2014 武蔵野大学 災害復旧・農業体験ボランティア 受入記録集 Kagawa Tokushima 加茂谷 阿南市 Ehime Kouchi 徳島県阿南市 加茂谷元気なまちづくり会 平成 24 年 12 月 18 日、人口減少が続く中、 加茂谷地区に元気を与え、活気のあるまちづくりと 若者の定住を図り、よって地区住民の郷土愛の向上となる施策を検討するため、 加茂谷元気なまちづくり会を設置しました。 阿南市十八女町十八女大橋(さかりおおはし)より 将来を担う 地域活性化モデルとして 阿南市長 岩浅嘉仁 今、人口減少や超高齢化などマイナス面が多く目立つ「地方」に人生の新しい生 き方を求める若者が増えているといわれています。そして、このまま都市への人口 流出が続けば、今後30年間で「自治体の半数が消滅」という衝撃的な試算も公表さ れる中、 「地方」もまた「若者の力」にその存続をかけています。 東京から夜行バスに揺られ、阿南市をめざす学生たち・・・。その6日後には充 実感いっぱいの笑顔で帰りのバスに乗り込む姿がありました。 実習を通じて加茂谷の自然や人情にふれ、都会で得られない温かさを感じたこと でしょう。そして、加茂谷の皆様も学生との交流を深める中で、新たな活力やアイ デアが生まれてきたのではないでしょうか。 「過疎化が進む古里を元気にしたい」 。そんな思いで立ち上がった「加茂谷元気な まちづくり会」の皆様。このたびの受入に際して、困難な状況にもかかわらず、素 晴らしい行動力と団結力を発揮されました。 この記録集にちりばめられた学生の笑顔に若者定住のヒントが隠されています。 加茂谷と武蔵野大学の交流が本市の将来を担う地域活性化モデルとして、大空に舞 い上ることを願っております。 共に学び、 共に成長していきたい この夏の農業体験ボランティアでは、加茂谷の皆様には、大変お世話になりました。 この場をお借りして深く御礼を申し上げます。 農業を知らない都会っ子達であり、ご迷惑をお掛けしたことも多かったと思いま すが、微力ながらも、学生たちは頑張ってくれたと思っています。それは、農作業 を通して加茂谷の皆様と触れ合うことにより、お互いが繋がり、認め合う過程があっ たからだと思います。学生たちは加茂谷の環境に育まれ、皆様から多くを学び、期 武蔵野大学 産学連携推進室長 中塩 義幸 待以上に成長して帰ってきました。 私たちが最後まで活動できたのは、加茂谷の皆様が温かく支えてくださったから ゆい であり、 加茂谷の皆様の根本にある「結」の心のおかげだと思っております。そして、 この精神こそが、学生たちが加茂谷で学んだ一番の収穫でもあります。 今年 5 月に、私が伺った際に、 「10 年、ご一緒させてください」とお願いしました。 数年後までには、「加茂谷に武蔵野の学生さんは欠かせない」と言っていだだけるま でになりたいと思っています。加茂谷と本学が、共に成長していくことを目指して いきたいと思っています。 本当にありがとうございました。 武蔵野大 ボランティア受入 全ての人に感謝! 武蔵野大学ボランティア受入、大学生はじめ農家の皆様、すべての関係者の方々のお かげで無事終わることができました。本当にありがとうございました。 台風 11 号による大洪水の後、受入が危ぶまれましたが、 「受入ていただけるなら災害 復旧のお手伝いでも何でもします」という、大学からの温かい思いやりに満ちたご配慮 をいただき、受入農家・スタッフ一丸となって、すばらしい共同作業ができたと思いま す。 大学生の心にも、 人生の一こまに残るような充実したボランティア経験となったでしょ う。見ず知らずの東京の大学生が、心を込めて一生懸命に倒壊ハウスの片付けやらゴミ 加茂谷元気なまちづくり会 会長 山下和久 の除去作業をしてくださいました。