンプルは封印された後、以下の通りに配分される:
- 主催者用に 1 サンプル
- エントラント用に 1 サンプル
- 試験場での検査用に 1 サンプル
さらに、エントラントは、CIK-FIA または ASN の要求があれば以下に従わなければならない;
- 大会中に使用した潤滑剤の参照事項および配合比率を提出すること。
- 同潤滑剤のサンプル 0.5 リットルを補足試験用に提出すること。
2.21.4 - 空 気
助燃剤として燃料と混合することができるのは、空気のみとする。
2.22)ホイール:リムおよびタイヤ
リムは、空気入りタイヤ(チューブ付きまたはチューブレス)を装着していなければならない。ホイールの数
は 4 本と定められる。
ドライバーが搭乗した状態で、タイヤのみが路面に接地できることとする。
タイヤのセットとは、フロントタイヤ 2 本、リアタイヤ 2 本と理解される。これ以外の組み合わせは禁止とす
る。
異なる銘柄のタイヤ、または「スリック」と「レイン」タイヤを同じカートに同時に使用することは、いかな
る場合も禁止とする。ホイールの取り付けには、安全ロック機構が備えられていなければならない(スプリッ
トピン、またはセルフロック式ナット、サークリップ等)
。
2.22.1 - リ ム
CIK-FIA 技術図面 No.4 に適合するリムの使用が義務付けられる:
1. 5 インチのリムのタイヤのカプリングの直径:
126.2mm とし、ハンプ付きリムおよびねじ付きリムについて公差を+0/-1mm とする。
2. タイヤハウジングの幅:最小 10 mm
3. 外径:5 インチのリムの場合:最小 136.2mm
- 25 -
4. ハウジング内のタイヤのバランスをとるための半径:8 mm
5. 組み付けの際の最大圧力:4Bar
6. 液体を用いた圧力 8Bar でのタイヤの耐バースト試験
7. このリムは付則技術図面 No.4 に従って製造されなければならない。
スーパーカートの場合リムの直径は 6”でなければならない。
2.22.2 - タイヤ
スーパーカートおよびグループ 2 のタイヤは、すべてホモロゲーション取得の対象となる。
CIK の略号が表示されたスーパーカート用ホモロゲーションを得た 6”タイヤに限り、これらカテゴリーで使用
することができる。
ホモロゲーションを得たタイヤについてはいかなる変更も禁止とする。
全カテゴリーについて、タイヤを加熱および冷却することは禁止とし、またタイヤの再生、およびタイヤの処
理のために化学製品を使用することは禁止とする。ラジアルまたは非対称型のタイヤは、すべてのカテゴリー
で禁止とする。
但し、
トレッドの左側および右側部分の間の対称性については、
タイヤの中心面に対してずらすことができる。
2.22.2.1 - 5″タイヤ
最大外径はフロントホイールが 280mm、リアホイールが 300mm とする。
リアホイールの最大幅は 215mm、フロントホイールの最大幅は 135mm とする。
2.22.2.2 - 6″タイヤ
ホイールの最大幅は 250mm、最大全径を 350mmとする。
2.22.3 - タイヤの保持
フロントおよびリアホイールに関し、リムの外側に最低 3 つのペグを用いたタイヤ保持の形式が義務付けられ
る。
スーパーカートについては、すべてのホイールにタイヤのビード部保持システムが備えられていなければなら
ない。リアホイールについては、リムの外側に少なくとも 3 つのペグ、そしてリムの内側に 3 つのペグを用い
て補強しなければならない。
2.23)始 動
始動装置はスーパーカート、KZ1 および KZ2 について自由とする。
2.24)競技ナンバー
ナンバーは、黄色の地に黒の文字で、最低 15 cm の高さを有し(ロングサーキットにおいては 20 cm)
、線の
太さは少なくとも 2 cm(ロングサーキットにおいては 3 cm)とする。ナンバーは Arial タイプのフォントで
描くものとする。黄色の地は、競技ナンバーを最小1cm 超える大きさでなければならない。競技ナンバーは、
技術検査までにボディワークの前部、後部、並びに側面の後方寄りに配置されていなければならない。
カート後部に取り付けられたナンバープレートは、一辺が 22 cm の角が丸められた(丸められた角の直径は
15 から 25 mm)平面とする。これらのプレートは可撓性があり、不透明なプラスチック製で、常時視認でき
