ストレージネットワーク 基礎講座 目次 • ストレージ接続の本質と変遷 • SANで実現できること • SAN導入事例紹介 • SANの冗長構成 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 2 ストレージ接続の本質と変遷 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 3 ストレージとは? ストレージネットワークのお話の前に・・・ コンピュータ 物理環境も仮想環境も結局はこの構成が 発展したものと考えられます。 CPU 入力装置 制御装置 演算装置 キーボード マウス etc メモリー 記憶装置 主記憶装置 補助記憶装置 出力装置 モニター プリンター etc ディスク テープ etc.. 元来、ストレージはコンピュータを構成する補 助記憶装置、すなわち周辺機器の一つです。 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 4 ストレージアクセスに求められるもの • 高信頼性(データ整合性・エラー検出) ‒ OS,アプリケーションが読み書きするデータが変質(ビットエラー等)することは 決して許されません • 広帯域(高速) ‒ リッチコンテンツのデータ量は増大する一方 • 低遅延 ‒ ストレージアクセスの遅延はアプリケーションのパフォーマンスに直接影響を与 えます CPU(OS,アプリ)とストレージ間 の通信は正確かつ確実にそして速く あるべき。 だから、厳密さが要求されるのです © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 5 ブロックアクセス - 概要 • ある一定の大きさ 「ブロック」を単位としてデータの入出力 (Input/Output:I/O)を行う • ブロックデバイス ‒ デバイスごとに決まっている複数バイトの「ブロック」を単位として、データの入出力を行う ‒ ディスク、CD-ROM、テープなど • ブロック単位でのアクセスなので、ファイルやディレクトリは意識しない ‒ ディレクトリ/ファイル単位での制御はできない • ファイルアクセスに比べて高速 • ファイルシステムをデバイス上に構築 (基本はOS固有) 01101100・・・・・ ‒ Windows: FAT、NTFS ‒ UNIX: UFS、JFS etc. ‒ Linux: ext2、ext3 etc. • ブロックデバイスは、複数コンピュータから同時にアクセスすることは不可 ‒ Global File Sytems (GFS)/OCFS (Oracle Cluster File System)などの分散ファイルシステムを 除く © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 6 アプリケーションがディスクにデータを書き込 むためには? ファイルシステムとブロックアクセス • データを収容するには • ファイルシステムとは? ‒ 保存場所の情報(アドレス)が必要 ‒ メディア毎にアドレスは異なる • ディスクではシリンダ・ヘッド・セクタ • テープではトラック・ブロック ‒ アプリケーションと人間にわかりやすい様データ をファイルという単位で扱えるようにする仕組み • .mp4 や .avi などのレベルで読み書きができるのはファイルシ ステムがブロック単位で読み書きする場所を管理してくれて いるから! ‒ SCSIコマンドでメディアの差異を吸収(抽象化) • Logical Block Address (LBA)でアクセス • 各メディアはLBAからアドレスを特定 アプリケーション ファイルシステム テープメディア フォーマット ストレージ ドライバー(SCSI) ストレージ インターフェース OS デバイス ストレージメディア ハードディスク フォーマット OSがデバイスに直接データの読み 書きする時はブロックアクセス © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 7 ファイルアクセス - 概要 NAS/ファイルサーバで使われるアクセス方法 • ディレクトリ 「フォルダ」やファイルを単位としてデータの入出力 (Input/Output :I/O)を行う • ファイルやディレクトリ単位での制御が可能 • ブロックアクセスに比べて低速 (ネットワークプロトコルやファイルシステム を介してアクセス) ファイルサーバ • TCP/UDP上に構成されるクライアントサーバ型の「アプリケーション」 • 使用するプロトコル CIFS NFS ‒ Windows環境: SMB/CIFS ‒ UNIX/Linux環境: NFS • OSが持つファイルシステム (ブロックアクセス)の上位に位置する クライアント • OSには依存しない ‒ WindowsでNFSを実装することも、UNIX/LinuxでSMB/CIFSを実装することも可能 アプリケーション • 複数コンピュータから同時に単一ファイルにアクセスすることが可能 • ブロックアクセスの場合よりも、「リソース共有」という観点で有利 Windows Unix/Linux ユーザー NTFS UFS EXT3 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 8 コンピュータとストレージ接続の変遷 • 1990年代はじめ頃まで ‒ SCSI (Small Computer System Interface)やIDE (Integrated