ありがたくて、嬉しくて、涙があふれました。本当に ありがとうございました。 「加茂谷元気なまちづくり会」もこの武蔵野大学ボランティア受入事業を無事終えるこ とができ、一段とステップアップできました。次なるプランの実施に向けて、検討を進 めています。我が町には誇れることがあります。それは 26 年間続いてきた「加茂谷鯉 まつり」です。地域住民のチームワークの結晶です。これがある限り元気な町づくりが できるはずです。すべての皆さんの少しずつの積み重ねが大きなパワーになるはずです。 今後ともご指導、ご協力をよろしくお願いいたします。関係者各位のますますのご健勝 と限りない発展をご祈念申し上げ、感謝の言葉といたします。 1 武蔵野大学災害復旧・農業体験ボランティア 受入経緯・経過 5月15日、阿南市秘書広報課・鈴江省吾課長(前東京事務所長) より電話依頼があった。 「8~9月に、東京・武蔵野大学が阿南市内 で学生が農業体験ボランティアできるところを探しています。加茂 谷で受入してくれるところはないでしょうか?8班に分かれて来場、 各班5日間、自炊して宿泊、延べ100人が滞在します。」 この話を聞いた時、これまで加茂谷地区では、大学生のボランティ ア受入の経験も無く、人数等から考えてもかなりの大事業になると 武蔵野大学と第1回目の打合せ 思い、一瞬、即、断ろうかなと思った。しかし、次の瞬間、待てよ、 これは現在、取組を始めている「加茂谷元気なまちづくり会」の活 動の一環として、加茂谷の活性化につながるのではないだろうかと いう思いが頭の片隅をよぎった。 しばらく考えた後、 「検討してみます」とお答えして、早速、 「加茂 谷元気なまちづくり会」の山下和久会長、柳沢久美事務局に相談 をした。両氏とも、一度、お話を伺ってみようかとの意見であった。 翌16日、鈴江省吾課長に加茂谷に来場いただき、受入について 検討した。出席した役員・会員からは、 武蔵野大学と第 2 回目の打合せ 「若い人が加茂谷に来てくれれば、活性化につながるのでは」 「加茂谷元気なまちづくり会活動の起爆剤にもなる」 「大変だろうが、とにかくやってみよう!」等々の意見が出された。 役員会での意見を踏まえ、 「加茂谷元気なまちづくり会」が受入 母体となり、農業体験ボランティア受入の方向で、検討をすること とした。 5 月 27 日、武蔵野大学就職・キャリア開発課の中塩義幸課長、 東保さや香課員が加茂谷に来場、 「加茂谷元気なまちづくり会」役 員との第 1 回打合せを行う。 これ以後、精力的に下記の打ち合わせを行い、受入準備を進めた。 6 月 6 日 加茂谷元気なまちづくり会 役員会で検討 19日 武蔵野大学との第2回打合せ 27日 加茂谷元気なまちづくり会総会で受入説明・ 事業実施承認を得る 受入農家説明会 7 月 15 日 阿南市との打合せ 22 日 阿南市クリーンピュア(宿泊所)との打合せ 8 月 1日 ボランティア受入農家説明会 3日 各班ボランティア受入責任者打合せ 5日 阿南市との打合せ(開村式関係) 8日 加茂谷元気なまちづくり会役員会で、最終確認打合せ 武蔵野大学農業体験ボランティア開村式 2 以上の打合せ等により、準備を整え、8月18日の受入を待つばか りとなる。 ところが、受入直前の8月10日、台風11号が四国を直撃、那賀川 の氾濫で、加茂谷地区では住宅が浸水し、農業用施設や水田も大 きな被害を受けた。 ボランティア受入予定の農家もそれどころではなくなり、事業中止 も含めて検討していたところ、惨状を知った大学側から、 「受入てい ただけるなら災害復旧のお手伝いでも何でもします」という温かい 申し出があり、内容を見直し、予定通り受入することとした。 