健康日本21推進全国連絡協議会 メンタルヘルス分科会 第2回 講演抄録

健康日本21推進全国連絡協議会
メンタルヘルス分科会
第2回 講演抄録
日
時 :平 成 2 7 年 3 月 2 6 日 ( 木 )
場
所 :中央労働災害防止協会 5階大教室
○事務局
大変お待たせいたしました。定
会に上程されまして、昨年6月に国会を
刻になりましたので、ただいまより健康
通過し、今年の12月から改正労働安全
日本21推進全国連絡協議会第2回メン
衛生法が施行されることになっておりま
タルヘルス分科会を開催いたします。
す。
開催に当たりまして、当協議会の下光会
メンタルヘルスにつきましては、健康
長よりご挨拶申し上げます。
○下 光 会 長
日本21(第二次)におきましても大変
皆さん、おはようございます。
重要な課題となっております。特に健康
このメンタルヘルス分科会ですけれども、
日本21の第二次は一人ひとりの健康づ
きょうは第2回ということですが、ご承
くりだけではなくて、社会環境の整備と
知のように健康日本21推進全国連絡協
いうことが取り入れられました。メンタ
議会には、これまで3つの分科会がござ
ルヘルス、職場のストレス対策に関しま
いました。身体活動・運動、栄養・食生
しても、職場でのメンタルヘルス対策の
活、そしてタバコ分科会の3分科会でし
充実ということが1つの目標値として挙
たが、健康日本21(第二次)が始まり、
げられていたかと思います。そういう意
メンタルヘルス対策も重要であるという
味では、一次予防を中心とした健康づく
ことで、昨年、メンタルヘルス分科会を
りの中でのメンタルヘルス対策、ストレ
立ち上げたところでございます。この分
スチェック、これは、非常に大事なもの
科会に関しましては、中央労働災害防止
でございます。今回はこの法案の制定準
協会さんが世話人となってご尽力いただ
備、具体的な方法等の検討について、厚
いております。
生労働省の中で大変なご尽力、ご努力を
今回のテーマでございますけれども、
なされた寺島専門官にご講演をいただく
「職場におけるストレスチェック」とい
ということでございます。私も委員とし
うことで、労働安全衛生法が改正され、
ていろいろな意見を言わせていただきま
新たにストレスチェック制度が策定され
したし、委員会ではたくさんの論議があ
ました。このストレスチェック制度につ
りまして、それをまとめるのは大変だっ
きましては、今から約5年前だと思いま
たかと思いますが、その辺の話も少しし
すけれども、長妻昭厚生労働大臣の時代
ていただいてもいいかと思います。きょ
に自殺対策の一環としてストレスチェッ
うはどうぞよろしくお願いいたします。
ク制度創設についての論議が始まったと
○事務局
それでは、これからの進行につ
記憶しております。実は私もその検討委
きましては、当協議会の企画部会の委員
員会の一員だったのでございますけれど
として、また、職域分野の代表的な団体
も、そのときにはどちらかというと二次
様として、日ごろよりメンタルヘルス分
予防的な視点もございまして、いろんな
野の活動にも大変積極的にお取り組みを
ことでけんけんがくがくの議論がござい
されております中央労働災害防止協会の
ました。政権交代がございまして、一旦
岡本部長様にお願いしたいと思います。
は法案が廃案となりましたが、再度、国
よろしくお願いいたします。
1
話ししたいと思います。
○岡 本 座 長
ただいまご紹介いただきまし
〔スライド映写〕
た中央労働災害防止協会の岡本と申しま
す。本日はどうぞよろしくお願いいたし
ます。メンタルヘルス分科会を担当して
おります。
さて、本日の分科会ですが、事前にご
案内いたしましたとおり、テーマにつき
ましては「改正労働安全衛生法に基づく
ストレスチェック制度について」という
ことで、会長からのご紹介もありました
が、公務ご多忙中のところ、厚生労働省
労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保
健支援室の寺島友子中央労働衛生専門官
にご講演をお願いしております。寺島専
門官はこのストレスチェック制度創設の
事務局を担当していらっしゃいますので、
最新情報が聞けるかと思います。
それでは、ご講演をお願いしたいと思
います。寺島専門官、よろしいでしょう
か。ご紹介いたします。どうぞよろしく
お願いいたします。
○寺 島
※このページ以降、縮小したスライドを
おはようございます。ただいまご
入れておりますが、末尾に拡大したス
紹介いただきました厚生労働省労働基準
ライドも再掲しておりますので、必要
局安全衛生部労働衛生課の寺島と申しま
に応じてご参照ください。
す。
当課では今、紹介がありましたように、
最初に統計データを説明します。職場
昨年来、法改正を行いまして、ことしの
の労働者の状況ですが、労働者のメンタ
12月の施行に向けて準備を進めている
ルヘルスに関して、定期的にとっている
ところです。ストレスチェック制度を、
統計があります。労働者健康状況調査と
メンタルヘルス対策の端緒として、事業
いうものですが、その中で、強い不安、
場で取り組んでいただきたいということ
悩み、ストレスがある労働者の推移をと
で、この制度がスタートしています。
っています。これ5割ぐらいのところで
きょうは、全体のメンタルヘルスの枠
ずっと来ていて、25年は少しガクンと
組みについて少しご紹介しながら、スト
落ちていますけれども、景気回復の影響
レスチェックに関する法改正についてお
もあるかと思いますが。その内容を見て
2
みますと、仕事の量や質というところの
問題が一番言われていまして、他に対人
関係、人間関係といったものがあります。
仕事のストレスが高い人たちがいる状
況で、実際に1カ月以上休業したり、退
職した労働者が、過去1年間の中でいま
したかという質問を事業場にしています
が、25年のデータで10%となってい
ます。この設問は事業場規模の大小にか
かわらず、そのような労働者の有無を聞
いているので、大企業の場合はやはりそ
こうした状況の中、全体としてどのく
の割合が高くなっていますが、小規模事
らいの方々が休業・退職をされているの
業場では10%を割るぐらいの数字にな
かというデータですが、平成19年の調
っています。そうした方々が職場復帰し
査で、全業種の平均で0 .4%となってい
ているかどうかですが、半々ぐらいで、
ます。これは各企業の在籍労働者数のう
復帰した人がいるという会社もあります
ち1年間に休業または退職した人の割合
し、そういう方が残念ながらいないと言
ですので、全体の傾向を捉えることがで
っている会社もある。
きるかと思います。見てわかるように、
情報通信業、IT業は、よく言われてい
るように、2%ということで数字が突出
しています。全業種でみると1,000人
いれば4~5人の方が休業ないし退職す
る、そういう問題を抱えていることがわ
かります。
一方、労災請求をして認定された方と
いうのが、認定基準が策定されてからず
3
っと増えてきておりまして、平成25年
度は1,409件請求があ り、そのうち4
36人の方が認定されています。緑の棒
グラフが未遂を含む自殺者の件数という
ことになります。
それから自殺の原因別でみますと、勤
務問題を原因とするという方で、かつ勤
め人の方というのは 1,902人。この数
字も、実は去年の数字と比べると余り減
っていない状況です。特に経済・生活問
その範囲を少し拡大して、労働者だけ
題を原因とするところは10%以上減っ
ではなく全体で自殺者の推移を見てみま
ていますが、勤務問題のところは減って
す。ご承知の方もいるかと思いますが、
いない。もっと減っていないのは、実は
平成26年の1年間の集計結果が3月1