- 26 -
る状態でなければならない(移動しないように固定)
。スーパーカートにおいては、グラスファイバー(ポリエ
ステル)製プレートを使用することができる。但し、競技ナンバーを後部のラジエター上に描くことは許可さ
れる。
CIK-FIA のすべての選手権、トロフィー、カップでは、ドライバー名およびその国旗をボディワーク側面の前
方寄り(またはスーパーカートの場合はバブルシールドの両側)に表示しなければならない。国旗およびドラ
イバー名の文字の高さは最低 3cm とする。
CIK-FIA の選手権、トロフィー、カップについて、CIK-FIA はフロントパネルおよびフロントフェアリング
に広告表示を要求することができる。それ以外の大会について、唯一許可される広告は主催者の統一広告であ
り、この場合、主催者がステッカーを提供しなければならない。この広告は、高さが 5 cm を超えてはならず、
プレートの上部または下部にしか貼付することができない。ドライバーは常に、規定の番号が計時担当者およ
び競技役員から視認できるようにする責任を負う。
2.25)ホモロゲーション、識別および検査
2.25.1 - ホモロゲーションと承認
ホモロゲーションまたは承認の規則と書式は CIK-FIA 事務局およびインターネット・ウエブサイト、
www.cikfia.com で入手できる。
CIK-FIA のホモロゲーションまたは承認を申請する ASN は、CIK-FIA 規則を遵守する義務を負う。
CIK-FIA のホモロゲーションまたは承認を得た装備は、国内レベルでもホモロゲーションを取得したことにな
る。
2.25.2 - 識 別
ホモロゲーションまたは承認を得た装備の識別は、ホモロゲーションフォームまたは承認書式に記載される技
術的記述(図面、寸法、その他)により可能でなければならない。
シャシー、ボディワーク、エンジン等の方向に言及する場合、方向は進行方向についたドライバーの運転位置
を基本とする。
ホモロゲーションまたは承認を得たエンジン、あるいはその部品の識別は、ホモロゲーションフォームまたは
承認書式に記載される技術的記述(写真、図面、寸法等)
、および第4条から第 21 条に準じて許可される変更
および規定される限度を考慮して可能でなければならない。
2.25.3 - 検 査
検査について以下の公差が認められる:
- コンロッド中心線:
±0.2 mm
- ピストン・ストローク: - エンジンを組み付けた状態:
±0.2mm
- クランクシャフトのみ:
- 点火装置、エンジン(KF のエンジンを除く)
:
±0.1mm
±2°
- ホモロゲーションを得たギアボックス:
エンジン 3 回転後の数値:
±3°
- 27 -
- すべての 125cc エンジンの排気装置:
±1 mm
KF を除き、成形加工によって製作された部分(No.1)および No.5 部分の長さについて:
±3 mm
- KF エンジン(ピストン、クランクシャフトとコンロッド、リードボックス、バランサーシャフト)
寸法
<25 mm
25 - 60 mm
60 - 100 mm
>100 mm
公差
±0.5 mm
±0.8 mm
±1mm
±1.5 mm
- その他のパーツ:
寸法
<25 mm
25 – 60 mm
>60 mm
機械加工部品
±0.5 mm
±0.8 mm
±1.5 mm
未加工部品または溶接部品
±1.0 mm
±1.5 mm
±3.0 mm
測定の単位(組立単位を含む)は国際システムのものとする:長さの単位はメートル、質量の単位は kg、
時間の単位は S、そして音量レベルの単位はデシベルとする。
但し、以下は使用される:角度の単位はラジアンに代わり°(度)
、そして温度の単位にケルビン温度に代り、℃。
2.25.3.1 - 以下は常に、また条件にかかわりなく公差なし:
- 排気量
- キャブレターのベンチュリー直径
- 音量の限度
- 質量計測
- 燃焼室の容積
- 最小および最大値
2.25.3.2 - 吸気および排気ポートの開度測定法
測定精度を上げるため、厚さ 0.20mm で幅 5mm のくさび(技術図面 No.18 による)を用いて測定の始点と終
点とを決める。
このくさびは、ピストンリングまたはピストン上部端とその吸気または排気ポート端との交差点との間の各ポ