8月13日 役員・受入責任者にて打ち合わせを行い、1~4班に ついては、災害復旧ボランティアとして受入、5~8班については農 業体験ボランティアとして受入することとした。 8月18日に第1班を受入、8月19日より倒壊した農業ハウスの片付 けなど災害復旧作業を始めた。 8月29日に、役員・受入責任者会を開催、復旧状況等を確認し、 5班以降の農業体験ボランティア受入農家の決定をした。これに従っ て、9月4日からやっと農作業に従事してもらった。 以後9月19日までに、期間中で、合計8班に分けて、学生・教職 員延べ100人を、41軒の農家で受入した。 学生は終始一生懸命、想像以上の働きをしてくれた。それにもま して、彼ら・彼女らの若さ、笑顔、元気が、被害で沈み込んでいた 農家の人々の気力を鼓舞し、再び立ち上がらせた。 これがバネとなって、双方の絆が一層強固なものとなり、今後の 発展に寄与するものになると信じている。彼らに心から感謝すると ともに、この体験を人生の糧として、ますます成長されることを期 待している。 武蔵野大学の皆さん、お世話になりました。有難うございました。 (加茂谷元気なまちづくり会 事務局 森岡和美) 武蔵野大学農業体験ボランティアと 加茂谷の鯉 2年間の東京勤務を終え、阿南市に戻った5月、武 蔵野大学から一通のメールがありました。 「今夏、阿南 市で延べ 100 人の農業ボランティア実習を受け入れても らえないでしょうか・・・」 。 振り返れば、阿南市初の東京事務所。プレッシャー を感じながらも、国への要望や情報収集、観光・産業 のPR、阿南市ゆかりの方々とのネットワークづくりに取 り組む毎日でした。 そんな時、東京・阿南ふるさと会の会報誌「たけのこ」 編集委員の坂東眞弓さんの紹介で、武蔵野大学の中塩 課長と出会います。 「学生が地方に飛び出して、地域と共に自分の生き方 を考える」 。同大学キャリア教育の取組に地域活性化の 可能性を感じ、阿南市でもぜひ実現したいと意気投合。 しかし、現実的には受け入れ団体や宿泊など課題も多 く、阿南に帰って半ばあきらめていた矢先のメールでし た。 「残念ながら受入は困難です・・・」と、返信メー ルを打ちかけたその時、私の東京生活の支えだった Facebook で、 「いいね!」や励ましのコメントをいただ いていた阿南高専の大先輩「森岡和美」さんが毎回の ように投稿していた「加茂谷元気なまちづくり会」が脳 裏に浮かびました。 「もしかしたら・・・」 思いきって森岡先輩にメッセージを送ると、翌日には 十八女コミュニティセンターで山下会長をはじめ「加茂 谷元気なまちづくり会」の方々と膝を突き合わす自分が いました。 「若い人が加茂谷に来てくれる・・・たいへんやけど、 前向きに考えてみようじゃないか」 加茂谷の鯉が大きく尾びれを振って、泳ぎはじめた瞬 間でした。それからは、そのスピード、機動力にびっく り仰天の連続です。 これからも底知れないパワーで大きな滝を次々と制覇 し、全国にその名を轟かせてくれることを信じておりま す。 (秘書広報課長 鈴江省吾) 3 加茂谷の水害記録 受入前の平成 26 年8月 10 日、台風 11 号が四国地方を直撃。 那賀川流域のかつてない降水量により、那賀川が氾濫。家屋浸 水、農業用施設、水田、農地等の冠水、水没という甚大な被害 が発生した。一時は、加茂谷中学校も2階まで浸水、2階に避 難していた人も、3階に移動を余儀なくされた。 ハウスの倒壊、イチゴ苗の流出等により、受入困難の農家が 続出した。農業体験ボランティアの受入中止も視野に入れ、検 討していたところ、惨状をテレビ報道等で知った大学側より「受 加茂地区 AM9:50 加茂谷郵便局付近 PM1:30 十八女地区 AM9:30 細野地区 楠根下流地区 AM9:10 4 入ていただけるなら、災害復旧ボランティアでも何でも致します」 との温かい申し出を頂いた。