学校の青少年のところですけれども、勤
3日に内閣府、警察庁から公表になって
務問題のところがこれから少しクローズ
いまして、全体の数は2万5 ,000人 余
アップされる可能性があると思っていま
りということで、約7%ぐっと減りまし
す。
た。緑色のグラフのように、このところ
順調に減少していますが、それに占める
労働者、即ち被雇用者・勤め人というカ
テゴリーの割合が28.2%ということで、
割合としては増えてしまっている。これ
は、労働者以外の、自営業者や学生、無
職者といったところの減少幅が大きく、
特に自営業・家族従事者の減少が堅調で
あったのに対して、被雇用者・勤め人は、
減ってはいますけれども、減少幅が少な
かったということで、全体に占める割合
が増えているという状況にあります。
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まれているのは、労働者、管理監督者な
どへの教育研修・情報提供がやはり多い。
次に相談体制、メンタルヘルスの相談体
制の担当者を決めて、労働者に周知する
というようなことをしていますというと
ころが多くなっています。そうした基本
的なところを端緒としていますが、中に
はストレスチェックを既にやっています
という会社もあり、全事業場に占める割
合として15.8%となっています。これ
一方、メンタルヘルス対策の取組状況
は規模を全部合計している数字ですが、
は平成25年には60.7%まで引き上げ
大企業だけですと6割を超えています。
られてきており、法改正の状況等も踏ま
したがって、もう既に取り入れている会
え、企業の取組が進んできています。国
社さんもあることを念頭に置きつつ、小
としてはこの取組割合を平成29年まで
規模事業場への取組みを促していきたい。
に80%にするという目標を持っていま
そして、新たに始まるストレスチェック
す。
制度は、後ほど説明するように、少し情
対策に取り組んでいると答えている事
報の管理に注意が必要ですので、大企業
業場を規模別に見ると、大きい事業場の
においても、新制度に合わせた見直しを
ほうは9割以上となっていますが、取組
していただく必要も出てくると思ってい
みが遅れているのは小規模事業場という
ます。
ことになります。こういったところにア
プローチないしは支援していくのが大切
と考えています。
メンタルヘルス対策の取組みの内容は
何かという質問に対して、実際に取り組
5
根拠とする指針として、労働者の心の健
康の保持増進のための指針(通称「メン
タルヘルス指針」)というものを策定し
ています。指針では、事業者が取り組む
べき事項として、事業場での調査審議、
心の健康づくり計画の策定、4つのケア
の推進、研修の実施、相談対応、職場復
帰支援というようなことを示していて、
それを事業場に周知あるいは指導を行っ
ています。
具体的には、パンフレット等による周
知のほか、労働基準監督署で、一般労働
条件等で事業場に指導に伺ったときにメ
ンタルヘルス対策の取組状況を確認する
といったことをやっています。
また、産業保健総合支援センターとい
うのが全都道府県に設置されています。
産業保健総合支援センターには相談員や
メンタルヘルス対策促進員がいますけれ
ども、そういった方々が相談に対応した
り、要望に応じて、会社にお伺いして、
国としてどのような施策を進めてきた
心の健康づくり計画の作成をお手伝いや
かということのご紹介です。私どもの部
研修の実施などを行っています。
局では労働安全衛生法を所管しています
それから、ポータルサイト「こころの
が、その第69条に健康教育・健康相談
耳」というものも設置しています。サイ
の推進というような条文があり、それを
トはごらんになったことはありますでし
6
ょうか。「こころの耳」は労働者に対す
るメンタルヘルス対策の支援情報という
ことで、メール相談も今年度からやって
います。メール相談では産業カウンセラ
ーや心理職の方々が対応しています。サ
イトでは相談機関の情報提供や、ほかの
会社の取組み事例の紹介などを行ってい
ます。
これらの取り組みを進めるに当たり、
第12次労働災害防止計画というものを
策定しています。これは労働安全衛生行
政全体として取り組む べき事項を平成 25
年度からの5ヵ年計画として掲げている
ものですが、この中のメンタルヘルスと
過重労働対策では、メンタルヘルスに取
り組んでいる事業場の割合を80%以上
とするという目標を達成するために、
様々な取組みを掲げており、ストレスチ
ェックや、小規模事業場に対する支援の
強化、産業保健総合支援センターなどに
よる強化も含まれています。
過重労働のほうも、週労働時間60時
間以上の割合を減少させるという目標を
掲げてしているところです。長時間労働
については、昨年、過労死等防止対策推
進法が成立し、それに合わせた対応とし
て、過重労働解消キャンペーンが昨年の
11月に行われたところですが、取組み
を継続していくことや、過労死等防止対
策推進法に基づく大綱の策定も今後予定
されているところです。
それでは、少し前置きが長くなりまし
たが、ストレスチェック制度について具
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体的にご説明していきたいと思います。
労働安全衛生法の改正ですが、昨年の
きょうは医療保険の保険者の皆様もい
6月、通常国会の終盤で成立しています。
らっしゃっているということなので、定
先ほど下光先生からお話がありましたよ
期健康診断や、事業場における健康確保
うに、この法律は出し直しで成立しまし
の取り組みについて、保険者の皆様のお
たが、前回の提出時に法律が成立しなか
力をかりる場面が非常に多いと思います。
ったのは、国会審議でストレスチェック
そういった中で、ストレスチェックも事
に問題があるとされたわけではなくて、
業者側から保険者の皆様のほうに、取り
その他の部分でいろいろな意見の対立が
組みをどうしたらいいだろうかとか、保
あって、質疑に入れなかったというよう
険者の協力を得たいといった依頼が出て
な事情があります。他方、精神疾患のス
きているのではないかと思います。健診
クリーニングではないのかとか、それで
と少し異なって、やり方に気をつける部
十分なのかとか、様々なご意見があった
分がありますけれども、ぜひ取組みにつ
ということもありました。
いてもご理解をいただいて、事業場の取
法律案を再提出するにあたって、労働
組みが進むように、保健指導とか、相談
政策審議会で、他の様々な安全衛生上の
対応とか、そういったところで保険者の
課題とあわせて改正しましょうというこ
皆様のお力をいただければという気持ち
とで、昨年の法律は全部で7項目含まれ
でお話をさせていただきたいと思ってい
ています。中でもやはり関心が非常に高
ます。
いのはストレスチェック、どこの職場で
も、どんな労働者の方でも対象になると
いうことです。それから、受動喫煙防止
は努力義務となり、事業場の取組を支援
するということ、化学物質のリスクアセ
スメント、これはSDSの対象物質につ
いてリスクアセスメントの義務化という
ことが含まれていて、化学物質を使って
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いる事業場では非常に関心が高くなって
います。それから、4番目の重大な労働
災害を繰り返す企業への対応ということ
で、大きな災害を続けて起こしているよ
うな企業について、きちんと対策をとら
ないと公表するという制度となり、これ
も経営者側を中心に関心の高い事項であ
ったかなと思います。
そういったいろんな項目が盛り込まれ
ているわけですが、国会審議の際も、そ