ートの弦軸にかみ合わせる。
角度の測定始点と終点は、くさびをかみ合わせた状態で、可能な限り大きな角度が得られる位置とする。
このくさびは、シリンダー内部を通して、 または測定するポートのダクト内から設置してもよい。いかなる場
合も、くさびは水平または垂直に位置させる必要はない。
測定値の読み取りは、最小径が 200mm の目盛盤かコーダー式のデジタル測定装置を用いて行う。
2.25.3.3 - プラスチック製のボディワーク
ホモロゲーションを得た寸法に対し±5%の公差。
2.25.3.4 - 変 更
グループ 1(第 4 条)
、グループ 2(第 5 条)および KF4、KF3、KF2 および KF1 の各エンジン(第 18 条か
ら第 21 条)については一般規定参照。
2.26)計時装置とテレメトリー
- 28 -
2.26.1 - 電子計時およびラップ計測
電子計時システムが、CIK-FIA のすべての選手権、トロフィー、カップで義務付けられる。同システムは AMB
タイプか、または同様のものでなければならない。手動方式または第二の電子システムも併用されなければな
らない。
計時用装備は、エントラントに無料で手渡されなければならない。同装置(トランスポンダー)の保証金を求
める場合、装置が使用可能な状態で返却された時点で全額が返金されなければならない。
2.26.2 - テレメトリー
いかなるテレメトリーシステムも、主催者によって予め規定された場合を除き、厳禁とする。
2.26.3 - データ収集
メモリー付きまたはメモリーなしのこのシステムは、次の読み取りを行うことのみが認められる:エンジンの
回転数(スパークプラグ HT ケーブルの誘導により)
、2 つの温度表示、ホイールの速度、X/Y 加速度計、GPS
データ、およびラップタイム。
KF1、KZ1 およびスーパーカートにおいて、このシステムは、エンジンの通常の機能に影響を与え、またはこ
れを変更しないことを条件に、自由とする。
KF4、KF3、KF2 および KZ2 において、排気マニホールド内で温度センサーを用いることは自由だが、ホモ
ロゲーションを取得した排気管、寸法が規制されるマニホールドを改造することはできない。
2.26.4 - 無線装置
コース上のドライバーとそれ以外の者との間の無線装置による連絡システムは厳禁とする。
2.27)リアの赤色灯
ロングサーキットについて義務付けられ、FIA のホモロゲーションを要する。
乾燥式バッテリーにより給電を受け、防水のスイッチにより運転位置から操作される、発光ダイオードによる
赤色灯。赤色灯は地面から 40 から 60 cm 離れ、またカートの中心線から両側に最大 40 cm に位置するエリア
内になければならない。赤色灯は大会中常に機能する状態でなければならない。
赤色灯はレースコントロールの決定により、雨天時に点灯される。
2.28) バッテリー
密封され、漏れのないバッテリー(メンテナンスフリー)に限り許可される。
「リチウム」バッテリーについては製造者によって定められた正しい使用法に従わなければならず、
「EC」お
よび
マークがあることを確認しなければならない。
スーパーカートについて、バッテリーはテールライト、イグニッションおよびウォーターポンプに給電するこ
とができる。
バッテリーはシャシー周辺の内側(KF についてはシート左側でフレームの中央横架材(※クロスメンバー)
後方またはシート後方に位置するエリア内)に位置していなければならず、シャシー/フレームに、スーパー
カートについては、フロアパネル上に機械的に取り付けられていなければならない。
- 29 -
第3条
カートおよび装備の安全性
3.1)カートの安全性
カートは、安全基準を満たし、規則に適合していなければ走行は許可されない。カートは規則に適合するよう
に、またドライバーおよび他の参加者に危険を及ばすことのないよう設計、メンテナンスされなければならな
い。
3.2)装備の安全性
ドライバーは以下を必ず装着しなければならない:
*効果的で割れない目の保護具付きヘルメット。ヘルメットは以下の規定に適合していなければならない(付
則 2)
:
15 歳に満たないドライバーについて:
- Snell-FIA CMH (Snell-FIA CMS2007 および Snell-FIA CMR2007)
15 歳以上のドライバーについて:
- Snell Foundation M1935、SA2005、M1940、SA2010 および SAH2010(米国)
- British Standards Institution A タイプおよび A/FR タイプの BS6658-85、修正版を含む(英国)
- FIA 8860-2004 および FIA 8860-210(フランス)
- SFI Foundation Inc., スペック SFI 31.1A および 31.2A(米国)
- Snell-FIA CMH(Snell-FIA CMS2007 および Snell-FIA CMR2007)
上記リストに変更があった場合は、CIK ブルテンで公布される。
留意:ヘルメットの材料によっては、ペイントをしたり、粘着性素材を貼ったりしてはならないものがある。
国際モータースポーツ競技規則付則 L 項(第Ⅲ章、第 1 条 2 項)に則り、ヘルメットへの空力またはその他の
部品の付加は、当該ヘルメットとともにホモロゲーションを取得していなければ禁止とする。
*両手を完全に覆うグローブ。
*布地製のオーバーオールは、CIK-FIA による「レベル 2」のホモロゲーションを取得していなければならず、
CIK-FIA ホモロゲーション番号を視認できるように表示していなければならない。オーバーオールは、両足、
両腕を含め、身体全体を覆っていなければならない。
オーバーオールは製造日から 5 年間有効であり、ホモロゲーションの有効期間(この間に生産可能)は 5 年で
ある。
*FIM によって定義された規格に適合した革製オーバーオールは許可される。ロングサーキットで行われる大
会については、FIM 規格(2 輪車、厚さ 1.2 mm)に適合し、内側の裏地がなく、または場合により絹製、綿
製、またはノーメックス製のみの裏地を持った、革製オーバーオールが義務付けられる。
*ホモロゲーション レーシングスーツ(オーバーオール)―パート1に記載の規律 2013-1 レーシングスーツ
(オーバーオール)については 2014 年 1 月 1 日から施行とする。
- 30 -
*ホモロゲーション レーシングスーツ(オーバーオール)―パート 2 に記載の規律 2001-1 レーシングスー
ツ(オーバーオール)については 2016 年 12 月 31 日まで施行とする。
*シューズは両踵までの高さがあり、これを覆っていなければならない。
*スカーフ、マフラーまたはその他、首の部分のゆったりした衣類の着用は、オーバーオールの内側であって
も厳禁される。
さらに、長髪はヘルメットからはみ出さないようにくくられていなければならない。
第4条
グループ 1 カートのための一般規定
4.1)シャシー
グループ1のシャシーは、グループ 2 でホモロゲーションを取得している装備を持つ製造者により製作されな
ければならない(スーパーカートを除く)
。
4.2)エンジン
4.2.1 -スーパーカート:
ホモロゲーションまたは承認を取得しているエンジンのオリジナル部品は、常に適合し、識別可能でなければ
ならない。但し、
(技術規則に適合していることを条件に)自由に変更、改造することができるクランクシャフ
ト、コンロッド、ピストンおよびスリーブを除く。
認められる改造:ホモロゲーションを取得したエンジンの改造は、以下を除き認められる:
a)エンジン内部
- ストローク
- ボア(最大限度外)
- コンロッド中心線
- コンロッドの材料は磁気反応材でなければならない。
b)エンジン外部
- キャブレターの数とその直径
- 搭載エンジンの外的特徴。但し、バーコードステッカーの貼付のために必要な加工は除く。
キャブレター、点火装置、排気装置、およびエンジン自体の取り付け方法は、ホモロゲーションを取得した位
置を変更しない限り、変更することができる。
4.2.2 - KF1:第 18 条および第 21 条参照。
4.2.3 - KZ1:
―以下省略―
4.3) タイヤ
グループ 1 のタイヤは、グループ 2 でホモロゲーションを得ているタイヤを有する製造者によって製造されな
ければならない。
4.4) ブレーキ
- 31 -
技術規則第 2 条 11 項に示されている技術規定に従ったフリーブレーキ。有効なブレーキのホモロゲーション
を得ている製造者によって製作されていなければならない(スーパーパートを除く)