大学側の意向を受け、 8月 13 日、 「加 茂谷元気なまちづくり会」役員会を開催。前半(1〜4班)は災 害復旧ボランティア、後半(5〜8班)は農業体験ボランティアと して計画日程通り受入することにした。 洪水被害を受け、受入が不可能となった農家もあり、当初受 入農家 35 軒の予定が、25 軒での受入となった。 吉井地区 PM0:10 加茂谷中学校 PM1:30 加茂谷郵便局 AM8:40 深瀬地区 AM7:40 氾濫した那賀川 PM1:30 5 2014 受入スケジュール 8 月 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 月 受入人数 1班 2班 3班 4班 5班 6班 7班 8班 12 名 男 4 名、女 8 名 12 名 男 4 名、女 8 名 12 名 男 5 名、女 7 名 12 名 男 5 名、女 7 名 10 名 男 3 名、女 7 名 11 名 男 4 名、女 7 名 10 名 男 4 名、女 6 名 11 名 男 5 名、女 6 名 受入責任者 受入 責任者 山下 和久・山本 茂晴 武蔵野大学 責任者 遠山久敬・東保 さや香 受入 責任者 横井 知昭・竹内 弘・鶴岡 哲也 武蔵野大学 責任者 古澤優慈 受入 責任者 松崎 博明・中田 泰之 武蔵野大学 責任者 中込啓一・駒宮知恵 受入 責任者 竹内 久雄・井出 達海 武蔵野大学 責任者 太田良信 受入 責任者 福岡 一郎・町田 治幸 武蔵野大学 責任者 井上賢策・東保さや香 受入 責任者 原 幸喜・片山 正晴 武蔵野大学 責任者 高井 宏 受入 責任者 柳沢 久美・片山 敬史 武蔵野大学 責任者 高波瀬 彩 受入 責任者 松崎 克弘・松崎 雅彦 武蔵野大学 責任者 東保さや香 合計学生 90 名(男 34 名、女 56 名) クリーンピュア受入総括責任者:松田久治 6 火 水 木 金 土 日 月 災害復旧ボランティア 火 水 9 月 28 29 30 31 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 木 月 火 水 木 金 土 日 月 火 水 金 土 日 木 金 土 日 月 火 水 木 金 土 農業体験ボランティア ●阿南市環境管理部阿南市クリーンピュア 阿南市熊谷町定方44 tel.0884-21-5374 ※受入者の宿泊場所として、利用させていただきました。 7 1班 期 間 平成 26 年8月 18 日〜 22 日 参 加 者 山内由吏 山本恵里花 松田開史 秩父瑞穂 中西絢子 山田愛結 今井健太郎 柴田昌輝 小野智世 小田さとみ 久保木隆太 池内百音 受入農家 堀洋蘭園 山下和久 西野京一 山本茂晴 主な作業 楠根町・細野町災害復旧ボランティア(洋蘭ハウス・チンゲン菜ハウス片付け作業) 8 2班 期 間 平成 26 年8月 22 日〜 26 日 参 加 者 吉田佳菜 大出啓吾 橋爪沙保 花井祐樹 唐澤朝美 樋口杏佳 黒住敦矢 藤井 薫 平澤美月 高田健司 川田友美 受入農家 阿竹京子 久保恵司 前野貞雄 久保喜史 湯浅伯幸 湯浅忠重 竹内久雄 野村重幸 主な作業 十八女町災害復旧ボランティア(イチゴハウス・みかん園・消防車庫片付け作業) 9 3班 期 間 平成 26 年8月 26 日〜 30 日 参 加 者 今澤澪花 小野 歩 篠崎 航 吉岡 涼 内田朱咲 マルキイサム 浅野未裕 須長 草 佐藤聖子 芝 勇祐 豊田亮輔 柳谷のぞみ 受入農家 中田 博 中田秀昭 柳沢好文 中田泰之 中野 