の後の様々な問い合わせも、ストレスチ
ェックが一番多かったわけです。
昨年
6月25日に成立をしましたが、今申し
上げたように、法律事項ごとにそれぞれ
施行日が異なっており、ストレスチェッ
クはことしの12月1日施行です。化学
物質の関係はまだ施行日は決まっていま
せんけれども、 来年の 6 月までに施行 に
なる予定で、ストレスチェックについて
は周知期間をたくさんとる必要があるだ
スケジュールを先に紹介しておきます
ろうということで、他の今年6月施行の
と、昨年6月に公布になりまして、これ
事項と一緒に、2月16日に厚生労働省
までの間、非常にたくさんご検討いただ
の労働政策審議会安全衛生分科会に省令
きました。26年7月から専門検討会と
が諮問されました。一昨日、妥当である
書いてありますが、国会の審議が行われ
という答申をいただきまして、今後、手
る前の時期に中災防に委託して委員会を
続をして官報に公示するという流れにな
やっていただいて、そこでも下光先生に
っています。公布の時期は4月下旬ぐら
かかわっていただきまして、そういった
いを予定しています。
ことを含めると、昨年の1月ぐらいから
ずっと検討を続けてきました。7月の専
門検討会というのは、ストレスチェック
の項目等を検討する検討会で、その後、
実際のストレスチェックの実施方法など
に関する検討会と、不利益や情報取り扱
いに関する検討会の2つを立ち上げまし
て、12月17日に一本の検討会報告書
を公表しました。この報告書の肝となっ
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ている部分が、この度の省令で定められ、
公布されるという流れになっています。
その他の細かい部分についても指針を定
める予定にしていまして、これは大臣名
の指針ですが、それも4月の下旬ぐらい
に、省令と同時に公示の予定です。
この検討会報告書を踏まえて、省令、
指針のほか、具体的なところについて、
テキスト等を作成しまして、今後、医師、
保健師の皆様方―ストレスチェックを実
労働安全衛生法第66条の10には、
施する人になりますが、5月か6月頃か
事業者はストレスチェックを実施してく
ら、産業保健総合支援センターで実施者
ださいということしか書いていませんが、
に対する研修を行う予定にしています。
50人未満、即ち産業医の選任義務のな
それから、事業者の皆様方向けの説明
い事業場では努力義務ということで、や
会も全国で行うことにしています。どの
らなくても直ちに違法ではないというこ
ような法令改正であっても、労働安全衛
とになります。労働者数 50 人以上の大き
生法は事業者の皆様に知っていただかな
さのある事業場、この場合安衛法では事
いと実効がないので、説明会を行う予定
業場は場所的な概念として、1つの場所
にしています。
にあるものを言っていますので、例えば
それでは、ストレスチェック制度の中
企業単位で100人いても店舗が分かれ
身について。このスライドは法律が決ま
ていて、それぞれ30人しかいないとい
ったときに、大体こういう内容ですとい
うような場合には、50人未満の事業場
うことでお示ししている概要の部分で、
に当たることになります。同じように、
後ほど詳細について述べますが、今回、
300人規模の企業で、A工場には10
この制度によりまして、労働者に対する
0人、B工場には30人しかいませんと
ストレスチェックの実施と面接指導の実
いうときに、100人のほうはやらない
施が事業者の義務になります。この制度
といけない、30人のほうはやらなくて
の目的は一次予防です。個人のストレス
も違法ではないという状況になります。
への気づきと職場環境の改善、これが目
これはどうしたらいいですかというお尋
的です、ということがこの制度の肝とな
ねもありますが、30人のところをやる
る部分です。
べきかどうかは会社のほうで決めていた
だくというようなことになります。その
ようなことで、ストレスチェックという
のが多くの事業場に義務づけになる。そ
の内容について、今後、省令で定める予
定としています。実施者には看護師や精
10
神保健福祉士も含めること、検査項目は
職業性ストレス簡易調査票を基本とする
ことなど示してきておりました。
では細かいところについて説明をして
いきたいと思います。ストレスチェック
それから、検査結果は本人に直接通知
の基本的な考え方ですが、今回の制度は、
され、本人の同意なく事業者に提供して
先ほど先生からもご紹介のあったように、
はいけないということも法律上規定され
自殺・うつ病対策からスタートしている
ています。また、一定の要件に該当する
ので、ストレスチェックとしてうつ病ス
人から申し出があった場合、面接指導を
クリーニングのようなものを想定されて
行うことが事業者の義務となります。さ
いたのかなというところがあります。当
らに不利益な取り扱いの禁止。面接指導
初からそういう議論があったのですが、
の結果に基づいて、必要に応じて就業上
全労働者に対してそういうチェックをす
の措置を講じること。こういった大枠が
るのが妥当なのか、うつ病チェックなん
法律の中で決まっています。
かされたら解雇につながってしまうので
それを図にしたものがこちらです。左
はないかといったいろんな議論がありま
側のほうから、ストレスチェックを実施
して、その結果、ストレスの高さをはか
して、労働者にその結果を通知します。
って、それによって、病気になる前の人
ここまでは普通の健診の流れと同様です
たちに対してどういうところにストレス
が、労働安全衛生法の健診の場合は、医
があるのか気がついてもらって、自分で
師から事業者に健診の結果がそのまま行
ストレスコーピングや、ストレスマネジ
くのですが、ストレスチェックの場合は
メントをしてもらうということが、まず
直接行ってはいけなくて、同意がないと
1点目の目的と整理されました。そして、
事業者に通知できないという流れになっ
ストレスの高い人たちを全体として見る
ています。その後の就業上の措置の部分
ことによって、職場ごとにストレスの程
は、健診や長時間労働者の面接指導の制
度がわかり、ストレスの高い職場には業
度とほぼ同様です。
務が偏り過ぎているのではないかとか、
人手が足りないのではないかとか、誰か
11
パワハラの上司がいるのではないかとか、
除されたという経緯があります。そうい
そのような問題点の把握と改善をしても
ったことから、労働者に受検義務がない
らい、それにより、うつ病になったり、
ので、受けなくてもいい、あるいは希望
休業してしまうなどの二次予防的なとこ
者だけが受ければいいというような報道
ろの課題をクリアするための一次予防と
がされたことがありましたが、我々とし
して取り組むべきということで、ストレ
てはそうではなくて、この制度を職場改
スチェックの目的が整理されました。こ
善につなげるというところも考えれば、
のため、一次予防の目的に沿うように、
全ての労働者に受けていただくことがや
チェック項目も決められてきています。
はり望ましいと言っていきたいと考えて
実際のところ、予定しているストレスチ
います。
ェックの調査票でうつ病のスクリーニン
それから、面接指導を受ける必要があ
グはできない、十分なものでないと理解
るとされた方は、できるだけそれを受け
されています。
てほしいということです。ストレスチェ
ストレスチェックは法律上の義務にな
ックを受けてそのままにするのではなく、
りますが、そのほかの二次予防、三次予
受けてくださいと。そのためには、面接
防に関する部分もメンタルヘルス指針に
指導を申し出ることで白い目で見られる
ありますので、全体として取り組んでく
ようなことがないとか、情報が保護され