Device Electronics)などの相互接続を通じてDAS (Direct Attached Storage)にアク セスするのが一般的 • DAS: ホストとストレージが直接接続されている形態 • SCSIは「パラレル」SCSI 周辺機器 インターフェース SCSI / IDE (~10 m) ストレージ コンピュータ 周辺機器 インターフェース ファイバーチャネル • 1990年代後半 (~10 km) ‒ SCSIのパラレルアーキテクチャが性能と距離の限界 • コンピュータシステムの速度が向上 • データストレージへの需要 • 1990年代後半以降 コンピュータ ストレージ コンピュータ ‒ シリアルアーキテクチャの「ファイバーチャネル」が登場し、SCSIを置 き換え • サーバ-ストレージ間の距離を延長 • ケーブリングが容易 周辺機器 “ネットワーク“ FC (SAN)スイッチ ストレージ ‒ デバイス間でストレージを共有 = SANのはじまり © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 9 ストレージ接続形態 SAN (Storage Area Network) DAS (Direct Attached Storage) IPストレージ FCストレージ iSCSI , FCoE NAS (CIFS/NFS) FCP 外部ストレージ SAS SATA Ethernet / IPネットワーク 内蔵ストレージ Fibre Channel ファブリック 一般的にSANといえばブロック ストレージを対象とするスト レージネットワークを意図する ことが多く、SAN=FCが前提に なります。iSCSIと区別するとき にはFC-SAN,IP-SANと明示する こともあります。(狭義の SAN) しかしながら、本来のSANとは ストレージのネットワークとい う意味ですので、NAS (Network Attached Storage) や分散ストレージ/オブジェクト ストレージを構成するネット ワークも広義のSANと言えます。 分散ストレージ SDS (Software Defined Storage) © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 10 Fibre Channel ストレージ・ネットワーク ストレージ・サーバー間通信に特化したネットワーク IP Core FC Storage Data Center IP LAN ミッションクリティカルなアプリケーション向けの最も利用さ れているデータセンターネットワーク • • FC Switch FC Storage Network LAN Ethernet • • • • • 統合・共有ストレージ環境の要件を満たす為に特別設計 エンタープライズクラスの信頼性、拡張性、I/Oパフォー マンスを実現 低遅延、順序保証、ロスレス転送、冗長ファブリックで データ配信を保証 重要なビジネスアプリケーション用途で広く利用 (ie. Oracle, ERP, CRM) 重要なアプリケーションに最高のパフォーマンスを与える ティア1ストレージを利用 災対、バックアップ機能 豊富なストレージ資産との連携 Servers © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 11 IP ストレージ・ネットワーク 非基幹アプリケーション向けのストレージネットワーク • どこにでもあるイーサネットとTCP/IPを活用 • SMB,小規模エンタープライズ及び部門クラスのストレー ジ・ネットワークとして好まれる ‒ 既存のIPツール、スキルセットを利用できる IP Storage (NAS/iSCSI) IP Core • 非基幹アプリケーションにおいては十分なパフォーマンス、 妥当な価格性能を提供 懸念点: • 従来の共有LAN上で混在したワークロードを実行してパ フォーマンスと可用性のSLAを達成できるのか? • ネットワーク管理部門とサーバ/ストレージ管理部門の 連携で迅速なパフォーマンス最適化ができるか? Data Center IP LAN LAN 汎用(業務用)ネット ワークと共用できる ※技術的には可能ですが、 運用に耐えられるかどうか は別問題 Servers © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 12 “N”に惑わされるな LA”N” とSA”N”のNは似て非なるもの LANの“N”etworkはコミュニ ケーション 様々なデバイスが様々なアプリ ケーションで多種多様に通信し 合うためのネットワーク ‒ Web, Mail, VoIP, VOD・・・ SANの“N”etworkは経路の共同利用 サーバ(OS)の通信対象はストレージのみ。 その昔1対1で繋いでいた補助記憶装置 のインターフェースをスイッチで束ねた もの。