武 主な作業 水井町災害復旧ボランティア(スダチハウス・野菜ハウス圃場内・サンチュハウス・ 10 チンゲン菜ハウス片付け作業)、加茂谷中学校視察、 期 間 平成 26 年8月 30 日〜9月3日 参 加 者 山田有樹 野場祐輝 生方ありか 太田唯香 坪田貫太 今井志朗 清瀬いづみ 狩野真由子 津田瑛理子 明内亮雅 竹林由浩 富塚里菜 4班 受入農家 青江葆巳 山本茂晴 山下和久 主な作業 災害復旧ボランティア作業(イチゴ育苗パイプ整理・ハウス解体作業・浸水倉庫片付け 菌床しいたけ整理・チンゲン菜種まき・サンチュ出荷・耕土作業・スダチ収穫) 11 5班 期 間 平成 26 年9月3日〜7日 参 加 者 織家花音 水野亮汰 田中絵里奈 猪狩沙織 林 真友 清水惇未 前林健児 荻野 慎 才川 葵 町田澪美 受入農家 片山正晴 中田勝巳 中田博司 近藤有朋 松崎博明 松崎和夫 松崎孝徳 濱田光且 主な作業 サンチュ種まき・出荷等、胡蝶蘭鉢植え・出荷準備、堆肥・肥料の施肥作業、菌床しいたけ 12 の発生準備作業、スダチ収穫作業、加茂谷中学校文化祭参加 期 間 平成 26 年9月7日〜 11 日 参 加 者 酒井 凜 稲木遊野 福田彩恵 伊丹明日香 依田佳奈子 朝比奈美佳 小川翔太 平野利奈 陶山 稜 野田健右 山田 栞 6班 受入農家 柳沢久美 井出達海 竹内久雄 仁木清美 福岡伸八 谷 佳昌 阿竹貞治 主な作業 スダチ収穫作業、イチゴ苗定植作業 13 7班 期 間 平成 26 年9月 11 日〜 15 日 参 加 者 菅原裕太 深山美空 髙原真菜 並木友太 松下夏帆 野口美沙希 志賀美咲 吉田彰宏 森亜希子 高橋祐也 受入農家 片山敬史 横井知昭 竹内 弘 鶴岡哲也 豊田 繁 町田栄照 西 博久 湯浅敏雄 湯浅隆行 主な作業 遍路道補修作業、イチゴ苗ランナー・葉の整理作業、スダチ収穫作業 14 期 間 平成 26 年9月 15 日〜 19 日 参 加 者 方 琲瑜 和田直樹 持田あつみ 吉田智博 小林彩希 友保沙樹 大塚周平 上田裕加里 川上莉奈 金城瑠華 渡辺亮介 8班 受入農家 河井真澄 原 幸喜 福岡一郎 濱田光且 主な作業 ミカン手入れ、スダチ収穫・箱詰・出荷、菌床しいたけ栽培・収穫 15 災害復旧・農業体験ボランティアアンケート結果(抜粋) 【武蔵野大学参加者】 質問3 加茂谷で生活した感想 武蔵野大学参加者内訳 女 55 名 質問6 加茂谷地区を元気にするには? 80 男 34 名 合計 89 名 ・ゆるキャラはとても良い、もっと売リ込みすべき だ 60 ・武蔵野大学との交流を通じて、東京などで特産 40 ・交通の便を良くする 参加者出身地別人数 品のアピールをする 東京都 32 名 群馬県 3名 埼玉県 15 名 栃木県 3名 神奈川県 13 名 茨城県 3名 千葉県 4名 福岡県 2名 福島県 4名 その他 7名 長野県 3名 ・若い人に来てもらえるよう、部屋・家を安く提供 して合宿所などとして利用してもらう 20 子どもたちに加茂谷に残ってもらう その他 (以下すべて複数回答あり) 40 田舎に住みたくない 質問1 農業ボランテイアに参加した理由は? 将来住みたい 自然環境が良い 田舎生活も良い 0 ・今も元気だけど、より良くするためには、今いる ・SNS などを使ってもっともっと外へ発信していく ・一般人のボランティアも募る ・温泉を作って欲しい ・若い人を呼ぶような 例えばアーティストを呼ん でコンサートをして来てもらう 質問4 現在の加茂谷の農業の問題点 質問7 加茂谷での生活、農業体験を通じて、 良かった点・悪かった点 80 30 ・とても親切にしていただいた ・微力でも助けができたならそれだけでも来てよ 60 20 かった。