ださいということは、今度定める指針の
ているといったことが非常に重要になっ
中で示していく予定です。
てきます。
さらに、ストレスチェック制度の実施
集団ごとの分析も努力義務ではありま
に当たっての考え方ですが、この制度は
すが、実施してくださいというようなこ
事業者と労働者の間で情報管理が非常に
とも示していきたい。以上が基本的な立
難しいわけですけれども、対立したり、
場です。
隠したりというようなことではなくて、
やはり相互に協力して連携しつつ、より
効果的に実施することが必要です。その
ために、全ての労働者がストレスチェッ
クを受検することが望ましい。今回の安
衛法改正の際に議論がありましたが、安
衛法上、事業者は健康診断を実施しなけ
ればならないとなっていて、労働者はそ
れを受けなければならないという受診義
務が課されているわけですが、ストレス
チェックについても当初労働政策審議会
の答申をいただいた時点では入っていた
のですけれども、途中の審議でそれが削
そういったことを踏まえつつ、具体的
12
な実施方法についてです。これは衛生委
員会における調査審議事項です。労働安
全衛生法の中には、衛生委員会を事業場
ごとに設置してくださいという規定があ
ります。その中で、精神的健康の保持に
関する事項も審議していただくように決
まっているわけですが、そこでストレス
チェックについても検討してくださいと
いうことです。
衛生委員会は1カ月に1回開催となっ
ていますが、その調査審議に当たっては、
事業者はストレスチェック制度に関する
基本方針を表明します。我が社でも今年
次にストレスチェック制度の実施体制
度からやりますとか、ことしの12月施
ですが、ストレスチェックは法律上、医
行なので、来年の春にやりますといった
師または保健師、その他の厚生労働省令
ことでよいと思いますが、きちんと実施
で定める者が実施者になりますが、そう
するという方針を表明してもらう。そう
すると、これらの医療職でない会社の人
することによって、人員も、ストレスチ
事労務担当者は何もできないのかという
ェックのための予算も、付いてくるわけ
とそうではなくて、やはり実施体制は事
ですので、そういった表明をしてもらっ
業者の責任において整えていただく必要
た上で、衛生委員会において調査審議を
があります。事業者や衛生管理者、人事
行っていただく。衛生委員会の中では、
労務担当者が実施計画を立てたり、産業
どの調査票を使って、どんな体制で実施
医の先生と相談して、実施時期を決めた
するか、情報管理はどのようにするかと
り、調査票を労働者に配付したり、そう
いうようなことをいろいろ審議していた
いったことをやるための全体としての体
だいて、必要に応じて事業場ごとに社内
制を事業者に整えてもらうというのがま
規定を定め、それを労働者に周知する。
ず必要です。
そのような準備が必要になります。
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票はご承知のように、平成7年から11
年の間に、下光先生のところの委託研究
で開発されたもので、これまで中央労働
災害防止協会のメンタルヘルスサービス
や大企業等での使用実績があるものです。
あわせて、この調査票を用いた場合、
高ストレス、面接指導の必要の判断につ
いては、心身の自覚症状すなわち心身の
ストレス反応の評価点数が高い人を第1
選択とし、もう1つの選択として、スト
実施方法については、青い枠部分が今
レス反応が一定以上あって、仕事の量が
回制定された法律ですが、「厚生労働省
多いとか、ほかの人が助けてくれないと
令で定めるところにより」として省令に
いったストレス要因の点数が高い人を高
委任されており、この省令が、おととい
ストレス者として選定しましょうと。高
答申を得て、方針が定まりました。対象
ストレス者の選定の考え方も指針の中に
は、「常時使用する労働者について、1
定めます。
年以内ごとに1回、定期に」となります。
この部分は一般健診と同じ書き方になっ
ていまして、健診の対象者と同じになり
ます。項目については、3つの項目を掲
げています。ストレスの原因、即ちスト
レッサーと、自覚症状、つまり心身の反
応に関する項目、そして他の労働者によ
る支援。この3つの領域について省令で
定めますので、これは必須ということに
なります。この3つの領域に係る項目が
含まれている調査票を用いてくださいと
いうのが法律上の必須事項になりまして、
ここに掲げていますのが、今ご紹介し
この3つの事項が含まれていればどのよ
ました職業性ストレス簡易調査票です。
うな調査票を選んでもよいということで
ご存知の方も多いかと思いますが、Aの
もあるわけです。事業者の判断により選
あなたの仕事についてというところがス
択できます。
トレス要因。仕事の量や仕事の質、コン
ただ、事業場のほうで何を使ったらい
トロール度、人間関係などがあります。
いのかということがありますので、職業
Bが心身のストレス反応です。平成2
性ストレス簡易調査票を使っていただく
3年に1回法律が出たときに調査項目は
のが望ましいと示す予定です。この調査
9項目が想定されていましたが、それは、
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Bの29項目のうちの疲労、不安、抑鬱
EAPなどに委託しなくても、会社の中
の3尺度9項目で、ストレス反応のみで
の産業医や保健師の方々の下で行うこと
した。ストレス反応だけだと、二次予防
ができるようにと思っていますので、ご
的には使えるわけですが、一次予防、職
活用いただけたらと思います。
場環境の改善には不十分という問題もあ
りまして、仕事の量とか、周りの人の支
援を把握して、それを職場改善に役立て
る必要があるだろうということで、A、
B、Cとあるこの領域を含んだものが必
要ということが議論され、設定されてき
ました。
また、57項目でも多いという意見も
ありますので、これを半分ぐらいにした
23項目というものもお示しして使って
いただけるようにしたいと思っています。
実施方法は以上のようなことですが、
会社で調査票を労働者の方々に配り、そ
れを分析して、ストレスの高さを出して
いくわけですが、その分析ツールとして、
下光先生のおられた東京医科大学のホー
ムページにフィードバックツールという
ものが研究成果として掲載されています。
国では今回の制度に合わせて使っていた
だけるように、それと同様の機能を持っ
た分析ツールプログラムというのを現在
実施者についてですが、医師、保健師
開発しておりまして、できれば5月か6
その他厚労省令で定める者として、一定
月ぐらいには、先ほど紹介した厚生労働
の研修を終了した看護師、精神保健福祉
省の「こころの耳」というポータルサイ
士を含める予定ですが、この研修は要件
トにそのツールを載せて、事業場のほう
を付与するための研修として大臣の告示
でそのツールをダウンロードして、事業
で定める予定にしており、おとといの省
場のサーバーなり共有領域なりに載せて
令の諮問答申の中に含まれています。ト
いただいて、会社の方々がアクセスして、
ータル5時間の研修を実施するというこ
データをとって、集計するというような
とで、看護師、精神保健福祉士で実務経
ことができるようにしたいと思っていま
験のない方は、産業保健の現場のことを
す。それによって、事業場の産業医の先
余りご存じないだろうということで、5
生の確認は必要ですが、必ずしも外部の
時間ぐらいの研修を行うということです。
15
実務経験のある方、既に事業場において
社内の人に行わせることも可能です。た
3年以上の産業保健業務に従事している
だし、そのような方々もきちんと守秘義