言い換えればDAS環境の集合体 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 13 SANで実現できること SANを用いたソリューション © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 14 ・サーバ仮想化の推進 ・高密度・高性能のサーバ ・分散処理技術の進展 (Oracle RAC, Grid-Computing) など SANが求められる背景 サーバ/ストレージインフラのトレンド • サーバ仮想化による、フロントサーバ(Web / App) における、ストレー ジのネットワーク化 データ処理 (サーバ/CPU) ‒ SAN bootの活用により、OSの起動を容易に ‒ データの共有化(共有ストレージの活用) • ストレージ共有による、利用効率の向上 ‒ ストレージ装置の進化と価格の下落 • ストレージ・エリア・ネット ワーク (SAN) TB当たりの容量単価の下落 • ディザスタ・リカバリ (DR)に対する要求 ‒ DRのインフラとして、データの集約は必要 ‒ 集約ストレージ間をWDM/FCIPを用いたDR • 分散処理技術の進展 ‒ Oracle Real Application Cluster (RAC)、グリッド・コンピューティング etc. ‒ SAN上のストレージ (データ)を共有 • ストレージ仮想化技術の登場 データ格納 (ストレージ) ・容量単価の下落 ・高機能化の進展 ・SAN Bootの普及 ・Flash Storageの普及 ・ストレージ仮想化製品 など © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 15 市場の大きな変化 仮想化・クラウドの普及 • 効率化や既存資産の有効利用 ‒ CPU/メモリの利用効率向上 ‒ 統合ストレージによる、データ集約 ‒ 最新機種でサポートされないOS・アプリケーションへの対応 • 高集積なシステムへ ‒ 少数のサーバでの運用が可能 ‒ ITリソースの有効活用 • 仮想化の柔軟性や可用性が注目 ‒ 仮想マシーン毎のDR環境構築 ‒ 物理サーバ間のクラスタ構成 • 多種の仮想化サーバが普及 ‒ VMWare, Hyper-V, Xen, KVMなど © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 16 SANがもたらすソリューション アプリケーションサーバ群のストレージ統合 ファイルファイル DB サーバ サーバ サーバ •課題 –ストレージの効率的な利用ができていない –管理コストが増大 –データセンターの設置面積を圧迫している –データ可用性を確保できない –導入計画が長期間必要になる –消費電力・空調への負担低減が必要 ファイルサーバ 70% 80% ストレージ 平均利用率 50%程度 60% DBサーバ 70% 90% 50% 40% アプリケーション サーバ アプリケーション サーバ アプリケーション アプリケーション ファイル サーバ DB サーバ •SANソリューション – – 追加予定サーバ群 アプリケーション サーバ 追加 Notes サーバ アプリケーションサーバ 50% DB アプリケーション サーバ サーバ – – ストレージ統合に よる効率利用 SANによるストレージ統合の推進 ストレージの利用効率を高めることにより、ストレージ 投資の効率化による設備投資コストの削減 ストレージの容量追加作業等が一元的に可能なため運用 負荷の削減 集約化により、消費電力・空調対策を実現 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 17 SANがもたらすソリューション バックアップウィンドウを短縮化するバックアップ統合 •課題 –データ量増加によるバックアップウィンドウ LAN負荷 の軽減 バックアップ サーバ の延長 • • バックアップ時間が延長しているため、バッ チ処理/オンラインに影響がでてきている LANがボトルネックになっているため テープ装置能力を生かしていない 高速バックアップ インフラによりダ ウンタイムの軽減 –管理負荷が高い LAN負荷の増大による バックアップ時間の延長 バックアップ サーバ Tape装置 Tape装置 Tape装置の 効率的な利用 (能力の最大化) •SANソリューション –高速バックアップインフラの構築と統合が可能 –バックアップ時間の短縮により、ダウンタイム の削減を実現 –LANの帯域をバックアップから開放することで、 LAN利用効率の向上 –統合バックアップ環境により、バックアップ運 用の管理負荷を軽減 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 18 SANがもたらすソリューション ビジネスをとめない為の遠隔地ミラーリング • 課題 • SANソリューション ‒ グローバル化の進展により、従来より 高度・高信頼なシステムが必要になる ‒ 震災などによる災害時にも、システム 停止を行なえない ‒ データ容量の増加により、テープから のリストアに多大な時間がかかる データセンター2 DWDM/IP データセンター1 バックアップの統合 ‒ DWDM:光を活用したリアルタイムデータ ミラーリングを実現 • 長距離接続の実現 • Extended Fabric ‒ FCIP:FCをIPでカプセリング化し、IPの ルーティング技術を用いて遠隔地にデータ 転送を実現 • FCのカプセリングにより実現 ‒ ミッションクリティカルデータストレージ のデータセンターへの統合 ‒ バックアップセンターでの集中的なバック アップ バックアップセンター © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 19 SANがもたらすソリューション ストレージの仮想化を実現 • 課題 ‒ 増大するストレージのボリューム管理が大変 ‒ データの種類により、使用するストレージを区別し、 有効利用を行ないたい ‒ 災害対策がなされていない 仮想化装置 •SANソリューション –ファブリック・アプリケーションを用いた、高速・ 高信頼性のボリューム統合管理 –データの階層管理(ILM)を実現し、使用するスト レージの区別・有効利用を実施 –ストレージ間のミラーリングやレプリケーションを、 バックエンドで実現 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 20 SANブート 統合ストレージからOSイメージを読み込みOSを起動し運用 • OSの起動イメージをSAN上の外部ディ スクへ配置し、サーバの「ディスクレ ス」化を実現 ‒ OSはSAN上のディスクから読み込み、OS起 動を行う ‒ アプリケーション/データ領域もSAN上に保 存し共有化 ‒ サーバの変更が容易 ‒ 障害時の復旧が容易 障害等で起動するサーバを変更する際には、 物理サーバとOS (ブート)ディスクの「対応づけ」を変更 X SAN Boot Boot OS OS OS OS Data Data Data Data App Data Data Data Data App © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 21 SANがもたらすソリューション ホストからストレージまでの、End to Endの管理環境へ • 個々に管理する従来の管理方法 WebTools / CLI Fabric Manager ‒ スイッチ単体の管理 • HBA Element Manager Brocade Switch標準GUI (WebTools) ‒ ファブリックの全体管理 • Brocade Network Advisor (BNA) • 統合管理を可能にする、今後のEnd to Endの 統合管理へ ファブリック 管理(BNA) ストレージ管理 各各 種種 管サ 理ー ツド ーベ ルン ダ ー の (デ ー タ セ ン タ ー の 統 合 管 理 Policy-Based orchestrator サーバ管理 ‒ パートナーベンダの管理ツールと、連携強化を実 現 • ホスト部分とストレージ部分は、パートナー製品で従来 通り対応 • ファブリック部分と(Brocade) • サーバ、ファブリック、ストレージの統合管理を実現 ‒ 使い慣れた画面での統合管理を実現 ) © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 22 SAN導入事例紹介 © 2015 Brocade Communications Inc. © 2015 BROCADE COMMUNICATIONS SYSTEMS,Systems, INC. INTERNAL USE ONLY 23 SAN構築事例~コアエッジトポロジ サーバ-ストレージ間のフロアが異なる場合 • 背景 ‒ 契約ユーザ数依存の為サーバ拡張数が不明 ‒ サーバフロア、ストレージフロアが異なるが建屋 内FCケーブル敷設作業を減らしたい • 顧客要件 ‒ 契約数増加に応じてシステムの拡張性を止めない ようにしたい • SANデザイン考慮点 ‒ サーバ増設時に既存システムへの影響が少なく、且つ 契約ユーザ数増加に柔軟に拡張性できるコアエッジト ポロジを選定 ‒ 建屋間のFCケーブルは敷設が高価な為、予めFCケー ブルを敷設。その為、事前にFloor Designを決め、配 置場所を確定 ‒ 初期投資を抑えたいが、後々増設する際にコスト 高になる建屋間FCケーブルは予め敷設したい ‒ 障害ポイントがいち早く確認できるように一元管 理を行いたい • 業種、業務 ‒ 通信業、メールシステム • 環境 ‒ OS: HPUX 11i v2, Windows 2008 ‒ Storage: ハイエンドストレージ 数台 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 24 SAN構築事例~フルメッシュトポロジ 建屋、フロアが異なる環境でも共通ストレージにアクセスしたい • 背景 ‒ 新規システム導入及び既存システムを新規Storageへ接 続したい ‒ 既存システムのフロアはすでに置き場所がない為、別フ ロアを用意 • 顧客要件 ‒ どのシステムでも基盤統合システムを使いたいが、建屋 が異なる、また建屋内でもフロアが分かれてしまう • SANデザイン考慮点 ‒ 3フロアにサーバ、ストレージが分散配備されどのフロア のサーバからもストレージアクセスが必要。SAN Switchの Hop数を減らし最短経路を選択できる為低遅延アクセスが 可能なフルメッシュ構成を実施 ‒ SAN管理ツール(Brocade Network Advisor)により全ての SAN Directorの障害監視、SANパフォーマンス監視、SAN トポロジマップ表示等で一元管理を実現 ‒ 5年後のサーバパフォーマンス向上、業務量増加を見越 し、広帯域のSANを作りたい ‒ SAN管理を簡易化し、FCパフォーマンス管理を実現し たい • 業種、業務 ‒ 製造業、基幹業務システム • 環境 ‒ OS: HPUX 11i v2, Windows 2008 数十台 ‒ Storage: ハイエンドストレージ 数台 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 25 オンラインSANマイグレーション事例 -1 オンラインでの機器リプレースを実現 • 背景 • マイグレーション方法 ‒ SAN Switch EOSLに伴い入替が発生 • 顧客要件 ‒ EOSLになるSwitchを業務を止めず新規SAN Switchへ移 行したい ‒ 