農家の人に笑顔が戻って嬉しい ・人手不足(労働力不足) 40 10 ・皆温かくもてなしが手厚い、時間に割とルーズ ボランティアに来ているので、もてなしはホドホ 20 ・地域の方々は全員が顔見知りで、全員が家族の その他 米価低迷等農業所得低下 重労働の軽減化 質問2 実際に農業を体験しての感想 農業収入の不安定性 0 後継者不足 その他 カリキュラムにあるから 農業に興味あり 田舎生活に興味あり 面白そう 0 ドに 80 ようなもので、東京では味わえない経験ができ ました ・加茂谷の人々、 自然最高!もう少しお店(スーパー コンビニ)欲しい ・街灯が無く暗い ・皆さんが思っているより農業はとても刺激的でし た。なのでもっと多くの人に体験してもらえれば 皆農業が好きになってくれるし、手伝ってくれる と思う 60 質問5 加茂谷の農業活性化策 ・虫が大きくてビックリした ・お店をもうちょっとだけ増やす ・食べ物の大事さ、尊さを知ることができました ・農業体験プロジェクトを実施し、若い人に農業 ・せっかく来たからには、色んな作業を体験した に興味を持って貰う 40 ・特産物などを使ったイベントの開催 20 ・Twitter の拡散力も利用すれば良いと思う 皮剥きなど貴重な体験ができて、良かったです ・色々な農業に関するツアーなどを企画する ・今度は実際の農家の家にホームステイするほう ・スダチ以外のより一般的な食べ物を特産品とし その他 将来、農業はしたくない 将来、農業をやりたい 重労働できつい 16 面白い、やりがいがある 0 かった ・草取りをして、足腰にきてしまいましたが、木の て、 「○○といえば徳島県」と言えるまでの地位 に上げる。 ・出来の悪い野菜でも買い手は居ると思うので是 非活用して欲しい ・婚活パーテイーなどをして若い女性を呼び込む ・柑橘類の加工品とかをもっと出す ・若い人たち(武蔵野とか)を受入れて共に商品 を考える。 が楽しそう ・少人数でコミュニケーションはとれたが、人数が 少ないため作業はあまり進まなかった 【加茂谷受入農家】 受入農家の主たる働き手年齢(43 名) 30 歳代 40 歳代 質問 3 今後のボランティア受入について 質問 5 その他、気がついた点 ・仕事以外でのお世話に手間がかかった ・Facebook への投稿、コメントが欲しかった ・日程の変更があり、対応に苦慮した ・季節が夏休みで暑すぎます ・仕事の段取りをボランティア受入用に工夫する ・名札をつけてもらうと名前が呼びやすい 必要があり、苦労した ・色々それなりに気も遣う、一旦受入すれば、農 70 歳以上 家に預けて欲しい 50 歳代 ・災害復旧の目的で、地域と学生が一つになれた ・受入側の施設の問題(水洗トイレ、シャワー等) ・一農家での作業日程、2日間ぐらいが良いかも ・ハウス内作業でも暑い暑いの連発で、受入農家 も困った班もあったとか ・少人数でも良いから、大学の主旨を十分理解で きた人に来て欲しい ・水害があり、大変な作業が重なり、ボランティア 質問1 ボランティアを受け入れしての感想 悪かった 受入に余裕がなく、少し重荷を感じた どちらとも言えない 深く交流できる ・今回は水害の片付けばかりで、気の毒であった ・暑さ対策(熱中症等)に気を遣った ・台風の影響で、収穫作業ができなかったこと 60 歳代 ・1家庭にボランティア一人というのが、もう少し 4 日続くと気疲れするのでは ・ホームステイの形で行えば、学生と家族の繋が りが深くなります。双方の意見を聞いて、取り入 れてはどうか ・全員一丸となって復旧作業に汗を流してくれた 頭からゴミや埃をかぶりながら作業していただ き、感謝の気持ちでいっぱいです ・阿波弁が通じにくかった ・僕自身も他の農家で研修したくなりました ・単一作業や力仕事は苦手な学生がいて、メンバー ・交流会が学生の意見を聞く唯一の場であった。 