方についてはこの研修は免除になります。
務を負うということになります。
ですので、実務経験のある看護師、精神
それを図にしたものがこれですが、真
保健福祉士は、医師、保健師等と並んで、
ん中に労働者が受検とありますけれども、
実施者として従事することができること
受検することによって個人情報が入って
になります。ただし、これらの実施者で
きますので、その前の段階の調査票の配
あっても、人事権を持つ方が検査の実施
付や労働者への受検勧奨といったものに
の事務に従事してはならない。特に医療
は事業者、人事権者も関与して構わない
機関などでは、人事権を持っている事業
ということになります。受検から下の部
者、院長、施設長が、医師、保健師であ
分の記入の終わった調査票の回収や、デ
ったりしますので、そういった方々が実
ータの入力、非常に大切な面接指導の要
施者となれるかというと、人事権を持つ
否の判断、こういったところについては、
管理監督者に当たる人は実施者にはなれ
もちろん実施者しかできません。ただし、
ません。
調査票を袋に入れて回収する場合も、実
次に、実施者は何をしていただくのか
施者または実施事務従事者でないといけ
ということですが、みずから全部やると
ないのかというと、そこまではないので、
いうことではなくて、事業者に対して専
個人情報に触れてしまう可能性がある場
門的な見地から意見を述べる。例えば何
合は実施者のみということになります。
を調査票に使ったらいいかとか、基準値
そういった前提で事業場において体制を
はどうするかということの意見を述べる
組んでいただきます。
ということです。このため、実際には事
業者や人事労務担当者が「職業性ストレ
ス簡易調査票」を提案し、それに対し了
承するのも専門的な見地から意見を述べ
ることに当たりますが、ストレスチェッ
クの後で、その結果にアクセスできるの
は実施者だけになりますので、面接指導
対象者の選定を確認することは実施者が
行う必要が生じてきます。
非常に事務的なことを実施者が直接行
う必要はなく、実施事務従事者には資格
は必要ありませんので、例えば人事労務
担当者の人事権を持たない者であれば事
ストレスチェックを実施して、その後、
務に従事することが可能です。人事課長
結果を通知するわけですが、省令事項と
はだめということになりますけれども、
しては、速やかに労働者本人に通知する
16
とします。通知に際しては、結果のほか
スが多いのです。この点について、行政
に、セルフケアの方法や、面接指導の申
検討会でも議論がありましたけれども、
し出の方法、面接指導以外の相談窓口な
労働者が自分の結果がどうであったかと
ども通知するようにしましょうというこ
いうのを正確に把握していない状態で、
とや、ストレスチェックの結果はほかの
同意するかを問うのは、本当の同意では
人に見えないような状態で直接通知する
ないと理解されまして、結果が本人に通
こと、さらに、面接指導の要否について
知され、労働者本人が自分の結果をわか
も、面接指導対象者にだけ別の封筒が配
ってから事業者への通知に同意をとらな
られたのでは、「あの人は面接指導の対
ければならないとされました。したがっ
象なのだ」とか、「メンタル不調がある
て、先進的企業で、もしストレスチェッ
らしい」ということがわかってしまうの
ク実施時に同意を取っている場合は、改
で、そういったところも気をつけて通知
善していただく必要があるということに
するということです。
なります。
それから、同意に関して、面接指導の
申し出は事業者に行うことになっていて、
面接指導の申し出があったときに、事業
者はその労働者が高ストレスで面接指導
が必要だという要件に合致するのかを確
認しなければいけない。厚生労働省令で
定める要件に該当する人が申し出ている
のか、そうでないのかというのを把握す
る必要がある。少しわかりにくいですけ
ストレスチェック結果は、事業者には
れども、単に申し出のあった人について、
自動的に通知してはいけないと申しまし
全部面接指導をやらなければいけないと
たが、通知をするには労働者の同意を得
いう義務が生じるのではなくて、要件に
る必要があります。その同意の取得の方
該当している人から申し出があったとき
法は、書面または電磁的記録によらなけ
は面接指導をしなければならないとなっ
ればならないとされていまして、下にあ
ているわけです。要件に該当する者とい
るように、ストレスチェックの実施前ま
うのは、ストレスの程度が高い者で、実
たは実施時に労働者の同意を取得しては
施者が面接指導が必要と認めた人から申
ならない。これは何のことかといいます
し出があったときは、面接指導を行わな
と、ストレスチェックを先進的に実施し
ければならないとなっています。ですの
ている事業場では、ストレスチェックの
で、申し出があった人が面接指導の対象
調査票に、あなたはこの結果について事
者かどうかというのを確認する必要があ
業者または産業医に提供することに同意
り、それは面接指導の申し出をもって同
しますかという質問欄を設けているケー
意したとみなす。面接指導の申し出があ
17
った場合には、その申し出をもってスト
ので、人事考課に使ってはいけませんし、
レスチェック結果の通知に同意がなされ
産業保健の側がきちんとフォローできる
たものとみなすというような文言になる
体制があるのであれば、同意を取って結
ということです。
果を得る手続きは必要ないという理解も
いずれにいたしましても、結果の通知
あってしかるべきと思っています。
の後に個別に同意を取得しなければなら
また、無言の圧力というのではないで
ないというふうになっています。同意の
すけれども、同意しない人に対して、会
取得のタイミングはスライド34の下に
社の意向に従わないやつだと思われるの
あるとおりですが、ここで注意が必要な
を嫌って、本当は同意したくないけれど
のは、個人ごとに同意をとっていただく
同意するかというようなことが前提にあ
必要があります。衛生委員会や、労使協
ると、ストレスチェックは自分で記入す
定で同意することにしましょうといって、
る方式になっていますので、回答を操作
包括的に同意をとることは不可です。
してしまったりすると、やはり正確な情
それから、書面によってとありますが、
報が集まってこない。職場環境改善にも
オプトアウト方式、すなわち、申し出な
生かされてこないというのがありますの
かった人は同意したとみなします、同意
で、事業場において同意をとるかどうか、
したくない人は一定期間に申し出てくだ
情報をどのように扱うか、産業医がかか
さいというやり方も、不可ということに
わるかどうか、そういったところを含め
なっています。個々人ごとに同意します
全体として事業場の中で考えていただき
という明示的な書面をとっていただく必
たいと思います。
要があるということです。
以上がストレスチェック結果の通知に
このような方法は、非常に手間がふえ
ついてです。
るじゃないか、現実的ではないじゃない
かというご指摘が多分あると思いますが、
そこで立ちどまっていただければ思うの
は、その同意は本当に必要なのかという
ことです。私どものほうでは、ストレス
チェックの実施者は産業医が望ましい。
産業医でなくても、事業場の中の保健師
さんとか、そういう方々が望ましいとし
ています。産業医や保健師がストレスチ
ェックの結果を把握できる立場である場
合、それに加えて事業者、あるいは人事
ストレスチェック結果の通知後の対応
労務担当者にストレスチェックの結果を
ということで、面接指導の対象者に面接
通知する必要があるのでしょうか。実際
指導を申し出てくださいということで通
には不利益取扱い等は禁止されています