。
第5条
グループ2カートのための一般規定
5.1)シャシー
グループ 2(KF4、KF3、KF2 および KZ2)のすべてのフレームは、ホモロゲーション取得の対象となる。
フレームは製造者のカタログに記載されなければならず、CIK-FIA によって設定された形式に基づき、かつ
ASN による証印が押される「ホモロゲーションフォーム」と称する書式の記載対象とならなければならない。
フレームは、3 年毎にホモロゲーションを得るものとし、その有効期間は 6 年間とする。
ICA-J、
ICAおよび/またはICC/スーパーICCカテゴリーで2006年にホモロゲーションを得たシャシーで、
2012 年にホモロゲーションを 6 年間延長したもの(2017 年まで)は、それぞれ KF3、KF2 および/または
KZ2 カテゴリーでのホモロゲーションも取得する。
シャシー/フレームの改造(例:チューブの位置)は、ホモロゲーションフォームに記載されている寸法に従
っており、かつ湾曲部の移動がホモロゲーション取得の際にチューブ上に存在していた位置に限られている場
合についてのみ認められる。
5.2)エンジン
5.2.1 - KZ2
―以下省略―
第6条
フォーミュラスーパーA個別規則
削除
第7条
フォーミュラA個別規則
削除
第8条
フォーミュラC個別規則
削除
第9条
スーパーカート(ディビジョン 1&2)個別規則
―以下省略―
- 32 -
第 10 条
インターコンチネンタルA個別規則
削除
第 11 条
インターコンチネンタル A ジュニア個別規則
削除
第 12 条
KZ2 & KZ1 個別規則
―以下省略―
第 13 条
インターコンチネンタルCスダム個別規則
削除
第 14 条
インターコンチネンタルCスダム・ジュニア個別規則
削除
第 15 条
インターコンチネンタルE(ショートサーキット)個別規則
削除
第 16 条
ワールドフォーミュラ個別規則
削除
第 17 条
電動カート個別規則
―以下省略―
第 18 条
- 33 -
KF4 一般規則
*ホモロゲーションを取得しているエンジンのオリジナル部品は、常にそれぞれ本来の構造を維持し、ホモロ
ゲーションフォームに記載された写真、
図面および物理的な大きさに適合していて識別可能でなければならず、
ホモロゲーションの際に封印されたエンジン上に存在しなければならない。
*ホモロゲーションフォームに示されているオリジナル部品の当初の外観、寸法、図画または写真を変更させ
る可能性のある改造は、本規則の条文によって明白に、または安全上の理由により許可されているもの
(CIK-FIA により公表)を除き、禁止される。
*基本エンジンは、個々のカテゴリーでの使用に適応可能でなければならない。
*ダイレクトドライブ方式、単気筒 2 ストロークのレシプロエンジンで、CIK-FIA によるホモロゲーションを
取得したもの。
*新奇の材料は禁止される。
*機械的機能および/または力の伝達を担うすべての部品はスチールまたはアルミニウムであることが義務付
けられる。
*カーボンは、すべての構造部品について禁止される。
*エンジンのクランクシャフトとシリンダーは、鋳造アルミニウム製であることが義務付けられる。
*クランクシャフト、コネクティングロッドおよびグガジョンピン:磁気反応鋼材が義務付けられる。
*ピストンは鋳造または鍛造アルミニウムによることが義務付けられる。
*鋳鋼製ライナーを備えたシリンダー。
*ライナーのガスケット上部水平面とシリンダー基部のガスケット水平面との間で測定したシリンダーブロッ
クの高さ。
*掃気ダクトの容積、排気ダクトの長さ、排気ダクト出口の内部形状、およびホモロゲーションフォームに従
ったシリンダーの下部ガスケット面。これらの部品は、付則 No.3 に記載されている方法によって検査されな
ければならない。
*最大排気量:125cc。
*最小 54mm から最大 54.5mm の間のストローク。
*単一回路のみの水冷方式(クランクケース、シリンダーおよびシリンダーヘッド)
、ウォーターポンプ付き。
*ホモロゲーションを取得したラジエター。
*クランクケースまたはシリンダー内のリードバルブによる吸気方式。
*ホモロゲーションを取得しており、ニューマチックコントロール(開)および機械式リターン(閉)方式で、
電子式接続のないパワーバルブは許可される。