の一人がサボると全体に伝染してしまう ・学生の体力と悪条件への対応力を見極めるのが、 難しかった もう少し話し合いの時間が欲しい。休憩時間の 活用も一つの案 ・作業時間が短い。農家に任せて欲しい ・宿泊は各家庭での民泊がいいのでは? 質問 4 ボランティア受入で、改善すべき点 ・将来的には、大学の希望通り、空き家を整備し 良かった て拠点にし、受け入れできれば良い ・初年度からパーフェクトは無理、長いスパンで 考えよう ・雨などの天候不順で、作業時間、交流時間が減っ た ・少し遠い距離の自転車移動では、 片道1時間、 食事に帰ると2往復で、4 時間要し、ボランティ 質問2 ボランティアを受け入れして良かった理 ア2時間半の作業では、農家本来の作業に支障 由 が出る。移動手段をよく考えて欲しい 40 ・滞在期間中の作業内容が分りにくい ・1班 20 名ぐらいで、半月ぐらいのスケジュール にできれば、受入側の負担も軽減される 30 ・農業ボランティア受入のため、農家サイドもボ ランティアみたいな感じがある ・学生に前もって作業内容の希望を取り入れては 20 どうか? ・もう少しきびしく、ボランティアされている感じ 10 がする(学生) ・加茂谷はイチゴ農家が多い。希望農家にまんべ その他 田舎生活の魅力再発見 都会人の考えが分かった 若い人の意見が参考になった 大学生との交流 0 んなく回るように願いたい ・全期間を農作業だけではなく、観光や自然観察、 文化財の説明 そして、老人宅へ訪問して1日過 ごすとかも考える ・単調なスダチ収穫作業をお願いした。もっと作 業の種類を増やすのが良かったかなと思う 17 武蔵野大学からいただきました。 10 月 10 日受入農家の方と反省会 18 10 月 18 日 阿南 武蔵野大学学園祭に参加 平成 26 年●月●日 10 月 18 日、武蔵野大学学園祭(武蔵野キャンパス)に参加して、スダチや胡蝶蘭 など加茂谷の特産品を販売しました。夏に加茂谷へボランティア参加いただいた、 学生約 40 名も応援に駆けつけていただき、売り子となって加茂谷をアピールして くれました。皆様ありがとうございました。 市長よりの感謝状を武蔵野大学に 19 加茂谷地区の概要 徳島県の南東部に流れる一級河川那賀川の 中流域に点在する町々で、北岸 ( 左岸 ) 下流よ り上流に向かって、楠根町・深瀬町・十八女町・ 大井町・大田井町、南岸 ( 右岸 ) にわたり、上 流から下流に向かって、細野町・水井町・加 茂町・吉井町・熊谷町の 10 町で構成された地 域名称です。( 阿南市に合併する前は、那賀郡 加茂谷村でした ) 一次産業の農業が盛んで、一年を通じて十数種類の作物を栽培し販売しています。 施設栽培では、徳島特産のスダチ、ミカン、イチゴ、チンゲン菜、チマサンチュ、アイスプラント、ラディッ シュ等。露地栽培においては、水稲、人参、菜の花、オクラ、ホウレン草、スダチ、ミカン等。 神社仏閣も多く、勝負の神様・合格祈願の神様として有名なお松大権現 ( 猫神様・加茂町 ) や各町に神 社が祀られています。四国八十八カ所参りの第二十一番札所・大龍寺 ( 加茂町 ) があり、二十番札所・鶴 林寺 ( 勝浦町 )、二十二番札所・平等寺につづく歩き遍路道が確保されており、地元ボランテイアのもと整 備や道案内を行っております。 自然環境においても極貴重な動植物が生存しており、地区内外からも注目されていて、今後の展開が期 待されております。また、鉱物資源も遠い昔は、マンガン、水銀鉱山があり、石灰岩は、近年まで、採掘 されていました。 