知されるわけですが、申し出てこない人
18
に実施者が勧奨することができる。産業
意があってストレスチェックの結果が提
医の先生とか、産業医の指示を受けた担
供された場合のみ5年間保存しなければ
当者が面接指導を受けてくださいという
ならないという義務が課せられます。よ
ことで伝える。ただ、面接指導の申し出
って、労働者の同意があって事業者側に
というのは事業者に伝わる前提なので、
結果が来たら、それは5年間保存してく
それは嫌だなという人がいるため、相談
ださい。そうでなく、実施者のもとにし
しやすい環境をつくりましょうというこ
か結果がない場合は、結果の記録の作成
とで、保健師や看護師、あるいは心理職
や保存が適切に行われるよう、事業者が
の皆様による相談対応を行う体制をつく
必要な措置を講じてくださいということ
ることが望ましいでしょう。そのような
です。これは少しふわっと書いてありま
ことも指針に盛り込む予定です。既にメ
すけれども、例えば産業医の先生のとこ
ンタルヘルス指針に基づいて、相談対応、
ろで保存することを契約に入れるとか、
相談窓口というのをつくっていただいて
それができないのであれば、事業場の中
いる会社が多いと思いますので、その充
のセキュリティーの保たれたところを保
実を図っていただきたいということです。
存の場所として提供するとか、そのよう
なことを想定しています。これも、5年
間保存することが望ましいとしています。
それから、ストレスチェック結果の通
知後の保存についてです。ストレスチェ
ックの結果は実施者しか持っていないわ
けですが、この法令の性質上、労働者に
保存の義務を課すという考え方は余りな
いので、実施者たる、産業医等の医師、
保健師等の方々に保存の義務を課せられ
るかという問題がありまして、労働安全
衛生法は事業者にそういう責務を課して
いる法律ですので、事業者は労働者の同
19
次に、面接指導についてです。ストレ
スチェックの結果、ストレスの程度が高
く、面接指導を受けたほうがよいとされ
た人から申し出があったときは、その要
件に該当するかどうかを確認します。確
認後に、医師による面接指導を受けると
いうことになります。
実施方法は、スライドにありますよう
に、労働者からも遅滞なく申し出てくだ
さい、そして、事業者は申し出があった
ら遅滞なく実施してください、というこ
面接指導は事業者の知り得るところで
とと、面接指導で確認すべき事項として、
行われますが、事業者は面接指導の結果
勤務の状況や、心理的な負担の状況を挙
を記録しておかなければならない。これ
げており、これらは省令事項になります。
も長時間労働者の面接指導制度と一緒で
実際のやり方は、長時間労働者の面接指
すけれども、事業者が面接指導をするわ
導制度と相当似通っています。面接指導
けではないので、医師が面接指導をやっ
で見るべきポイントはいろいろあります
て、その結果を事業者に報告し、それを
ので、そういったものは医師、保健師等
事業者が5年間保存することになります。
を対象とした研修の中でお知らせしてい
面接指導の結果が事業者に報告されます
く予定です。
と、事業者はその結果について、この人
は短時間勤務が必要だとか、職場の改善
が必要だとか、そのような面接指導の結
果に応じて産業医の先生などの意見を聞
きます。心身の状況などに対しての対応
について意見を聞いていただいて、その
後、必要に応じ就業上の措置を行うこと
になります。
就業場所の変更や、労働時間の短縮な
どをしていただくのですが、これも医師
の意見を勘案し、最終的には事業者が実
施するということで、最終的な責任は事
業者にあります。この部分は健康診断の
事後措置や長時間労働者の面接指導でも
同じですけれども、産業医の先生が意見
を言って、それに対して最終的に誰が責
20
任を負うのかということです。例えば、
うので、ご本人の同意をとらない限り、
産業医の先生が事業者の言うことばかり
結果を事業者に提供してはならないとさ
聞いて職場復帰を認めてくれないとか、
れました。例えば営業1課と営業2課で
逆に産業医の先生が必要と言ったのに事
それぞれ7人ずつしかいないという場合
業者が長時間労働の削減をしてくれない
には、営業1課の分析というのは個々の
とか、いろいろなケースがあろうかと思
同意がないとできないわけで、それなら
いますが、これらは事業者の責任で行わ
ば、営業1課と営業2課を合わせて営業
れるものです。条文でも「必要があると
部などとして分析し、総務部など他の部
認めるときは」となっているように、必
署と比較するような工夫が必要になろう
要と認めないという判断もこの法律の条
かと思います。
文の中には包含されています。最終的に
それから、集団分析の結果については、
裁量がある以上、責任も生じるというこ
記録をつくって5年間保存することが望
とではありますが、そういう仕組みにな
ましい。
っています。
集団分析の結果は、その部署の管理者
の評価につながることもありえますので、
無制限に共有してはならないとも指摘さ
れています。仮に管理者がパワハラの上
司だったら、共有してもいいのではない
かという意見もあろうかと思いますが、
反対に、十分な人員や業務量の調整が行
われていない場合もあろうかと思います
ので、そういう場合に全てを管理者の責
務に帰すのはよろしくないということが
あります。また、その後の職場環境の改
善に関しても、事業場の状況に応じて、
ここまでが法律に基づく内容ですけれ
経営層で対応を考えるとか、管理者向け
ども、今回、集団ごとの集計・分析とい
の研修を通じて対策を考えるとか、様々
うものが定められます。これはストレス
なやり方があると聞いていますので、集
チェックの個人ごとの結果を職場の集団
団分析の活用方法は事業場の中でよく議
ごとに集計して、その結果について分析
論していただいて、情報の管理について
し、必要な対応をすることが省令上、努
もあわせてルール化して進めていただき
力義務となります。この部分も行政検討
たいと思います。
会でいろいろなご議論がありましたが、
一定規模の集団というのが10人を下回
るような場合は、どの人がストレスが高
いとか、そういうことが推測されてしま
21
とではありますが、解雇などは面接指導
の結果を超えた対応として、行き過ぎて
いるということで、禁止となっています。
それから、守秘義務についてです。労
働安全衛生法の104条に、実施者、実
施の事務に従事する人は秘密を漏らして
はならないという条文があります。先ほ
不利益な取り扱いについても、改正労
どの人事労務担当で実施事務従事者に当
働安全衛生法の新しい条文に、面接指導
たる場合も、守秘義務がありますという
の申し出を理由とした不利益取扱いの禁
ことをきちんと承知しておいていただき
止があり、それは法律なので当然ですけ
たいということです。
れども、それ以外にも、面接指導の結果
1つ、つけ加えますと、104条には
を理由として解雇や契約の不更新、労働
罰則があります。労働安全衛生法の今回
関係の法令に違反するような措置を行っ
のストレスチェックの条文には罰則はあ
てはならないということを指針に定める
りませんので、ストレスチェックを実施
予定です。例えば、ストレスチェックの
しなかった場合にどうなるのですかとい
結果、面接指導を受けて、抑うつ症状が
う質問を受けるんですが、罰則はないの
顕著でこのままでは鬱病になってしまう、
で送検されることはないということにな
労働時間の短縮が必要、あるいは残業の
ります。だからといって監督署が指導し
禁止が必要というような場合、それが合
ないわけではなくて、行政指導というの
理的な取扱いである一方、賃金が減る意
が入りますので、やってくださいという
味では、不利益な面もあるわけです。し