*過給装置は禁止される。
*燃焼室の最低容積:付則 No.1c に記述されている方法に従って測定して 9 cc。
*点火プラグ:銘柄は自由(大量生産されたもので、厳密にオリジナルのままでなければならない)
。シリンダ
ーヘッドに締め付けられた点火プラグのシェル(電極は含まず)は燃焼室ドーム上部より突出していてはなら
- 34 -
ない。
*ねじ式の点火プラグ・ハウジングの寸法 – 長さ:18.5mm、ピッチ:M 14×1.25。
*ホモロゲーションを取得したバランス・システムが義務付けられる。取り外しと外部から直接点検すること
が可能で、クランクシャフトと逆方向に回転するアンバランス・システムを用いていなければならない。バラ
ンシングは最小 25%とする(ホモロゲーション規則の詳細を参照)
。
*ホモロゲーションを取得した可変デジタル点火システムが、エンジン回転数についてのみ許可される。取り
付け、取り付け部品、機能方式およびマーキングは CIK-FIA によるホモロゲーション規則に定義されている
要件リストに従う。
*エンジン回転数リミットは最大 14,000rpm。
*最大径 30mm、円形ベンチュリーを持ち、電子式接続のない大量生産されたフロートチャンバー式キャブレ
ターで、厳密にオリジナルのままでなければならない。
*車載電源を持つスターター。
*乾式バッテリー(メンテナンスフリー)が義務付けられ、使用はスターター用のみに限定される。
*スタートおよび停止のスイッチが義務付けられ、通常の運転位置にあるドライバーによって作動させること
ができなければならない。
*技術図面 No.15 および 16 に従ったクラッチ。
-エンジンのホモロゲーションフォームに従った最低質量(スターターリングおよびエンジンスプロケットを備
えたコンプリート・クラッチ)で、いかなる場合も 800g 以下であってはならない。
*エンジンのクラッチは最高3,000 rpmで起動し、
ドライバーが乗車したカートを前進させなければならない。
クラッチはいかなる条件下でも、最高 5,000 rpm で直結(100%かみ合い)されなければならない。
*遠心クラッチを覆い、チェーンまたはベルトへの自由なアクセスを妨げない有効な防護物(アルミニウムま
たはプラスチック製)が取り付けられていなければならない。
*直径が一定の最大 6 つのセクションで構成され、分岐または集合式の排気装置、およびエンジンとともにホ
モロゲーションを取得した排気サイレンサー。排気装置の鉄板の厚さは最低 0.9mm。
*23mm のダクト 2 本を持つ、CIK-FIA ホモロゲーションを取得した吸気サイレンサー。
*音量限度は 7,500rpm で最大 100dB/A。
*燃料に加えられる潤滑剤の量は 4%に制限される。
*化学的排出物の制限がホモロゲーションの際に検査される。
*識別:識別用ステッカー貼付のために研削された平らな 30mm×20mm のスペース:
- シリンダー前部に
- ハーフサンプ用のリードボックス・ハウジング上部に
第 19 条
KF3 個別規則
- 35 -
―以下省略―
第 20 条
KF2 個別規則
*ホモロゲーションを取得したエンジンのすべての改造が許可される。但し、KF2 ホモロゲーションフォーム
に記載されているオリジナルパーツの当初の外観、寸法、図面または写真を変更する改造は、本規則の条文に
よって明白に、または安全上の理由により許可されているもの(CIK-FIA により公表)を除き、禁止される。
KF4 でホモロゲーションを取得したエンジンで、第 18 条に記載されている特徴を維持し、以下の仕様のもの:
*ホモロゲーションフォームに展開されている図面の部品すべてが使用されていて、他のいかなる部品も追加
されていなければ、パワーバルブの機械的機能は自由。
*スロットルバルブ・シフト測定センサーの取り付け部品を備えるために、KF1 用に特に改造されたパワーバ
ルブ調整ノブの取り付けは可能である。前述のセンサーの使用は、KF2 では禁止とする。
*燃焼室の最低容積は技術規則付則 No.1c に記述されている方法に従って測定して 9 cc。
*排気角度は、技術規則第 2 条 25 項 3.2 に記述されている方法に従って測定し、排気ポート上で最大 194°
を限度とする。
*最高 15,000rpm に制限されるエンジン回転数。