単純なSAN Switch入替のみならずSAN統合を実現する 事で消費電力、管理工数を低減したい ‒ 簡単に大規模SANを運用したい • 業種、業務 ‒ 事前にサーバ、ストレージ、マルチパスソフト、アプリ ケーションのサポート環境の確認、バージョンアップ ‒ 新規SAN Switchに既存SAN Switchと同等に設定 (論理Switch, Fabre Channel Addressを割り当て) ‒ アクセスの少ない時間にてサーバ側で冗長化パスの1方を切 断し、シングルパスに変更 ‒ 新規Switchを既存ケーブル接続を切り替え、デバイスの Fabric Login状態、パスの確認、デュアルパスに変更し正常 な状態を確認 ‒ パス切り替えを実施して切り替えていないもう一方の作業 を上記同様に実施 ‒ 通信業 ‒ メール送受信、配信システム • 環境 ‒ OS: HPUX 11i v2, Windows 2008 数百台 ‒ Storage: ハイエンドストレージ 数台 ‒ スケジュール ‒ 移行作業実施期間 3ヵ月 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 26 オンラインSANマイグレーション事例 -2 重要なシステムの為停止なんてできる訳がない! • 背景 • マイグレーション方法 ‒ 仮想サーバ増加に伴い、ポート数は減ったが、既存 2Gbps環境での限界 ‒ ストレージマイグレーションの為にオンラインにてSAN統 合を実施 ‒ 保守期間満了による次期ストレージ基盤構築 ‒ SAN統合によりストレージデータレプリケーションを実施 ‒ 最終的にはサーバ保守期間満了に伴い、新規サーバへ順次 リプレースを実施 • 顧客要件 ‒ ストレージデータをオンラインで移行したい • 業種、業務 ‒ 金融業様 ‒ オンライン資金運用システム • 環境 ‒ OS: AIX and VMware 数十台 ‒ Storage: ハイエンドストレージ 数台 ‒ スケジュール ‒ 移行作業実施期間 1ヶ月 ‒ データ移行切り替え作業 数ヶ月 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 27 SANの冗長構成 • SANとLANの冗長に対する違い © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 28 LAN冗長構成の常識 • 二重化された機器は全て接続しておく ‒ 物理的に全て接続された経路を作る 単一ネットワークを構成 WAN ‒ どこか切断しても迂回経路を確保 ‒ Ethernetはスイッチの先のリンクが 切れてもサーバは認識できない Core Switch Edge Switch この経路が切断しても サーバには分からない Server チーミングによるアク ティブ-スタンバイ構成 サーバに直接つながって いる経路が切れたときに 切り替わる © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 29 SAN冗長構成の常識 • 物理的に独立した複数の経路を確保する 独立した複数ネッ トワークを構成 ‒ 経路が切れた場合、片方のネットワークがダウ ンした場合、マルチパスドライバで経路を切り 替え継続運用可能 ‒ SANを“ネットワーク“ではなく、サーバとスト レージを直結している”経路”とみなします Storage = Storage SAN Director SAN Switch Server この経路が切断すると ファブリック全体に通 知される Server マルチパスドライバ ファブリック上の経路断を 検知して経路を切り替え © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 30 冗長性と回復性 • 冗長性(Redundancy) ‒ 独立した Fabric を複数配備し、アクセスパスの冗長性を確保 する 経路冗長構成 Fabric A Fabric B ‒ システム全体の冗長性はOSのマルチパスドライバーの領域 • 回復性(Resiliency) ‒ Fabric 内のデザイン ‒ Fabric としての Single Point of Failure が無い設計 経路切替は マルチパス ドライバー • SAN デザインの大原則 ‒ 冗長性は必ず確保する • ファブリック内の全てのスイッチでファブリックサービス(ゾーニングDBな ど)を共有しているため、デバイスが物理的に異なるスイッチに冗長接続さ れていたとしも、ゾーニングの設定ミスなどのファブリック内全スイッチに 影響を及ぼすような障害には対応できない。 回復性のある ファブリック ‒ Resiliency は可能であれば確保する • 大規模なファブリックでは重要な要素 © 2015 Brocade Communications Systems, Inc. 31 まとめ SANはサーバとストレージのネットワーク接続概念 • ストレージアクセスは高信頼・広帯域・低遅延が最重要 • OSから見ればブロックストレージは全てDAS接続(1対1) • ・・・と、考えればSANは難しくないハズ ありがとうございました 本件に関するお問い合わせ ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社 https://www.brocadejapan.com/form/contact
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