ことには変わりありませんが、守秘義務
たがって、合理的でない、不合理な不利
のほうは罰則があります。
益取り扱いが行われないようにというこ
22
産業医の役割ということですが、労働
安全衛生法に産業医の選任義務が規定さ
れていますが、その職務というのが規則
に定まっていまして、その中にストレス
チェックの実施、面接指導などが追加さ
れます。産業医の職務には、既に健康診
断などが規定されていますので、産業医
の先生が全部自分でやらないと法令違反
なのかというとそうではなくて、企画、
その他取扱いということで、結果につい
確認、フォローアップなどに産業医の先
てです。これは法律技術的な話ですけれ
生が関与していただくことを規定した条
ども、ストレスチェックの結果の範囲に
文です。いずれにしても、ストレスチェ
ついて、本人に通知した結果と事業者に
ックや面接指導の部分には産業医の先生
通知する結果は一緒にすることができま
がかかわってくださいということを指針
すという話です。
で示す予定です。
また、共有の範囲について、ストレス
一番下は、外部機関に委託する場合で
チェック結果は必要な範囲を超えて共有
す。外部機関にお願いする場合でも、こ
してはいけません。同意があって事業者
こまで述べた情報管理の体制が取れてい
に提供された場合でも同じです。
るかを、事業者が確認してくださいとい
それから、生データについてです。面
うことです。
接指導の結果は、法令上事業者が知り得
るところで行われるのですが、とは言い
つつも、医師が病名まで全部事業者に伝
えるということではなく、必要な部分に
限定して伝えてくださいということが示
されます。
また、派遣労働者については少し注意
が必要ですが、労働安全衛生法の読みか
えで、派遣労働者に対するストレスチェ
ックの実施の義務は派遣元にかかってい
23
ます。法律上、派遣元に実施義務があり
います。それから、プログラム、分析ツ
ますが、集団分析については派遣先の事
ールも、一旦公表したいと思っています
業者において実施することが望ましい。
し、産業保健総合支援センターにおける
これは、ばらばらの事業場で働いている
研修のほか、看護師、精神保健福祉士向
派遣労働者の集団分析を派遣元で行って
けの5時間の研修は実施主体がまだ決ま
も意味がないということから、派遣先で
っておりませんが、施行までの間に受け
自社の労働者と派遣されてきている労働
られるようにとは思っています。その場
者の両方の職場のストレス要因を把握し
合、看護師、精神保健福祉士向けの研修
て、職場環境改善に取り組んでください
は、民間で実施していただき、費用は要
というものです。
件付与のための研修ですので、自己負担
という形を予定しています。それ以外に
も、施行までの間に周知活動等をしてい
きますので、そういった機会も捉えて適
切な運用を進められるようにご協力をい
ただければと思います。
以上です。ありがとうございました。
ここまでお話ししたように、ストレス
チェックと面接指導の流れは全体として
このフロー図のようになっています。方
針を表明して、衛生委員会で審議してと
いう、この辺が準備で、ストレスチェッ
クをやって、本人に通知、面接指導の対
象者については申し出をしてもらって、
面接指導を実施。全体を集団分析、その
ような中で、PDCAサイクルで回して
改善していくというような流れです。
余り時間がなくなってしまったのです
が、今後の予定ですけれども、先ほど申
し上げましたように、4月の下旬に省令、
指針の公布があります。あわせて、医師、
保健師等向けのマニュアル(研修用のテ
キスト)もまとめて公表することにして
24
○岡 本 座 長
寺島専門官、どうもありがと
は個別の同意が必要ですが、10人を上
うございました。一つ一つの項目につい
て丁寧に説明いただきまして、理解が進
回る場合には同意は要りません。
○こころとからだの元 気プラザ
最後 に 、ス ラ
んだかと思います。どうもありがとうご
イド47の派遣の話なんですが、派遣元
ざいます。
に実施義務があるというのはわかったん
若干時間がありますので、何かご質問
ですが、集団分析をやるときは派遣先で
がある方いらっしゃいましたら、挙手し
やったほうがいいということになると、
ていただいて……。マイクをお持ちしま
派遣元と派遣先で2回受けるということ
す。団体名とお名前を言っていただいて
になっちゃうんですか。
からお願いいたします。
○寺 島
○こころとからだの元気プラザ(山縣)
こ ころ
派遣労働者については2回受けて
いただくことになります。もう少し掘り
とからだの元氣プラザです。
下げて言うと、派遣の方については健診
スライド32のところで、調査票を集
の場合には、派遣先に健診の業務を委託
めていって、入力をするという作業で、
することが望ましいといいうことが示さ
必ずしも実施者がやるわけじゃないとお
れているのですね。ストレスチェックも
っしゃったんですが、実施事務者、つま
派遣先への委託の形にすると、派遣労働
り、自分の事業所の人事課の平の人がそ
者にとっては1回で済むわけなのですが、
れを入力していいということになるんで
その場合、ストレスチェックの結果を派
すか。
遣先の産業医から派遣元の産業医に伝え
○寺島
そのように整理をしています。
○こころとからだの元 気プラザ
てもらわないといけなかったり、同意は
そう す ると 、
誰がとるのかとか、いろんな問題があり
関連なんですが、スライド35のところ
まして、それは余りよろしくないだろう
で、結果が出てきて産業医が渡すわけだ
ということになりまして、派遣労働者の
けれども、産業医の指示した人というこ
方にとっては別々になりますけれども、
とで、また人事課の平の人が実施事務者
2回受けていただくなり、そういうこと
になっているから、「君、これをみんな
が望ましいのではないかとされました。
に渡して」というのもありだと。
○寺島
○こころとからだの元 気プラザ
はい、そうです。
○こころとからだの元 気プラザ
あり が とう ご
ざいました。
それ か ら、 ス
○岡本座長
ほかにいかがでしょうか。
ライド41のところで、ちょっと私、聞
○日 本 フ ィ ッ ト ネ ス 協 会 ( 長 谷 川 ) 日 本 フ
き漏らしたんだと思うんですが、10人
ィットネス協会と申します。丁寧なご説
を下回る場合は全員の同意が必要だとい
明ありがとうございました。
うことですから、例えば100人とかい
ストレスチェックは50人未満の事業所
たら、何%同意してくれたらいいという
の場合は、当分、努力義務というふうに
ことなんですか。
なっていたかと思いますが、これはいつ
○寺 島
集団の人数が10人を下回る場合
ごろ義務となるか、目安というものがあ
25
るでしょうか。それが1点です。
のほうで、面接指導については地域産業
あと2点ありまして、外部機関に委託
保健センターのほうで産業医資格を持つ
する場合、私ども非常に小さな事業所に
医師が対応するというようにしています
なるんですが、そうした小規模事業所と
けれども、そのほかに、少し事業場で集
いうのはなかなかこうしたシステムを組
団になっていただいて、産業医のような
むことも、もしくはそれにかかわる費用
方を選任して、その方が事業場に支援し、
を負担することもかなり難しいんですね。
ストレスチェックの体制を整える場合に、
そうした場合、国のほうは、小規模事業
そこに助成金を出すということを検討し
所と申していいんでしょうか、そうした
ています。もちろん労働者数50人未満
ところへのサポートというのは、例えば
の事業場が対象になります。来年度、そ
予算をとっているとか、何がしかのサポ
のような事業を進めることにしていて、