*最大径 24mm、2 本の調整用スクリューを備え、KF2 ホモロゲーションを取得したバタフライ式キャブレ
ターで、厳格にオリジナルのままでなければならず、ホモロゲーションフォームおよび吸気ダクトの形状を検
査するために製造者によって寄託された工具に適合していなければならない。
ホモロゲーションフォームおよび吸気ダクトの形状を検査するために製造者によって寄託された工具に適合し
ていなければならない。
*技術図面 No.15 および 16 に従ったクラッチ。
- エンジンのホモロゲーションフォームに従った最低質量(スターターリングおよびエンジンスプロケットを
備えたコンプリート・クラッチ)
。
*エンジンのクラッチは最高3,000 rpmで起動し、
ドライバーが乗車したカートを前進させなければならない。
クラッチはいかなる条件下でも、最高 5,000 rpm で直結(100%かみ合い)されなければならない。
*最高 15,000rpm に調整された特定のリミッターを持つホモロゲーションを取得した点火装置
*タイヤ:5″ホモロゲーションを取得したミディアムタイプ
*最低総質量:158kg(ドライバー含む)
*カートの最低質量(燃料を含まず)
:75kg
第 21 条
KF1 個別規則
*ホモロゲーションを取得したエンジンのすべての改造が許可される。但し、KF2 ホモロゲーションフォーム
- 36 -
に記載されているオリジナルパーツの当初の外観、寸法、スケッチまたは写真を変更する改造は、本規則の条
文によって明白に、または安全上の理由により許可されているもの(CIK-FIA により公表)を除き、禁止され
る。
*KF4 でホモロゲーションを取得したエンジンで、第 20 条、KF2 個別規則に記載されている特徴を維持して
いるもの。
*CIK-FIA の世界選手権に登録されている銘柄の中からくじ引きで割り当てられたエンジン。
*タイヤ:5″
*ブレーキは自由。但し、技術規則第 2 条 11 項に示されている技術的指示に従い、ブレーキの有効なホモロ
ゲーションを有する製造者によって生産されたものでなければならない。
*最低総質量:158kg(ドライバー含む)
*カートの最低質量(燃料を含まず)
:75kg
第 22 条
スーパーKF 個別規則
削除
- 37 -
技術規則付則
1 - 燃焼室の容積計測方法
2 - ヘルメットについて承認された基準
3 - KF エンジンのシリンダーの検査 (KF4 においてのみ)
4 - 燃料の特性
5 - 以下の手順に従ったシリンダーヘッド容積の測定(KF4 においてのみ)
6 - 削除
7 - 適合および不適合の点火プラグ
8 - 鋼材検査用磁石
9 - 燃料テストーCIK-FIA チャンピオンシップ、カップ、トロフィー
10 - リア アクスルのステッカーについての記述
付則 No.1
燃焼室の容積計測方法。
*シャシーからエンジンを降ろす。
*エンジンが周囲の温度になるまで待つ。
*点火プラグの突出を検査するため、シリンダーヘッドを外させる。
*点火プラグを外させる(18.5mm の寸法を検査)
。
*点火プラグの代わりに「プラグインサート」をねじ留めする(シリンダーヘッドに締め付けられる「プラグ
インサート」は、燃焼室のドーム上部より突出してはならない。長さ 18.5mm の点火プラグと同じ方法でシリ
ンダーヘッドに固定されなければならない)
。
*ピストン最上部とシリンダーの周囲を、グリスを用いて防水処理する。
*ピストンを上死点に位置させ、クランクシャフトを固定する。
*はみ出したグリスを丁寧に取り除く。
*シリンダーヘッドを再び位置させ、製造者によって推奨されるトルク値でこれを締め付けさせる。
*実験用の目盛り付きビュレット(機械式または電子式)を用いて、燃焼室を「プラグインサート」の上端部
分の最高位まで(オイル 50%と燃料 50%の混合物で)満たす(ヘッドガスケット面を濡らす)
。
a) KZ1 および KZ2 において、計測した容積から「プラグインサート」容積(2 cc)を引いた値が 11 cc 未満で
あってはならない。
b) KF3 において、計測した容積から「プラグインサート」容積(2 cc)を引いた値が 12 cc 未満であってはな
らない。
c) KF4、KF2 および KF1 においては、計測した容積から「プラグインサート」容積(2 cc)を引いた値が 9 cc