生活環境面ですが、金融機関は農協 ( 吉井町 ) と郵便局 ( 加茂町 ) がそれぞれ1店舗ずつあり、病院は阿 南市加茂谷診療所 ( 加茂町 ) も常設されています。スーパー、コンビニ等はありません。 教育面においても、加茂谷幼稚園 ( 吉井町 )、吉井小学校 ( 吉井町 )、加茂谷中学校 ( 加茂町 ) があります。 加茂谷中学校正面玄関横には、野球部が四国大会で準優勝した時に詩人・サトウハチローから送られた詩、 『そこに少年の日がある』 の詩碑が建立されています。また、少年野球 ( 加茂谷若鮎クラブ ) や少女バレー ( 加 茂谷白龍 ) も頑張っています。 中山間の農村地域で少子高齢化が進む田舎まちですが、お接待の精神と人の良さがいつまでも続く加茂 谷地区です。 歴史と伝統 2004 年に全学部を一斉に男女共学化した本学は、浄土真宗本願 寺派の宗門関係学校として、世界的な仏教学者で文化勲章受章者 でもある高楠順次郎博士の手によって、1924 年に創立された歴 史と伝統のある総合学園です。自己に目覚め、人格を陶冶し、次 代を切り拓き、社会に貢献する人材を育成することこそ、私たち の大学の最も重要な使命です。 現在と未来に貢献する 本学は一昨年、さらなる発展のために臨海副都心有明に新キャン パスを開設しました。同キャンパスは、東京湾ウォーターフロン トの中心に位置し、2020 年の東京オリンピックに際しては周囲 に最先端の競技会場や多くの関係施設が建設されることになって います。緑豊かな武蔵野キャンパスに加え、世界が注目する有明 武蔵野キャンパス 東京都西東京市新町 1-1-20 有明キャンパス 東京都江東区有明 3-3-3 http://www.musashino-u.ac.jp/ 20 に新キャンパスを構えることによって、本学は未来に向かって無 限の可能性を手に入れ、輝きを増しています。本学は、これから も現在と未来に貢献する大学であり続けたいと願っています。 (学長挨拶より抜粋) ≪編集後記≫ 武蔵野大学、災害復旧・農業体験ボランティアが無事に終了し、ホッとしている。 台風 11 号による那賀川の氾濫で、甚大な被害を受けた加茂谷地区に、夜行バスで やってきた武蔵野大学生ボランティア、彼らの笑顔、若さ、元気が、沈んでいた農 家に勇気と希望を与え、復興の気力を奮い立たせた。 彼らが去った今も、爽やかな声が山あいから聞こえてくるようだ。武蔵野大ボラ ンティアの皆さん、本当にありがとう。お世話になりました。 皆さんの活動の状況をまとめ、記録に残すことで、今後の活動の参考とするとと もに、皆さんと加茂谷の固い絆の証しとします。 台風禍にも負けず、この事業が実行でき、所期の目的を達成できたことに、武蔵 野大学と加茂谷の強い縁を感じます。そしてこの事業が、双方の今後益々の発展に つながるものであると確信いたします。 また、このボランティア受入事業には、徳島県・阿南市・JAアグリあなんをはじめ、 加茂谷連合総代会、加茂谷公民館、加茂谷体協、加茂谷婦人会、加茂谷地区受入農 家・関係住民各位等々、本当にたくさんの方々にお世話になりました。お世話になっ たすべての方々に、ここに謹んでお礼申し上げます。ありがとうございました。 加茂谷元気なまちづくり会 2014 武蔵野大学 災害復旧・農業体験ボランティア受入記録集 発行日 平成 26 年 11 月 28 日 発 行 加茂谷元気なまちづくり会 〒 771-5173 徳島県阿南市加茂町野上 22-11(加茂谷公民館) TEL:0884-25-0113 印刷所 太陽高速印刷有限会社(阿南市富岡町佃町)
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