ートを受けられるような体制も同時に進
詳細はまだ決まっていませんが、お待ち
んでいるのか、そんなところを2点目と
いただければと思います。
してお尋ねしたいところです。
健診とあわせてストレスチェックを実
3点目としまして、それに関連しての
施することについてですが、冒頭、ご説
ことなんですが、私どもは協会けんぽの
明したように健診と同様のスパンで行う
健康診断を利用しているんですけれども、
ことが省令上も想定されているわけです。
健康診断の際にこうしたチェックも同時
同時にやることは禁止されていないので、
に入ってくると、小規模事業所などは非
健診の問診票とストレスチェックの調査
常に活用しがいがあるかなというところ
票を一緒に労働者に配付していただいて、
があります。
それを回収するということももちろん可
以上、3点についてご教示をお願いい
能です。外部委託機関に委託する場合、
たします。
○寺 島
回収してもらって、健診の結果は事業者
50人未満の事業場の当分の間努
に伝えることができるのですが、ストレ
力義務とされているところですが、法律
スチェックの結果はご本人にしか伝える
上は附則というところに入っていまして、
ことができないので、そこの取り扱いを
その部分については改正がない限りずっ
きちんとしていただければ、同時に実施
と有効です。一方、労働安全衛生法改正
することは可能。もちろん健診機関側に
のたびに何年後かにきちんと見直しを検
実施者の要件に該当する方がいて、その
討するようにというのがつくのですけれ
方が面接指導の対象者を確認するという
ども、今回の法律の附則にも5年後見直
役割を果たしてもらうことが前提ですが、
しというのが盛り込まれていますので、
そういうことができているのであれば、
その際に検討される可能性はあろうかと
健診機関で一緒にやっていただくことは
思います。
可能です。
それから、小規模事業場に対するサポ
○日本フィットネス協会
ートですが、産業保健総合支援センター
いました。
26
ありがとうござ
○岡本座長
それでは、もう一方。
○明治安田厚生事業団(朽木)
○パブリックヘルスリサーチセンター(中
明治安田
野)
厚生事業団と申します。きょうはありが
パブリックヘルスリサーチセンタ
ーと申します。
とうございました。
私どもは平たく言うと健診機関で、今
今の健診の関連でお尋ねしたいんです
後、提供する立場になるかというところ
が、46ページの外部への委託の場合に、
で、企業様から相談を受けていまして、
今お話があったように、ストレスチェッ
企業様が今、気にしているところを2点
クとか面接指導とか、その後のところま
と、私どものお伺いしたいものが1点。
で委託ということは考えられると思って
まずは面接指導のところなんですけれ
いるんですが、48ページになると、ス
ども、過重労働面談と一緒で、面接した
トレスチェックであったり、面接指導で
イコール報告書というところの位置づけ
あったり、集団分析というのは、それぞ
なのかという質問と、あと、今後、4月
れが違う役割を持っていると思うんです。
以降にされます教育の中で、過重労働面
委託をする先がストレスチェックのみと
談のようなマニュアル、企業側からの情
か、集団解析のみとか、同じ事業所の中
報提供の内容であったり、結果報告書の
でも健診を受ける先がさまざまな健診機
フォーマットが示されるのかというとこ
関であった場合に、例えば調査票がそれ
ろの面接指導の質問。もう1つ、検討会
ぞれ違うということも起こり得ると思う
の報告でありました報告義務というとこ
んですが、そういうケースの選択という
ろ、12月1日の時点では健康診断の結
のは、事業者の選択と考えてよろしいで
果報告書と同じようなフォーマットが示
すか。
されるのかというところ。
○寺 島
そうですね。事業場によっては、
実施する側の3点目の質問としては、
産業医の先生の関与の度合いによって、
先ほど「こころの耳」に分析ツールとか
全部外部に出したいというようなところ
実施プログラムというお話がありました
や、集計の部分だけ外部で請け負います
けれども、個人結果通知のセルフケアア
とか、面接指導のマンパワーの補助とい
ドバイス的なコメントまで出せるような
うようなことで、そこだけお願いしたい
プログラムなのか、あるいは57問のプ
とか、いろいろあると思うのですが、そ
ログラムも載っかるのか。現時点でお答
れは事業場のご判断で、実施者が誰にな
えいただける範囲で結構ですので、お願
るのか、実施者の指示のもとに全体がき
いいたします。
ちんとできていればいいということにな
○寺 島
ります。
業者に報告をする必要があるのかという
○明治安田厚生事業団
ありがとうござい
ことですが、医師による面接指導として、
ます。
○岡 本 座 長
最初のご質問は、面接をしたら事
この法律にのっとった部分で行われる場
もうそろそろ時間になります
合は報告していただく必要があり、そう
ので、最後に。
ではなくて、例えばストレスチェック結
27
果の確認のような趣旨で、心理職の先生
て、1年に1回、報告していただきます。
などが簡単に面談をするというような場
これは省令事項になっていますので、様
合は、最終的な判断は実施者がやるとし
式を規定する予定です。
ても、そこは法律の面接指導ではないの
それから、プログラムの内容ですが、
で、報告は必要ないということになりま
プログラムにはセルフケアは入れていま
す。さらに、そうではなく、面接指導の
せん。従来から東京医科大学ホームペー
申し出は少しハードルが高いから、産業
ジで提供していただいているストレスチ
医の先生に普通に相談したいなという一
ェック結果のご本人への通知文には、セ
般的な健康相談の部分であれば、報告は
ルフケアのことも少し入っていますけれ
要らないということになります。法律上
ども、今回、行政検討会報告書で言われ
の医師による面接指導に当たれば報告が
ているようなセルフケアのためのアドバ
必要ということになります。
イスというようなものは、マニュアルに
それから、過重労働対策のようにマニ
は入れていますが、プログラムは最低限
ュアルで示されるのかという点なのです
のものというふうに思っています。詳細
が、長時間労働者のマニュアルにあるよ
はまだ決まっていない部分もあるので、
うに、面接指導でどういうところを見て
ご了解ください。
くださいとか、事業者から事前にどんな
○パブリックヘルスリサーチセンター
情報を得てくださいとか、例えば長時間
労働であるとか、業務の急激な変更があ
ありがとうございました。
○岡 本 座 長
それでは、そろそろ時間が過
ったのかとか、面接指導の際に心身の状
ぎておりますので、よろしいでしょうか。
況を確認するとされていますけれども、
これで終了させていただきます。寺島専
持病のチェックをするのかとか、作業関
門官、どうもありがとうございました。
連疾患のチェックをするのかとか、その
以上をもちまして、本日のメンタルヘ
ようなことはテキストに載せていく予定
ルス分科会を終了いたします。皆様、ご
です。それから、長時間労働者と同じよ
清聴どうもありがとうございました。お
うに、事業者への報告の様式もマニュア
疲れさまでした。
ルに載せてお示ししていく予定です。法
令上の様式ではないので、会社でアレン
ジして使いやすいようにやっていただく
ことが可能です。
監督署への報告ですが、定期健康診断
の場合、実施後速やかに報告していただ
くということで法令に規定されています
けれども、それと同様に、ストレスチェ
ックの結果と面接指導の実施者数につい
て報告いただくため、同様の様式を定め
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