未満であってはならない。
- 38 -
付則 No.2
ヘルメットについて承認された基準:www.cikfia.com 参照。
付則 No.3
KF エンジンのシリンダーの検査(KF4 においてのみ)
:
*エンジンをシャシーから降ろす。
*エンジンが周囲の温度になるまで待つ。
*吸気および排気ダクトの開閉角度を検査する。
*排気マニホールドの固定用ねじ 3 本または 4 本の中心を通る軸上で、排気マニホールドのガスケット面から
ピストンスカート面までの距離を、各製造者が供給するテンプレート(付則の技術図面 No.13 参照)を用いて
検査する。
*排気ダクトの内寸を、各製造者が供給する 2 つのテンプレート(付則の技術図面 No.13b 参照)を用いて、
深さ最初の 3mmについて検査する。
*シリンダーを外させる。
*ガスケット下面を、各製造者が提供する 2 つのテンプレート(ホモロゲーション規則の図面 No.8.4c および
8.4e に従った最低および最大のゲージ)を用いて検査する。
*弦線幅を検査する(ホモロゲーション規則の図面 No.8.4d および 8.4f に従った、各製造者が供給するテンプ
レートを用いて)
。
吸気ダクトの容積の測定方法(掃気)
。
*シリンダー内に適切な工具を置き(付則の技術図面 No.14)
、シリンダーライナー内を防水にする(吸気ポー
トをふさぐため)
。
*シリンダー・ガスケット下面が上になるように置く。
*このガスケット面が完全な水平となるように、シリンダーを慎重に固定する。
*若干のグリスをのせた後、レベルの水準となるポリカーボネイト・プレートをガスケット面に置く。
*実験用の電子式ビュレットを用いて、掃気ポート入口のひとつ(オイル 50%と燃料 50%の混合)を、シリン
ダーのガスケット面下の最上点まで満たす。
*各掃気について操作を繰り返す。
*5 掃気の一部エンジンについては、4 つの主要掃気を 2 つずつ測定する必要がある(ホモロゲーションフォ
ームに含まれる指示を参照)
。
付則 No.5
以下の手順に従ったシリンダーヘッド容積の測定(KF4 においてのみ)
:
1. エンジンからシリンダーヘッドを取り外す(点火プラグはそのままの位置に残す)
。
2. 厚さ 1mm でヘッドハウジング内ライナーのガスケット上部面と同じ直径のスチール製ディスクを、ライナ
- 39 -
ーのガスケット上部面に直接挿入する。
3. ディスクにシリンダーヘッドを再度取り付ける(可能なすべての銅製ガスケットとともに)
。
4. 通常の取り付けに用いるトルク値でナットをしっかりと締め、シリンダーヘッドを固定する。
5. 容積を検査する(常に CIK-FIA のインサートとともに)
- 40 -
付則 No.4
燃料の特性
特性
最小
最大
試験方法
RON
95.0
102.0
ASTM D 2699-86
MON
85.0
90.0
ASTM D 2700-86
%m/m
2.7
ASTM D4815
窒素
%m/m
0.2
ASTM D 3228
ベンゼン
%v/v
1.0
EN 238
RVP
Kpa
90
ASTM D 323
鉛
g/l
0.005
ASTM D 3237
密度(15℃)
kg/m3
720
780.0
ASTM D 4052
酸化安定性
分
360
残存ゴム
mg/100ml
5
EN 26246
硫黄
mg/Kg
150
EN-ISO/DIS 14596
酸素
単位
要素解析
ASTM D 525
蒸留
70℃で
%v/v
10.0
50.0
ISO 3405
100℃で
%v/v
30.0
71.0
ISO 3405
150℃で
%v/v
75.0
ISO 3405
215.0
ISO 3405
%v/v
2.0
ISO 3405
芳香族化合物
%v/v
35.0*
ガス・クロム酸塩、
オレフィン
%v/v
18.0*
ガス・クロム酸塩、
1.0*
GCMS
最終沸騰点
残留物
℃
構成
ジオレフィン合計 %m/m
*含まれる燃料酸化物に応じて訂正された値
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付則 No.6
―以下省略―
付則 No.7
適合および不適合の点火プラグ
見本リストはすべてを網羅していない
- 42 -
付則 No.8
鋼材検査用磁石
- 43 -